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ロシアについて 北方の原形
ロシアについて 北方の原形
司馬遼太郎/文藝春秋
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総合評価

50件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ふらっと立ち寄った本屋で見つけた。日本とロシアの関係性の原形を探ったエッセイである。 シベリア開発における食糧の安定供給を目的として日本と接触したのが、両国の因縁の始まりであるという。 鎖国政策時の日本は、毛皮に殆ど興味がなかったこともあり、ロシアに対して極めて冷淡に対応した。 この時醸成された緊張感が、日露戦争の遠因になった可能性も否定できない。 領土拡張におけるロシアの型は、ロシアに救援を求める勢力に加担して勝ち取った地域をロシア化する、というものである。 ウクライナ戦争開戦の経緯から、今でもその原形は残っている。北方領土も火種を抱えている。 ヤルタ協定において千島列島(ロシアとしては北方領土も含んでいると思っているのだろう)はロシア領となった。そしてモンゴルもロシア傘下となった。つまり、モンゴルは中国のものでは無いということを合意した。 北方領土の領有権を日本に認めれば、中国がモンゴルを返せと言ってくるだろう。 以上のような視点を、本書から学んだ。日露関係だけでなく、アジア全体としての視野の広さが重要なのである。

    0
    投稿日: 2026.01.24
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    現在の国際情勢にもつながるロシアという国の原型を学ぶことができました。ロシア社会の始まりが、十三世紀のはじめのチンギス・カンの襲撃などの外敵におびえざるをえない状況からはじまっているとう解釈は、なるほどと思いましたし、非常に面白かったです。今回、あらためてですが、遊牧民の強さ(と残虐さ)を再認識できました。そして、なぜ彼らが強かったのかの知見も深まりました。元寇でモンゴル(南宋)の襲撃を防いだ鎌倉武士団は、本当に強かったと思います。ただ、冷静に考えて、日本が島国であったことも撃退できた大きな要因だったんだなと思いました。もし、日本が陸続きで、主戦力がモンゴルの騎馬部隊だったとして、どちらの弓が遠くに飛んで、そして、技術を含めてどちらの弓が強かったのか、とても興味があります。日本とロシアの外交の始まりが、シベリアにおける飢えと渇えからおこっているというのは初めて知りました。ロシアは、日本に開国してほしかったのだと思いますが、ペリー(アメリカ)のように乱暴な手段やハッタリを使わなかったのは好感がもてました。あと、ロシア人の毛皮に対する情熱というか執着には、ちょっと笑いました。ある意味、命をかけて毛皮をとりにいくそのモチベーションは、やはり寒冷な土地に住んでいるからこそでしょか。現在も日本とロシアは国境を接していますし、領土問題もかかえています。今回、この書籍を読んで、やはりあまり過激な行動をするのは得策ではないと思いました。それは決して、弱腰ということではなく、相手を怯えさせないようにする、これは武士道精神にも通ずる姿勢ではないかと思いました。

    14
    投稿日: 2025.07.06
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    司馬遼太郎が『坂の上の雲』『菜の花の沖』執筆のために調べ、考えたロシアと日本の交渉史についての考察集。シベリアやモンゴルの遊牧民の歴史や文化、そして境界を接してきた中国、ロシアとの関係のあり方がロシアと日本の関係を見るときにも理解を助ける、ということで長い歴史考察が進んでいって、司馬作品の歴史的な出来事を文化的民族的文脈に落とし込む背景にこういう調査と考察があるのだなと興味深かった。シベリア経営のために江戸期日本との通称を模索したロシアという関係は知っていたが、鎖国日本の外洋船禁止の中で歪に発達していた北前船や東廻り船は難破、遭難のリスクが高いもので「江戸期日本というのは、政治的に漂流民を大量生産しているようなものだった」という点は考えたことがなかったのでなるほど、と。『菜の花の沖』もそろそろ読まねば。

    0
    投稿日: 2025.02.28
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    日露交渉史。司馬遼太郎なので古い。が、昨今の事情を説明するかのような記述もあり流石という気になった。

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    投稿日: 2025.01.07
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    ヤルタ会談に関する理解、このたった数行レベルの話をするための前提となる事実認識の読者への要求がすごい。 ?と思うところもあるけれども、今のウクライナとかアジア人の他者への理解など、考えさせられる考察多いです。 これなら作者お得意の蘊蓄ご開陳も致し方なし、です。

    1
    投稿日: 2024.05.18
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    司馬遼太郎氏が『坂の上の雲』など、ロシアを題材にした作品を執筆する中で感じた彼の国に関する論考がまとめられている。その歴史的な成り立ちや、「タタールのくびき」等の民族的価値観に影響を与えた経緯について、体系的に理解できる。 ロシアの日本に対する羨望は、領土拡張などの野心というよりも恋慕に近い感情がある。シベリアという巨大な大陸を抱え、そこに暮らす住民たちの飢えや経済交流を極東側の列島に期待してきた歴史があるが、鎖国し毛皮や自然資源をさほど求めてない日本はずっと交流を絶ってきた。 帝国としては後発で、広大な領土をまとめるためには統制的な絶対君主が必要な国家体制は、実は今も変わっていない。そして常に飢えてきたロシア国民にとっては、ウクライナ周辺の肥沃な農地は手放してはならない不凍の食糧庫だろう。現在の国際情勢にも繋がるロシアという国の源流を知る上で良書である。

    2
    投稿日: 2024.04.12
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    某所読書会課題図書:シベリアを中心に東方のロシア、南方の蒙古、中国の動向を非常に長いスパンで詳述したものだが、知らない事実が満載で楽しめた.ウクライナがある意味でロシアの原点であるとの指摘もあり、2022年2月に始まったウクライナ侵攻も歴史的な考察が必要だと感じた.シベリアに進出したロシアが日本の存在を知り、様々な工作を仕掛けてきた歴史的事実も、現代人として知っておく必要があろう.工藤平助(1734-1800)などあまり歴史の表に出てこない人物に注目していることに感心した.イルクーツクという地名は、小生が小学生時代 我が家によく来ていたおじさんがイルクーツクにいたことを話してくれたことを思い出し、懐かしかった.

    1
    投稿日: 2024.03.17
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    司馬さんのロシア感は深いです!ウクライナとの戦争も歴史的な背景があるようです。タタールのくびき、とか

    0
    投稿日: 2023.05.08
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    どっかのおすすめで出てきたので読みました。意外と国としてのロシアの歴史はそんなに長くなく、モンゴルなどにいた遊牧民に支配される時期が長かったんだなと。シベリアという土地を併合してからロシアという国は始まり、シベリア経由で日本に接近してきて今日に至る流れはわかりやすかった。雑談に書いてあったが北方領土をロシアが手放さない理由がヤルタ会談にあり、外蒙古を中国に間接的に返さなきゃいけなくなるからっていうのは納得した。

    1
    投稿日: 2023.05.05
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    ロシアと中国とモンゴルとチンギス・ハーン。 千島列島。 ロシア人の気質の成り立ちが、地理的に歴史的に理解できました。 この本は、高校時代に読みたかったです。 今まで司馬遼太郎さんを敬遠していたこと反省しました。 あらためて『坂の上の雲』を読みたいと思います。 図書館で借りましたが、文庫本を購入しました。読み返したい本です。

    3
    投稿日: 2023.03.30
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    こんな時期だから読んでみた。ロシアを巨人の左腕と右腕に例えていた。そこに生きている人と牽制者はきっと違う。

    26
    投稿日: 2023.02.18
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    ロシアの発展と隣国(モンゴル、中国、そして日本)との関係史について紐解いていく流れ。 ロシアが、未知の世界を開拓したいとシベリアへ乗り出したことは自然な流れ。でもいわゆるこれが運の尽きか、手を出したことがきっかけで、隣国との関係が悪い方に動き出してしまったのかなと感じた。だからと言ってロシアを嫌うでもなく、あくまで歴史の流れに沿ってロシアという国を浮かび上がらせる書き方に感動した。むしろ大正〜昭和にかけ、ロシアに反発するように膨張してしまった日本を恥じているのも伝わる。 最後に。読み終わった2023年、出版の1989年から30年以上経つのに今のことを話しているかのようなリアル感。芯をとらえた本は長生きだなあと感じた。

    3
    投稿日: 2023.02.02
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    ロシアというよりもモンゴルやシベリアの遊牧民族についての記述が多く勉強になった。遊牧、民族にとっての草原の大切さや中華民族が濃厚することによって、その草原が失われるので、彼らにとっても防御反応として中華帝国を進行せざるを得なかったと言う考え方は画期的だった。

    1
    投稿日: 2022.12.27
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    今この時期だから 読んでおきたいな... と思っていたら 偶然リユース文庫で入手 そして ロシアの成り立ちについて 対日関係の歴史について 全く無知だった自分 目から鱗がぼろぼろ 読んで良かった一冊 政治家がマストで読んで 勉強してくれ と思う 市のリユース文庫にて入手

    2
    投稿日: 2022.12.11
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    動物農場でもはやかなり直喩的に描かれたというロシア、歴史も背景もけっこうぜんぜん知らない…と思って読んだ。ロシアの原型を、日本とシベリア地方の関係を主な視点にモンゴルなど周辺地域も含めた深い洞察で紐解く。最後のページに地図あるけど最初に載せてくれ…

    0
    投稿日: 2022.10.10
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    いつもながら作者の深い洞察力と理路整然とした筆致に唸らされる。近くの大国でありながらその歴史やシベリアへの進出の背景など、知らないことばかりで興味深かった。騎馬民族の盛衰の背景もなるほどと思わせる。

    0
    投稿日: 2022.07.18
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    時節柄、ロシアの本質に迫るような本を読みたいなと思って手に取った。 副題の通り、ウラルより東の話が主なので、ウクライナの話は(クリミアの話が少々登場するする以外は)出てこないし、なんと言ってもまだソ連がある時の本なのだが、約二百年に渡るロシアと日本の外交関係を俯瞰するには大変な良書。 1945年ヤルタ協定の僅か3条の内容が、1条モンゴルの現状維持(ソ連勢力圏)、3条千島列島のロシアへの引渡(2条は日露戦争による日本の権益のロシアへの返還)、で、北方領土返還が即、モンゴルの中国返還(清朝時代の版図を正とすれば)に繋がり得るため、中国が注視している、ということは全然知らなかった。 パリの貴婦人が黒貂の毛皮を珍重しなければ、ロシアのシベリアへの進出の動機が無くなり、世界史が大きく変わっていたかもしれない、と考えると不思議な気持ちになる。

    4
    投稿日: 2022.07.16
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    書店の本棚でちょっと気になって読もうと取ってみたら、元に戻すときにバサバサっと何冊も床に落としてしまい、慌てて片付けながら少し申し訳なく、何かの縁だからと一冊購入。 持ち帰って読み始めて、「ん?この本家にあったかも」と本棚の奥に全く同じ文庫本がありました。 内容は古来、ロシアの西欧に対する思いとシベリアへ翼を伸ばした歴史的経緯。そしてその先にある日本とのかかわり方について。 すっかり忘れていたけど面白かった。

    1
    投稿日: 2022.06.30
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    ロシア、アメリカ双方にとって日本の地理的重要性は高く、日本という小さ島国が経済的に成長し、今のところ平和を保っているのはある意味奇跡と言えるかもしれない。 ただ、それはもちろん日本自力で成し遂げた訳ではないが。

    0
    投稿日: 2022.06.05
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    ウクライナ情勢に関連して増刷され平積みになっている司馬遼太郎の作品。坂の上の雲、菜の花の沖でロシアについて書いた司馬遼太郎がその時に触れたロシアの一側面をまとめている。 司馬遼太郎といえばモンゴルというイメージが私にはあるのだけれど、そのモンゴルという大地、草原地帯の遊牧民との関係性からロシアの国家観を描いている。 クリミアから中央アジア、シベリアへと続く草原地帯における遊牧民から圧迫を受け続け、次第に克服し内部に取り込んでいく過程が、ロシアの非ヨーロッパ的なアイデンティティとして通奏していて、ロシアのユーラシア主義はここから続いているということがわかる。ロシアのシベリアへの進出はアメリカにおける西部開拓と似ているところがあって原住民を野蛮に蹴散らしていくようなところもあったという。しかしながら、ロシアの遊牧民への扱いもだいぶ酷いのだけれど、中国はさらに酷いのも驚く。本来なら距離的に近い中国がこの草原の支配を確立していてもおかしくないのだけれど、清朝が漢族の国家でなかったゆえに、漢族の優位性を押し出す政策を強く押し進めた結果、シベリア・モンゴルの取り込みは失敗してロシアの大地となった。 日本はそのロシア人がシベリアまで進出してきた毛皮業者が食料を求めてやってきたころからの接点が生まれていて、鎖国政策ゆえにけんもほろろに断っている。ただ千島列島あたりに漂流した日本人がロシア人に匿われ、サンクトペトロブルクまでつれていかれて皇帝に会ってもいたりする。それほど当時のロシアは日本と交易がしたかったということのようだ。 それにしてもロシアはモスクワ、サンクトペトロブルクというヨーロッパ的な顔を西側社会にはみせているけれど、実際にはシベリアまで東側に大きくウイングを広げているのであって、その内実はシベリア進出、遊牧民との戦いの感性が強く残っている国家なのだとも思う。その意味でロシア人の感覚を我々(特に日本人)の感覚で安易に測ってはいけないのであって、中国だけでも厄介なのに、もう一つ厄介な国が隣国にいることを日本人は忘れてはいけないとも思った(ただ気軽に煽ることは避けた方がいいとも)。 その点、朝鮮半島・韓国とは上手くやっておいた方がいいとは思うのだけど、亀裂は深く悩ましい。

    0
    投稿日: 2022.04.26
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    10日ほど前、インフルエンザに罹患。もともと、4歳の娘がインフルでした。一方こっちは風邪が酷かった。保育所に復帰する為の治癒証明を貰いに行った小児科で、「一応自分も」と、検査したところ、陽性。(ちなみにその小児科は、人に薦められて行きつけにしているのですが、大変に優秀で親切です。堪らず大人も行きつけにしてしまっているくらい。東横線横浜よりゾーンの方は是非お薦め)  早期発見のおかげか、あまり高熱が出ず、暢気な療養でした。インフル休暇のお陰で、「しばらくは仕事が慌ただしくないのでゆっくり読書もできるな」、と色々考え「カラマーゾフの兄弟」の再読を年末年始の楽しみにすることに。長らく買ったまま手を触れていなかった、光文社古典新訳文庫の亀山訳です。  亀山訳は「罪と罰」の再読で経験済み。嫌いでは無かったです。30年くらい以前に新潮文庫版を読みました。  かなりわくわくしつつ、まずはインフル休暇初日に準備運動として亀山さんの「100分de名著 カラマーゾフの兄弟」を購入し半分くらい読みました。「後半は、カラマーゾフを読み終えてから、読む方が楽しめそう」と、半ばで中断。本丸に入ろうと思ったのですが、ふと。  「司馬遼太郎の”ロシアについて”を買ったまま放置していたな」と思い出し。19世紀ロシア世界にどっぷり遊びに行こうとしている今よりも、良いタイミングは無いのでは。 # 「ロシアについて 北方の原形」司馬遼太郎。文春文庫。恐らく1986~7年くらい、あるいはもう一寸以前に、文藝春秋に連載されたものです。  つまり、もう35年くらい前の文章です。  でも、古びないですね。  1985前後のソ連について言及されている部分もありますが、基本は「坂の上の雲」「菜の花の沖」を書きながら、ロシアについて考えたことをまとめておきたい、という意志から書かれたそうなので、目先の政治現象についてではなく、歴史を遡りながらロシアについて考えた、という一冊。  司馬遼太郎さんと言えば「日本史」なんですが、ここ何年か、司馬遼太郎さんが「日本以外の国」について書いたものが、面白くてたまりません。個人的に世界史というのが日本史よりも隔靴掻痒なんですが、司馬さんが解説してくれる世界史は、冷たい肉に忽然と熱い血が流れ迸る如く分かりやすく面白い。  この本は、「ロシアについて」なんですが、実は半ばは「モンゴル草原の騎馬民族だとか匈奴だとか呼ばれる人々について」だったりもします。そして、後半から終盤は、ロシアに対して、日本がどういう顔をしてきたか、という、「ポスト日露戦争の、日本の歩み」という色合いもあります。ちょっと、奇妙な本です。  ただ、ロシアが持っていた特異性、農奴制と日本の封建制の異質さだとか、シベリアという特殊領域の性質が、これでもかと分かりやすく語られ、それはとっても面白かった。つまり、黒貂の毛皮をパリの人が買わなければ、ロシアのシベリア進出は無かった。風が吹けば桶屋が儲かります。  至極簡単に言うと、シベリアでは毛皮が取れる。取った毛皮はパリを筆頭に西欧文明先進国で、高く売れる。ほぼ国策として、その利を求めてシベリアに進む。ところがシベリアでは、人を養いうる農作物つまり食べ物が栽培できない。食べ物が足らない。毛皮で外貨を稼ぐために、毛皮を採取する人々を送り込む。そしてその人々の食料をひたすらに送り込まなくてはいけない。  その「面倒くささ」が、歴史を動かします。  日本の鎖国の扉をロシアがたたいたのは、「ここで、シベリア用の食料を買えるのでは。あわよくば毛皮も売りさばけるのでは」という欲望。    これ、実はアメリカ(ペリー提督)もほぼ同じなんですね。  当時は鯨の脂っていうのが、ランプなどの照明に大変必要だったそうなんです。アメリカの人々は大いに捕鯨していました。捕鯨船の太平洋での補給基地が欲しかった。そのために、業界団体が、首都ワシントンで政治工作して、政府を動かした。それくらい、捕鯨業界は強く、お金があったんですね。  動かされた政府は、ペリー提督を派遣した。と、いう筋書き。 (話は逸れますがそういう過去を持つ人々が、「鯨を捕って食べるなんて、なんて野蛮なんだ」って言っていたりするんですね。おかしい、と思わない方が不思議) #  司馬さんは、北方領土の問題にも触れています。  さすがのリアリズムと客観性。  要するに、「北方領土は日本の領土である」と主張は大いに続けるべきである、と。だけど、実際問題、「そうかそうか、返します」となるわけが無い。そうなるわけはないけど、主張は続けた方が良い。  ただ、国際政治と領土問題のリアリズムで言うと、返還を実際的に求めても、意味が無いんです。だから、北方領土の問題を、国内のナショナリズムを煽ることに使うのは、絶対に良くないよ、と。  「それはそれ、これはこれ」で、北方領土問題で、対外的な経済や親睦に水を差しては、元も子もない訳です。  これは確かに、世界の領土問題の歴史を見るにつけ、そうなんだろうな、と思います。  さて、いよいよ、カラマーゾフ。

    1
    投稿日: 2020.01.07
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    ソビエト連邦からロシア連邦に国名が変ったが(1991年12月)、政権の体質は旧ロシア帝国を継承しているように思う。不凍港を求めての南下政策と領土拡大が国家の至上課題だけに、日本固有の北方四島の返還の掛け声は、跳ね返されるだけの状況に変わりがない。

    0
    投稿日: 2019.09.18
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    北方四島への関心から20年ぶりに再読。司馬さんがこれを書いてから30年以上経ち、ジャパンアズナンバーワンは遠くなり、ソ連は崩壊しています。歴史書ではないし、参考文献もありません。でも、司馬さんの縦横無尽で俯瞰的な視線は、今も魅力的です。ロシアについて書かれていますが、他の作品同様、日本のかたちも模索しています。ただ肝心の北方四島の記述が浅いのが残念。

    0
    投稿日: 2019.01.25
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    氏が「菜の花の沖」「坂の上の雲」を書く際に考え続けていたロシアという国の本質について考察した本。現在読んでも全く古さを感じず、この国の本質を考えるヒントを与えてくれる。 国の成り立ちや侵略された歴史から国家としての性格が形作られていった様子がよく分かる。特にシベリア等の極東開拓の歴史は日本人として知っておくべきだろう。 ロシアの側から見れば、北方領土とモンゴルをセットにして捉える必要があるなど、北方領土問題を語る前に我々国民もロシアのことをより知る必要があることを再認識した。この問題においては変に国民感情に訴えることは慎まなければならないという、氏の考えには全く同感する。

    0
    投稿日: 2017.09.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    坂の上の雲、執筆中に調べていたロシアの歴史 遊牧民族蒙古に殺戮で想像以上のひどい目にあっていた 略奪しかしない。自分達で作るかわりに技術者を連れ帰り武器を作らせた。燃えた石が飛来してきた時の恐怖。 蒙古の精鋭部隊は10000人にも満たない。広大なロシアの地を治めるには少なすぎた。突然の内紛で蒙古が消失 シベリアに進出したのはクロテンの毛皮とり。 シベリアには産業がないので、食えない。日本という国があるのを知ったのあhコロンブスアメリカ大陸発見の200年後 徳川家光の頃だった

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    投稿日: 2016.11.19
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    このレビューはネタバレを含みます。

    (2016.05.12読了)(2016.05.08借入) 副題「北方の原形」 トルストイの『戦争と平和』を読みながらちょっと寄り道で、ロシアの歴史を読んでいます。 三冊目は以前から気になっていた司馬さんの本です。「図説ロシアの歴史」栗生沢猛夫著、を補完してくれる本でした。 9世紀のキエフ国から説き起こしている点は同じなのですが、タタールのくびきの部分は、こちらの方が興味深く読めました。 そのあとは、シベリア征服、カムチャッカ、千島列島、と東方に進出してくるのですが、そのあたりは、「図説ロシアの歴史」では、ほとんど触れられていないところです。 司馬さんは、『坂の上の雲』と『菜の花の沖』を書きながらロシアについて考えたことを改めてまとめてみたということですので、日本との接触についてが、大きな関心事だったわけなので、ロシアの東方での活動に重点が置かれているのはもっともです。 東方の拠点としてのバイカル湖やモンゴルについても触れられています。 アラスカの露米会社についても述べられています。知らない話が多いので、興味深く読めました。 ロシアはカザックと調停してシベリア征服を行い、東方進出したけれど、食糧確保のために、日本との交易を望んだけれど、日本は江戸時代で、鎖国中だったために何度も交易を断られ事件を起こしたりしたようです。 そういえば、「世に棲む日日」でも、対馬がロシアに一時占領された話が出ていたような気がします。 北方領土問題に関しては、無償で北方四島がロシアから帰ってくることはないだろうと述べています。もし、無償で帰ってきたら、ほかの領土も返さないけないところがいっぱいあるので、ということです。この本が出た後、ソ連が解体しているので、多少事情は変わっているのかもしれませんが。 最近、安倍首相とプーチン大統領の間で、新しい発想で領土問題を解決するというようなことが言われていたようですが、日本がロシアにお金を払って、北方四島を返してもらうということなのかもしれません。 ロシアの東方進出と日本との接触について興味のある方にお勧めです。 【目次】 ロシアの特異性について シビル汗の壁 海のシベリア カムチャッカの寒村の大砲 湖と高原の運命 あとがき 地図(ロシア関係図) ●ロシア人国家(15頁) ロシア人は、国家を遅くもちました。ロシアにおいて、国家という広域社会を建設されることが、人類の他の文明圏よりもはるかに遅れたという理由の一つは、強悍なアジア系遊牧民族が、東からつぎつぎにロシア平原にやってきては、わずかな農業社会の文化があるとそれを荒らしつづけた、ということがあります。 ロシア人の成立は、外からの恐怖をのぞいて考えられない、といっていいでしょう。 ●キエフ国家(17頁) 九世紀に樹てられるキエフ国家の場合も、ロシア人が自前でつくったのではなく、他から国家をつくる能力のある者たちがやってきたのです。やってきたのは、海賊を稼業としていたスウェーデン人たちでした。かれらは海から川をさかのぼって内陸に入り、先住していたスラヴ農民を支配して国をつくったといわれています。 ●皇帝と将軍(26頁) 皇帝は、貴族団の巨大なものであるという点、将軍家が大名の大いなるもの、という本質と似ています。また皇帝も貴族もそれぞれ領地をもっている、将軍家も大名もそれぞれ領地をもっている、ということでも似ています。似ていないのは、日本の封建制では、将軍家も諸大名も、その領地支配のあり方は、ロシア皇帝・貴族のように、地主ではなかったということです。 ロシア貴族は、領地をもつ場合、地主であっただけでなく、その所有地の上に載っている農奴も私物でした。農地・農奴は地主の貴族の意志によって売買されます。 ●農奴制(31頁) ロマノフ朝にあっては、地主貴族が農奴を私有することが、その基礎になっていました。 一人の人間が多数の人間を私有するという慣習および法制化(1649年以後)は、キプチャク汗国時代と本質的に変わっていません。ロシアの農奴にとっては、モンゴル人の貴族が、ロシア人の貴族にとって代わっただけではないかということであったかもしれません。 ●黒貂(43頁) シベリアの大地は、ながいあいだロシアにとって毛皮を採集するためにのみ存在した。とくにそこに多く棲んでいた黒貂の毛皮はパリの市場に出せば、当時のロシアの産業水準の低さからみれば慄えるほどの高価な値段で売れるのである。 ●イヴァン四世(50頁) ロシア史にとってイヴァン四世はロシア人のロシアを確立する上では功が大きく、スターリンも、レーニン以前の政治家としてはもっとも高く評価した。 ●コザック(61頁) コザックは歴としたロシア人ながらも、ロシア人一般とは文化を異にする漂泊の辺境居住集団と見るほうがいい。 かれらは、本来、ロシア体制からの逃亡者であった。 ●蝦夷地と大坂(87頁) この時代、蝦夷地(松前藩)と大坂間には織るように船がかよい、その船は魚肥を満載して大坂に荷上げした。大坂の魚肥問屋はそれを全国に撒くのである。魚肥は棉作に欠かせぬものだが、北海道の鰊は綿のかたちになって四民に衣料を提供していたことになる。 ●北方経済(90頁) 千島アイヌが、仲介者として活躍するようになった。大坂を本拠とする商人が、コザックの必要とする食糧(米や酒)を千島に持って行き、コザックから蝦夷錦を手に入れ、大坂の市場に出すようになったのである。 ●海員らしさ(118頁) 露米会社の船乗りたちから察するに、この時期、ロシアの商船はなお、世界の普遍的な海員らしさというものを獲得していなかったのだろうか。普遍的な海員らしさというのは、軽快さと機敏さ、そして清潔、注意深さ、さらに欲を言えば身ごなしのカッコよさということになるが、とうてい程遠かった。 ●世界周航(131頁) ピョートルの航海はじめから百六年経って、1803年、ロシアは最初の国家事業としての世界周航に乗り出すのである。クルーゼンシュテルン航海がそれであった。 ●商業(139頁) 商業がおこる社会は、人間意識を変えて、合理的なものの見方へ方向づけるものなのである。従って、商業ときびすを接するようにして、科学と文学が勃興した。 ●アレクサンドル一世(152頁) ロシアではパーヴェル一世が謀殺されて、アレクサンドル一世(1777~1825)が即位することになる。この新皇帝は、善への能動と極端な猜疑が一身に同居しているといわれた皇帝である。 ●海軍兵学校(166頁) 十八世紀にあっては、文明の最先端の事象と世界把握の方法のほぼすべてが、この海軍兵学校という場所で得ることができた。天文から風浪という地球の生理、世界の政治と経済、さらにはヨーロッパの知識階級を過熱させていた非ヨーロッパ世界の地理、政治、文化、民族、動植物を探査する教養―もしくは探査できる技術―が、この場所に詰め込まれていた。 ●非武装の国(175頁) 江戸期の日本は世界の文明国の歴史のなかで、類がすくないほどに非武装の国であった。 ●シベリアにおける婦人の不足緩和(192頁) コザック及び産業化は、ロシアを出発するにあたり、結婚の約束又は結婚を世話する約束をもって、婦人や娘を連れだし、シベリアに来て、彼女等を奴隷として売った。 ●元の滅亡(204頁) 元の場合、帝国維持が不可能とみると、じつに淡泊だった。中国内部にいたあらゆるモンゴル人が、騎乗する馬に鞭を当て、武装したままで北のモンゴル草原を目指して帰ってしまった。当時、漢民族は、この歴史現象を、「北帰」とよんだ。 ☆関連図書(既読) 「トルストイ『戦争と平和』」川端香男里著、NHK出版、2013.06.01 「戦争と平和(一)」トルストイ著・藤沼貴訳、岩波文庫、2006.01.17 「戦争と平和(二)」トルストイ著・藤沼貴訳、岩波文庫、2006.02.16 「戦争と平和(三)」トルストイ著・藤沼貴訳、岩波文庫、2006.03.16 「戦争と平和(四)」トルストイ著・藤沼貴訳、岩波文庫、2006.05.16 「戦争と平和(五)」トルストイ著・藤沼貴訳、岩波文庫、2006.07.14 「図説ロシアの歴史」栗生沢猛夫著、河出書房新社、2010.05.30 「女帝のロシア」小野理子著、岩波新書、1994.02.21 「おろしや国酔夢譚」井上靖著、文春文庫、1974.06.25 (2016年5月17日・記) (「BOOK」データベースより)amazon 巨大な隣国・ロシアを、いかに理解するか。歴史をつぶさに検証してロシアの本質に迫り、両国の未来を模索した評論集。読売文学賞受賞。

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    投稿日: 2016.05.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昭和61年第一刷。司馬さんの文章は頭に入りやすく、ロシアを知るには詳しく読んで正解でした。司馬さんの雑談も興味深い。 9Cにウクライナのキエフに国家が出る。 ギリシャ正教であるのは、スエーデン人が海→川→内陸とビザンティンの文化を導入。 多民族国家である。 12C末にはモンゴルにチンギス・ハン登場。 1234年~1502年までキプチャク汗国の支配下259年間の影響 ①外的を異様に恐れる。 ②病的な外国への猜疑心そして潜在的な征服欲 ③火器への異常信仰 ロシアは13Cまで歴史料も少ないらしい。 コザックの存在。 イヴァン3世 イヴァン4世の恐怖政治 17Cにロマノフ王朝。専制政治地主と農奴 国民の35%が異民族であるからこその独裁政治と軍事力。シベリア開発のために日本に固執。 

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    投稿日: 2015.12.26
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    高校の頃に買ってきて以来そのままで、綴りがほどけそうになっていたのを家族が電子書籍風にしてくれました♪少しずつ再読中です。遊牧民族の西征、キプチャク汗国、タタールのくびき。あの頃は、それとは別に「おびえ」と「倨傲」は裏表という言葉が記憶に残ってましたね。国と国との関係も人と人との関係みたいに捉えることができるのが面白かったのだろうし、またこの一見、両極端に思える組み合わせは新鮮だったと記憶しています。実生活で思い当たること、あるあるです。ただ今の所ロシアはそういう言葉では収まらない存在なのではないかな、という気が多分にしています。素朴で底知れぬ国という。

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    投稿日: 2015.07.22
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    江戸も中期に及んでようやく存在を意識し、駆引きを初めて250年ほどのロシアについて、示唆に富んだエッセイにより学ぶ。欧州人はロシア平原でロシアを感じるのに対し、我々日本人はシベリアでロシアを感じる。よって本著では、ウラル山脈以東における民族の栄華と零落としてモンゴル、そして清王朝についても詳しい。他民族に対して、日中蒙は軽視する傾向にあるが、露は親切に対応すると評価される。北方四島の返還について、そもそも領土問題について、外交レベルの主張はあっても国民運動にしたてることの無意味さがおぼろげに見えてきた。

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    投稿日: 2014.11.02
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    ロシアという国家の原形をとらえ、日本との相互作用を辿っていく。 原形に触れるという作業は、体制の如何を問わず、その国が持つ、固有の国土と民族と歴史的連続性を取り出すことである。 武力のみが国家を保つという物騒な発想を、ロシアはキプチャク汗国から学び、引き継いだ。 シベリアという巨大な荷物の、経済的うまみを創出するために、清国領、満州の一部を手に入れ、朝鮮にまで手を出そうとしたことで、日本に恐怖を与えた。それが日露戦争につながった。 日本は明治末年、この戦勝によって、柄にも無く、”植民地”を得た。それに見合う陸海軍を持たざるを得なくなり、政治までもが変質していった。そして国家の器量に見合わないことをやるようになる。1918年から数年続いたシベリア出征である・・・ このように日本とロシアは、交渉が始まって、200年あまりの間に、作用と反作用が累積しすぎた。お互いに、“おびえ”という心理作用が存在する中では、慣習や儀礼を重んじる成熟した国家関係に成長することはできない。 翻って、現在のロシアとウクライナの問題を考えると、ある種の連続性が存在する。やはり、その国の行動を理解するには、その国の歴史を学ぶ必要がある。

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    投稿日: 2014.07.28
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    シベリアと日露外交史が焦点。情報量多い。 日露青年交流センター長曰く、「北方領土の問題以外についてはロシアをよく捉えている。」

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    投稿日: 2014.07.01
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     ロシアは北方領土四島を返還することはない。その理由としてヤルタ協定のなかで広大なモンゴル高原と四島を含む千島列島、それぞれに1条項を立て戦後領域が決められたのだとか。もし、ロシアが四島を返還するとなれば、当然、中国は外モンゴルを帰せとロシアに迫るだろう。四島返還はそう簡単な話ではない。

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    投稿日: 2013.10.10
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    ロシア人によるロシア国の誕生、それ以前の遊牧民族の支配、広大なシベリアへの進出。 そのシベリアと国内を維持するためにロシア帝国が熱望した存在、日本。 ゴローニン事件、日露戦争、シベリア抑留、北方領土問題。 日本とロシア、二国間の隔たりとそこに横たわる数々の過去の事件と現在の問題。 ロシアはなぜ、今のような国、特異性を持つようになったのか。 民族・国家・歴史。氏が、「坂の上の雲」や「菜の花の沖」を書き終えた後に感じたことなどを綴ったエッセイ。 国家の相互の無理解によって悲惨な歴史が今も作られつつあり、しかし過去の過ちを二度と繰り返さないためには、お互いの国家の"原形"を知り、その上で対話することが理想的。 コサックに関しても、普通のロシアの農民だと思っていたのですが、実はぜんぜん違う存在でした。 ロシアという国に外国への猜疑心、潜在的征服欲、火器への異常な信仰などの性格を植えつけた歴史的背景。 鎖国下の日本に、開国を迫るために相前後して来航したアメリカのペリーと、クルーゼンシュテルン・ゴローニン・プチャーチンなどロシア帝国の、同じ海軍軍人同士の人物・交渉手段の違いについてもわかりやすく書かれていて、歴史雑学ものとして読んでも十分楽しめます。

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    投稿日: 2013.07.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ロシア。ユーラシア大陸の多くの部分を占めるこの国の成り立ち、歴史。『菜の花の沖』『坂の上の雲』という二つの大作を書く中で司馬氏はロシアについて綿密な研究を行った。 その成果をまとめたのがこの本。 ロシア人は、長い間モンゴル人の支配下にあり、自前の国家を持ったのが非常に遅かった。独立後は東へ東へを領土をひたすら拡張。 黒貂(こくてん・クロヒョウのこと?)の皮のもたらす莫大な利益を求めてシベリアを侵略。ユーラシアの東の果てに発見したのが日本という島国だった。その時日本は江戸時代であった。 この本を読むと、ロシアというのは地理的に日本に非常に近いというのを改めて思い知らされる。そして、シベリアの大地ってどんなところなんだろう?とか、もともとシベリアに住んでいたブリヤード・モンゴル人をはじめとした原住民はどんな生活をしていたんだろう?とか、シベリア鉄道に乗ってみただとか、想像を膨らませる。 狭い世界に生きながら 少しは広い世界を覗くことができた気がする。

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    投稿日: 2013.06.06
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    中国東北旅行中に読んだので、後半の清朝のモンゴル対策は非常に興味深かった。 ロシアについては、 菜の花の沖 坂の上の雲の 復習。

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    投稿日: 2013.05.05
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    ロシアとは何か? なぜロシアはこんなに広大なのか? なぜロシアはこんなにも大きいのに大統領制なのか? どうしてロシアがロケットに固執したのか? 知っているようで知らない大国の歴史を 司馬さんらしい読みやすく、言いえて妙な文章で すらすらと頭にインプットすることができる面白すぎる本。 今のテーマはいかに、きちんとした世界史を学ぶか。 そして、今まで学校で習った「世界史」が 勝者の歴史でしかないことをそのたびに実感します。

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    投稿日: 2013.02.21
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    私のロシアのイメージははっきりいって無い。 ウォッカぐらいだ。 あとは佐藤優と鈴木宗男か。 かの佐藤優は鈴木宗男がいれば北方領土が返還される可能性があると思ったそうだ。 (だったかな、勘違いかな) その鈴木宗男が何の因果か一線から退けられ、未だ一線には返り咲けていない。(よね) そんなことはこの本には書かれていない。 んが、北方領土に関しては一言だけかかれている。 淡々と無視されることがあっても、主張し続けること、決して国内世論を火かき棒でかき混ぜるような、国民運動を作り上げるようなことがあってはならないと。有害であると。 私もそう思います。担当官僚、担当政治家が淡々と主張を投げ続けることは必要でしょう。 全く歴史を知らない私は北方領土が日本固有のものなか、いつから日本に属しているのかよく分かりません。 この本によると。ロシアに取られたのは、ヤルタ会談によると。 英国、米国、露国によって決められたヤルタ協定の中に、 ・外蒙古(蒙古人民共和国)の現状が維持されること。 ・千島列島がソヴィエト連邦に引き渡されること。 このことが含まれるようです。 外蒙古の現状とはソ連傘下であること。 日本の立場として北方四島と千島列島は違うだったかな。 ロシア側としては含まれるです。 こうなってくるとロシア側からみると 北方領土を日本に返還すると 外蒙古も中国にかえさなくてはいけなくなるのです。 という見方もできるわけです。 これは他の領土問題もおなじで、実は二国間だけの話ではすまないこともあり、 なかなか進まないのです、こんなことは激しくやりあうのではなく 粛々とすすめていくことが肝要だと考えられます。 もっともっとおもしろいことが書かれていたのですが、 長くなるのでこのへんで。 はっきり言って知識の少ない私には なかなか分かりづらいことも多々ありましたが このような本はいっぱい読んでいきたい。 歴史をしることは無用な争いをさけることにつながると思います。 激しくあらそうことはなにもうみださないと思われます。 ね。 ロシア p.74 一六九五年カムチャツカ半島には 現在カムチャダール族といわれる人が当時住んでおり、 アイヌを通じて日本から針を手に入れって こんな文章を読むと、 ほんと戦争ってばからしいし、国とか国境なんてなんだかなぁと思っちゃいますよね。 もちろん歴史とは戦争の歴史と言ってよく また現在でも人が人を殺すことは止まないのだけれど 私利私欲がなければ発展もないのだけれど 戦争が伴う発展には目を背けてします。 諍いをおこすのであれば まぁまぁいいじゃないとなれない人がなんと多いことか まぁまぁいいじゃないは逃げなのだろうか。

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    投稿日: 2012.09.27
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    「坂の上の雲」「菜の花の沖」執筆の際ロシアについて調べ上げた著者が、その雑感を記したもの。結果的に欧露、シベ リア、モンゴルの歴史や支配関係、日露関係などがよくわかる。日本が騒いだところで北方領土は簡単には返ってこない、ということもわかった。

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    投稿日: 2012.09.07
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    なぜロシアは北方領土返還について頑なな態度を取るのか。国の成り立ち、置かれてきた歴史の違い。非常にためになるしおもしろい。本著のロシア語訳は出ているが、同じくロシアを描いた小説「坂の上の雲」のロシア語訳は出ていないらしい。12.8.4

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    投稿日: 2012.08.04
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    久々の司馬節です。やはり希代の詩人ですね。 今、再読すると司馬先生の先見性におどろく。 歴史は国を語りますね。

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    投稿日: 2012.07.10
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    特に感銘を受けた内容は次のとおり。 ①1945年に英、米、露が合意したヤルタ協定において、「千島列島のソ連領有」と「モンゴルのソ連傘下維持」が合意された。つまり、ロシアは北方領土を日本に返還すると、モンゴルを中国に返さないといけない論理になる。 ②モンゴル人は中国が大嫌い。

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    投稿日: 2012.04.21
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    ロシアの歴史は意外にも新しいが、中央アジアを駆け巡った騎馬民族の歴史、ロシア国家成立からの歴史、文化、地政学上の観点からの司馬さん独自のロシア民族考察は今後、領土問題等を抱えたロシアとの関係に少なからず参考になるのではないか?

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    投稿日: 2012.01.31
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    隣国ロシアについて語る。著者は「坂の上の雲」から「菜の花の沖」まで10年ばかりの間ロシアと付き合っていた。あとがきには、両国の関係史を煮詰めることでロシア像を取り出したかったとある。 著者は、モンゴル人のキプチャク汗国による260年にも及ぶ暴力支配「タタールのくびき」が、被支配者であるロシア民族にまで影響を及ぼしたとみている。

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    投稿日: 2012.01.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    前ロシアに行った後に購入して読んだ時はさっぱり入ってこなかった。だが、2度目今度は極東に行ったり、坂の上の雲を読んだりした後に読み返したら、つるつると入ってきた。 司馬さんの調査の緻密さもすごいが、開国期というか、ひとつの国家が発展し、外部に進出していく時のエネルギーやパワーに対する畏敬の念のようなものを行間から感じることができる。

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    投稿日: 2011.08.31
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     男のロマン、文化人類学的散文というところでしょうか?  うーん、読み物としては面白いかもしれません。後半は、飽きてしまいましたが。

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    投稿日: 2011.02.15
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    日本とロシアとの主にシベリアと通した関係からみた、ロシアという国。そしてロシアの国から見た日本という国。なるほどーと思える内容が読みやすい文章で書かれていて、面白かった。

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    投稿日: 2010.08.16
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    旧ソ連時代の執筆だが今読んでも問題ない。ロシアという国の隆盛が如何にして成ったかという事がよくわかる。北方領土問題について密接に関連しているので、疑問を解く鍵になると思う。いまだに良く理解されていない隣国を知るのにちょうど良い本。

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    投稿日: 2010.07.22
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    ロシアの成り立ちや周囲の状況から、ロシア的な考え方が作られた理由を理解できた。「坂の上の雲」等でロシアに関して相当に調査した方の著であり、非常に詳しくわかりやすかった。

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    投稿日: 2009.07.23
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    「坂の上の雲」「菜の花の沖」を読んだ勢いでこの本も読みました。 この1冊でロシアという国の成り立ちから現在までがよくわかります。 作者がモンゴルに精通していることもあってか、モンゴルに関する記述も多いです。 あと、北方領土とモンゴルの関連性など新鮮でした。

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    投稿日: 2008.04.17
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    小説ではなくエッセイ、なのかな。 なぜロシアはああまで膨張する意思が強いのか(北方領土然り)、っていう、そういう考察を書いてるんだけど、ものすごく面白かった。 文章としては多少、難しいからちょっと頑張らないと読めないんだけど、でもね、これを読んでると改めて、司馬さんってなんて公平な人なんだろう、って思う。 正直、ロシアなんて、私は好きじゃないです。 でも、司馬さんはまたロシアに対しても優しい視点で書いている。 一読の価値はあり。間違いなく。

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    投稿日: 2004.10.11