
総合評価
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powered by ブクログ魔性の男とでも言えそうな男に集まる女性たちの連続短編集。 表紙絵のように白黒な作品だなと思っていたら思いがけず最終話に白と黒というワードが出てきて間違った解釈はしてなかったのかなと勝手に自己満に浸ってしまった(⌒-⌒; ) ただ、この作品は男性より女性の方がより深く読み込めるものだなと思う。
14投稿日: 2024.01.13
powered by ブクログ生まれつき両手両足に6本の指をもつ影山博人。 釧路の暗い長屋で育った寡黙で早熟な少年は、やがて釧路を初めとする北海道の裏社会でのし上がっていく。 作者の独特な昏い世界観が、今まで読んだ作品の中で一番魅力的に感じられた。博人が彼女を選んだ理由や、女たち一人一人の物語にはまだまだ謎が残ったままで、アナザーストーリーのようなものを欲してしまう。
1投稿日: 2023.11.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
霧が立ち込める、寒々しい北の歓楽街。今でこそ人口が減少し寂れてしまったが、炭鉱やパルプ産業で活気があった昭和の北海道を感じさせる小説。 戦後の日本、特に北海道が発展した裏側では、光の当たらない、悲しい出来事が沢山あったのだろう。演歌を通り越して、まさにブルースである。 白黒の寂しい街角を思わせる表紙と、裏表紙の紹介文から、登場人物の設定やストーリーの展開は容易に想像できた。それでも、ついつい、博人の人生に引き込まれ、読み進んでいく。結局、「濡れ場」中心に物事が進んでいく展開は気に食わないのだが、まだまだ謎が多い博人の人間性に迫るために、もう一度読むか、続編も手に取りたい。(漫画の方は後にしようと思う) 桜木さんによる街の描写はとても美しい。グーグルマップのストリートビューで、釧路の写真を何度も確かめながら読んだ。博人が指を捨てた幣舞橋付近の、釧路川の淀んだ黒い色。高台から見下ろす背の低い街並み。気動車が行き交う釧路駅。 釧路を訪れるなら、一気に冷え込み、霧が立ち込める秋口が良いと思う。
17投稿日: 2023.06.11
powered by ブクログ[図書館] 読了:2023/4/14 漫画版よりさらにドライなんだなぁ…。ミトンの話も彼女らのその後も分からんまま。
2投稿日: 2023.04.15
powered by ブクログ生と性への執着と欲望が濃縮されている。 北海道の釧路の下町で、地を這うような暮らしをしていた、影山博人。 6本指、美しい風貌、それを活かし男娼をして生き抜くしかなかった青年期。 彼を巡る女性たちから見た8話の連作短篇集。終始、博人の目線で語られることはないのに、彼の人生を知ることとなる。 暗く、やらせなさに満ちながら、女性たちの振り切った【すれっからし】に逞しさを感じた。 そして、博人の魅力に私も絡めとられてしまったのだ。 魂が叫ぶような生き抜くための『ブルース』 解説は壇蜜。R-18(勝手に!)
13投稿日: 2023.01.29
powered by ブクログそれぞれの過去がある男と女が影山ヒロト と言う町の闇を担う男の幻影に囚われ ながら、その町で生きている。 ヒロトの義理の娘莉奈は、ヒロトを亡くした 事でヒロトの代理を自ら担い町の暗部で 生きる事を選択した。 釧路と言う海辺の町で、ヒロトの幻影に 縋りながらそこから動く事も出来ず 冷たい湿った釧路の海風が莉奈やヒロトを 逃すまいとしている様だ。
0投稿日: 2022.09.21
powered by ブクログ『ラブレス』(新潮文庫、2013)が面白かったので立て続けに同じ著者の小説を読んだ。こちらもなかなか。 影山博人という両手両足の指が6本ある男の人生が、人生のそこここでかかわりのあった数人の女たちの視点を当てながら描かれる。顔がよくてセックスもうまかったみたいだけど、悲しい生い立ちを背負ってダークな仕事に身を染めてという人生は決して魅力的には思えない。北海道内でほぼ話がまとまっているのでスケール感もそんなに大きくない。でも、北海道が舞台というのが効いていると思う。自分にとっては現実離れした奇譚があたかもあり得そうで、ちょっと幻想的な気分を伴いながら読んだ。
0投稿日: 2022.07.10
powered by ブクログ私の期待してた終わり方ではなかったけど、1人の男が年齢を重ねて色んな女性と関わっていくという書き方は好きだった。影山博人さんという1人の人生を見ているのに、視線がその時々の女性たちなのが面白い。ちょっと影がある人がモテるってほんとだよなーと思った。笑 私の中で影山博人という人物像が出来上がりすぎているので、実写化はして欲しくないタイプだ。笑
0投稿日: 2022.05.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図書館にて。 最近図書館に行った際には必ず1冊桜木さんの本を借りることにしている。 不幸な生い立ちと6本の指を持つ少年の半生記。 そしてその少年とかかわる女たちの物語。 動物的だなと思った。 物事が動いていく時ほとんど何らかの体の交わりがあり、正直少々辟易したが、人間は結局体のつながりが弱点なのではないかと思った。 尊厳や理性は貧しさの前では屈服せざるを得ず、最後に残った体を使い欲望と残酷さを糧に生きていくしかないのか。 そのせいか表題作「ブルース」が個人的にはすごく人間的で、温かみのある物語に感じた。 続編があるらしいことがさっき分かった。 ぜひ読もうと思う。
0投稿日: 2022.05.06
powered by ブクログまさに“男の美しさ” ゴミ溜めのようなところで育った男が闇の帝王に まで成り上がる、劇画のような世界観 まったくカタギじゃないのに女たちは皆、彼の危険な香りを意識し繋がる姿を想像する 表紙の森山大道先生の写真が雰囲気にぴったり ハマる
3投稿日: 2022.03.05
powered by ブクログ北海道、釧路が舞台。 一度しか行ったことがないため、 地図、写真を眺めながら読んでみる。 時々、出てくる曲を聴きながら 読み進めると当時の釧路の湿っぽい(失礼かな?)雰囲気を感じることができたような気がする。 続編も読もうかな。
0投稿日: 2022.01.23
powered by ブクログ出会った女性、出会った女性に忘れられない感覚だけ残して、次の場所へ消えていく。欲からする行為っていうより、相手に図らずも記憶させてしまう行為。
0投稿日: 2022.01.22
powered by ブクログわたしやっぱり紫乃さんすきだなぁ。 そしてこの湿度がたまらなく好きだわ。 本棚のすみっこに『桜木紫乃』とあると気持ちが落ち着く。決して人を癒すような物語ではないのに、どうしてかわたしは救われたと思ってしまうんだよ。
2投稿日: 2021.12.15
powered by ブクログ1人の男性を女性からみた視点で次々と繋がっていくストーリー。 北海道での話し。 たばこ、酒、欲望、女、男、雪、夜 桜木さんの本を読むといつもこんなキーワードが出てくる。 頭の中に私の知らない夜の街が次々と浮かんできて読み進めていくのが楽しい。 最後は身体の関係ではなく、心で繋がっていたような関係だったけれど、何も刺されなくても〜!と思ってしまった。ハッピーエンド好きな私は。 でもそれもまた良い終わり方でした。 自分とはあまりにもかけ離れた話のようであるけれど、心がの根底は繋がっている話しであるようでいつも桜木さんの本はすいすいと読めてしまいます。
3投稿日: 2021.11.29
powered by ブクログ昭和の高度経済成長期の北海道を舞台に、貧困の底辺に産まれ、育った彼は、成長と共に、釧路の夜の支配者へ登り詰めていくことに。 彼と関わりのある女性は、どこか芯が強く、母親とは正反対、自身の過剰な指を事故でなくし、もう片手は自ら切り落とし、新たな人生をスタートさせることに。 どこかに闇を抱え、生きていく様は、華やかさの反面、刹那さと儚さに充ちている……
0投稿日: 2021.11.28
powered by ブクログ影山博人と八人の女たちの物語。それぞれの物語が救いようのないくらい暗いけれど、小さな幸せを感じられる。壇蜜さんの解説も素敵。
0投稿日: 2021.11.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「あれこれ考えるなら明日の自分のことにしろ」 影山の言葉。いろいろな過去、影を背負っている男が言うと響く。多くを語らない男が唯一、感情があり、相手のために自分の思いを語る。 「慣れる、人間、血が通っている限りだいたいのことには、慣れるようにできている」 今、現在にも響く言葉だ。 影山と言う男が魅力的だ。影のある男で信じたらよくないと思っても信じてみたくなるような、たまに見せる笑顔がずるい。悪い男だからこそか、彼の優しさか、女の寂しさ悲しさにすぐ気がつき、女の心の器を満たす。感情が薄いようにみえるが誰よりも熱く、読まれたら潰されることを知っているから、表に出さないだけ。感情を見せられない環境にいただけ。敵にするのはこわいけど、最期どういう姿でどう立ち回るか見てみたいと思ってしまう存在。性別関係なく惚れてしまうだろう。
1投稿日: 2021.08.28
powered by ブクログ「男の美しさ」をすべて持っている男。本作のあらすじを簡単に言い表すならば、そんな男の少年時代から命を落とすまでの連作短編集。 彼には生まれつき6本の指があり、愛想はなく、色気がある。その時々に彼にハマった女たちの目線で描かれます。 表紙から想像する雰囲気も、話中で流れる音楽も、何かにつけて昭和の色が濃いなぁと思ったら、テレビのニュースから舞台が昭和であることがわかる。 映像化したらR-18指定になりそうだけど、桜木紫乃の世界はいつもエロティックなのに品があって、薄っぺらさを感じない。なんだかとても哀しくなる。
0投稿日: 2021.07.06
powered by ブクログ作品紹介では影山博人を中心に描かれた印象を受けるが、実際に読むと女性側からその影山、というか男性との関係をそれぞれの価値観や距離、その人がその関係に至るまでの人生過程が程よい描写で描かれている。北海道のなんとも言えない風景が映し出される作品。男性が読むとより女性ってそういう視点を持ち合わせているのかと考えさせられるような印象の文脈も。
0投稿日: 2020.11.22
powered by ブクログ人々の闇の部分、あったかさ、弱さ、いろんな面がみれた。底辺から這いつくばって生きていく主人公。切なくも温かい、どうか幸せに生きてほしい。
0投稿日: 2020.11.18
powered by ブクログ霧がたちこめる釧路で生まれた六本指の男・影山博人。貧しく苛烈な少年時代を経て夜の支配者にのしあがった男は、女たちに何を残したのか。謎の男をめぐる八人の女たちの物語。 とにかく影山の存在感が圧倒的。冷酷で感情がないように見えて、何故か一部の女たちの心を救っていく。そのルーツは母に対する憎しみから生まれたコンプレックスなのか。それとも、一種の罪滅ぼしなのか。
1投稿日: 2019.02.11
powered by ブクログ闇にどんどん引き込まれてしまうような一冊。 性、金、血、ドロドロと渦巻く汚い泥のような生活を、淡々と綴る筆者の描き方が、とっても爽やかで大人の青春というのか、ダークファンタジーのような本。 つい、深入りして、つい、目が離せなくなって、つい、追体験をしそうになる。 あとがきが壇蜜で、私もこの中の女の一人で、、、 っていうあとがきは、なんだかなるほどなぁ。たしかに、なんかわかるかも。と、思ってしまう説得力のある内容で、壇蜜なかなかやるな。と、思ってしまいました。笑笑
1投稿日: 2018.04.07
powered by ブクログ同じ桜木紫乃さんの小説で、似たようなつくりの作品を読んだことがある。 軸にあるのは1人の人物で、主役を変えつつその1人の人物について語るような内容の短編集なのだけど、最後までその人物が語る場面は出てこないから、その人物が実際は何を思っていたのかは分からないまま…という実に謎めいたつくり。 前読んだ作品は女性がその“軸”だったけれど、今回の“軸”は男性。 生まれつき手足の指が6本あり、恵まれない家庭で育った影山博人。彼はとても人の目を惹く容姿をしていて、そして女を抱くのがとてつもなく巧い。 影のある少年だった影山は、男娼を経て、裏社会を牛耳る大物となる。 その影山と関わった女たちが語り部となり(それは過去の話だったり現在の話だったりするのだけど)誰の心にも濃く残る影山とのエピソードを語る。 時系列が行ったり来たりするところも、バラバラな感じで影山という男の雰囲気によく合っている。 桜木紫乃さんの描く北海道のモノクロな感じの描写がとても好き。出てくる女たちが総じて何かしらに困窮しているから、その描写からとても寒々しいものを感じ取れる。 影山はけして彼女たちを見える形で救うわけではないのに、彼に惹かれ彼に焦がれることが、もしかしたら彼女たちを救ってきたのかもしれない。 良い思い出とは言えないのに忘れることが出来ない。それくらい、強烈な魅力のある男なのだと思う。 桜木作品を、私はたまにとても欲する。 それは綺麗すぎない世界なのに、登場人物たちがある種の綺麗さを捨てきれていないせいなのかも。 諦めと祈りに、とても近い。
1投稿日: 2018.02.28
powered by ブクログいつもの桜木紫乃とはちょっと違う。 桜木紫乃が描く塗れ場は 全く色がなく ラブシーンを書かせたら こんな下手な作家はいないといつも思っていた。だけど ブルースは どの話も色がある。 桜木紫乃が描く話には 男女問わず 好感を持てる人が登場しない。好きになれないから 感情移入できない。それでも読ませるのだから それはそれで相当な腕だといつも思っていた。 だけど 影山博人は魅力的だ。非情だったり 優しかったり そのときどき いろんな顔をみせるけど それこそカメレオンのように どの顔も魅力的だ。 なぜ まちこなんだろう。関係とタイミングで言えば 圭の方が自然な流れじゃない?と思うけど 圭じゃ 博人のそばにいるには 弱くて優しすぎるのか。 まちこは博人に似てるのかな?それにしても ここまで家族になれる?最終話がちょっとゴーインな気はするものの 読後感が良いのも ちょっと今までと違う。 変わらぬものは しぶとく たくましい北のオンナたち。 そして釧路の湿った空気。
3投稿日: 2018.01.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
北海道や釧路を舞台にした、恋愛小説、いや違うな。影のような男に惹かれる女たちの内面を、釧路の重たい曇と湿った空気の中で、淡々と綴ってゆく作品。これは恋愛小説じゃないな、でも何だろう?主人公は、短編それぞれの女性たちだが、長篇としてとらえば、主人公は影山博人、ということになる。この影山、極貧から裏社会をのしあがっていくのだが、しかし、そののしあがるプロセスそのものは、ついぞ語られない。一方で最も印象的なのは、影山が子供の頃住んでいた「下の町」、長屋が並んだ、小さな集落の描写だ。なぜだろう。そこに、彼の原点があり、この小説の源泉があるように感じるから、だろうか。その影山の一生は、ただ、各々の短編で、その断面が切り取られて描かれるのみだ。したがって、影山に感情移入は進まない。もちろん、短編の主人公である女性たち、への感情移入も、ない。そして、物語のスパイスは、裏社会で疲労される暴力。その暴力の描き方は、伊坂幸太郎にも似た、かなりリアルで厳しいもの。辛い。暴力を経験したことがない人間には余計、刺激が強い。自分の弱さを感じる。物語をつらぬく、凄まじい寂寥感。そう、寂寥感という言葉がぴたりとあてはまる。暗さ、重さ、暴力。それらを包む、寂寥感。女性が読んでどう感じるのかも聞いてみたい小説。
3投稿日: 2018.01.05
powered by ブクログ北の大地に生まれた指を6本持つ男の奇妙な物語。バラックで生まれ異常な環境で育った影山博人が、出会う女たちを虜にしていく。各エピソードに出てくる博人だが、毎回時代が違うので、雰囲気もだいぶ違う。あるときは寡黙な青年、あるときはヤクザ、あるときは実業家として現れる。短編をまとめたようなので、物語のリンクが薄く物足りなさもある。1話の冒頭で博人が死ぬことを予告される。最期は意外な形だった。桜木が描く北の大地はいつも悲しい。
2投稿日: 2017.12.22
powered by ブクログあらすじ(背表紙より) 没落した社長夫人が新聞に見つけた訃報、それはかつて焦がれた六本指の少年のものだった。霧たちこめる釧路で生まれた男が、自らの過剰を切り落とし、夜の支配者へとのしあがる。男の名は影山博人。貧しく苛烈な少年時代を経て成熟していった男は、女たちに何を残したのか―。謎の男をめぐる八人の女たちの物語。
1投稿日: 2017.12.17
powered by ブクログ指が六本あった男を柱とした女たちの物語。そして、舞台は釧路。もうどっぷり桜木さんの世界。ウラルの相羽と霧を思い出す。影山の魅力と道東の空気、女、充分味わえました。
1投稿日: 2017.11.16
powered by ブクログ桜木紫乃『ブルース』文春文庫。 極貧の中から這い上がる影山博人という孤独な男と、彼に溺れる女たちの姿を描いた連作短編集。 霧の立ち込める釧路で極貧の中、六本の指を持って産まれた影山博人。自ら六本目の指を切り落とし、夜の支配者としてのしあがる。物語は影山の人生の外堀しか描いておらず、物足りなさを感じる。こういうテーマを選択したのであれば、もっと泥々したドラマにしても良かったのではないかと思う。 8編の中で『影のない街』だけは『エロスの記憶』に収録された短編であり、既読だった。
8投稿日: 2017.11.11
powered by ブクログ【著者の新境地にして釧路ノワールの傑作、誕生──】貧しさから這い上がり夜の支配者となった男。彼は外道を生きる孤独な男か? 女たちの夢の男か? 謎の男をめぐる八人の女の物語。
0投稿日: 2017.11.01
