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ほんとうの親鸞
ほんとうの親鸞
島田裕巳/講談社
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総合評価

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    北陸は真宗王国と言われますがその宗祖親鸞についての本。そもそも親鸞は宗祖になるなんて思ってもいなかった、あくまで法然の教えである念仏信仰を究めよう、広めようとしていたにすぎないんじゃなかろうかと。越後流罪も悪人正機説も後から作られた話なんじゃないかと、いう話です。真偽は、まあどうでもいいんですけど、この本にあるような親鸞像、悩み、揺れながらも信仰を究めようとし、偉ぶりもせず人柄により人に慕われていくような人だったのなら、良いじゃないか、と思いました。

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    投稿日: 2019.05.21
  • 歴史ミステリー

    仏教に興味のない人でも「ナムアミダブツ」という言葉を聞いたことがあるでしょう。それを称名念仏といいます。 そして、称名念仏によって救われることを信じる宗派で日本最大級の信者数を誇る浄土真宗の祖師親鸞とは 何者かに迫る書となっています。 この本は、現代の我々が思い浮かべる親鸞像が、親鸞の弟子である唯円が書いた「歎異抄」という書物を通して のものではないかいう疑問から始まります。一度その思い込み(歎異抄で語られる親鸞像)を取っ払って親鸞を 考えてみようと試みています。これが意外に面白いのです。 親鸞の出生、得度、比叡山で何をしていたか、なぜ比叡山を下りたのか、法然の弟子の中で地位が高かったのか、 本当に流罪になったのかなど、現在宗派で信じられている神格化した親鸞とする根拠は何一つないというのです。 ぶっ飛びます。ここが面白く、歴史ミステリーと私が感じた所以です。ただ、逆に言うと島田氏の言っていることも ただの想像でしかないのですが・・・。 島田氏は、親鸞は自分自身をあくまで法然の教える一僧侶であると自覚し、法を説いていたのではないかといいます。 私もその意見に賛成で、実際親鸞が弟子を持ったのは、関東に在住した時だけで、京都在住の際には、弟子を持たな かったことから、法然や優秀な兄弟子のいる京都では、弟子を持つことがはばかられたかもしれないなどと、私も推理 したくなったほどです。 本当はどうなんだろう、いや実はこうだったのではないか?という推理の幅を広げてくれる良書です。そこが堅苦しくな くていいのです。そして、ここから本格的に研究してみるもよし、推理してるもよしと、久しぶりにワクワクした本でした。

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    投稿日: 2017.04.10
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    親鸞の同時代の直接言動を示す文献はほとんどなく世に出回る日本宗教史上のスーパースターの像は親鸞の死後形成された浄土真宗によって作られた(キリスト教のパウロのように)。 歎異抄は親鸞の死後親鸞の思想をの異端を嘆く形で書かれたもので、うまく書かれている可能性が高い。一方数少ない親鸞の真筆からは、法然の忠実な弟子という図が浮かび上がる。妻帯は当時は必ずしも珍しくはなかったが、親鸞の子らが妻帯を継続することで、浄土真宗は有力者と婚姻関係を結んで大きくなる要因んを作った。また、分りやすい念仏をベースとする浄土宗はは庶民にも広がる基礎となった。

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    投稿日: 2014.10.02
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    要すれば、親鸞は謎が多いということ。しかし、一種の常識になっていて、センター試験にもとリあげられたりする。「阿弥陀仏という絶対的で超越的な存在に自ら身を委ね、それに帰依しようとする点で、キリスト教とくに宗教改革の期のプロテススタントに近い」(55ページ)

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    投稿日: 2012.05.26
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     島田さんは、オウムで名をさげた感じがあるが、宗教関係の本をたくさん書いている。  この本は、親鸞について、その存在や行動、位置づけをする歴史的文書があいまいであること、一時は、親鸞が存在しなかったという指摘もあったことを述べている。  しかし、歴史上の宗教者で、そもそも、それほど、歴史的な文書が明確な人がいるのだろうか。また、それをもって、その宗教家の評価がかわるものだろうか。  浄土真宗のように、多数の信者がいる宗教について、語るときには、その教えのどの部分が信者のこころをとらえているのか、それがポイントだと思う。  浄土真宗では、悪人正機といって、殺生に関わる人々、下層の人々にも救いの道をひらいたことが一つのポイントだろう。  ほかにもいろいろあるが、歴史的にそして現代でも何か信者の心をつかんでいるのかを分析すべきだろう。  島田さんの本は初めて読んだが、なんだか、分析のポイントがずれていると思った。

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    投稿日: 2012.03.25