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血の轍(1)
血の轍(1)
押見修造/小学館
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総合評価

29件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    [全巻読後の感想] 押見修造作品の特徴として、自分の魂を削りながら作品を作り出すような、作者自身が己に問いかけるようなパーソナルな作家性があると思います。 その作家性が個人的に、時に非常で難解であったり、エンタメ性と乖離してしまったりすることがあるのですが、本作はエンタメ性と内省的な作家性がいいバランスで共存している作品だと思いました。 特にラストシーンは作者だけでなく、毒親を抱える、、、いえ、もっと広義的に様々なトラウマを抱える人々にとって、普遍的な救いとなるようなラストではないでしょうか?ここ数年読んだ漫画の中では最も素晴らしいラストシーンでした。

    0
    投稿日: 2025.10.11
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    逃げ場のない子ども、心が歪んでいく様がリアルに表現されていて、気分よくない。でも作品としてはそれくらいに力を持っている。本当は星をもっとつけたいのに、ただ読後の気持ち悪さで3に留まるといった感じ。(すみません)

    0
    投稿日: 2025.08.20
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    全17巻 母の悪行、奇行を見てしまった主人公の人生が歪み苦し始める物語………序盤は良かった ただ段々と………惡の華でもやりましたやんっていう描写がちらほら出てきて盛り上がるどころか既視感ばかりに(キャラ造形も似すぎでは) でも惡の華から画力が上がり、やりたいことが出来てきたっていう作者の嬉しさみたいなのは伝わりました。 惡の華か血の轍、どっちか読めばいいんじゃないですかね。お腹いっぱいす。1巻はオモロイ

    3
    投稿日: 2025.07.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    全17巻読了。 静一にも、静子にも、一郎にも、押見先生にも、ほかの読者にも、じぶんにも、みんなにお疲れさまと言いたい。サイコサスペンスとジャンル分けされているけど、個人的にはヒューマンドラマだった。言葉以上に表情で訴えてくる漫画。特に静一は吃音があるし、発するべき言葉がわからない状態が続いていたから。いやはや、本当にすごい漫画だった……

    0
    投稿日: 2025.04.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    母親の醜さと子供の醜さ、父親の立場 「笑ってあげる」というシーンを自身の子供時代と重ねた 自分ももしそうしてあげられる器量があればと違った未来があったのかなと考えた しかし親と子の器量は今までの境遇で培ったものでしかなく仕方のないことだとも感じた コミュニティが家族内に限定されると親も子も互い同士を正し合うことは不可能であり、不可能であるという極端な結論づけをしてしまいたいほどに説得力があった 父親が落第生であったことがまたさらに説得力を増した、一郎は男と父親を分け、静子は女と母親を分けられなかった それについて正しさはないと感じていたがこの物語では女の醜さが濃く示されていた良くも悪くも男と女はその程度だと感じた 一郎も静子を母親としても女としてもうまく扱えれたのではと一郎への落ち度も感じている 静一が「愛し合っていた」という結論をつけて生き続けていたことを自分にも重ねたいと感じた

    0
    投稿日: 2025.03.20
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    もやがかったような絵の表現がすごかった。主人公の妄想と現実の境が分からなくなっていく表現描写に恐れつつ、じっとりした綺麗さもあった。あと、やっぱり押見修造の描く少年少女は可愛い。笑った時目が三日月形になるのがすごく好み。 最初は行きすぎた母性に対するグロさみたいなものと思っていたらだんだんと抉られていく。母親ではなく、得体の知れない化物として作中の母親を見ていた。 吹石さんじゃなくてママを選んだと訴えた直後、気持ち悪いと突き放されるのほんとにえぐかった。 最後の一言で、あぁ、本当にちゃんと静一は解放されたんだと思い、鳥肌がたった。

    0
    投稿日: 2024.06.24
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    面白い...表現力凄すぎ。 毒親なんだけど、一言ではくくれない... 愛と憎悪と人間の深層心理の訳わからなさに翻弄された。 何が人を作るんだろう。 読む手が止まらなかった。

    0
    投稿日: 2024.05.15
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    押見修造 作品 凄いものを読んでしまった。 思春期の少年の私小説的で叙情的な苦しい物語。 見ている私も登場人物もその罪に縛られ 思考停止させられてしまったのか。 ページをめくる手が止められなかった。 希望や絶望で記憶をすり替えても、 記憶にモヤをかけても 人は生まれ変わる事も、 人生を巻き戻すことも出来るはずもなく。 終わらせ方にフォーカスして 収束して ボヤッと消えて行ってしまう。 一人称視点で語られる内容に ついつい自分を重ね合わせてしまった。

    1
    投稿日: 2024.03.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ⚠️最終巻までのネタバレを含みます⚠️ 筆致がエドワード・ゴーリーの絵本のように細かくおぞましさを含んでいて、母親と静一の精神の異常性がよく描かれていた。特に発狂した時の線のぐちゃぐちゃ加減はまるで幼稚園児が書いたみたいに崩れていて、他の漫画には無い狂気を感じさせた。 あとは目や口といった体の部位の描写が生々しくリアルで、台詞がなくとも表情で感情がこれでもかというほど伝わってきて緊張感がとても伝わってきたので、あぁ、次のページを捲るのが怖い……と躊躇う瞬間が度々あった。 内容については、静一が母親からされた虐待じみたことを恐怖し、恨み、自分の精神と人生を殺した母親を自分の中から殺して生きることになったけれど、再会して母親の過去を聞いた時に”あなたも殺されたんだね”と、第三者からみれば決して消えないであろう憎しみに折り合いをつけて、母親を介護する選択をしたことには色々考えさせられました……最期の最期には本音を言い合って笑い合って”母と子”になっていた……。 そして自殺未遂を繰り返していた静一が最終話で綺麗な風景を見て「綺麗だ」と思える心を持つことができたことには、一人の人生が救われたというか、生きていてくれてありがとうと言いたくなった。最後母親の顔を思い出せなかったのは、きっと静一がちゃんと静一自身の人生を歩むことができているからだと思いました。 年の瀬に素晴らしい漫画を読むことができて嬉しいです。私も自分の人生を歩んでいけるようになりたい。怖いものみたさから読んだ漫画でしたが、私に生きる勇気をくれました。

    3
    投稿日: 2023.12.22
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    最新刊まで読了。 毒親って言葉、今でこそよく聞くようになったが、物語はそんな言葉がまだない時代。 "うちのママ、なんか......" この、母親に対して抱いた違和感に自責や反発を繰り返す思春期の子どもの葛藤はまだ見てられる。 それに漬け込み、我が子を無意識下で洗脳しようとしている母親がマジでこわい。 よく『トラウマ作品、自己責任系』として紹介されていて、気になるけど読む勇気がでないでいたが個人的には読んでよかった。人に勧めたいかとなるとまた話は別だが。 私みたいに1人で読む勇気がないという方にまずはこの動画をオススメしたい。 https://youtu.be/Ivin4VET0Y8 1~3集を専門家のプロファイリングに添って丁寧に分析されていて、1人で読むより確実に面白く読み進められるしなにより心強い。 動画にもある通り、いち"解釈"なのでこれが全てではないということを念頭に置いて物語の理解を深める手助けにして欲しい。

    0
    投稿日: 2023.02.08
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    13才の静一は一人っ子で週末になると従兄弟のしげちゃんとおばさんが家にやってくる。 夏には家族で、山に旅行へ。 そこでしげちゃんが崖から転落したのだが。 はじめからタッチがホラーっぽくて、何か違和感を感じつつも初めての作者さんだし… と読み進めていたら衝撃のラスト。 先が気になるけど怖い。。。

    0
    投稿日: 2022.11.18
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    トラウマ 家庭環境(特に母親と)に問題があった人が読むと結構キツい 押見先生の独特な間の描き方と表情と説明し過ぎない倫理描写がリアル キツすぎて途中で読むのやめた

    0
    投稿日: 2022.09.27
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    血の轍(ビックコミックス) 著作者: 発行者: タイムライン http://booklog.jp/timeline/users/collabo39698 facecollabo home Booklog https://facecollabo.jimdofree.com/ 数々の衝撃作を紡ぐ怪奇サイコホラー!

    1
    投稿日: 2022.08.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

    押見修造著『血の轍1』(ビックコミックス) 2017.9.13初版発行 2022.8.6読了  主人公の静一は端正な顔立ちの美少年。母親は美人でやさしい。好意を寄せてくれる同級生がいて、体育以外はオール5の秀才。一見して誰もが羨ましく思うような境遇である。  ところが、どうにも拭い切れない死臭のようなある種の不安定さが作品全体に漂っている。戦前の古臭い学年誌のような表紙デザインもさることながら、読者はある違和感を覚えながら読み進めていくことになる。  その違和感の正体は、静一が母親の本性を目撃することによって明らかとなるのだが、とても「過保護」という言葉で回収できるような性質のものではなかった。  つまり、この母親が漂わせている雰囲気は性的なものであり、しかも、それが息子の静一に向かっているという、究極的な母子密着の願望を母親が抱いているのではないかという疑念だ。性倒錯者かどうかは分からないが、他人の死を間近で見ることによって性的絶頂感を獲得しているような描写も散見される。ヒステリーのような錯乱状態に陥っている描写もあり、母親の発育・養育歴が気になるところである。なお、ヒステリーはギリシャ語で「子宮の病」という意味がある。  母親の異常性に比べて、父親はほとんど存在感がない。義姉親子は土足で自宅に入り浸り、陰で母親の悪口を叩いている。自然/不自然で二分しようとするなら、義姉親子が自然ということになろうが、明らかに読者が義姉親子に不快感を抱くように誘導している。  今後、どのような展開を見せるか分からないが、母親が密かに抱いている願望は「息子を殺して独り占めする」という方向に転がりかねない危険性をはらんでいる。可能性として、息子を殺すかのが先か、母親を殺すのが先か、といったキテレツな展開も期待できそうだ。

    1
    投稿日: 2022.08.06
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    2022.4.7 続きが気になる。未成年が逃げ場を持てないストーリーの漫画を最近よく読むが、本当に地獄。救われない。手を差し伸べられるような大人になりたい。

    0
    投稿日: 2022.04.07
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    怖いけれど、怖いもの見たさで次々と読んでしまう感覚。話が進むにつれて、どんどんと読み進めたくなってくる。今後の展開がとても楽しみ。

    4
    投稿日: 2022.01.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    丁度、3巻まで読みました。 常々、男は皆マザコンだと思う。 思考回路の何処かの部分は、母親に無言の支配をされている。 自分を命懸けで産んでくれた女に逆らえないのは、 男の運命なのだろうか? 【過保護】【溺愛】と【普通の子育て】【普通の教育】の境界線は、 一体何処からなんだろう? 自分も一人っ子男子を産み育てていると、 登場人物の静子の気持ちも少し解るような気もする。 サイコパス的な思想を持った静子は、 一巻では読み手に言い知れぬモヤモヤする感情を与えるが、 3巻では精神が殆ど壊れて行ってしまう、 一人息子の静一は、そんなママ静子への愛情と、 そして、思春期特有の純真と相反する反抗心が交差する時期。 普段、漫画は読まないけれど、 「血の轍」というタイトルと画力。 それから、何処かの町の片隅で起きているようなストーリー展開。 リアリティー溢れるヒューマニズムの塊のような作品に、 3巻30分というビックリするような速さで読み倒しました。 この漫画、終焉はどうなって、どんな終わり方をするんだろう。 凄く気になる。

    0
    投稿日: 2020.11.25
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    狂気の母親が義理の姉さんの子供を崖から突き落とすシーンが何とも狂ってる。 精神疾患なのか? それとも、息子に対する異常愛なのか。息子に絡む奴らは次々に排除していくパターンとみた。 展開が楽しみなので、次巻も買うぞ

    0
    投稿日: 2020.04.16
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    パラパラ一瞬で読めるからストレスはないけど、今回は訴えてくるものが乏しそう。不気味な母がどうなっていくのかってことだけど、正直、ミステリ界隈では使い尽くされた題材じゃないか?読み続けるかはちょっと微妙。

    1
    投稿日: 2018.12.26
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    キャラクターの表情や、コマ割りの間の不穏さにドキドキしながら読んだ。 台詞が少なく、読むのに時間はかからない、というか‘嫌な予感’が現実になるのを‘期待して’しまってページをめくる手が止まらない。 イヤ~な漫画(誉めている)です。

    17
    投稿日: 2018.09.26
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    母・静子、息子・静一 そして影の薄い父親の存在 愛情を息子にそそぐ静子に狂気の予感しかない1巻!

    2
    投稿日: 2018.09.03
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    父一郎、母静子、息子静一。。。一見平和そうな仲のよい家族。しかし何かヘンだ。特に母静子の息子への過剰なほどの愛。美しい母静子はとんでもない事件を起こしてしまう。それも息子の前で。これからの展開が気になるところで終わってしまうが何かぞっとした。何か禁断のニオイがする。「血の轍」、悪夢の予感。

    5
    投稿日: 2018.08.11
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    綺麗なお母さんは好きですか?自分は好きです(笑)。自分は雑誌でも単行本でもこの作品を読んでいますが、普段は美しくて明るい世の理想的な母親なのですが、ふとしたきっかけで突然変異する母親の二面性に毎回引き込まれます。この漫画を通じて押見作品を知ることになるのですが、自分はすっかりファンになってハマりました。

    1
    投稿日: 2018.03.24
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    家族と言う閉鎖された関係性の中で、底の方に流れている歪さがぞわぞわ感じられる。押見修造さんにはBLと言う前提で真っ向から漫画描いて貰いたい。

    1
    投稿日: 2018.01.05
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    押見さんの作品はどれも似たような雰囲気が漂っていますなぁ…まあ、別につまらなくはないんですけれども、この作品も毒親? とかいうのがテーマなんでしょうが、全体的に漂う雰囲気は悪の華なんかと似ています…まあ、別に悪くはないんですけれども…。 ヽ(・ω・)/ズコー これからの展開が気になるか!? と問われれば答えは否! ですけれどもまあ、惰性で読み続けてしまいそうですねぇ…。 それにしてもこの表紙の母ちゃん、いくつなんでしょうねぇ…いい年こいて母ちゃんにナデナデされてもまんざらではない、みたいな表情を浮かべる主人公…。また押見氏の個人的な好みが反映されているんじゃ? と邪推しつつ、様子見ですかね…。 さようなら…。 ヽ(・ω・)/ズコー

    1
    投稿日: 2018.01.01
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    押見修造はほんとうにこういう緊張感出すのがずば抜けて上手い。普通に家族っぽいのに段々怖くなってくる。

    1
    投稿日: 2017.11.15
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    置かれた状況としては「裏・惡の華」とも言えそう。 そんな環境の中で、本作では母親に焦点が当たる。 母親の過去は? 母親の性格は? 妙な色気はどこから? 画集「ファムファタル」も欲しいな。

    0
    投稿日: 2017.10.02
  • 面白い・・

    あり得そうで面白いけど、世間一般でよくいるだろうとされる・言われている毒親っていう感じではないので、子育ての参考にと読まれるなら参考にはなりません。 でもこういう人が世の中には本当にいて、犯罪者になったりしているんだなぁと思わせる。 淡々と進んでいく日常・・からの。 独特な怖さがあります。 引き込まれます。 お母さんの笑顔が恐ろしい。

    0
    投稿日: 2017.09.11
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    『究極の毒親』とコピーを打たれた漫画だが、まだ起承転結の起がほとんどなのでわかりやすい毒親表現はあまり出てこない。 1巻の中で一番の毒は『過保護』ではなく「親戚が遊びに来るから他の約束を断っておいて」という場面で主人公が「当たり前の様に断りを入れる」やりとりが強烈に毒気を放っていると思う。 今後に期待。

    0
    投稿日: 2017.09.11