
総合評価
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powered by ブクログ全体に古臭い感じは否めない。文体とか、人物描写とか。 「タイムマシン」によるタイムパラドクスもので、少々展開が読めるのは、こうした作品がたくさん発表されて読む方の知識、発想のストックが積み上がっているからしょうがないのだけど、あっけに取られるくらいに外された。 いや、ここで多元宇宙とかいろんなもので説明しようとするのがSF構想なのかと思うが、さほど重視されていない。一番大元の、では、その「タイムマシン」てなんだったのかってのに全く触れてないし。 それでも面白かった。人の交錯が絡み合ってストーリーが展開していく。 個人的には作中でなくなるある人物についても、そこに絡めてほしかった。
0投稿日: 2025.12.26
powered by ブクログ第64回直木賞候補作 SFは直木賞を取れないを形作った中の1つでしょう 選評が大変、面白い 源氏鶏太 席上あまり高く評価されなかったようだが、私にはひどく面白かった。しかし、直木賞作品となると別のことと思われた 司馬遼太郎 読者として一番面白かった。どうも分が悪く、分の悪い理由もよくわかるから途中で推し続ける根気を失った おわかりだろうか(ニチャァ でもまあ、気持ちはよくわかる あ、こういうのに歴史ある賞あげるんだ、ふーん 選考委員は、へえ(笑) とか思われたくないのだ 今でこそ文化が変わり意味合いが一昔前と違うなと感じるがSFはマニア、オタク向だったのだ 面白いけれど、違うよね 文才ある人達による、ごめんな、わかってくれ選評 最高に面白い タイムマシンだとかそういうガジェットこそ出てはくるが、戦前と戦後という特殊な時間を主題に街の描写、食、人々の振る舞いから令和の今読んでもノスタルジーを色濃く感じられる それはジャンル関係なくこの作品の小説としての凄さだと思う 時は流れ2023年1月 小川哲、地図と拳で直木賞を受賞 広瀬さんもきっと笑っただろう マイナスゼロはあそこで 今はプラス2、なのかもしれない
21投稿日: 2025.11.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイムリープもののアイデアとしては新規性はないので星3つ。 本作品は戦前の銀座の描写が秀逸と星新一が解説しているし、当時のスピーカーアンプ技術の描写も細かいが、個人的にはあまり興味がわかない。しかし1970年にここまで仕上げていたのには驚き。タイムループの矛盾をあるがままに捉えているとは。 ここからネタばれ 自分が過去で自分を産むというタイムループ(循環)は理屈ではありえないはずだが、母であり姉である人から生まれた娘があっけらかんとして謹慎相関でも身体に異常はないから心配いらないという落ちはありえるかも。今が良ければ過去なんて無視!時間を循環しているライターは生産されていなくても存在することを認める?始まりがあって終わりがあるという常識を捨てると、どんな世界が開けるのだろう?
0投稿日: 2025.08.19
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オトラジシリーズ。衣良さんの推薦作品にハズレナシ。 伏線の散りばめ方と回収の仕方が見事すぎる。 謎を引っ張る部分とそうでない部分のバランスが好み。 東京の街で遊ぶ大人な感じも素敵。
0投稿日: 2025.07.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
戦前、戦後の日本を舞台としたタイムトラベル小説で、主人公浜田俊夫は1945年の空襲の中、隣人の先生からあることを頼まれる。それを受けて、1963年に彼は先生に指定されたある場所に向かった。そこで彼は先生が開発したタイムマシンを発見し、それで戦前の日本にタイムスリップした。本作は、シンプルに時空を超えて、あることを求めていくという話だが、戦前における日本の街の風景描写を細かく書いている。同じ昭和とはいえ、日本は敗戦以降、社会的価値観や雰囲気が一変した。その一方で長年習慣として根付いている要素もあることが確認される。このように、本作は戦前と戦後の日本を知る著者ならではの、日本独自のSF小説が確立した作品である。
0投稿日: 2025.07.05
powered by ブクログ石田衣良さんがおすすめしていたので読んでみました。 いわゆるタイムリープものですが SFが得意ではない私でもすんなり物語に入り込めて 最後まで夢中で読みました。 昭和の時代にタイムリープした主人公と 魅力的な登場人物たちとの交流がとても温かくて心地よく読んでいてとても楽しかったです。 SFというよりもノスタルジックで人間味あふれるドラマとして楽しめる一冊。 読後もやさしい余韻が残る、素敵な作品でした。 星新一さんの解説も最高!
0投稿日: 2025.06.18
powered by ブクログ早世の天才広瀬正の名作時間SF。戦前と戦後、昭和の日本を舞台にしてタイムマシンに翻弄される主人公を描いた作品。1965年から連載され、初刊行が1970年。昭和前半年代の日本が描かれたりということでノスタルジックな雰囲気ではあるけれど古臭さはまったくない。そして起こる事態は深刻なはずなのに主人公をはじめとする登場人物たちの軽妙さもあってシリアスになり過ぎずに入り組んだ「時間」の構造をあれこれ考えながら楽しんで読み進めることができる(表紙絵の和田誠のイラストも雰囲気にばっちりあってる)。徐々に全体像の想像がついてくる頃にはもう完全に物語に引き込まれていて終盤は夢中で読み進めていた。とても楽しい読書時間でした。
0投稿日: 2025.02.28
powered by ブクログ40年くらい前に読んだ本の再読。 以前ほどの感動はないが、今読んでも50年以上前の作品だが古い感じがせず面白かった。
0投稿日: 2024.10.15
powered by ブクログ広瀬正(1924-1972)のSF小説。石田衣良さんがYouTubeで話題にしている。主人公浜田俊夫がタイムマシンで、戦後から戦前に行き… 令和の読者が、小説を読むことで、古い昭和へタイムスリップできる。それにしても、発想が新しい。
0投稿日: 2024.09.29何度読んでも飽きない
タイムマシンが12進法であることを知らず昭和9年に行くつもりだったのが到着したのは昭和7年。その時思いもしなかった職務質問にやってきた巡査だが昭和38年へと消えて行ってしまう。彼のおかげで主人公・浜田俊夫の人生が大きく変わる。 他の人が、昭和38年にふたたびタイムマシンでやって来た巡査はどうなったんだろう、と書いていた。 その後の事は読者の空想。昭和38年に再会した伊沢啓子が俊夫を追い昭和2年に行き、過去行にセットされたレバーを未来行に切り替えてボタンを押したとある。再びタイムマシンが無人で現れたあと、及川伝蔵(元・浜田俊夫)は目が覚めた巡査を連れて戻す。といってもゆかを地面と同じ高さに壊してしまったのだから、昭和7年に戻すと台が壊れマシンも爆破?なら前年の昭和6年に行くのでは?巡査を送ったあと、伝蔵は昭和38年に戻る。1年間は巡査2人になるんだか……。 いや、伊沢先生は昭和8年8月(いやもっと前かも)にマシンに乗ってやってくる。その前に行くようセット、5月中なら。ドームが出来ていなければOKかも。その場合も巡査が1年間行方不明となる。
0投稿日: 2024.09.28
powered by ブクログタイムトラベルとかタイムリープとかタイムスリップとか(違いがよくわからないけど…)、とにかく時空物が好きでネットで検索してこの本にたどり着きました。 この本が書かれたのが昭和40年代。小説の中で過去と未来を行き来して、最新の時代として書かれてるのが昭和38年。その時点ですでに現代からだいぶタイムスリップしてるんですけどね…(笑) 前半は正直、あまり私にとっては面白くなくて全く読み進められず、1冊読み終わるのに数ヶ月かかってしまいました。一時は読み終われないんじゃないかという気もチラホラ… でもタイムスリップの内容としては、これはありなの?そんなことあり?!それは激しいパラドックスでは!?と突っ込みたくなる部分があるものの、特に後半戦は面白くは読めました。 私がすごく好きだな〜と思ったのは昭和初期の銀座とかもちろん昭和38年の日本の描写の部分で、読んでいるとすごくすごく懐かしいようなノスタルジックな気持ちになりました。 うまく説明出来ないのですが、この感じが私が時空物を好む理由なんだなぁ〜としみじみ思いました。
0投稿日: 2024.06.30
powered by ブクログおー、これはマルチバースのはしりか。 パラレルワールド、マルチバース、 今のような概念は この本のようなタイムパラドクスが 積み上がったんだろうなぁ。
0投稿日: 2024.03.18
powered by ブクログ久しぶりにSFの面白い本に出会えた感がある。時代はこの物語でいう過去も未来も自分が生まれていない時代ではあるのだけれど、なぜだかノスタルジーに駆られてページを捲る手が止まらなかった。 巻末の星新一が昭和52年に書いたという解説があってそれによれば、この著者はその時点では既に亡くなられたようで、つまりはもっと読みたくてもそれが叶わなそうなのが残念だ。 自分が星新一に夢中になったのはこの52年の3,4年後だったから、リアルで知っていたとしても読めなかったのかもなのだけれど、本当にタイムマシンでもあれば、読める時代に遡ってみたかったなと。 もっとも、そんなことよりももっとやりたいことがあるだろうけど…
0投稿日: 2024.02.27
powered by ブクログ最後のオチが気になったが、それ以外はとにかく早く続きが知りたくなって、つい頁を繰ってしまう。たいへんな書き手だと思う。
0投稿日: 2024.02.23
powered by ブクログちょっと複雑なのと タイムマシンものの 複雑さとか昭和初期の描写がわかりづらいところがあったけれど それもまた よかった 評判通り面白かった
0投稿日: 2024.02.13
powered by ブクログこれは面白い。 ある少年が空襲下で隣人の先生に頼まれ事をする。18年後の今日、ここに来てほしい、と。そして約束の日、彼が目にしたのはタイムマシンだった……。 このタイムマシンでもって過去に飛ぶ物語が面白い。失われた風景が眼前、鮮やかに描かれるのは興味深いし、タイムスリップによって巻き起こるパラドクスも読み応えがあった。
0投稿日: 2024.01.21
powered by ブクログ予測できそうでできない少しできる……ような………という、言うなれば真相の気配が輪郭を帯びないまま漂い続ける。それはレイコが"あの日"の前日に孔雀の本に書き走ったメモに具体化されるひっかかりとして私たちの脳内における。 なーんとなくうまいこと納得しちゃいそうだなぁという予感を捨て(きれ)ないままに読み進めていくと、最終章にて怒涛の──本当に怒涛の真相解明がある。それは私たちの納得の予感を裏切るわけではなく、むしろ過剰、ほとんどイビツというか、「マジで言ってんの?ヤバ!」と語彙がギャル化してしまうような世界の不思議な話。ほとんどメビウスの輪だ。マジで言ってんの?ヤバである。
0投稿日: 2023.11.26
powered by ブクログ時代を移動するタイムトラベルもののストーリーとしては、想像しておくべき展開だったのかもしれないけれど、最後に明かされる登場人物たちの身上には、怒涛のように押し寄せる時間の交差に頭が混乱して眼を見張るしかなかった。随分昔の作品だけど、まったく色褪せておらず、「これぞタイムトラベル!」と思える小説だった。
0投稿日: 2023.04.29
powered by ブクログ戦中、戦後、戦前に渡るタイムトラベルSF 初出が1965年、単行本が1970年に発売されたという物語 60年前に書かれたとは思えないくらいにタイムトラベルもののストーリー構成が完成されている 作中でも言及されている通り、1895年に出版されたH・G・ウェルズの小説「タイム・マシン」がタイムマシンものの原点として 未来や過去に行って歴史を改変するという構造ではなく、過去の改変自体が歴史に含まれているパターンは当時としては珍しかったでしょうね 1957年に出版されたロバート・A・ハインラインの「夏への扉」の日本版の物語という印象でしょうか 序盤のあらすじ -------------- 昭和20年 中学2年生の浜田少年 隣家が空襲に巻き込まれ、家主の伊沢先生から亡くなる前に「18年後にまた同じ場所に来て欲しい」と伝えられる 娘さんの啓子さんはコンクリート製の研究室にはおらず、行方不明扱いとなる そして18年後、32歳になった俊夫は旧伊沢邸を訪ねると、住んでいた及川老人は快く研究室への鍵を渡してくれる そこで待っていると、18年前行方不明だった啓子が当時の姿のまま不思議な箱から現れる 啓子の話や箱の中の様子から、その箱がタイムマシンだと判明する 二人は伊沢先生を助けるために、先生が未来からやってきた昭和9年に向かおうとするが、俊夫は一人で意図ぜずに昭和7年に行ってしまう 俊夫はすぐに戻ろうとしたが、トラブルによりタイムマシンだけが戻ってしまい、この時代に取り残される 俊夫はタイムマシンの中にあったお金と現代知識で、伊沢先生が現れる昭和9年まで上手く立ち回ろうとするが…… -------------- タイムトラベルものあるある 謎の人物からの奨学金の支援 やけに協力的な人 年齢の合わない似ている人 自分が経験した通りになるような辻褄合わせのための行動 などなど メインの舞台は昭和7年なので、SFものとしてではなく昭和初期の物語としても読める 当時の東京が子細まで描写されてあって、生活の様子を思い浮かべることができる 歴史的な出来事ならともかく、物価や当時の商品、庶民として得られる情報については調べるのは大変だったろうなぁと思う その分、ラジオや電気機器の説明や車の種類や歴史に関しての蘊蓄がところどころで煩わしく感じる部分もある レイ子さんのタイムトラベルでの過去干渉の解釈は面白い 改変者の知識によって出来事が確定する 詳細な日付を覚えていないのであれば、今日自分が起こしたらそれが確定するし、未然に防げば来るべき来るべき日にその事件が起こる あと、レイ子さんの推測のあたりで、物語の枠組みに「やはり」という確信が持てる それにしても、まさかレイ子さんがああなるとはね…… 医者に診せていたので、結核でも疑っていたのかと思った ただ、そうでであれば、色々と行動が軽率な気がする 結核の特効薬であるストレプトマイシンも戦後にんらないと出回らないので、そっちの方向に進んでいても悲しい結末を迎えた気がするけど タイムトラベルものには付き物のタイムパラドックスへの言及 親殺しのパラドックスをどう考えるかは、その作品の立ち位置を決めるよねー 今作の場合は親殺しではなく、生誕のパラドックスだけど 生物学的にありえない 遺伝的にありえないし、現代の倫理的にもやべぇ 当時の倫理観でもどうかと思うんだけど? それにしても、タイムマシンの影響が正式な歴史としてループする構図は最初のきっかけという点で色々と疑問が湧く 作中でも時間軸をループするライターの例で語られている 伊沢先生が異なる時間軸から来たのが最初のきっかけであれば、その時点では存在しない人がいるわけで このループはどうやっても発生しないんですけどねぇ まぁ、その辺の不思議を楽しむのがSFですか その辺の物語構造を成立させるための設定が都合良すぎ 記憶喪失とか、潜在意識で無意識での行動という解釈も無理やり感がある あと、巡査は結局どうなったんでしょうね? 一番の被害者は彼なのかもしれないなぁ 解説が星新一というのも見どころ そして、タイトルの付け方への言及はもっとも この後に読む予定の「エロス」なんてその最たる例でしょうねぇ それにしても、終戦からもう78年なんだな 自分が生まれる数十年前には戦争してたという事があまり実感としてない 多分、高度経済成長によって日本の豊かさが爆上がりしたせいなんだろうなぁ 逆の意味で、今の若い人たちにとって30~40年前でバブル景気の様子なんかは同じように遠い昔のように感じられるんでしょうね
0投稿日: 2023.02.17
powered by ブクログ物語の中心であるところのタイムトラベルにまつわるエピソードが、え?人の反応ってこんな?って腑に落ちなくて、ちょっとスムーズに入ってこなかったんだけど、戦前の東京と昭和38年の東京がノスタルジックで、面白かった。みんな、のんびりしてみえる。こんなにすぐ人を信じちゃって、大丈夫?って感じ。 なんだけど、物語が終わりに近づくほどに、無限ループの流れにはまり込んだ感じになって、軽く混乱する。のんびりした世界が、実は伏線だらけの複雑な世界だったことがわかる、捩れっぷり。 08年の本屋大賞で「この文庫を復刊せよ!」のリクエストNo.1となった作品。全集復刻の担当編集さんが墓前に報告に行こうとしたが、どうしてもお墓が見つからなかったと、10年4月の読書欄で読んだけれど、その後墓前報告はできたのだろうか?
1投稿日: 2022.12.31
powered by ブクログ字体が少々読みにくいが、それは昭和初期の作品という事なので。 内容はタイムトラベルものの王道なので、ここでは割愛する。ボリュームはあるが、気にすることなく読み進められる。
0投稿日: 2022.09.11
powered by ブクログタイムマシン本との事ですが、だいぶ想像と違ってました。 章立てが、プラスゼロ、プラス18、マイナス31、ゼロ、マイナスゼロ、な所が気になりましたが、読み進めるにつれ謎が解けていき最後に一気に畳み掛ける!気持ちのいいラストです(^^)
1投稿日: 2022.09.03
powered by ブクログ一人の男が戦後見つけたタイムマシンに乗り、戦前の時代へと舞い戻ってしまう。 自分が生まれた頃の時代へ。 描かれる暮らしの様子がユーモアたっぷりで活き活きとしてた。 紛れもなく人生の物語だったし、一人の人間の人生がこれだけの影響力を持っているんだとひしひし感じられた。 なんて素晴らしい、人間の話だったろう! 散りばめられた小道具がそれぞれ存在を主張しまくる終盤、気持ち良いすっきり感があったし 自分自身が自分の何よりの味方で、あの背中を押す感じ、眩しい希望があった。 縁というものを大事に、縁そのものじゃなくて縁によって巡り会えた人を自分の人生の宝に、そういう時代的なあたたかみもあったなあ。
0投稿日: 2021.08.17
powered by ブクログ20年って、ムーバが5Gになって、テレビが薄っぺらくなるくらいの長さでしょ。だけど、戦後復興期の激動の20年でも、改悪とか何もしてこなかったとかそう思うフシがあったんだなと思うと、今の20年も、感じるよりも実は大きく変わっているのかもしれないなと思えた。ストーリーは秀逸。
0投稿日: 2021.07.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
俺があいつであいつが俺で、なタイムトラベル本でした。戦後が舞台ですが、貧困・復興に重きが置かれているわけではなく、読みやすかったです。 過去と物語冒頭が繋がってからが説明的で、そこに興醒めしてしまいます。特に、小道具。そして、二重三重にタイムトラベルしているので、結局誰がいつ何をしたの?状態。整理しようにもそこの描写もわかりづらいなぁと思いました。 それでも、今から50年も前に書かれたとは思えないクオリティです。
0投稿日: 2021.07.13
powered by ブクログ最高に面白い作品。 時間旅行モノの王道SFでありながら、穏やかでノスタルジックな読み口。が、油断してると最終盤で一気にこちらの度肝を抜いてくる。 タネが明かされた絶望から希望への転進と、それを後押しする人物が何と…という粋な演出。 解説は星新一氏。なんという贅沢。 新版5刷 2021.4.4
7投稿日: 2021.04.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
連載当時は1965年と、半世紀以上前の作品ながら、今も色褪せないプロットに感服する。 そしてその高い構成力のみならず、戦前・戦後の昭和の風俗を生き生きと描き出している文章も味わい深い。 藤子・F・不二雄氏の作品群に通じる着想も感じられる。 主人公本人にとっては、人生において相当のウェイトを占めたであろう、兵隊時代の十数年が作中で軽やかにすっ飛ばされているところもまた、主題をぼかさないための大胆な手法として奏功。 例えば伊沢先生の出自なんかが置き去りにされて気になったり、完全に閉じられた環の中にいる美子=啓子が発生した端緒は一体…? など考え出すと混乱が深まったりはするが、この時代特有の空気感を帯びつつ、タイムトラベルものとしての特徴を活かしたミステリーとしても、充分読み応えがあった。 また、解説が星新一氏ということからも、いわゆる玄人受けも良かったことが分かる。
3投稿日: 2020.11.21
powered by ブクログタイムトラベルものの金字塔というにふさわしい佳作。相当な取材をしただろうと思われる昔の描写は秀逸であるけれども、SF作品として楽しむにあたっては多少中だるみ感と、なってしまい、また作品自体がだいぶ古くなってしまっていることと合わせて、☆-1しましたが、読み応えある名作だと思います。
3投稿日: 2020.10.18
powered by ブクログ結末は圧巻。タイムトラベルものは後半になるにつれ面白くて止まらない。 また、昭和初期の風景が目に浮かぶ。現代とはモノが少なく生活環境は厳しいだろうが、人間味溢れるシーンが多く、この時代の日本は戦争以外は幸せだったのかもしれない。
15投稿日: 2020.10.16
powered by ブクログ知人に勧められて読んだ、日本版『夏への扉』ともいえる壮大なタイムトラベルもの。 1970年の作品ながら文章に古臭さはなく、文庫で500ページの長さだが読みやすさと物語の魅力ですらすらと読むことができる。 タイムトラベルものでは時系列の整理が作家の腕の見せ所の1つであると思うが、本作は複雑な時間移動をしているのにもかかわらずきれいに説明されていてわかりやすい。 ただ、そのせいもあってSFに慣れ親しんだ人にとっては先が読みやすくなってしまっているかもしれない。 「この人がこの後あれするんだな」とか、「この人とあの人が同一人物で・・・」とか。 それと、最後の最後で閉じられた円環の話が出てきて少し腑に落ちないところがあった。 どうしても矛盾が生じる。 それでも、時間SFのワクワク感や話の壮大さ、未来を知る人間だからこそできる「俺TUEEEE!!」感などの魅力あふれる作品だった。 昭和の東京の出来事や風景などは考証を重ねて丁寧に作られており、当時の生活を体感しているかのようだった。 しかし、私は当時の出来事はもちろん今の東京にも詳しくないので、その楽しみがかなり薄められたものだと考えるととても惜しい。
3投稿日: 2020.10.07
powered by ブクログタイムスリップ物。もう、タイムパラドックスしまくり。けど、細かなことはどうでもいいです。とても劇的に、情緒たっぷりに、ロマンチックに物語は展開します。 この小説のメインは昭和7年の、戦前の平和な風景です。とても詳細にリアルに描かれており、まさにタイムスリップした気分で没入するように読みました。当時の状況を知る貴重な史料とも言えるのではと考えます。 マイナスゼロ地点である昭和37年の状況ですら読み手の現代から見たら過去になるわけで、色々な年代の錯覚にめまいを起こしそうです。 未来から来たタイムマシンの設定が10進数ではない故、それを使う登場人物達を誤った年代に飛ばすアイディアも秀逸。意外だったのは伝蔵さんが徴兵に取られてそのまま終戦まで生きるところです。先が見通せなくなり不安になります。ひねりがきいています。 しかし、啓子さんが実は美子さんで自分が自分を産んでその子供にとってはお母さんとおばあちゃんが同一人物なんてなんてやり過ぎですね。タイムマシンの存在が否定される最たる例えの1つになりそうです。それにしても俊夫さん、手が早すぎ。 更にこの先戻ってくるタイムマシンでその娘が考える過去と未来がパラドックスを深めそうです。 昭和7年から37年に来た警官はどうなるのでしょうね。 未来から来た伊沢先生は?ヨーヨーの特許ネタはほったらかしですね。結局ほぼ働かずに浪費するだけの俊夫さん。 音響機器の事情にやたら詳しいところは作者の造詣の深さではなくお話の都合ですね。 いつかまた読み返したい傑作です。
1投稿日: 2020.08.30
powered by ブクログいわゆるタイムマシンもので、時間旅行のパラドックスを上手に扱ったもの。SFの要素はもちろんあるのだが、それよりも戦前、戦後の東京の様子や市民の描写が素直に楽しめる。SFとして読むのにはやや無理があって、矛盾というか、置き去りになるエピソードもあるが、読み終わると繋がりが理解できることもあり、読後も楽しめる。
3投稿日: 2020.08.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
多くの読友さんからの推薦本、その理由が分かります、壮絶な内容でした!最後に真相が明らかになる、どんでん返し。まさかの真相にそんなことあるんだ!と驚嘆。読み終えた瞬間は「まじかっ!こりゃ大変だ」、少し時間を置いたら「本当に、良かった!」となる。そもそもの間違いは、俊夫さん、なぜに啓子を連れて行かなかったんだ!ということに尽きる。昭和レトロの雰囲気が鮮明で、浅田次郎「メトロに乗って」、宮部みゆき「蒲生邸事件」とともに、昭和の香りが伝わった。只、警察官はどうなったのかな?彼の幸せを願わずにはいられない。
3投稿日: 2020.08.12
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
from backspace.fm マイナス31が長すぎて、だいぶダレてしまった。。けど、終わりの伏線回収とオチはさすがでした。礼子さん悲しみ。昭和初期のノスタルジーに浸りたい方にはおすすめですが、個人的にはあんまし興味なかったかな。 あと、やたらとH. G. ウェルズの「タイムマシン」が引用されるので読みたくなってしまった。
3投稿日: 2020.07.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
昭和初期の東京を舞台にしたSF小説。 戦前の庶民の暮らしや価値観の描写が生き生きと魅力的だった。貴重な資料を読んでいるような気分になる。自分もタイムトラベルしたようだ。 丁寧に文字を追っていたが、後半の畳み掛けは食い入るように読んだ。タイムトラベル小説の金字塔とされる理由が分かる。 はじめは元の時代に戻ることだけを考えていた主人公が、今現在の自分の役割に気付いていくところは胸が熱くなった。自分にご馳走をするところなんかは特に。
5投稿日: 2020.06.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日本の当時の風景が思い浮かびます。 登場人物がタイムトラベル への理解が早く感じましたけど、まどろっこしいのよりいいかもしれません。読者はタイムトラベル してることを知ってますからね。 様々な登場人物が紡ぐ時間の輪のストーリー。
5投稿日: 2020.06.10
powered by ブクログバックトゥザ・フューチャーや ドラえもんなど 昔からタイムマシンものは ワクワクする気分にしてくれるなぁ。 タイムマシンがあったら、 未来の世界を見たい方が強いかな? って思っていたけど、 少し昔の日本を見てみたい気持ちに させられました。 長い話だったけど、 まだまだ読んでいたいって思える作品でした。
15投稿日: 2020.05.21
powered by ブクログhttp://denki.txt-nifty.com/mitamond/2016/12/post-783b.html
0投稿日: 2020.02.29
powered by ブクログ1945年の東京。空襲のさなか、浜田少年は息絶えようとする隣人の「先生」から奇妙な頼まれごとをする。 『18年後の今日、ここに来てほしい』 というのだ。 そして約束の日、約束の場所で彼が目にした不思議な機械ーーそれは「先生」が密かに開発したタイムマシンだった。 時を超え「昭和」の東京を旅する浜田が見たものは? 失われた風景が鮮やかに蘇る、早世の天才が遺したタイムトラベル小説の金字塔。 (あらすじより) 面白かった! パラドクスや平行世界やらは考慮しない空想科学小説ですが、なかなか手の込んだプロットになってます。 書かれた当初は戦前と戦後の東京が描かれ、その世代の人たちはまさにタイムトラベルした気分になれたでしょう。 時代を知らない世代の人でも当時の生活を知る資料になりそう。
3投稿日: 2019.07.01
powered by ブクログ333p南京町へ行ってたらふくご馳走を食べるところや、394p邪魔者が頭を上げたところ。おもしろい。 銀座の描写など緻密であり、熱気を感じる。もれなく帽子を被った人々、目が痛くなるようなけばけばしいネオン、顔が真っ白の女たち、自転車の往来、などなど生き生きとしている。元々の設定にあぐらをかくことなく、こういう描写がしっかりしているからなおおもしろい。 人々の住む街での描写も、所々おもしろい表現があり、テンション高く読み進めた。 怒涛の終盤は手に汗握るスピード感。主人公の感じるもどかしさにみごとにシンクロしてしまった。混乱しながらも丁寧に読む必要がある、しかし早く先が読みたいというせめぎ合いの中読み進めた。 戦争から帰ってきたあとの主人公から、心理描写が減った気がする。それが気味悪く、この先どうなるのかという不安と期待が湧き上がった。後半の奔走はなんだかマヌケでおもしろかった。 啓子の最後の行動は少し無理があったかと思うし、蛇足な気がする。 レイ子、健気な子だ。みんな、ノーパンしゃぶしゃぶとか言ってないで、パンティは履こう。
1投稿日: 2019.01.17
powered by ブクログ2010/1/10 予約 半年以上待たされて 2010/7/24 借りる。 7/25 読み始める。 8/9 読み終える。 予約してから、半年も待たされたので、どうしてこの本を読もうと思ったのか、今は全く覚えていない〜。 !!(>д<)ノ ようやくわかった。 「鏡の国のアリス」の検索で 広瀬 正の 同名の本が HIT したためです。 えっ!? と思って 興味がでた〜〜〜。 ◇ さて、本書は 広瀬 正の タイムマシンもの の一作です。 タイムマシンといえば、「バック・トゥ・ザ・フューチャー」 ですね。 最高に面白い! それから、恐竜時代のような何億年前に行くタイムマシン。 「プレヒストリック・パーク」 ・ 「プライミーバル」。 時間的には、宇宙を行き来しながら、場所的には やっぱり主人公の住んでいるところ近辺にばかり トリップする (*^_^*)♪ 大好きな 「ドクター・フー」。 どれも、TVや映画の映像がスリリングでスピード感にあふれるアドベンチャー。 本書は、タイムマシンのことと 移動先での暮らしの二重構造で、 後者のレトロな時代描写はたっぷり (凝りすぎ・長すぎ)だが、 タイムマシンの話は・・・、物足りなかった。
1投稿日: 2019.01.12
powered by ブクログ何年か前に知り合いにこれ面白かったからと本を貸した。いや戻ってきてないので、あげたのかも知れない。最近になってあれ面白かったから再読することにした。すると初めて読むような新鮮な感じ。そう。初めて読んだのだ。こんなバカなことがあるだろか。読んだこともない本を他人に面白いからとあげる。こんなバカな奴がいるだろうか。 1945年、空襲が激化した東京。浜田俊夫中学2年は、美人の娘啓子の父親の大学の先生から18年後にこの場所に来るように頼まれる。先生が作ったのは、タイム・マシンだったのだ・・・18年後、過去からやって来る人がいた・・・そして浜田は31年前の世界へ。戦前、戦中、戦後を前後する時間旅行のたび・・・ うーむ。もしこれを前に読んだことがあったら絶対に覚えている。そんな強烈なインパクトがあった。そして猛烈に面白かった。 昭和初期から1960年代までの風俗がかなり詳しく書いてあって、それを読むだけでも楽しい。 タイム・マシンに関しても伏線が巧みに張られていて、回収される様も見事。出版されたのは1974年だそうだけれど、全く読みにくくない。詳しいわけではないけれど、タイム・マシンものの小説の中で傑作と呼ばれるのがよく分かった。
1投稿日: 2019.01.06
powered by ブクログ伊沢啓子は学者である養父が発明したタイムマシンで戦時中の昭和20年から昭和38年に送られ戦禍を免れる。しかし、啓子の養父は空襲で亡くなり隣人の浜田俊夫に死を看取られる。浜田俊夫は自分が死を看取ることとなった隣人の学者の遺言に従い、18年後に同じ場所を訪れる。そこで、浜田は18年前の世界からタイムトリップしてきた啓子と出会う。ところが18年ぶりの再会も束の間、浜田俊夫は伊沢啓子の乗って来たタイムマシンで自分がこの世に生を受けたのと同じ昭和7年に送られてしまう。 このように複雑なストーリーが歴史的事実と並行して展開する。昭和初期の人々の生活の様子を再構築しつつ、論理的破綻なく驚愕のエンディングへと読者を導く。刊行された昭和52年(1977年)当時としては間違いなく斬新なSF小説と言えるだろう。元の世界に戻ることが出来なくなった伊沢啓子と浜田俊夫の反応や運命を受け入れていく過程も自然で共感できる。 作中、正岡子規に縁のある豆富料理店『笹乃雪』(台東区根岸)が登場する。「気ままに和情緒スポット」でも紹介したい老舗店である。そういえば本日9月19日は正岡子規忌でもある。
0投稿日: 2018.12.23
powered by ブクログかなり前からワタシのウィッシュリストにありながら手を出していなかった一冊が、往来堂書店「D坂文庫 2013夏」にリストアップされていたので、即買い。 SF長編の金字塔とも言われているだけあって、極上の一冊。タイムトラベルものについて回る「歴史を変えてしまうのでは?」という疑問をうまくクリアしてエンディングにつなげてゆく流れは唸るしかない。先週睡眠不足に陥り、昼間の集中力が落ちたのは他でもないこの一冊のせいだ。 この長編がこれだけ支持されるのは、単なるSFものではないからだろう。戦前の日本の様子や、そこに生きる市井の人たちの人情の厚さを描いた歴史文学作品の味付けが、この長編の価値を上げ、読者の間口を広げていると思う。
2投稿日: 2018.11.18
powered by ブクログ面白かった!伏線を回収して行くのが気持ちいい。映画化するなら主人公は高橋一生、若い頃の伊沢啓子は吉岡里帆、カシラは大泉洋。
3投稿日: 2018.09.29
powered by ブクログタイムトラベル、タイムパラドックスもの。 ちょっとしたミスや小道具が、結末で色々噛み合って爽快感があった。人物が行ったり来たりでそういうことか!と思うことばかり。 17歳の少女なのに急に夫婦っぽくなってしまったりタバコ好きだったり昭和感も残っているけれど、やはりSF好きの人の中では名作と呼ばれるだけあります。タイムトラベルとは別の要素で、昭和初期の下町の庶民の家族の雰囲気が生き生きと伝わってくることも大きな魅力。
6投稿日: 2018.09.28
powered by ブクログ単に時間ものSFの傑作というだけでなく、戦前の街の描写が素晴らしいので登場人物がリアルに感じられます。 その時代の街には行ったこともないのに、何だか住み慣れた街のように感じてくるのが不思議です(笑) 技術的な話に終始していなくて、人間模様もちゃんと描かれているので本の中の世界にどっぷり浸かれると思います。
1投稿日: 2018.09.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ママは自分の母親で、自分の娘だった。つまり結末はこれなんだが、これをタイムマシンを使ってどう合理的説明が出来たかが、この本のキモなんだが、私的には退屈で最後の落ちを結局先にみてしまった。まさに読者としては最悪な読者だが、一応結論を知ってから読んでも、いいじゃないかと思うんだよな。元々この話自体に合理性があるかどうかを調べながら読まないと、今一つ最後まで読んでも首ひねるのじゃないかと。だからネタバレでも、先に結論知っててもいいと思うよ。私的には。
1投稿日: 2018.07.12
powered by ブクログタイムトラベルものの傑作という話を聞いて読んでみたのだけれど、そう言われるだけのことはある。 初出が1965年と50年以上前に連載された小説にも関わらず、仕掛けと描写の巧さ、エンターテインメント性が全く色褪せていない。実に鮮やか。 本筋とは関係ない(むしろこっちが本筋か?)昭和初期の描写も読んでいて面白い。 当然自分は昭和初期など経験したことなど無いはずなのに、なぜか妙にノスタルジックな気分になった。 最後の仕掛けを認められるかどうかで結構評価が変わるのかも。
5投稿日: 2018.05.31
powered by ブクログこれ、50年前の本!?小説というのは時期は関係ないのだと驚かされた。途中からページが止まらなくなった。あの人がこの時代に行って、この人がああなって。。想像が止まらない。 レイコさんはなぜあんなに理解できていたのか。続編はないのか。と期待してしまったが、もう作者は故人。素晴らしい本だった。娘の中学校のオススメの1つ。
0投稿日: 2017.12.31
powered by ブクログ間がだいぶ空いたので途中の内容がよく思い出せないが、後半にやっと、ああこのひとがこのひとっていうことねとわかった。
0投稿日: 2017.08.27
powered by ブクログタイムスリップと言うと、私なんかが思い浮かべるのは戦国時代に飛ばされて教科書で見た大名に出会ったりとか、歴史的大事件の一幕に関わって誰かの命を救うため奔走したりだとか、そういうたぐいのものなのですが。 この作品の主人公が舞い降りるのは常に『その時代の何の変哲もない日常の間』であり、彼が成そうとすることも「何かを変えよう、誰かを救おう、帰る方法を見つけよう」ではなく『この時代の人間として日々を暮らしていこう』ということです。 派手な事件を取り上げていない分、その時代の情報がとても細かく詳しく描写されていて、昭和好きにはたまりません。 そして、そうやって淡々と積み重ねられてたどり着く先、全ての伏線が回収されて腑に落ちるカタルシスたるや素晴らしいです。 何気なく読み飛ばしていた部分をもう一度遡って読みなおす、そんな瞬間が何回あっただろうか。 日々訪れる無数の茶飯事と時間旅行の妙を恐ろしくきっちり書き上げた読み応えたっぷりの小説です。
0投稿日: 2017.08.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読メでどなたかのレビューで面白そうだったので図書館へ。 最初はイマイチ面白くなかった。 というか正直かなり古いので読みにくかったのである。 しかし後半に進むにつれ、慣れてきたのもあるがいろんな謎が繋がってきてかなり面白くなった。 半分くらいからあとは一気読みである。 なんとなくそういうことかなーと思ったところは確かにその通りだったのだが、それ以上に衝撃の事実が発覚したりしてもうビックリである。 前に見た映画ブリディスティネーションみたいな感じだが、コッチの方がはるかに面白いな。 広瀬正を存じ上げなかったのであるが、チョットハマりそうである。
0投稿日: 2017.05.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
SFと言うのは難しい。あまりに常識的な話だと小説にならないし、逆に突拍子のない方向に振れ過ぎると白けてしまう。ありそうでない、それでいて科学原理に反しない微妙な線を如何に自然に設定するかが面白さを決める。 この作品は途中まで良い線行っていたのに、最後で『そんなのアリなの?』的な展開になってガッカリした。啓子と美子が同一人物で、かつ親子と言う設定はいくらなんでもないだろう。自分で自分を産むと言う、そんな無から有が生まれる話を許せば何でもアリの神話の世界になってしまう。もう一工夫欲しいところだ。
0投稿日: 2017.02.25
powered by ブクログ素晴らしい. タイムマシンものの秀作と思う。 50年経ても、古さを感じない。映画化、ドラマ化は何故されないのか不思議。
2投稿日: 2017.02.04
powered by ブクログタイムマシンものの古典的名作として 色褪せない作品だと思った。 今なおいろんな作品が作り続けられている タイムマシンネタだけど、 キーとなるネタや王道的展開がおおよそ カバーされていて、後世の作品の スタンダードになっていると感じた。 過去の自分との遭遇、 行ったまま戻ってこれない、 過去に行って大儲けを企む、 タイムパラドックスの問題、などなど。 タイムマシンネタが好きなら必読の作品。
1投稿日: 2017.01.20
powered by ブクログんん?読み返したりしながらよみました。タイムマシンものなので時系列がややこしい。でもそこが面白いんです。
0投稿日: 2016.12.16
powered by ブクログ何かの雑誌で女性タレントか誰かがオススメしてたので読んだ本。この小説をオススメしていたその人が誰だったのだろう?と今でも気になっている想い出の一冊w
0投稿日: 2016.12.13
powered by ブクログ三十年以上前に書かれたタイムマシンもののSF小説。この題材で避けて通れないタイムパラドックスだろう。 特に有名なのは、親殺しのパラドックス。もはや説明不要。 この小説内でも、親殺しのパラドックスについては触れられており、著者のパラドックスに対する考えが述べられている。 そして本作が三十年以上経った今でも、書店(高田馬場の芳林堂ね)のオススメコーナーに置かれていたのは、親殺しのパラドックスから、更に踏み込まれたパラドックスを仕込んでいた点にある。 書くと、最後の最後で明かされる真相のネタバレになるから書かないけど、そういうパラドックスもあったのか!と新鮮な気分だ。 でも待てよ、それは鶏が先か、卵が先かの問題になってこないか。う~む...。 舞台設定は高度成長期の東京から、戦前の東京へ。そして東京大空襲の日、マイナス・ゼロにつながる。 1945年、東京。空襲の最中、隣家の伊沢教授宅で炸裂した爆弾で教授は死んだ。 死の間際、伊沢教授は浜田少年に「十八年後の今日ここに来てほしい」と伝えて息を引き取る。 そして十八年がたち、高度経済成長期に沸く東京、浜田は電機会社に勤めていたが、約束の十八年後を忘れていなかった。 かつて伊沢教授宅があった場所には、見るからにお金持ちの初老の男性が妻と住んでいた。 そして0時、空襲で焼け残った教授の研究室に向かうと"球体"が置かれていた。 そして中からは、空襲の日に行方不明になった伊沢教授の娘、啓子が防災頭巾にモンペ姿のまま出てきたのだった。 かつて読んだH・Gウェルズのタイムマシンに違いない。そう確信した浜田は啓子を連れて戦時中の日本に戻ろうとするのだが。
0投稿日: 2016.12.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
タイムトラベルもの。 行った先で身動きが取れなくなりそのまま時間を過ごす。 戦中、戦後、戦前と大きく時代が動いていく様や社会情勢、文化をつぶさに描写してあり、それを2016年に読む。それだけで価値がある。 ラストも秀逸。伏線がきちんと回収され、見事に収束。 そして啓子-美子のパラドックスは不思議で面白い。過去に遡って自分を生んで…あれ?では自分を生んだのは誰? 夫婦の子である啓美(ヒロミ)の訳知り感も面白い。
0投稿日: 2016.11.05
powered by ブクログ昔のタイムマシンもの。 子どもの頃に憧れていた近所のお姉さんが終戦後、当時のままの姿で主人公の前に姿を現したことでタイムマシンの存在を知り、一瞬過去へ行ってすぐ元の時代へ戻ろうと、タイムマシンに乗り込んだら、過去に取り残されてしまい…という話。最後にはあれこれの帳尻が合うのでまぁ良かったね、という感じ。
0投稿日: 2016.09.30
powered by ブクログ2016年9月9日読了。国産タイムトラベルSFの名作としてWebで紹介されており読んでみた。戦時中に空襲により家族を失った俊夫少年、隣人の教授の遺言に従い18年後に同じ場所を訪れるが、そこに現れた人物とは…。「タイムトラベルものに外れはない」という話を聞いた気がするが、これはまた面白い!設定の面白さや、時間の豪快な省略の仕方にのけぞるが、著者の関心がSF的設定そのものではなく、「SF的設定をいかして『何を描くか』」にあるから面白いのかな?本を読む我々より前の時代に生きていた人物が、それよりさらに前の時代に飛び、新鮮な体験を味わうことを、本を読んでいる我々が新鮮に味わうこと。読書とは、まさに一つのタイムトラベルに他ならない、ということかな。おもしろい。
0投稿日: 2016.09.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
図書館の閉架コーナーから借りました。 字体も古く、最初はちょっととっつきにくいかな、と思っていましたが、ダイムマシンに乗る頃から俄然面白くなりました。そして、いよいよタイムマシンと再会する当たりの流れ、タイムマシンによる人間関係の混乱、なるほどそうだったのか、と納得しながら進みました。 これは面白いですよ!
0投稿日: 2016.08.23
powered by ブクログ時間ものSFはやっぱり楽しい。 タイムトラベル先が戦前で、その時代の日常がとても具体的で鮮やかに描かれているというのも興味深くておもしろかった。 いやあしかし…私も、何故黙っているのだろうと不思議に思ってたけど、そこの理由はシンプルでしたね。 うん、ある程度予想はできたけど、しかしまさか…そこも同じとは…。そんなことがあり得るのか…?(SFに対して今さら何を言っておるのか) まあでも、戦時中の話も絡んでいるのに予想以上のハッピーエンドだったので、気分よく読み終えられて良かった。
0投稿日: 2016.02.26
powered by ブクログ昭和45年に刊行されたタイムトラベルもの。昔の作品ですが設定や時代描写が優れていて、21世紀の現代に読んでも色褪せることのない魅力を発揮しています。作者の生きてきた時代だからなのか、昭和の一桁代、太平洋戦争の昭和20年、そして現代にあたる昭和38年の描写が緻密かつ情景豊かでまさにその場にタイムスリップしたかのような時代感を味わうことができました。物語の内容も起伏に富み、クライマックスに向けた怒濤の展開に驚かされます。 一点気になったのが、レイ子さんの形見の本にかかれた数字の謎が解らないままになっているのでは? この作品は映像にしても面白いと思いました。ぜひ映画化を!
0投稿日: 2016.02.25
powered by ブクログ私がSF少年になったころ、もう広瀬正は故人だった。SF少年になって少ししたら河出書房新社から広瀬正小説全集なるものが刊行され始めた(多分それは新装再刊だったと思う)。和田誠のクールなイラストの表紙で、コンパクトで小綺麗な造本だった。この小説全集、推理小説などあって、これはSF作家なのか、と純粋なるSF少年は胡散臭く思ったものだが。 しかし『マイナス・ゼロ』とは何だかカッコいい題名だ。『タウ・ゼロ』を連想するじゃないか。何かすごいハードSFじゃないか。いやいや、時間SFであって、そんなカッコいい話じゃないんです。 タイム・マシンが手にはいったら、ヒトラーの悪行を止めに……行かないだろう。自分の過去にコミットしたくなるのが関の山。それが人情だろうか。だから、タイム・マシンもののひとつの定石が自己の過去と関わる話である。ハインラインの『夏への扉』なんかが典型で、何とも甘酸っぱいノスタルジーと因果のパラドックスのパズルが組み合わさって独特の魅力を発する。広瀬正の『マイナス・ゼロ』も同工で、同じくハインラインの「輪廻の蛇」ばりの見事な時間の織物を織ってみせるのだが、しかしその独創性はいわば昭和を主人公にしたことだ。 ゼロはゼロでプラスもマイナスもないのが数学だから、『マイナス・ゼロ』はおかしい。物語は「プラス・ゼロ」と記された章から始まる。昭和20年がそのゼロである。主人公・俊夫の隣家の先生は戦火に巻かれて死ぬ間際、18年後にその場に戻ってくるように俊夫に頼む。「プラス18」、昭和38年、先生宅に訪れた俊夫の前に現れるタイム・マシン。そのタイム・マシンで、俊夫は誤って「マイナス31」、昭和7年に戻ってしまうばかりかタイム・マシンを失ってしまう。そこで、俊夫のタイム・トラベルは「マイナス31」から自分の足で未来へと戻っていくものとなる、「昭和」を道連れとして。 SFなんてと思う人にも是非読んでいただきたいのは、設定はどうあれこれが苦境に陥った俊夫という普通の人間の物語だからだ。過去に戻ってたどり直すのだからすべてがもう決まっていることなのに、戦争が起こるとか大雑把なことしかわからず、自分の身の回りで何が起こるかわからないという、もつれた時間の糸を解きほぐすかのようなこのハラハラ感。正直、私は読み出したらやめられなくなってしまった(休日でよかった)。 少年時代に読んだときは自分の属する時代から引きはがされて生きねばならぬ俊夫の悲劇に心が痛んだ。いまは、それはまったく悲劇に思えない。どこであれ真摯に生きていくことに不幸はないのだ。
1投稿日: 2016.02.05
powered by ブクログ旧字に骨を折るも面白くて一気読み。 予想も理解も出来ない結末に頭ん中パニックになりました。 The パラドックス。
0投稿日: 2015.12.15
powered by ブクログ名前は知っていたが、広瀬正の本を1冊読んだのは初めて。表紙から、まあ多分また、戦争の話だよなあ、「楡家の人びと」から、戦争もの付いてるなあという感じで読み始めた。 確かに最初は空襲の話だったのだが、18年経ってからは、18年前の少女が、現代に順応する話か?と思いきや、また過去に戻るのである。それも、戦前。 星新一の解説にも書かれているが、戦争中よりも戦前について、相当量の資料とともに書かれている小説は、なかなか無いであろう。 そして、そのままその世界に適応するかのようにストーリーは進み、せっかく出してきたタイムマシンが無になるかと思ってしまう。 ところが「りんごの話」から、登場人物に、タイムマシンによるパラドックスを解決させようとしたり、過去の自分の体験に合わせるために動いたりと、ハードではないが、手に汗を握るSF作品となっていく。 昭和初期の世俗に関しては、同時代性を持たない我々にとっては、若干鬱陶しくも感じるが、読後の感想としては、それらの資料が非常に貴重であったこともわかる。 なかなか良い物を読んだという気がする。
0投稿日: 2015.11.30
powered by ブクログ超ド級の名作ってことで読んだんだけど、ちょっとだけ古びている感があったなあ。 いやしかし、確かに名作であることはわかる。 それなりに分厚い本なのに、長さは一切感じなかった。特に中盤以降はまさに「のめり込む」感じで。 残念なのがラスト。うーん、そういう終わり方かあ、と。ここで「古さ」が決定的に感興を削いでしまった。 ラストが違っていたら、僕の受ける印象はガラッと変わっていたように思う。
0投稿日: 2015.11.15
powered by ブクログ高校か大学の時に読んで、えらく気に入った作品だったので再読。 あの時は感じなかったけど、改めて読むと昔の小説って、時代背景が古いのは当たり前だけど、文章も古臭くてなんか変な感じ。最近の小説の文体に馴染んだからかな? しかし練りに練った伏線は今読んでも感心してしまう。この人の作品に共通するノスタルジーも大好き。俺ってタイムパラドックスもの好きだなぁ、と再認識。 タイムマシン小説に執念燃やしてたこの作家、もっと長生きして欲しかった。
0投稿日: 2015.07.26
powered by ブクログ文学的な葛藤を見せない登場人物たちのおかげで、カラリと乾いたSFと戦前ノスタルジーに集中して中身を味わうことができる。現代の作品であれば循環に関する考察が必要と思われるが、70年代であれば題材の新しさで許されるか。
0投稿日: 2015.05.09
powered by ブクログタイムマシンに乗って、違う時代に行ってしまったのによく馴染んでるなぁ…と感心しながら終始読み進めました。徴兵されて戦場にまで行って。カシラ一家がいい人達で良かった。色々な事が回収されていく最後は面白すぎて手が止まりませんでした。時代背景に少し戸惑ったりもしましたが、物価など興味深く読めました。そして…はた、と思いました。代わりに乗ったお巡りさんは大丈夫だったのかしら。
0投稿日: 2015.02.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
まさにタイムトラベルものの秀作。 主人公が過去に行き、戻れないとなった時点で大よその展開は予想できるが、それ以上にその時代での生活描写が 面白くてどんどん読めるのが素晴らしい。 クライマックスの怒涛の展開もハラドキ胸熱で、古臭さもなんのその、大勢の人に読んで貰いたいと心底思った。
0投稿日: 2015.02.21
powered by ブクログタイムマシンものの古典。 ロジックも美しく、正統派だと思いますが、うーん、今読むと古臭さがぬぐえません。
0投稿日: 2014.11.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
昭和2年から昭和38年までの東京を舞台に、未来人によってもたらされたタイムマシンによって人生を翻弄された男女の物語。 結末は、ありがちじゃん、と一瞬思うも、よく考えたらこの小説は1970年に書かれた物、ということはむしろこの作者のアイデアも今のSFの元になっているということだろう。 タイムトラベルする男が、実はタイムマシンに出会う家主その人、また女は妊娠したまま自分が生まれるより少し前の時代に行き、そこで産み落とした娘が実は自分であり、娘は母同様妊娠して過去に行き再び娘を産むという、男女共に永遠の循環に陥ったがためのパラドックスが面白い。 この作者も1972年に47歳と言う若さで亡くなったそう、伊藤計劃もそうだが、これから有望と言われる作家の夭折は残念でならない。
0投稿日: 2014.08.20
powered by ブクログとてもおもしろかった。タイムマシンの話。過去にいっても普通に生活していく様子と最後の謎の解決がとてもよかった。
0投稿日: 2014.05.12
powered by ブクログ面白かった。 タイムマシンものやけど、タイムマシンに何回も乗ってぐっちゃぐっちゃにならんところが良い。読み終わってから濱中伊小及ってメモのページに戻るとストンと理解出来るのも気持ちいい。 しかし啓子の出自が怖すぎる。あと警官どうなったんや。
0投稿日: 2014.05.05
powered by ブクログ日本のタイムマシン小説の元祖的な作品だと思いますが、いかんせん古臭い感じがしてしまうのと、今となっては科学的な緻密さに欠ける感じがしてしまって、今ひとつのめり込めませんでした。
0投稿日: 2014.04.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日本のタイムトラベル小説の最高傑作や金字塔と謳われている本書。 評価されている所以でもある「生活」描写の丁寧さは、作者の広瀬正が建築学科出身であることと少なからず関係はあるんだろうね。
0投稿日: 2014.02.20
powered by ブクログ宮部みゆきの「蒲生邸事件」のあとにこれを読んだ。舞台は同年代だけれど、受ける印象が違うように感じた。身分の違いのせいか。「蒲生邸事件」の方は(雰囲気が)大正浪漫の延長という感じ。「マイナス・ゼロ」は戦前だけれどどこか近い過去に感じる。庶民の暮らしはあまり変わらないものだと思った。 パラドックスはよくできていてややこしいくらいなので、もう一度整理しながら読みたい。
0投稿日: 2013.12.19
powered by ブクログ〝タイムトラベルもの〟と一言でくくってしまうには、あまりにもたくさんの仕掛けと色彩をもつ〝びっくり箱〟のような小説。 空襲のさなか、少年だった主人公に、18年後の同じ日、同じ時間にここに来るようにと言い残し絶命した隣家の〝先生〟。18年後、言いつけどおりその場所を訪れた主人公を待ち受けていたのは、人と人との不思議な縁(えにし)をめぐる時間を越えた旅であった……。 たとえどんな道を選ぼうとも、最後に辿り着く場所はひとつ。それが運命の赤い糸ならば、けっして途中でプツンと切れたりはしないものなのだ。 ちなみに、文中に登場するエピソードで個人的にいちばん好きなのは、自分に自分でごちそうを奢って少年時代の密かな思いを果たすところ。ちょっと乾いた洒脱な〝笑い〟もまた、この小説の魅力のひとつである。あとは、文字通り「現代っ子」らしい最後の娘の言葉。タイムマシンがあろうとなかろうと、けっきょく一番たいせつなのは「いま」なんだよね。
0投稿日: 2013.12.01
powered by ブクログタイムトラベルSF純愛ミステリ。 昭和と人情。 面白かったー。 タイムマシン自体のディティールはさほど凝られていないんだけれど、 パラドクス的な部分は練られているなーと感心しきり。 ある程度は(ボクにしては珍しく)予測の範囲だったけれど、 結末はそれをはるかに凌駕する。 ボクなりに一言で表すならば、「びっくり仰天」かな(笑)。 この時代に書かれたタイムトラベルSF物としては間違いなく金字塔だと思う。 作者のユニークな持論と実験的な取り組みが相まって、思考が刺激された。 ボクもあれこれ考えたくなった。
0投稿日: 2013.11.27
powered by ブクログ十数年ぶりの再読です。日本のタイムトラベルSFといったらこれ。ブクログレビュー平均4点超えも当然です。 タイムパラドックスを扱ったアクロバティックでロジカルな物語が楽しめます。かといって全編がっちがちなSFというわけではなくて、むしろ物語の大部分が昭和初期の庶民の生活が描けれた「普通小説」なんですね。でもそのパートがめっぽう読ませるのです。なんと人々が生き生きとしていることか。このノスタルジーこそ本作が愛される理由でしょう。 そして最後は次々と伏線が回収されて、主人公の数奇な人生が「愛の物語」として見事に着地します。素晴らしい!
1投稿日: 2013.10.22
powered by ブクログ候補だったらしいが直木賞という感じではない。すこし冗長にも感じる。だが、楽しい作品。最後は次々とパーツがハマっていき、意外な景色が現れる。伊沢先生のことも書いてほしかった。
0投稿日: 2013.08.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
1945年の空襲下の東京で息絶えた隣人から18年後の今日ここに来てほしいと不思議な頼まれごとをされた主人公の浜田俊夫は、約束の日に訪問した家の主人に依頼してその場所に行く。そこで18年前に姿を消した啓子さんと出会う。1945年から1963年へ、そしてそこからタイム・マシンでまた戻って1932年へと、昭和のいろんな段階の東京の姿が懐かしく描かれ、また自分自身が俊夫になった気分で、周りの登場人物への秘密の世界を楽しむことができました。そして途中からは山城伝蔵と名前を変え、そして及川へ・・・。同じ人物が同時に2人存在するという???という場面も楽しいものです。そして啓子さんが途中からずっと出ないと思っていたら、実は。そして及川氏も・・・こうなると、人間の心の底の秘密はなんでもありうると思いました。
0投稿日: 2013.08.18
powered by ブクログ戦時中から戦後にかけたタイムマシンの物語。 ストーリー展開もさることながら、当時の人情味ある人間模様も読んでいて心地よい。 途中読み返したものの、最後のつながりには納得。 タイムマシンと言えば、ドラゴンボールの人造人間のあたりをもう一度読みたくなった 笑
0投稿日: 2013.07.31
powered by ブクログ戦前の日本の様子が細かく書いてあって、興味深かった。 タイムマシンがどう絡んでくるのか気になって読みやすかった。
0投稿日: 2013.05.27
powered by ブクログとにかく良かったです! タイムマシンものなんですが、書かれたのが1965年と50年近く経っているのに、抜群に読みやすかったです。 昔の小説って、けっこう読みにくかったりするので敬遠していたのですが、目から鱗でした。 内容は昭和20年に生きる主人公の下に戦争中、隣の家に住んでいた女の子がタイムマシンに乗って(乗せられて)、やってくるというところから始まります。 ね?引きが良いでしょ? さらに、この本で良いのは、戦争中の東京の街並みが良くわかること。 描写がかなり詳細で、臨場感があります。おそらく、ものすごい取材量だったんだろうなぁと。 さらにさらに、主人公にもの凄い好感が持てること。 陥った環境は過酷なはずなのに、淡々とこなしていきます。 さらにさらにさらに、「ふーん」って読んでいた全てのエピソードが伏線となっていること。 最後の回収具合がハンパないです。 ちょっと長いのですが、かなりお勧めです! (903)
0投稿日: 2013.05.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
噂に聞いていた名作SFを読みました。 この頃、短編集でもなかなか読了できないので読み終わるか心配ではありました。 買おうか迷った時に「星先生の解説が付いてる」だけで充分うれしいじゃないか!と心が決まりました。 そしたらまあ、二日で読んでしまって。やっぱり面白い本はこうなんだよなあ。 お話が長いのは、人々が生活している描写も多いからかなと思うんだけど 戦前や戦後間もない日本の様子を面白く書いてくださっていて全然退屈しませんでした。 エスエフ~って部分もドキドキハラハラで面白かったです。 伏線が次々と回収されていくのが凄く気持ちよかった! カシラ一家との交流が一番心に残りました。 親戚でも昔馴染みでもない突然現れた人を迎え入れてくれて その人が居なくなっても、何年も何年も約束したことを守ってくれて そしてまた急に現れたら大喜びで面倒をみてくれて・・・ なんかもう人情の温かさに読んでいて大泣きしてしまいました。 そしてレイ子さんの存在は大きかったなあ。 それにしても主人公さん、たくましいですよね。でもみんなパワフルか~。 昔の日本人は本当に元気だったんだなあ、なんて思っちゃった。 広瀬正さんのあとがきも星新一先生の解説も素敵でした。 本当に読んでよかった!!
0投稿日: 2013.04.06
powered by ブクログタイムマシンもの。 タイムパラドックスをうまくメビウスの環の連環に収めてしまうのは面白い発想でした。 いろいろと齟齬を生み出していって、そのズレが辻褄を合わせていくのはお見事! これが40年も前の作品というのは驚きです。
0投稿日: 2013.03.09
powered by ブクログ「びっくりする結末だよ」と言われ、ラストを先に読みたい衝動をこらえながら読み進んだ。 中盤、昭和初期の風俗描写が細かい! かなりたくさんページを割いて描き込まれている。 作者自身ががその時代にいったかのように克明に。 周到に張り巡らされた伏線がパズルのピースがはまるように収まっていくのが心地よい。 「びっくりする結末」はたしかに「!?」と思うが 矛盾はないんだよね。 こんなの書ける人、天才!
0投稿日: 2013.01.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
(集英社文庫のをあげてますが、実際は河出書房の『広瀬正・小説全集』でした) NHKラジオ第一「すっぴん」木曜日の中島さなえさんの「本とシネマの乱読中毒」というコーナーで紹介されていた小説です。そのコーナーを車の中で聴くことが多い私は、たいていのものは聞き流してしまっていたのですが、この本だけは信号待ちの時に手帳にタイトルを書きとめていました。(まあ、HP見ればわかったりするんですけど・・)気になったのはこの本が「タイムスリップ」ものだという話だったから・・(厳密にいうと「タイムマシン」なのですが・・) 今日、図書館に行ったとき、思い出して検索したら書庫にあるという・・。で、検索のメモを渡し待つこと数分・・。出してもらった本はそこそこ年季が入っていて入っていて、字もこの年だとちょっとつらいかも・・というフォントでかなりの分量。不安に思いながら何でもいいから読み始めてみよう・・とページをめくり始めたら、これがまあ止まらない止まらない・・。とはいえ、家事やら何やらありますから、実際には何とかストップさせて、それでも今日だけで一気に読み終わってしまったのです。 ダイナミックなお話でした。いわゆる「パラドックス」もあり??この辺はとにかく一度読んでいただいた方がいいですね・・。 大分昔に読んだから詳細は忘れてしまってるけど、かの有名なSF『夏への扉』と設定的には似てる部分もある気がしました。一番新しい時代より後に生まれた人間にとっては、やや風俗に関してとかわかりづらいところもあるにせよ、あとではあんまり気にならなくなるほどでした。とはいえ、私より若い中島さなえさんは、そういう部分読み飛ばしたんだろうか?なんて変な興味も覚えたりして・・。
0投稿日: 2013.01.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「サマータイムマシン・ブルース」で有名な劇団「ヨーロッパ企画」の方々がSF小説ならこの本がおもしろいって言っていたので、読みました。 たしかにおもしろい! よくこんなにややこしい話が思いつくなぁと感心。 頭のなかだけで理解できず、時間の流れと人物関係図を書き出しました。笑 いろんな人が出てくる中で、どんどん関係が見えてくるのが面白く、終盤はほんとに止まりませんでした。
1投稿日: 2012.12.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
SFはそんなに好きではないけど、これはおもしろかった。 タイムトラベルで題材は確かにSFではあるのに、昭和初期のひとびとのあたたかい暮らしや心意気や、それと恋愛要素の方が印象が強い。 なにより、主人公の、つっこみたくなるくらいの、柔軟さ!がいい味を出している。 男の人ってこんな状況でもキャバクラ?クラブ?みたいなとこに通うのね・・・(笑) 車や他の機械のこまかい内容はよく理解できないところもあったし、 最後の展開に「そんなのあり!?」と思いもしたが、なぜか許せてしまう。 そこここに散りばめられたユーモアに、くすっと笑わされた。 著者の他の作品も読んでみたい。
0投稿日: 2012.11.30
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徹夜本と聞いてたけど、まさにその通りで、非常に読みやすく、2日連続で朝まで読んでしまい、慌てて眠るということを繰り返してしまいましたw あらすじとしては、始まりは1945年(67年前)で、1963年(49年前)に話が飛んだ後、1932年(今から80年前!)にタイムスリップして、1963年に帰るために努力をしたものの、トラブルでタイムマシンに置いていかれて・・・。このあたりでかなりのめり込んでました。 主人公はそんなことになっても、めげずに様々な行動をして、1963年に帰るための努力をして、いよいよ・・・というところでまさかの展開。 このあたりで、ある先の展開を読めたには読めたのですが、うまく伏線がはられていて、それ以外にもびっくりするところがあって、面白かった。 例えば、名刺が(ryとかお金が(ryとか・・・いろいろと。 この本が出たのは今から47年も昔に最初に連載された作品ということで、どうだろうな~とか思ってたわけですが、そんなこと思う必要はなかった。もっと早く読めばよかったと後悔しました。
0投稿日: 2012.11.20
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本作は広瀬正がSF同人誌『宇宙塵』に連載した処女長編です。 彼はもともとジャズマンで、「広瀬正とスカイトーンズ」というジャズバンドを解散した後、37歳で小説家としてデビューしました。作家としては遅咲きながら、本作『マイナス・ゼロ』(第64回)、『ツィス』(第65回)、『エロス』(第66回)の3作で直木賞候補となっており、その実力は折り紙付きといえます。 また、SF御三家(筒井康隆・星新一・小松左京)と同時代人であり、日本SF黎明期を語るうえでは欠かせない人物です。本作の解説も星新一さんの手によるもので、そのなかで星さんは、本作が「SFを長篇で書く場合、いかに日本の風土に適合させるか」という問いのひとつの答えになっている、と書いております。 本作は、「時に憑かれた作家」という異名をもつ広瀬さんの代表作だけあって、タイムマシンものです。あらすじは、ウィキペディアの本作の項目によれば、以下のようなものです。 昭和20年、東京で大空襲が続く中、中学2年生の浜田俊夫は、隣人の伊沢先生から18年後にまた同じ場所に来てほしいという遺言を受ける。 18年後、俊夫が遺言通り旧伊沢邸を訪れると、18年間行方不明だった伊沢啓子がタイムマシンに乗って姿を現した。 2人はタイムマシンで昭和9年に行こうとするが、複数のトラブルが重なって俊夫は昭和7年に取り残されてしまう。 本作で私が素晴らしいと思った点は2つあります。 1つ目は、SFというジャンルにも関わらず、この小説に書かれているのは、過ぎし日へノスタルジアであり、その時代の空気を吸うように文字を追えることです。 ダットサンという往年の名車や、ヨーヨーという流行玩具、数々のトーキーなど、時代を象徴する小物が丁寧に配されており、昭和9年当時の東京の様子が生活に根付いた実感をもって描かれています。21世紀の京都に住む私にもなぜか懐かしさを感じさせてしまう文体は、とても不思議な魅力に満ちています。 そもそも私が広瀬正という作家に興味を持ったのは、私の尊敬する司馬遼太郎さんについて調べていたときのことでした。 前述の通り、広瀬さんの作品が直木賞候補となった際、彼の作品を3度とも激賞したのが選考委員の司馬さんだったと知ったのが、きっかけです。SFと歴史小説というジャンルの違いから、司馬さんが広瀬さんを評価したことは少し不思議に思えましたが、本作を読んだ後には、その理由もわかるような気がします。それは、お2人とも「時代の空気を文字として保存する」というスタンスの作家に他ならないからだ、といったところではないでしょうか。 2つ目は、タイムパラドックスを扱った作品としての本作の構成の巧みさと、あえて最後に論理をほんの少しだけ破綻させることを「希望」として描く粋さです。 本作に出てくる細かなエピソードや数々の小物・登場人物が、最初は一見何の意味も持ってないように描かれていながら、すべて伏線として回収される筆の巧さには、本作が処女長篇(しかも、連載作!)とは思えないほど素晴らしく、直木賞候補になったのも納得といえます。 ただ、本作は、全てが全て論理的にかっちりきっちりと構成されているわけではございません。『マイナス・ゼロ』執筆当時からほんの少し科学が進歩した現代に生きる我々から見れば、とても致命的ともいえる論理破綻(例:伊沢啓子の出生について)を本作が孕んでいるのもまた事実です。 しかしながら、最後に主人公の娘さんの引き起こしたほんの小さなタイム・パラドックスが、未来を、ひいては過去を変えるのではないか、という「希望」の含みを持たせて、本作は閉められています。それは、「われわれ人間は、すてに決められてしまった運命に、自ら抗うこともできるのではないか」という希望のように思えるのです。 このような点が、過去の数々のSF小説が扱ってきたテーマを踏襲しつつも、ただのパズル的なタイムマシン小説とは一味違った、『マイナス・ゼロ』の素晴らしさだと思います。 広瀬さんは47歳で夭折した方です。 小説家としての活動時期が10年しかございませんが、この方がSFというジャンルで遺した業績は、この1作だけ見ても充分すぎるほどに解ります。 本作は、久々に全ての作品を読破したい作家さんに出会えたことを、ひとつの星の巡り合わせとして感謝したくなるような作品だったと思えます。
0投稿日: 2012.11.02
powered by ブクログ常人には到底理解のできない発想。ある意味すばらしい。 生物学的な矛盾がなければ、評価はもっと高い作品です。
0投稿日: 2012.09.08
powered by ブクログ星新一的な文体で読みやすい。 内容的にも良く考えられていて、結構引き込まれる。美子と伝蔵の話はホロリとさせられる。 読後感は爽やかであり、読んで良かったと思える作品。 浅水さん、ありがとう。
0投稿日: 2012.08.16
powered by ブクログ所謂タイムトラベルものはSFのなかでもとっつき易いが特に展開が難しい分野だと思う。著者は丹念な時代背景の書き込みと筆力で厄介な絵空事の世界に読者を惹きつける。昭和の前半を舞台に奇想天外なお話は二転三転してワクワクさせられるが、ちょっと脱線しすぎの結末がもったいない気がする。
0投稿日: 2012.07.29
powered by ブクログ日本SFの代表作。 東京空襲の日。タイムマシンで運命を変えられた人々。 ラストで全景が見えるストーリー。 タイムマシンがあるとこういう運命になるということが分かる一冊。
0投稿日: 2012.07.28
