
総合評価
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powered by ブクログシンプルな問いを端緒にコンパクトに近現代の出来事の流れを解説。加藤陽子「それでも、日本人は「戦争」を選んだ」程の読み応えはないものの、様々な角度からテキパキと検証する様子は予備校の授業を受けているよう。近現代史に興味を持たせる入口に。
0投稿日: 2025.12.14
powered by ブクログ幕末期に「日本はなぜ植民地にならなかったか」から始まり、戦後の「高度経済成長はなぜ持続したか」まで、9つの「なぜ」の理由となる背景やいくつかの要因を説明していく本。著者は予備校の先生ということもあって、高校日本史の知識があやふやなおれでも無理なく手軽に読める内容だった。 中経出版の『東大のディープな~』シリーズがあって、大学受験の論述問題を解説したものがあるが、それと似た感じで面白く読めた。 あとは印象に残った部分のメモ。まず明治憲法における天皇は、わりと天皇中心で全てが進んでいくというイメージがあるが、「日本の国家レヴェルのあらゆる決定は天皇の名でなされるものの、現実の政治運営の場面では、諸国家機関が実質的な決定権をそれぞれの役割に応じて担っている」(p.63)というのが、あまり分かっていなかった。p.169にも、明治憲法体制下には2つの天皇像があると書かれており、1つは「『万世一系』で『神聖』なることをひたすら絶対視していく傾向の天皇像」であり、もう1つは「自己の意思を政治的決定の場に極力もちださず、天皇のもとに設置されたさまざまな国家機関の決定にしたがうことを原則とし、強い不満や重大な危惧を感じても最終的には沈黙する天皇像」ということらしい。他にも明治憲法に関しては「政党内閣の成立を容認する規定など一言もありません」(p.75)ということだから、そんな中で政党が成立したこと自体がすごいことなんじゃないかとすら思った。そして、せっかく力を持ったのに、当時の経済状況や政党内部の腐敗もあって、国民は「テロ首謀者の主張に共感し、軍部の行動に熱い期待をよせるようになっていきます」(p.95)という、今ではあり得ないと思ってしまう極端な状況も自然と起こった、ということが分かった。 こういう感じで、当時に生きた人々の感覚、というものを理解することが大事なのではないかと思う。もう1つ、例えば1930年代の「感覚」として、「近代を生みだしたヨーロッパの放つ魅力は、なお強烈でした。そこで新たな実験が続々はじまったのです。しかも、そうした実験はことごとく成功しているかのようにみえていました。一九三〇年代は、一党独裁と計画経済こそが人類の到達すべき理想の姿だ、という感覚が世界をおおった一時期です。」(p.98)というのがあったらしいが、こういう「感覚」を理解することなくして歴史は見れないのではないかと思った。(21/03/12)
0投稿日: 2021.03.12
powered by ブクログ日本近現代を学ぶ上で気になるポイントを9つ挙げ、「なぜ」そうなるかを読者に提示する。日本史の醍醐味はこの「なぜ」を考えるアタマを養う事にあるというのが著者の考え。確かに日本史という教科は暗記物ばかりだとつまらない。ひたすら覚えるだけでは味気ない。知的刺激を与えてくれる本書こそ歴史ギライに必要な一冊ではないか。詳細→ http://takeshi3017.chu.jp/file8/naiyou29602.html
0投稿日: 2020.09.08
powered by ブクログわかりやすくてためになる。某AI氏のように政治的な偏りや、エビデンスに基づかず、誤りがあったとしても反省しない態度とは真逆で、真摯で謙虚な物言いで、丁寧に説明されている点に好感が持てる。近現代に限らず、もう少し時代をさかのぼってエピソードがつづられるとよかったかなとも思うが、考えてみれば、本書で取り扱った以前の部分は学校でもしっかり勉強させられているし、高校等で扱ったにせよ、極端に偏った視点から多くの教師たちが説いている部分に論点にしぼったことが本書の強みである。発刊より20年以上がたったので、そろそろ続編として21世紀の謎解きが期待される。
0投稿日: 2020.06.10
powered by ブクログイギリス 自由貿易に合理的に推進することに全力をつくす政府がよい 貿易関係に最低限干渉してこないあいて政府であれば、分割統治したり、植民地化する必要度は低下 明治政府 国際法を遵守する決意を明治 1875 英 スエズ運河の運営権をえる それまで喜望峰まわり 距離2割以上短縮 1921-22 ワシントン会議 注意すべき点 日英同盟の破棄が明記、日本が第一次大戦中に奪取していた、山東省の旧ドイツ権益を中国に返還する協定が日中間で結ばれたこと、9カ国条約にもとづいて石井ランシング協定を破棄 急激に勢力を拡張させてきた日本を押さえ込む正確だった 第一次大戦前 軍縮や平和にそれほどの正当性を与えていなかった 第一次大戦 犠牲者多く世界の動向を大きく左右 日露戦争後の日本 英、ロシアと協調 第一次大戦後 イギリス疲弊、ロシア ロシア革命でなくなる 日米協調を機軸とした新しい外交戦略を練ろうとした 大戦景気後 戦後恐慌 軍拡競争は現実的でない 日米経済力格差 1920 商船保有量 5.3倍 鉄鋼生産量 52.8倍 中国での新しい検疫獲得を禁じた九カ国条約は、一方で既存の権益については国際社会が承認をあたえたに等しい性格をも有していた 満州事変に対して米国は、事態を承認しないという声明(スティムソンドクトリン)を一応出すが、それ以上の具体的な行動をとろうとしなかった。1929からの世界恐慌によって経済的に完全失速していたアメリカは、同時に世界を指導する気力を失っていた。
0投稿日: 2017.06.11
powered by ブクログ福田和也氏にも似た書きぶりであるが、歴史をなめていない明晰な語り口でよくできた解説書。そこらの研究者よりは予備校教師の方が、語り口が滑らかで、力があることを示す好例。しかし、ここまで書いて、妻は歴史学者の加藤陽子だと知って、星はひとつ、落ちていった、、、、。
0投稿日: 2016.08.31
powered by ブクログ近代史の膨大な情報をストーリーに。 情報は多い方が良いが、整理や把握が困難になる。近代史はこの本のような読み物から入るのが良い気がする。
0投稿日: 2013.10.06
powered by ブクログ日本はなぜ植民地にならなかったか/武士はなぜみずからの特権を放棄したか/明治憲法下の内閣はなぜ短命だったか/戦前の政党はなぜ急成長し転落したか/日本はなぜワシントン体制をうけいれたか/井上財政はなぜ「失敗」したか/関東軍はなぜ暴走したか/天皇はなぜ戦犯にならなかったか/高度経済成長はなぜ持続したか 日本近現代史を学び直したくて手に取った一冊。高校日本史の知識がほとんど抜けてしまったわたしにもわかりやすく平易な解説、思想的偏りのないように注意しながら書かれたことが伺える中立的な語り口。もうちょっと全般的に流れを掴めるようなものが読みたかったのだけど、疑問に従って要因を複数述べていくスタイルは、当たり前ですが様々な要因が絡み合って歴史は動いているのだなあと実感できて勉強になりました。いまのところわたしの関心としては近代的国民国家としての日本の形成過程に目が向いているので、「謎とき」に、「国語としての日本語がつくられるなかで周辺諸国、東アジアからの影響をどこまで取りどれだけ排除していったか、日本語という国語はどこまでイデオロギーの支配を受けているのか」と、「前近代のなにを捨て去ったか、近代化にあたってなにを作ったか、その過渡期にあった『日本人』の精神構造はどのように変化したのか(そしてそれは日本近代文学と密接に関わるとおもうのだけども)」あたりを追加したいかな、とおもいました。自分の謎ときは自分で追求するものですね。歴史学に向き合うスタイルを学べたという点でも有意義な一冊。
0投稿日: 2013.10.01
powered by ブクログ近現代史を網羅するのではなく、近現代の主要な歴史的出来事のなぜを問いかける形でテーマごとに深く掘り下げるスタイルと筆者の独特な表現は読むものを飽きさせない。 人気予備校講師という看板から読みやすく、わかりやすい入門書という先入観を抱くかもしれないが、簡潔に平易にまとめられながらも深い歴史への洞察に触れられます。各章を読むだけで読者の知的好奇心を刺激され、さらに歴史を深く勉強したくなる動機となるはずで、さらなる勉強への参考図書もテーマ・章立てごとにわかりやすく紹介されているのも、歴史への道先案内として便利である。 学生時代にこのような講師に出会っていたかったと思わせる内容です。
0投稿日: 2013.01.20
powered by ブクログ日本史が全く分からない僕が読んでもある程度のイメージが構築されたので、安いしお得だと思う。中盤あたりは、非常に読みやすかった。 9つの質問に完璧な答えはないが、いい本だと思う。 予備校の先生が書いているのがちょっと・・・・
0投稿日: 2011.12.12
powered by ブクログ駿台予備校講師の著書 幕末の開国事情、江戸幕府から明治政府への移行、戦前の政党急成長と脆弱など、学校では時間が無くて習わなかった近代現代史のちょっとした疑問に答えてくれます。
0投稿日: 2011.05.28
powered by ブクログ[ 内容 ] 正しい歴史観をみがくための九つの「なぜ?」。 [ 目次 ] 日本はなぜ植民地にならなかったか 武士はなぜみずからの特権を放棄したか 明治憲法下の内閣はなぜ短命だったか 戦前の政党はなぜ急成長し転落したか 日本はなぜワシントン体制をうけいれたか 井上財政はなぜ「失敗」したか 関東軍はなぜ暴走したか 天皇はなぜ戦犯にならなかったか 高度経済成長はなぜ持続したか [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
0投稿日: 2010.12.14
powered by ブクログ日本近現代史の入門書。9つの「なぜ」が設定してあり、高校生にも分かりやすく解説してある。高校の日本史の教科書に出ていたことに肉付けするとそうなるんだなあと思う。予備校講師だけあって、(本当は著者の野島さんをそういうくくりにはしたくないけれど)どちらかというと山川の教科書に沿った、実証主義的な定説をなぞっている感じ。本当高校の教科書は保守的なんだとあらためて実感できる。ブックガイドにあげてあるのも、伊藤隆をはじめ保守的な実証主義系統の本が多い(決してそれだけではないですが)気がする。ここから自分流で例えば色川大吉や井上清にたどり着ければたいしたものだと思う。
0投稿日: 2010.02.17
powered by ブクログ野島先生に習っていたので買いました。読んだのは高校の図書館かな?とりあえず、講談社は表紙を前の黄色の表紙に戻してほしい。
0投稿日: 2009.02.18
powered by ブクログ疑問に対する答えとして書かれているので内容がスッと入ってくる。 公平な視点を持とうと意識しているところも良い。
0投稿日: 2008.04.08
powered by ブクログ日本近代史に大きく存在する9つの問題を分かりやすく解説しています。著者の職業からか文章も平易で初心者向けの一冊です。 ですが、それぞれの問題が大きいため新書ではそれぞれのページが足りず、掘り下げがいまひとつの印象もぬぐえません。(2008.01.02)
0投稿日: 2008.01.02
powered by ブクログ近現代史を勉強する上で浮かぶ9つの「なぜ」を解説していく本。 取り上げられている問いはどれも「なぜ?」と思うようなモノばかりで説明も丁寧で面白い。ただ、分かりやすい反面、あまり深くまでは突っ込んでいない。それでも説明は分かりやすいので近現代が苦手な人にはお勧め。
0投稿日: 2007.02.06
powered by ブクログ本書は 1.日本はなぜ植民地にならなかったか 2.武士はなぜみずからの特権を放棄したか 3、明治憲法下の内閣はなぜ短命だったか 4、戦前の政党はなぜ急成長し転落したか 5、日本はなぜワシントン体制をうけいれたか 6、井上財政はなぜ 「失敗」したか 7、関東軍はなぜ暴走したか 8、天皇はなぜ戦犯にならなかったか 9、高度経済成長はなぜ持続したか の9個の「問い」 が設定。 著者は、予備校の講師であるが、生徒からの質問が多くまた答えが見出しかねている歴史に著者自身が自問自答して答える歴史書である。こんな問題設定としての歴史もあれば歴史に対する見方も変るだろう。 何よりも、著者がその時代に生きていたとしたらどうするかという眼からも、記述している箇所もあって、単なる編年体の年号としての歴史ないなっていないが、読みやすい。が、分析は国際状況にまで渡り、各章の後に参考文献が掲載されているが、それを見ても本格的な研究ものが多い。いずれにしても、ロマン主義としての歴史ではない歴史は過去から現在を、見ることが出来なければ、それは歴史ではなく、ロマンを読んでいることになるのだろう。
0投稿日: 2006.09.19
powered by ブクログ受験生時代に非常にお世話になった、予備校の先生の新書。本当に尊敬している方です。日本史受験生や大学で近代日本史を専攻するつもりの方にはぜひお勧めしたい一冊。
0投稿日: 2005.06.10
