
総合評価
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powered by ブクログ有栖川有栖は推理小説の人、というのは間違いないし、100人中100人に訊けば同じ返答が帰ってくるのはわかっているが、個人的には彼はハードボイルドから強い影響を受けているのではないか、という持論を支持したい。 ホテルで死んだ男の人生を辿るパートは虚しさと謎に溢れている。果たして彼に何があったのか? これこそ謎解き、ミステリの醍醐味だ。だがそれよりも真相に至るドライブ感がたまらなく心地よい。決して焦らず、急がず、淡々と真相に向かう。とても良い物を読んだと胸がいっぱいである。
0投稿日: 2026.01.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
有栖川刑事、大活躍! 久しぶりの火村英生シリーズ。 刊行順に読んでるのだけれど、停滞していた。無性に読みたくなって、購入。 (中山七里先生に影響されて新品を購入した。ページ同士の紙がくっついたりしてて、ぺりぺりページをめくるのもなんだか楽しかった。) いつもは短編が多く、しかも最初から火村先生が探偵しているパターンが多いけど、今回は長編、かつ、探偵が遅れてやってくる。 とても読み応えがあったし、物語の進み方がゆっくりで、読み進めるのが楽しかった。シリーズの中で一番好きかも。 (探偵は遅れてやってくるシリーズ、アリかも?『謎解きはディナーのあとで』も遅れてやってくるシリーズか。) 好きの理由としては、今回大活躍の有栖川刑事の存在が大きい。 ワトソン役のアリス視点の文章は、いい塩梅に感情的で読者に一番近い温度感だから共感しやすい。物腰柔らかなアリスの性格が好きだから、火村先生不在の中で一人で捜査をする描写は、ゆっくりだけど丁寧で新しかった。 火村先生がいないと捜査の成果は出ないのでは?と思ったけど、そんなことはなく、ちゃんと犯人を追い詰める原因の一つになるのも気持ちがいい。 火村先生不在の間は慎重に捜査していたのに、火村先生が合流してからはいつものとおり突飛な推理を披露し始めて、その対比がなんだか微笑ましかった。 事件多発人生をおくっている人、たしかにいるな。 謎が解明されていく過程は何回読んでも面白い。作者は結末を知っているから、どう情報を出していくのか、の技術が問われるところなんだろうな。出し惜しみする技術。(わたしはすぐに話したくなるからむり!) 小説家:有栖川有栖のことを人嫌いと考察した影浦先生の言葉に、はっとするアリスが面白い。ちょっとした闇がある人って惹き付けられるものがあるよな~。 火村とアリスの二人が揃ったときの会話劇がやはり好き。テンポもいいし、なかなか姿を現さない犯人を黒猫に喩えたり、その場で即座に創られた言語で会話しているところなど、二人の間だけの特別なコミュニケーションが楽しくて、嬉しい。 すごい単純でいまさらなことだけど、どっちが話してる言葉なのかが二人の話し方(ちょっと変な標準語と関西弁)ですぐわかるのも、ストレスなくテンポよく読める理由になってるんだろうな! 次、『狩人の悪夢』。
0投稿日: 2025.10.02
powered by ブクログ個人的には、事件が次々と起こる方が好きなので星は3つ。そんな私でも最後まで読めた!続きも気になった!
0投稿日: 2025.09.08
powered by ブクログ過去を封じ込めた被害者(=鍵の掛かった男)の鍵を、アリスと火村がロジカルに開けていく展開が面白かった。大学入試の時期なので火村先生は前半安楽椅子探偵状態だけどその分アリスの推理が的を得ていたりと今までのシリーズと違ったところも見られて良い。 また、この作品には印象的なセリフが多かった。 火村先生がアリスに向けてボソッと言う「俺のハートに火を付けてくれるねぇ」とか、事件解決後にアリスがとある人から言われる「鍵のかかった男をもう1人知ってますよ。火村先生の鍵も有栖川さんが開けるんですか?」とか。火村の鍵を開けるのはアリスなんだとは思うが…どうなるのか気になる
8投稿日: 2025.06.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2017年。 タイトルが変。どゆこと? 自殺で処理されたホテル住まいの男。人気作家が、火村の噂をききアリスをご指名。自殺のわけないw。火村は受験シーズンで本業離れられないので、アリスが独自に調査。ホテル関係者にきき、現地へ出かけ、、、、と地味にこつこつ調べる。死んだ男の生前が暴かれ、タイトルの意味がわかる。火村が出てきて、解決するわけだが。最初に死体→生前を調べていくってのがミソかな。 超大作なのだが、犯人の動機がねーw なので星4つ あいかわらず、火村は殺人者を憎み、無神論者でこの世で犯人が捕まることを望んでいる。
0投稿日: 2025.04.24
powered by ブクログホテルで自殺した男の死に疑問を持った先輩作家からの依頼で死んだ男を調査することになったアリスと火村。 アリスが単独で調査する前半では語り手ではない主人公としてのアリスが見られて長いシリーズの中でも珍しい。 後半、火村が合流してからあっさり解決したらかわいそうだなと思いつつ読んでたけどそうでもなく、火村、アリスそれぞれの視点やスタンスが改めて対比されて、シリーズの円熟を感じる。 最近『ホットスポット』見てたから、ホテル銀星はあのイメージだし、死んだ長期滞在の男のビジュは小日向文世になってた。銀星はもっといいホテルなんだけどどうしても。 ミステリで自殺か他殺かで自殺でしたのパターンはあんまりないのだけど、その辺は有栖川先生自身が一番よくわかってることで、それを核にしてこの長編書き上げたのはさすがの技量。 有栖川有栖作品の中でも上位だと思う。 後半で火村が合流したときに素直にアリスの成果が褒められててよかったね、と思う。 アリスの中之島散歩紀行文読みたい。 それにしてもこの渋い円熟味のある小説を学生アリスが書いたと思うと今すぐデビューしなさいと言いたくなる。
0投稿日: 2025.04.11
powered by ブクログ銀星ホテルの描写が素敵で、文を読んでいるはずが目の保養になった。 謎が謎を呼び、先へ先へ読み進むことができる。 隠れた名作、映画にしても楽しそうな作品。
0投稿日: 2025.03.13
powered by ブクログ久しぶりの有栖川先生読了 心地よい大阪弁が飛び交う空気の中、自分も中之島で過ごしているような臨場感 かなりボリュームのある一遍だったけど楽しませてもらった ミステリーとしてはやや物足りないけれど筆力で酔わせてくれて大満足 この本と高村薫先生の黄金を抱いて飛べを荷物に忍ばせて中之島でゆっくり過ごしてみたい
1投稿日: 2025.02.16
powered by ブクログ久々の有栖川先生の長編。読み応え噛み応え抜群でグイグイ読み進めることができました。警察はあまり関与せずアリスが主体・探偵になって謎の男の半生を振り返る珍しいスタート。本隊火村が登場してからの物語の動くスピードに、これこれ!となりましたが、アリスが好きなので活躍っぷりにニコニコです! 謎の男の半生をアリスと共に紐解いていくので、彼の一生を追体験できたような読み終わりで達成感抜群でした。謎解き部分はまさしく本格ミステリのロジカルな謎で満足です。
0投稿日: 2024.12.27
powered by ブクログ前回まで読んでいた榎本シリーズがとにかく怖すぎたんで「これは久々に私の大好きな火村シリーズに癒してもらうしかないな!」と思って読み始めたんですけどビックリするくらいこっちも最後の方が怖くて「やっぱり人間が一番怖いんだ……」と思い知らされた。 そろそろ全部読み切ってしまいそうなんで少しずつ読んでる火村シリーズですが、今回の話は何と言うかちょっと火村シリーズっぽくない話でしたね。 勿論ある事件が起きて火村がその謎を追求していくっていう流れは変わらないんですけど、今回の話は「あるホテルで人が死んだ。自殺か他殺か分からないから結論を出して欲しい」みたいな依頼から始まるんですよね。普通探偵ものって殺人事件であることが確定している状態で探偵に話が来るものが多いので(私が読むものは特に)、この始まり方は珍しいなぁと思って。 そしてもうひとつ珍しいのは話が半分くらい進まないと火村が本格的に登場しない事。そう、今回の前半パートの探偵はアリスなんですよね、そこが珍しい! や、今までもアリスが解決した話はあるんです、あるんですけどそれは短編ばっかりだったのでこんなにアリスがガッツリとフィーチャーされるのも珍しいなぁと。珍しい尽くしですね。 それにしてもアリスのパートは観光旅行も兼ねてのんびり、って感じだったのに火村が来た途端にサクサク展開し出すのちょっと笑ってしまいました、火村ちょっとせっかちすぎんか。 話の展開もひとりの男の生涯を追いかけていく感じだったし、途中で何回か「あれ?私って今東野圭吾作品読んでたっけ?」となるシーンがありました。感覚的には火村シリーズを読んでるというより凄く東野圭吾作品に近い気がします。 それにしても長い話だった……これきっと火村シリーズ最長なのではあるまいか。
10投稿日: 2024.11.12
powered by ブクログ大部分が冒頭で既に亡くなっている「鍵の掛かった男」の秘密や人生を追う内容になっている。長々と追いかけた分、男の真相にはグッとくるものがあって、久々に良質なヒューマンドラマを読んだ気分。ミステリ部分についても、安定のロジックで個人的には有栖川作品でも上位にくる作品。
0投稿日: 2024.03.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とにかく分厚い力作! 有栖川有栖は、個人的には話もしたことのない大作家・影浦浪子(かげうら なみこ)から、警察が自殺と断定しようとしているある男の死の真相を、火村とともに究明してほしいとの依頼を受ける。 火村は、勤務する大学の入試の監督業務に当たるため、有栖が先行して調査に当たることになった。 前半は有栖の地道な聞き込み調査、後半は火村が登場して怒涛の解決編! 梨田稔(なしだ みのる)は、大阪中之島の「銀星ホテル」に5年前から滞在していた。 ホテルで一番良いスイートを利用し、死後に二億円入った預金通帳が発見される。 クレジットカードも携帯電話も持たず、身寄りもなかった。 これだけで、何か身を隠すような訳ありの人物なのだろうと思う。 梨田が自殺でなく他殺であるとすれば、支配人夫妻を含む当日宿泊していた人物たちと従業員が容疑者となる。 すでに警察の聞き込みは済んでいるのだが・・・ 常連たちが語る梨田の印象は、生活のほとんどをボランティア活動に費やし、節度を持った人付き合いをする穏やかな人物。 彼らは梨田の自殺の原因を、寂しかったのだろう、孤独だったのだろうと口を揃えて言う。 有栖が話を聞いている間は「家族的なホテルのスタッフと常連さんたち」に思えていた人々が、火村が登場した途端に「容疑者」の顔に見えてくるのが不思議。 しかし、この流れでは他殺なんだろうなと思っても、誰が怪しいのかということさえ全く分からなかった。 ミステリ物の小説やドラマにおいては、こいつはまあ殺されても仕方ないな、むしろ死んでよかったじゃないのなどと思うこともある。 しかし、なんでそんなくだらない理由で殺すの?と思う時、犯人は刑務所から出てまた生きていくのだということがたまらなく理不尽に思えてくるのだ。 梨田稔は、「事故多発型」の人生だった。 その挙げ句の最後には、石ころに蹴つまずいた程度の犯人のくだらない理由で殺されてしまう。 しかし、死後には、救いがあったのだろうか。 少なくとも報いはあったと信じたい。
1投稿日: 2024.01.28
powered by ブクログ同シリーズは初めて読みましたが、 特段問題なく読み進められました。 被害者の人物像、過去を追っていく、 というスタイルが新鮮で面白く読めました。 宮部みゆきの火車は犯人を登場させずに、犯人の人物像、過去を追っていく作品であり、それに似た面白さを感じました。
0投稿日: 2024.01.03
powered by ブクログ好きな作家さんであるおなじみの有栖川先生。 いつも通り読みやすかったけど… 犯人の動機がどうにも逆恨みもいいところであまりにもひどすぎて…後味が悪かったです。 (2023/10/8、他の読書管理サイトからお引越し。レビューは読了当時の記録。)
0投稿日: 2023.10.08
powered by ブクログ電子書籍でダウンロードして、さくっと読もうと思ったらまさかの大長編だった。 いつも役に立たない(失礼)助手役の有栖が1人で情報収集に当たっているのがとてもよかった。火村先生にも褒めてもらえて、よかったね。 少しずつ明かされていく謎が面白かった。 二転三転する「鍵のかかった男」の秘密。 ぜひじっくり読んで、有栖といっしょに謎をといてほしい。
2投稿日: 2023.02.27
powered by ブクログホテル暮らしの老人が亡くなった。 自殺か殺人か…それを調べるためにアリスが単独で調査を開始する。 後半で火村先生が合流するまで、秘密に包まれた男の謎をかなり調べあげたアリスがすごい! ちょっとずつベールを剥がされていく過程で、驚く事実が分かったりしていくけれど、なかなか自殺か殺人か分からないのが焦れったい。 どちらかが分かるのは終盤になってから。 長編なので読み応えがあった。 謎解きだけでなく老人やホテルの人たちのドラマがあり、とっても面白かった。
7投稿日: 2022.11.06
powered by ブクログ1人の人生を追求することはそのまま物語になる。 作中の印象的なアリスのセリフに『文学は答のない謎をあつかいますけど、ミステリは答えのある謎を扱うてるんです』というのがある。確かにそれは推理作家”有栖川有栖”としてのある種の自負なのかもしれないが、この小説には確かに文学的としか言いようがない情緒がある。ミステリとして答えのある問いは見事に解決しているが、読後にはなんとも言えないやりきれなさが残る。 それは関係者の波乱と不運な偶然に満ちた人生が文学的であるというだけでなく、犯人はどうして殺人を犯さなくてはならなかったのか、犯人は絶対的な悪なのかという答えのない問いが浮かんだからだ。これは作者の人物描写の緻密さによるものに他ならない。私は被害者の人生と実らなかった宿願が感に入ると同時に、犯人の不幸な巡り合わせにも同情してしまう。できる事なら私もアリスと同じように神のような存在の天罰に縋りたい。だからこそそれを厳しく諭す火村の存在が頼もしく感じる。バランスの取れた良い小説だった。
0投稿日: 2022.10.18
powered by ブクログ火村シリーズでも最長の長編。密室などのいわゆるミステリの代名詞という謎は出てこないが、自殺か他殺かわからない謎の人物を徐々に調べて明らかにしていく。鍵の掛かっているのは部屋ではなく人自身。新たなミステリの境地であった。
0投稿日: 2022.09.14
powered by ブクログ有栖がんばってるよ〜 火村早く合流して〜 ってなった。 今回は推理というか人間ドラマな感じで新鮮でした。
0投稿日: 2022.08.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
火村シリーズ、今回はアリスが頑張ってた。 ホテルで亡くなった男は自殺か、他殺か、そこから不明なため男性、梨田さんの生い立ちや、ホテルで過ごした5年など、様々なことを様々なひとから聞くうちに段々と謎の多い梨田さんの人物像がわかっていく。 そして段々と真実に近づいていく様子が、アリスと一緒にこちらも一緒に肉薄している気がして楽しめた。 梨田さんが孫を抱くことを楽しみにしていたのはこちらも目頭が熱くなった。 我が子は抱けなかったけど、孫が抱けるかもしれない、なんて、そんな楽しみで幸せなことはない。 それが叶わなかったのは悲しかった。 犯人の動機はなんとも自己中な気がするけど、人間は多面的な生き物だから。作中でも触れられてたけど、犯人だってその日いろいろな事情が重なって、どうしても快く目の前の老人に席を譲りたくなかったのかもしれない。その行動がまさか、結婚という幸せが手から滑り落ちる原因になるとは思わないだろう。 逆恨みだって言われるだろうけど本人としてはやるせ無いよなあ。 物凄く盛り上がりのある作品ではなかったけど、個人的はとても好きな一作。 火村先生のイケメン設定がなかなかしっくりこない笑
3投稿日: 2022.05.07
powered by ブクログ長年生活していたホテルで命を絶ったと見られる男性。 物語は主人公の小説家「有栖川」が、この事件が自殺でないことを証明してほしい、と依頼を受けるところから始まる。 ホテルという空間、登場人物のキャラクターなど魅力に溢れている。 捜査を進めるにつれひっかかる部分はきちんと伏線回収されているので「よく出来た推理モノ」だと思うし、読んでいて純粋に楽しい。 謎解き要素をきちんとメモして自分で推理するのも楽しいと思う。 作中の有栖川が披露する小説論で、「苦くシニカルな結末をつけた小説というのはお涙頂戴に匹敵するほど書くのが容易で、それでいて作者が馬鹿に見えにくいという利点を持っている。」と語っている。 本作はちゃんと有栖川さんの美学を実践している気がした。 つまり、きちんとオチがあって読み手に優しい。 オチのない物語が最近は多いけど、文学ぶらないミステリとして好感が持てる。
0投稿日: 2022.03.12
powered by ブクログ火村シリーズで初めて「犯人は誰なんや…」と気になってページをめくりました。 長かったけど面白かった。 このシリーズ、有栖の察しの悪さや頓珍漢な発言やらに嘘やろ?と本気でスン…となって現実に戻されることが毎度あるんですがこれは敢えてなのかなんなのか…それさえなければもっと作品のこと好きになれるのにな。
0投稿日: 2022.02.23
powered by ブクログ面白かったー!分厚いのでむしろのんびり読み進めようと思ったけど止まらない。じっくりゆっくりのめり込める充実感のあるミステリーでした。登場する有栖川のキャラクターも好印象で、緊張感もあれば独り言のツッコミも面白くて。 初、有栖川有栖で、ベテラン本格ミステリーの印象に躊躇していたけれど、読みやすかった。そして、火村英生シリーズとは知らなかったので、他のも読んでみたい。
5投稿日: 2022.02.05
powered by ブクログ再読。作家アリスシリーズ長編。再読なので犯人は覚えていたのだがそれがどうやって明かされるのかまでは覚えていなかった。今作では探偵役たる火村先生が事件現場に到着するのはだいぶ後になってからで、ワトスン役であるアリス先生が事件の主な捜査を担っていく。そういう意味でアリス先生がこれだけ活躍する長編というのは珍しい。そして死者に対してここまで向き合った小説というのも有栖川作品の中では同じように珍しいような気がする。
1投稿日: 2022.01.03
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「鍵のかかった…」に惹かれて手に取りました。 波乱万丈な梨田さんの人生でしたが、終章では家族や周囲に見届けられ、漸くカコちゃんと再会出来たのかと感じ、泣きそうになりました。 犯人の動機において、本人にとっては重要な事かもしれませんが、どうしても自業自得としか思えませんでしたね。 終盤で探偵と2人の作家が答え合わせをしていく場面がオシャレでお気に入りです…頭が固いので、私は一切推理をせず答えを早く知りたすぎてそのまま読み進めましたが(笑) なんと、シリーズ作品だったんですね。 他作品も読みます!
1投稿日: 2021.12.12
powered by ブクログ今年は、昔よく読んでいた有栖川有栖作品をふたたび読み始めた。最後に読んだのが「乱鴉の島」なので、15年以上も読んでいなかった…⁉ 久しぶりに読む有栖川有栖作品は、人間描写に深みが増し、円熟味が感じられた。好きだった作家さんが良い作品を書き続けていたことが嬉しくて、最初から最後までじっくり味わった。
1投稿日: 2021.11.21
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(長編)火村&有栖シリーズ23 目次 第一章 ある島民の死 1 2 3 4 5 第二章 その孤愁 1 2 3 4 5 6 第三章 その残影 1 2 3 4 5 6 7 第四章 その原罪 1 2 3 4 5 6 7 8 第五章 その秘密 1 2 3 4 5 6 7 8 9 第六章 その正体 1 2 3 4 5 6 7 8 第七章 その帰還 1 2 3 4 5 6 7 8 9 終章 真相 1 2 3 4 5 6 7 あとがき 文庫版あとがき 解説 中条省平(学習院大学フランス語圏文化学科教授)
0投稿日: 2021.11.21
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初有栖川有栖。 読み応え抜群の分厚い文庫本だが、どんどん紐解かれてゆく梨田の情報を知りたい一心でするする読んでしまった。ミステリながら謎は殺人事件そのものよりも梨田とそれをとりまく人間関係にあり、犯人の特定方法はえっそこからなの!?という感じ。最後まで読まないとわからないという構図は読者がわかっちゃったなと退屈しないのでうまい。実在の建物やコンテンツ、そして震災等のイベントが登場することで「あの頃の大阪」感がかなり強まっており、そういった方向でも楽しめた。
0投稿日: 2021.10.11
powered by ブクログどうして?そんな動機で人を殺せるの? 何か、その、足の指を見るだけで、幸せだった老人を、何か、その、嫌だなー。
0投稿日: 2021.09.10
powered by ブクログいつもは殺人事件が起こってから動く二人ですが、今回はまず自殺なのか他殺なのか分からない状態から話が始まりました。 5年間ホテルで暮らし続け、自殺したと思われる男の過去を、有栖川有栖が紐解いていきます。 今回の有栖の活躍はホントに凄い!!
1投稿日: 2021.08.18
powered by ブクログ#鍵の掛かった男 #有栖川有栖 人気の『火村英生シリーズ』 ホテルに長期宿泊していた、謎多き男の自殺案件をひょんな事から調査する事になった有栖と火村。 しかし火村は、しばらく調査に加わることができない。 まずは有栖のみで調査に乗り出すのだが…。 謎に包まれ、鍵が掛かったような男の謎を少しずつ有栖がほどいていく中、火村英男の推理が炸裂する。 男はやはり自殺なのか? それとも他殺なのか? 最後まで一進一退の本格ミステリ。 #本格ミステリ #火村英生シリーズ #有栖がメインで動く #終盤は二転三転 #人間ドラマ #登場人物が少なくわかりやすい #長編ですがさっくり読めます #読書
0投稿日: 2021.07.01
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分厚すぎ!と思って読み始めたが、話が進むにつれおもしろくて一気に読んでしまった。見た目通り長いので、散りばめられた伏線は綺麗に回収するし、「鍵の掛かった男」の何重にも掛かった鍵も最後にカチッと回されて開かれる。とてもすっきり。 なので、見た目に反してすぐ読んでしまった。 今回は半分以上アリスの単独捜査で、真実に肉薄していくのがとても良い。いつもは奇想天外なトリックをぽんぽん言って火村にバカにされがちだけど、今回は違う。地味ーな捜査ながら、足を使って様々な人から少しずつ被害者の話を聞き出し、人物像を形作っていく。読者も同じ情報から、大体アリスと同じような結論に至るので読んでいてとてもわくわくした。 そして満を持して火村先生のご登場。 アリスに「お前は本当によく頑張ったよ」と言う火村先生にきゅんときた(笑) 火村先生により、アリスが拾ったパズルのピースがどんどんとはめられていき、最後にかちっと鍵が開いた。 禍福は糾える縄の如し、とは鍵の掛かった男の一生を言ったようなもの。最後は孫を抱いて幸せな気分で逝きたかったろうに。 長い話だけあって、殺人、被害者の人生、そしてホテルへの愛が何重にも絡まったいい話でした。 いつになっても34歳のアリスと火村先生と、大体共有する時事ネタが一緒になってきて違和感(笑) 読み始めたの高校生の頃だったんだけどなぁ…
2投稿日: 2021.04.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
火村シリーズだけど異色。 百億円あったらなにをするかの問いに、犯人が答えた<日本中の家に地震対さくをする>という回答にグッとくるものがあった。
0投稿日: 2021.04.19
powered by ブクログ単行本版を既読。そういえば文庫版を買っていなかったな、というのと分厚い本が読みたいな、というので購入した。単行本を読んだのは5年近くまえ。細部を覚えていたりいなかったりしたが『鍵の掛かった男』の死の真相はまったく覚えておらず、初見のように読めた。そしてシリーズのファンならよく知るアリスの取り扱いが他作品とはひとあじ違うという点でも、本書は読みごたえがあるだろう。緊張感を程よく持続させながらぐんぐん読ませるので、700ページがあっという間であった。こんなアプローチをされるから、ミステリから離れられないのだ。
2投稿日: 2021.03.23
powered by ブクログレンガ本。 持ち歩くのが、重かった・・・。 今回は火村先生ではなく、有栖さんがメインで活躍。ホテルで暮らせるなんてなんて贅沢なんだろうと思ったが梨田の生活を見てみると色々考えさせられる。まぁ、梨田の場合は御祓の意味も含むからちょっと違うかもしれないけど。 ただ、最後一番強く感じたのは男性と女性の見た目の変容。気づければこんなことにならなかったのに。
12投稿日: 2021.02.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
長かったけど、どっぷり「梨田稔」という鍵のかかった男の世界にハマりました! 分厚いから…と読むのを躊躇うことなかれ!あっという間に読了です。 大阪には一度も訪れる機会がありませんが、この小説の舞台となった中之島に行ってみたいです。 そして作中に出てきた、実在する本たちを色々調べたりもしました。そこも良かったです。アリス刑事、よくぞ調べました☆そしてその情報をパズルを組み立てるがごとく組み立てる火村先生が素敵☆ ドラマ見てからハマりましたが読んで良かった原作の一つになりました。 ただ、親子関係については早々に、これは人工授精では⁇と思ったし、情報の出し方もちょっとご都合主義的な部分を感じて、個人的にはそこがちょっとマイナス点。 結末は切なくて、梨田稔という人生はなんだったのか、山田夏子さんと再会してほしかったと、実在しない登場人物にかなり感情移入しました。 遺言の最後の最後に、息子に宛てた文章には涙が出ました。 それにつけても憎たらしい犯人でした。逆恨みもいいとこの動機で、本当に腹が立ちました。あの遺言書があって良かったのか…考えさせられる場面でもありました。 また火村シリーズ読みたいです☆
0投稿日: 2021.01.16
powered by ブクログ前半部分は有栖川が活躍しながら、中之島のホテルで首吊を吊って亡くなった男の事件と人生の謎を明らかにしていく。 "ワクワクドキドキ"という話ではないけれど、徐々に明らかになる過去に引き込まれていった。 中之島を歩いたことがあると、物語の至る所に表現されている雰囲気が分かる。
0投稿日: 2021.01.10
powered by ブクログ死者をひたすらに、深く、深く探っていく。いつもは事件が起こり警察の要請を受けてから動く、火村・アリスコンビが、今回はいつもと少し違った捜査方法で、事件の真相に迫っていきます。 アリスは面識のない大物作家、影浦浪子の招待を受け、文壇のパーティーに出席する。影浦がアリスを招待した目的は、ホテルで自殺したとされる梨田稔という男の、死の真相を探ってほしいというものだった。 生前、5年近くホテルのスイートルームに住み、ホテルの支配人夫婦や常連客とも馴染みの深かった彼は何者だったのか。興味を持ったアリスは火村と共に調査を開始しようとするが、折りしも火村は大学の試験監督のため身体を空けられず、アリスは単身、調査を開始する。 いつもは切っても切れない火村とアリスの名コンビ。しかし今回は、小説の半分以上。400ページ近くアリス単独の調査で進みます。 ひたすら足と聞き込みで、梨田の人生を追っていくアリス。 「鍵が掛かった男」梨田の秘められた過去が、アリスの粘り強い調査で少しずつ明らかになってくる。 この調査の過程はとにかく地味で、そしてなかなかの長さもあるものの、シリーズファンなら、いつもと違う調査といつも通りのアリスの語り口で、自然と読んでしまうのではないかと思います。 火村から『お前は本当によくがんばったよ』という言葉(この発言、女性火村ファンはクラっとしそう)を引き出すアリスの調査は少しずつ、封印された梨田の過去と罪を明らかにしていきます。そして真打ち火村が後半に満を持して登場。梨田の過去と事件の真相をめぐる物語は、佳境へと向かう。 アリスの調査と火村の推理で、徐々に梨田の人生が形作られていきますが、彼の数奇な運命と、人生の要所で迫られた究極の選択、そして孤独と救いは、ある意味では事件の真相以上にドラマチックに映ります。 梨田の死亡事件については、有栖川作品らしくロジックで解き明かされるのだけど、単にロジックだけでは割りきれない、被害者の人生もこの『鍵の掛かった男』では描かれ、二重の意味で面白く読めました。 そして梨田の人生の最期を知る人物の複雑な感情も、改めて人生の数奇さと、人の感情の割りきれなさを映すようで印象に残ります。 現場となったホテルのある中之島の風景も読みどころの一つ。自分は国際美術館や、朝日放送、朝日新聞なんかに行ったことがあるので、自然と土地の様子や雰囲気も思い浮かぶのだけど、中之島や淀屋橋回りの川や橋の風景の描写も、風情が感じられました。土地勘がある人なら、より楽しめそうな作品。 本格ミステリとは関係の薄い、被害者の人生にひたすら焦点を当てるこの『鍵の掛かった男』。 有栖川さんの作品では、やや異色ではありますが、いつもの有栖川さんと一味違った本格ミステリが楽しめたと思います。 2016年版このミステリーがすごい! 8位
6投稿日: 2021.01.04
powered by ブクログホテルの長期滞在者が自殺。その自殺に納得いかない小説家がアリスと火村先生に調査を頼む。最初は火村が忙しいのでアリスだけで調査。アリスなりに少しづつ情報を集める。火村合流してからの調査のスピード感。さすが。
0投稿日: 2021.01.04
powered by ブクログ読み応えあった。 なかなか最初は焦ったかったけど、火村登場がいいタイミングなのと、そこからのスピード感。 アリスの活躍も良かった!けど、2人揃ってるのがやっぱいい。 途中から筋はよめたものの、犯人は最後まで分からなかったなぁ。 そこまでしなくても良かったのに、と思わずにはいられない。 121
0投稿日: 2020.12.10
powered by ブクログ中之島のホテルで首を吊って死んでいた男。彼は5年に渡りホテルに滞在していた。彼の死に疑問を抱いた作家より彼の死は果たして自殺か否かを調査するように頼まれたアリスは、男の素性を調べ始めるのだった。 提示される謎はシンプルです。まずは自殺か他殺か? つまり事件としてまだ成り立っていない箇所からのスタートになります。謎としては地味かもしれません。しかしそこを魅力的に見せてしまうのはさすがと言うべきでしょうか。調査もホテルの支配人や従業人、そして当日ホテルに滞在していた人々から話を聞くこと。薄皮を一枚一枚剥がすように男の真相に近付いていく様も地道の一言です。読みながらいつもの有栖川有栖の作品とは違うものを味わっていました。地道な調査による事実を重ねる手法は宮部みゆきなどの社会派の手法も思わせました。この題材を作家アリスシリーズ(火村シリーズ)という「本格ミステリ」で書いた意味はどこにあるのだろうとの思いも抱きました。しかし明らかにされる事実と事実が繋がり合う偶然、そして偶然と偶然が繋がり合って必然となった時に、本格ミステリの快感がありました。そしてラストにそこしかないという着地点に至る道筋の美しさ、本格ミステリの魅力を充分に堪能しました。 有栖川有栖は以前より東京により戯画化された大阪でない大阪の魅力を伝えてくれていますが、今回もまた中之島を通して大阪の魅力も語られています。大阪小説としての魅力も大きくあるでしょう。中之島が好きな身としては嬉しいですね。
1投稿日: 2020.08.25
powered by ブクログ密室ものかと思ったら、素性の知れない男の話だった。 なるほどこれは面白そうだと読んでみたら、ある男の一生を探る人間ドラマだった。 700ページがあっという間。 真相は「やるせない」の一言に尽きる。 幸せな未来が消えたのは間違いない。 だけど、そのやりきれない思いを救う最後の一行で泣いた。 中之島に行ったことがあるので「ああ、あそこね」となる場面がいくつも出てきて楽しい。
2投稿日: 2020.08.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ホテルに長期滞在していた男が部屋で死んだが、自殺か他殺かの謎を追う。 依頼も警察からではなく、終盤までアリスが探偵役を担う点は珍しい。 手詰まりになりそうな所に新たな発見があると驚いたりして共に探索している気分になる。 誰が何の情報を得ているかは大事だな。
0投稿日: 2020.04.12
powered by ブクログ本格物ではあるが、少し変わった、まるで三谷幸喜の舞台劇のような設定。 ホテルで自殺したと思われる男性。その死の真相(殺人?)を探るのが名探偵火村のパートナー有栖川、というシリーズとは少し変わった展開。 殺人があって謎を探るのではなく、死者がいて、その真相を探る。しかもその男性の過去が全くわからず、ホテル関係者や常連の宿泊客の証言を元に薄皮を剥くようにすこしずつ真相に近づいていく…。 が、それで530ページは長い。 同じような会話が何度も何度も出てくるし、数ページずつ飛ばして読んでも話が繋がるのでは? 終盤になって登場した火村がたどりつく真相は、ヒネリがあるし余韻もあってよいがとにかく長かった。 正直、中編レベルの内容かな。
0投稿日: 2020.03.29
powered by ブクログ梨田稔の謎がだんだん明らかになっていくのは面白かった。謎が解明されて達成感があったが、事件の本質である犯人あてはここからだった。1冊で2度美味しい本だった。
4投稿日: 2020.03.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
分厚い本だったからか 読むのに時間がかかった。 かといって内容に退屈する訳でもなく 鍵のかかった男と称される謎多き男、 梨田の隠された正体が少しずつ 明かされる展開はおもしろかった。 終盤は気になって読み進めたし、 読後感も悪いものではなかったが 殺人の動機はうーんという感じ。 他シリーズも読んでみようかな。
0投稿日: 2020.01.03
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こんなに分厚い有栖川作品初めてかも! しかも火村シリーズと位置付けてるけど、434ページまで火村が登場しないという、、。 本格ミステリには珍しい、謎の多かった故人の過去を調べることにスポットライトが当たる。 今回は有栖川有栖の探偵ぶりが発揮される作品(本人無自覚)。 ホテルの一室で首を吊った人が自殺であるとは信じがたい。 独自に火村と調査してくれと、同じホテルに泊まっていた大御所作家から依頼された有栖は、入試シーズンで忙しい火村の代わりに一人で調査を開始する。 5年もホテルに滞在し続けて過去を話さず、余生をボランティアと美術館鑑賞で静かに過ごしていた男の自殺の原因は一体何か、黙して語らなかった男の過去に何があったのか、本当に自殺だったのか。調べていっても梨田の本人像が中々見えてこない。 ホテルのスイートルームに自腹で10日も泊まって調査した有栖に良くやったと言いたくなるよー。 大御所が調査料は出すって言ってるのに、高潔な精神ですね…。 途中、怪しいなと思ったけど理由がわからず、火村の質問を受けてる様子から、あれ違ったかな…?と思ったところだったので、最後答え合わせで説明された事でなるほどーと思った。 火村がヘマ(動揺した態度を犯人に見られた)をしたことで犯人が行動した事で逆に墓穴を掘ったという流れだけど、いやぁ難しかった。 残念ながら一回行ったきりの自分にはあまりイメージが湧かなかったけど、大御所が書いた淀殿の話や中之島の地理的な話も具体的で、大阪ゆかりの人なら読んでて聖地?巡りの散歩したくなるかも。 梨田さんの数奇で悲劇的な運命もまさになんでこのタイミング!みたいなことの連続で、梨田さんが生前言った、こちらが何もしてなくても悪意を向けられることもある。というキーワードを表したような作品だった。 読みごたえがあって人間ストーリーがあって、この作品が火村シリーズでは一番好きかも。
5投稿日: 2019.12.15
powered by ブクログ図書館で借りた本。 ミステリー作家、有栖川有栖に大御所作家から持ち込まれた依頼は、あるホテルで男性の死体が見つか理、自殺で処理されようとしているが、自殺するような人では無かった。調べて欲しいとのことだった。調べていくうちに男性の過去の秘密がわかっていく。彼は何者で、なぜホテルで亡くなったのか。意外な真実にたどり着く。
0投稿日: 2019.12.07
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20190926読了 めちゃくちゃ面白かった。 かなりの長編なのに1日で読んでしまった。引き込まれる。面白い。 一般的な長編ものは大抵事件が起こる前の導入から始まるものだけれど、それもなく、事件も他殺か自殺かわからないものを調べるというもにで、場合によっては冗長で退屈なものになりかねないと思うけれど、本当に面白かった。 一人の男の人生を丹念に辿ろうと思えば、この鍵の掛かった男の人生が特に波乱万丈であったことを考えても、やはりこのくらいのボリュームにはなるのかもしれない。 優しく温かく上品な筆致で、悲しく切ない人生を描かれ、特に最後の遺書のくだりなどは泣いてしまった。 アリスの探偵業もとてもよかった。いつも「お前ならできる」とかなんとかからかわれながら、神経衰弱の間違い札をめくる役割のアリスが「お前は本当によくがんばったよ」ときたもんだ。 軽口を叩き会うのが男性同士の友情なのかな、と女性である私はよく思うけれども、そういう関係の中でのこういうてらいない声かけが、本心で大事な友人だと言い表してるようでグッときてしまった。 大阪中之島への興味も尽きない。大阪、ほとんど知らない土地だけれどいつかいってみたいな。 2020013再読 初読の時も思ったんだけど、男性はこの梨田さんの苦境?のようなものに対してどういう感想を持つのだろう。 山田夏子の気持ちはなんとなくわかるけど、 梨田さんについてはわかんない如何にもこうにも気になる。
2投稿日: 2019.09.26
powered by ブクログ作家アリスシリーズ。 今までのお話とは一気に雰囲気が異なり、アリスが主体となって話が進行していく。 アリスの苦闘を自分がワトソンになった気になって読めた気がする。 火村先生が登場した時はアリスもほっとしたかもしれないが自分もほっとした。 自分はアリスの立場はなれないなぁ、なんて。
0投稿日: 2019.09.24
powered by ブクログひとりの男がホテルの一室で亡くなった。自殺か?他殺か?そこを始点に押し寄せてくる肉厚な物語。息つく暇もなく読んだ。面白かった。幸せな読書体験。
0投稿日: 2019.09.20
powered by ブクログ少しずつ被害者の正体と言うか、人となりと言うか、生い立ちと言うか、そう言ったものがわかっていく仮定を飽きずに読むことができるのは書き手の力量だと思う
0投稿日: 2019.04.03
powered by ブクログある島民の死 その孤愁 その残影 その原罪 その秘密 その正体 その帰還 真相 著者:有栖川有栖(1959-、大阪市東住吉区、小説家) 解説:中条省平(1954-、神奈川県、フランス文学)
0投稿日: 2018.12.29
powered by ブクログ長いけど有栖川刑事の活躍や中之島の話など読みたくなる展開だったと思う。やっぱり好きです。ただ犯行動機など最後の盛り上がりにかけるかなぁ。
0投稿日: 2018.05.12
powered by ブクログいや分厚かった重くて通勤のお共には向かなかったけど、なかなか面白かった。最後の謎解きはもう少しひねってほしかった気もしますが。今回「その~」から始まる目次が実はけっこうお気に入りです。
0投稿日: 2018.03.24
powered by ブクログ『地震や津波で数人の犠牲者が出ても大きな災害なのに、四年前の三月や二十年前の一月に発生した震災の被害は桁外れに大きく、死者の名前よりも数が暴力的に突きつけられたことで、生命の儚さすら感じさせた。 私たちは、死者を弔い、悼み、忘れないことの大切さをあらためて思い知り、生者として永らえ続けている。死者は帰らないが、彼らのために生者にできることはある。 祈るだけではなく、死をもたらした対象を分析して、同じ災禍に遭った時にどれだけ被害を小さくするかを考えるもの務めだろう。なすべきことは多いのだ。』 有栖川有栖の作品としては珍しいジャンル。松本清張の『砂の器』みたいなテイストにしたかったんだろうな。 二つの震災に対する思いと、追いかける事件に対する強い思いが感じられる。 この辺は笠井潔の『哲学者の密室』のテイストで良い。さりげなく、読者への挑戦状もどきもあり、ちゃんとミステリに仕上げていて面白かった!
0投稿日: 2018.03.18
powered by ブクログこのミス2016年版8位。ホテル生活の老人の自殺の謎を解いて行く本格ミステリー。自殺か他殺か犯人は誰って謎を探偵役の人とともに読者も解きを楽しんでいく形態。まあそれなりに面白いんだけどそんなことを吹き飛ばすぐらい長すぎる。自殺した老人の過去を解き明かすためにいろいろ地道に調査していくのだけど、その手探り感が地味すぎてしんどかった。
0投稿日: 2018.03.18
powered by ブクログホテルの一室で亡くなった老人。 はたして殺人か、自殺か…。 大阪という地元で火村でなく有栖川が中心になって調査を進めていく前半部が旅行記を読んでいるようで面白い。 もちろん火村が登場してからの疾走感もすごい。
0投稿日: 2018.01.05
powered by ブクログおもしろかった! 分厚いからなかなか読み始められなかったんだけど、読んでみたらあっという間だった。 こんな分厚くなったのは火村がなかなか出てこないからなんだけど、アリスがじっくり探偵しつつ中之島のうんちく語ってくれるので楽しい。 私はあの辺行ったことあるから情景浮かぶけど知らないとどうかなって感じではあるけど。
0投稿日: 2017.12.24
powered by ブクログ火村先生が出てきてから真相までは続きが気になってページを捲る手が止まらなかった。人ひとりの人生の背景を辿ることの難しさ、そしてその行き先に待つもの。
0投稿日: 2017.11.05
powered by ブクログ優しいお話だった。 これぞ長編というしっかりした長編は久しぶりだったが、読みやすい文章で、長さが気にならない。有栖川有栖の文はやっぱり好きだなぁと再認識。 プチホテル銀星ホテルで5年以上も暮らしていた老人が縊死で見つかる。そもそも彼の死は自殺か他殺か。疑問を感じた宿泊客の一人が、アリス&火村先生に調査を依頼してくるのが発端。 前半3分の2まで、火村先生は大学の入試シーズンで手一杯、アリスが一人で大活躍する。 私は断然火村先生ファンだと思っていたが、今回認識を改めた。アリスの優しさ溢れる真摯なところはとてもステキだ!ホテルの人たちも、アリスだからこそ心を開いてくれた(もしくは油断した)のだと思う。 そしていい加減後半になって、登場したと思ったら20分で他殺と看破する火村先生。やっぱりかっこいい‼ この二人がコンビを組んでるからこそ、大好きなシリーズなのだなぁ。 密室マニアな有栖川作品なのに、物理的な密室は出てこず、被害者の人となりが今回の密室。それをこじ開けるにしても、表現の仕方が優しいと感じた。あと、中之島という区域に対するオマージュにもなっていて、いろいろな蘊蓄も面白かった。 文庫版の表紙がムードがあってとてもステキだった。ハードカバーの時よりいいかも?
2投稿日: 2017.11.03
powered by ブクログ火村先生の活躍は後半のお楽しみという感じで、今回はアリスがかなり頑張ってましたね!今まで読んだことないタイプの作りで面白かったです。他の作家アリスシリーズも読みたくなってきました。
0投稿日: 2017.10.25
powered by ブクログとても読み応えのある作品。 大阪・中之島にあるホテルで男性が亡くなった。 事件性はないものと思われていたが、作家・有栖川の元に大先輩の作家から捜査の依頼が舞い込む。 火村準教授と共に捜査に乗り出すのかと思いきや・・・ ここからは個人的に驚いたこと。 作中、知っている方の名が登場したのには驚かされた。本筋とは関係ないのだが。 この本を読んでwikiを確認したところ、すでに数年前に他界されていた。
0投稿日: 2017.10.21
