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カナリア殺人事件
カナリア殺人事件
S・S・ヴァン・ダイン、日暮雅通/東京創元社
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総合評価

16件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    現代に読むには時代遅れすぎてしんどいが、当時読んだとしても面白かっただろうか?トリックを現代に当てはめるなら、「超かしこいAIを使って人を殺した」みたいなものだと思う。AIと蓄音機じゃ出来ることが全然違うから比較にならないような気がするけど、感覚としてはそんなものだと思う。新しく出たものをトリックとして出して、それでどうだ!とされても、読者はふーんとしか思わないのでは。この若干アンフェア気味のネタばらしを補うためにポーカーを使った心理実験を導入したのだろうが、これも批判されまくりでイマイチ。しかし、本作で何より気に入らないのは犯人をみすみす自殺させたヴァンスの傲慢さ。相手は勝手に不倫して、脅迫されたから殺して、家の名誉のために仕方なかったと開き直るど畜生。なのにヴァンスは妙に同情的。他の「名探偵」はそんなことしないだろう。こういう傲慢で自己中心的な倫理観を持ちながら、殺人を扱う小説を書いてきたのだから、本国で忘れられて当然だ。

    0
    投稿日: 2025.10.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    うーん、控えめに言ってあんまり凄くないのでは? 密室という不可解な状況に引っ張られて道中は楽しく読めたのですが、まさかの密室トリックに…(笑)そしてアリバイの方は即座に…(苦笑)  代表作の『僧正』や『グリーン家』にあった複雑怪奇で凄惨な連続殺人というサイコスリラーのような雰囲気がなくてやや残念。 物理的事実と心理的事実が矛盾しているなら、物理的事実が間違っているんだ… なるほど、ファイロ・ヴァンスは矢吹駆ではなく、ロジャー・シェリンガムだった!? ヴァン・ダインとアントニイ・バークリーは米国と英国でライバル意識あったんかな。どっかの解説でもそういうの読んだ覚えあるし

    0
    投稿日: 2025.09.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    クリスティの「アクロイド殺し」が1926年、本作が1927年ということで録音による偽装をネタにした作品が前後して発表されていて、タイミング的にはパクリではなく偶然らしい。現代ではテクノロジーが何かとミステリーの成立を阻んでしまいそうだが当時はその辺をどう取り入れるか考えるの楽しかったんだろうな、と微笑ましい。「アクロイド殺し」が少し先且つポレミックな超有名作のため割を食ってしまっている面があると思うが、ネタバレすると絵的に間が抜けていてしかも犯人の行動があわただしすぎ無理があるクリスティ作品(徐々に犯人が分かってくるところは相当ドキドキして傑作には違いないけど)に対し、こちらは(凡そ見当はつけていたはずながら)ベートーヴェンのレコードをかけても局が始まらずしばらくすると突然悲鳴が響き渡り、犯行が決定的になる辺にぞわっとする迫力があるし、容疑者を集めてポーカーxプロファイリングで犯人確定も斬新で面白かった。伝説の女優ルイーズ・ブルックス主演でサイレント映画があるがさすがに古すぎて最初だけ見てやめた。。。

    0
    投稿日: 2025.06.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    犯人に信念があって潔さもあり、好みだった。 終盤の犯人探しで、わざわざ犯人候補者を集めてポーカーゲームをさせて、その勝負の仕方で性格を見て犯人像に当て嵌めるというのは面白かった。 また、じわじわと犯人候補者が増えていく様も、他作品より飽きにくさがあり良かった。(どうも長編推理小説は出だしと終盤が面白くて中盤退屈になるものがそこそこあるので) 芸術作品の本物と模写の違いについて語っているのが今のSNSでも語られるような内容で面白かった。 「どんな芸術作品にも、本物ならば、批評家が言うところの鋭気なる資質がものだーーつまり、熱意や自発性だね。模写や模倣にはそのきわだつ特徴が欠けているんだ。完璧すぎる、入念すぎる、正確すぎる。いかに賢明なる法学の徒といえども、ボッティチェリにもへたなデッサンがあり、ルーベンスにもプロポーションの狂いがあるってことは知ってるんじゃないか?オリジナル作品にはね、そんな瑕疵など問題じゃない。だが、模倣者は決してきずをつけようとしない。思い切ったことができないんだーー」p169

    18
    投稿日: 2025.04.13
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ニューヨークのフォーリーズで活躍してカナリヤという愛称のあった美女(今で言うラウンジ嬢とかプロ彼女?)が殺された事件のお話。 犯人は妻子持ちのおじさんだった。レコードに女声で台詞を吹き込み女性が生きてるように見せかけて殺害時刻を偽装した。 殺人を実行している時にワードローブ内にカナリヤを恐喝しにきた別の男が隠れていたことが話をややこしこくさせていた。 探偵ヴァンスの「自分の生命はその当人のもので、当人が好きなようにしてよい。(中略)僕は、むしろ自殺は人間に残された唯一の権利だとまでいいたいくらいだよ」という思想のもと、犯人は拳銃で自殺して幕。

    0
    投稿日: 2025.01.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    カナリアと呼ばれたブロードウェイの女優が、自室で絞殺される。部屋は激しく荒らされ、完全な密室だった。事件の晩に男と出掛けた後自室に戻ってからは、誰も部屋には入っていないとメイドや電話交換手たちは証言する。 検事マーカムに呼び出された探偵ファイロ・ヴァンスは、こじ開けられた宝石箱やわざと倒されたランプなど、荒らされた部屋の中の様々な矛盾を指摘する一方、カナリアと関係の深かった男たちを取り調べていく。 カナリアと関係のある男たちは誰しもが何かを隠していたり、微罪を犯していたりする。事件の晩も自然とカナリアのもとに引き寄せられるなど、死に際しても男たちを翻弄するカナリア。 クローゼットに隠れ、目の前で起こる凶行を息を殺して見ているしかなかったスキールの恐怖がヴァンスの語り口で臨場感たっぷりに表現されている。ポーカーで殺人者としての適性を測ろうとするところが興味深かった。 このシリーズの面白い、と言うより不思議なところは、一応ヴァンの一人称視点なのだがヴァンスがヴァンに話しかけることはめったにないので、ヴァンスとマーカムのコンビを三人称視点で見ている感じになっている点。

    0
    投稿日: 2024.11.17
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    中学生の頃挫折した古典的シリーズ。 物質的事実と心理学的事実の矛盾。 心理学的事実の議論はとても興味深かった。

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    投稿日: 2023.02.18
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    捜査に行き詰まり、ポーカーで犯人を推察するシーンがハイライト。 1920年代アメリカの上流社会が舞台ですが、時代の空気が感じられて興味深かったです。

    0
    投稿日: 2023.02.04
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    ヴァン・ダイン2作目。 かなり冒頭の方で、まさかこんなトリックじゃないよね?と思ったのがまんま正解で、ちょっと拍子抜け。後、警察の捜査が雑すぎる気がしたのだが、当時はこんなもんだったのだろうか。

    0
    投稿日: 2022.09.04
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    ファイロ・ヴァンスの第二作です。ベンスン事件から二カ月、カナリアと呼ばれる曰く付き女優の殺人事件を三者三様に捜査する姿が楽しめます。マーカム地方検事は大佐に指示出しするほど偉いようで将官クラス?ため口のファイロの扱いが良いのもそのせいかも、紳士ですが起訴を盾に供述を迫るのは朝飯前です。ヒース部長刑事は叩き上げの行動派で下士官クラス、違法捜査ありの剛腕です。ファイロは金持ちの美術品転がし「心理学的理論と審美的仮説と比較して、状況証拠は不適当」と感覚派迷探偵です。心理的探偵法?ぷぷぷっです。(1927年)

    0
    投稿日: 2022.08.21
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    トリックはわかってしまえばいたって単純なものであった。犯人に不運が続いていなければ不可能犯罪になっていたと考えると、面白くもあり、恐ろしい事件であった。ポーカーによる心理的推察はファイロヴァンスを象徴しているようで記憶に残った。

    0
    投稿日: 2022.03.27
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    ファイロ・ヴァンスシリーズ2作目。 カナリアと呼ばれる女優が密室で殺されます。 この時代独特の雰囲気とか、職業とか そんなのも面白くてサクサク読めます。 ヴァンスの蘊蓄に慣れたのか、 今回は少なかったからか、読みやすかった。

    1
    投稿日: 2021.02.26
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    カナリアと呼ばれた元女優が密室で殺された謎を追う。 探偵役のヴァンスは癖のある人物だけどそれがまた良い。 心理学的見地で事件を読み解く様は面白く、特にポーカーの場面が興味深い。 まさに精神分析学だなと。 劇的な展開はないけれど、つい読んでしまう一冊。

    0
    投稿日: 2020.08.06
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    アリバイ崩しあり、密室あり、クセのある探偵あり、疑わしき多数の被疑者あり。ミステリのおもしろいところをギュッと詰め込んだような作品。

    1
    投稿日: 2020.08.05
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    ファイロ・ヴァンスシリーズ2作目。 カナリアというあだ名の美人女優が密室で殺された。容疑者の4人の男にはそれぞれアリバイがあるという状況。1927年という古い作品なので、密室及びアリバイのトリックは当時としては驚嘆するものだったのだろうか。容疑者の性格を知るためにポーカーをするという手法も斬新。

    0
    投稿日: 2019.10.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    なんというか、「古典的機械トリック」のミステリです。 「針と糸」の亜種や「蓄音機」など、当時はまだそれなりに 効果的だったのでしょうか? また、ポーカーのプレイスタイルで犯人を特定するという有名な場面がありますが、 著者は真面目に書いたのかもしれませんが、現代の読者からすると 「う~ん、なんだかな・・・」な感じです。 それにしても、一見すると犯人に見えないように描かれている犯人なのですが、 振る舞いが怪しすぎてバレバレです(笑)

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    投稿日: 2018.05.20