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「毒親」の正体―精神科医の診察室から―(新潮新書)
「毒親」の正体―精神科医の診察室から―(新潮新書)
水島広子/新潮社
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総合評価

35件)
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    毒親育ちのため拝読しました。大人になっても苦しみ続ける突破口がいくつかあり、現実的で読んで辛かったですが自分が直面しているので、読みました。 比喩としてどんなに苦しくても毒親からの愛情をもらうのは、それは亡くなってしまった人と隔てる「死」と同じで変える事が出来ない。とあり、ショックだったものの今の自分の現実でもありました。 極端な(ニュースになるような)毒親以外は世間に対して良い顔をするため、愛情以外で出来る事は、独立への一歩の金銭的支援、距離をとり親子としても離れる、親の問題を子供が背負わない、自分が親になり子供を育てるか仕事で誰かを支える仕事をし、その場で自分を育てなおす、愛着形成がしっかりしたパートナーとの人間関係を作る、親自身が病気の事があるため親自身の治療でした。 自分の環境では金銭的に厳しいため、金銭的支援も受けられず、とにかくこの親の問題まで背負い込んでいたので手放す事から始めています。 唯一の救いは自分が祖父母には愛され育ち、愛着形成がしっかりしたパートナーとの人間関係が過去にあり、そこで何とか自分を保て生きている事です。 でも、一般的に多くの普通の親に育てられた子供から大人になった人間より、毒親育ちのサバイバーは、過酷な人生です...。 1番辛い時に読むか、逆に読まないかのどちらかの本でした。

    1
    投稿日: 2025.08.23
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    毒親育ちのため拝読しました。大人になっても苦しみ続ける突破口がいくつかあり、現実的で読んで辛かったですが自分が直面しているので、読みました。 比喩としてどんなに苦しくても毒親からの愛情をもらうのは、それは亡くなってしまった人と隔てる「死」と同じで変える事が出来ない。とあり、ショックだったものの今の自分の現実でもありました。 極端な(ニュースになるような)毒親以外は世間に対して良い顔をするため、愛情以外で出来る事は、独立への一歩の金銭的支援、距離をとり親子としても離れる、親の問題を子供が背負わない、自分が親になり子供を育てるか仕事で誰かを支える仕事をし、その場で自分を育てなおす、愛着形成がしっかりしたパートナーとの人間関係を作る、親自身が病気の事があるため親自身の治療でした。 自分の環境では金銭的に厳しいため、金銭的支援も受けられず、とにかくこの親の問題まで背負い込んでいたので手放す事から始めています。 唯一の救いは自分が祖父母には愛され育ち、愛着形成がしっかりしたパートナーとの人間関係が過去にあり、そこで何とか自分を保て生きている事です。 でも、一般的に多くの普通の親に育てられた子供から大人になった人間より、毒親育ちのサバイバーは、過酷な人生です...。 1番辛い時に読むか、逆に読まないかのどちらかの本でした。

    0
    投稿日: 2025.08.23
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    著者の水島さんは、簡単に言うと左派的な考えだと感じました。 白黒思考なところがあり、そういったところは反対ですが、理解できる箇所はあります。

    0
    投稿日: 2025.05.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2025-新書10冊目読了 本書は、毒親を"子どもの不安定な愛着スタイルの基盤を作る親"と定義し、その背景として4つを挙げている。①発達障害(ASD,ADHD)、②不安定な愛着スタイル(不安型と回避型)、③うつ病などの臨床的疾患(トラウマ関連障害、アルコール依存症)、④DVなどの環境問題 "「親のせいだ」というのは、本当の意味での反抗期を体験していないから生じるものである。" "子どもは心優しい存在であるから、親が「安心」して自分がどんなに反抗しても大丈夫だと思わなければ反抗期を選択しない。反抗期は親が言っていることが絶対ではないということを知る、親から離れるとき" 本書では、この部分がとても勉強になった。

    0
    投稿日: 2025.04.10
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    毒親の毒が解けかけていた私にちょうどいい本でした。 母親がASDではないかと疑っていたのですが、ゲームができる時間を極端に短く設定されたのも、食べ物は自然由来のものを強要してくるところも、いわゆるいい子ちゃんを強要してくるのも、全てこだわり由来のものであると本書が証明してくれ、心が楽になりました。 今後はもう少し冷静に対処できそうな予感がします。 親にもこの本を読むよう説得し、あわよくば精神科を受診してもらいたいなと考えています。

    0
    投稿日: 2024.09.15
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    毒親の正体 ・発達障害タイプ ・不安定な愛着スタイル ・うつ病などの臨床的疾患 ・DVなどの環境問題 親を解釈するのではなく、知ることが重要とのこと。IPTにおける役割期待の考え方がここでも役に立つ。「ゆるす」とは、親の行為ではなく、自分が幸せになることや自分を癒すこと。 納得のいくことも多かったのだが、「発達障害ではないか?→発達障害の診断を受けることが和解の鍵になりうるから推奨」という提案はさすがに乱暴すぎないかと思った。他の場面でも発達障害ゆえの困り感があるのならばよいのだが、本書で述べられている事柄だけでは、発達障害の診断のことまで議論するには不十分ではないかと思った。

    0
    投稿日: 2024.08.20
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    毒親を定義しつつも、その解決にあたっては一緒くたにせず、とりわけ発達障害の場合について、多くの紙幅を割いている。 愛着の視点から毒親が定義されており、大変に示唆に富んでいた。

    0
    投稿日: 2024.04.09
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    臨床の視点から良く整理された本だと思う。ただ前提が神経症水準に近い人向けというか、やはり一般向けといった感じで、境界例水準以下のクライエントにそのままを当てはめるのは少し難しい印象を受ける。 しかし毒親の問題を愛着スタイル、ASDの側面から捉え直してある点はとても分かりやすい。個別の事例による配慮は必要だが、大枠として捉えておくには十分だ。心理教育で採用しても良いかもしれない。 親の話だけでなく、配偶者、子どもで悩む人にも応用可能な可能性を十分に秘めている。 自分のやっていることの不備も良く見えた気がする。 48時間の限界、これはとても重要な知見だ。 「48時間の限界」とは、毒親との関係を適切に管理するための指針の一つ。具体的には、毒親と一緒に過ごす時間を48時間以内に制限することで、精神的な負担を軽減し、健康な人間関係を維持するための方法

    0
    投稿日: 2024.03.20
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    新たな気付きが得られたところ、心当たりがありすぎて読んでいてしんどいところなどがある。現在進行形で母親との接し方に悩んでいるが、解決まで行かなくても行動の方針とか考え方は示してもらえていると感じた。実際のワークなどは他の関連本を読んだほうがよさそう。

    0
    投稿日: 2024.02.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    実母と義母が毒親と感じていたので読んでみた。 義母は確実に発達障害(ADHD)からの毒親だなと感じて納得しながら読んだ。カラータイマー理論がなるほどで、私はあの人と48時間以上一緒にはいられない。なんなら実母とも居られないけど… 実母はどちらかというとASD系?そもそも祖母もすぐ「死んでやる!」という人だったので母もかわいそうな育ちをしたのだと思う。死んでやる、は私もよく幼少期に聞いてたから私にも害は出ているけど… 人の親になって、とにかく自分が毒親になるのが怖い。でも親をまだ許せない。理屈はわかっても納得しきれないアダルトチャイルド。

    0
    投稿日: 2024.02.19
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    自分の親(特に母親)に感謝してるところもあるけれど、振り回された、子供らしい要求とかはあんまり言えなかったよな、まず母親の買いたいものやりたい事にお金が使われてたな、ていう思い出が去年の夏に母が亡くなったことを機に蘇ってきて、手に取った本。 読んで私の心は少しは休まったような気はします。 もしかしたらうちの母、この本で書かれている発達障がいに近いものがあったのではないか。一瞬それがよぎった時に、でもそんな一言で片付けられてはたまらんよな。私なんかの想像もつかないほど、毒親に苦労させられてきた人にとっては、と思ったけれど。 でも親を知る、解釈はしない、という姿勢ででとりあえず親に向き合うことで、より自分のせいではない、金銭的な面では慰謝料として頼れば良い、ということ。楽になれた気がする。 親も自分と同じ、欠点だらけの普通の人間。 親だから子供を可愛がり、愛するのは当然、という気持ちを捨てること。 それを教えてもらっただけでも読んだ価値はありました。

    0
    投稿日: 2024.01.14
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    最近、毒親、とよく聞くので読んでみた。 先ず、親のスタイルを3つに分けて、その中の毒親と思われる2つのタイプから、親に発達障害の可能性がある事を指摘する。精神科医の診察現場からの様々な症例を挙げているのがとても分かり易い。辛い幼少期を過ごした方は勿論だが、子育て中の方にも読んで欲しい。

    1
    投稿日: 2023.10.28
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    感想 生きづらさの連鎖。毒親と言われる人も苦しんでいる。生活できるが上手に生きられない人々。少しでも違和感があるなら一度受診して欲しい。

    0
    投稿日: 2023.09.15
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    自分が大人になって初めて「親が発達障害グレーゾーンである」と気がつき、カウンセラーさんに紹介していただいたこの本のおかげで、小さい頃からの教育や家庭の違和感の正体を知ることができた。 毒親に関する本はたくさんあるが、発達障害を持った親に育てられた子どもに向けた本はなかなか見つけられず、この本が唯一の参考になり、心の病を治療中のわたしはとても助けられた。 毒親の本を読んでもしっくりこない方がこの本に辿り着き、1人でも多くの方が違和感の正体を見つけることができますように。

    2
    投稿日: 2023.07.20
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    愛着スタイルを安定型と不安型、回避型に分類していること、またどうして毒親となってしまったのかの要因について理解できた。 私が本書を読んだのは自分が親の状況を理解し、少しずつ対人関係を克服できてからのことである。私の兄弟などは今も対人関係で理由もわからず苦しんでいるように見える。そんな渦中にいる人はこの本を手に取ってよむ可能性が低いと思うので難しい。

    1
    投稿日: 2023.04.26
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    非常にわかりやすい本でした。 ADHDの人たちは「注意の部屋」に注意を一つしかいれられない。 毒親は完璧な親ではなかったんだと知ることから、始まる。 育ててもらった親を批判してはいけないと思わないこと。親が完璧でなく、もっとこうして欲しかったと思うことが、回復につながる。 などが印象に残りました。

    1
    投稿日: 2023.01.23
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    話せばわかる、がそう簡単な話ではないのがよく分かる 特に家庭という閉鎖環境で子供に逃げ場がないと、追い詰められ感が強いだろうなぁ。いじめとも共通する気がする。密室は怖い 学校なり友達なりに逃げ場があればもう少し楽になるとは思うが、中学生未満だと難しいよね。自分は田舎や親戚の家によく逃げ出してたけど

    0
    投稿日: 2022.04.29
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    毒になってしまった親にも、 いろいろな原因があったと知った。 発達障害や幼少期のトラウマ、 初めて知れて勉強になった。

    0
    投稿日: 2022.03.21
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    子どもから見た「毒親」という存在はただ恐ろしく理解し難い生き物だが、ではどうしてその親は「毒親」になったのだろうか?そこには様々な理由があり、また理由なく「毒親」となる親はいない。親が「毒親」になってしまった理由から対応の仕方を考えることで関係が改善することもある。(発達障害、不安定な愛着スタイル、病気、トラウマなどがあげられている) また、親の事情を理解することで自分と親を切り離して考えることができるようになり、心の安定を得ることができるという指南。 毒親告発が流行り多くの人が毒親という存在に注目しているなかで冷静に毒親の毒親たるゆえんを分析しているのが興味深く、また現在毒親に苦しめられている人にも親との関係を見直す一助となるのではないかと思う。

    1
    投稿日: 2022.03.01
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    発達障害からの観点でどこう家を考察した本です。とっても参考になる点が多くなるほどと思いました。大事なのは毒親には悪気がなくて発達障害の特性から毒親的な行動してしまう場合があるということでしょう。後半は毒親に向けてと、毒親の子供に向けてのメッセージが書いてあります。これを読んで癒される人もいるんじゃないでしょうか。

    0
    投稿日: 2021.05.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    毒親を自身の精神科としての経験から分析している本であり、すべてのタイプの毒親を網羅しているわけではない。しかし、発達障害からの分析は参考になる点があった。 以下読書メモ ーーーーーーー ・複雑性PTSDとは、逃げ出せない環境において、主に支配的な相手から、繰り返し対人トラウマを受け続けることによって生じる病態です。実は「境界性パーソナリティ障害」と診断されている人の多くを、複雑性PTSDと診断し直すことができます。トラウマを親から受けたというケースも多く、いわゆる「毒親」を持つ人とも多く関わっています。相当重症な患者さんも数多く診てきました。 ・「毒親」という言葉は、医学的専門用語ではありません。しかしこの言葉は、それまで人生における生きづらさを「自分のせい」「自分が悪かった」「人のせいにしてはいけない」と思っていた人たちに、「悪いのは親の方だったのだ」「自分が悪かったわけではないのだ」「自分と同じような悩みを持った人が他にもたくさんいたのだ」という新たな気づきを与え、救いになったという重要な側面もあり、比較的多くの人に使われるようになりました。 ・実はこれでは解決には遠いのです。「毒親」と縁を切ることで、これ以上の被害を防ごうとしても、ふとした瞬間に親の言動がありありと蘇り、悩まされることになるでしょう。親にすり込まれた「おまえはしょせんこんな人間だ(わがまま、能力も根性もない、優しくない、など)」は、案外一生つきまとうのです。もう何年も前に親は死んでいるのにという場合も少なくありません。 ・また、自分が親と同じようになるのを怖れて、子どもを持つことに消極的になる場合もあるでしょう。人生で初めて出会う人であり、その後も重要な生育期にそばにいた親は、それほど大きな影響を及ぼすものなのです。 ・そして親に肯定されずに(多くが否定されて)育つことで、自己肯定感が非常に低くなるのもよく見られることです。自己肯定感の低さも、対人関係を難しくする代表的なものです。 ・ 目的は、自分自身の心が安らかになり、自己肯定できるような「視点」を見つけることなのです。 ・「毒親」の影響が特にきつく表れるのは一人っ子だと思います。また一人っ子でなくても、きょうだいの年が大きく離れている、きょうだい間で扱われ方にあからさまな差別がある、という場合には似た状況になり得ます。 ・ 「この人は衣食住と教育を提供してもらって、ちゃんと社会に出してもらった。すでによい大人なのに、今さら『親のせい』?」 冷静に「愛着スタイル」という精神医学的観点をはさんでみると、答えがはっきりしてくるのではないでしょうか。「毒親」は長年にわたり、子どもを振り回すことによってその愛着スタイルに大きな影響を与えます。あるいは先述したように、命に関わるほどの虐待や、性的虐待は、たとえ一回であっても子どもの愛着スタイルに大きな影響を与え得るものです。ですから、たまたま不機嫌な親がひどいことを言ってしまったとしても、日常的な関係性が安定していれば、愛着スタイルに致命的な影響を与えるわけではありません(性的虐待は別として、たまたま不機嫌だった、ということを伝えてあげれば、さらに安全だと思います)。 また、不安定な愛着スタイルを身につけても、それで終わりなのではないことは先に述べました。その後の生き方や人との出会いによって、結果として安定した人生を歩むことができる人はたくさんいます。ですから、全てが「親のせい」というのは正しいとも言えるし、必ずしも正しくない、とも言えるのです。 ・ASDタイプの人が常に攻撃的ということはありません。でも私がお子さんから愛ける相談の中には、いくら説明してもメチャクチャに攻撃される、というようなものがあります。前述しましたが、ASDタイプの人は、自分の領域を侵害されたと思うと、攻撃的になる場合が少なくありません。その間、頭脳はほとんど動いていないので、いくら説得しても、ますます怒らせてしまうことになります。 ・なぜ人はアルコールなどに依存するのかと言うと、そこに逃げざるを得ない不安を抱えていることが多いからです。「不安型」の愛着スタイルの人が依存症になりやすいということは知られていますが、「不安型」だから依存するというよりも、「不安型」の人が、何らかの精神的危機に直面したときに、何かへの依存はとりあえずの逃げ場を与えてくれるということになるのでしょう。 ・ DVを働く父親自身も被虐待児で、人間全体に警戒心を持っており、自分を否定する人間に極度に敏感だということもあります。妻や子どもが、自分の意見に反することを言うと、「自分が否定されている」と感じるのです。家庭をきちんとコントロールしないと自分の父親としての評価が下がるということをひどく気にしているのです。子どもは、よくわからないながらも、父親に従うしかなくなってしまいます。 ・ 父親が妻の親の悪口を言ってばかりという場合もあります。配偶者の家風を「文化度が低い」「気取っている」などと悪く言う人もいます。自分の身近な人たちが悪口を言い合うこと、そして結局はそれを子どもが引き受けなければならないことは、いずれも子どもにとって安心して育っていける環境を作りません。 ・「自分の成績表」として子育てをすることはまさに「子どもの私物化」であり、そんな親が「毒親」と見られるのも、仕方がないと思うことが知られつつありますが、未だに、親を悪く言う人は決して好意を持って見られない、というのは事実だと思います。 親は自分をこの世に生み出してくれた存在(生み出された人生がどれほど辛いものであっても)。 親は基本的に子どもを育ててくれる存在(その育て方が虐待的であっても)。こうした観念が強いため、例えば「不安定な愛着スタイルを与えたけれども、大学まで出した親」がいた場合、「大学まで出したのに」と言いたくなる人がいるのです。ですがそれは、あまりにも表層的でしょう。こうした「常識」が、「毒親」を持つ人をどれほど縛り、苦しめているでしょうか。 ・あるいは、親のどのような言動が、子どもを混乱させ、人間や人生をプラスに受け止めることができなくなったか、ということを知るためです。自分が受けた被害と、現在の自分の「症状」の相関を知ることは、子どもの人生に計り知れないプラスをもたらします。 ・ それどころか、親による自己正当化、あるいは「あなたの考えすぎ」など子どもに対する冷たい評価など、相手の反応によってさらに傷つき落胆する可能性の方が高いと思います。 ・もちろん、社会的な体面というものもあるでしょう。親がいろいろと自己正当化するのも、「子どもをちゃんと育ててこそ認められる」という観念に基づく場合が多いものです。私も親だからわかるのですが、いくら自分が社会的に認められていても、子どもすらうまく育てられないというのは、「人間としてどうだろう?」という疑問を多くの人に抱かせますし、自分自身も自信を失うことになります。 ・「毒親」には、期待できることと期待できないことがあります。例えば精神的なサポートは無理だとしても、お金を出してくれる親もいます。自分のメンツを保つためにか、純粋な愛情のためにか、子どもの学歴のためにはかなりの努力をしてくれる人もいます。親からほめてもらうという期待は永遠にかなわないとしても、「そういう言い方はやめてほしい」という要望に、できる範囲で応えてくれる「毒親」もいます。あるいは、「私はもう大人になったのだから、一切の口出しをやめてほしい」と言えば聞いてくれる親もいます。 ・ 他にも、最低レベルの例の一つとしては、「治療費の負担」があります。その父親には、社会的地位と金銭的余裕はあったのですが、ひどいトラウマを抱えたDVタイプで、全く癒されていない人でした。配偶者にも暴力を振るっていましたし、息子の苦悩も全く認めようとしないばかりか「俺だって苦労して今の立場を築いた。どうしてそれがお前にはできないのだ」と怒り続けていました。患者さんのきょうだいにも精神的な疾患があると考えられました。第2章で「親のトラウマ症状」について述べましたが、この父親にもトラウマがあったのだけれど、それを決して認めようとしていなかったのだと思います。 ・大切な人が亡くなったとき、人は心の中で「悲哀のプロセス(喪の仕事で嘆などとも呼ばれます)」を歩みます。大きく言うと、まずは「信じられない、信じたくない」という「否認」、次には「絶望」を中心とする感情的段階(怒りや悲しみ、罪悪感なども含まれます)、それを経ると「脱愛着」(悲しみは続くけれども、その人がいない現在にそれなりに心を開いて暮らしていける)の段階に至ります。これは、人の死に特有のものではなく、何らかの喪失体験をしたときには、程度の差こそあれ、誰しもが通って行くプロセスです。 実は、「毒親」問題もこの喪失体験のひとつに当たります。自分の親が「無条件で愛してくれる親」「自分の気持ちを慮ってくれる親」ではないという気づきは、「本来親に求めていたもの」の「喪失」を意味します。ですから、それを手放す、あるいは自分なりの整理をつけるためには、「悲哀のプロセス」を通る必要があるのです。「ものわかりのよい子」のままで、親に求めていたものを手放すことは不可能でしょう。 ・ここで言う「ゆるす」ということは、私がボランティアで取り組んでいるアティテューディナル・ヒーリング(A日)における考え方です。これは、米国の精神科医、ジェラルド,G,ジャンポルスキーが創始した活動で、自分の心の平和だけを目的にした、心の姿勢への取り組みです。これは治療法ではなく、あくまでも「自分で行う、自分の癒し」なのですが、A日を体験することによって、精神科医にもなすことができなかった癒しを手にする人をたくさん見てきました。 ・ 思い出す度に自分が傷つかなくてすむようになることを、AHではゆるしと呼びます。親がとった言動を正当化する必要はないのです。親は明らかに、子どもに対して不適切なことをしたのです。ただ、それを思い出す度に「自分に落ち度があったから⋯⋯」「自分はすっかり傷ものになってしまった」などと自分を傷つける必要はないということなのです。 その際、「親に言われた」という「重さ」に悩む必要はないと思います。親になるための特別なトレーニングがあるわけでもないですし、親になったからと言って、その人自身の弱点や癒されていない傷を克服できるわけではないのです。「毒親」とは、突き詰めて考えれば、「不向きな人」が、突然「親」という役割を背負わされて、「子どもは親に従順であるべき」「ほめると子どもはわがままになる」などという迷信に振り回されて、あるいは単に自分に余裕がなかった(マルチタスクができないことも含めて)ために、子どもにひどいことを言ったりしたりしてきたに過ぎないのです。 ・「虐待されたわけではないけれど⋯⋯」という言い方で「毒親」の存在を訴える人は、それが「精神的虐待」だったということを認めた方がよいでしょう。親が子に「あなたは遅く生まれた子だから悪い遺伝を持っている」「あなたは外見的に劣っている」などと言うことは、明らかに精神的虐待と言えるからです。 ・あるいは、自分さえ努力すれば、親はもっとよい親になってくれるはず、という切ない思いもあるのだと思います。「どうすれば親がもっと優しくなってくれるか」「どうすれば親がもっと幸せそうにしてくれるか」を中心に生きてきた子どもは、「毒親」の周りにはとても多いのです。 ・「毒親」問題を乗り越えた人の中には、「安定型」のパートナーを得たことが契機になった、という人が少なくありません。気分のむらなく一貫性がある人。距離を急に近づけたり遠ざかったりしない人。何を言っても受け入れてくれる人。そんな人と一緒にいると、「不安型」「回避型」の人は癒されていきます。 ・ 対照的なのは対人援助を「相手を中心に考えていく」後者の場合です。「自分のことはさておき」というところがポイントなのですが、相手に対して一貫した姿勢で、それこそ安定的に関わる、というプロ意識を持つことができると、かなりの癒しを得ることができるのです。それまで全くルールの見えなかった人間関係に、一定の成果を見いだすことができる、という感じでしょうか。自分が相手を無条件に受け入れてみる。すると、相手は安心して信頼してくれる。ここから、自分の生育過程では学べなかった「健康な人間関係」を会得していく人は少なくありません。 ・毒親には、実にいろいろな親がいます。子どもを無条件に愛してくれる親「毒親」もいます。親に感謝している人にとって、「毒親」の存在はショックでしょうし、助けてあげたいと思うでしょう。うまい相手が見つからなければ、適切な治療者を求めてください。そうすることによって、「毒親」に刷り込まれた、「自分はだめだ」という感覚を乗り越えることができるはずです。少なくとも私の患者さんたちは、そういう経過をたどってきています。 ・ 言ったことを忘れるというのは、とりあえず反撃するASDTypeによく見られることです ・ 臨床で見ていると、父親が「毒父」である場合、「父親は嫌い」と、簡単に投げ出している娘を多く見ます。父親はそもそも対象外であって、より愛情を示すべき存在である母親が気になる、ということもあるのでしょう(もちろん、父親が温かい人で、母親〈妻〉の限界を見極めている場合には、父親が子どもの愛着スタイルをきちんと安定させてくれることもあります)。 ・「あなたのせいでこうなった」などと言われたときに、どうしても防衛的になってしまい、結果としていつもの「毒親」パターンを繰り返すことになってしまうのです。 子どもは親に直接対峙する権利があるでしょう。それを抑制することはできません。しかし、親御さんにお願いしたいのは、その場で言い返さないでほしい、ということです。とりあえは一旦話を聴いて、咀嚼する時間を持ってください。その場で言い返してしまうと、さらなる「毒親」になってしまいかねません。 ・「毒親」を持つ多くの人は、通常の意味での反抗期を経験していないことがほとんどです。しかし、反抗期こそが、「大人になる」ために必要なプロセスなのです。それまで絶対的な存在だった親に対して、生理的な嫌悪感を抱いたり、「言っていることが間違っている」と思ったりして、距離を置く。その代わりに、友達や先輩など、より親和性を持つ人たちの意見を聞き、自分なりの考えを育てていく。それが反抗期です。反抗期が終わると、それまで親の価値観や親の人間関係の中で暮らしてきた「子ども」が、自分の価値観や自分の人間関係の中で生きていくようになる。それが、「大人になるということ」だと言えます。 ・「大人になる」ために必要な、反抗期というプロセス。「毒親」を持つ人は、親の不安定さや、子どもに対するひどい全否定などのために、反抗期を体験できないことが多いのです。「反抗したら親がどうなるか」という不安や、「親が全否定してくる自分は、本当に価値がないのだな」という考えに基づくものだと思います。 ・ 親は特別な存在です。それと同時に、所詮は自分と同じ、「完璧でない人間」に過ぎないのです。「毒親」を恨み続け、自分自身が子どもを持つ自信を得られないよりも、「私も不完全な人間だ。でも、『毒親』のおかげで、子どもにとって本当に辛せとは何かわかった。子どもを持つことにチャレンジしてみたい」と思える方が、ずっと幸せなのではないでしょうか。

    0
    投稿日: 2021.04.19
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    具体的な解決策の提示がもっとあると良かったです。 毒親になってしまうプロセスをもっと具体的に書いてほしかったです。

    1
    投稿日: 2021.01.07
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    自分のペースで読むことを推奨する。無理に読み進める必要はないことは、著者も繰り返し注意書きしている。 勇気が湧く書。

    0
    投稿日: 2020.12.16
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    カッコ付き「毒親」の解説。とくに発達障害をもつ人が子育てする時「そこで何が起こっているのか」の解説が分かりやすく、その困難を想像できる。

    0
    投稿日: 2020.08.23
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    自分の親を毒親と認めるのがまず難しい。 だけれど、やはり読み進めると当てはまる所も多くて納得したし、勉強になった。 親が発達障害という場合も多いそう。そう思うだけで救われる方も多いと思う。 まずは自分は悪くないという事。何か親に言われても、それは親の問題であって、それと自分とは関係がないという事を理解する。その上で自分の人生を選択していく事が大事。

    8
    投稿日: 2020.07.11
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    自分も毒親にならないためにと読んだけど もっと深刻なおうちはたくさんあるのだろう。よけいな解釈にエネルギーを使うのではなくただ知ればよい 自分が悪いわけではない そこから自分がどう生きるか考えればいいというアドバイスに納得。毒親カウンセラーによる読み物は 親への恨み感の代弁がすごくて読むのがつらいけど この本は精神医学的に心理学的に淡々と書かれていることも助かった。知ることで 自分もまた毒親にならないためにどうするかも考えられそう。 でもこの毒親って言葉は 目にも心にもなんとなく慣れない。もう普及しちゃってるから仕方ないけど…

    1
    投稿日: 2019.12.24
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    「毒親」関連書籍の中で一番斬新 スーザン・フォワードや安冨歩さんの本を読んできて、この本でたくさん気づきがありました! そっか、親が発達障害だったなんて考えたこともなかった。 ----- 読んでいた時にふと思い浮かんできたこと。 そうか、学校や会社、組織、社会で成功できない。 社会で成功すると、依存度が減り、コントロールできなくなってしまう。 だから、誰も信じられないようにしてしまえば、都合よく使える。 向こう側の裏側から考えればそういうトリックだ。 だから、徹底的に褒めない、失敗だけ指摘していれば、成功体験もさせずに、自分よりも劣った人格にすれば、操作できる。

    3
    投稿日: 2019.10.17
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    真摯で丁寧な説明が重ねられており信頼できる一冊。 発達障害(先天的障害)と愛着障害(後天的障害)に分けて話が進んでいく。 ここにサイコパス(先天的人格障害)を加えて3点で説明していただくことは可能だろうか? 卑近な例で思うこと多々あり、読後しばらくしてダメージが広がった。 なんとかして早く大人になりたいものである。

    2
    投稿日: 2019.07.03
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    借りたもの。 毒親の原因に発達障害と愛着障害(スタイル)があることを指摘。 前者が脳機能の偏向、後者が生育環境における親とのコミュニケーションの問題とされている。 この2つはよく似た傾向を示すため、素人目には判断が難しそうだ。 (脳自体がブラックボックスのため、発達障害もよくわからないことが多そうだし…) 発達障害、愛着障害、精神障害によって何故、毒親が生まれるのか…… 様々なクライアントのケースを基に、「毒親」の定義と原因を紐解いてゆく。 原因は1つだけではない。親の特質だけでなく、環境要因(貧困、カルト、嫁姑問題、DVなど)もあることを指摘。 親に原因があったことを認めた上で、“自分が”どうするのか……それが問題だ。 斎藤学『「毒親」の子どもたちへ』( https://booklog.jp/item/1/4895958744 )でも指摘があった。 子供は“親に無償に愛されたい”というのは普遍だろう。必要な時期にそれを得られなかった「事実」と「原因」を認識し、それを癒す――克服する――ことが「毒親」問題の本質だろう。 「毒親」認定をして親を断罪しても意味がない。むしろ「毒親」にその自覚は皆無であることが殆どだ。責めたところで「無かったこと(無視)」にされる。 そのことを“受け入れる”必要がある。 ……この本では、毒親と認識された親にその「非」を認めることを促しているが。 この本は心に不安を抱える人に寄り添う姿勢で書かれている。だからと言って甘い言葉を論(あげつら)っているのではない。そこに好感が持てた。 段階を踏んだ克服法についても言及。 田房永子『母がしんどい』( https://booklog.jp/item/1/404602884X )にあるような、親と縁を切る以外の方法を提案。 ……実際、私もカウンセラーと親子面談をして初めて親が私を育ててくれたが“見ていない”ことを認識した。 毒親問題とは、当事者が受けた、その虐待の程度や家庭環境の優劣(中産家庭か貧困家庭か)など、境遇の度合いが問題ではなく、家庭環境に起因した苦しい考え方のクセ――生きづらさ――による苦しみだった。それを他人が「被害者意識強い」というのはお門違いだろう。 【感想とはあまり関係ない備忘録】 日本において「毒親」という言葉の認知を広めた田房永子氏も、ブログで“「しんどい母は発達障害ではないか?」という意見を頂いた”と言っていた。 愛着障害は直近で読んだ『話を聞きたがらない夫 悩みを聞いてほしい妻』( https://booklog.jp/item/1/4040693841 )の著者・岡田尊司氏の専売特許ではないことが発見…

    3
    投稿日: 2019.06.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    毒親→子供の不安定な愛着スタイルの基盤を作る親 ・子の5ステップ 1自分は悪くなかったと認める 2怒りや混乱を受け入れる 3親にも事情があったと認める 4親にできることを整理する。 5現実的な付き合い方を考える ・自分自身をゆるす 自分の心の平和を第一に考える

    1
    投稿日: 2019.05.05
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    自分の親に対して、ずっとモヤモヤしていました。 年をとるにつれて、そのモヤモヤは大きくなる一方でした。 自分の親が毒親かどうかは別にして、この本を読んで自分の父も母もASDタイプじゃないかと思い当たりました。 父も母も真面目すぎるくらい真面目な人たちで、僕は虐待は受けていませんが、一方で親から褒められたり、認められたと感じた記憶はありません。 母は言うことがその時でコロコロと変わり、いつも極端に僕から異性を遠ざけようとしていました。 父は交友関係と呼べるものはほとんどなく、「恥」となることを極端に嫌うため、人の力を借りることを自分にも子供にも認めませんでした。 まさか自分の親が発達障害だとは思いもよりませんでしたし、愕然とした気持ちになりましたが、ASDだと仮定すると今までの親に対するモヤモヤが腑に落ちます。 本を一冊読んで、即座に他人の精神性を断定するのは愚の骨頂かもしれませんし、危険なことかとは思いますが、親から精神的な支えを受けられなかったこと、親に対する憎しみの執着を手放す一助になりそうです。

    6
    投稿日: 2018.11.05
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    [図書館] 読了:2018/9/12 虐待親から逃げて、戸籍も抜けた。住所も辿られないように行政に訴えて住民票その他をロックした。感情の安定したパートナーを得て自分の家族も持った。あの頃をいちいち思い出しては泣かないようになった。いつもふとした時に頭に入り込んで来ていた、心臓に包丁を突き立てて赤々と血を流してこの世から消える自分の映像も見なくなった。手首の傷も言われなければ見えなくなった。身体というハリボテの中に常時抱えていた「消えたい」という思いはいつのまにか薄らいでいた。 でも。 そこから先に進まない。虚無感が心のどこかにある。 毒親に対する新たな視点を提供しているというこの本ならばここから先に進むための抜け口を教えてくれるのではないか、そう思って読み始めたのだが。 しょっぱな、 「子の成長を妨げた上に何とか大人になって自立した子に金を無心する親」 「性的虐待をした親」 は交流を絶っても仕方がない真性の毒親である、本書では対象外、と述べられてて拍子抜けした。 うちはどちらもコンプリートである。 それでも一応読んでみた内容としては、毒親はASD、ADHDを持っているために心の中の「注意の部屋」が目の前の一つのことでいっぱいになり子に注意を払わなかったり、「心の理論」がないために「これを言ったら相手(子)はどう思うか」が分からないのでひどく傷つけることを平然と言ったり、かつ衝動性があるために自分の言ったことや自分のした約束をすぐに忘れたり、「横のつながり」がないために「こういうことはやめてほしい」と頼んでも、具体的に何が「こういうこと」に該当するか分からないので、子への境界侵害行為を繰り返す、という。 あとは愛着スタイルの問題。これはよく毒親本やアダチル本に出てくる不安型と回避型の話。 さらにうつ病、DV被害、経済的困窮も要因になることがある。そりゃそうだろうねぇ、という感想。 説明が「心の理論がない」「衝動的」「『注意の部屋』に一つしか入らない」など、抽象的にしか書いていないので、具体例がほしかったなぁ。ASDやADHDが、本のカバー袖に書いてあるような「ちょっとしたことで体を引きずり回す」ほどの爆発的行為に至る過程がよく分からなかった。 後半の「親が毒親になった理由を知ったのち、ここからどう乗り越えていくか」については、参考になるようなならないような…「ゆるす(手放す)」ってこれまでにもずっと言われてることじゃないかね?

    0
    投稿日: 2018.09.13
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    ざっと読んだだけになったが、理解したことがひとつ。 意外と発達障害の人は多いんだ、ということ。 「なんであの人ああいうことするんだろう。普段はいい人なのに」と思うことがあったが、「ああ、発達障害だったのか」と腑に落ちたことがあった。 自覚は難しいだろうけれど、関わる者としては、そういう病気があることを知っていた方が楽に付き合えるだろう。 親になるって大変。 「自分はこうならない」とは言い切れないと思う。 水島さんの著書『女子の人間関係』は好きだが、似たような内容の本が多くなってきたせいか、少し合わなくなってきた気がする。 「上から」を感じるのか、宣伝が多いせいか。

    2
    投稿日: 2018.07.19
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    「毒親」の正体。水島広子先生の著書。精神科医である水島広子先生の分析と経験によると、毒親になりやすいのは、発達障害や精神疾患(統合失調症や鬱病)といった精神科的問題を抱えている人、それから貧困状態にあるなど経済的に余裕がない人。毒親が毒親になってしまう背景の理解なくしては毒親問題を正しく理解できないと思っていないので、とても参考になりました。自分の親が毒親であった人、自分自身が毒親かもしれないと思う人、毒親や毒親予備軍と接する機会が多い教育関係者や学校関係者にとっては読む価値がある良書です。

    0
    投稿日: 2018.07.12
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    このレビューはネタバレを含みます。

    毒親の正体のひとつに発達障害の可能性という本。 うわーそうだったのか、というびっくり感。 あるある大事典みたいだった。 読後自分がすっきりするかというとそれは別で 新しく知ることができた「あきらめ」も考えに入れつつ やっぱりこつこつ回復の道を辿らないといけない。

    4
    投稿日: 2018.03.26