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オタサーの姫殺人事件(1)
オタサーの姫殺人事件(1)
荒木宰/講談社
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総合評価

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     「オタサーの姫」とは、ヲタク系サークルは大抵男所帯なわけで、そこへ一人女子が入会すると、世間一般的に言うとあか抜けていない女性でも姫のごとくちやほやされる事象を指す印象が強い。  対して、作中の「姫」は世間一般に於いても十分通用する魅力をたたえていた。  まぁこういう状況でテンプレートで起こりえるる事象といえば、もう一つの方なわけで。  そんな感じを経て、タイトル通り人が死ぬ。  所謂「導入」編。  ほとんど何のひねりも無いように思えるありきたりな、・・・そんな描写の末に人が死に、事故と判断される。  この間の最後辺りから、事故ではなく殺人と信じる者が捜査を開始する流れ。  ・・・ミステリの導入部分は、得てして退屈で、このあたりの描写は短ければ短いほど読者が喜ぶとされている。  そんな本来退屈な描写にほぼ一巻丸々充てているわけだが、「姫」のかわいい描写に、過程から何から読者的には読めてしまうが、それを確認するような好奇心から読み込ませてくれる。  読ませて裏切らない手法で、引っ張り意外な展開へと続く。  事件は丸々次巻へ続いている。  ミステリとして面白いのかはまだ未知数だけれど、面白そうな予感は漂っているので遠からず2巻も探そうと思う。

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    投稿日: 2020.06.03