親米保守のねじれの分析など、新鮮な観点での論考がすすめられている。 さて、欧州の日本観とはどうなのだろう。
本書は冷泉彰彦氏の問題意識の高度な結実である。 日本とアメリカの奇跡的ともいえる強固な関係と奇妙なほどに共通基盤のない二国間関係に警告を発することを、右派・左派という矮小かつ汚れたイデオロギーの枠外から行うということに成功していることに感動する。