
総合評価
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powered by ブクログときに自分に突き刺さるストレートな表現があるから本谷有希子の作品がすき。 わかりたい、わかってほしいという感情は厄介で、人も自分も100%わかることなんてできない。でもやはり私たちは誰かにわかってほしいし、つながっていたいんだろう。もう一度読みたい、自分の心と向き合うヒントにしたい小説だ。
0投稿日: 2016.01.04
powered by ブクログ誰かと繋がりたくて、誰かに自分を分かってもらいたくて、だけど自分ですら自分がよく分かっていなくて、どうしようもなくて奇行に走ってしまう寧子に胸が苦しくなった。一見とんでもない女・寧子の「いいなあ津奈木。あたしと別れられて、いいなあ」という心からの悲鳴に心揺さぶられ、こういった感情って多かれ少なかれたくさんの人が持っているのでは、と思う。ただその折り合いを上手くつけられるかどうか、その器用さの違いだけなのかなぁ、と。
0投稿日: 2015.12.09
powered by ブクログもっちんの持ち味であるクレイジーな女の子が、クレイジーさでもやもやに立ち向かうだけでなく、今回は迂回しながら恋愛をする! 笑って感動。 「死ねヤリマン」→「死ねマン」 妥協におっぱいがついて歩いてるみたいなところ 「もしあたしがあなただったらつまんなすぎて今すぐ死ねますよ」 エキセントリック子(略してエキ子) 「それよりこういう時って思いっきり走りたくなるんですけど」 なんだよ、たよって。 「あんたの味のなさ、あたしにちょうだい」 馬鹿みたいだったけど、あれが恋愛じゃなかったらあたしは恋愛を知らない。 あんたが別れたかったら別れてもいいけど、あたしはさ、あたしとは別れられないんだよね一生。 パルコ死ねパルコ死ね 「あたしはもう一生、誰に分かられなくったっていいから、あんたにこの光景の五千分の一秒を覚えてもらいたい」 「でもお前のこと、本当はちゃんと分かりたかったよ」 笑って泣ける。
0投稿日: 2015.09.02
powered by ブクログおもしろい、と云うと少し違う。だが読み終えた後の読了感はなぜか清々しい。 躁鬱である寧子と同居人の津奈木の。だいたいが激情の寧子に対し、あくまでも淡白な津奈木。最初、津奈木は寧子の相手に疲れているのかと思ったが、津奈木とはそういう男だった。自分を出さずには居られない寧子とは真逆で、自分を押し込めて主張しないことでバランスを取っている。 津奈木の元彼女安藤の、執拗な悪意。 ネットで好き勝手書かれる好奇心。 料理屋さんの母の、悪意ない善意。 たった1つ否定されただけで、怖くなる恐怖。 そのどれもが痛いほどわかる。特にウォシュレット怖くない、の下りの、なんとも云えない這い上がってくるような恐怖は、寧子の激情を駆り立てるのに充分だ。 自分はなぜ人と違うのか、なぜみんなが当たり前のようにできることができないのか、自分はみんなとは違う生き物なのではないか。 そうした不安を一番真逆である津奈木が居ることでぶつけられる。その度に苛立ちながらも、ひたすら寧子はぶつけ続け、津奈木は受け止めて行くのだろう。 激情が歩いているような文体でぐんぐんと読み進めてしまった。
0投稿日: 2015.07.18
powered by ブクログ読むのが2度目だと冒頭を読んでから思い出しました。あの頃の感想とは少し変わっていたので、私が変化したのでしょう。 落ちるところまで落ちて落ちて、どうしようもない主人公だけど、誰でも似ている部分があって、自分は死んだほうがましだって考えたことがある人は多いと思います。 これが書かれた時も今も、似たような主人公が日本にはたくさんいるんじゃないかと思いました。私も朝が弱くて、早く寝ても上手く起きられれない時、私はたくさん寝ないといけない体だなとか、人生のほとんど寝てなきゃいけないだなということがショックでした。 主人公が仕事を続けられるようになったり、過眠症が治るわけでもないけれど、タイトル通り、『生きてるだけで、愛。』なんだということを、自分を愛することを知らない人に、わかりやすく多くの共感を持って伝える力がある作品だと思います。
0投稿日: 2015.07.09
powered by ブクログ2015. 6.20 再読了 やはり雪の中、全裸の寧子の言葉が圧巻。 何度も読み返したくなる一冊。
0投稿日: 2015.06.20
powered by ブクログ主人公のクズっぷりが自分と重なって、冷や汗が出る。 そうなんです。 楽して無思考に謝られると腹が立ってしょうがないんです。 自分の非を見過ごしてもらっても感謝しませんが、自分の好意を受け流されると根に持ちます。 興味が出て調べたけどこの作者さんすごくマトモできれいな方なんですよね。肩透かしというか予想を裏切られたというか。 でもメディア用に用意したキャラかもしれない。だってメンヘラ本人にしか書けないですよ、あの描写は。
0投稿日: 2015.03.13
powered by ブクログ本田さんの本は、腑抜けどもに続き2冊目です。 大げさな気もするけど、主人公の当たり散らして自爆するところを自分に重ねて読んでました。 五千分の一秒でもわかってもらいたい的な部分。とても共感。
0投稿日: 2015.03.03
powered by ブクログ劇作家の書く小説なんぞ……と内心思ってた自分がアホでした。鬱の心情を躁の文体で書く、ってのが新鮮で面白かった。
0投稿日: 2015.02.26
powered by ブクログなんでもないことで躓いて、その度に爆発。破壊。こんな激情型の自分を抱えて生きていくのは、確かにしんどい。いい出会いがあってよかった。最後の場面を読んで、とても真っ直ぐな恋愛だと思った。
1投稿日: 2015.02.19
powered by ブクログ津奈木が何故3年も寧子と暮らしてるのか最後に分かる。全然素敵なラブストーリーじゃないけど、最後はとても良かった。
0投稿日: 2015.02.01
powered by ブクログあたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ。25歳の寧子は津奈木と同棲して3年になる。鬱から来る過眠症で引きこもり気味の生活に割り込んできたのは、津奈木の元恋人。その女は寧子を追い出すために執拗に自立を迫るが…。誰かにわかって欲しい、そんな願いが届きにくい時代の新しい愛の姿。
0投稿日: 2015.01.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
鬱な女という設定の主人公だけど、矢継ぎ早に思考が飛び出す様は「これって鬱ってより躁じゃね?」と思ったり、まぁそういう設定と割り切ったところで、同棲相手の津奈木にあたり散らす様子に全く共感できなくて、終止冷めっぱなし。 分かってほしい?だったら自分から歩み寄れよ、と。 最後の最後に津奈木が理解を示すような一言を発したところで、ようやく相手に歩み寄る様子。Take の後の Give。これが自分にとって止めでした。逆だろ?と。 それは「あの明け方の」も同じ。途中「何なのその上から目線」っていうセリフがあるけど、どちらの主人公に対しても同じこと言いたい。 女子なら共感できるのかもだけど、俺には全く理解できない作品でした。 と、作品だけの評価なら星3つだったけど、解説の「ここに彼女の「本気」を見て取ることができなかったら、その人の目は節穴である」と、こんな俺をディスる一言でブチ切れ。本来なら星ゼロにしたいくらい。 何なの、ナカマタだかフタマタだか分からんけど変な名前のこの解説者。知名度ド底辺のクセに(俺が知らなかっただけだけど)なんでこんな上から目線? と、作品そのものよりも解説のせいで印象がとてもとても悪くなってしまった一冊でした。
0投稿日: 2014.12.05
powered by ブクログ橋本愛ちゃんがたしかダヴィンチでおすすめしていた。 ふぬけども~、映画化された作者なのかと知り、痛い女の話なんだろうと予想していた。 読み始めると、やはり痛い。 でも、女ならあそこまでひどくはないが、分かる感情の起伏。
0投稿日: 2014.12.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ。25歳の寧子は、津奈木と同棲して三年になる。鬱から来る過眠症で引きこもり気味の生活に割り込んできたのは、津奈木の元恋人。その女は寧子を追い出すため、執拗に自立を迫るが…。誰かに分かってほしい、そんな願いが届きにくい時代の、新しい“愛”の姿。芥川賞候補の表題作の他、その前日譚である短編「あの明け方の」を収録。 冒頭で一気に引き込まれた。「お前らの安い恋のトライアングルに勝手に巻き込むじゃねぇよ」に笑ってしまった。津奈木のなんでもごめんと言う感じとかよく見受ける感じだなぁと男目線ではあるが共感してしまう。 それに苛立って怒ってしまう。だけど怒ってそんな言葉を言いたいわけでは無いのにっていうジレンマにも共感してしまう。 必ずしも自分の人生でリンクしているっていう物語ではないけれど、描写に共感してしまう所や、馴染んでしまう所が素晴らしい。本谷ワールドハマってしまうかもしれません。
2投稿日: 2014.10.05
powered by ブクログ共感はする。だから確かな核が存在する。それはメンタルがどうのとか強烈な奇行だとかいう言葉だけで片付ければ何も面白くはないもので、自意識過剰と中でのプロセスや、求めている得体の知れない願いとその行き場のなさと迷いの類。 しかしその存在には、説得力がない。 主人公と津奈木の関係は、沼田まほかる『彼女がその名を知らない鳥たち』の十和子と陣治を思い出させ、その構造や収束は、似てるものがあるのかもしれない。
2投稿日: 2014.09.23
powered by ブクログわかってもらうのも、わかってもらえないのも、疲れる。 好きなタイプではないけれど本谷作品らしい強烈な人物設定に呑まれ、短いということもあってすぐに読み終わりました。 本谷有希子ローラーの真ん中らへんで読んだからか、若干印象は薄いです。
0投稿日: 2014.08.16
powered by ブクログとても苦しい。私は「あたし」が羨ましい。生きることが辛い、と大声で叫んで発散できる「あたし」がとても羨ましい。
2投稿日: 2014.06.16
powered by ブクログ北斎の絵はピンクにしても素敵。 鬱で過眠症で無職の寧子は津奈木と同棲三年目。 津奈木の言動に絶えずイライラし、目下引きこもり中。そんな寧子の前に津奈木との復縁を狙う元カノ安堂が現れ、猛攻撃を仕掛けてきて・・・ 安堂も大概だが寧子もひどい。メンヘラ祭りだわっしょいわっしょい。安堂により強制的に働かされることになった寧子だが、バイト先のヤンキーたちの懐の深さに救われ・・・ほっこりハートウォーミングな展開になるかと思ったら、ウォシュレット問題で心の鎖国開始・暴走という見事なメンヘラっぷりを見せつけてくれる小説。
8投稿日: 2014.06.16
powered by ブクログ久しぶりに現代作家の作品を読みました。 一番の印象は読みやすい、よくわかんないから流す法が必要なくて、日記を読んでるような感じがしました。 大きな声を出して、それなりに奇行に走っても、人に受け入れられて、人生なかなか気楽そうな人に一見みえるけど、当の本人たちはそうでもないのかもしれません。 知らない人に言いがかり持たれたり、何日も追いかけられての反応も こういう人いるのかな と思いつつも、いるのだろうと納得の今っぽいリアルさがありました。
0投稿日: 2014.03.25
powered by ブクログ自分自身とは別れられない。苦しんでも全身空っぽにはなれない。分かってくれる人なんて結局は自分なのかも。
0投稿日: 2014.02.09
powered by ブクログ誰か映画化してくれないかな まぁ無理か。 楽しい話じゃないし、きわどすぎるもんな。 感情と色彩が鮮やかで、何故か映画化してほしいと思った。 読み終わって見ると、このピンクの北斎の装丁もすごくいいな。 生きにくさと、感情を爆発させることに対する憧れって、誰でも感じてる感情なんじゃないかな。
0投稿日: 2014.01.11
powered by ブクログ人にわかってもらうのは難しい。不器用なわけではないけど、なかなかうまく進んでいかない主人公の背中を押してあげたくなる作品。
0投稿日: 2013.12.28
powered by ブクログよく人はなんでもかんでも理由を探す。 「どうして生まれてきたんだろう」「なんのために生きているのか」「どこからきてどこへ行くのか」「あの人の○○なところ嫌い」「生理的にダメ」etc… 物事に理由なんてあるわけないじゃない。すべては運命、宇宙の流れ・・・・・・まあ、そこまでは言わないけれど、生きているだけで、それ自身には理由も猫の毛もないんだね。時は流れ人は死ぬ。それには理由がないように、人のあれこれには理由なんて不必要さ。
2投稿日: 2013.11.04
powered by ブクログ自己完結した人間がここまで増えてしまった時代における、恋愛の不可能を描いた小説である。 自己完結した人間は、恋愛というシチュエーション抜きで世界に対して「閉じる」ことができる。だからわざわざ「二者完結」などという、メンドクサイ状態を他人との間に構築すら必要がない。 つまり、自己完結できる人間は恋愛をしないのである。 と、 あとがきのこの文章に、 軽く眩暈を覚えた、、、 板垣寧子のような メンヘラではない 過眠症でもない 感情の起伏も激しくはない でも、 時々ふと世の中の自分との間に なんとも言えない大きな溝を感じ 急にこわくなり 今までのすべての自信が なくなったように感じたり 突然なにもかもが嫌になり コタツやあったかい布団や なんの主張もないただやさしくて ぬるいオトコのカラダに 埋れていたいと感じたり 硬くて冷たくて なんの反応もない壁や床を 素手で叩き割りたくなったり そんな、 わたしが自己完結してしまった今、 もう誰かと普通の恋愛は 出来ないのだろうか もう私には恋愛は 必要ではないのだろうか
7投稿日: 2013.09.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
鬱の人への関わり方の難しさを感じた。 ウォシュレットの恐怖を理解してもらえなくて絶望する場面があるが、これで絶望されたら鬱の人にかける言葉はなくなる。主人公の彼氏みたいにとにかく刺激しないように努めることになるのだろうか。
0投稿日: 2013.09.09
powered by ブクログ愛とは違うが、そばにいてくれる人がいること、その人と向き合えること、それが生きていること。 自分は自分をやめられない、全てそこから。
0投稿日: 2013.07.15
powered by ブクログ装丁に一目惚れ。 この一見センスが悪いと思われる、 ハートで飾られたピンクの北斎が 自分にはなんだか可愛いものに見えてしまったのだ。 物語はありきたりだけれども ポイントはきっちり抑えてあって、 とかく文章が面白い。 読みながら何度も笑ってしまった。 解説は意味がさっぱりわからなかったけれど、 難しいことは考えずに読めると思う。 ひとりで読んで内容を噛みしめるよりは みんなで読みあって感想を言い合いたい 映画のような作品に近いかな。 でもこういう寧子みたいな 自分が、自分が、って人間、 結構いるよね。 自分もいい加減自分のことだけでなく、 人を思いやれる人間になりたい。 あとは本の感想からはずれるけど、 個人的には個性を安易に躁鬱病で片付けてしまう昨今の風潮が苦しい。 みんな生きるために懸命に努力してる。 社会や環境の問題をさておいて、 当人だけを治療すれば解決だなんて…… ちょっと抵抗があるかも。
2投稿日: 2013.01.04
powered by ブクログ読書にはいろんな読後感がありますが、最近読んだ中でここまで「共感」してしまったものはありませんでした。単に小説としてならものすごく優れた作品とまでは言えませんが、その点において、ワシにとっては傑作です。 しかも、自分自身でも驚いたことに、共感した相手は「メンヘラ25歳女性」という主人公。そう、自分と被っているところなんか無さそうなキャラクターです。 ところが、この彼女の思考回路というか、妄想力には、身に覚えがある。自分の心の動きやら妄想やらを、ビシッと指摘されたかのようなこそばゆさがあります。 そしてその恋人の男の態度にも覚えがある。ワシという人間を細分化して、その中でも比較的大きなものを二つ抜き出して作られたようなキャラクターが2名、この作品では恋人役として丁々発止しているのです。これは共感せざるを得ない。 その点で、ワシは著者の思考に、もしかしたら近しいのかもしれません。 とまぁここまで自分語り的に感想を並べ立ててしまいましたが、それを除いて評しますと、読みやすく、テンポ良く、それなりにドラマチックに、メンヘラ女性と無関心ふう男性の色恋模様が展開されます。 著者についての知識による先入観も込みですが、いかにも芝居を見ているような心地よさでお話が進みます。言葉が届きやすく、分かりやすい。さすが戯作家。 ただ、物語そのものは平板ですので、この、特に主人公二人の思考についていけるかどうかが、この作品が面白いと感じるか否かの分水嶺かもしれません。 実際、もう一編の作品「あの明け方の」は、残念なことに余り心に響きませんでした。物語の平板さは残しつつ、登場人物に共感出来なかったからかもしれません。 もうひとつ、忘れちゃいけないこと。ワシが読んだ新潮文庫版の仲俣暁生氏の解説が素晴らしかった。この解説を深掘りした本で一冊読んでみたい、そう思わせてくれました。
3投稿日: 2012.12.25
powered by ブクログここまでではないけれど、主人公の燻り方や突如沸き起こる破壊衝動が他人と思えない。 うまくいっている日も、もがき苦しんでいる日も、他人は自分と別れることはできても、自分は「自分」と別れられない。そういう運命をどう受け止めていくか。 「幸せ」とか「愛」とかって、どう受け取るかに拠るところがとても大きい。
0投稿日: 2012.12.23
powered by ブクログこれは終わりまで一気に読んでしまった。 本谷さんの小説は2作目だけど、主人公の中に入って、脳内で一緒に言葉が反芻して、周りの風景をみて、それから何か言葉にしたり、行動をとったりする感覚は他の小説ではなく、とても面白い。 恋愛小説を超えた面白さでした。
0投稿日: 2012.11.09
powered by ブクログお気に入りの人のレビューからこの著者を知り適当な一冊を手に入れて読む。表題作と短編二本のごく薄い文庫本。困ったちゃんで本当に痛い主人公の話なのだが共感してしまう点がある。ある一節は自分が何度も思っていることを語っていて感無量になってしまった。文章はリズムかテンポがよく細かいディテールに笑ってしまった。読書中はドストエフスキー『地下室の手記』が何度も頭にちらついてしょうがなかった。他の作品も読みたい。
0投稿日: 2012.11.07
powered by ブクログ葛飾北斎の富嶽三十六景をトレースした表紙。ただし基調がピンクという代物。インパクトが大きすぎて正直ずるいなと(笑) 寧子が心の中で思っていることに対して、鬱故にちぐはぐに出力される不安定な行動。同棲して3年になる津奈木は寧子に振り回され、衝突することはなく無気力に見える生活を送っている。 津奈木の元カノが現れ、執拗に別れさせようとする所から物語は動き始め、ラストシーンのカタストロフィーへと登り詰める展開は圧巻ものだと思う。 という物語の展開はあるものの、一番印象に残っているのは作中のこんな話。富嶽三十六景の富士山を背景に波がザッパーンとなってる絵が、五千分の一秒のシャッター速度で撮影した物と一致するとのこと。その五千分の一の世界を葛飾北斎は想像できていたのかなぁ。という寧子の台詞が堪らない。ロマンがそこにある!
2投稿日: 2012.11.03
powered by ブクログ本谷さんのように、容姿がきれいなのにぶっとんでる人というのは、好きか嫌いかの悩ましい存在だった。だけど、「乱暴と待機」を観て「永遠の愛は信じられないけど、永遠の憎しみなら信じられる」というメッセージがじわじわわかってしまい、最近インタビューで本谷さん自身はどうやらそんなにぶっとんでないと感じたので、本を読んでみたいと思ったのです。 前置きが長くなりましたが。 2つの話とも、主人公は共通してぶっとんだ女です。でも全然共感がないかというとそうはならなく、主人公の痛みがわかるから不思議です。「ぶっとんだ描写の中ではより大事なことがクリアになる」と、以前本谷さんがもっとうまい言葉で言っていたんですが、なるほどというかんじです。主人公は決して好きではない。不器用すぎて社会とうまくやっていけないし、自分自身もうまく扱えない人。でも、うまく生きてないなと感じることは自分もあって、だからふいに泣けました。 社会に順応してるけど、少しだけぶっとんでる社会人に贈りたい本です。読んだら前向きになるかというと、そうでもないけど・・・たしかに愛を感じます。
0投稿日: 2012.10.10
powered by ブクログ「わたし」は「わたし」と別れられない。 解説が秀逸だ。自己完結しつつも他者を強く求め、ぶつかり、傷つくその様を卵の白身と卵黄の例えを用いて見事に表現した。 こんなヒステリックな女は嫌いだ。そして、この本を勧めてくるような女もわりと引く。それでも、僕にこの本を勧めた彼女がときどき、本当にときどき(それこそ、五千分の一秒で過ぎ去る程度だけどな!)、とても可愛らしく思えることがある。 よい読み物だった。
4投稿日: 2012.10.06
powered by ブクログ■人と人とがつながりにくい現代を生きるひとりの女の子の物語 あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ。25歳の寧子は、津奈木と同棲して三年になる。鬱から来る過眠症で引きこもり気味の生活に割り込んできたのは、津奈木の元恋人。その女は寧子を追い出すため、執拗に自立を迫るが……。誰かに分かってほしい、そんな願いが届きにくい時代の、新しい“愛”の姿。芥川賞候補の表題作の他、その前日譚である短編「あの明け方の」を収録。
0投稿日: 2012.09.28
powered by ブクログ主人公は同じ25歳。状況や性格はまったく違うけど、共感できる部分もあって感情移入。読み切って、自分について色々考え直すきっかけをもらった気分!
0投稿日: 2012.09.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
こういう一人称の小説、最近あまり読んでなかったなあ。 やっぱり劇作家の書くものらしく、少ない登場人物の中に、演劇の要素が盛り込まれていて、起承転結がすごいしっかりしてたので、読みやすい。最近、斎藤環のヤンキーの精神分析を読んだばかりだったので、ヤンキー若夫婦とその家族が経営するイタリアンレストランのトイレに相田みつをが貼ってあるところとか、思わず笑ってしまった。 鬱だった寧子は、180°違う世界の住人に生の実感を感じ、またしても破壊的な行為の果てに、物語はクライマックスまで疾走して行く。 別れるためにつき合うわけではないし、死ぬために生きてるわけでもない。葛飾北斎の富嶽百景をモチーフにして、ホントに生きてるだけで、愛な刹那を大事にしようと思わせてくれる良作だった。
0投稿日: 2012.09.13
powered by ブクログ今の自分にすごくきた。動かなきゃと思ってるのに愚図な自分がいやでもっと動けなくなってたけど、ちょっと落ち着いてみようと冷静になれたような。自分と向き合わなきゃと。自分を過大にみてもいけないし過小ににみてもいけないなと。
0投稿日: 2012.09.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
メンヘラの考えてることなんて今まで全く解らなかったけどこんな風に考えているのね。例外はあるのだろうけども。 自分の価値観の違いというか、「そうとらえるのか」というのが新鮮でもある。 あんまり甘酸っぱいとも言えないし、非現実的とも言えないだろうし、この本は現実的なのかと言われたらそうではないような気もするし、高校生の時に体中の毛を全部剃ったエピソードを聞いても「はぁそうですか」としか感じられないので、僕は確実に津奈木タイプの人間なのだろう。 すっきりする内容ではないのだけど、なんか、よかったね。
0投稿日: 2012.08.18
powered by ブクログ本のコミュでおすすめされていた本。 同棲中の彼の元彼女が現れて、 別れるように迫られることから 物語は加速していきます。 富嶽三十六景の表紙が可愛すぎます。 そして、物語の始まりから、なんだかぶっ飛んでます。 カミソリで毛を剃りたくなる衝動。 躁鬱で過眠症の25歳の寧子。 違うんだって。 そうじゃないんだって。 どうしてわかってくれないの? どうしてぶつかってきてくれないの? 私はこんなに疲れてるのに。 苦しいのに。 体の内側にこもっている熱やら何やらが、 ぶわーっと噴出する手前の 泣きたくなるような衝動。 手応えがほしくて、 触っても 触っても 届かなくて。 読んでいて最初にイライラしたのは、 きっと自分と重なる部分があったから。 ふがいない自分と重なる部分がありすぎたから。 「いいなぁ。あたしと別れられて。 あたしはさ、あたしとは別れられないんだよね一生。」 この一言。 ふざけてても、 実は本気で、 頭から血を流したって、嘔吐しまくったって、 自分とは別れられない。 これ、 ものすごく暗く感じるけど でも、 それだけぢゃない。 なんか、変な感じ。 泣きたいのか笑いたいのか、 とにかくめちゃくちゃな表情の似合う一冊。 好きすぎる。
2投稿日: 2012.08.16
powered by ブクログ恋愛小説っていうか、自分小説っていうか。最後までツナキよくわかんないし。でも、ハッピーエンドなのかな?と思う。個人的には。
0投稿日: 2012.07.21
powered by ブクログ初本谷作品。 よかった。 主人公のように病んでて、彼氏に当たり散らす友人がいたが、その子のことを書いているのかと思ったくらいだ。 端から見たら、さっさと別れればいいのにと思うんだけど、別れない理由があるのだろう。 100%の力で振り回されてと彼氏に要求する主人公。 彼女の辞書には適度とかバランスよくとかなくて、常にフルスロットル。だけど、それじゃ本人ももたなくて、過眠してしまう。 最初言葉遣いが汚いなあと思ったけど、慣れた。
0投稿日: 2012.07.18
powered by ブクログ大きな出来事が起きるわけではないのだけれど、スピード感のある文章。遅れまいと読み進んで一気読みしてしまった。なぜか、町田康の「くっすん大黒」を思い出した。全然違うんだけれど、両方ともある種の衝撃を受けたからかも。他の作品も読んでみたい。
0投稿日: 2012.07.15
powered by ブクログ何度も読み返している小説。 「あたしはさ、あたしとは別れられないんだよね。」 「いいなあ津奈木。あたしと別れられて、いいなあ」 共感、とは違うけど、わかる部分はあって、それが悲しい気もする。 演劇をやっている人の小説。最後のシーンとか、もうすごい。 文体が好き。リズムと表現が、内容と合っていて読みやすい。世界に入りやすい。 本谷さんは、すごい。
0投稿日: 2012.07.14
powered by ブクログ寧子とつなきの分かり合えなさとか、それでも誰かと、北斎と富士山と波のザッバーンのように同じ世界をみたいし、繋がりたいという気持ちが切実。わたしの、この濃さを恋人で中和したい、という寧子の気持ちもなんとなくわかる気がする。 あと、本に対する価値観の違いで別れかける、はなんというか笑ってしまった。
0投稿日: 2012.06.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
おもしろかったな。 鬱で躁で学生時代にからだ全部のお毛毛を剃ってしまうくらい行動にムラのある寧子と、うってかわって味の薄い・なりゆきで付き合い出し3年になる彼氏の津奈木との同棲生活。寧子は25だというのに鬱になりバイトを辞め、彼にパラサイト状態。そこに津奈木の元カノがあらわれ寧子に別れることを強要する。 ちょくちょく、現代風の軽口が「そんな馬鹿な」とも思うけど、「死ねマン」とか普通におもしろいしなあ。ウォッシュレットごときで破談になるのもわけがわからないけれど、みつを的世界に決別するのはスカッとするし、「そうだろうそうだろう、あんたはコッチ側の人間だよ」といつの間にか僕も「コッチ側」入りしているのだ。 ラストも思いのほか、ほろり。 「わざわざ全裸」で屋上のシーンはもう舞台が思い浮かんできて、これこれ、これって演劇だよねっと思った。身体ぜんたいで表現していて、それがきちんと一枚の絵になってる。 そこで北斎の五千分の一秒をもってくるのも、恋愛小説的には王道なのだろうけど、そこまでわざとらしくないしサ、やっぱり寧子の破たんぶりがここに来てデレるのがいいのか。
0投稿日: 2012.06.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「メンヘル」とか「メンヘラ」という言葉をつい最近知った。意味を追ううちに「今」のある種の雰囲気をよく伝える言葉だと思った。 初めて本谷さんを読む。「今」の雰囲気を捉えるのに長けた人が、絶妙のタイミングでとらえたスナップ、この小説はそんな印象だ。そのためこの小説の良質ないくつかの部分は、実は案外賞味期限が早く過ぎてしまうものかもしれない、と感じる。逆に言うと、質のいいところは「今」の雰囲気を伝えようとする文章群の中においてはかなり際立っているようにも思う。「今」と何度も言っているけれど、私が主にイメージしているのはネット上の言葉。ネット上の言葉をずっと見ているとそこに、ある文法のようなものが透けて見えるような気分にとらわれるが、その目には見えない文法もこの物語を魅力的なものにするのに一役買っている気がする。物語の内容面においても、リズムにおいても。 ただ、たとえ新鮮さが失われる部分があっても、核になる部分は残るだろう。それはタイトルにもある「愛」なんだろうか。この小説は「愛」という言葉がとても似合う。また、はちゃめちゃのように見えて、とても端正な貌をしているようにも思う。話の内容はヘビーだが、小説全体としては破綻していない。寧子も津奈木も安定した枠組みの中でその愛らしさを発揮しているし、思わず笑ってしまうところもある。分量の割に、伝わるものは多い印象的な作品。 本谷さんが大事にしているものや、比重をどこらへんに置いているのかは、他の本を読み比べて確かめることにしたい。 余談ながら松岡修造を文章の中に見つけるとなぜかテンションが上がる。修造好きである。なんでかはよくわからない。 これまた余談ながら「もとや」さんなんですね… 「ほんたに」の「ほ」でずっと本屋(そこそこ大きめ)の棚を探していて見つからず「よもやの絶版か?」と思ってしまったよ…
3投稿日: 2012.05.31
powered by ブクログ「死ねヤリマン」→「死ねマン」、この流れに声出して笑った。 過眠。メンヘル。25歳。 いいなあ津奈木。あたしと別れられて、いいなあ。この文が肝だと思う。きっとこの先も寧子は大丈夫ではないのだろうけど、そのときだけは、いつか北斎が見たような5千分の1秒の内だけは、よかったねガッキン。 前日譚「あの明け方の」での松岡修造のディスりっぷり。やはり本谷は奇才だ。
0投稿日: 2012.05.16
powered by ブクログ2006年芥川賞候補。 うつ状態の寧子(25歳)の苦しみ。同棲中の恋人、恋人の元恋人、バイト先の人々との会話のテンポが良く、リアリティがある。寧子が恋人に苛々しているときの台詞、間の取りかたが生々しく、自分が怒られてる気分になる。「そのごめんはどういう意味。何について謝ってんの?」は特に怖い。
0投稿日: 2012.05.06
powered by ブクログ一日で読み終えた。 ストレートパンチをうけた。 イライラすること。忘れてたことまで彼女は詳細に私に突きつける。 こういう刺激求めていたと思う。 駄文にて失礼します。
0投稿日: 2012.04.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読んでみたかった本谷さん。 鬱で過眠症のメンヘラ女。感情のまま動く突き抜けた感がシュールで面白い。ひどい内面が延々と描かれているのに、不思議と厭にならない。どの登場人物もいるのかもね~と思ってしまう。元カノが必死すぎて笑える。 破滅的なダメ女の全てに共感はしないけど、少しは共感する部分もあり。 他の作品も読みます。
0投稿日: 2012.03.29
powered by ブクログ最近多い「弱者のメンタルを赤裸々に描き、希望を与えるわけではないけれどやさしいまなざしをむける作品」の一つのようで、表現の目のつけどころでワンランク上をいってると思う。 読み終わって、表紙の北斎の絵をじっと眺めてしまった。 5000分の1秒でいいから、「この瞬間」を心に焼き付けてもらいたい・・・・奇跡的な数字を要求しているのに、「それだけでいいから」と言ってしまえる主人公の甘えと切実さが、すがすがしい。 ・・といったけど、この物語の主人公の生活にすがすがしさなんか一片もない。25歳、メンヘル、無職パラサイト、過眠症。 同じ年頃として、女として・・・・いやーこんなん友達としては絶対愛想付かす自信あるけど(そもそも友達にしてもらえない気がする)、自分の中にもこの主人公のちっさな分身おるな。自覚的に内側にくくって出てこないようにしてるだけで。 「自分だって病んでひたすら寝てたいわ」という屈折した願望から、彼女のような人を甘えてる人間、と判断して自分の甘えを外部化(遠隔化?)してちょっと落ち着く・・・という、自分のすごく嫌な部分も発見したし、 こういう人でも誰かに「5000分の1の瞬間」を与える側になりうるんだよな、という新たな目線が生まれた。 薄い本なんだけど、個人的には印象深い一冊。 メンヘルっていうカテゴリーが未だによくわからないけれど(自己申告制なのか?)、「外に出てなんかしてくること」とか「自分を含め人一般とかかわること」、ひっくるめて言えばは社会的な行動をとることに、人より緊張するんかな。 素朴な疑問なんだけど、こういう人たちは、ほんとに食っていけなくなったら(親兄弟友人知人恋人、全てなくなった場合)どうすんだろ。メンヘルという言葉が市民権を得ている今、こんな疑問は愚問なのか。 真剣に悩んでいる人たちにとっては「高みの見物しやがって」と言われそうな感想だけど、これはある意味女子にとってはおとぎ話のような、相当ロマンチックな話だと思った。どんだけ突き放しても痛めつけても自分の一等酷い有様を見せても、ありのままの自分をうけいれてくれる…たとえ全体の5000分の1しか理解されてないとしても。 そんな至極女子的な甘えがぷんぷんするものの、嫌みは少なくい。状況の割に後味は軽いけど、インパクトは大。今後「運命の出会い」ときいたら電流びびっじゃなくて波ざっぱーんを連想するだろうと思う。北斎のね。
4投稿日: 2012.03.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「自分で自分に振り回されてぐったりする」 寧子の起伏の激しさには、周りだけでなく彼女自身も訳が分からず翻弄されてしまう。メンタルヘルスという言葉はあてがわれているけれど、「内側」の発露の度合いが違うだけで決して特別なものなんかではなく、それはきっと多くの人の内奥に流れているものだ。 彼女は自分の内面にあるエゴに気付いているからこそ、ネット上で同じような境遇の人たちの発露を目の当たりにして嘔吐し、パルコのカードが作れなかった時に自分の何かが見抜かれていると敏感に感じ取ってしまった。そういうものを前にして感情を顕わにすることができるのは、周りから見れば格好良いものではないのかもしれないけれど、どこか羨ましくもある。
3投稿日: 2012.03.09
powered by ブクログ再読。 あらゆる難癖ででっちあげた孤独っぽさを本物と見間違えられてしまって、頼んでもいないのにあちこちからべたべた複雑に塗りたくられてるうちに今やなんだかやたら高尚な感じに固まりかけている表現を無造作にばりばり引剥がす、そういうエネルギーがある。 剥がした下に根を張るのはただ寂しさで、そういう欺瞞と矛盾の多重構造をややこしくしないのは世俗的な強かさ、そういう筋の通らなさ。とても女らしいなとおもう。やっぱり好きだな。
0投稿日: 2012.02.19
powered by ブクログブラックアウトしたように完全に視界がうしなわれて、正座したあとの足のように身体の感覚がなくなって、耳も聞こえなくなって匂いも感じなくなって、重力すら感じることが出来なくなったとき、人はどこに自分を見いだそうとするんだろう。 読み終わってそんなわけのわからんことを考えた、わけのわからん主人公の物語。 色んな読み方があるだろうけれど、作中で一番こころに残ったのは、 『手応え。手応えがほしい』と主人公が悶えるところ。 終盤で『つながってたい』という描写があるけど、手応えというのが外界や他者とのつながりにでもあって、故に、手応えを感じることが出来ていない主人公はつながりを切望するも、そのつながりの手応えを感じることが出来ていない。 なんだかぐるぐる回っていってしまう物語のようにも読めた。 女性の作家で、違う作品も読んでみたいな、と思ったのは久し振りだ。
0投稿日: 2012.02.15
powered by ブクログ劇団本谷由紀子の本谷由紀子の小説、というか戯曲 相変わらずシュールでほろ苦くて笑える本谷由紀子ワールド オンリーワンの世界観を創造出来ることは才能だね
0投稿日: 2012.02.03
powered by ブクログこの本との出逢いが私にとってはまさに、北斎の見た富士山のざっぱーんのシーン。 私が漠然と抱いていた想いを、まさに言葉として書き表してくれている。 誰かに分かってほしい 五千分の一秒でもいいから、通じあうことができれば幸せ はじめてこんなに小説に共感できた 自然と文字が脳の中で再構築されて、映画のように動き出した ラーラリラー、ラーラリヒーのやり取りがすごく好き
0投稿日: 2012.01.04
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仕事が一山越えて、積ん読になってた中から引っ張り出した。 あらすじはスーパーシンプルで、鬱持ちでずっと寝てばかりいるエキセントリックな美女が、彼氏の元カノに自立と別れを迫られて云々という話。 リズミカルな筆致で、さくさく読み進めていたら、最後でざっくり刺された。「いいなあ津奈木。あたしと別れられて、いいなあ」ああそうですよね…と立ち尽くしてしまった。 大変勝手な話だが、恋人と別れるときに、「悲しい」「つらい」以外に、やたらと腹が立つことがある。「こんなに私が辛いのに何でこんな思うように物事進まねえんだよ!!」とか、「もう好きじゃないし別れたいし話したくもないのに何で別れ話しないと別れられないんだよ!!」という至極理不尽で自己中心的なものである。しょーもない。けどこれって要は、この自分の中の制御できない量のエネルギーをどこにもぶつけられなくて、今までは何らかの形で受け入れてくれてた恋人の存在も失って、やり場がないイライラが自分の中で爆発してそれが誘爆しまくってヒステリックになってる状態なのだな。私はこの先もこの“私の感情”に振り回されて疲弊して生きていかなきゃいけないのに、彼はこの時の数時間の会話と決定で私とも私の感情とも別れられるということへの、半ば八つ当たりだ。 寧子の意思が向かう先は社会でも恋人でもなくて、自意識が牢獄のような自意識から抜け出るところにあるんだろうか。でもそんな矛盾するものは存在しない。だから他のものを探すしかない。それが恋人でないのなら、仕事か? ソーシャルな人との繋がりか? 趣味か? あっさりと見つけられる人もいるし、そうでない人もいるんだろう。見つけられない、見つけづらい性質の人間にとっては、それはまさに富嶽三十六景の一枚の絵が刻む5000分の1秒くらいわずかで、稀有で、心が発火して燃え尽きる一瞬なんだろう。それが一生のうちにぽつぽつと何回かあるのか、加齢とともにそれが日常になるのか、私もそろそろ先が見たい。
3投稿日: 2011.11.29
powered by ブクログまさに、生きているだけで、愛。 自分と上手く向き合えなくてどうしようもないんだけど、 どうにかしなきゃって、必死で生きようともがき苦しんだり、 恋人と向き合いたいとあがいたりする主人公の姿が 脆くもどこか力強くて、すごく惹き付けられた。 五千分の一秒だけでも、誰かと本気で繋がれたら素敵。
0投稿日: 2011.11.29
powered by ブクログ痺れる。 鬱で仮眠症で引きこもりで、え!なんで!?って度胆を抜かれてしまうほどの数多なる奇行。 突然思い立って全身徐毛したり、車の上に乗ってべこんべこんにしたり、真冬の屋外で全裸になったり でもなんとなく、わかってしまう。 一見退廃的で奇想天外な彼女の、それでもまともになろうと、生きようともがく姿が、恋人と向き合いたいとあがく姿が 力強くて、惹き付けられて、いたく切ない。 綺麗でもまっとうでもないけれど、ナマの愛なんだとそう思った。「生きてるだけで、愛。」
0投稿日: 2011.11.22
powered by ブクログこれ、すごくいい。当時とった芥川賞より全然好きです。 ――妥協におっぱいがついて歩いているような女、寧子。 とか、表現が毒らしくかわいくて好き。すげー表現だとおもう。 ――頭おかしいのってなおるのかなぁ。あのさ、あたしいっつも津奈木に頭おかしいくらいに怒るじゃん?怒るのとかものすごい疲れるんだよ。なんで怒ってんだか分かん、自分で自分に振り回されてぐったりするし、でもがんばろうと思ってバイト行ってもすぐ鬱になるし、鬱なおっても躁になるし、躁が落ち着いたらどうせまた鬱が来るんだとか考えたら、もうどうしていいか分っかんない。ねえ、あたしってなんでこんな生きてるだけで疲れるのかなあ?雨降っただけで死にたくなるって、生き物としてさ、たぶんすごく間違ってるよね? ――あんたが別れたかったら別れてもいいけど、あたしはさ、あたしとは別れられないんだよね一生。いいなあ津奈木。あたしと別れられて、いいなあ あたしもあたしと別れたい。 葛飾北斎の富嶽三十六景がすごくまた合っていて良い。 本谷さんの純文学小説、すごくよかった
0投稿日: 2011.11.04
powered by ブクログもやもや っと ぐでんぐでん っと どろどろ、だらだら っと ふらふら っと リアルな恋愛小説である “恋”はなくても、どこか“愛”はある
0投稿日: 2011.10.24
powered by ブクログここまで奇抜じゃないけど、所々なんか気持ちわかる。読み終わって、しばらく表紙の絵を眺めた。本谷有希子すき。
0投稿日: 2011.09.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
脱いだ服振り回しながらすっぽんぽんで全力疾走してるみたいな文章。五千分の一秒でも誰かと本気で繋がれたら素晴らしいことですね。いい恋愛小説です、憧れないけど。
0投稿日: 2011.09.15
powered by ブクログ他人と自分と上手く関係を築けないながらも必死で生きようともがき苦しむ不器用な主人公が僕は好きです。笑えます、泣けます、考えさせられます、では収まらない魂の痛切な叫びを、あなたの記憶に刻み残してみませんか?これぞ本谷ワールドの炸裂!恋愛小説、本谷作品の中でのイチ押し!
2投稿日: 2011.09.13
powered by ブクログその過剰すぎる内容に反比例するような端正な語り口。 この小説のすごさは、ほとんどそれに尽きると思う。 (本谷さんを語る時にあまり言われないみたいだけど、だれかそれを指摘してたら教えてください。) 「小説」の過激さ、というのは、決してその指し示す「内容」が異常だったり、過剰だったり、馬鹿げてたりすることで生まれるのでは、言うまでもなく、ない。 そのほとんど全てはその「語り方」によって規定される。 そしてそれは完全に(と僕は思ってるけど)、その「語り手」の「知性」(と仮に言っておきます)に拠っている。 どれだけ「自分」を対象化するか。 それがどれだけ「自分」の底の底から搾り出されたものか。 そして、それらをさらに距離をおいて眺めることができるか。 そんな複数の作業が間に挟まって、人の語り口というのは出来ている気がする。 ただ単一に怒ってたり哀しんでいたりすることは簡単だし、「自然」な感じがする。 のだが、実はその「自然」は一部を切り捨てることで成り立っているものであり、 その時点で「自然」ではなく、「フィクション」なのだ。 当たり前の話だけど。 だけど、それがわかっている人は思いのほか少ない。 そして、それを表現できる人はほとんどいない。 本谷有希子は僕が知る限りではその最良のバランスを保てる人だ。 つまり知的な人だ。 (もちろん舞城王太郎のように語りのピッチをひたすら上げ続けるという方法もあるけど、それはまた別な話。) 「あんたが別れたかったら別れてもいいけど、あたしはさ、あたしとは別れられないんだよね一生。うちの母親は今でもたぶん雨降ったら寝てると思うし、あたしだってこんなふうに生まれちゃったんだから死ぬまでずっとこんな感じで、それはもうあきらめるしかないんだよね?あきらめなきゃ駄目なんだよね?いいなあ津奈木。あたしと別れられていいなあ」 雪がつもる屋上で同棲する恋人(のようなもの)に全裸でこう言う「あたし」がほとんど淡々と描かれている。 ゲラゲラ笑えるおかしさとどうしようもない悲しさ。 そんな振り切れる両極端の中で、しかし、僕らは生きているのだ。 だから、生きてるだけで、ただそれだけで、愛なのだ。たぶん。
0投稿日: 2011.08.24
powered by ブクログぶっとんでるんだけどけっこう好き。雑なしゃべり方でだらだら続いていくとことか、淡々としてるけどちゃんと主人公を大事に思ってる恋人とか。出てくる人とセリフがすき。
0投稿日: 2011.08.04
powered by ブクログ最後の方は理解に苦しむ(行動が奇抜で)けど、全体を通してすごくリアルだった。 ちょっぴり下品だし、言葉も決して綺麗ではないけど、それがあるから入りやすかったりする。 「ムラのあるテンション」はわたしも同じだわ。
0投稿日: 2011.07.30
powered by ブクログんー想像以下だった。でも自分と重なるところがいくつもあってちょっと焦った; 睡眠過多なのも雨の日嫌なのも情緒不安定なところもわかる! タイトルとの関連性がよくわからない。 「腑抜け~」も読んだが・・・ んん・・・ さらりと読めてしまう
0投稿日: 2011.07.21
powered by ブクログ友人オススメで借りた。本谷さんの本は初めてだったけど、私の中にはスッと文章が入り込んできて読みやすかった。主人公が過激で、でも恋人が冷めてるようで本当は温かくて現実にはここまで受け入れてくれる人なんていないよなー、でも理想、と思う。
0投稿日: 2011.07.20
powered by ブクログだめだ。どうしようもなく好きだ。 修飾語過多だし、下品なところもあるし、エキセントリックだし、脇役の描き方が極端で一方的だし、欠点はたぶんいくつもある。 なのに、どうしようもなく好きだ。 切羽詰って余裕の無い、しかも屈折した主人公の気持ちが痛い。ほんとうに痛い。一見ふざけて書いているようで、コミカルな描写も多いが、そこにはひたすらストレートな感情が渦巻いている。あまりにも濃密に。そして、それはめんどくさいことにやたらと僕の共感を呼ぶのだ。もしかしたら生理的な好き嫌いは出てしまうかな、と思えるほど言葉は過激だが、僕の印象としては読後感は吉本ばななに近い。ジャンルで言えば純文学なのだと思う。 さすがに芥川賞候補は違うのでは?と思うが、その評価には拍手を送りたい。 *末尾の解説は何を言ってるのかさっぱりわからなかった。すいません。
0投稿日: 2011.07.03
powered by ブクログせっかく積み上げた煉瓦を、自分で片っ端からぶっ壊していくみたいな。 その気持ちわかるかも、って瞬間が幾度かある。(でも結局一度も共感しきれない) 装丁が超かわいい!
0投稿日: 2011.05.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「津奈木は私と別れられていいなあ」 恋愛小説(?)と言えば、社会との関係を切り離して人間関係が私と彼氏で完結した共依存の話はあったけど、とうとう自分すら切り離していく。 これって関係が希薄っていうレベルじゃないけど、でもこの雰囲気ってあるよなって思ってしまう。 バクマンを思い出す、メタっぽさ。
0投稿日: 2011.05.04
powered by ブクログ「ふられてもいないのに、ふられたような気分に浸りたくて、帰り道、遠回りして星空を見上げていたら、中学生にカツアゲされそうになり、なんだか無性に笑えてきた。」 そんな感じの小説(カギカッコ内は小説の内容とは関係ありません)。
0投稿日: 2011.05.03
powered by ブクログもてあます感情をどうにも処理しきれずに現実逃避の過眠症 こんなんでも、つかず離れず傍に居てくれる人に『わかって!わかってよ〜!』って難球を投げることしか出来ない寧子。病んでるからなのか…元々の思考や性格なのか 何事もストレートにできない それでも分かり合える人がいた! 巡り合わせなのかな? 現実だとなかなか難しいだろうな。
0投稿日: 2011.03.26
powered by ブクログ最初の一文が面白かったので買った。現代版・人間失格か。 勢いのある文体。ただその世界観はあまりにも小さい。
0投稿日: 2011.03.26
powered by ブクログ装丁がすてき。 今の自分には危うい内容かと思ったけど、 …うん、ショック療法だコレ! 躁鬱の主人公の不安定で客観的にみたら 吹き出しちゃうような突飛な行動と思考回路。 笑いながら読んでたけど、なんでもないとこでわっと泣き出したくなるような。 好き嫌いは分かれそうですが、 読みやすかったし今の自分には◎でした。 劇団本谷有紀子の主催者。 チャットモンチーのいちばんすきな曲が主題歌の、映画も借りてみようかな 。 ほんとは私だって卵の黄身みたく混じり合うような関係が欲しいんだ。
0投稿日: 2011.03.16
powered by ブクログ読みやすくはあったが、とるにたらない小説だと思った。ぼくのおもうダメな方のシャシャリ系で、ほとんどつまらなかった。ふつうに感じない読書だった。
0投稿日: 2011.03.13
powered by ブクログ躁鬱病の「寧子」と、ドライな「津奈木」。 合コンで知り合い、ひょんなことから付き合うことになった二人。 傷ついた心を理解して欲しい、「一緒に疲れてほしい」と願う自分に嫌悪感を持ちながらも、どうしてもそうせずにはいられない寧子。 寧子からむやみな怒りをぶつけられながら、冷静に事なきを得ようとする津奈木。 そんな二人の同棲生活が三年目にさしかかったある日、寧子の前に津奈木の元恋人が現れる。 自分のことさえよく分からないのに、「理解して欲しい」なんて都合がいい。でも「五千分の一秒」だけでいい、お互いに繋がり合う瞬間があったら。
0投稿日: 2011.02.13
powered by ブクログ薄い本なので、さらっと読めた。 躁鬱もちの女性が主人公。 26歳にもなって、バイト生活。そのバイトも続けられなくて、寝てばかり。 不眠症の逆の過眠症で、普通の生活が送れない自分に苛立ちつつ生きている。 そんな女の恋の物語。 この女と彼氏のやりとり、うけます。 というか、割とそういう苛立ち分かるな〜って。 あそこまで激しくないけど。 これ読むと、何だか自分も普通じゃないんじゃないかな〜とか。 精神病とかってやっぱり紙一重なんだな〜とか。 あと 『妥協がおっぱいつけて歩いてるような人間』 ていう表現が最高にうける&印象的! 軽く読めたはずなのに、何か心にずしんときた。
0投稿日: 2011.02.12
powered by ブクログ強烈エキセントリック女。 でも、かなり精神病に近いんじゃ。 精神的に安定する日は来るんだろうか。 何もしなくっちゃこのまんまおかしなおばさんになりそう。 文学味を足せば現代の太宰といって通じそう。
0投稿日: 2011.02.11
powered by ブクログ強烈なインパクト。小説世界に生きる者たち。読者である自分は傍観者になっていた。でも、傍観しているだけでいいのだろうか? 何度もそんなことを考えながら読みきった。常軌を逸した主人公の寧子。不快感が募る。嫌なヤツだ。でも、待てよ、と何かが心にひっかかる。度合いの差こそあれ、そんな嫌な性格は自分にもあるのではないか。いや、人間だったらない方がおかしい。そう思えてくる。もちろん、この小説の主人公のように過激なまでに表出させるなんてことはあるわけないが。こういう思いは「共感」とは違う。無意識でいるとつい傍観者になってしまう人間への、著者の主張であることは少なくともわかる。甘い幻想を抱いた恋愛。表向きお洒落なライフスタイル。著者・本谷有希子は「そんなものなんだ」と叫んでいるよう。そんなものではもの足りない。それじゃあ、その足りないところを満たしてくれるものって何なんだ?彼女はそれを求めてこんな小説を書いたのだろうか。
0投稿日: 2011.01.17
powered by ブクログ本谷有希子というと「劇団、本谷有希子」の主宰者で演劇人である。 本当は、戯曲を読みたいのだけど、小説だったので小説を読んでみた。 演劇上での評価ほど、小説は良くない感じ。
0投稿日: 2011.01.16
powered by ブクログこんな小説あったんかいっていうか、こんな小説が読みたかった。 生きてるだけで疲れるっていう思いを誰かに伝えられたら、救われるんじゃないかっていう期待みたいなのは誰しも持ってるはず。 けど、そういう思いは伝わらない。そして、伝わらないないという事実によって受ける二次的な生きてるつらさがあるから、余計に生きつらい言う人は苦しんでしまう。 主人公の寧子は鬱で過眠症(不眠の逆)なのに、自分がコイツならオッケーかもなって相手に対しては伝えようとするエネルギーがあるから、まだマシなんかな?とか思った。思いを伝えたいという気持ちすら失せてしまった人もいるし。 解説にあった「自己完結している人間」というフレーズが残った。
0投稿日: 2010.12.19
powered by ブクログぶっ飛んだ女の子の話だけど、生きていく上での寂しさとかそういうものに共感して、そして泣けた。個人的には短編の話の方が好きかも。
0投稿日: 2010.12.19
powered by ブクログ先に読みかけてた、村上春樹訳 ティファニーで朝食を をほっぽり出して、一気読み。 胸糞悪くて、モヤモヤしてた時期だったからこそ、この小説に書かれる平常心からは逸脱しまくっている破壊的衝動や自暴自棄になっている板垣の言動が、よりかっこよく思えた。同時に、なぜかわからないけど、肩の荷が下りた感覚がした。読後。 みんな弱くて寄る辺ないはずなのに、そんなことわかっているのに、周りでしにたいしにたいと言ってる人みると木製バットで脳頭部を殴りたくなるし、頭ん中お花畑みたいな人みるとなんか違うなと思っちゃうし、いつまでも自分本位で、自分に甘すぎる自分もいやで、ぜんぶいやで。 でも、自分は自分から手放されることはないのだという、諦めに似たグダグダな安心感のまま流れるように時間をやり過ごして行く中で、元カノ安堂のねちねちした痛い所を突く言葉は、板垣にとっていい刺激の一つになったのではないだろうか。 板垣がふつふつと憤りを静かに感じ、言い返す言葉は単調なものであった。しかし、安堂よりも板垣のほうが、数段上手であることは、言うまでもない。 他人である津奈木とすべて分かり合えるわけがない。他人だから。自分じゃないから、手放すことも容易い。 それでも、葛飾北斎の富嶽百景エピソードとリンクする津奈木と板垣のあいだにある五千分の一は、他の四千あまりの違いより、重要な貴重なものになってくる。 そこに希望を見出せた、まだまだぶっ飛んでる板垣がすごく幸せに思えて、サッパリした気持ちになった。
0投稿日: 2010.12.03
powered by ブクログあたしはこんなに何もかもさらけ出して、必死になって足掻いて、もう自分が頭おかしいこともわかってる、世間からはみ出してることもわかってる、だからあんたにも同じくらい疲れて苦しんでへとへとになってほしい。 っていうのが、寧子なりの「好きだよ」っていう津奈木に対するメッセージで、精一杯の愛情表現なんだってわかったとき、 やりきれなさと切なさといろいろで胸がいっぱいになった。 寧子は屈折に屈折を重ねておかしなことになってるけど、 自分の全部をかけて相手に好きだよ、五千分の一秒でいいからあたしを分かってって伝えようとする姿はまっすぐで、心の奥が震えます。 好きな場面。 -----上野の森美術館にピカソ展を観に行って「ラーラリラーって感じだね」ってコメントした時、「ラーラリヒーって感じだと思う」と真顔で返されて、あたしは死ぬほど嬉しかったし、この男のことが大事だと心から思った。馬鹿みたいだったけど、あれが恋愛じゃなかったらあたしは恋愛を知らない。
0投稿日: 2010.11.17
powered by ブクログすごい好きだ。 なんだろう、この投げやりな感じの文章。表現や内容、大変好みである。 他人の悪意が煩わしくて、好意すら実は煩わしくて、でもどっかで繋がっていたくて独りでも理解してほしくて、でもやっぱりどうでもいいかなって堂々巡り(←ここらへんてきとーです)。 いやーオモシロイ。あまりに干渉してくる周りにムカつく部分もあるけど、鬱っぷりや躁っぷりがなんともまた。。。 まぁ生きてりゃイロイロあるわな。
0投稿日: 2010.11.13
powered by ブクログ静かに自分と向き合う事はあっても、人を巻き込んでこんなにも激しく自分と向き合うことは、なかなか出来ない。
0投稿日: 2010.09.28
powered by ブクログ人は一人では生きてゆけない。 だれかに必要とされたい。 わずか一瞬でもいいから、だれかと繋がりを持ちたい。 たとえそれが五千分の一秒だとしても。
0投稿日: 2010.09.27
powered by ブクログ芥川賞候補になった作品。 劇団を主宰し作品が映画化されているものもありマルチな才能を持った女流作家。 一種嫌悪感を抱いたままそれでも気になって気になって 一息に読み終えてしまった。 ヒロインの感情の激しさに疲労感を覚える。 と同じくらい痛々しさを感じる。
0投稿日: 2010.09.13
powered by ブクログ本谷有希子の使う言葉が好き。 葛飾北斎の絵の例えが鮮烈で胸にせまる。 自分を理解してほしい、と思うけれど、 自分でも自分のことがわからないのに 相手にそれを求めるのは無理なことだ、 みたいな切羽詰まった台詞もぐっときた。 それにしても、エキセントリックというのも、 ツンデレ同様美人にしか許されない性質だと思った。
0投稿日: 2010.09.02
powered by ブクログ寧子の鬱の描写がリアルだったから思わず自分に重ねて読み進めてしまった。 そうしたら裏切られた。 私はやっぱりどこまでも中途半端。 でもこれは本編とは全く関係ないんだけれど。 「あたしがあんたとつながってたと思える瞬間、五千分の一秒でいいよもう」 寧子は心がきれいだと思った。 私はどうしてもこういう考え方ができないから、こういう話を読むといつも自分のがめつさにゲンナリする。 でも「この期に及んで自分の往生際の悪さに泣き笑いそうになる」。
0投稿日: 2010.08.25
powered by ブクログ主人公の圧倒的な「言葉の暴力」におののきつつ、好きなひとにはこれくらいの熱量でぶつかろう、と決心させてくれる本。わたしにとって、バイブル的。 (その決心は正解なのか、間違いなのかはまだわかりませんが。。たぶん、相手を選ぶ、とだけは言えそうです。) なぜなら、主人公の付き合っている男の子は最後にスーパー素敵なことになっているから。「”愛”ってこんなんか」と初めて思った。 表題作とは別の短編も、なんといっても、付き合っている男の子が最後の最後で素敵すぎる。
2投稿日: 2010.07.25
powered by ブクログ本谷有希子はタイトルがいい、響く。 寧子の言葉は痛いけど、気持ちが晴れたような曇り空。 振り回すから。お願いだから楽しないでよ。
2投稿日: 2010.06.25
powered by ブクログ本谷有希子さんをテレビで見てから一番初めに読んだ本。 独特のワールドに引き込まれました。 病んだ主人公がしでかす最後のどんでん返しがスカッとします。 こんな女の子、近くにいなそうで居そう(笑)
0投稿日: 2010.06.18
powered by ブクログセカイ系という言葉の定義はよくわからないけれど、大人セカイ系という感じがしました。鬱とメンヘルが混ざったような寧子と味気なさすぎる津名木の中和同棲生活。寧子の言葉遣いに、舞城王太郎の阿修羅ガールを思い出しました。 この本を読むときは、心身共に健康でない時の方が良いかもしれません。多分そんな時に読んだら拒否したくなってしまいそうです。 でも気分が変な時に読むと、『MURAKAWA』とか、P103~106の件がすごく染みいるような気がします。安易に同調すると鬱の人からはものすごい勢いで避けられそうですが。
0投稿日: 2010.06.17
powered by ブクログだるーい内容で、ひきこもりの主人公もうっとおしいけど読んでるうちになんとなく平気になってくる。応援する心もわく。後で入っている短編は舞城王太郎の川?蛇?とかがタイトルに入っている短編を思い出した。この話を映画で見たら不愉快になりそう。男は好感が持てつつも腹が立つ。しっかりせいよ
0投稿日: 2010.06.14
powered by ブクログ初めて読んだ本谷さん作品。演劇界で有名な人ですが、どんなもの書くのか、とか全然知りませんでした。タイトルのつけ方、うまいです。読み終わって、タイトルがじんときた。それにしてもこの人、すごいもの書くなぁ・・・。
0投稿日: 2010.06.06
