
蘭と葵 1
上田倫子/集英社
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総合評価
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powered by ブクログマンガmeeにて読了。全七巻。 伊賀のくノ一・蘭への徳川三代将軍・家光の初恋物語。 タイトルどおり、蘭と徳川家の因果のお話とも取れます。 大筋はそこそこ史実なので、少女漫画ながら進行には少年漫画的な部分も交えつつ面白かったです。 孝子様の登場では百合回にもなります。見ようでは百合ではない……?(我々の願望が見せた幻覚か) と一瞬思わせながらも、孝子様がするっと本編退場するあたりを振り返るに、そういうのも込みだったのではないでしょうか。 些細な出来事から垣間見得る本心の存在に触れながらも回収しきらず、関係の悪化や煮え切らないまま過ぎることもあり、複雑な当時の事情を表現されているのかな。と思う部分も多々あります。 そんなこともあり、お江様とお福が一層凄まじいキャラなので、これが初めてで苦手意識を持ってしまった方には他の同時代作品もいろいろ見て欲しくなりますね。(強かでかっこいいお江様が読める作品もあります!) 後半は苦しい気持ちになる展開もあるのですが、天才探幽番外編に救われます。息抜きで肩の力が抜けすぎてしまうくらいで、探幽を一冊まるっと読みたくなってくる……探幽と家光様の絵には中毒になります。 余談ですが、『へそまがり日本美術』図録にて家光様のゆる絵コレクションが拝めます。もしかしたら他にも記載された本が出てるかも知れませんが。
0投稿日: 2019.12.29
