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狂気の沙汰もアイ次第
狂気の沙汰もアイ次第
神田夏生、麦春あやみ/KADOKAWA
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総合評価

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    暗鬼館ならさっきまで読んでた本(インシテミル)だし、リアル脱出ゲームなどの聞き覚えのある作品の名前が出てきて登場人物たちに親近感が湧いた。 フランケンシュタインではなく、「フランケンシュタインの怪物」というのはさすが。 マダナイの認識では殺意を欲望、愛を理性ととらえている節があるように思うが、自分は愛も殺意も欲望としてとらえていたので意外。 確かに殺したいという「欲望」を、大切な人を守りたいという「愛情」で押さえつけることはできるか?ということなら分からなくはないが……。 それなら別に愛じゃなくてもいいのでは? 途中までは面白かったが、最後の超展開に唖然。 確かにノックスの十戒を出すまでもなく未発見の毒薬や難解な科学的説明の必要な期間が犯行に用いられているんだし、仕方ないのかもしれない。 ただ、宇宙人たちの宇宙人ジョークは面白かった。 なんやかんや言いながら地球の作品を面白くオマージュしていて、すごいと思った。 途中の「I love you」の和訳の話は好き。 夏目漱石は「月が綺麗ですね」と訳し、二葉亭四迷は「愛」という言葉を「真でもいいわ」と訳したなんてロマンティック。 ただ、健次なら「明日の月は綺麗でしょうね」の方がいいのかもしれない。

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    投稿日: 2017.03.27