
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
今回は忌み山が舞台。山ってどこか厳かでありながら得体の知れないところもあり、怖さが増幅。ます最初の手記は読んでてめちゃくちゃ怖かった〜。 ラストが個人的に微妙かな。。いとこのお兄さんそんなに悪いことしてないのに、なんか可哀想だなぁ、と。。
0投稿日: 2025.11.23
powered by ブクログ舞台となるのは、金が出る山魔が出る山女郎が出ると、何かと眉唾ものの曰く付きの居み山。その麓に住む二家を巻き込んで起こる一家消失と連続殺人の謎に、一人の小説家が挑む。 都市と隔絶した曰く付きの土地、常軌を逸した殺人、とめどなく積み重なる大量の謎、話が二転三転する解決編、とこれぞ三津田小説という要素が今作にも多分に放り込まれている。今作に特有だったのは、まず忌み山という秀逸な舞台設定。日本には古来より、山上他界観や山岳信仰などと言って山に超自然性を見てきた文化的性格がある。日本的ホラーを演出するのに山ほどお誂え向きの舞台はないだろう。そして童唄に見立てられた連続殺人。死体装飾による奇怪性の演出は例えば前作でも見られていたが、童謡殺人はそれと同時に、次の殺人の存在を約束する役割を果たす。それは登場人物らひいては読者に、計り知れない恐怖となって襲いかかって来よう。 前作に比べるとどうしても見劣りする感じもあるが、それでも総じて完成度の高い作品だと満足に評価できると思う。
0投稿日: 2025.07.06
powered by ブクログ刀城言耶シリーズ4作目。すこぶる楽しく読めました。どんでんがえしに次ぐどんでんがえし。楽しく読めるようになってきたのは自分が作風に慣れてきたからなのか、シリーズを重ねるごとに面白くなってるのかは分かりませんが、最後まで一気に読めて、ぞっとする感じもあり、素晴らしき作品でした。
0投稿日: 2025.03.07
powered by ブクログ山の集落、山をめぐる成人の儀式、迷い込んだ忌み山、一軒家から一家全員の失踪、童歌の見立て殺人、二重密室などなど 大好物を詰めていただきごっつぁんです 刀城言耶シリーズ、10年以上前に読んでから随分ご無沙汰でした。 最初、犯人特定が二転三転したり、真相を暴くよりもあくまで謎に対しての解釈をしていくのが、なんともすっきりしなかった でも夜読むんじゃなかったーとじわじわ背筋冷たくしてくる表現、謎解きミステリーの中に説明がつかない怪談要素があるの、癖になる
0投稿日: 2025.01.03
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ミステリーと不可思議の匙加減が絶妙で、これまでのシリーズの中で一番楽しく読めた。作者の文体が読みやすくなったのもある。推理の思考も明瞭完結になり、ラストの落ちるようで落ちないオチも余韻を残して良きかな。
2投稿日: 2024.10.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
民俗・伝承とホラーを組み合わせたミステリ。最後の犯人を推理する場面は読み応えがあるが少々くどく感じてしまった。
0投稿日: 2024.07.10
powered by ブクログ刀城言耶シリーズ第四弾。 終盤、犯人が入れ替わる。辿り着いた真犯人、その顔を刀城言耶が把握していなかったことに違和感。読み直したところ、確かにそんな描写が。このシリーズ、これに限らず些細な描写が地味に終盤に効いてくることが多いです。犯人が入れ替わるように事件に対して色んな見方ができるのは、なんだか怪異に対するスタンスみたい。 相変わらず楽しめたので次もまた読もうと思います。
0投稿日: 2024.06.23
powered by ブクログ「刀城言耶」シリーズ第四弾。 怪奇小説家・刀城言耶の元に編集部付で原稿が送られてきます。 それには、とある山村にある“集落の「成人参り」という儀式に臨んだ集落の地主、郷木家の四男・靖美が、迷い込んだ”忌み山”で遭遇した様々な怪異と、山中の奇怪な一軒家にいた家族がまるっと消えてしまったという不可思議な体験が綴られていました。 これらの謎を解明すべく、件の山村を訪れた言耶ですが・・。 まず思ったのが、 前三作に比べて読みやすくなっているな・・ということです。 お陰で話が入ってきやすく、内容に没頭できたせいか、個人的には評判の良いシリーズ三作目の『首無の如き祟るもの』より本作の方が面白く読めました。 ”忌み山”と呼ばれる禁忌の地での身の毛もよだつような怪異。 密室状態からの人間消失。 そして、わらべ歌になぞらえて起こる連続殺人・・。 閉鎖的な村独特の"陰"の雰囲気と不気味なわらべ歌に見立てた事件が絶妙にマッチして、この謎が謎を呼ぶ展開にどんどん引き込まれていきました。 特に終盤の"大惨劇"で描かれている殺戮シーンは、犯人のビジュも相まって、あの"津〇三十人殺し"(『八つ墓村』のベースといわれている事件)を彷彿とさせるような戦慄の恐ろしさでございます。 そんな訳で、お腹いっぱいホラー&ミステリを堪能させて頂いたのですが、肝心の真相解明部分がまわりくどいな・・というのがちょいと残念なところでして。 言耶が長々と披露した推理をあっさりと覆して"実は真犯人は別"みたいなこと言われると、"ちょ・・今までのは何だったん?"と、時間を返してほしくなった私です。 ただ、このように解決編で二転三転するのは今に始まった事ではなくシリーズ通しての傾向なので、言耶の謎解きは"解明+最終検証"と含んでおいた方が精神衛生上良いかも・・と思った次第です。 加えて、解決編の後で更なるどんでん返しもあるので、最後の最後まで気が抜けなかったですね。 それにしても、"彼"はどこに消えてしまったのでしょうか・・・怖っ。
15投稿日: 2024.06.01
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一家消失、二重密室、見立て殺人、一人二役、バラバラ死体など本格ミステリーの魅力を引き出しながら、山魔のような得たいの知れないホラーの魅力も引き出し、またどんでん返しに次ぐどんでん返しで最後まで犯人が二転三転するのも面白かった。やはり刀城言耶シリーズはストーリーや魅力的な謎は勿論、解決編も読み応えがある。
2投稿日: 2024.04.26
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208ページ時点の考察。 靖美が金(もしくは金山)を独占するために立一家族を殺害。怪異に遭い、おかしくなったふりをしている。 読了後の感想。 推理したことが、全部当たって全部外れるといういつものパターンが楽しませてくれる。 そして最初に適当に考えたことが案外当たっていた(笑)。 ここまで清々しいまでの連続殺人モノはなかなかないので、本当にこのシリーズに手を出して良かったと思えた。
0投稿日: 2024.02.25
powered by ブクログまさに浅見光彦が金田一の事件に対峙したかのような。 1作目よりも火サス感の強い作品。 前作で刀城言耶がいなかったのは此処に来てたからか〜と、シリーズ物ならではの繋がりが見えるのも嬉しい。 ちなみに、私の中の浅見光彦は中村俊介。
0投稿日: 2024.01.04
powered by ブクログ三津田信三2作目。 刀城言耶シリーズの四作目。 首無よりおもしろかった。 相変わらず話はおもしろくなかったけど、犯人の動機になるほどねーと思ってしまったので笑 犯人自体は自分もだけど1番みんな予想してそう。 トリックはやっぱりほとんど全部おもしろくなかった。自分だったら気づくのにと思っちゃったりするし。 最後の20ページくらいの話の終わらせ方、演出がよかった。
0投稿日: 2023.08.15
powered by ブクログ刀城言耶シリーズ第四弾。 山村の風習の成人参りでの怪異と恐怖の体験を聞きつけ忌み山に訪れた言耶だったが、不可解な連続殺人事件に巻き込まれる。真相は如何に。 シリーズを順番に読んできていますが、今回のが冒頭から1番おどろおどろしい作品でした。 内容に関しては情報量が多くて整理するのが大変です。 解決編では毎度の如く言耶の迷走推理が披露されどれも説得力があるが、いや違うんかい!っと突っ込みたくなる気分にさせられます。 真相は、頭の片隅にあったことではありましたが経緯は思いつかなかったです。 次は短編1に進みます。
0投稿日: 2023.06.12
powered by ブクログ刀城言耶シリーズ第四長編。成人参りの儀式で、遭遇した“山魔”に纏わる怪異譚から始まる。そして、刀城言耶が訪れた村で次々と見立て殺人が起こる!怪異描写は悍ましく、事件の謎は多い。解決編ですべてが繋がるどんでん返し。『首無の如き祟るもの』に次ぐ傑作。
5投稿日: 2023.03.25
powered by ブクログ刀城言耶シリーズ第4弾!! 山魔に会いに田舎に泊まろう!行ってきます!! 行くぞーᐠ(°Д° )ᐟヨイショットー!!!! 〜あらすじ〜 忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸(はど)の“成人参り”で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴られていた。「本格ミステリ・ベスト10」二〇〇九年版第一位に輝く「刀城言耶」シリーズ第四長編。(講談社文庫) “忌み山”を夜歩くと“山魔(やまんま)”が出る 山中の怪屋からの一家消失、童唄に纏わる連続見立て殺人。 『首無』に並び立つ“刀城言耶(とうじょうげんや)”シリーズ第四長編!! 解説 芦辺拓(『綺想宮殺人事件』)/装画 村田修 忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸(はど)の“成人参り”で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴られていた。「本格ミステリ・ベスト10」二〇〇九年版第一位に輝く「刀城言耶」シリーズ第四長編。 村の風習に従い青年が成人の儀を行い…… 村で忌み山と恐れられている。乎山に… 誤って迷い込んでしまって世にもおぞましい体験をしてしまう話から始まるのですが…… これがめっちゃ怖い!何回ゾッとした事か……最近三津田信三のホラー慣れてきたなと思っていたのですが…… 盛大に見誤ってました。 お見逸れしましたっっ!! 自分的にこの段階でお腹いっぱい感があったんですが…ここからが本番なのです!!(๑˃̵ᴗ˂̵)و ヨシ! 村に伝わる童唄をなぞりながら殺人事件がガンガン起こるわけですよ! 今回は殺害方法も中々アグレッシブでかなりゾッとする事間違いなし! 殺人が行われる度に謎が深まり…… 刀城言耶も警察もお手上げ状態……そして僕も頭パンクしそう…………(ಡ艸ಡ) ムリwww それでも刀城言耶はやってくれるんです! いつも通りに多重解決推理していき…… 真実に辿り着きます! そして僕も理由はわからないが投げやりに推理したら 当たっちゃいました!!www いつもはめちゃ真面目に推理するのに…… なんで適当に推理したら当たるんや……意味よ!! 話が脱線してしまいましたが(笑) 僕的に今回の1番の見どころは( •̀∀•́ )✧ 最後の殺人シーンですね〜まじゾッとしますね! 読まれる時は是非注目して頂きたい!! やっぱり刀城言耶シリーズラストの終わり方めちゃ好きです!!( ˙з˙)す( ˙罒˙)き❤︎.*
4投稿日: 2023.01.19
powered by ブクログトリックは非常に大胆だった!ホラーとミステリーの融合が絶妙でした。ひとつ残念なのは後半の推理やり直しはくどかった。ありとあらゆる論理的になりたつ推理をさせたかった、のでしょうか。それがなければ星は5つにしたと思います。第1作、2作目を読んで、これらは読みにくかったというか地形を活かしたものが多く、物語に入り込みにくかったけれども、今作は流れも良く読みやすかった。また、主人公のキャラも安定したように感じました。ただ、一般受けするようなライトさは出たけど、土俗感とホラーさは多少薄まった感じもしなくはない。最高傑作といわれる3作目を間違って飛ばしてしまったので、読んでみようと思ってます。
0投稿日: 2022.08.16
powered by ブクログ★4.3くらい 普通に怖いし、トリックもあっと驚く作り。刀城の思考プロセスを辿りながら謎解きしていく解決編もこれまでより面白かったと思う。ホラーと本格ミステリーのバランスが1番良かった。
0投稿日: 2022.07.05
powered by ブクログすごい…!! こんな方法、思いつきます!? 盲点をついたトリックにびっくり(゚ロ゚) 先入観という言葉を恨む。 刀城言耶シリーズ 第4弾! 忌み山と呼ばれる初戸の三山にある集落に、昔から伝わる成人参り。 「乎山」(かなやま)と呼ばれる忌み山に迷い込み、恐ろしい体験をしたという原稿が刀城言耶の目に入る。 祖父江偲の願いもあり、現地に赴くことに。 そして、恐ろしい連続殺人に巻き込まれる…。 見どころは何と言っても「人間消失」の謎! この発想はホントすごい。 「えっ?!」ってなりました(°д°) 言耶は毎度少しずつ推理を披露していくのですが、 「警部をはじめ両刑事が、思わず息を呑んだのが分かった」 のも頷けますよ。 私もですもん。(^▽^;) 私は文庫本で読んだのですが、上手いこと次ページの頭に真相がくるように編集されている…♡ こういうのが、たまらなく好きです!! あと、シリーズ通して言えますが、意外な犯人。 文句なし! 私は毎回当たりません(^_^;) そして何より、今回もバッチリ怖い、ホラーでございます。 忌み山に棲むと言われる山魔。 方々から自分を呼ぶ声。 山中にぽつんと建つ一軒家。 血の底から響いてくるような童唄…。 一体あれは何だったんだろう…と、ゾッとする体験がむし暑さを吹っ飛ばしてくれます。 今回は◯◯◯◯を思わせる描写がありますが、全体として考えるとオマージュとまではいかない。 ただ、必要に応じてほんの少し要素を組み込んだ感じがしましたが…どうなんでしょう。 最後の最後まで言耶の言葉に気が抜けない。 やっぱりすごく面白かった!!♥(´∀`*)
19投稿日: 2022.07.04
powered by ブクログこのシリーズは、第1の殺人が始まってからの展開が非常におもしろいです。現場が脳内に広がり、次はどうなる?次はどうなる?と、読みふけってしまいます。そして最後の謎解きで、全てのフラグが回収されます。ホラーなのか、サスペンスなのか、どっち?と、怖さを残してくれる終わり方も好きです。
0投稿日: 2022.04.21
powered by ブクログ終盤、思ったより盛り上がらないなぁ〜、と残念に思ってたら、流石です。お見事でした。 ミステリー的には現実的な解釈されないと、むず痒いけど、ホラー的にはそれがちょっと淋しく感じてしまうので、難しいねぇ 人によってバランスが違うしね 私は、もう少しホラーよりでもよかったかな?
0投稿日: 2021.11.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
鉄板の面白さ! 確かにシリーズ中、ある程度のパターンはあるものの全く飽きを感じさせない物語の魅力に感心至極! また作中の些細なくだりの中に、ミスリードも含めた重要な伏線がいくつも隠されていて、あとあと「なるほど〜」とひとりごちること頻り。 兎に角、ホラー好きの私の興が最後まで削がれることなく、尚且つ推理小説としての質の高さも十二分に併せ持つ今作が今のところ私にはシリーズの頂点です! でも、我らの小説家探偵の見立て通りなら、かの家の子供の性別って? その辺の言及はなかったけれど、逆に意図的な感じが…いつか彼(彼女?)が戻ってくるとか…。
0投稿日: 2019.08.06
powered by ブクログシリーズ最高作といわれる「首なきの如き...」より物語としては面白かった。 ラスト刀城言耶の推理シーンは毎度の二転三転だがここまで覆す必要があるのかなと思うくらい、ちょっとくどく感じる
1投稿日: 2019.06.22
powered by ブクログ三津田信三さんの、刀城言耶シリーズ。奥戸(くまど)と呼ばれる地域に伝わる忌み山、乎山(かなやま)。この山には山魔(やまんま)と呼ばれる山神様がいるとされていた。ある時、この土地に伝わる成人参りの儀式をしていた郷木靖美(ごうぎのぶよし)は、山の中で様々な怪異に逢い、忌み山に入ってしまう。そこで一軒の家を見つけ、奇妙な家族に一晩お世話になるが、翌朝目を覚ますと、密室状態の家から、つい先程まで食べていた朝食を残し、一家全員が消えていたー。 山の中の集落、連続殺人、わらべ歌の見立て殺人、と、金田一のようなベタな設定ですが、最後の最後まで犯人が分からないのがさすが。 そして最後の最後にゾッとさせるのも見事なんですが、まじもののごとき〜がインパクトありすぎて、ラストに期待しすぎてしまいがち。
0投稿日: 2018.06.21
powered by ブクログホラー映画がつまらなくなったとかなんとか、言われてたり言われてなかったりだけど、やっぱりホラーと言えばこの日本の山とか田舎にある忌まわしきもの系に敵うものなしやね。この漠然とした恐怖というか畏怖というか、そういうのはやっぱり幾つになっても怖い。いや、別に読んでてぶるっちゃうわけでもないけど、怖いもの見たさについつい止められなくなってしまうのね。 こんなものを読んでしまった後には、ハリウッドとか最近のちょこざいなホラー映画でも観て、むはへー、とか言いたくなる。そうしないと夜に思いだしてドキドキしておしっこ漏らしちゃうしね。
0投稿日: 2018.04.22
powered by ブクログホラーシーンは、久々にゾゾーっと怖かったです。 こういう田舎物のホラーミステリーって、横溝正史っぽくって好きです。 でも、最後の種明かし、「これでもかーーー!!」ってほどに、真犯人説ツイストして引っ張る引っ張るぅー。 最初から、ズバっと指摘出来ないものかなー。って思うけど、これが彼のスタイルだからしょーがないんだけど。。。 でも楽しく読めましたー。
0投稿日: 2018.03.02
powered by ブクログ『首無の〜』に続き、三津田作品四作目。やっぱ好きだなぁ、この世界観。今作はホラー対ミステリィの割合は3:7くらいでしょうか。編集者の祖父江偲が好きだw なんか可愛らしくて。前からいましたっけ?今後刀城言耶にどう絡んで来るのか、来ないのか楽しみ。大変満足でした!
0投稿日: 2017.08.08
powered by ブクログ冒頭の手記の恐怖感がピーク。決して悪くはないにもかかわらず、いまいちハマリきれなかったのは、前作があまりにも凄すぎたからでしょうか。
0投稿日: 2017.06.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
〇 概要 郷木靖美という人物が忌み山で遭遇した数々の怪奇現象。最後には一家が家から消失してしまう。その謎を解くために,刀城言耶が奥戸という土地を訪れる。奥戸で起こる連続殺人事件。六地蔵の童謡の見立てにより起こる連続殺人。その謎を刀城言耶が解明する。多段的に解明される謎解き。最後の最後で明かされるその驚愕の真相は…? 〇 総合評価 時代設定は,1954年。戦後すぐの時代設定で書かれた本格ミステリには,独特の味がある。怪奇的というか,猟奇的というか…。この作品も,その例にもれず,怪奇風味を味付けにした古き良き時代風のミステリとなっている。長所としては,どこかで見たような雰囲気の作品なので,安心して読めるという点があげられる。短所としては,既視感=マンネリ感があり,オリジナリティに欠けるように思えてしまうところがあげられる。京極夏彦の百鬼夜行シリーズにも雰囲気が似ていると言えなくもない。 とはいえ,冒頭に郷木靖美の手記を置き,そこで郷木靖美が体験した怪奇現象を描き,本編のラストで合理的な解釈を付けるという展開はなかなか面白い。本編の殺人も,六地蔵の童謡の見立てにより,派手な殺人が6つも起こる。 解決編で,いくつもの推理を上げていくが,一つの推理を披露している途中で,その推理を否定するという形で推理が進むので,ややインパクトが薄れる。一つの解決を示す→矛盾を指摘→次の解決を示す→…真相という感じではなく,一つの解決を示す→その途中で別の解決の可能性を示唆→別の解決の方が正しそうな雰囲気→いつのまにか別の解決にすり替わる…という感じ。 最後には,ちょくちょく目撃者として証言していた胆武という僧侶が犯人と推理し,その胆武が鍛炭立造の息子というこれまで登場しなかった人物と推理。そして,それをなし崩し的に否定して最後は胆武が郷木靖美だったという推理で終わる。 この解決が好きか嫌いかで評価が別れそう。考えながら推理するというか,真相が畳みかけられる解決が好みなら傑作と感じるだろう。これに対し,いまいち驚きに欠ける。もう少し綺麗に解決,矛盾,解決と示してほしかったと思う人には物足りないだろう。私は後者 そういう意味でラストが惜しい。トータルの評価としては…★3で。 〇 サプライズ ★★★★☆ 真犯人が,郷木靖美だったという点は素直に驚くことができた。「はじめに」で,「郷木靖美の原稿の登場人物には被害者も犯人も含まれていない」と書かれていた点も見事なミスディレクションになっていた。郷木靖美が忌み山で遭遇した怪奇現象は,ほとんど獣の仕業だったのはご愛敬。一家消失も,郷木靖美に対する立一一家の嫌がらせだったというのはちょっとしょぼい。とはいえ,その嫌がらせの仕返しに一家虐殺を行い,とばっちりで揖取力牧まで殺されてしまったという展開も,まぁ驚けた。 〇 熱中度 ★★★★☆ 最初の郷木靖美の原稿がやや長かった。殺人が起こってからは割とテンポよく進み,この話をどう収束させるつもりだ…?と熱中して読むことができた。熱中度は高い。 〇 インパクト ★★★★☆ 六地蔵の童謡に見立てて6人の人間が殺されるので,ストーリーのインパクトはある。冒頭の郷木靖美の手記にあるいくつもの怪奇現象もなかなか。全体的に漂う,古き良き時代の本格ミステリっぽい怪奇的な雰囲気もいい。総じてそれなりにインパクトはある。ラストの畳みかけるような真相も,ちょっとやり過ぎ感はあるが,インパクトがあるといえる。★4で。 〇 読後感 ★★★☆☆ 郷木靖美が犯人で,行方知れずになるだけでなく,郷木高志まで行方不明になるというラストは,やや不気味。読後感はよくないのだが,物語全体が明るめな雰囲気なのと,登場人物やストーリーにリアリティがなく,それほど心に残らない。総合的に見ると,読後感はよくも悪くもない感じ。 〇 キャラクター ★★★☆☆ 探偵役の刀城言耶,編集者の祖父江偲,警察の鬼無瀬など,少し昔の,古き良き時代のミステリに登場してきたような登場人物が目白押し。容疑者の鍛炭家も,いかにもという人物ばかり。これは狙ってやっているのだろう。この作品ならではの個性というものは薄いが,これはこれで,キャラクターは立っているともいえそう。★3で。 〇 希少価値 ★☆☆☆☆ 人気シリーズの刀城言耶シリーズの第4作。各種ミステリ・ランキングで上位にランクインしている。人気作であり,希少価値はほとんどない。 〇 メモ 〇 「はじめに」で,「郷木靖美」の原稿の登場人物の中には被害者も犯人も含まれていないことをあらかじめ申し添えておきたいとあるが,これはミスディレクション。確かに,原稿の登場人物には被害者も犯人もいなかったが,原稿を書いた郷木靖美が犯人だった。 〇 冒頭から131ページまでは,郷木靖美が書いた原稿という設定。全体の5分の1。ここで郷木靖美が体験した怪奇について,刀城言耶が一応,論理的な説明を付ける。 〇 郷木靖美の原稿の中の謎 〇 不気味な赤ん坊の声 →野狐の鳴き声か,青鳩の囀り 〇 賽の河原 →三山と乎山の境目の河原だった。 〇 正体不明の空中の絶叫 →発情期の野狐が互いに呼び交わしていた。 〇 おぞましい視線 →狐や貂などの野生動物 〇 山女郎 →世間から虐げられていた老婆が人知れず獣道を通っていた。 〇 火の玉のようなもの →ムササビ 〇 山魔の呼び声 →靖美を探しに来た兄たちの呼び声 〇 姿なき山女郎 →ユリという子どもの変装(靖美を脅すため) 〇 山荘から家族が失踪(密室) →ユリという子どもだけが残り,密室にした。ユリは靖美がいた部屋に隠れた。 〇 嘲笑った山魔 →ユリという子ども(靖美を脅すため) 〇 ダミーの解決 →立一一家は,太平一座の役者達だった。 〇 真相 →立一一家が立治一家と同一人物だった。 〇 ダミーの犯人=揖取将夫 →犯人足り得る条件はあるが,犯人ではない。 〇 ダミーの犯人=鍛炭立造の息子 →鍛炭立造の息子=胆武という僧侶 〇 真犯人 →郷木靖美 →郷木靖美が,胆武として犯罪をしていた。
0投稿日: 2017.06.04
powered by ブクログ序盤の怪異描写がちょっと読みにくいけれど、刀城言耶が登場してからはとても読みやすい。一家消失のトリックはなるほど鮮やかで驚いた。ただそれ以外の密室などのトリックは全体的に小粒な印象。ところでどうしても分からなかったのが、警官に薬を盛ったのは結局誰だったのかということ。力枚さんは旧家の当主としてはありえないほど良い人だっただけに惜しい。新キャラの偲が一人だけキャラが軽くラノベっぽくて浮いてた印象。大惨事の臨場感は凄かった。見立て殺人の分類もワクワクした。
0投稿日: 2017.04.19
powered by ブクログおどろおどろしい、三津田節が炸裂っ! なんだけど、イマイチなネタバレで へっ?そんなんで説明されちまうの? とがっかり感が止まらない。 最後の最後のネタバレも、とって付けた感があって 出だしがよかっただけに、納得いかねー。
0投稿日: 2017.03.18
powered by ブクログ今作もホラーと本格の融合という、 このシリーズの魅力を堪能できる名作。 今作はホラーとしての出来が、 特に見事なもので 深夜一人震えながら読む羽目に。 真相が語られるところでは、 散りばめた伏線を 繰り返される謎解きの最中に わざと幾つか回収せず、 こちらに違和感を覚えさせる。 「まだ何かあるぞ」と期待させ、 最後の最後に満を持して それらを全て回収し、 この上ないカタルシスを与えてくれた。 繰り返しのどんでん返しが あまり好きではない私も、 今作はそれを存分に楽しんだ。 おまけに怪奇的で余韻を残す ラストまで用意されていた。 個人的オールタイムベストに 数えたい作品。
0投稿日: 2017.01.08
powered by ブクログ久し振りの「刀城言耶」シリーズ。 作品の雰囲気を忘れかけていたが、序章「忌み山の一夜」から「気味の悪さ」は全開。一気に引き込まれる。 山里に伝わる古い習わし、旧家同士の確執、忌み山に住む山魔。そして謎の一家消失事件、童歌に見立てた連続殺人。 横溝作品を思わせる禍々しさと世界観をしっかり堪能できた。 トリックの真相や真犯人はかなり強引さを感じたが、ラストもしっかり「不気味」でした。
0投稿日: 2017.01.07
powered by ブクログさすがのシリーズ、期待に違わぬ出来映えで。今回はミステリ要素が比較的抑え目で、通常の謎として殆ど解き明かされてしまった感はあるけど、最終的に本当の答えは分からんままだし、何とも気持ちの悪い終わり方もならでは。面白かったです。
0投稿日: 2016.09.05
powered by ブクログ田舎出身としては、あんなに小さな村でいくら交流がないからといってお互いの顔を知らないなんてことはありえないと思うので、メイントリックが実現困難と思わずにはいられない。でもそれを無視すれば、意外性とか大掛かりな感じとかは好きだった。冒頭の忌山の手記が大変怖い。
0投稿日: 2016.08.29
powered by ブクログ怖いようで怖くない。登場人物が込み入っていてややこしい。このシリーズに慣れてきてしまったのだろうか。
0投稿日: 2016.04.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
このミスベスト10、2009年版8位。本作はうんちくっぽいとこあんまりなくて、ホラー感満載の連続殺人とその推理がほとんどです。んで、前読んだやつも同じような感じなんだけど、探偵さんが謎解きにはいって、いろいろ説明するとこで、登場人物の警部とかがいちいち「ほほー、なるほど」っとか感心するんだけど、読者の自分は、何を感心してるのか分からんのです。まあ、何でそうなるのって、頭が?マークだらけになってきます。そうこうしてるうちに、実は、その解釈だと最後の謎が解けなくって、結局、真犯人は違ってて解釈を再構成する必要があるんですよってなる。まあ、その辺の最後のどんでん返しが売りっぽいんですが、最初の解釈の段階で良くわかってないので、どんでん返しにも、ふーん、勝手にやってよ、てな感じになります。前のやつが、ブクログでの評価値やたら高かったり、本作が本格ミステリベスト10の2009年度1位に選ばれてたりするのは、本格として、論理的にはトリックが納得性があって、美しく解けていて、読んでる人はそれを理解してるってことなんですかね。ボクには理解できないんですけど。
1投稿日: 2015.11.12
powered by ブクログ面白いですね。犯人の可能性は考えてはいたんですが、上手いこと外されてました。 私自身ホラーが好きなのもありますが、このシリーズは読み進めていきたいですね。
0投稿日: 2015.06.30
powered by ブクログいやぁ!くやしい! 作者のミスリードにまんまと引っ掛かってしまった。謎解き序盤での刀城言耶の誤った推理とほぼ似たような物語を思い描いていたよ… 今考えると伏線としては分かりやす過ぎるんだよなぁ… 『首無の如き祟るもの』という傑作を生み出した作者なら、こんなあからさまなことしないっていうのに… そして、このミスリードに引っ掛かっているうちは、忌み山での一家消失事件の真相には絶対に辿り着けない。ミスリードとして完璧だよね! 冒頭に「忌み山での一夜」という作中作が埋め込まれていて、これが作品全体の雰囲気をホラー色の強いものにしているのだが、終わってみればやはり本格ミステリで、もうお腹いっぱい。 密室、人間消失、死体切断、顔の焼けた死体、見立て、これら全てに合理的で納得できる理由をつけた作者の手腕にはただただ敬服するばかりです。 『首無』には少々劣るものの、やはり傑作には間違いないでしょう。
1投稿日: 2014.12.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
序章となる「忌み山の一夜」からいきなり引き込まれた。 さらに、そこからの童謡の歌詞に見立てた連続殺人。最後のどんでん返しの連続まで一気に読みきった。 戦後の雰囲気が感じられたのも良かった。 只、謎の一家消失があったとはいえ、気が振れるほどかね?とは思った。
0投稿日: 2014.09.19
powered by ブクログ忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸の“成人参り”で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴られていた。「本格ミステリ・ベスト10」二〇〇九年版第一位に輝く「刀城言耶」シリーズ第四長編。
0投稿日: 2014.06.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いつもと違ってあまりおどろおどろしくないぞ、と思ったら、序章以外は全て刀城目線なのね( ^ω^ )ちょっと物足りなくってよ( ^ω^ )← と読み進めて行ったら、目くるめく見立て連続殺人・わらべ歌を歌いながら姿を現す犯人・二転三転する謎解き来ました〜( ^ω^ )お…お腹いっぱい… 前回も断言しましたが、ミステリファンでまだ三津田作品を読んだことのない方。本当にこのシリーズは読んだ方がいいです。読むべきです。 特に皆が寝静まった夜に読むのがオススメです。そして家の中の片隅に出来た暗闇に怯えながらトイレに行こうではありませんか← 閑話休題〜( ^ω^ ) 本シリーズは【山】が舞台装置として度々出てくるのですが、今作は【密室を構築するツール】としての効果が遺憾無く発揮されているように思います。 いつもは【宗教的畏怖】の対象としての位置付けの山だったり、【人が通る道以外の歩行は困難】という漠然とした密室装置としての山だったりするのですが、今作はそのいずれのカラーもグレードアップしています。 実際に過去に忌まわしい事件が発生し、尚且つ人の出入り可能なアクセス方法をより限定的にすることで、山の存在感がいつも以上に増しております(O_O) 後は、見立てにしっかりと必然性を持たせたのも秀逸ですね。見立て物ってどうしてもトリックその物には関係ないというか、雰囲気作りだったり特に意味はなかったりするものが多いのですが、これはしっかりと理由付けが無理なく施されています。 ただ、惜しむらくは、謎の根幹にある例のトリック。ちょーっと無理ありすぎるな〜。ミステリのトリックなんて非現実的でなんぼよ!と常から言っておりますが、これはちょっと厳しいのではないか(笑)。 できれば、被害者でもあり真相を唯一看破しえた【彼】が事前にその点を承知していた、というような描写があればまだしも腑に落ちたかも。 ラストで目まぐるしく入れ替わる犯人指摘も、今シリーズの最大の特徴の一つです。二転三転する犯人像に眩暈されながら、予想に難い人物が最後の最後で指摘された時、毎回身悶えする幸せな騙されやすいミステリスキーでございます、はい( ^ω^ ) 忌み山で発生した奇怪な一家消失事件に端を発し、事態はやがて地元に伝わるわらべ歌に見立てた連続殺人に発展する。
2投稿日: 2013.11.27
powered by ブクログ厭魅→首無→水魑、と読んで本作を読み始めました。 一番、気持ちが悪かったです。 今までのような怖さとは違う、気持ちの悪さが初めから最後までずっとしていました。 屍体が凄惨だったから気持ちが悪い…とは意味が違います。 読み終えている3作は、厭魅/首無/水魑、といった一つの個体があります。といっても目に見えないものだったり神だったりするので個体とは言えません。そう考えると本作と同じなのかも… でも、なんていったらいいのか…気持ちが悪かったです。 今までのものは「見えないものが見えてしまった、だから怖い」 でも本作は「見えないものなのに見える気がする、でも見えない、だから怖い」 そんな感じでしょうか。 最後の一文は正直よく分からないんですが、後味の悪さを残すのには最適だったんではないかな、と。とにもかくにも気持ち悪かった…それが印象です。 やっぱり刀城言耶が自ら体験し謎解きをした方が面白いですね! 読んでいない刀城言耶シリーズが、読み終えるたびに減るのが寂しい。 もっと読みたいので、続編出してー!!!
0投稿日: 2013.09.24
powered by ブクログ世界観はシリーズの中で一番好きです。最もホラー色が濃い作品です。 前作「首無の如き祟るもの」と比べると派手さはありませんが、全編にさり気なく潜ませた伏線の回収は、相変わらず賞賛に値します。
0投稿日: 2013.07.14
powered by ブクログ忌み山に迷い込み不可解な体験をした靖美。 その体験を小説にし出版社に送ったこてで刀城言耶がその体験を調べ始める… 連続殺人が起こり、そのトリックが面白い。 そして真犯人にビックリした!
0投稿日: 2013.06.05
powered by ブクログ読み終えて、表紙を眺め、じわじわと怖くなってきました… はたして最後のあれはなんだったのか… 私には最後の殺人事件の時に犯人は本当に人間だったのだろうか、とさえ思います。 刀城言耶の事件の謎解きは、素人。曲がりなりにも探偵のものとはいえない。 それは本人が作中で断っている通りだが、だからこそ最後で二転、三転と変化する。それがこのシリーズの特徴だと思うし、みどころ。 そして行き着く真実とともに、どうしても残る人間でない「なにか」の存在… 何処かもやもやとした気持ちと、恐怖感が交じる読後感。 これこそ刀城言耶シリーズ!!!面白かったです。 このシリーズ未読の方にもおすすめできる作品かな、と思います。 首無は怖すぎました笑
2投稿日: 2013.05.30
powered by ブクログ一見、化け物が起こしたような殺人事件。 最後に二転三転する推理。 含みが残るホラー的結末。 推理小説としてもホラー小説としても一級品だと思う。
0投稿日: 2013.05.11
powered by ブクログ刀城言耶シリーズ。 今回はわらべうたの見立て連続殺人。相変わらずの「ベタ」な雰囲気がいいですね。ていうか極端な話、謎解きよりもこの雰囲気を楽しむための物語だと言ってもいいくらいの。謎解きは正直そこまで・・・うん。 よく言われることですが、この手の見立て連続殺人ってその通りに殺人が行われないと話が成り立てないので、どうしても探偵がひたすら手をこまねいているように見えてしまう。その有能っぷりが全然でてこないというか。名探偵により快刀乱麻な活躍を期待する人には向いてないですよね。まあそういう話なんでしょうがないんですけど。
0投稿日: 2013.04.19
powered by ブクログ刀城言耶シリーズ。 順番がわからない・・・。 忌み山で起こる一家消失事件。 六地蔵見たて連続殺人事件。 最後のころころ変わっていく真相が面白い。 ああ、これを待ってましたぁ!!って感じ。 最近、すっかりはまっています、このシリーズ。 世界観や雰囲気も好き。
0投稿日: 2013.03.31
powered by ブクログ伝奇ホラーと本格ミステリの融合。二度、三度と繰り返されるどんでん返し。おどろおどろしく怖くてしょうがないくせに、やめられない止まらない。ホラー嫌いのはずがなぜ、三津田信三にはまってしまったのか(汗)。
0投稿日: 2013.02.27
powered by ブクログふっと刀城言耶シリーズの雰囲気に浸りたくなって読みました この不気味さ怖ろしさ、いいですね 巻を重ねるごとに読みやすくなってるのかなあと思いましたが、今回は郷木靖美の手記以外にはホラーめいた怖ろしさをあまり感じなかったからかもしれない というか、前作の「首無~」がホラーすぎたのではないだろうか…… 今回はちゃんと言耶が登場して謎解きをしているので、それもあるかな 将夫へのミスリードがわかりやすすぎた(私が気づく程度だから相当) だから彼が真犯人だったら本気で起ころうと思ったのだけれど 二転三転する言耶の推理を楽しめた そして、謎が解けたと思われるのに、依然として推理では解ききれない、怪異としか思えない謎が残ってしまうのがこのシリーズの魅力だと思います ああ、怖かった
0投稿日: 2013.02.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本作は刀城シリーズの他作品に比べて登場人物達の立場や関係についての情報量が多いので読んでいる途中でそれらにしばし混乱させられるものの、物語自体は相変わらず怖くて面白くて凄く良かった ”真”犯人が明かされたことにより何故童謡を用いた見立て殺人が行われたのかわかった時のモヤモヤが晴れてスカッとしたという感覚が最高
0投稿日: 2013.02.10
powered by ブクログ成人参りの彼と共に忌み山をさすらい、幼い彼と共に祭壇に隠れて自分も怪異を体感した気分。 ラストも地味に怖い。 複雑怪奇な謎をどう解くのかワクワクするんだけど、謎が解けても憑かれた怖さを落とせないのがこのシリーズのおもしろさ。二転三転の推理の落ち着き先には毎回感心してしまう。
1投稿日: 2013.01.14
powered by ブクログホラーを読みたいのでなく、本格ミステリーを読みたいんだぁ! と心の中で叫びつつずるずると引きずりこまれるように刀城言耶のシリーズにのめりこむ。「恐いよ~」と恐る恐るページを繰る。 だかしかし!読後感はホラーを読み終えたそれではなく、本格ミステリーに翻弄され、脳内の九十九折を行きつ戻りつした心地よさだった。
0投稿日: 2012.12.30
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刀城言耶シリーズ第4作目。 郷木靖美氏の手記「忌み山の一夜」から物語が始まっていくのだけど この手記が読ませる読ませる。 全体の4分の1くらいのボリュームがあるにもかかわらず 恐ろしいやら面白いやらで一気に物語に没頭してしまいました。 ミステリーの仕掛けとしては、 童唄の見立て殺人に沿って殺人が行われていく形式。 本編中考察されるように、見立てにする必然性はいくつかあって 今回もその中には入るのだけど、ちょっと弱いというか 六地蔵の唄の意味を深めたり、場所的な位置関係で何かの意味を持たせたり せっかくの見立て殺人なのでもう少し深堀りして欲しかった。 トリック部分も混乱がちな頭で考えても ちょーっと苦しいかなというところがあるように思えた。 例えば、月子が2人の男性と三角関係にあって、 片方が好きで片方が嫌い、でも実は・・・というのは ちょっと無理目感がありました。。 関係を持っている相手を女性が●●するかなーと。 でも、最後二転三転して、「え・・・」の連続気味で 最後まで目を離せないまま押し切られる感じは楽しめましたし ホラー部分は大満足の出来でした。 本編の中で一番印象的だったのは、楫取将夫が刀城言耶に 「乎山や山女郎、山魔をどう思うか」聞かれて答える場面で 義父の楫取力枚の言葉として紹介している 「忌み山である乎山に関わって悪い出来事が起こるのは 忌み山に住む忌むべき山女郎、山魔といった悪しき存在が 全てを引き起こしているわけではない。 悪い出来事の多くは、人の邪な心が引き起こすものであり 忌み山は人の邪な心を増幅させてしまう装置だからこそ 立ち入ってはいけない、忌むべき場所になっている」 という言葉。 『厭魅の如き憑くもの』でも悪しき存在が住む 忌み山の話が出てきていて、 忌み山って何だろうという思いがずっとあったので なんとなく腹に落ちる考えでした。 刀城言耶が編集者の祖父江偲と交わした会話の中の 「この世の全ての出来事を人間の理知だけで解釈できると断じるのは、 人としての驕りである。かといって容易に不可解な現象そのものを 受け入れてしまうのは、人として余りに情けない」 というのも、刀城言耶の基本姿勢としてある考えで 怪異譚を蒐集する際、普段は純粋に怪談として楽しむけれど 殺人事件と関わっている場合は、合理的・論理的に 調査・推理・検証して真実を突き止めようとするそのあり方も 納得させられるものでした。 けどまさか、「忌み山の一夜」で語られていた怪奇現象まで、 合理的解釈をしていくとは思ってなかった。。
2投稿日: 2012.12.02
powered by ブクログ山女郎・山魔の怪異が残る忌山を持つ山村で、 わらべ歌になぞらえて連続殺人が起きる、 土着的なホラーと本格ミステリの融合した 本シリーズの中でももっともらしい一作でした。 山魔に纏わる怪異小説を作中作から始まり、 さらにその逸話を絡めた連続殺人、 そして冒頭の怪異まで論理的に片付ける終盤はきっちりミステリ。 ここまで綺麗に片付けられてしまうより、 もう少しあやふやなホラー余韻を残してくれも私は好きかなぁ。 さらに今回は民俗学薀蓄も減ってきて、 しっかりしたミステリとして1本かと思います。 毎回似ているようでこり比率が微妙に変わるのも、 読めなくていいかもしれません。 祖父江さんのちゃっきり加減、好きだな。
0投稿日: 2012.08.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
刀城言耶シリーズ第4弾。 初戸の郷木靖美の手記から始まりその手記の内容を立証しようと 刀城が現地を訪れるだが、そこで連続殺人に巻き込まれる! 楫取家と鍛炭家の間に忌山とされる山がある。 その山に金が眠っているという風聞を元に事件が起こる。 この地方に伝わる童歌にそって殺人が起こる。 最後はなかなか意表をつく展開となり、犯人だけではなく この事件を取り巻く環境さえも解明されるのだが、その謎解きが かなり面白い♪
0投稿日: 2012.07.06
powered by ブクログむー、おかしいな。普通のミステリ小説だ 笑 ミステリのトリックやテンポはかなり愉しめました。やはりこの手のトリックを書かせると、三津田先生は一級品や… でもなんだろ、三津田先生の著作としてはホラー分が少な過ぎるような… この著者には珍しく、万人にオススメできる一品です。
0投稿日: 2012.06.26
powered by ブクログ刀城言耶シリーズ長編3作目。 最初の靖美の手記が怖かった、、、。刀城言耶が出てくると、彼のとぼけたキャラのせいか多少和む。最後の謎解きで一気に解決するものの、その中で更に二転三転。刀城自身の推理によるミスリードに翻弄される形だが、丁寧な謎解きで理解はしやすい。十分に面白かったけど、私的には前作の方がトリックの衝撃度は大きかったかな。
0投稿日: 2012.04.03
powered by ブクログ刀城言耶シリーズの第3作。 神戸(ごうど)地方の二つの集落、忌み山の怪異、六地蔵と童唄、一家消失、見立て殺人…本作も本格ミステリーのなかにホラー要素が取り込まれています。 導入部である『忌み山の一夜』はほとんど怪談ですね。 初戸(はど)出身の青年が、『成人参り』の途中で忌み山として恐れられている乎山(かなやま)に迷い込んでしまう。さまざまな怪異に襲われた挙句、やっとのことでたどり着いた山中の一軒家でもマリーセレスト号を髣髴とさせる一家消失事件に遭遇してしまう。 その夜の怪異の謎解きを依頼された刀城言耶が神戸地方へ赴くが、童唄に見立てられた連続殺人事件が発生する。 シリーズの特徴と言える民俗学的オカルト要素のおどろおどろしい雰囲気、そして終盤の刀城の推理の二転三転は健在。 読み終わった後もモヤっとした怖さが残ります。最後の『あれ』は一体何だったんだろう…
0投稿日: 2012.03.15
powered by ブクログ昔の怪奇探偵もの。京極堂シリーズと金田一シリーズを 合わせて割った感じ。 読みやすい、わかりやすい。 ただ、登場人物多すぎて、途中で誰が誰なんだか。 登場人物一覧と何往復した事やら。
0投稿日: 2012.02.21
powered by ブクログ大好きな刀城言耶シリーズです。 昔から忌山として恐れられてきた乎山(かなやま)で起きた一家消失事件、その後の連続見立て殺人事件と、今回もわくわく?する事件が盛り沢山。 乎山に棲むという化け物の、山女郎や山魔等の存在も、要所要所で素晴らしい雰囲気を醸し出してくれています。 相変わらず、現実に起きた事件と、科学では解明出来ない領域との描かれ方のバランスが絶妙でした。 その、科学では解明出来ないと思われた、靖美という登場人物が山中で遭遇した怪異も、事件を解決する過程で、きちんと説明されるのですが、「ああ、説明されてしまった…」という残念さはありませんでした。むしろ、過去の経験上、「…でも、やってくれますよね?」という期待が高まります。 事件を解明して行く手順も、如何にも、これが真相だ!と思えるような事を一つ一つ、それらしく語った後、「でも違った」と潰して行くので、何と言うか、納得しやすいです。途中で、「三津田さん、もうこれが真相でいいよ!」と思ってしまったりもしますが。 そして最後の最後は、やはり、やって下さいました。 説明出来ない、残された謎! しかも、まさかの二段構え。 これはもう、たまりません。 …そして、メインの二つのオチの陰に隠れてしまっていますが…お吉は一体、何だったんでしょうね…。
1投稿日: 2012.01.22
powered by ブクログまたややこしい舞台が魅力的だ! あらすじ;小さな集落の旧家・郷木家の四男・靖美はずっと敬遠していた成人の参りをするため、郷里へ戻ってきた。話しかけられても返事をするな――そんな言葉をかけられ、一人三山へ出発するが、疑心暗鬼からか忌山に迷い込んでしまう。そこで見たのは存在しないはずの一軒家だった。住人である一家に許しを請い、一泊した翌日目撃したのは――。消えた一家。六地蔵さまのと不気味な童謡をなぞらえたかのような、殺人事件に刀城言耶が挑む。 「厭魅」や「首無」よりもはるかに読みやすい。理由は多分いちいち名前の読み方や誰が何家の人かなどを確認せずに済んだからだろう。六地蔵様とその不気味な同様をなぞらえた殺人事件という、王道を突き進みつつ作者の非凡なる才能により新しく重厚な物語を構築してしまっているのだ。他の作家とは確実に一線を画す格式ある文体がくせになる。また恐怖に面した際の人間の心理描写が秀逸。 見せ場たる謎解き部分はやはりいつもの何重ものどんでん返しの連続なのだが、それでも今回は読者が既に見抜いているであろう謎の比重が今回は高く、さほど混乱せずに読めた。三津田さんの真骨頂たるこの謎解き部分の焦りがあまり好きじゃないけど、それに眼を瞑ってでも手に取り、読みふけってしまう名作。 今回もあまり怖くないです。
1投稿日: 2012.01.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
刀城言耶シリーズとして読んだのは3作目になります。 相変わらずの前半の引き込みと怖さでどんどん読み進める事が出来ました。 民俗学や土地の古めかしい風習などが扱われるのにこの読みやすさはすごいと思います。苦になりません。 今回は忌み山に現れる山魔の謎や一軒家からの一家消失と見立て連続殺人になるのですが、ラストの二転三転は相変わらず楽しめました。 ただ親戚だらけとはいえ、入れ替わりや似た人多すぎな気も…笑 そのあたりで★ひとつ減ですが、最後の余韻も素晴らしかったです。
0投稿日: 2011.11.08
powered by ブクログ今までの発売された文庫の中で一番の傑作。最後の最後のもうひとひねりが美味しい。 いや~、久しぶりに満足させていただいた1冊でした。
0投稿日: 2011.10.10
powered by ブクログやはり刀城言耶シリーズは長編の方が面白いなーとつくづく。最初の手記で続きが気になり、かなりぐいぐいと読み進みました。でも山の中での怪異の謎解きは現実的すぎていまいちな気も。逆にそれが当たり前なのかもしれませんが。
0投稿日: 2011.09.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
んー、面白いには面白いんだけども、探偵が自己の思考過程を辿りながら(再現しながら)謎を紐解いていくのは…個人的な感想としてはうーんというところ。快刀乱麻を断つ如く!…という探偵が好みならば、あまりスッキリしないかもしれません。
0投稿日: 2011.09.13
powered by ブクログミステリとホラーが融合した世界を堪能。夏にピッタリだね。 お馴染み、終盤の怒濤のどんでん返しも見事。ガマの油云々のくだりは『エジプト十字架』あたりを意識したのかな。
0投稿日: 2011.08.22
powered by ブクログ粗筋(アマゾンから引用) 忌み山で続発する無気味な謎の現象、正体不明の山魔、奇っ怪な一軒家からの人間消失。刀城言耶に送られてきた原稿には、山村の風習初戸の“成人参り”で、恐るべき禁忌の地に迷い込んだ人物の怪異と恐怖の体験が綴られていた。
0投稿日: 2011.08.19
powered by ブクログ相変わらず後半に怒涛の展開が待ち受けてます。 全部が解決したようで、実はそうでないってところも 相変わらずです。 一体真犯人は何処に行っちゃったんだか。 最後に出てくるあの手は何だったのか 気になりまくりのところです。
0投稿日: 2011.07.17
powered by ブクログ私の評価基準 ☆☆☆☆☆ 最高 すごくおもしろい ぜひおすすめ 保存版 ☆☆☆☆ すごくおもしろい おすすめ 再読するかも ☆☆☆ おもしろい 気が向いたらどうぞ ☆☆ 普通 時間があれば ☆ つまらない もしくは趣味が合わない 2011.7.10読了 刀城言耶シリーズ第四作、ホラーと本格ミステリーと多少、強引などんでん返し ホラーでミステリーなんだけど、いつもと同じパターンに出逢う、安心感。 実際、面白いし、趣味の問題だけど、好きになれば、すごく好きになるかも 最後の謎解き部分も、探偵自ら、最初の推理を否定して、それでも、きっとそれもひっくり返るんだよね、という予想を裏切らない安心感。いいです。 ただ本作は、以前の作品に比べると、無理矢理なホラー感が、少し薄れていて、残念です。普通に近くなってしまいました。 作品としては、多少破綻していたとしても、それで不気味な感じが出ているほうが好きです。まるで作者が本当に?、みたいに感じるほうがいいな。評価は低くなるけど。 本作は、誰が読んでもそれなりに。
0投稿日: 2011.07.10
powered by ブクログ登場人物に魅力がないせいか、解決編まで長くて読むのが辛い。謎解きと動機はこじつけだな、と思わせるような突飛な部分があったけれど、なかなかだつた。
0投稿日: 2011.06.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最後のどんでん返しは流石と思いましたが、二作目の方が衝撃的だったかな。少し予想はついてしまったので…
0投稿日: 2011.05.30
powered by ブクログ最後に二転三転するのがお決まりだが、本当にこれで正解なのか?もやっとした読後感が残る。そうは言っても面白く読めた。
0投稿日: 2011.05.29
powered by ブクログ2011/5/29読了。トリックや事件も凝っているし面白いと思うが、どうも京極の百鬼夜行シリーズのようには好きになれない。これまで通り戦後すぐの田舎が舞台で、原日本的な装飾も多分に出てくるのだが、それがどうにも嘘っぽい。空気感がないというか。キャラクターも味がなく、特に主人公探偵の刀城言耶に魅力がないのが致命的。自分がキャラ小説を読みすぎた反動か、とも思えるが、こういう作品はキャラが立ってなんぼだと感じる。
1投稿日: 2011.05.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
また久々読みました。この禍々しい雰囲気のミステリー。 この刀城言耶シリーズ、前回の「首無~」が面白かったので、文庫本になるのを待ってました。 相変わらずの怒涛の謎解きが醍醐味ですね。 ただちょっと今回、禍々しい雰囲気が活かしきれてなかったような気がしました。 それでも最後は一気読みで、電車乗り過ごしましたよ。 また次もこんなミステリー読める事を期待します。
0投稿日: 2011.05.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2011/5/13 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。 2022/10/8〜10/14 本格ミステリ・ベスト10の2009年度No.1に輝いた刀城言耶シリーズ第4長編。忌み山の1軒家で続発する謎と麓の村で起こる童謡になぞらえた見立て連続殺人。最後のどんでん返しにつぐ、どんでん返しは見事。
0投稿日: 2011.05.13
