Reader Store
ピーチガール 新装版(18)
ピーチガール 新装版(18)
上田美和/講談社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

1件)
5.0
1
0
0
0
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    終わり方がキレイだと思った。 出会った場所で始まり、 出会った場所で終わる。 最初の絵の人工呼吸にも繋がっていて キレイにまとめ方だと思った。 生徒手帳だったり、財布だったりと、 ものをよくなくすカイリは 『ももちゃん』と 『ももちゃんが作ってくれた携帯ケース』を なくし、 最終巻でのカイリの 「なんでいつもなくしてからじゃないと 大切なものに気づかないんだろ」 というセリフに繋がる。 作品中よく切れる携帯の電池は 最終巻でのカイリへの思いへ。 だけど、毎回表示されていた 「充電して下さい」の文字。 ももちゃんの誤解されやすい風貌から 言われ続けていた 「隠れてエンコーやってる」 「稼いだお金で男に貢いでいる」は 涼に恋してたさえちゃんに繋がっている。 水泳はそのおかげで日焼けが大変だったけど、 カイリを何度も助けられた。 操ちゃんが保健医だったからこそ 助けられたこともあった。 心をかき乱した何枚もの写真。 よく吠えるバカ犬だって とーじやカイリに会わせてくれた。 ちょっとした小ネタにまで 意味があり、 重要な役割を果たさせるところに 作者さんの凄さを感じた。 唯一残念だと思っていたのは カイリを助けたおじいさん・おばあさんを 蕎麦屋にする意味。 けど、それは今連載されている 『ピーチガールnext』に繋がっているみたい。 あとは、 出会ったのが中3の夏。 最後が高3の夏だから、数えて3年。 〖桃栗三年柿八年〗から、 桃は3年で実がなる。 感想は さえちゃんが涼サマに恋して、 ちゃんと人を愛することができて、 本当に良かった。 自分のことしか考えることの 出来なかったさえちゃんから 「涼には愛してもらえなかったけど あんなに誰かを愛せたの 初めて もう思い残すことないや 完全燃焼」 というセリフが出るとは思ってなかった。 このセリフでさえちゃんのことを 見直した。 アドバイスをしてあげる、 嘘のメールを送る、 など一つ一つの“さえちゃんらしい”言動で ももちゃんとカイリが無事結ばれることが 出来て良かった。 個人的にはカイリの子供っぽい言動が 胸きゅんだった。ひたすら萌えた。 「ももちゃんいるならオレ死んでもいいや」が すごく良かった。 良かったの多用、 まとめ方を褒めている文章自体が まとまっていない私が言うのはなんだけど、 最終話での裏に書いてあるあらすじの 最後の言葉が 「晴れやかな恋の花吹雪!!!」には ん?と思った。 せっかく、出会った夏・海でまとめていたから 残念だなーと思った。 直前まで最高潮位とかいってるから 余計にね。 新装版だけなのかな? 5月に公開される映画は 現代版にリメイクされるらしいけど、 とーじにいったり、カイリにいったりする ももちゃんの心や さえちゃんの変化をしっかりと 描いてほしいなと思った。 すごく楽しみ。

    0
    投稿日: 2017.03.23