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総合評価

38件)
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    最近読んだSM文学の中では谷崎潤一郎「春琴抄」がいちばんよかったです。奔放な春琴もひたすらに献身的な佐助も危ういし、露骨なことは何も書いていないのに、文章が身体感覚と情緒に触れて、ぞわぞわするあたりがとてもよかった。女でサブミッシブ気質のひとには是非ぞわぞわしてほしいです。 表向きは欲望する主と無欲な従者という構造でありながら、従者である佐助の献身が、主である春琴を依存させ、実質的には絶対的な支配権を持っていて。欲望の向きが権力関係を規定するのが興味深い。 山崎ナオコーラによる解説 「頭の中で好きな人を見る幸せを、こんなにも素晴らしく描き出した作品は他にない。」 これも刺さる。

    0
    投稿日: 2026.01.01
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    どういうことか解らず、ネットで要約見つけて読んでやっとわかった。 感想部分のナオコーラもよくわかってなさそうで、自分の話で字数埋めてた

    1
    投稿日: 2025.10.23
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    「文豪の憂鬱な癖」を読んでから、昔の有名な方たちの本を読みたい熱が。 まずは谷崎潤一郎から。 そんな感じはしてましたが…まぁなんとハードルの高い本だこと。 たった80ページほどの薄さなのに、なかなかの日数を要しました(ㆀ˘・з・˘) 調べつつ読んだから尚時間がかかったのかもしれませんが… まだ私は未熟なんだと思い知らされました(_ _).。o○

    0
    投稿日: 2025.10.01
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    佐助の狂気的な愛情が客観的に描かれていた 句読点は意識的に省かれているのだと思うが、読みにくく感じた。もっと言葉と背景知識を身に付けるとリズム良く読めるのかなぁ、

    0
    投稿日: 2025.09.30
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    激重クソデカ愛をどうもご馳走さまでした。こういうのだいすきなんですァ…。佐助にとって春琴は神さまだったんだね。盲目的どころか狂信的で、春琴が黒と言えばたとえ白でも黒になる。谷崎潤一郎のさらさらとした独特のうつくしい文章で綴られると、とんでもない純愛を読んだような気にもなってくるから不思議。

    1
    投稿日: 2025.09.10
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    2025年3月19日、グラビティの読書の星で紹介してる男性がいた。確かS女性のこと書いてる人だよね。 「谷崎潤一郎の「春琴抄」を読みました。何をされても尽くし続ける姿勢を見て、歪な愛の形、人間の感情の複雑さを感じ胸を締め付けられました。」

    0
    投稿日: 2025.03.19
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    恋は盲目でかたづけられぬ狂気の愛 ある種、愛の極致と言うべき作品。 目を潰す描写が生々しかった。 春琴の何処に惹かれるのか分からないくらい、傲慢で高飛車な様相で周りもほとほと手を焼いているという風に描かれている。 佐助は盲目の春琴の世話をすることに自分の喜び(価値)を感じて(見出して)いたのだろう。 共依存の関係も、穿った見方をすれば生涯をかけた愛という美しい話にかくもなりき。

    0
    投稿日: 2025.03.11
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    読後、本の説明を読んで、これマゾヒズムだったのかと…… そう思わずに純愛だと思って読んでた 確かに説明するなればサドマゾの関係ではある でもあくまでも他者から見た異常性に名前をつけるならばマゾであって、本質的にはやっぱりマゾとは思えないなぁ 2人は離れ難かった 心の深いところでお互いを思い合っていた 共依存 危うい関係性、だけどそこには確かに愛がある お互いがお互いを想い合うのであればそれでいいじゃないかと思わせられる文章だった

    1
    投稿日: 2024.12.07
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    昔の純文学にしては文が読みやすく綺麗だった。佐助の行動に沈黙した春琴はどういう気持ちだったんだろう、と思った。言葉にできない心情を、周りを形どることで浮かび上がらせていて、谷崎潤一郎の力量を感じた。

    0
    投稿日: 2024.10.29
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    本自体に厚みはないものの、内容がとても厚くて素晴らしかった。昔の文体に多少読みづらさはあったけれど、理解できないことはなく、佐助の愛の深さと春琴の己の気高さに胸を打たれる作品。

    0
    投稿日: 2024.10.06
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    春琴と佐助の生涯について調べている第三者が その内容を語る感じなので淡々としている。 事件の後の様子は、読者側としてはやっと落ち着いて読めるという感じだけど とうの佐助は、そういう春琴を求めているわけでは無いと思うと、人生を賭けた壮大なプレイなんだなと。 狂気とも言えるし、純愛とも言える。

    0
    投稿日: 2024.08.03
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    谷崎潤一郎作品で1番好きです。 痛々しい中にちゃんとした”愛”が存在してることを認識させれる文章力って凄いんだよ。 古の上品で重たい、尽くし系ヲタクくんと拗らせヒロインの話なんよこれは。本当に。

    0
    投稿日: 2024.07.14
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    なかなか読みにくかったものの、なんとか読み切った。 すごい関係すぎて、美しいのか恐ろしいのか分からなくなってくる。勝手に「純愛物」というキラキラしたイメージを持っていたのが、全然違っていて驚き、しかし確かに純愛には違いないと納得もした。

    0
    投稿日: 2024.03.28
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    作品紹介とか他の人の感想でマゾヒズムについて触れられていたけど、マゾヒズムは加虐されること自体に喜びを感じることを指すと思っていたので、佐助がそうかと言われると違和感がある気がした。佐助は春琴に加虐されることも厭わないくらい春琴を愛していたけれど、加虐されること自体に喜びを見出していたわけではないような、、?相手のために自傷行為をすることはマゾヒズムに含まれるのか?そもそも佐助のそれは性的指向だったのか?そっちの方面には詳しくないのでわからないが、2人のそれは形はどうあれ確かに強烈な愛だったんだと思った。あと句読点があるべきところになく、読むのにかなり苦戦した。

    0
    投稿日: 2024.03.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    大阪道修町の薬種商鵙屋の娘にして、盲目でありながら三味線などの芸事に天才的な才能を見せる春琴。 彼女の身の回りの世話一切を任され、お嬢様育ちで高慢な態度をとりがちな春琴の罵倒に耐えて仕える丁稚の佐助。 春琴の美しさよりも、佐助のマゾヒスティックなまでの献身を描いていると言える。 春琴が他人の不興を買い、顔に熱湯をかけられ、その火傷痕を見せたくないと言う春琴に対して、変わり果てた春琴を見たくないが、変わらずに仕えたいという思い故に自ら選んで盲目になる佐助の、その自分の目を針で突くシーンは、読んでいてゾワゾワする。

    1
    投稿日: 2023.09.10
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    最初はなよい男とうざい女の話かと思っていたが、ここまで徹底した愛になるともうすごい。本当に彼女を理解し彼女につくした強い男だった。文体も流れるようで面白い。

    0
    投稿日: 2023.07.16
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    恥ずかしながら初めて読んだ。文体が独特でしたが、だからこそ流れるように入ってきた。個人的に谷崎のマゾヒズムと美が好きなので、良かった。春琴に対して勝手に柔らかく優しい印象を持っていたので、裏切られて良かった。盲目は真っ暗ではないという感覚を生かした、2人の世界の完成だと思う。映画化されているが、若干映像化された春琴抄を見たくない気もする。

    1
    投稿日: 2023.07.13
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    この話のように何か大きな事故が無かったとしても、時間や環境が変わると、人間の容姿や性格変わっていくものだと思う。相手の好きなところ、好きな姿を最高のところでストップしてしまいたい、ストップしてほしいって、すごい欲だなと思った。 生きている時から夢の中で会っていたって、すごい表現。

    0
    投稿日: 2023.04.22
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    あるべき所に句読点のない特異な文章はかなり読みづらいが作者独自の文章のリズムのようなものがあり、句読点のある所まで一つの流れになっているのだと考えて読み続けると少しづつ慣れてくる。春琴と佐助の墓を訪れる所から始まり、時代を遡って二人の生い立ち、出会いそして別れと、3人称の視点で人生を追っていく構成は、二人の間に起こったことを具体的には書かず、読者に想像させる余地を残しつつ興味を引っ張っていき最後まで飽きさせない。文章の長さも丁度良く、点数をつけるとしたら限りなく百点に近い芸術の一つだと感じた。

    1
    投稿日: 2023.01.08
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    谷崎潤一郎特有のの美しい文体を堪能できる作品です。歪んだ愛、と言いたいところですが、彼らにとってはあれこそが清純な愛の形だったのでしょう。

    0
    投稿日: 2023.01.02
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    慣れない文体なので入り込むまで時間がかかったけど、慣れたら読めるし情景がすごくしっかり思い浮かぶ描写だった。 雲雀を見上げる2人の姿とか、絵に描いたように見えたし、知らないはずなのに春琴の姿も佐助の姿も思い浮かんでいた。 わがままで高飛車で、潔癖で気難しくて暴力的、勝ち気で決して本音は話さない、そんな美女が自分だけに心を開く快感みたいなのは、たしかにわかるし、一度入ったら抜けられない沼だなと思う。 私がいなくちゃこの人生きていけない!とも思うだろうし。 いつから佐助は夢を見ていたのか、 きっと春琴は佐助の記憶よりももっとしおらしくて女性らしい人だったんだともおもうけど。

    0
    投稿日: 2022.12.24
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    再読。 歪んでるなぁ、これが愛なのか何なのか私には分からなかった。好きな人というよりお互いにとって都合のいい人にも思えた。 あと年々バイオレンスな描写が苦手になってることに気づいた。たった数行読みたいのに心臓がバクバクしちゃって脳の酸素が薄くなってく感じがした。

    0
    投稿日: 2022.08.26
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    多分気持ち悪いのだけれど綺麗なのは何か。 春琴も佐助も一貫しているから成り立つ究極さだと思う。いや、佐助の方がなのかもしれないけどまあいい。 春琴は我が儘だけど才があって聡いから確かに疎まれるだろうが私みたいな人間は受け入れざるを得ない。 所々の佐助の主観的誇大表現(恐らく)みたいなのが面白い。だよね、という笑 そして年譜を見てもさっぱりなので時代がどうとかはわならないが、難しい単語(古語と言ったら怒られるのだろうか)が多い割に文脈と想像で補填できるレベルなので読みやすい。

    1
    投稿日: 2022.06.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    耽美的な春琴の美しさが素晴らしい。 結局、佐助は春琴のために盲となり、佐助の中で春琴は永遠に美しいままとなる。 佐助の中で、すべてが完結する。 誰にも邪魔されぬことはない、誰にも壊されることのない、もっとも幸せな在り方ではないかと思わされる。 続けざまに三味線を操るのを辞めぬような語り口、圧倒的な文章力によって、こちらの考えをやさしく侵蝕してくる……

    2
    投稿日: 2021.02.14
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    知人にすすめられて。ずっと読みたいと思っていたものの、長らく積読になっていたので消化できて良い機会だった。 句読点のすくない文章は読みにくいなんてことは全く無く、無駄が削ぎ落とされていて張り詰めた高揚感をもたらしてくれた。 盲目の鵙屋琴(春琴)と、彼女に献身的に仕える温井佐助。 二人の主従関係は周囲の人間の理解からは遥か手の届かないところにあって、でもその倒錯した愛はたまらないほど耽美でため息がもれる。ただ二人だけのための二人きりですべてが満たされ完結する世界。 わりに私も己の観念のみで人を愛せるタイプなので、春琴の身に起きた悲劇を追うように全盲となってからの佐助の胸中は痛切に感じた。 こんなふうに愛されてみたい。でもきっと重いんだろうけど。

    9
    投稿日: 2021.01.26
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    読者諸賢は首肯せらるるや否や って最後にあるけれど …首肯しないっすねー笑 佐助さんホラーだよ純愛って一歩先は執念だなあ 見えないからこそ幸せになっていくってどんなだよ…

    0
    投稿日: 2020.09.11
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    2020/08/29 文体は当時のままで読みにくかったけど、短かったから読めた!二人の世界だなぁ、しかし佐助も虐げられるの満更ではない感じが谷崎潤一郎。目潰しシーン怖

    0
    投稿日: 2020.08.29
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    このレビューはネタバレを含みます。

    深く美しい主従関係を描いた小説という印象を受けた。語りが当事者ではないため、春琴伝を頼りに2人の関係性を明らかにしていくようであるが、この書物自体が信憑性が高いとは言い難いため真実と断言することはできない。しかし、この書物を作った佐助にとっては紛れもない真実であったのだろう。春琴への崇拝は最後まで彼らを主従たらしめたが、実態は夫婦のような関係性であったこと。しかし契りを結ばなかったことが個人的に好ましく思う。佐助はどんな苦行であれども耐えうることができたが、春琴が春琴でなくなることだけは耐えられなかったのである。身勝手な従者の思いが人間らしくて良い。

    4
    投稿日: 2020.07.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    美しく、激しい気性を持った盲目の女と、彼女にひたすら尽くす男。 二人の間には恋とか愛とか、そう言うものじゃなくて、また別のものがある様な気がした。 私には、それは何かは分かりかねるけれど。 春琴が顔に熱湯をかけられ、佐助に「顔を見ないでくれ」と言って、医者以外には見せず。 いざ包帯が取れる、と言う時に佐助がとった行動。 佐助はそれまで春琴と一緒に歩んできたことによって、彼女の内面を"読んで"、或いは"察して"生きてきた。 だから、彼は彼女のことを読んで、それを実行したまでで…無償の愛?佐助は、春琴に何かを望んで尽くしてきた訳ではないんだよね?それならアガペーってこと? 谷崎潤一郎って本当に脚が好きだな。 歯が痛いのを、美しい少女の脚で冷やす……そして蹴られる。この辺はマゾっぽい描写だよな。 期間を空けて、再読するか。

    0
    投稿日: 2020.05.03
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    高慢な春琴と、その丁稚奉公の佐助の物語。 佐助は春琴に身を尽くすが、春琴の方は冷たい態度を取るばかり。それでも2人は深い関係を築き上げていく。 しばらくして、春琴の顔に熱湯がかけられ、彼女は火傷を負ってしまう。それでも佐助は春琴に尽くし続け、あろうことか自ら盲目の世界に足を踏み入れる。

    0
    投稿日: 2020.03.06
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    知人の筑前琵琶奏者の 演目の一つが、この 「春琴抄」 コンサートに向けての 「ポスター」と「文字」制作のために 今一度 読み直す 今でも 読み継がれている その理由(わけ) があるのだろうけれど… こういう形の 「愛」は さぁて どう位置付けられて いくのでしょうね

    1
    投稿日: 2019.02.21
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    このレビューはネタバレを含みます。

     思った以上に時間をかけて読んだ。春琴の人生が主軸だけれど、春琴の人生の中では手曳きの役割を与えられた佐助と2人で過ごす時間が圧倒的に多いし、佐助以外は地になっているような印象。そして、佐助もまた春琴に従順で、痛みや悲しみもよろこびに変えてしまう。マゾっていうよりは依存?麻痺?マゾとは違うんだよなあ……。  主従関係だから、結婚という形には収まらなかった事が途中から納得できた。春琴に尽くすことが全てである佐助にとっても、佐助はあくまで手曳きであり従者にすぎないとしている春琴にとっても、上下でしか成り立たないんだな。それでも、佐助が事件の後に盲目になったところで春琴が涙をしたのは嘘ではないだろうし、そこに上下は(瞬間的には)なかったかもしれない。    読み始めは「痴人の愛」に類する、男が女に尽くして罵られるのが嬉しい感じの話かなーと思っていたけど、「痴人の愛」とはまた違う男女の関係で流石谷崎。

    0
    投稿日: 2018.01.28
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    佐助は一途で健気ではあるが、どこか女々しい。春琴は本当にいや〜な奴。しかし谷崎潤一郎の小説って、何故こんなにも嫌味な女と女々しい男が出てくるんだろう。 そして好感度の低い登場人物の織りなす世界が、何故こんなに面白いのだろう。

    0
    投稿日: 2017.09.09
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    谷崎の物語には必ず愛がある。 春琴抄を読んで思ったのは、こんな風に愛されたいってこと。 恋は盲目。まさに。

    0
    投稿日: 2017.02.19
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    谷崎潤一郎初読み。以前読んだ綿矢りさの『ひらいて』で『春琴抄』の内容に触れている部分があって、興味を持って購入。谷崎といえばマゾっぽい、みたいなことを聞いたことがあったが、ちょっと納得(笑)けれど佐助の異常とも言える献身、自らの目を刺す行為、すべて目を背けたくなるようなことなのに、どうしてか美しさを孕んでいるのが不思議で、きっとそれが谷崎の凄さなのかなぁと思ってみたり。

    0
    投稿日: 2016.08.18
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    2016カドフェスの装丁に惹かれて購入。 前から読んでみたかったから、いいタイミングだった。 佐助の春琴に対する愛情(と軽々しく言えないくらいのもの。信仰に近いか。)が、何とも神々しい。佐助が盲目になってから、悲しいことは何一つなくむしろ世界が美しくなったといったような思い、想像して涙が出た。内の眼で見えるのが、記憶の中で最も美しい姿だから、この上なく幸せだと。 私は、もし、自分が盲目になったら、そんなふうに世界を愛せるだろうか。家族を、感触で確かめ、内の眼で姿形を映し出し、盲目の世界を美しい映像で満たし、幸せに生を重ねていけるだろうか。 そう思ったら、家族の愛おしい記憶が次々と浮かんできて、盲目になったらこうやって家族と生きていこうなんて想像してみたら、自分が家族を愛していることはもちろん、自分も愛されていることを今更ながらしっかり気付いてしまい、なんだか泣いてしまった。

    0
    投稿日: 2016.08.02
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    春琴の令嬢たる矜持の高さもあっただろうが、自身は見ることの出来ない世界を見ている佐助への嫉妬心もあってキツくあたっていたのかな。勿論、令嬢としてとも師匠としても矜持は持っていただろうけど身ごもった時点で矜持よりも嫉妬心が強かったように思う。 そう考えると佐助の失明後の相愛の男女という描写にもいきなりと言った。佐助ならばという甘えと嫉妬心はあったはず。 ならば盲人の弟子に厳しかったのはなぜだろう。懐事情もあり余所へ師事しろと追い出したが、厳しさはひとえに、これくらいのことできなきゃ食べていけないと言うことを暗に物語っていた? 解釈が難しいが、単にサディズムによるものではないと信じたい。 それにしてもなぜだろう。小説を読んでいるというよりも、伝記を読んでいるような気分になる。鵙屋琴は実在した人物だったのだとしても驚かない。 というよりも、究極のマゾヒズムを通り越して狂気を感じる。怖い。

    0
    投稿日: 2016.07.18
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    美しく高慢で我儘な琴曲の名手である春琴と、彼女に生涯仕えた手曳きで弟子の佐助。 二人の、二人だけの物語。 読む前の作品のイメージは、とても美しく儚い盲目の琴の名手と、彼女に献身的に仕えた弟子の綺麗な物語。 大筋はあっているけれど、そんなものじゃなかった。 もっと凄烈で倒錯していて、春琴の折檻まがいの暴言、暴力と佐助の異常なまでの献身が怖くなる程。 しかし春琴に起こった悲劇と佐助の失明の後に明かされる春琴の想い。そして佐助の覚悟。 あまりの愛情の深さに唸り声が出てしまった。 最後は仲睦まじくて良かった。

    0
    投稿日: 2016.07.16