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powered by ブクログなぜいじめは無くならないのか、なぜ人はいじめをしてしまうかという理由が科学的に分かる本。 今まで日本人に慎重・心配性な人が多いことが不思議だったが、それにも遺伝的な理由があるのだと知って納得した。
0投稿日: 2025.12.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いじめって、大昔人間が生き残るために必要だった本能なんだよ。食べたい、眠たいっていうのも、いじめたくなっちゃうのも、大昔から生き残るために必要だったんだよ。 でも今は「人権」がある。人には幸せに生きる権利があって、それを侵すことは誰にもできない。だからいじめてはいけない。 でも人の心は大昔のまま変わっていないから、どうしてもいじめたくなっちゃう。だからいじめをなくすってのは、その本能との戦いなんだよ。いじめたい心を自分の力で押しつぶさなきゃいけないんだよ。
0投稿日: 2025.07.12
powered by ブクログいじめのメカニズムを体内化学物質や研究結果等の科学的根拠を交えて解説している。 精神論でなく科学的根拠があるのは分かりやすい。合間合間で"でしょうか"といった曖昧な表現や著者の個人的な推論が混じってはいるが、それは不確かなことを断定的に書かない著者の誠実さと受け取った。 いじめは脳に組み込まれた機能であり、人間の生理的な現象であるというメタ認識をもっておくことは確かに重要だと思った。 もとよりいじめは集団の害となる者を排除する有益な機能である。男性の社会的報酬を求める性質はその上で有益に働いてきたのだろう。 獲得可能性と類似性が嫉妬の原因になるのは自分自身よく分かる。 本書には対策が書いてあるのも良い。 仲間意識を薄める、苦情への男女の対応の違い、自虐ネタを活用するなど勉強になった。
5投稿日: 2025.06.01
powered by ブクログ脳科学者「中野信子」的、ヒトのいじめ体質を言及した一冊。 ・いじめのメカニズム ・いじめの集団心理 ・近年の話題に上がったいじめを交えた解釈 など、いじめに対しての脳科学を交えた内容となっている。 この本を読んで思ったことは、中学時代に学校で言われたことで、 1人よりも集団の時にいじめが発生しやすいってことが書かれていて、 それについても解釈されていて、納得というかそうなんだという感覚になった。 集団心理的なことなのだろうか、仲間に入れない人はいじめられ、仲間でいるため に、いじめをしてしまうということ、その反面でいじめのリーダーが いじめの対象になることも言及していて、自分が中学の時代は、いじめ が映像化されるなんて時代でもあって、超能力者が施設から出て、 兄弟で暮らしていくという映画で、ヒロイン?が学校の体育倉庫だったかで、 集団いじめで、画びょうがたくさん置かれた椅子に座らされ、しかもいじめてる 1人の女生徒が、飛び乗ってくるなんて言う、とんでもないシーンを 思い出してしまいました。
0投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログ納得できる内容で勉強になった。学校機関で「相手の気持ちを考えて行動する」なんていう言葉を掲げたとしても、共感性が未発達な子どもたちは一生いじめをやり続ける。だから、「そういうもの」だと理解して、新たに脳科学の視点からいじめにアプローチしたこの本は、今後かなり需要が高まると思う。しかし、いじめの回避法や具体的な対策についての考察は、曖昧な内容だと感じた。
0投稿日: 2025.02.04
powered by ブクログ脳科学的に「いじめ」をやめられないことはとても良く分かりました。じゃあどうしていこう、があまり現実的ではない感じがしてしまいました。
9投稿日: 2024.12.27
powered by ブクログ【「運動会」の存在意義が揺らぐ】 「団結力が高まるほど、排他的な行為も起こりやすい」というのが印象的だった。 この本の例にも上がっていたが、私はこの本を読んで、運動会などの学校イベントの存在意義が、自分の中で揺らいだ。 私は小、中学生の頃の運動会は(運動ができないながらも)かなり楽しんでいたタイプだ。 運動会の何か月も前から、行進や組体操、応援ダンスなどの練習に取り組んでいた。そして運動会当日は丸一日かけて行われ、チームで対決する。 それを通して、クラスメイトや友達とより仲が良くなったり一体感を感じられ、楽しくてしょうがなかった。 しかしこの本の「団結するほど、その邪魔になってしまう人を排除する行為が起こる」という主旨の内容を読んで、運動会のデメリットを思い起こした。 自分が気付いていなかっただけで、運動会が辛かったクラスメイトもいたのかもしれない。 自分も運動はできないタイプなので、そういう人を責めてはいなかったつもりだが、もしかしたらその場の空気に負けて辛くあたってしまっていたこともあったのかもしれない。 ところで、うまく言葉にできないし自分のカン違いかもしれないが、近年の世の中は「楽しいことをしよう」よりも「つらいことをなるべく避けよう」という空気になっていると感じる。 近年はコロナ禍以降、学校の行事(運動会や文化祭など)は縮小ぎみだそうだ。 私はそれを聞いて、学校側はコロナをきっかけに、運営の苦痛を避けるために縮小したと思っていた。もちろんそれもあるだろう。子供たちは、イベントが小規模になって楽しみが半減し、気の毒だと思っていた。 しかしこの本を読んで、学校イベントの縮小は、「イベントを通じて起こりがちな学内の人間関係のトラブルをさけるため」なのかもしれないと思い始めた。 先生方も、こういうイベントが、生徒同士のトラブルを生むと薄々わかっていたのではないか。 いじめという辛い出来事を避けるというのはもっとも重要なことだ。この本でも、いじめを避けるためには、あえて絆が深まりにくい人間関係を促すことが効果的ではないかと述べられていた。 しかしそれでは、かつて自分が楽しんだ運動会のような、団結し、絆が深まるようなイベントはもうやらないほうがいいのかとか、やっても縮小版になるのかとかと考えると、物悲しいものではある。 参加する誰もが全員、団結して楽しめるものというのは、存在しないのだろうか。
1投稿日: 2024.10.12
powered by ブクログタイトルのとおり、人がいじめを辞められない理由と原因、脳神経物質(ホルモン)といじめの構造がよく理解できた。しかし、学校現場での回避や対策については、やはり現場を知らない人だからか、あまり参考になるような具体的な内容は書かれていなかった。
0投稿日: 2024.05.20
powered by ブクログ教育者だけでなく、保護者も読むべし。いじめは脳に組み込まれた理由があるものと理解できれば、その対処法も検討できるとおもわれる。生理学的に組み込まれた排他的行為について理解できる。
1投稿日: 2024.04.24
powered by ブクログいじめは快楽を伴うからやめられないことには納得感があった。小学校の時にいじめほどではないが揶揄われた経験と揶揄ってしまった自分の実体験と、本書の科学的な視点からいじめを紐解いた理論が重なった。 いじめは確かにやめられない構造なのかもしれないが、辞められないからといって立ち向かっていくのを諦めるのは違う。科学的な視点も踏まえて、さまざまな場面で起こるいじめにどう対処していくかこれからも考えていきたいと思った。
4投稿日: 2024.01.03
powered by ブクログ858 中野信子 1975年、東京都生まれ。脳科学者、医学博士、認知科学者。東京大学工学部応用化学科卒業。東京大学大学院医学系研究科脳神経医学専攻博士課程修了。フランス国立研究所にて、ニューロスピン博士研究員として勤務後、帰国。脳や心理学をテーマに研究や執筆の活動を精力的に行う。科学の視点から人間社会で起こりうる現象及び人物を読み解く語り口に定評がある。現在、東日本国際大学特任教授 なぜいじめは起こるのでしょうか。なぜ人は人をいじめてしまうのでしょうか。 これは、脳科学ばかりでなく数理社会学や行動社会学などの見解も、いじめをはじめとする社会的排除行為が、ヒトが種として存続することを有利にしてきたことを示唆しています。 例えば、ルールを破ろうとしているのではなく、ルールを知らなかっただけの人や、体が小さいがためにみんなの役に立たなさそうに見えてしまう人、さらにはちょっとだけ生意気だったり、みんなの常識と違った格好をしていたり、標準的な可愛さよりもちょっと目立つ可愛さがあるなど、みんなのスタンダードと少し違うという人。こういった対象に向けて、制裁感情が発動してしまうことがあります。 これを、「過剰な制裁(オーバーサンクション)」と言います。 この現象は学校内や会社といった組織でも起こりうることです。そして、これが「いじめ」が発生してしまう根源にあるメカニズムなのです。 しかし、共同社会作りに欠かせない側面がある一方で、オキシトシンが仲間意識を高めすぎてしまうと、「妬み」や「排外感情」も同時に高めてしまうという、負の側面をも持った物質であることもわかっています。 〝過ぎたるは猶及ばざるが如し〟〝可愛さ余って憎さ百倍〟……。人間の心の不思議さを、この物質の働きに見るような思いがしますが、愛情や仲間意識の過剰が、逆に、人間関係を壊してしまうことにもつながっているのです。 別の言い方をすれば、オキシトシン自体は良いものでも悪いものでもなく、仲間を作るために必要だから分泌されるのです。仲間を大切にしようという気持ちと、そのために良い仲間を作ろう、良い仲間を選別しようという気持ちは表裏であり、後者が強くなることでサンクション=いじめが発生しやすくなるのです。 脳内物質の視点から見ると、仲間を作るオキシトシンが、同時に仲間に制裁を加える、排除するという、いじめを司る働きをするわけですが、心理学者の澤田匡人先生は、調査から、「規範意識が高い集団」ほど、いじめが起こりやすいことを指摘されています。 規範意識が高い集団とは、その集団には集団の決まりがあって、それを守らなければならないという気持ちが強いということです。 規範は、その集団を維持するための決まりですから、これをどのようにして守るかは集団の存続に関わります。規範意識が高ければ、その集団は〝きちんと〟していて、〝統制〟がとれており、端から見ても良い集団であり、〝はみ出し者〟、集団の目的を乱すものを許さないわけですから、集団を構成する個々人にとって〝良い集団〟であると思われがちです。 ところが、この規範意識が高い集団は、当然、規範を守るための方策が必要になってきます。その、規範を守る方策が誤った方向に進むと、制裁を加えたり、排除の方向に進むわけです。 実験は、9歳から 11 歳までの少年たちを対象に行われました。まず、少年たちを2つのグループに分けます。その後初めはお互いの存在を知らせずに、キャンプ地である〝泥棒洞窟〟に向かい、少し離れた場所でキャンプをしました。 最初の一週間はそれぞれのグループで、ハイキングなどの野外活動を体験します。これによってグループ内の結束が強くなり、仲間意識が生まれました。 その後、別の少年グループがすぐ近くでキャンプをしていることを知らせ、2つのグループで綱引きや野球など、互いに競い合う競技を行いました。 その結果、グループ内では仲間意識が高まりましたが、相手のグループに対して、敵対心を持つようになり、競技中に相手グループの悪口を言ったり、相手を攻撃するようになります。 逆に少ない人は、不安傾向が強く、いろいろなリスクを想定して慎重になります。例えば「これは危なそうだからやめておこう」「この人は危険そうだから距離をおこう」といった慎重な意思決定をする傾向が想定されます。 このセロトニントランスポーターには、多く作ろうとするL型の遺伝子と、少なく作ろうとするS型の遺伝子があります。 このセロトニントランスポーターを少なく作ろうとする遺伝子S型が、世界 29 か国でどのくらいの割合分布になるのかを調査したチームがあります。 その調査の結果、 29 か国中日本はS型が最も多いという結果になりました。日本はS型遺伝子の割合が 80% を超えており、しかも 80% を超えるのは日本だけだったのです。例えばアメリカの場合は、S型の割合は 43%。残りはL型でした。 この調査から、日本人は、先々のリスクを予想し、そのリスクを回避しようと準備をする「慎重な人・心配性な人」、さらに、他人の意見や集団の空気に合わせて行動しようとする「空気を読む人」が多くなる傾向があると考えることができます。 心配性である=リスクを考えるということは、つまり、「裏切り者検出モジュール」の強度が日本では高くなり、「この人は将来的な不安の種になるかもしれない」ということを検出する能力が高くなると言えます。 いじめの始まりは、「間違っている人を正す」という気持ちから発生します。「おまえは間違っているだろう!」という気持ちで制裁し、「自分は正しいことをしている」と感じることで得られる快感があるのです。 いじめている側の、自分は正義であるという思い込みは絶対で、自分の行動を正当化し、「正しいことをするのは楽しいことだ」という感覚で相手を攻め、批判し、追い込んでいくのです。 もともとセロトニントランスポーターS型が多い日本人です。慎重型、体制順応型が多い日本人の、裏切り者検出モジュールの検出基準は、いじめる人も、いじめを傍観する人、さらには担任の先生も、それほど違いはありません。ですから、オーバーサンクションを受ける人の、いじめる側が指摘する部分に、それらの人が無意識に同調してしまうということがあります。 〝一人だけ得をしているように見える人〟これは、「妬み」を買いやすい人と言えます。そして、妬みからいじめに発展していきます。 心理学的には、妬み感情が強まるのは、互いの関係において、「類似性」と「獲得可能性」が高くなるときと言われています。 類似性とは、性別や職種や趣味嗜好などが、どれくらい似通っているかを示す指標です。つまり、自分と同じくらいの立場の人が、自分よりも優れたものを手に入れていると、より悔しいという感情が生まれやすいのです。 例えば、自分と同等、もしくは僅差だと思われる人が、自分が手に入れられないものを手に入れ、また自分が届かなかったレベルに相手が届いてしまったときに、羨ましく思うだけで済まずに、妬みが生まれるのです。 価値観や年齢や目的が全く違う人、努力しても追いつけないほど優秀な天才肌の人、手が届かないほどの権力者や超がつくほどお金持ちの子は、類似性も獲得可能性も低いため、妬みの対象にはなりません。 しかし学校は、通う目的も、年齢も同じ子が集まり、そこで均一の教育を受けているため、そもそも「類似性が高い」「獲得可能性の高い」人間関係です。 その中で、何となく先生に気に入られている子がいたり、部活で一人だけレギュラーになる子がいたり、少しだけ頭が良かったり、普通よりも少し顔が可愛い子、最近ちょっとお金儲けをした家庭の子などが存在します。 つまり、学級という空間は、妬みの感情が非常に起こりやすい環境が整っているということになるのです。 困ったことに、テストステロンによる攻撃性が高まるこの時期に、裏切り者検出モジュールと、その攻撃性が結びつくことで、制裁行動はより苛烈になります。相手を徹底的に叩きのめそうという気持ちが強くなるわけです。 当然良くない行動ではありますが、ブレーキが未完成なため、衝動を止めることが非常に難しいのです。 学校で学級崩壊が増えたり、いじめが発生しやすい時期は、5~6月や 10 ~ 11 月だと言われます。もちろん、いじめは一年を通して恒常的に発生していると思われますが、特に、この時期に学級が荒れる、子どもたちのトラブルが多発するのにはさまざまな理由が考えられます。 脳の状態から見た6月と 11 月は、〝安心ホルモン〟であるセロトニンの分泌量が変化する時期と重なります。 5月から6月、 10 月から 11 月というのは、日照時間が変わる時期にあたるので、セロトニンの合成がうまくできず、分泌量も減り、その結果、不安が強まり、〝うつ状態〟を経験する人が散見される季節なのです。 人の尿中に含まれるセロトニンの代謝物を測ってみると、暴力性、攻撃性の高い人や、衝動性障害のある人ほど、尿中のセロトニンの代謝物が少ないことがわかっています。 こうした時期に人間関係のトラブルを避けるためには、ちょっと不思議な言い方に聞こえると思いますが、仲間意識を不必要に高めすぎないという方法も有効なのです。 仲間意識を高めないためには、例えば、クラスの人間関係が入れ替わるようなイベントをするなど、集団が固定化し、関係が濃密になりすぎない工夫を取り入れるとよいでしょう。 またできるだけセロトニンの分泌を促すように、外で日光を浴びて体を動かすような運動を取り入れてみるのもよいでしょう。そのほかの手立てについては、第四章で解説します。 〝妬み〟という漢字には〝おんなへん〟がつくので、女性のほうが妬みが強いと思われがちですが、妬みという感情の性質から、男性のほうが妬みを感じやすいと言えます。 なぜなら、男性のほうが〝社会的報酬〟を感じやすい生き物だからです。 腕力の行使に適さない女性が制裁行動をとる場合には、リベンジを受けて返り討ちに遭う確率も高くなります。従って制裁行動は相手から見えない、匿名化された形になりやすいでしょう。 また、女性の脳を機能の面から見ると、セロトニンの量が少なく、比較的不安になりやすい性質が強くなります。 そのため、将来的なリスクを男性よりもより敏感に予測し、慎重に行動しようというブレーキが働きます。女性のほうが男性よりも現実的だと言われるのはこのためでしょう。 お互いの関係において、〝類似性〟と〝獲得可能性〟が高くなるときに、妬み感情が強まることは前述しました。 妬み感情は人間が本質的に持っている感情なので、まともにぶつかるのは逆効果。できるだけ妬み感情を抱かせないようにするためには、類似性と獲得可能性を下げる工夫が有効です。 例えば、髪の毛を短くするのもよいでしょう。声も重要な留意点です。高い声は若さを強調し、同性の反感を買いやすいため、もしご自分が高い声だと認識している方は、できるだけ低い声で、ゆっくりと落ち着いた話し方を心がけるとよいでしょう。 少々窮屈に思われるかもしれませんが、扱いの面倒な嫉妬感情や妬み感情を煽らないために、これも生きる知恵の一つだと割り切ってしまいましょう。 妬み感情と敵対しないためには、「この人は自分の領域を侵さないだろう」「自分の敵にはならないだろう」と思わせることも有効です。 そのためには、「自分は完璧な人間ではありません」ということをアピールする、わかりやすい自分の〝負の部分〟を相手にさらけ出すのも効果があります。 相手に攻められても、それほど心が痛まないような自分の傷をあえて見せてしまうのです。心理学で「アンダードッグ効果(相手に自分の腹を見せること)」と言われるものです。 人間関係も仕事も若いうちは失敗が許される時期なので、どんどんチャレンジをしてほしいと思います。しかし、できるだけ敵は作りたくないという人も多いでしょう。 アサーティブなコミュニケーション力を身につけるために参考になるのは、テレビ番組などにおける芸人さんたちの言葉のあやつり方のたくみさです。 第一線で活躍している芸人さんは上手に人を惹きつけながら話をしたり、厳しい突っ込みに対してもうまく笑いに変えながら切り返しています。 真面目な人ほどこうしたところに目を向けていないかもしれませんが、ぜひ芸人さんたちのコミュニケーションを真似してみてください。なぜならその能力を身につけるには真似をすることが一番速いからです。学習の早道は、良い例を数多くインプットし、自分もそれを使えるように真似て使ってみることです。 セロトニンの項でも触れましたが、6月と 11 月は学級が荒れやすい時期と言われています。脳科学的には、5~6月と 10 ~ 11 月は日照時間が減るため、セロトニンの合成量のバランスが崩れ、気持ちが不安定になりがちです。さらに運動会や学芸会などの行事に加え、特別活動も多くなる時期なので、それらの行事が終わった後、なかなか日常生活に戻れず、問題行動が増え、クラスが荒れてしまうということも多いようです。 教育評論家の尾木直樹さんが、「いじめが多い部活がある」というお話をされていたので、私も驚いたのですが、それは吹奏楽部だということでした。 確かに吹奏楽部は、同じ空間に一緒にいる時間も長く、目標は全員で音を合わせること。つまり、みんなの和を乱す人=悪となりがちです。 さらに中学校では、「合唱コンクール」の練習をきっかけに、学級崩壊やいじめが起こるケースも多いそうです。 前述の澤田匡人先生の調査による、「規範意識が高い集団ほどいじめも起こりやすい」というデータに基づいて考えても、「合奏」「合唱」は確かにいじめが起こりやすい構造があります。 なぜなら、音を合わせられない人や、同じペースで意欲を持ち続けられない人は、邪魔な存在となってしまうからです。 仲が良すぎること、さらに類似性も獲得可能性も高い人間関係において、長時間同じ場所で行動を共にすることで、いじめも起こりやすくなるというジレンマがあることはすでに述べました。これは、オキシトシンの性質から起こることですが、この構造があることさえわかっていれば、これが解決の一つのヒントになり得ることがあります。 仲間意識が強すぎるから、関係が濃すぎるからこそ起こってしまういじめは、人間関係を薄めて風通しをよくすることが有効です。 つまり、人間関係を固定化せず流動性を高めて、同じ人との距離が近くなりすぎるのを避けます。 また、個人と個人の関係はあってもよいけれど、集団という存在を強く意識する状態を減らすことで、〝その集団に帰属している仲間意識〟による排除行為も減少することが期待できます。 学級制度についても、頻繁にクラス替えを行うことは難しくても、教科で習熟度別にクラス分けを行う、毎日席替えをするなど、意図的に空間的な距離を与えたり、集団の人間関係に変化を与えるような取り組みをするのもよいでしょう。 攻撃したい人の衝動を「どうにか抑制できる」とは、思わないほうがよいでしょう。 あたかもそれは、甘いものが大好きな人の前にスイーツを置いておいて、食べてはいけないと言っているようなものです。 もはや本能的な行動といってもよいものなのです。蟻の巣の横に砂糖壺を置いておいて、蟻に砂糖を食うな、というようなものかもしれません。 結婚後仲が悪くなる夫婦というのは、育った環境が違う他人同士だから価値観がずれていて仲が悪くなるのではなく、仲間になったはずなのに、自分の思った通りにしないのがムカつく、という感情から仲が悪くなることが多いようです。 オキシトシンが低く、お互いの関係が冷めてしまって破綻する夫婦も当然いますが、オキシトシンが高すぎて、お互いに排除する立場になってしまって破綻、ということも珍しくありません。ですから、ご主人が単身赴任するなど、一緒にいる時間があまり長くないというご夫婦だと、いつまでも仲が良かったりします。これはオキシトシンが高くなりすぎないことでうまくいっているのでしょう。「 60% のカップル」を目指すのが、良好な関係を長続きさせるコツなのかもしれません。
0投稿日: 2023.12.16
powered by ブクログ訳あって手にしたが、ハラスメントをする側の認識にある正当性にはただなるほどと、体験、ケースと照らし合わせても、書かれていることの差異が無い。 単なる組織での教育は、信号をしめすがハラスメントは正しさを纏った暴力にしかならないかと。 このあたりの思考は監獄にいるか社会に放たれた存在という違いだけで、旧時代からのDNAに入っているものと、幼少期から育成された正しさの基準を壊すには、個で社会に入る(群れから離した)状態が望ましくもと
0投稿日: 2023.12.13
powered by ブクログ排除、制裁、ヘイトはなくならない 必要で、快感で、やめられないほど楽しい いじめは悪だーやめましょーとかだるいから 賢く攻撃した者勝ち 社会正義 日本人の遺伝子 淘汰されるのは自然当然必然
0投稿日: 2023.11.23
powered by ブクログ以前からずっと気になっていた本。脳科学者の中野信子さんが科学的にいじめを分析している。いじめはいけないということは誰しも分かっていること。しかし、ホルモンの関係や集団の中で異質なものと判断されないように周りに同調しようとする傾向にある人間社会では無意識のうちにいじめに発展していくことも分かった。学校においては第三者が介入すること、いじめにあった人がその場所から距離を置くことを許し、自宅学習をしても進学していけるような環境を作っていくことも必要なのかなと思った。
0投稿日: 2023.04.16
powered by ブクログいじめをなくそうというスローガンを立ち上げても当たり前だがいじめはなくならない。 人間に備わった機能である事を充分理解し、誰だって加害者にも被害者にもなりうる危険を認識する。 小学校へ入学するわが子。学校生活は楽しい事もあるけど、もしかすると悲しく、つらい経験をする事だってある。田舎のほぼ固定された人間関係、周りがみんな顔見知りというメリットとデメリット(村八分)。 学校や教育委員会の対応には申し訳ないけど期待できそうもないので、もし子供が標的になったら親としてどう動くべきか、考えておかないといけないなと思う。 コミュニケーション能力は今後を生き抜く大事な力。しかしその力を身につける場は学校生活だけではない。いじめからコミュニケーションを学ぶなんて、過酷すぎる。そんな環境にいるなら離れていい。胸に刻んでおく。
1投稿日: 2023.03.26
powered by ブクログいじめからは逃げるしかない 気付き ・日本人はいじめが起こりやすい 集団意識が強い、同調圧力、ホルモン(オキシトシン)の分泌が海外の人に比べて特殊 ・いじめの原因 フリーライダー、集団に不利益になりそうな人、羨ましがられる人、集団か外れた人等 ・いじめは快感 いじめることはフリーライダー、集団に不利益になりそうな人を排除しようとするため、自己の正義に酔う。さらにいじめは本能的に備わっているものだ。 ・いじめゼロ、パワハラゼロはむしろいじめやパワハラを助長する いじめやパワハラを無くすことを目標にしているため、事が起こった際に隠蔽体質や、いじめをイジりに変換してしまう ・結果、いじめはなくすことはできないため逃げるしかない 時間的、物理的に距離をとる 学校ならオンラインスクールや転校、職場なら転職 職場ならしっかりとした理論のもと反論するのも手である。 いじめを科学的に考えると避けられないことがわかった。 自分の子供をいじめられないようにするのではなく、いじめられた際にはすぐに親である我々に報告できるような関係性もしくは親が気づいてあげられるような関係性の構築が一番だと感じた。 そして、解決策としては休学や転校することで時間的、物理的に距離を取っていきたい。 自分が職場でパワハラやいじめを受けた際には、自分の考えをしっかりと持ち続け、理論武装した上で意見をぶつけていきたい。
0投稿日: 2023.03.04
powered by ブクログいじめをなくそうとするのがそもそも間違い。いじめはなくならない前提でいないと。 だって、村八分は快楽なんだから。
0投稿日: 2023.01.20
powered by ブクログいじめ(サンクション)は、人間の本能であり、また青年期の子どもたちは自分自身で制御出来ないことが分かった。 「裏切り者モジュール」と「サンクション」という2つの本能が取り上げられているが、これはつまり、裏切り者をpick upして排除する機能である。 この本能構造以外に、妬み感情が発生しいじめに発展する構造もある。妬みを強める要素は「類似性」と「獲得可能性」の2つがあり、学校では獲得可能性が重要になる。 いじめの対象となりやすいのは、少し手を伸ばせば届く人達、つまり獲得可能性が高い人。 政府は、いじめを減らそう!としているが、そうすると現場ではいじめ認知しないでおこうとする。つまり、いじめの認知件数は下がるが、隠れいじめは増え続ける矛盾が起こる。 この本を読んで、いじめは人間の本能であることを理解し、人間関係を固定化せず流動性を高めることに重点をおくことが大切であることを学んだ。
0投稿日: 2022.08.09
powered by ブクログ一気に読めた。 いじめは本能であり、無くなることはないのではないかと、ずっと漠然と思っていたことが脳科学的に解説してあり、なおかつ読みやすかった。 小学生も高学年になれば、「いじめは良くない」「みんな仲良く」「クラスは仲間」などというフレーズに首をかしげたくなる意識が芽生える。 道徳や人権週間で、いくら「人の気持ちを考える」などと学んでも、いじめは同時進行で起こっている。矛盾を感じ、苛立たしくなるだろう。 ここで、この著書に書いてあったように、「人は不完全。妬みも攻撃性も消せない」「大事なのはそんな自分をコントロールすること」と学校で教えてもらえたら、どれだけ救われるだろう。 家庭でも教えることはできる。でも各家庭では保護者の意識が違いすぎる。 英語やプログラミングなども良いが、人として生きるためのノウハウを教えることこそが、公的な教育には必要なのではないか。
0投稿日: 2022.07.13
powered by ブクログ学校内でのいじめを主に書いている。先生へのアドバイスなどもあり。 学校以外のところで役に立つ情報も多くある。 脳科学的にいじめは起きてしまう、が、抑制はできる。
0投稿日: 2022.06.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いじめが起きやすいのは6〜11月で 過激化しやすいのは小学校高学年から中学生くらい。 ドーパミンとアドレナリン、オキシトシンの作用でいじめが起こる。分かりやすかった。 流動性を良くすればいじめは軽減されるという話は色んなところで聞くけど組み込まれるのはいつになるんだろう。なかなか管理するのが大変そうだからな… 妬みを感じやすいのは男性である話は納得した。ずっとそうだと思ってた。 メタ認知を高めて60%の間柄になると良いらしい。割と距離があるな。自分を斜め上から見れるといいな。 誠意とは男にとって正直、女にとって話をよく聞く どっちも大事じゃん!
0投稿日: 2022.04.27
powered by ブクログなぜ人はいじめをしてしまうのか?脳内ホルモンにも影響されている著者ならではの解説が勉強になった。また、どうすればいじめは減らせるのか?教育現場の現状を踏まえた知見も後半に書かれていおりためになった。 結論、人間はいじめることで集団形成をして生態として反映してきた。
1投稿日: 2022.04.07
powered by ブクログいじめとは何か、いじめを避ける方法とは?といったことが分かる一冊。 教育系関係者には是非読んでもらいたい。
0投稿日: 2022.03.29
powered by ブクログいじめの進化的な機能を考察した上で、対症療法的にいじめを抑止し、どうたち振る舞うといじめを受けにくいかが非常に簡潔に紹介されている。ただ、共感によっていじめは起きるのだ、という説明は納得できる一方、サイコパスは脳が冷淡だからいじめに関わらないというのは直観に反するように思った。どうせなら例証的データが欲しかったのだが、そこは触れられてなかったのが気になった。あと、素朴に「種の保存」と書いているのも現代の進化生物学的な観点から違和感を覚えた。
0投稿日: 2022.03.01
powered by ブクログ新たな視点が手に入った。 脳内物質のセロトニン、オキシトシン、ドーパミンの果たす役割がよく書いてあった。
1投稿日: 2022.01.28
powered by ブクログ「いじめ」は子供だけではなく、大人の世界にも、そして程度は違いますが、あらゆる生物の集団内で存在します。 子供のいじめを防止するために、大人は「相手の気持ちを考えなさい」と論したり、命の大切さを語りますが、効果はほとんどありません。 この対策として、私たちの脳のメカニズムをよく知ることが大切だと中野さんは言っています。恐ろしいことに、私たちは誰かをいじめると脳内でドーパミンが分泌され、かなりの快感を感じるのです。そして一部の子供たちの脳は未発達のため、いじめる対象者を容赦なく攻撃してしまいます。恐ろしいです。 こう考えると「出ている杭にはならないよう、無難に生きていく方がいいのでは」と思ってしまいます。 でも、それでは人生つまらないので、大炎上しないよう慎重になり、そして絆が強固な集団には属しないで、本当に自分がやりたいことを静かに実行していくのが一番かな、って考えました。
2投稿日: 2021.12.29
powered by ブクログまさに題名どおりの恐ろしい内容!日本人は遺伝子的にセロトニントランスポーターが少ないので不安感が強いらしい。イタリアンに生まれたかったな…
2投稿日: 2021.12.02
powered by ブクログとても面白い。自分の内在にあるいじめの感情を少し客観視できた。いじめには得がないことを理解できるし、もっと合理的に考えることができるようになった。それはコミュニケーション力だ。相手にも納得する伝え方や受け流し方や切り返し方など、伝える手段を増やす努力が必要だと、私は感じた。
1投稿日: 2021.11.22
powered by ブクログいじめは脳の物質の働きによるものか 中学校はいじめが多い クラス制ではなく移動教室採用にして 単位制にするとかすれば良いのに
0投稿日: 2021.11.10
powered by ブクログこの人の本は面白い。 人の行動特性を脳科学をベースに解説してくれる。 脳科学ベースの説明だと、いじめがあるということも、「よくない」とかの規範意識で批判するのではなく、構造的に発生しうるのだな、という理解ができるので、そこから合理的な対策が取りやすくなる。 この構造理解ができないと、こうあるべき、といったあるべき論・精神論が支配的になるため、ソリューションが実行的ではなくなる。 愛情ホルモンであるオキシトシンが実はいじめの原因になるという話は非常に面白い。 確かに個人の生存という文脈と集団の存続という文脈、両方をホモサピエンスは持ち合わせており、特に集団の存続において、オキシトシンが関わっており、かつ合理的にいじめ(サンクション)が発生するということも面白い。 ということはつまりいじめというのは本能に組み込まれており、絶対に発生するのであり、それを防ぐためには今人類をハックしている脳科学的プロセスを逆にハックし直す(流動性を高める・他人になるなど)ことが非常に重要だ。
0投稿日: 2021.11.07
powered by ブクログ脳科学者による、「いじめ」についての考察。 いじめが起きるのは本能的なものだから、完全になくすことは出来ない。 だからこそ、対策が必要という内容。 人間が進化する過程で、集団を作ろうとし、そこから外れてしまう人間のことを排除する傾向が生まれた。 ある基準から外れるといっても、別に集団にとって害がない内容もありうる。 そのあたりに過剰反応してしまう場合があると。 同じ集団でいる時間が長くなればなるほど、排他的な傾向が強まる。 愛情がある関係でも、軋轢はかえって起こりやすい。 こうした場合に、ホルモンがどう働くかという説明がなされています。 日本の場合、同調圧力が高いことは、皆ある程度わかっていますよね。 農耕民族であることや、江戸時代に村から離れられず、集団で作業してきたことなどが影響していると考えられます。 日本人に多い遺伝子があるとは、初耳でした。 かって、いじめが問題になり始めた時、「いじめられる側にも原因がある」と最初は言われました。 これって、そもそもそういうこと、ですよね。 いじめっ子本人や擁護者の理屈はそうだったし、教師の指導が子供の喧嘩?にどこまで踏み込むべきかという問題でもあったかと。 でも、誰でも標的になるような教室の荒れっぷりが目立ってくると、「いじめに理由はない」と言われるようになった。 やがて、「社会で許されないことは、学校でも許されない」と言明されました。 このあたりの成り行きも、若い人はもう知らないだろうけど。 最初にこのタイトルを見た時、「ああ、そうそう」と思ったタイミングでした。 自分が受けたいじめのような言動の理由を長い間考えていて、相手は「自分が世間の側にいて正しいのだ」という感覚(勘違い)を抱いているのだろうと感じたのです。 恥ずかしいと思うこともなく?不当なことを言える理由がそこにあるのじゃないかと。 大した内容じゃなかったんですが、こちらを傷つける意図を込めて強く言われたので、謎だったものです。 この本の提言で、学校のすべての教室にカメラをつけるというのがありましたが。それでは、監視社会になってしまうし、現代ではそれが流出するようなこともありうるので、無理があるでしょう。 でもそういう、密室性を減らす対策をいくつか考えておく必要はあるのかもしれません。 カウンセラーを増やすだけでも、効果は出ているはず。 集団というのは、個性が違う人間が集まり、様々な形で協力し合うものだということも、生き伸びるための基本なんじゃないかと。 伝え損なわないようにしたいものです。
22投稿日: 2021.10.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
つながりホルモンオキシトシンが行き過ぎると、執着が虐めとなる。 オキシトシンは善でも悪でもなく、人間がソーシャルアニマルとして生き抜くための生存戦略としてビルドインされている。 その社会を維持するためには異分子を排除する本能がある。 学術用語では、このタダ乗りしかねない人を見抜く機能を「裏切り者検出モジュール」、そして、制裁行動を「サンクション」と言います。 過剰な誤作動的サンクションこそいじめの本質。
0投稿日: 2021.08.29
powered by ブクログ学校だけではなく、職場やSNSなど、いじめが起こる構造を脳科学から説明した本書は、現実的な方法でのいじめ回避の方法を提示しています。 広く読まれてほしい本です。 規範意識が高い人ほど陥りがちなことが書いてあり、自分はいじめ加害はしないという思い込みを見直す機会になると思います。 いじめがなぜ起こるのか?というと、一言で言えば集団を維持するため。 本書では、セロトニン、オキシトシン、ドーパミンといったホルモンがいじめを起こす作用をどのように起こしうるかを説明しています。 オキシトシンは、他人とのつながりを感じたときに分泌され、良いホルモンというイメージが強いので、オキシトシンが仲間意識を高めることで、それ以外の他者を排除しようとする気持ちをも生み出すことに驚きを禁じ得ない。 ネット上でよくある誹謗中傷による炎上も、正しいことをすると快楽を得てしまうドーパミンの作用によるものだと説明されています。 本を読みながら、いじめを少しでも減らすには…と自分は加害者にならない意識があったことに気付かされました。 いじめの加害者になる人は、実は規範意識や集団帰属意識が高い傾向があるのも、より良い社会にしたいだとか、もっと高い成果を”みんな”で出したいという真面目な考えが行きすぎた結果で、そうした正義感が裏にあると、相手に全面的な問題があると思いがち。 誰しも加害者になる可能性があることを思い知らされました。 いじめの回避策についても言及されていますが、学校関係者としては、監視カメラを設置する方法は難しいかなと思います。生徒の信頼を前提にして活動する必要があるし、プライバシーの問題や、世論などの問題があり、学校は保守的な対策しか取れないのが現状です。 ただ、いじめだけではなく、盗難などの問題も頻発しながら、手をこまねくしかなく、生徒の良心に訴えかけるしかない現状、やったやらないを客観的に知る方法としてもカメラの設置は具体的な方法だとも思いました。
0投稿日: 2021.08.14
powered by ブクログ大四章 いじめの回避策 より抜粋~ p.157~ 「友達がいないからといっても悪いことではない」「みんなと違う考えが悪いことではない」という別の価値観を教えることがあってもよいのではないでしょうか。 そして子どもたちにも、集団を作れば、考え方や行動が違う人に対して、どうしても許しがたいという気持ちが生じてしまうものだということを意識してもらったほうがよいと思うのです。 「いじめてはいけないよ」と教えるだけではなく、「人間というものは、本当はズルをしていない人に対しても、「ズルをしているかもしれないから懲らしめてやろう」という気持ちが生じるものなのだ、そしてそれはとても危険なものなのだ」ということを教えることは必要だろうと思うのです。 もしそうした人間の特性を知っていれば、「あの子を懲らしめてやりたい」と心が揺らいだときに、「ああ、この感情がサンクション(懲らしめてやりたいという感情)なのだ、これは強くなると危険なことになる感情なのだ」と気づかせ、より自分の感情を客観視する力を育てることができるのではないでしょうか。 p183~ 「メタ認知力を高めて、自分をコントロールする」 p187~ 学校では、人間関係の流動性を高め、子どもたちがさまざまな人に接し刺激を受けることで、狭い人間関係で裏切り者を検出する必要がなくなり、体験的にヒトという種についての知識が蓄えられるでしょう。 そして、そこから自分自身を見返し、成長に合わせて自分をコントロールする「メタ認知力」をつけられるような環境作りも、いじめの防止・抑止には役立つのではないかと考えます。 ここからは、自分の感想です。作者は、脳科学者の立場から、脳のメカニズム、ホルモンを説明し、「いじめ」を分析、回避策を述べてくれました。どこにでもある「いじめ」ですが、著書は本書で、成長過程のヒトがたくさん集まる「学校」に焦点を当てて解説してくれたのだと思いました。 ヒトがヒトである以上、集団では、「いじめゼロ」ではなく、「いじめは存在するもの」。「じゃあ、どうするか」「どうやって回避するか」そのことを、大人も子どもも、ひとりひとりが考えて行動する。「そのきっかけが、教育現場で実行できるといいな~ 校内で、ロールプレイング、ワークショップみたいに」…著書の願いはこんな感じかも。 本書を読んだ感想は、今、導入されたばかりの、「プログラミング教育」等よりも、学校では、「メタ認知力を高める」教育に期待したい。学校の現場は忙しいと思いますが、大人数に、「いじめ予防」教育を効果的に伝えられる、「学校」など、教育機関の果たす役割は大きいと思います。教育関係者の皆様、どうぞよろしくお願いいたします。
7投稿日: 2021.05.30
powered by ブクログいじめの構造が分かり、衝撃的なタイトルに納得しました。脳科学を利用しているけど、子供達の教育現場への提言もあり、とても勉強になりました。
1投稿日: 2021.04.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
社会秩序を維持するために、本能的に異分子を排除するという話は面白かった。 ただ、そうなると一方ではなぜ弱者を救済する社会が出来上がっていったのかの説明が不十分な感じ。 苛めはやめられないのは楽しいから。 戦争も楽しいからと書いてある社会学の本のことを思い出した。
5投稿日: 2020.10.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイトルから想起される情報はひととおり得られる。なぜ「イジメ」をやめられないのかを分かりやすく解説し、やめられない=必ず発生するものと考えて、そのメカニズムを理解し、起きた場合のケアにこそ注力すべきと説いている。
1投稿日: 2020.09.24
powered by ブクログこんばんは! 今日紹介する本は、 『ヒトはいじめをやめられない』:著 中野 信子 すんごいお久しぶりです!読書する時間ないわけではなかったです、シンプルにずっと投稿サボってました(笑) いじめはいけないこと、分かり切っているのになぜ起こってしまうのか。本書はいじめ発生の理由とそのメカニズムを、脳科学の知見から解説、考察する本となっております。 この本に書かれてある興味深い情報を3つピックアップし、超圧縮してお伝えします! ①いじめ=快楽 なぜ人は、いじめという制裁活動をしてしまうのでしょうか。それは、【人は制裁活動に「快感」を感じるように出来ているから】です。いじめはだめだという理性のブレーキを上回るほど、攻撃すると快感を感じるように脳がプログラムされているのです。 もともと、いじめ=制裁活動とは、集団内でルールに従わない者に罰を与えるという、種の維持・保存に欠かせない行動でした。種を維持・保存するための行動をした時(他には食事や性行動があります)には、脳内でドーパミンが分泌されます。 このような背景から、いじめるとドーパミンが分泌され「快感」を得てしまうのです。加えて、いじめには「正義感」や集団からの「承認欲求」が働く特徴があり、より高次の快感を得るものなのです。 ◯知識1...制裁活動を「快楽」と感じてしまう人間の特性を浮き彫りにした、「スタンフォード大学監獄実験」というものがあります。学生を看守役、受刑者役に分けて役割を演じさせ、2週間過ごさせるという実験です。ただ演じるだけのはずが看守役は強権的になり、受刑者役に体罰を与えるようになるだけでなく、それがどんどんエスカレートしていったのです。 この実験を取り扱った「es」という映画もありますので、興味のある方は是非ぜひ調べてみてください。 ②いじめが増える時期 脳科学の知見から考えた時に、いじめが発生しやすい時期があります。それは、【5月〜6月と10〜11月】だと言われています。この時期は日照時間が変わることから、「安心ホルモン」である「セロトニン」の分泌がうまくいかない時期です。セロトニンが分泌されず、その結果「不安状態」に陥ります。 これは、いじめられる側が精神的に不安定になるのはもちろん、いじめる側も不安状態から暴力性が高まります。その結果、双方に拍車がかかりいじめが発生しやすくなる、エスカレートしやすくなるのです。 対策としては、出来るだけ日光を浴び、セロトニンを分泌することと言われています。これはいじめだけの話ではなく、日常生活でも言えますね。精神的に安定して過ごすためには、日光に当たることが必要不可欠です。 ③いじめへの正しい認識 「いじめ」は、【人間という種に備わるもの】ということが分かったと思います。まずは、「いじめはいけないこと」という単純すぎる認識を改める必要があります。 「いじめ=快楽」と見なしてしまう人間の汚い部分をまずは知り、認める必要があります。いじめるとドーパミンが分泌される、高次な欲求が満たされる。このメカニズムを知っていれば、冷静に自分をメタ認知(第三者の目線で自分を見つめること)すれば、いじめる側に回ることはないでしょう。 いじめは悪い子がやるものだ。だから正さねばならないのだという認識を改め、人間はそもそも理想的な存在ではないということを、まずは受け止めることが、いじめ根絶の第一歩です。
1投稿日: 2020.09.16
powered by ブクログ「不寛容は理性や知性によって克服できる」と思ってきた私にとって、ヒトが生物としてイジメをその集団に内包せざるを得なかったという論は、ほのかな期待を込めて否定したかったのですが、その考えを受け入れたうえで策を講じないことにはこれまでの堂々巡りだと思わざるをえませんでした。 ただ、学校教育への提言については、もう少し現場の実態を詳らかに見ていただいた方が良いのでは?と感じました。
0投稿日: 2020.08.08
powered by ブクログいじめはどの世代にも存在する。 大人になってもそれは無くならないし、なくすこともできない。 なぜならいじめは社会生活を送る上で必要な機能だから。 自分が本能的にわかってることをわかりやすく、学術的に解説した本。 1度読むと理解できるので人間関係に悩んだ時は読んでみてもいいかも。
1投稿日: 2020.06.27
powered by ブクログおかしいな〜これいじめじゃないのかな〜て思いながら働いてたこと、ずっとなんとなくもやもやしてたのがちょっとなくなった 類似性と獲得可能性が高かったんだなぁ、、 みなさまのドーパミンがバンバン出てるのわかったし、正義感を押し付けられてるのもひしひしと伝わってきてた 集団でいればいるほど倫理感が低くなっていくからこそ、いろんな人と関わって刺激を受けて、メタ認知力を高められる環境にいられるような努力が大切だとわかりました
8投稿日: 2020.06.02
powered by ブクログいじめについて、脳科学の視点から理論的に分析している一冊。 今までになかった視点で、とても面白かった。 また、「いじめは起こる。仕方ない。」で片付けるのではなく、脳科学の視点から「では、どうしたらいじめを避けられるか」を書いているのがとても良かった。
6投稿日: 2020.05.14
powered by ブクログいじめをやめよう!と偽善ぶるのではなく、 「ヒトはいじめをやめられない」という事を前提に実行可能な対策まで記されているとても役に立つ良書。 同じ著者の「不倫」よりも読みやすく、解決策まで提示されている点で読後感が上であった。 いじめる側の回避策=メタ認知&60%の間柄 いじめられる側の回避策=空間的に距離を置く 私達はどちらにもなりうる可能性があるため、まずはメタ認知及び他者との距離をある程度保つことが大事なのだと理解した。 臨床心理学者で「こころの処方箋」著者である河合隼雄先生の「非個人的関係」が頭に浮かんだ。
1投稿日: 2020.04.05
powered by ブクログ「イジメ格好悪い」のCMを過去に見て、幼心に違和感を覚えたのを思い出します。 こちらの本を読んで、イジメたい心は、人には有るのが当たり前だと分かって救われた気がしました。 人間だものイジメたい気持ちがあることはしかたないよね、その上でどうすれば良いのかを考えるのが本来取るべき行動だ、と思うことができました。 見たくないもの(人にはイジメたい気持ちがある)は見て見ぬふりして、精神論で「いじめ格好悪い」と言っていたのが、違和感の正体だと気づけました。
2投稿日: 2020.03.29
powered by ブクログ■「メタ認知 」を高め60%の間柄になる ・「メタ認知」とは自分自身を客観視する能力 ・自分を「斜め上から目線」で観察し,自分の行動を考えたり制御したりすること
1投稿日: 2020.02.23
powered by ブクログいじめについて、理解が深まる。子供の頃に起こっていたいじめの様子が、先生の対応、教室の雰囲気に明らかに関係しているのではないかという漠然とした印象が間違いではなかったことが分かる。いじめの芽が生じてくる事は、ヒトである以上、自然なことであり、各々が自覚すべきことである。そして、それをいじめに発展させない方法も、そこを自覚し理解すれば、習得可能なはずだ。学校の先生には必ず読んでもらいたい。
1投稿日: 2020.01.16
powered by ブクログ分泌されるホルモンの影響により、 いじめは避けられない。 集団の中で規律を保つために異質なものを 排除しようとするのは人間の本能。 →であれば、人間関係が固定化しないような 流動的なシステム作りが必要。 類似性と獲得可能性というのは納得。 自分と似たような人が、手に入れにくいものを 手に入れていたとしたら、嫉妬するだろう。 ももクロのような一人一人のカラーを持たせる。
1投稿日: 2019.12.28
powered by ブクログいじめがなくならない理由を「社会的排除が人間が進化の過程で生存するために身に付けてきた『進化』」に求め、脳科学の観点から説明し解決方法を示している。エビデンスはきちんと示されていないが筋道立てた説明は現実と符合する。説得力あり。
4投稿日: 2019.11.24
powered by ブクログいじめは、人間が生存のため進化的に身につけた、集団維持のための機能に基づく。妬みを回避するには、類似性と獲得可能性を下げ、弱みを見せる。学校は、軍隊向けの同調を求める場から、均質性を下げ自由が許される場へ。いじめたもの勝ちから、いじめは損な行動に変える。 従来の、陰湿化した現代社会特有のいじめ、防止は精神論か権力導入か、的結論には疑問だったのですが、この本の防止・回避策は、結構有効かもと思いました。
1投稿日: 2019.07.22
powered by ブクログいじめをテーマにしている割には、学校でのイジメにフォーカスしすぎている気がする。脳科学の実証実験が胡散臭い。やめられないといってるのに無理矢理解決策を提示しようとしているのが無理がある。
0投稿日: 2019.07.01
powered by ブクログThe idea of being clean, right and beautiful gives birth to bullying.My idea that I hate "clean and correct" is not wrong.I was glad to be convinced that my idea was not wrong.
0投稿日: 2019.06.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
人はそもそも不寛容だし、向社会性がある限り異端を苦手とし排除する傾向がある。それを前提としてこうすればいじめを避けられる、という第4章だけでもお急ぎの方は読むと良いでしょう。 また、人が「誠意を見せろ!」と言うときに、その誠意とは何かのアンケートを取ると、男性は『正直』、女性は『話を聞く』が最も多かった、と本書にあり、それ準拠でいじめ対策を考察しているのだが、対クレーマー業をしていた経験からすると、主観ですが遠回しに『金を払ってくれればそれで』というお客様が多い気がしました。まあアンケートに『誠意とはお金です』と答える人はいなさそうだもんなあ。 本書でもあるように結局『人は得する可能性があるならするし、損する可能性があるとやらない』に帰結すると思われ、それは生存戦略でもあるので、やっぱり生物って皆同じやねえ、と思いますね。 「いじめ」をすると損するように思わせよう!
1投稿日: 2019.05.05
powered by ブクログ脳科学者の中野信子による、ヒトはなぜ「いじめ」を行うのか、またそれを止められないのかを分析した一冊。 いじめを根絶するのが無理なのはもちろん、減らすことも極めて難しいと感じた。
0投稿日: 2019.04.15
powered by ブクログ協調性が高すぎると、異物がいることが許せなくなるから、排斥行為が始まる。いじめのシステムを心理学から読む。 この正義についての解説がもう答えだろう。いじめはポリコレ棒のリンチと同じなのである。 だからいじめの解決は無理なのである。だから、いじめを起こしにくくするために、協調性を低下させる工夫を取り入れるべきなのである。目から鱗。 心理学は面白いなぁ
0投稿日: 2019.03.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
身近なところで他所の子がいじめがわかった。 「いじめは大人になってもなくならない。(だからしょうがない)」 という大人の話を聞いて、 『そりゃ違うだろ。難しいのはわかるけど、せめて目の前のいじめは解消しようよ。努力ぐらいしようよ。』 と思ったんだけど、やっぱりいじめを止めるのは難しい。 本書は「いじめはそもそも人間が生き延びるために必要な、本能に備わった機能」としてはじまる。 外部から敵に対してより、内部からの裏切り・敵の出現の方が自分たちを危険に晒す。 だからそれを検出し、制裁することが脳科学の側面から書かれている。 いじめはそれが行き過ぎた過剰制裁や、理由にならない制裁が問題。 いじめをしている方は正しいことをしている。群れの問題を解決している。と本能が働いている。 子どもは理性で抑制することが未熟だから、よりいじめが起きやすい。 大人も例外ではなく、子どもと同じ集団にいても「いじめられても仕方ない」という心理が働くことがわかっている。 (だから担任の教師がいじめを止められないことが起きる。どころか一緒にいじめに加担する) しかも「教室」という、社会的に隔離された場所は非常に危険な要因が沢山あり、思春期(小5から中2ぐらい)の攻撃的な時期はエスカレートして、大事件になる。 言葉には出さない、態度や声の強弱での非言語でのいじめも問題で、こちらは証明が難しいので、いじめとしての認知も一層難しくなる。 いじめをする側を止めることは非常に困難で、いじめに対応する方法は いじめられている方を「隔離する」のが一番だと。 同じ群れの人間だと思わせない、よそ者だと思うと、攻撃される可能性はずいぶん減る。 (学校を休むといじめが酷くなる。というわけではない) または第3者の目をいれる。しかし、日本の学校で第3者巡回したりビデオカメラを設置するには相当のハードルがあるだろう。。。 いじめはバレなかったもの勝ち。という本質が元も子もない気分にさせるなぁ。 前述の身近ないじめの問題は、一度指導が入ったものの、今も続いている空気を感じる。 「いじめ」と「いじり」の判断は難しい。隔離も違うと思うし、有効なのは第3者、親の目を感じさせることだろうか。
0投稿日: 2019.02.06
powered by ブクログタイトル通りの内容。「いじめ」は人間が集団で生きていく上で組み込まれているようなものなので、なくすことは不可能らしい。
0投稿日: 2018.12.26
powered by ブクログいじめは人間の脳に組み込まれた機能である。 ということはいじめがダメだと言ってるだけではなくならないってことな。特に人間の理性ブレーキが成熟するのは30歳税以後らしい(遅い!)から、子供の間でいじめが発生するのは当たり前という前提のもとに環境や教育も考えようというのは納得。 日本人はセロトニンの活用が弱いからおおらかさより不安要素が大きく、これが「団結」を生み、異物と認識したもの(ヒト)を「団結」して排除する、正義の名の下に。これも脳の機能だという。 いじめの問題を「いい人」とか「悪い子」とかそういった正義論とか感情論で片付けようとするのでなく、脳の機能を理解した上で科学的な対応が必要だね。 人間こわい
0投稿日: 2018.11.07
powered by ブクログ医学博士による、いじめのメカニズムの解明本。なぜ「いじめ」がなくならないのかを脳科学的に説明している。説得力がある。いじめ防止策も、よく理解できた。 「いじめは本来人間に備わった「機能」による行為ゆえ、なくすことは難しい」表紙 「「いじめを根絶しよう」という目標そのものが、問題への道を複雑にさせているのではないでしょうか。「いじめは「あってはならない」ものだ」と考えることが、その本質から目をそらす原因になってしまている」p11 「いじめは学校だけでなく、企業やママ友グループ、スポーツチーム、地域コミュニティなど、集団の中では必ず起こりうる現象です」p13 「社会的排除は、人間という生物種が、生存率を高めるために、進化の過程で身につけた「機能」なのではないか」p13 「集団を作り生き残るために、共同体にとって邪魔になりそうな人物を見つけた場合には、リスクを恐れず制裁行動を起こして排除しようとする機能が脳に備え付けられていると考えられる」p23 「学術用語では、このただ乗りしかねない人を見抜く機能を「裏切り者検出モジュール」、そして、制裁行動を「サンクション」と言います」p23 「規範意識が高い集団ほど、いじめが起こりやすい」p34 「仲間なのに妬み合ったり、蔑んだり、いじめをすることはよくないことで、そのようなことをするのは、ある一部の人と思う人がいるかもしれません。しかしそれらは、実際には、状況や状態次第で、誰でも起こしうる行為です」p45 「日本人は、先々のリスクを予想し、そのリスクを回避しようと準備する「慎重な人・心配性な人」さらに、他人の意見や集団の空気に合わせて行動しようとする「空気を読む人」が多い傾向がある。つまり「裏切り者検出モジュール」の強度が、日本では高く、「この人は将来的な不安の種になるかもしれない」ということを検出する能力が高くなるといえる」p52 「いじめている側の、自分は正義であるという思い込みは絶対で、自分の行動を正当化し、「正しいことをするのは楽しいことだ」という感覚で相手を攻め、批判し、追い込んでいくのです」p60 「裏切り者検出モジュールの検出基準は、いじめる人も、いじめを傍観する人、さらには担任の先生も、それほど違いはありません。ですから、オーバーサンクションを受ける人の、いじめる側が指摘する部分に、それらの人が無意識に同調してしまうことがあります」p64 「大きな意図もなく、集団の和を乱してしまうような言動をとってしまう人。もしくは、真面目で一人だけ正しい指摘をするがゆえに、みんなの楽しい雰囲気を台無しにしてしまうタイプの人がいます。いわゆる「空気の読めない人」です。そういう人は、集団の中では悪い意味で目立ってしまい、その人の行為は、気に障る、目障りな言動と捉えられてしまいます」p71 「妬み感情は人間にもともと備わっている感情なので、止めることはできません」p75 「集団の中で、通報者は最も嫌われるタイプの存在です。標的になるリスクは高く、最も損な行為なのです」p121
0投稿日: 2018.10.21
powered by ブクログ脳科学から見たいじめ。集団で社会生活を営む人間は秩序を乱すものを異端として、排除する。それが極端になったり、未熟ゆえやり過ぎたりするのがいじめだと。うーん、納得。それを理解した上でどう対処していくのかが難しいですね。いじめなくそうというのは難しいというのも納得です。
0投稿日: 2018.09.21
powered by ブクログ人類が進化する上で異質なモノを排除する傾向、人間の脳がエクスタシーを得るために必要としている事。人間である限りイジメという現実から目を背けず、解決策はそこから見つかる事を理解して欲しい。
0投稿日: 2018.09.17
powered by ブクログいじめが終わらないのは、その行為が楽しくて、正義感すらも感じてしまうから。遺伝子レベルでその性質は決まっているという。教員目線での記述もあり勉強になる。 逆説的だが、人間関係を時には希薄化させることが、必要であり、例えば、席替えを頻繁にすることが求められる。
0投稿日: 2018.08.25
powered by ブクログ人間をヒトと表記するのは動物学的な観点からとらえる時の約束事だが、いじめ問題を生物学的にとらえたのが本書の要点である。脳科学的に見れば集団生活の異端者を駆逐しようとするのは生物としてのヒトの宿命であり、あらかじめ仕込まれたものであるというのである。科学者にそう言われるとなにか絶望的な思いになる。 もっともその仕込まれた性格を発動させないための工夫が本書の後半に提案されている。さまざまあるが、最も重要なのは我々の本性を知り、それを自覚することであるという。自分らの性を見下ろす視点を持てるか否かがいじめの連鎖を防ぐのには不可欠というのだ。 ヒトが人として生きるためには様々な工夫と努力が必要であるということを本書はあたらめて教えてくれる気がする。
1投稿日: 2018.05.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
身も蓋もないタイトルだ。 だが、読み進めていくうちに納得してしまう。 いじめは悪である。やってはいけないとは、誰でもそう思う。 いじめをなくそうと、国が、地域が、学校が、家庭が、真剣になっている。 だが、いじめはなくならない。 それは、いじめが人間に備わっている本能だからだ。 肉体的に脆弱なヒトは、集団を作ることで生き延びてきた。 その集団を脅かすものは、内部の「フリーライダー」。協力行動を取らない、ズルをする、ちょっと変わったヒトだ。 集団の維持のために「サンクション」(制裁)が行われる。 そのときに発生する「正義感」への陶酔、脳から発せられる快感にヒトは酔う。 脳内麻薬に耐えられないのだ。 誰かを攻撃している時、それは脳から発せられる。 ならば、いじめに対抗するにはどうすればいいのか。 空虚な道徳論よりも、具体的な方途を取ろうと著者は提案する。 クレーマーには、プロ意識を持って接する。 男性には正直に。 女性には共感を。 自分を客観視する「メタ認知」。 夫婦も友達も完璧な関係を求めず、60%程度を目指す。 自分も相手も生かす「アサーティブ」なコミュニケーションを心掛ける。 学校では、先生だけに抱え込ませない。 いじめはあるとの前提で、第三者の力を借りたり、行事運営の工夫、クラスそのもののあり方を見直す。抑止力をシステム化する。 それでもいじめがあれば、逃げてしまう。休んでしまう。転校、休校、なども大切なこと。 無理に学校に行かせるだけが、解決策ではない。 英知と工夫で困難を乗り越えていけるのも、人間の素晴らしさでもあるのだ。
0投稿日: 2018.05.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
草加図書館で借りた。 14 子どものいじめを止めるには「自分が相手を攻撃すると自分が損する」というシステムが必要。しかし、現状の学校現場では、誰も見ていないところで相手を攻撃すれば自分が損することはない。つまり、「賢く相手を攻撃したもの勝ち」という構造ができあがってしまっている。 40 学級内でグループ対立があった場合の対処法として、「仲良くしよう」というメッセージや、一緒に遊ばせる、食事をするといった活動よりも、対立グループがどうしても協力しないと達成できない目標、グループの壁を越えて進むべきゴールを設定し、それに向かわせるほうが、関係解決に有効な場合もある。 第二章まで読んだが、続きも読みたい。 最終章も流し読みしたが、結局この本のタイトルどおり、いじめは無くならない。解決も難しい。特に、同じ年齢の子供達が集まる教室では、少しでも異質だと、、、
0投稿日: 2018.04.22
powered by ブクログ20180406読了 2017年発行。「いじめをしてはいけません」と言うのは単に綺麗ごとにすぎず、どうも偽善的に感じられる。集団になれば子どもに限らず大人同士でも起こっている現象を、わるいことだからやめましょう、では説得力がない。人間には、集団の逸脱者を検知して排除しようする本能があり、そこに正義感や快感が伴うからこそ排除行動を止めるのはとても難しい。つまり誰でもいじめる側に回るメカニズムを備えているものだと認識を新たにすること。人間は不寛容になってしまうもので、不寛容は克服できないものだと認める、メタ認知力が必要。●子どもの脳は発達段階にあり、限度を知らず抑制が効かない。空間的に距離をおくのが一番。
0投稿日: 2018.04.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
面白かった。類似性と獲得可能性がどちらも高くなるといじめが発生する可能性が高まる。苦手な人とは60%くらいの距離感、など人付き合いの参考にもなるかも。
0投稿日: 2018.04.12
powered by ブクログ遺伝子レベルで日本人にはいじめが多いのがわかる。 小学校から人の流動性を増せば、ねっとりとした人間関係もなくなり、排他性がなくなる。
0投稿日: 2018.03.13
powered by ブクログいじめは、脳が起こす機能だと思えば、誰もが加害者になりうり、被害者に罪がないことを皆が認知することが必要。成長に合わせて自分をコントロールするメタ認知力をつけられるよう環境作りとはなにか?がわからなかった点が残念。 いじめは脳に組み込まれ機能だから、完全に止めることはできないことを、まずは皆が知ることが大事。でも解決策として、脳を騙すことやその機能をコントロールすることはできる。人間関係を固定しない。大学でいじめが起きにくいことを考えたら、クラスがあることの必要性を再度考え直し、みんなですることの意義を必要に応じた仲間で行う機会を設ければ良いのではないか。会社のフリーアドレスによる働き方で、人間関係は60%の良い状態が保て、パワハラが減少するかもしれない。 人は不寛容になるもので、不寛容は克服できないものだと認めること。この自己を認めること、認識する力がメタ認知力。 成長に合わせて自分をコントロールするメタ認知力をつけられるよう環境作りとはなにか?がわからなかった点が残念。
1投稿日: 2018.02.18
powered by ブクログもちろん道徳観に訴えることも必要だけど、それ以上に、そもそも脳の動きがある。オキシトシンとセロトニン。この分泌の観点で、いじめもさることながら自分の反抗期がなぜ始まったかを考える。 それから、日本人たるものが醸成された江戸時代、戦争の話も面白かった。 #ヒトはいじめをやめられない #中野信子
0投稿日: 2018.02.11
powered by ブクログサンクション=制裁感情が発動 オキシトシン=愛情ホルモン 分娩時 授乳時 妬み 排除感情 負の側面 過ぎたるは猶及ばざるが如し 可愛さ余って憎さ百倍 規範意識が高い集団 不文律として存在する規範 外敵を作り出すことで、内なる結束を高める手法です。 蔑んだり 逸脱者を見つけ出そうとする セロトニン=安心ホルモン セロトニントランスポーターの多寡たか 元和偃武げんなえんぶ 遡って考える 情動は往々にして理性を凌駕することを物語っています匿名性によるリベンジの回避 バッシングすることで得られるドーパミンの快楽を求めて まいきょにいとまがない枚挙に暇がない システムと状況次第で悪魔になり得る 正義という一種の脳内麻薬の中毒 そんたく忖度 類似性も獲得可能性も低い為、妬みの対象にはなりません。 シャーデンフロイデ=他人の不幸は蜜の味 LGBT 福島第1原発の賠償金 テストステロと暴力性の関係 支配欲や攻撃性といった男性的な傾向を強めるホルモン いじめが増える時期は、6月と11月 季節と脳のメカニズム 生理的報酬 金銭的報酬 社会的報酬 生起 サイコパス 合理的な判断力 反道徳的行為 大胆な決断 人間という種を保存する為には有益だった 同調圧力という向社会性 アンダードッグ効果 間合いの取り方 能力相応のこと ないがし蔑ろ かんどころ勘所を押さえる 自分の意見を無理に押し通すのではなく、相手の意見を尊重しながら、率直に自分の意見を話す姿勢を「アサーティブ」といいますが、日本人は実はとても苦手です。 ミラーニューロンを介して自分もその人の脳の活動パターンをコピー 人間はそもそも模範する能力が高い動物 日照時間の変化 どんなことも通過点なのだということを学ぶ機会 心理的な囲い込み 淵源えんげん 国民皆兵制 自身を納得させるエクスキューズを見つけ出すことに長けてきます イタリアではみんなと違う意見を言わないと評価されない 突出した天才 現出 アンチテーゼを提示 均質性を下げる工夫 仲間を大切にすることと戦争が実はリンクしている 一計を案じます ザ・サードウェーブ実験 懐古趣味的な幻想に基づいた誤謬ごびゅう 喫緊のいじめ防止には間に合いません 隠蔽体制への疑念を払拭 ノンバーバルコミュニケーション=非言語コミュニケーション 声の大小や抑揚 ルシファー・エフェクト 触法行為 大きな抑止力 費用対効果で考えてもメリットの方が大きい 種を保存する為の本能として組み込まれている 解決へのベクトル 異端者を糺すただす 凄惨なことを起こしうる機序 杓子定規 瓦解 不寛容は克服できない メタ認知力
0投稿日: 2018.02.10
powered by ブクログ反抗期男児には「テストステロンが増加してるからわけもなくイライラする」事を教える→ブレーキが未発達で脳が成長過程 6.11月は日照時間が変わりセロトニンの合成がうまくできず分泌量も減り不安が強まりうつ状態になる 学校でもっと脳内物質やホルモンについてやれば? 団結はいじめを生む。友達がいないことは悪くない、みんなと違う意見も悪くない 同年代とのコミュニケーションを学ぶ必要はある?ー学校の意味とは? 一緒に良すぎない、オキシトシンを高くしないことが中を悪くしない秘訣
0投稿日: 2018.02.01
powered by ブクログTVで活躍している中野信子さんによる、脳科学の基礎をふまえたいじめの原因分析と、その対処法を提言した内容。 日本の場合は同調圧力が強い社会性がサンクションを生むとしているのは納得ですが、これに同調するのがいじめの温床になる気がするのは、考えすぎなのかサイコパスなのかは、わかりません。
0投稿日: 2017.11.28
powered by ブクログ子供社会でも大人社会でもいじめがなくらならない。なぜいじめが起こって、なぜいじめがらなくならないのか、それを脳科学の観点から探っているのが中野信子先生の本書。いじめをなくすことが難しいのなら、いじめの回避策が重要というお考えに賛同します。全ての教育関係者に読んでほしい良書。でも、学校におけるいじめ対策として中野信子先生は防犯カメラを全教室に設置する案を掲げているけれど、それは現実的ではないし、教員や学校関係者をあまりに信用しなさ過ぎ、疑念にかられすぎでは。教員や学校関係者はプライドを傷つけるし、教員や学校関係者からは絶対に受け入れられないでしょう。
5投稿日: 2017.11.23
powered by ブクログ著者の作品としては平常運転。 社会や人間の問題を脳の器質としてあっけらかんと説明してしまう。その対象が今回は"いじめ"。 それを言っちゃ〜おしまいよ、といういつも通りのカタルシスがなくはないが、引いてくる例は著者のファンならば見慣れたものばかりで目新しさはない。中野信子未体験なら悪くはないが"サイコパス"の方が良い。
0投稿日: 2017.10.05
