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超展開バレエマンガ 谷ゆき子の世界
超展開バレエマンガ 谷ゆき子の世界
谷ゆき子、花村えい子、里中満智子、高橋真琴、辻真先、井川浩、古藤黎子、芳賀直子、tsumire、谷垣宏尚、倉持佳代子、図書の家、東村アキコ/リットーミュージック
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総合評価

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    谷ゆき子は58年に貸本漫画家としてデビュー、週刊漫画誌のさきがけとして少女フレンドに、のちには学年誌に活躍の場を移し、80年代まで執筆をつづけた。代表作「バレエ星」は主人公が幾多の苦難を乗り越えながら、立派なバレエスターになるまでを描いている。 本書はその抜粋やダイジェストを記したほか、谷の画業について、ざっくりと紹介している。初期の貸本の絵柄は中原淳一風。それから、いわゆる少女漫画黄金期の目が大きく、装飾の入った画風に移っている。 解説を読む感じでは、構築的なストーリーテリングより、絵の美しさ、画力で読ませるタイプだったようだ。昭和24年組のデビュー以前、これだけ画力のある少女漫画家は多くなかったはずだ。 「バレエ星」の紹介では荒唐無稽なあらすじを笑うような書き方が気になったが、当時は支離滅裂なストーリーなどごく普通で、バレリーナが滝に打たれる修行をしても、子供たちはそういうものと思って一生懸命応援していた。ただ、谷にストーリーの構築力があったなら、もう少し記憶に残る漫画家になっていただろう。

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    投稿日: 2019.02.03