
総合評価
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powered by ブクログ太宰作品は読んだあとに陰鬱な気持ちになるまでがテンプレート。 人間の欲深さや虚飾性、そして生死への思い全てが詰め込まれた作品。人間が抱えている葛藤を少しだけ誇張した感じがするが、本質を捉えて言語がする能力には驚かされてばかり。やはり、最高峰の文豪の1人。
1投稿日: 2026.01.22
powered by ブクログ自分の感情を重ねるために斜陽を読むことはしたくなくて、傾倒するのも嫌で、でもそれでも斜陽じゃないとだめで、手を出したくなる ほんとは、表紙、違うのがよかったけど
0投稿日: 2026.01.05
powered by ブクログ和子の恋愛観や直治の生に対する絶望みたいなものに共感できるところが多かった。この小説において共感できるとか納得出来るというのは自分が少し成長したという事なのかなと思った。 太宰治の小説を初めてじっくり読んだ気がするが、表現がすごく綺麗だなと思った。また何かしら読もうと思う。分量も少ないのですぐに読み終われた。
0投稿日: 2025.12.27
powered by ブクログ文章がずっと綺麗。 最初はかず子の母親への想いに共感して、女性で通じるものも多くてかず子な気持ちで読み進めていたが、最後に『ちゃうわ、私は直治や。』てなりました。
2投稿日: 2025.12.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
初めて日本を代表する小説家の本を読んだ。非常に興味深くて読んでて楽しかった、小説でこんなに夢中になれたことはなかった。 途中までは貴族の、のんびりしてる話かと思ってたら なんだ 恋だの革命だの性欲だの思想だの ぐちゃぐちゃしていて、リアルな人間を言葉で表現しているなと感じた。希死念慮がある時に読まなくてよかった
1投稿日: 2025.12.10
powered by ブクログ太宰らしい作品といえば『斜陽』か『人間失格』ではないかと思うくらいには、太宰らしい文章だったと思う。 厭世主義の弟・直治、夢見がちな姉・かず子、没落貴族のお母様。それぞれの方向を向きながら生きていく人間の様を書くことができているのは、ひとえに太宰の人間観察力が優れているからではないかと思う。 二十歳の節目にこれを読んだが、歳を重ねるごとに抱く感想も変わっていくのだろうか。
1投稿日: 2025.12.06
powered by ブクログ本当に本当に面白かったです。 生きるとはなにか、死ぬとはなにか、思想とは、恋愛とは…… 考えさせられると同時に気味が悪く、とても面白く、とても奇妙な本でした。 場面の移り変わりも驚かされてばかりで、思わず声が出てしまう場面も多かったです。
1投稿日: 2025.11.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
audibleにて。「既読がついたり瞬時にやり取りできるLINEみたいなツールがない時代だと、相手の返事を想像してその先まで書くんだなあ」と、主人公の手紙を読みながら思った。母親のおしっこのくだりで声を上げて笑ってしまったが、終盤の弟の遺書はすごい良かった。
1投稿日: 2025.11.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
これを書いた人は心の傷をよく知る人だなあと言う感じ。太宰も死を恐れていたのか。人の死を恐れる経験があったのか。
1投稿日: 2025.11.06
powered by ブクログ貴族の身でありながら一般庶民と同じ生活をすることでの葛藤が非常に鮮明に描かれていた。母と弟の自分達の身分への捉え方が正反対で違えど、決して憎むことなく愛で繋がっている様子に感動した。その中立にいる主人公のかず子も徐々に将来に失望しつつも、母と弟の死という逆境を乗り越え自分の生きていく道を作っていく。戦後の激動の時代に自身の確固たる自分を信じて生きていく姿にとても感動した。
1投稿日: 2025.10.31
powered by ブクログ太宰の考える愛が見えた気がした。 子供の時より大人になった方が自分の欲に忠実になる。ただそう見えないのは大人の方が自分を正当化出来るずるさを持っているから。
1投稿日: 2025.10.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
正直あまりよく分からなかったというのが読み終えた後の率直な感想だ。父を亡くし、華族としての家が没落して行くなかで、病気がちな母と戦争帰りの弟とくらす主人公のかず子のそれぞれの心情の移り変わりが滑らかに描かれていたと思う。個人的には「人間は恋と革命のために生まれてきた。」というセリフが1番好きなセリフだ。人間の生というのをこんな短い言葉で言い表してしまうのが流石太宰治だなと感じた。
1投稿日: 2025.10.24
powered by ブクログここまで最初から最後まで綺麗な言葉が続いているのは本当に天才だと思う。かと言って現実離れした内容でもなく妙にリアルなところも面白かった。全体的には淡々と進んでいく感じで読みやすかった。
1投稿日: 2025.10.16
powered by ブクログ全体として不気味、気持ち悪いという評価。(悪い意味ではなくここまで後味悪い小説は中々ないと思います。) 『戦闘、開始、恋する、すき、こがれる、本当に恋する、本当にすき、本当にこがれる、恋いしいのだから仕様が無い、すきなのだから仕様が無い、こがれているのだから仕様が無い』 この文章は理性と感情で葛藤しつつも最後は感情に突き動かされてる感じが大好き。
2投稿日: 2025.10.14
powered by ブクログ予想に反して、一家が没落していくさまから目が離せず、どんどん読み進んだ。 時代の空気が生んだ作品であり、太宰の苦悩が反映されている。おしまいがかっこよく好きだ。「しくじった。惚れちゃった。」は、オタクが沼にはまった瞬間で使えそうなフレーズ。
2投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログ正直前半は退屈だったが、かず子の手紙のあたりから面白くなってきて、気がつけばイッキ読みしていた。 退廃の美しさが全体に漂っていて、自分好みの雰囲気を纏った作品だった。 とても充実した読後感。 言葉選び、言葉の並びが秀逸。 名言が随所にあって、何度も読み直したくなる。
2投稿日: 2025.10.05
powered by ブクログ有名なフレーズ「しくじった惚れちゃった」がどんな展開で出てくるかなと期待しながら読みました。 鋭利な言葉回しが多く、またかず子の恋する様子がとても狂気的で面白かった。 私は上記のフレーズよりもかず子の「戦闘、開始、恋する、すき、こいがれる、本当に恋する(略)」のが好きだ。
2投稿日: 2025.09.27
powered by ブクログ太宰治が心の中に留めていたことが一部そのまま文章になった、そんなイメージ。芯のところでこの作品を理解するには直治の手紙を読んだ後、もう一度読み返す必要がありそう。四者四様の没落が丁寧に描かれておりスラスラ読める。麻薬や自殺というワードを太宰がどのように捉えていたのか。それを考えながら読むのもまたいいのかもしれない。
1投稿日: 2025.08.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
栄枯盛衰。 美しく滅んでいく者。 苦しみ退廃し滅んでいく者。 退廃の最中にいる者。 退廃、滅びを纏い自分に革命をおこし生きていく者。 ふーぅ。 そうでもしないと生きていけないよね。貴族だった人の中にはさ。 かず子は長生きしそうね。。
2投稿日: 2025.08.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『しくじった。惚れちゃった。』のフレーズに惹かれて読んだが、自分には難しい内容だった。 しかしこのフレーズが読む前と後では強くイメージが変化し、そこが面白かった。 直治の遺書やMCの意味の変化が印象深い。
1投稿日: 2025.08.09
powered by ブクログ昔の名作は小難しい感じがして避けがちだったけど、暇つぶしに読んでみたら夢中で読んでしまった。初めて太宰治を読む人にはぜひこちらをオススメしたいと思った。 現代の作家さんが書いた小説ももちろん素晴らしいけど、この作品には干した魚のように濃厚な旨味があった。 それは単に昔書かれた本だから現代の私はたまらなく風情を感じてしまうだけかのか、はたまた作者がものすごく偉大なのか。 その辺は謎ですが、昔の文豪の作品の良さがようやく分かってきたような気がして大人になった気分。苦手意識を少し取り去ってくれた。 人間の孤独や虚しさ、あらゆる感情がぎゅぎゅっと詰め込まれていた。 直治の遺書は、太宰自身の遺書だったのかな。 私は貴族ではありません。ので、遺書を読んでも直治の悩みには共感しきれない。 皆それぞれの悩みがあるよね。 世知辛いよね。
1投稿日: 2025.07.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
戦前戦中の価値観が、敗戦という日本人にとって大きな出来事の影響で、とてつもなく大きく変化した時代。 これはもう、想像するしかないのだが、その時代に身をおいた人々の混乱はいかばかりか。 太宰治のイメージは、女々しくてグダグダ考えすぎ…な部分もある、なんて若い頃は思ったけれども、歳を重ねた今読むと、また違った印象になるのかもしれない。 上原のあのセリフはちょっとドキッとする。
1投稿日: 2025.07.09
powered by ブクログ人間失格に続きこちらも呼んでみた。こっちは主に4人の人物にスポットを当てて物語が進んでいった。太宰治は暗い雰囲気だけどその分人間の感情の奥深いところまで言葉に表していることすごいと思う。私もこんな文章力が欲しいです。
78投稿日: 2025.07.07
powered by ブクログ好きだったなあ 恋に溺れ、思想に殺され、道徳に苦しめられる、姉と弟、今でも、今を生きてる誰にでも、重なると思った
4投稿日: 2025.04.19
powered by ブクログ「道徳の過渡期の犠牲者」、この言葉は刺さりました。なぜなら、現代にも当てはまると思ったからです。 それはさておき、この本の登場人物全員がこの犠牲者に当てはまるが、私は、かず子の母だけは、犠牲者ではなかったと思います。最後まで子供たちが敬愛する貴族の母であり続けたからです。 となると、かず子は犠牲者ではあるかもしれないがうまく時代に適応し、直治は適応できなかったのではないかとも思いました。 「人間失格」もそうでしたが、「斜陽」もまた、自分が持つ特性(「斜陽」で言えば貴族である自分、パーソナリティとも言うのか?)を持て余し、受け入れられず、そのせいで苦しんでいる人を書いていたので、太宰もまたその違いに苦しんでいたのだろうかと感じました。
2投稿日: 2025.04.09
powered by ブクログ私には少し難しく感じた。この本を再読して、初めに読んだときとはまた違う面白さに気づくことができた。また何年後かに読みたい作品。
1投稿日: 2025.03.28
powered by ブクログ太宰の文学は、一読したときに何とも言えない感情が残る…。エグ…と声が出てしまった。 自身をマリアに見立て、革命と恋を謳うかず子。貴族という立場である彼女らが、すべてを失い、世間と戦い…。
2投稿日: 2025.02.23
powered by ブクログ目指したいものと、捨てきれないもの。それらに挟まれ結果、中途半端な存在となってしまった自分。 目に見えて懸命に生きないことがそんなにもいけないことなのか、懸命に生きているから苦しんでいるというのに。生きることに前向きでなく、死を焦がれることがそんなにも非難されるべきことなのか。 直治の思考に親近感を抱いた。
1投稿日: 2025.02.02
powered by ブクログとてつもなく難しかったけど、なぜかどんどん読み進められた。また、僕が成長した、何十年後かに読んだら、もっとまた違った面白さがあるんだろうなと思った。
1投稿日: 2025.01.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
どんどん落ちていく人生だけどその人生がどこか儚げで美しいと思えた。かず子と直治の愛する人への執着という共通点に緻密なストーリー性を感じた。かず子と直治のとる行動の違いと行き着く最後が切なかった。 この時代にも色褪せない文学だった。
1投稿日: 2025.01.18
powered by ブクログつまらなくはなかったし、ポンポン読み進められて続きが読みたい気持ちにも駆られたが、なぜこんなにも人気なのか分からなかった。 いつも専門書を読んでいる自分には文学は向いていないと思った。 (自分がこの本を理解できないだけなのに星3をつけてしまうのは申し訳ない)
1投稿日: 2024.12.29
powered by ブクログ私にはヘビの伏線、結局なにを表しているのか完全に理解ができずまた10年後読みたいと思った。 蛇に関する無頓着な行動がお母様に返ってくると言うように見られたが、それは貴族として世間を知らない無邪気さと世間からの厳しい反応を表しているようにも見えた。 またかず子、お母様、直治、上原それぞれに太宰治が憑依しておりどれにも同じ匂いがした。それがお話を濃くさせていると考えると感慨深い。
3投稿日: 2024.12.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
最初のお母様のスープの飲み方の場面がすごく好き。 太宰治は女性目線が得意だとよく言われるけどまさにこのシーンも女性の純文学作家が書いてるような繊細でうっとりとした雰囲気。 そんなふわふわとした幸福なシーンから始まりどんどん過酷な運命に、そして最後の方何ページも遺書で占められててこんなの有りなんだとなんかロックを感じたけど、この後読んだ夏目漱石のこころはもはや小説半分遺書だったのでさすが日本文学の父でした。。。
3投稿日: 2024.12.21
powered by ブクログすごく人間心理の解像度が高い。内容を完全に理解するには、人生経験積まないと難しそうだなと思いました。 もう一度ちゃんと読み直したい!
12投稿日: 2024.12.18
powered by ブクログ主人公の思考の気味の悪さ、直治の抱えた苦しみ、全てが生まれた家によるものだと思うと、少し悲しくなります。人間失格のあとがきにも示唆されるように、生家というものに縛られて生きるのは辛いことに思います。でも誰もがそれに縛られている。歯痒い世界です。
3投稿日: 2024.10.29
powered by ブクログタイトルのとおり、暗い影のかかった貴族の暮らしを描いた本作には筆者の考えが投影されており、読後に悲壮感が残りました。出自の身分により、大衆と同じ生活を送ることが出来ない、かと言って貴族として生き抜く事も出来ない、がんじがらめになっている筆者の心境を感じました。筆者は他人の心の機微に敏い方だったのだろうと思います。
3投稿日: 2024.10.12
powered by ブクログそう言えば『斜陽』は挫折したきりだったなと思いあたり講読。前回は食事の場面しか読んでなかったことが判明。最初も最初である。 当時の自分は高1くらいだったと思う。「スプウンひらりひらり」が気に入らなかったのか「お母さまがおしっこ」が気に入らなかったのか、、、多分言葉のリズムが気に入らなかったんだと思う。 当時の上流階級の女性の語り口はこんな感じだったのだろうか?大人になって読んだ『女生徒』は「なんかわざとらしいなぁ」と思いながらもニヤニヤと読めたのに『斜陽』はなぜか鼻についてしまう。太宰の代表作なんだからと辛抱して今回はなんとか読み切った。 当時の世情をよく知らぬまま、言葉使いや考え方に文句を言っても仕様がないのだが、ストーリーに関してはいくらなんでも青臭すぎるだろうと感じた。太宰自身の投影である直治や上原が青臭いのはもちろん、主人公かず子に至っては薄っぺらさまで感じてしまう。有名な“恋と革命のため”もその場の思いつきにしがみついたようにしか思えず、その悲壮な決意を切ないと感じられれば良いのだが、今ひとつエンパシーが湧かない。評価は甘めにつけて星3つです。
10投稿日: 2024.09.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
自ら進んで文豪に手を出したのはこれが初めて。 ガチャガチャで斜陽の豆本引いて、ちょっと中見てみたらあまり難しい文体ではなかったので、興味本位で読んでみた。 それぞれの人生だなーと。かず子はなんか逞しかった。 弟の好きな人がいまいち分からなかったけど、かず子が最後に上原の奥さんに赤子を抱いて欲しいとか言ってたので多分上原の奥さん??でも、上原さんって洋画家じゃない…と気になって調べてしまいました。。
1投稿日: 2024.09.28
powered by ブクログ一度リタイアしたけれど、もう一度読み直してみたらぐんぐんと引き込まれた。 これまで、学校の授業でしか文豪の小説を読んだことがなかったけど、こんなにも長く人々に読まれている理由がなんとなくわかった気がする。 他の文豪の作品も読んでみたくなった。 かず子さんが29歳に思えない。少女のような可憐さと、恋愛に対する情熱、そして行動力。年齢を重ねても、女性であろうと、革命を起こそうとする姿がとても印象的だった。
1投稿日: 2024.09.20
powered by ブクログ太宰さん2作目! 人間失格を読んでいたので、太宰節には慣れていたが、やけに強気でパワフルな小説だと思います。 斜陽。まったく内容の想像はつきませんでした。 だからとても新鮮な気持ちで読めました。 生きることはつらい。でも、古い道徳を壊すためにわたしは生きていく。珍しく太宰にしては力強いことばをかず子に言わせてますよね。 今だったら元精神科医の政治家が言うことばでしょう。人の弱さを認め、立ち上がる。 政治だね。 太宰さん、ありがとう。
1投稿日: 2024.09.17
powered by ブクログ暗さの中に見える人間の本質、一見意味がわからないように見えて何処かわかってしまう心理描写、これぞ太宰治といった作品です。
1投稿日: 2024.09.02
powered by ブクログ太宰の作品は、『走れメロス』『人間失格』くらいしか読んだことがなかったがこの『斜陽』は非常に語彙力と表現力に心を奪われた。 それぞれの人生が描かれており、好きになってはいけない人を好きになってしまった。内容だけ見れば一見よくあるストーリーなのだが、それを表現する言葉の使い方がもうなんとも言えないほどである。 「もっとずっと前に、あなたがまだお一人の時、そうして私もまだ山木へ行かない時に、お逢いして、二人が結婚していたら、私もいまみたいに苦しまずにすんだのかも知れませんが、私はもうあなたとの結婚は出来ないものとあきらめてます。」 この箇所は、やはり恋愛をしていく上でどんなにお互いが惹かれあっていたとしても出逢うべきタイミングや恋愛に進んでいくタイミング、様々な状況がしっかりと噛み合った上で成り立つものだと改めて実感した。 「もう一度お逢いして、その時、いやならハッキリ言って下さい。私のこの胸の炎は、あなたが点火したのですから、あなたが消して行って下さい。私ひとりの力では、とても消す事が出来ないのです。」 この箇所は失恋を経験した身からすると非常に沁みた。一度だけでいいから逢いたい。逢って話がしたい。それで気持ちを終わらせる。実際会う前はこの覚悟でいるのは間違いないが、結局会ってしまったらそれ以上を望んでしまう。元々あった気持ちより膨らんでしまう。しんどい未来は見えていたとしても、それでも逢いたくなってしまう。それが恋ってもんなんじゃないかなと改めて感じた。 人生が没落していく。私の今の状況には非常に刺さる本であった。没落していない時にまた読めたらと思う。
2投稿日: 2024.07.17
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
直治の手紙で涙腺崩壊。 太宰作品は短編しか読んでいなかった。 姉さん。僕は、貴族です。 噛み砕けば素直な言葉だけれど、どのシーンでもその人物が言うから意味があるし、言葉が生きていて、文章を味わう楽しさは太宰からしか得られないかもしれない。 しくじった。惚れちゃった。 これもやばいよ、最高です
1投稿日: 2024.07.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
太宰の作品は初めて読んだが、とてつもない語彙力で自身の心境、思想を語っているように感じた。まるで本当に経験したかのような、読者の心を取り込む文のかき方。上品というか奇抜というか、本当に魅力的な言葉を選ぶ人だなと思った。決して読みやすくはないが、読み終えた時の満足感がすごい。本物の才能を見た。
3投稿日: 2024.06.15
powered by ブクログ平等が説かれる昨今。階級というものが変わるだけでこうも摩擦が大きくなるものなのだろうか。私を私らしくしてくれたあの男も、ただの人間であった。その先には何も待ち受けてはいない。信じることは人間にとって必要なのかもしれないが、信じる対象が絶対的なものである必要はない。そんな絶望に、生きるという選択肢をとる彼女は誰かと生活を共にしたいと果たして思うのだろうか。
2投稿日: 2024.06.05
powered by ブクログずっと積読してあったけど最近文ストを見たのと、夏川さんの本を読んでから昔の人の本を読みたいなと思っていたのが相まってやっと読み終えることができた。 太宰治が書く生き方の悟りや、人生とは儚く、人間は恋と革命のために生まれてきたのだという文章がとても好きだ。 「生きたい人は楽しく生きたらいいし、それはそれで綺麗なことだと思う。人間に生きていく権利があるのと同じように死ぬ権利だってあったっていいじゃないか。」という太宰治の思考は私と同じで、自分だけじゃないんだと思えた。自分も変わった思考だと思っていたけど、理解者がこんな昔からいたのかと思うと少し救いになった。 他の文豪の作品も読みたい。
15投稿日: 2024.05.22
powered by ブクログ太宰治の代表作は人間失格だか 斜陽は同じ人生没落のストーリーでも 万人受けする物語である 太宰治を読み始めるのなら 斜陽を読むのをおすすめする
2投稿日: 2024.05.04
powered by ブクログとても好き。特に後半、既存の価値観と闘いながら、自分なりの社会との向き合い方を模索し続けるかず子、直治、上原の姿が。私も私なりに闘っているから。 お母様は滅びゆくものの象徴。ルイ朝の貴婦人のような、子供のような、ただ上品なだけでなにもできないお母様。戦前の時代が求める貴族の女性の条件を完璧に満たしていたお母様。 戦前的価値観がお母様と共に滅びゆく様を目の当たりにするかず子。経済的困窮のなかで生き続けるためは自分の中に革命を起こす必要があると考えた。革命とは、これまで築いてきた自分の中のものの見方や価値観を全く新しいものにすること。それはお母様を失うことでもあり、恐ろしくもあるけれど、それでもかず子は生きることを諦めきれず革命を起こすことを選択した。そのための原動力としてかず子は恋を利用することにした、という話だと思う。お母様のような女大学的価値観から抜け出して、新たな価値観で生きるこもを決心するかず子。強いなあ。 直治は、遺書のところでようやく彼の人となりを少し理解できた。僕は貴族です、と書いて遺書を終わらせていた。自己受容をできなかったことが彼の不幸の源泉だと思う。生まれに抗い続けながら生きてきた直治は直前にそれを認めて死んでいった。お母様と同じく貴族として死ぬことを選んで、後悔はないだろうなと思った。てか世の中自省しないせいか理解に苦しむ人種いるのわかる〜(共感)。 上原は、虚無を抱えながら生きている。直治は積極的に死ななければいけなかったのに対し、酒を飲みながら緩やかに自殺をしている。そうして不道徳に生きていることが彼なりの社会への反抗なのだろう。反抗せずに生きていけないのだろう。 ところでかず子は、上原にキスをされて身軽になったと書いていた。罪を背負っても「私たちはただ生きていればいいのよ」というリアリストなヴィヨンの妻を思い出した。リアリストとロマンチストの対比が太宰の普遍的なテーマなのだろうか。 太宰おもしれ〜〜文章うま!人間の解像度高すぎて登場人物全員生きてる!言語化うま!パンチラインありすぎ!というのがようやくわかってきてとても楽しい。
1投稿日: 2024.04.19
powered by ブクログ貴族の矜恃と没落、戦後の価値観の変遷、生への絶望、そして革命… 太宰が描く滅びの美学に惚れ惚れした。 元々「日没前の太陽」の意味としてしか常用されていなかった単語がこの作品の影響で「衰退、没落」的な意味が一般的になったと知り、太宰が当時の世間だけでなく日本語にまで影響を与えていたのかと驚愕。
1投稿日: 2024.03.28
powered by ブクログ雰囲気に飲まれていく感じがすき かず子の行動力には驚かされた。深く理解したいのでまた再読したい。なにかに圧迫されるような、気分が良くないときにまた読みたい。静かに不幸が降り掛かってくる描写を自然に美しい文で書いている。上にあがる美しさより、下に落ちていく美しさの書き方がうまい。
1投稿日: 2024.03.22
powered by ブクログイカれた考えを持ちながら、どこか趣のある登場人物であることが感じられました。人間の怖さと展開の速さが相まって一気に読み終わりました。
1投稿日: 2024.03.14
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
読んだ太宰治の作品は「人間失格」に続き2作目。 太宰治の作品に触れると、自分の人生観や死という概念を改めて考えさせられ、今までと違う考え方もできるようになっていく実感があって好きです。 戦後の生活はあまり実感がありませんが、生きていくことの難しさは今も昔も変わらずあり続けるのだと感じました。 "人は、思想だけでは、死ねるものでは無いんですから。" この言葉の重みを確かに感じました。
7投稿日: 2024.02.29
powered by ブクログ「人間は恋と革命のために生まれてきたのだ。」 太宰治は人が落ちぶれたり没落していくのが良いと考えているのかもしれない。ていうか良い家の生まれの人が嫌いなだけかも。
1投稿日: 2024.02.29
powered by ブクログ生まれながらにプライドを与えられ、それを全うして生きることの難しさが姉弟の2つの側面から書かれていて面白かった。 気高く生きたママのすごさが沁みる。
2投稿日: 2024.02.09
powered by ブクログ貴族として生きた母 恋に奔走する革命家 生に絶望し命を絶つ弟 反骨の活力に溢れる百姓 うーん、戦争時下において犠牲となった明るく暗い命のお話で、私には少し難しかった
2投稿日: 2024.01.22
powered by ブクログ思ったより読みやすかった!!美しつ儚いお母様が少しずつ弱っていくのはとても悲しく切なく感じた。戦争によって命を奪われた訳では無いが人生を奪われた人は沢山いるんだろつなあとおもった。 お母さんが弱った辺りから、主人公が少し変になり、なんか急に恋愛やら革命やら言い出したのか少し違和感があった。何科に縋りたかったのかもしないと思った。弟の遺書にはあんな借金をして家族にたかってるようなクズ男だったけと、自分は生活能力がなかった、こうしか生きられなかったと書いて買って、初めは確かにいい所の家の子供だったから急に自分で生きねばならなくなったのは大変だったかもしれないと思った。また、お母さんがいるのに死ねないというのは意外で、やはり母という存在はどんなグレた男でも特別なのだと感じた。 主人公が身ごもって終わるが、幸せになれただろうかと気になってしまう。どうか、クズではなく、もっと穏やかでつまらないけど信頼できるようなそんな男と巡り会って、幸せになって欲しいと思う。
1投稿日: 2024.01.17
powered by ブクログ「僕が嘘つきの振りをしたら、人々は僕を、嘘つきだと噂した。僕が金持ちの振りをしたら、人々は僕を、金持ちだと噂した。僕が冷淡を装って見せたら、人々は僕を、冷淡なやつだと噂した。けれども、僕が本当に苦しくて、思わず呻いた時、人々は僕を、苦しい振りを装っていると噂した」 後半の弟の手記も胸にきた。
2投稿日: 2024.01.14
powered by ブクログ太宰治の中では後期にあたる作品。 身分の高い貴族のもとに生まれ育った語り手がやがて落ちぶれていく様子を描く。”母”という存在の大きさと幻影性からは、これが"女性"の物語だということを強調しているようでもある。 ここで書かれる「貴族から落ちぶれる」ことが当時においてどれほどの意味を持っていたのか、私には正直よくわからない。だけどこの小説で太宰がやろうとしてたことはなんとなくわかる気がする。それはおそらく「美しく滅ぶ」ことだ。 また、私がこの小説を読んでいて興味深いと思ったのは、太宰治本人の代弁者である人物が、語り手の”弟”というポジションに置かれている点で、相変わらず生きづらさ、息苦しさ、不安、それでも明るく振舞おうとする器用で不器用なところ、いわば「道化」、そんな我々の中にある「太宰治っぽい」イメージを体現している存在が、ある種の客観性を持って描写されている点だった。 つまり彼が”自殺”してしまうまで、彼の言動は客観性を帯びた太宰の弁なわけで、語り手の主観としてそれを聞くこととなる。 当然の帰結として、彼が自殺し、"いなく"なってしまった後は、わずか数ページの間ではあるけれど、語り手の言葉、主張には太宰の精神がストレートに乗っかることとなり、「いまの世の中で、一ばん美しいのは犠牲者です」と声高に言って幕を閉じる。 ゆえに、私はこの小説が、太宰なりの「自立した女性」が生まれる瞬間を書こうとしたのかな、なんて想像する。
12投稿日: 2024.01.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【主題】 没落貴族の生き様を母、娘(自分)、弟を交えて描いた作品。 生活に陰りが出てからの母娘の生活が一幕。その後貴族として生きた母の死を転機に、貴族でもない庶民でもない自身と弟が各々どう生きるかを見つめ直し、結論を出す。(これを「革命」とかず子は呼んでいる) 【感想】 親子関係、恋、葛藤、生きる意味など普遍的なテーマが様々織り交ぜられてる中で、母から(そして貴族として生きること)からの卒業が一番印象的だった。 物語が一気に動き出すのも、貴族として最後に生きた母の死によってもたらされていると感じた。 母の死までは身辺のものを切り売りして生計を維持していたかず子が「革命」に動き出すのは、”「清らかに」生きられたお母様”の監視下を脱したことによるのではないか。母の存命中は火事の一つや蛇の存在を隠したがっていたが、死後あまり悲しむ描写は無しに、ラブレターを描き認めるなど奔放な姿が描かれている。 冒頭、母がスウプを飲む姿を見て、とても可愛らしいと表現しているが、実際はそんな母を見て自分はとてもこうなれない(或いはなりたくない)、もっと奔放に生きたいと思う蔑みの心が薄らと陰っているように感じた。 またもう一つ印象に残ったのは、直治と上原との対比である。 自身のアイデンティティクライシスを抱えつつ、貴族の枠から結局出られない直治と、百姓上がりで奔放な上原。自身のアイデンティティや生きる意味を問いつめ直治は自死を選ぶが、上原は酒に呑んだくれ、かず子と関係を持ち、自身の行動に何ら疑問を持たない。 直治は詰まるところ自身の理解者が誰もいなかったことで自死を選び取ったように感じる。遺書では自身の葛藤とそれを姉に理解して欲しい旨を綴っており、死ぬことによって自身の承認欲求を満たしているようにも感じた。 また手紙について、かず子も直治も名前を伏せたまま書き綴るスタイルが共通してるのは、その恋が秘め事だと分かりつつ自分を理解して欲しい姿を表していてて、両者共にエゴイズムを感じた。 貴族として生ききれず、誰からも受け入れられなかったことの反動にも思える。 貴族になりきれなかった世代の2人は自死と出産という相反する結論に辿り着いたが、どちらの結果も「斜陽」と形容するに相応しい終わり方のように思う。
3投稿日: 2024.01.03
powered by ブクログ人間失格が思ったより面白かったから、読んでみたけど、太宰治好きかも。面白いんだけど、やっぱりダークな雰囲気が常にあって、でもその重さに胸が苦しくなる事はなく、ただただ美しくて溜め息をつきたくなる、そんな感じ。内容も興味深い。お母様の美しさに惚れ込むのに気持ち悪さを感じたし、その感情は純粋な愛情か恋心か?また、三通もの手紙の内容は身震いした。まさに落ちぶれているにも関わらず、自分に圧倒的な自信がある勘違い女。物語の行き先は全く想像がつかない。そこがまた面白かった。絶対にまた彼の作品を読むと思う。
1投稿日: 2023.12.27
powered by ブクログ夏が好きな人は夏に死ぬって言うけど本当かしら この台詞がすごい好き 夏の匂いがした気がした 夏は何かと自殺したくなる季節だと思う
1投稿日: 2023.12.20
powered by ブクログ太宰、面白い。 きっと太宰自身の自己評価でもあり、人間失格にも共通する、ひとの弱さや情けなさを体現する人物がキャスティングされていて、読み手をヤキモキさせる。 この作品でら、戦後の没落をに、貴族としての生き方しか選べなかった美しい母と、時代と自分の想いとに振り回されていく主人公の儚さに、心が絡め取られる感覚になる。 それぞれが、幸せから離れていく、滅びに…。
3投稿日: 2023.11.13
powered by ブクログ戦後、華族廃止によって没落した元貴族の娘の話。「斜陽」というタイトルはこの小説から来ているそうで。知らんかったです。 スウプをお上品に飲むかず子のママは体調崩しがち。戦争から帰還した弟で薬中の直次にお金を無心され、お金はどんどんなくなっていく。身の回りのものを売ってでも送ってあげるところがかず子の育ちの良さを感じさせます。どうしようもない弟。私だったら放置するかも。 人のごちそうになって生きるのが辛くて自殺した直次の「ぼくは貴族です」という最後の言葉。一人残されたかず子も上原との子供を一人で育てていく決心をします。余韻たっぷりで切ない文章。決して明るくないであろう薄暗い未来を予感させるラストにしみじみするところか「なんだかなー」と思ってしまったのが正直な感想です。「うまい具合に妊娠しすぎだろ」と思っちゃったからかなぁ。太宰作品は初めてです。 伊豆に引っ越してママと暮らすあたりの描写は淡々としていて好き。直次が帰ってきてからじわじわ不穏になっていくのがたまらんね。
0投稿日: 2023.10.24
powered by ブクログ序盤の母様の所作の美しさが印象に残っている。 直治はどこかだらしない人間のように感じていたけど、結局は貴族らしい人だった。 かず子がこの先どんな風に暮らして行くのか気になる...。
2投稿日: 2023.10.21
powered by ブクログ読んでいると、やっぱり青森人らしい書き方だと感じました。太宰治先生の小説は殆どに手をつけましたが、一番は決められないくらいどれも好きです。このシリーズの本、もっと出して欲しいです。
4投稿日: 2023.10.12
powered by ブクログ学生時代に読んだ時よりも主人公と同じぐらいの歳になって読んだら、とても面白かった。 学生時代は共感できなかったが、大人になってから再度読むと共感できるところがあり、面白くて読むのが止められなかった。
1投稿日: 2023.09.23
powered by ブクログ超面白いやばい〜〜なんで今まで読まなかったんだろう 弟の遺書は読んでいて胸が痛くなった。ところどころ共感できて辛い。 ただ姉の恋愛エピソードには正直辟易した。キスしてきただけの奴になんでそこまで入れ込めるのかが分からない。ラブレターも怖いし、共感性羞恥を感じた。なんで上原があんなラブレターを書いたかず子を受け入れて、抱いたのかが分からない。適応能力高すぎでは?普通だったら怖がって近づかないでしょ。 かなり違和感が残った。納得できる解説があれば読みたい。 「戦闘開始」から始まる文は迫力があって良かった。 あとお母さんが聖女すぎて泣けた。親孝行しなきゃって思いました。お母さんいつもありがとう。
1投稿日: 2023.09.21
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
感性を磨きたいと思って、昔の文学を読んでみようと思った。まず第一に思ったのはむずかちー!です。 でも、自分の知らない感情がたくさんあるんだなって思って、ワクワクしました。自分にまだまだ知らない感情がたくさんあることを知ると、今自分の知ってる世界はまだほんの一部なんだっておもって、これかの自分にワクワクします。 あとがきの部分に書いていたけど、太宰治の文章は自分の重ねた年によって感じ方がちがって、読むたびに毎回新しくて新鮮なんだって。 私は、上原さんが和子に行った言った惚れちゃった、のかっこよさが私には全くわかんなかったし、むしろあんまいい感情いだかなかったし、人間は恋と革命のために生まれてきたってすごい言葉だしロマンティックとは思うけど、意味は全然わかんない。うっすい感想しかでないけど、これが今の私なんです。ストレートな文章だけじゃなくて、文章の裏に隠れてるもの、に気づきたい。 これから人生を歩んで行って、いろんな感情を経験して、この言葉に寄り添えるようになるのかな。 和子が上原さんの赤ちゃん生みたいって文章みて、すんげえじゃん貴族で生まれてその言葉言えちゃうのか!って思ったし、直治は貴族の血から逃れたくてもがいていてでも結局逃れられなかったけど、本当の直治の求めてた不良の生き方をしているのはは和子なんじゃないってくらい、和子がたくましくて革命に生きてた。 直治の遺書の自分の人生には希望のベースがないって言ってたのもなんだか心に残ってる。希望のレースっていつできるものなの。昔と今は考え方が違うのかな。 私って知らないことたくさんなんだろなー 本当に人生って自由だし無限大だなあってこの本読んでも思ったんだよね、能天気だなわたし本当ー笑 あったかい本だけじゃなくて、こーゆー本もみて感性をみがきたいな、はぁ、わくわくしてきた 2023.8.27
1投稿日: 2023.08.27
powered by ブクログ太宰ってたなあ。本当。太宰治の文章に触れるとなんかホッとする。図書館で借りたものなので、手元に置き続けれないのが残念。
11投稿日: 2023.07.30
powered by ブクログ昔、文学と云うこと、という深夜番組があった。斜陽はその番組で見た印象がものすごく強い。ちゃんと読んだのは初めてで、とても好きな世界観だった。ヨルシカの斜陽を聴いた時の頭の中のイメージに深みが出たと思う。
0投稿日: 2023.07.13
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
前半はずっとお母様との慎ましい暮らしの話だったので、上原さんのこと思い出して恋だ!革命だ!とか言い出したのは唐突に感じた。 ただ、恋って結構突発的だったりするのも納得ではある。私自身も中2で突発的に小学校の同級生に告白した気がする。いま思うと恥ずかしくて仕方ない。 彼女の恋のトリガーは何だったんだろうか。現実の辛さや思い通りにいかない歯がゆい気持ちが衝動的な思いに走らせたのだろうか。 恋焦がれて会えた上原さんは6年間の時を経て変わり果て、彼女の気持ちは冷めてしまった。しかし、性行為をすることになり彼の子供を身籠る。そしてその間弟が自殺。彼女の行動は全て裏目に出ている。生きることはままならない。
3投稿日: 2023.06.23
powered by ブクログ2023.6.21 読了。 元華族であったかず子と母は貧困していく中、伊豆へと引っ越す“最後の貴族”であった母親は結核を患い亡くなってしまう。徴兵から帰還した弟・直治もまた酒や麻薬に溺れ自殺してしまう。そんな中でもかず子は直治の知り合いの既婚者の作家で奔放に生きる上原に恋をし、彼の子どもを身ごもりひとり産む決意をする。 名作というものをほとんど読んだことがなく難しいと思い読まず嫌いをしていたが読んでみると感慨深く、読んでみて良かったと思った。 序盤はかず子も母親もどこか夢見がちで金銭感覚に疎い感じがしたし弟も自堕落な生活を送り続け、この一家は大丈夫なのだろうか?とほんの少しイライラとしたが、読み進めるうちに元華族であるプライドや時代の流れに翻弄され誰もが一生懸命苦しみながら生きているのだと思えてきた。 肉親を失くして、なお自分のひたむきな恋心に忠実に生き「人間とは恋と革命のために生まれてきた」とまで言うかず子の覚悟がかっこいいとまで感じるようになったし、直治の「人間は、自由に生きる権利を持っていると同様に、いつでも勝手に死ねる権利を持っている」という言葉は本当に生きることに苦しみ抜いて悩み、葛藤した者にしか言えない重い言葉だと思った。
6投稿日: 2023.06.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本書と再会するタイミングが良かったのか、気づいたら集中して読んでいた。1日で読み終わった。比較的明るい話の小説やビジネス書しか読んでいなかったので、対比で心に響いたこともあった。 今しがた読み終わったこの「斜陽」は、高3の夏に読んだ「人間失格」に味を占め、小説の楽しさに目覚めた勢いそのままに古本屋で買った文庫本の一つだった。10年以上前のあの頃、読んでも「なんか面白くない」と本の書き出しで挫折したっきり読んでいなかったけれど、引っ越しを3回経てもなぜか手元に残っていて、今10数年越しに読み終えることができた。 当時の自分には明らかに早すぎた小説だった。TVゲーム筆頭に強い刺激に毒されていた当時の私が、つまんねー書き出しだな!と感じたかず子と母の食事のシーンも、今は味わい深く美しい文章だと感じられる。晴れた日の太陽、窓から床に落ちる日差しとその周りの濃い陰影。風吹き騒めく葉擦れの音、カチャリと微かに鳴る食器。映画のように作り物っぽくない、そこにあるかのように描写され五感に訴えかけてくる文章表現が太宰治らしい。 また、言動こそ違えど、かず子や直治が心同じく母をいたわしく想う気持ち。染みついた生活感から長くは続けられぬと分かりつつ贅沢を続けるかず子と母。真っ当な貴族にも下品にもなれず遊び呆ける直治。など、昔は登場人物と言葉と状況くらいしか追えなかったが、関係性や文脈を押さえて読めるようになった今、私は登場人物達の生い立ちから来る絶望感や、次第に漂い始める不幸の匂いに心奪われようにしてページをめくっていた。 正直に書くと、人間失格よりまだ登場人物の心情が推し量れないところが多い。特に上原と再会した後のかず子の心情は錯乱状態と言えば簡単だけど、何が布石となってそれに至ったのか理解しかねる言動が多く、細かい因果まで読み解けなかった。時間が許す限り、最初に出した上原宛てのかず子の手紙あたりから読み直したいと思う。
0投稿日: 2023.06.05
powered by ブクログかずこの母の愛情が言葉だけではない愛情が染み染みと感じられました。女性と力強さと逞しさも 男より感じそれでも頼ってしまう人間の不条理さ もあるように思いました。伊豆の高台の情景描写が綺麗だった。
4投稿日: 2023.05.30
powered by ブクログ登場人物は少ないと感じた理由は、それぞれの感情が滑らかに自分に沁みてきたからかな。 木枠の薄い窓からの西陽の光がベージュの部屋に差し込む雰囲気がずっと感じられた。 没落。受け入れる。草。貴族。酒。子。 どんどん成長する自分の子どもを大事にしたいと思った。
1投稿日: 2023.05.10
powered by ブクログ太宰治(1909~48年)は、青森県北津軽郡金木村(現・五所川原市)生まれ、東京帝大文学部仏文科中退、小説家。左翼活動での挫折後、自殺未遂や薬物中毒を繰り返しつつ、第二次世界大戦前から戦後にかけて作品を次々に発表したが、38歳で愛人と心中した自己破滅型の私小説作家であった。代表作は、本作品のほか、『走れメロス』、『人間失格』。 本作品は、太宰が自死する1年前の1947年7~10月に「新潮」に連載され、すぐさまベストセラーになり、また、戦後没落していく上流階級の人々を指す「斜陽族」という流行語を生み出した。 私は基本的には小説よりもノンフィクション(新書含む)を好むのだが、先日偶々40年振りに『人間失格』を読み、太宰のもう一つの代表作である本作品も読んでみた。 本作品は、(少なくとも表面的には)分かりやすい作品である。 主な登場人物は、元貴族令嬢のかず子(私)、元貴族夫人のかず子の母、かず子の弟の直治、小説家の上原二郎の4人。かず子の母は、「本物の貴族」として、その気品と美しさを保ったまま結核で亡くなっていき、直治は、元貴族であることから逃れるために、「貴族は嫌い」と言う上原と頽廃的な生活を送るが、俗人になりきることができずに、自死してしまう。そして、かず子は、元貴族であることを殊更に否定することなく、俗人的な現実を受け入れ、既婚の上原の子を身籠りながら、その子どもと一緒に力強く生きていくことを宣言する。 津軽の大地主だった太宰の生家(津島家)は、戦後の華族制度廃止・農地改革を受けて没落していき、その様を見ていた太宰が、チェーホフが『桜の園』で描いた帝政ロシアの没落貴族のなぞらえて書いたと言われ、主要な登場人物が、当時の社会に存在したいくつかの集団を象徴しているのだ。 太宰好きを公言している又吉直樹は、太宰は「嫌いな人は大嫌いだし、好きな人は大好きです」と言っているのだが、確かにそうなのかも知れず、残念ながら、私にはそれほど面白いとは思えなかった。尤も、又吉氏はさらに続けてこう言っている。「何かを思える。好きだとも嫌いだとも思える。ヒーローにもヒールにもなれるということは特別な作家にしかできないことです。・・・現代の作家で、太宰の役割を担えるのは村上春樹さんしかいないんじゃないかと思います。村上さんが新刊を出せば多くの人が読み、好きだ、嫌いだと言います。ご本人からすれば「嫌いだ」と言われるのは腹も立つでしょうけど、どこかで誰かが「嫌い」と言ってもびくともしません。日本文学の中で過去から現在まで、最もその対象にされ続けているのが太宰治さんです。」。。。なるほどである。 (2023年4月了)
4投稿日: 2023.04.27
powered by ブクログ太宰治二作目。 なんと言おうか、太宰治感というのはこう言うものなのかしらと思ってくる。 なんともまぁ作中生きづらい人間が多いこと。 不幸というのはその人の中にだけ生まれるものなのかもしれないと、思った。どんな周りから見て恵まれていたとしても本人が「不幸」なれば「不幸」 幸福だと思えば幸福なのだと。 時代が時代と言われたらそれまで。でもこの時代に太宰治がいたとしても彼はこの世界でも苦しんでいただろうに、とは思う。
2投稿日: 2023.04.13
powered by ブクログ太宰治の著書は初めて読んだが癖が強いな。 終戦後の貴族没落の話を描いているが、弟の直治と太宰本人を重ねているとも思われる。 自分にはわからない貴族の苦悩を感じた。 ちょくちょく海外の文学の例え話など出てきてわからないのがもどかしかった。 YouTubeで解説も読んだ。
1投稿日: 2023.04.13
powered by ブクログ美しく、芯が強い文章だと思った。 「ご無事で。もし、これが永遠の別れなら、永遠に、ご無事で」 「結局、僕の死は、自然死です」 一つ一つの文章をゆっくりと、大事に読みたい。
0投稿日: 2023.04.13
powered by ブクログ1番好きな太宰(23年3月現在) 青空文庫で読みましたがとりあえずこちらで。 貴族の没落感に自分と重なる部分があるのでとてと苦しいです。周りの誰かを見ているみたいで、私は今は直治の考えに近いです。
0投稿日: 2023.03.30
powered by ブクログkindleの青空文庫で読みました。 その表紙のものがないのでこちらにコメント。 太宰治はきちんと読んだことがなかったのですが、名言ば かりですね!真似してしまいたいくなるような台詞や言い回しが多くて、 古い本で時代背景も、登場人物の考え方も今の私とは程遠 いのに作品の全体的なインパクトの強さが私に読み終えさせました。 よりひどい時代、状況ではありますが、 人生を生き抜くた めには馬鹿にならなきゃいけない、輪には馴染まなきゃい けない、でなければ死だ。というような考え方は昔も今も あるのだなと思いました。 かず子の生きるための革命は馬 鹿馬鹿しくも思えますが、 何か拠り所を作ることに、成功 した彼女は強く往生するでしょう。 近いうちに、心が健康なうちに、 人間失格も読んでみようと 思いました。
0投稿日: 2023.03.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「人は恋と革命のために生まれてきたのだ」はあまりに有名だが、やっぱり名言。「戦闘、開始。」「…殴るわよ。」も好き。 かず子は恋する革命家だった。母の死、直治の死を経験して、かず子は強く生きようとする。大真面目に狂っていく姿は美しい。M・Cってなんか意味あるのかな。マイ・コメディアン、マイ・チャイルドっていうのも好きだけど、深読みしたくなっちゃう。
0投稿日: 2023.02.08
powered by ブクログ言葉の言い回しが、新鮮に感じた。やはり、人間のぐだぐた、揺れや迷い…を忠実に文章にしているがすこい。途中から、なぜだか心の中で、Queenのボヘミアン・ラプソディーが流れてきた。太宰が生きた時代背景も影響しているんだろうが、現代にも通じる気がする。
2投稿日: 2023.02.04
powered by ブクログ「しくじった、惚れちゃった」 太宰はなんて素晴らしい言葉を並べる事が出来るのだろう。 戦後の小説が今現代に読んでもこれ程、共感や感激を得れるのは凄いことだと思う。
0投稿日: 2023.02.04
powered by ブクログ一読して、ストーリーを掴めなかった部分もある気がするけど、所々に出てくる手紙や日記の文が印象的でした。 なんだか、やるせなさみたいなものを感じましたね。
0投稿日: 2023.02.03
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
太宰治のそれぞれの時期に感じとっていた感情や考え方が各登場人物によって現れているイメージ。かず子は愚かしく破滅的な恋に溺れていた。また、弟の直治の自殺後の遺書から語られる彼の心の内。貴族らしいのは嫌だが、かと言って自分は庶民と同じようには生きられない。生きさせて貰えない。姉さん僕は遊んでいてもちっとも楽しくなかったのだと語られる場面が衝撃的でもあり腑に落ちたとも言う。 上原は如何にもただひたすらに小説家らしかった。彼の「しくじった、惚れちゃった。」という台詞が好きである。 お母様の最後の貴族らしい死に際はとても美しかった。この人こそ純粋な貴族なんだと思わせる文章力があった。 私は特にこの文が好きである。 「死んで行くひとは美しい。生きるという事。生き残るという事。それは、たいへん醜くて、血の匂いのする、きたならしい事のような気もする。」 太宰治らしい仄暗くて素敵な文だと感じた。
1投稿日: 2023.01.08
powered by ブクログ暗い中の明るさや、弱い中の小さな強さみたいなのが感じれた気がしました。すごく面白かったです。 (趣味で楽しんで読んでるくらいなので、わかってないと思われるかもですが...) 自分の読んだ本がなくて、この表紙のものを選んだのですが、表紙のイケメソはどちら様なのでしょうか...?
1投稿日: 2022.11.01
powered by ブクログ「私=かず子」の目線で語られる。 冒頭のスウプを召し上がるお母様のシーンは、上品で美しく、印象深い。 このシーンが象徴的に初めに語られるからこそ、ここからの転落が悲しい。 気高い貴族であるお母様との暮らしは、次第に落ちぶれてゆく。 お母様は結核でこの世を去る。 帰国した弟は酒と薬に溺れ、かず子自身もダメ男に惹かれてゆく。 美しく気高かったものが、汚れ落ちぶれてゆく様。 けれどもそれはある意味、表面ばかりきらびやかに飾った薄っぺらな生活から、人間臭く逞しく生きる事への変貌だ。 終盤の直治の遺書が痛い。 貴族という亡霊に追われ、こうする他なかったのだろうか。 ラストのかず子の手紙文中、上原にするお願いがある。 その事柄は、女の意地と図太さと、そうしなければ先に歩いてゆけないか弱さが複雑に絡み合ったものだ。 尊敬と恋慕からマイ・チェーホフだったはずのM.Cも、マイ、コメディアンと記される。 それでも読者である私の脳裏には、眩しすぎるほどの西陽にふらつきながらも、泥にまみれても力強く前を見据えて立ち上がるかず子が浮かんだ。 気になったので昭和22年2月7日を検索すると、 「華族世襲財産法を廃止する法律案」が、帝国議会に提出された日とあった。 これ、当然太宰は知っていての事…なんだよねぇ? 現実の法案提出と、かず子の手紙がシンクロする。 「斜陽」は滅びの美しさと表現されるけれど、当時の現実の社会で、実際に似たような事例があったりしたのだろうな。 敗戦後の復興の影で、時代に気圧され没落していった貴族・華族。 愚かな戦争行為の副産物は、長く長く様々な形で生まれてゆく。 現実の滅びとは、そんなに美しいものではない。 太宰というと「人間失格」「走れメロス」などが挙げられがちだが、 私が好きなのは、「斜陽」と「津軽」だ。 斜陽とは西に傾いた太陽の事だけれど、 新しい波に圧倒的に押されて、次第に没落してゆく様との意味もある。 当時本作が話題を呼んで、時代の流れにより落ちぶれていった元上流階級の華族などを斜陽族と呼んだりしたらしい。 蛇足だが、「斜陽」を読み終えてから何年も後に、ユトリロ展を訪れた際は、 あぁ斜陽にも出てきたなーなんてぼんやりと思ったものだった。
6投稿日: 2022.09.28
powered by ブクログ文章がとてもきれいで、読みやすいだけでなく、しっかりと書き込まれてさすがにすごいと思った。軽い文章と重い文章の落差がはっきりしているもよいのかも。 印象に残ったのはかず子の「戦闘、開始」の部分と、直治の遺書。 細部を忘れていたり、消化しきれていない部分もあったりするので、再読したい。 あと、この変な漫画絵表紙ではなく、安西水丸の表紙で読みました。
1投稿日: 2022.04.26
powered by ブクログ太宰の中で1番好きだったかもしれない。 ひとつひとつの人間の動きの特徴が、細かに表現されていて、そこに読み入ってしまう自分がいた。
0投稿日: 2022.04.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
太宰治の作品の中でも読みやすいものだと思う。 太宰治の言葉遣い、感性に浸れる作品。 私は特に直治の遺書が好きです、何度読んでも彼の生き方、考え方に共感せざるをえない。
0投稿日: 2022.03.16
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「スウプのいただきかたにしても、私たちなら、お皿の上にすこしうつむき、そうしてスプウンを横に持ってスウプを掬い、スプウンを横にしたまま口元に運んでいただくのだけれども、お母さまは左手のお指を軽くテーブルの縁にかけて、上体をかがめる事も無く、お顔をしゃんと挙げて、お皿をろくに見もせずスプウンを横にしてさっと掬って、それから、燕のように、とでも形容したいくらいに軽く鮮やかにスプウンをお口と直角になるように持ち運んで、スプウンの尖端から、スウプをお唇のあいだに流し込むのである。そうして、無心そうにあちこち傍見などなさりながら、ひらりひらりと、まるで小さな翼のようにスプウンをあつかい、スウプを一滴もおこぼしになる事も無いし、吸う音もお皿の音も、ちっともお立てにならぬのだ。」 これで太宰治を好きになった。
3投稿日: 2022.03.10
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
太宰の企画展に行きたくて、その予習として手に取りました。 戦後没落した本物の貴族とその子供たち、そしてその子供たちの生き方、恋と革命の物語。 読んでいるだけで軽やかな品を感じさせる、母の残酷で醜悪な純粋無垢さ。高貴さと傲慢さを持ちながらうまく順応し、恋に焦がれ、失望し、1人で歩いて行く姉かず子の愚かしさ。貴族に生まれたことを恨み、怖がり、けれども順応することもできず、どこにいても孤独を感じながら生き、自死を選んだ弟直治の悲痛。田舎からでてきた劣等感をもちながら、奔放に生きているように見せかける、小説家上原の力強い弱さ。 そのどれもが太宰治の一面であり、太宰が受け止めきれなかった感情をぶつけた小説だなと思いながら読みました。 太宰の小説は、どれを読んでも太宰治の人間性を感じられて、彼を近く感じられるからこそ、今もなおファンが増え続けていくのでしょうね。 読めば読むほど太宰治を考察したくなってしまうので、ただ物語を楽しむというのは難しいかもしれないです。太宰自身はとても面白い人間だなと思ってます。
0投稿日: 2021.11.13
powered by ブクログ☀️あらすじ☀️ 「人間は恋と革命のために生れて来た」。古い道徳とどこまでも争い、“太陽のように生きる”べく、道ならぬ恋に突き進んでいく29歳のかず子。最後の貴婦人の誇りを胸に、結核で死んでいく母。自分の体に流れる貴族の血に抗いながらも麻薬に溺れ、破滅していく弟・直治。無頼な生活を送る小説家・上原。戦後の動乱の時代を生きる四人四様の、滅びの美しさを描き、戦後、ベストセラーになった、太宰の代表作。─本性あらすじより ☀️感想☀️ 初めて読んだ『斜陽』。 正直よくわからなかった。 特に、ラスト、なぜ自分の子ども(上原との)を「これは、直治が、或る女の人に生ませた子ですの」と上原の奥さんに抱かせるのか。 シンプルに考えれば、嫉妬や嫌がらせなのかな?と思うものの、本当のところはわからず…(まとめサイトにも、載ってない) あと、かず子のお母さんの死が辛かった。自分も母親のことが好きだから、余計に感情移入してしまった。 こんな感じて内容の感想はぼんやりしているものの、文章の書き方が現代的というか、今の作家さんとしてもおかしくないところに驚いた。ひとつひとつの表現、漢字やひらがな、間合い、ちゃんと計算されている。 最後に、「人間は恋と革命のために生まれて来た」って、しびれるぅ~!!
1投稿日: 2021.08.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
冒頭の入りから表現が丁寧で、最後まで文章がすごく綺麗だった。何度でも読み返したい表現がたくさん。 特に印象的だったのは、最後の直治がかず子に向けた遺書、そしてそれに続くかず子が上原に向けた手紙。苦しくてしょうがなかったけど、でもその中に彼女の儚さ、痛々しさを感じると同時に、前へ進もうとする芯の強さもひしひしと伝わってきた。 「斜陽族」という言葉が生まれたのも頷ける。
0投稿日: 2021.05.02
powered by ブクログ「これは、直治が、ある女の人に内緒に産ませた子ですの」 この一言に痺れた。「生きる」という革命に向かって、道は違えど進み続けた姉と弟。そして傷を負いながらもひと山越えた姉。一方、苦しみもがきながら死んでいった弟。そんな儚く愛らしく美しい弟に対する敬意と、その死への鎮魂の念、また上原とその奥さんに対するやり場のない恨み。かず子に渦巻く様々な感情がこの一言に吸い込まれ、集約されている。
1投稿日: 2019.12.10
powered by ブクログただ生きる。それだけのことがこんなにも難しい。どれほど前途が絶望的でも毅然と美しい所作でスウプを飲む最後の貴婦人、母。麻薬に溺れて落ちていく弟。もがいてもがいて刹那的に生きるのか、毅然と前を向いて生きるのか、あるいは生きることをやめてしまうのか。革命を起こそうとするかず子が愛しい。最後には背筋をピンと伸ばし毅然と立つ彼女が見えました。これを書いた一年後に太宰がとった行動を思い、男たちの生き様だけが印象的でしたが、今回かず子に思いを乗せられたのが自分ではとても嬉しいです。桜桃忌に。
1投稿日: 2019.08.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
太宰治の作品は考えさせられる。 人間失格から斜陽を読んだからか、人間の脆さとか弱さを引っ張ってしまった。 だからこそ最後の手紙は救われた。 人間の強さを見た気がした。
0投稿日: 2018.11.08
powered by ブクログ豊かに、華やかに、上品に、何不自由なく生きていたはずの貴族。うつろう時代を、とどまることのできない「時」を感じさせるからこそ、「斜陽」という言葉につきまとう哀しみ。「生きる」とは、難しいことですね。
0投稿日: 2018.08.13
powered by ブクログやっぱり太宰の小説は好きだなぁ。最後の頁をめくり終えて、本を閉じた私が感じたのはそういう満足感とも幸福感ともつかない気持ちだった。バッドエンドと言ってしまうには、かず子は顔を上げ、前を、未来を見据えたラストだったとはいえ、決してハッピーエンドではないのに。 「人間は恋と革命のために生れて来たのだ」 有名なこのフレーズを初めて小説の中で読んだ。このフレーズ1つであっても、ひどく印象的で、何となく自分の中にずっと残っていた一文。 でもやっぱり、小説の中の言葉は小説の中で読むのが1番だった。何となく、で頭に残っていた文章に命が吹き込まれた。そんな風に表現したら良いのだろうか。今までよりもずっと強く、私の中に刻まれた。 「私ね、革命家になるの。」 弟の直治にそう言ったかず子は、有言実行した。この台詞を読んだ時点では、彼女が本当に革命家になってしまうだなんて思いもしなかった。 最後まで彼女に感情移入こそしなかったけれど、始めはまだまだ「お綺麗なお貴族様」といった印象で、ずっと遠いところにいたような気がしていたかず子が、物語が進むにつれて少しずつ、自分のいる場所に近付いてきているような気持ちだった。もっとも、革命家となった彼女は最終的に、始めとはまた違った意味で遠い人になってしまったのだけれど。 「幸福感というものは、悲哀の川の底に沈んで、幽かに光っている砂金のようなものではなかろうか。悲しみの限りを通り過ぎて、不思議な薄明りの気持、あれが幸福感というものならば、陛下も、お母さまも、それから私も、たしかにいま、幸福なのである。」 この一節がたまらなく好きだな、と思った。幸福感の捉え方も表現する言葉も、その言い回しも。明確な言葉は見付からないけれど、なんだかとても気に入ってしまった。 かず子のことばかり書いたけれど、直治の遺書の締め括り。 「姉さん。僕は、貴族です。」 この最後に、胸を締め付けられる思いがした。なんだか嫌な奴だな、そんな風に思っていた彼が抱え続けた苦悩を思うと、切なくて悲しくて言葉に詰まってしまう。 庶民にもなれず、さりとて貴族にも戻れなくて。生きる場所と手段を探し続けた苦しみが書き連ねられた遺書は読んでいて私まで苦しくなった。 最初から最後まで、希望に満ち溢れたキラキラと輝く明日なんて見えなくて、タイトルの通り、陽射しの傾く、夕暮れの小説。悲しくて綺麗で優しい物語。力強く前を向かせてくれる小説ではないけれど、それでも最後は顔を上げて、もがきながらでも、前に進んでみようかな。そんな風に思わせてくれた。 やっぱり私は太宰治が、太宰の書く小説がたまらなく好きだ。 余談ですが、この角川文庫版を手に取ったのなら、是非最後には角田光代さんの作品解説まで読んでほしいなぁと思います。私はこの解説がとても好き。
3投稿日: 2017.11.27
