
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
当初から平凡な始まりで期待していたほど大きな波もなく、ユーカに翻弄される卓郎と彼を取り巻く友人とのやりとりが表現される。 教育実習生:薫子と卓郎の関係も開始早々明かされ、卓郎のトラウマの原因もそれとなく示唆されている。 後半になり卓郎が色んな部分でチョイスをミスしてしまい、様々な人間関係が壊れ出してしまったところから一気に展開が進み、最後に卓郎が気づいた『自分』の行は非常に良く、爽やかな結末になったと思う。 表題の意味も頷けるものであった。
0投稿日: 2022.12.19
powered by ブクログ後味が悪い。 タイトルのように「勉強になったね」と軽く済ませることはできない。 登場人物たちは「中学生らしさ」をとことん突き詰めたような人ばかり。 虎の威を借るばかりで自己が確立せず、嘘をついたり「何でもするから」とすぐに自分を差し出す卓郎。 自己愛を拗らせてしまったユーカ。 長年の母親による束縛から抜け出した瞬間、暴走を始めるヨッシー。 その設定はいいのだが、彼らは互いに傷つけあうばかりで前に進まない。 薫子はいつもの芯のあるヒロインポジションにいるようだが、私はあまり共感できなかった。 暗い過去があって、自分のプライドを保とうと必死で、それでも他人を気遣おうとしている。 でもそれは一面に過ぎない。 彼女はある種の高潔さを求めているようで、そのためなら他人を欺いたり傷つけたりすることを厭わない。 私にとってそれは醜い。 彼女の持つ価値観も、その境遇を考えると仕方ないのかもしれないと思いつつも、すんなり受け入れるのは難しい。 薫子の思考に沿って川島さんが話した「薫子の体は薫子のもの。薫子が好きに使っていい」とか。 恋人や家族、友人知人が彼女の体を心配するのはいけないことなんだろうか。 教師になる夢のために、睡眠を削って夜中に働いて息抜きもないまま4年間過ごすのは大変だから風俗で働く、というのもそう。 どこかで諦めなければいけない夢はあるし、奨学金とか他の手段はなかったのかというのは、当事者じゃないから言えることだろうか。 世の中には、本当にやむにやまれずその仕事をしている人もいるのだろう。 でもどんなに美化したって、人前で自慢できる仕事じゃないと思う。 薫子にはもっと純粋に高潔であってほしかったという願望とともに、薫子が自らを貶めて自傷行為に及んでいるような気がして憐みの感情がわいてきた。 卓郎も卓郎で、薫子こそが物語をひっかきまわしている中心人物なのに、彼女に惹かれる気持ちがよくわからない。 私が読みたい白川三兎はこれではない。 苦境でも強くある物語が読みたかった。 それでも、クセが強い人物ばかりなのにシーンごとにピタリと焦点が定まっていて、あまりとっちらかった印象を受けないのはさすが。 中学生が読めば登場人物を見て醜いと感じ、自己を振り返るきっかけになるかもしれない。
0投稿日: 2020.10.07
powered by ブクログ「私はここにいる。それは私がわかっている。私が存在しないことには何も存在しない。私の存在が全ての始まりだ。元凶であり、希望の源なんだ」 「みんな本音を心にしまいがちだけど、外へ吐き出すべきなんだ。相手の心を踏み躙ったり、人間関係がぎくしゃくしたりしても、長い目で見れば真実しか残らない。上っ面のことは淘汰されちゃうんだよ」 『本音を隠せば隠すほどにやましさが大きくなる。嘘をついても得られるのは真っ黒な感情だけだ。このままだと俺は嘘の塊になる。そして数多の嘘と一緒に俺自身も淘汰されるのだろう。』 「中途半端にできる人よりも全然できない人の方が愛される。そして未熟だった人が進歩した時は、甚だしく過大評価される。だから最初の一週間の拙さは故意だったの」 『瞬く間に人生の可能性が広がった。数時間後に何が起こるかなんて誰にもわからない。自分がどこにいても不思議じゃない。どこへでも行けるし、なんでもできる。不自由を存分に楽しめばいい。もうやたらめったらに怖がらない。恐れるな。立ち向かわなくちゃ何も始まらない。自分の人生を切り開けるのは自分だけなんだ。』 『一生忘れない。死ぬまで大切にする。久々に混じりっけのない愛を感じた。心に血が通ったような感覚。ちょっとだけ本物の涙が出ちゃったよ。』
0投稿日: 2020.04.15
powered by ブクログビターだし決して各々が良い青春を送っている訳ではないのに、ちゃんと成長していく姿がある気がする。 ちょっと現実味がないけど、 これからは、こういう現実味のない子供たちが 増えていくのかな。
0投稿日: 2020.03.18
powered by ブクログ0006 カバーの少年に惹かれて買った。中学生のアホさとか悩みがかわいいと思ってたら、闇が深かった…。でも読後は爽やかな青春小説だった。 カバーデザイン 鈴木久美 写真 小野啓
0投稿日: 2019.12.28
powered by ブクログ他にも書いてる人はいたが、タイトルはこれしかない。十五歳の課外授業。 中学生の頃に出会いたかった。 思春期の不安定な、今も私はまだ安定はしていないけど、自己の確立を手探りでする頃の荒削りな心情が描かれる。 15歳に読んでいたら学ぶことが多かったであろう。 脇道にそれがちな人間を許容しつつ、つよく毎日の可能性を提示してくれる本。余裕があったらもう一回読みたいが…
0投稿日: 2019.05.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
やっぱオモロい白河三兎。この本もまたグイグイひきつけられて読んでしまったなぁ。 中学3年生で家の歯科医を継ぐ運命にある男の子が主人公。彼女は学校で一番の容姿端麗かつ才媛かつ運動抜群の人気者。学校を締めてた裏番が姉。親友もいてライバルもいて…と、キャラクターが整ったところにやってくる教育実習生、主人公は彼女を知ってるような気がして… あぁ、これ学園物のジュブナイルな、なんて早とちりしてはいけない。前半確かにそういうところもあるが、ティーンに読ませるだけでは勿体ない展開が後半待っている。 風俗やら人間のドロドロやら、ちょっとキツい(俺は10代の子が読んでも全然いいと思うが、咀嚼しきれるかは不明)描写もありぃの、でも不安定に揺れていたあの頃を思い出して、「そうか、それでもあの頃一所懸命かじりついて生きてきたんやな俺」と思える描写が後半溢れるほどに出てきて、そこが読ませどころである。 いつからか、理性が本能を抑えるスキルを身につけた大人が読む本である。それでもどっこい生きていくのである。周囲に感謝しつつ、不器用にしたたかに。
1投稿日: 2019.02.08
powered by ブクログ歯科医院の跡取り息子がモテる彼女の肉食な猛攻を避けたり同級生男子と連んだりして過ごす中、教育実習生が昔家に招き一緒に食事をしていたかおるお姉ちゃんだと気付く。姉が家出したり薫子の秘密を知ったり。自己が定まらなくてふにゃふにゃに脆くて暴走したりする中学生達と風俗等を孕むハードな世界や大人の対比が鮮烈。
0投稿日: 2018.10.10
powered by ブクログ中3の卓郎のクラスに現れた教育実習生。 彼女が数年前まで卓郎の父の歯科医院に通っていた「おねえちゃん」だと気付き喜ぶ卓郎だが… 中学生のリアルな悩みと秘密を描く青春小説。
0投稿日: 2017.09.05
powered by ブクログ「まだ十五歳でしょ。自分がなくて当たり前よ。心に芯がある中学生なんて気持ち悪い。言うこととやることがいい加減のフニャフニャな精神でいていいの」 (辻薫子) 中3の課外授業にしては中々ハード。
0投稿日: 2017.07.07
powered by ブクログ思春期真っ只中、だけど思春期に似せて描こうとはしてない、そんな印象。良くも悪くも展開は王道なので意外性はない。生身の描写、という感じもない。予定調和なストーリーなら、もう少し人物を書き込んである方が好き。
0投稿日: 2016.12.06
powered by ブクログ十五歳の世間を再現しようとするあまりなのか、エキセントリックな人物しか出てこない。 過去に傷を持つ人からでないと人生を学べないということはないだろう。
0投稿日: 2016.11.26
powered by ブクログ三兎さん2作目。「わたしを知らないで」の方が好きかな。主人公の卓郎、彼女のユーカ、教育実習生の辻薫子。どの登場人物もあまり好きになれなかった。 最後のまとめ方は、やっぱり好きな方かな。
0投稿日: 2016.07.09
powered by ブクログ中2の男子学生の主人公、恋愛、友情の不器用な振る舞い。 嫌われたくない、別れたくないと重ねる嘘。 読んでいて、「ああ、中学生の時はこんなんだったよな」と思うが、話には入って行けない感。 しかししかし、中盤から「著者の書きたかったとこはここだったか!」と思う箇所が分かると、グイグイ引き込まれていった。著者の他の作品を読んでも感じたことだが、「中学の時にこの本を読んでいればもっと楽にと言うか、不必要な力を抑えて生きれたのかなぁ」と思う。 【心に残る】 心に芯がある中学生なんて気持ち悪い。言うことややることがいい加減のフニャフニャな精神でいいの 生き急がないで。自分探しなんて不毛よ。時期が訪れれば、自分だけの自分が勝手に備わっているものなんだから
1投稿日: 2016.07.07
powered by ブクログ十五歳、卓郎くんのありふれた日常。 少年の手に余る青春を構成する要素たち。 手のひらからこぼれ始めるそれらに落とし穴の気配を感じてソワソワしながら繰る手が進む。 イマドキの十五歳の為に書かれた、青春の日々が教えてくれる事。 青春は爽やかとは限らないけれど、この物語の中にも確かに爽やかな風が吹いた。
0投稿日: 2016.06.11
powered by ブクログなんだかむずむずする。15歳の課外授業にしてはハード。教育実習生に女王様的な彼女、親友との仲違い、家族の秘密などなど。好きな人ができた暴走男子は手に負えない。
0投稿日: 2016.06.06
powered by ブクログ大人の事情を配慮出来るようになってくる中学生という微妙な年齢。良くも悪くも短期間で自分を変えることが出来てしまう多感な時期。 嘘が多過ぎて収拾つかないよ、もっと上手くやれ。そう思ってしまったけど、純粋培養の良い奴が横道に反れて振り切れていくのは恐ろしかった。
2投稿日: 2016.06.03
powered by ブクログやや文学色の強い、今回はミステリではない青春小説。 全体的な雰囲気やメッセージはそこまで珍しくもない現代小説だが、生々しく描かれる中学生たちやユーモアセンス、ビビッドな事件・展開はなかなかに熱中してしまう。 特に、いかにも中学生らしい、めまぐるしい感情の推移が面白い。どのページもぐるぐるぐちゃぐちゃと思いや理念が移ろい、それが積み重なって終盤には多少の成長がみられる、という構図は、疾走感ある描写に支えられているから乗りやすかった。 3+
0投稿日: 2016.05.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本作を読んでなぜか連想した作品は、小説「僕は勉強ができない」と、映画「今を生きる」でした。 なんで?と問われてもよくわからないのですが、高校生の一人称という点で前者が、自分の正直な気持ちにウソをつくことで失敗するという点で後者が思い浮かんだのかも? 若いうちから自分を押さえて調和ばかり重視するのは、1人の個性的な人間形成が阻害されてしまう気がして、とても残念に感じます。 そうした点で最後に自分なりの「自分」を見つけたのは、主人公にとって辛い展開ばかりが続く本作においては救いかな、と。そこは納得できたのですが、個人的にお気に入りの過去作(「プールの底に眠る」「私を知らないで」)の読了感を期待していたので、それと比較すると「普通」という印象でした。期待が高すぎたですね…
0投稿日: 2016.05.15
powered by ブクログ裏表紙に書かれているようなビターな青春小説なんて生易しい話ではなかった。自分が15だったらどうしたか、自分の子どもが15だったらどうするだろうかと考えながらずっと読んでいた。なるほど、タイトルはこれしかない。
0投稿日: 2016.05.09
powered by ブクログただの青春小説かと思ったら、後半はなかなか濃い内容の話。 自分が15歳だったら、耐えられないかも知れない。
0投稿日: 2016.04.27
