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痴人の愛 アニメカバー版
痴人の愛 アニメカバー版
谷崎潤一郎/KADOKAWA
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総合評価

59件)
4.0
17
21
16
0
1
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ナオミという女が周囲の男たちを翻弄する物語。 読者視点だと最初は「そんなことある?」とナオミに苛立ちを覚え、それに対する主人公の河合にも共感できずにいた。自分の人生やお金を無駄ごとに使う人なんて馬鹿げていると思っていた。しかし、最終展開に差し掛かり、なにかにた経験あるなと感じるところが多々あった。 「翻弄する何か」になすがままに翻弄されることは、第三者から見れば馬鹿げているかもしれない。でもその間の幸せや幸福は計り知れないものだと、私も確かに知っていた。それは単に異性や人ではなくても、何か身近なものにさえも共通する、誰しも感じる感情ではないだろうか。 河合は「ハイドゥハイドゥ」を心の底から求めており、それはきっと永遠の病だ。

    0
    投稿日: 2025.06.26
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    おすすめポイント ・大正ロマンを満喫したい人におすすめ ・銀山温泉や城崎温泉に持ってって読んだら、いい気持ちになれそう ・筋書き自体は大したことないのに、表現がやはり「読ませる表現」…唸ります ・「ナオミ帰ってきて」というだけの事なのに、ものすごいページ数を割いてくどくどと、もとい滔々と表現される…これが明治時代にあったってすごいな ・当時はこれ、新聞連載だったらしいですね。当時のサラリーマンおぢたちの夢とロマンが詰まってやがるぜ 残念なところ ・ちょいちょい谷崎のフェチがぶっ込まれる。お前が足フェチなのは十分わかったよ。笑

    0
    投稿日: 2025.06.19
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     最近は多様性や個別性が重視されて性の境が曖昧になってきてるけど、やっぱり男、女ならではのそれぞれの魅力があることは否定できないね。

    0
    投稿日: 2025.03.19
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    初の文豪小説。あまり内容を知らずに選んだわけですが…これが初めてで良かったかもしれません。 文豪小説ってもっと堅苦しくて眠くなるものと思っていましたが、良い意味でハードルが低くなりました。 ただ、こんな方達が身近に居たら呆れてしまって物も言えないなと思います。 救いようがなさすぎて呆れて笑ってしまいます。

    0
    投稿日: 2025.02.21
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     大正時代の若い娘との恋愛を描いたものであるが、なんだかとても現代的であると感じた。現代であれば、これほど女性に貢いだり市内のかもしれないが、精神的には女性に支配されている状態は同じだと思った。

    57
    投稿日: 2025.02.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ●2023年7~8月頃、ブクログ登録? 2025年2月9日、Googleで「女王様タイプの女性が好き」と検索したら出たサイトで谷崎潤一郎の著書を紹介してた。 https://shosetsu-maru.com/essay/dominatrix 小説丸検索する ホーム 読みもの エッセイ 谷崎潤一郎作品で知る、“女王様”学入門【文学恋愛講座#3】 谷崎潤一郎作品で知る、“女王様”学入門【文学恋愛講座#3】 2017/04/25 エッセイ “女王様”的ヒロインを理想の女性とし、マゾヒズムに満ちた名作を多く遺した文豪・谷崎潤一郎。今回は、谷崎作品のヒロインを例に、“女王様”的女性の特徴と、そんな女性を落とすにはどうすればいいかについて解説します。 ここに、2人の女性がいるとしましょう。 Aさんは清楚で従順、男性を立てるのがうまく、いつでもさりげなく3歩下がってついてきてくれるタイプ。 一方、Bさんは自由奔放でちょっとわがまま。ミステリアスで、何を企んでいるかわからない妖艶さが魅力です。 ……この2人の女性のうち、どちらとデートがしてみたいですか? 迷わずに「絶対にBさん!」と答えた方。あなたはもしかすると、“女王様”タイプの女性に振り回されてみたい、という願望をお持ちではないでしょうか。 そんな、“女王様”的ヒロインを理想の女性とし、マゾヒズムに満ちた多くの名作を遺した文豪・谷崎潤一郎。今回は、谷崎作品の中から男を惑わす2人のヒロインを例に、“女王様”的女性の特徴と、そんな女性を落とすにはどうすればいいかについて、解説します。 (合わせて読みたい:三島由紀夫に「モテテク」を学ぶ。【文学恋愛講座#1】 太宰治に女性の「トリセツ」を学ぶ【文学恋愛講座#2】 名作広告のキャッチコピーに、“口説き文句”の作法を学ぶ【文学恋愛講座#4】) 【女王様①】表の顔と裏の顔を持つ女・春琴――『春琴抄』 春琴抄1 出典:http://amzn.asia/46S3miV 【あらすじ】 大阪の裕福な薬種問屋の娘、春琴は幼い頃、眼病により失明し、三味線を学ぶようになる。春琴の世話係であった丁稚の佐助も、春琴の弟子として同じく三味線を学ぶように。ワガママに育った春琴は佐助が泣き出すほどの厳しい稽古をつけるが、佐助は春琴を慕い、事実上の夫となる。 腕前が一流として広く知られるようになった頃、春琴は何者かに顔に熱湯を浴びせられ、大やけどを負ってしまう。春琴を思う佐助は自分の両目を針で突き、失明することで春琴の醜くなった顔を見ないようにする。 最初にご紹介する“女王様”は、『春琴抄』に登場する春琴。『春琴抄』は、顔にやけどを負った(事実上の)妻を思うあまり、自らの目を突くことでその顔を見なくて済むようにするという、衝撃的なストーリーです。 夫・佐助をここまでの行動に至らせた春琴という女性の魅力は、いったいどこにあるのでしょう? <1.年齢不詳の美しさ> 作中で、晩年の春琴の外見はこんな風に描写されています。 輪郭の整った瓜実顔に、一つ一つ可愛い指で摘まみ上げたような小柄な今にも消えてなくなりそうな柔らかな目鼻がついている。 年恰好も三十七歳といえばそうも見えまた二十七八歳のようにも見えなくはない。 華奢な少女のような顔立ちでありながら、20代にも30代にも見える美しさをたたえている。魅力的な女性は、年齢不詳に見えるようです。 <2.裏表が激しい> 彼女はいわゆる内面の悪い方であった外に出ると思いの外愛想がよく客に招かれた時などは言語動作が至ってしとやかで色気があり家庭で佐助をいじめたり弟子を打ったり罵ったりする婦人とは受け取りかねる風情があった 客に対しては愛想よくしとやかに振る舞い、佐助に対しては打って変わって厳しく振る舞う。「それって単に性格が悪いのでは?」と思うかもしれませんが、最大のポイントは、佐助に“だけ”意地悪を言っているという点なのです。 現に佐助と春琴は、こんなやりとりをしています。 またある夏の日の午後に順番を待っている時うしろに畏まって控えていると「暑い」と独りごとを洩らした「暑うござりますなあ」とおあいそを云ってみたが何の返事もせずしばらくするとまた「暑い」という、心づいて有り合わせた団扇を取り背中の方からあおいでやるとそれで納得したようであったが少しでもあおぎ方が気が抜けるとすぐ「暑い」を繰り返した。 春琴の「暑い」はすなわち、「早く団扇で私をあおぎなさい」という意味。 佐助は、普段は人当たりのよい春琴が自分にだけ見せるワガママな一面を“甘え”と捉えたがゆえ、彼女への愛を深めてゆくのです。 【女王様②】 究極の魔性の女・ナオミ――『痴人の愛』 痴人の愛 出典:http://amzn.asia/3nv8etE 【あらすじ】 会社で「君子」と呼ばれるほど真面目な男であった譲治はある日、浅草のカフェでナオミという美しい容貌の少女に出会う。ナオミに一目惚れした譲治は彼女を引き取り、洋館でふたり暮らしを始める。 譲治はナオミに教育や作法を教えようとするが、ナオミはなかなか思い通りにはならない。他の男たちと密会を始めたナオミを一度は追い出したものの、譲治はナオミが忘れられず、呆れ果てつつ全面降伏してしまう。会社を辞めた譲治はナオミに家を買い、ナオミのすることに一切の反対をせず、奴隷のように生きてゆく。 もうひとりの“女王様”は、日本文学史に残るファム・ファタール(魔性の女)こと、『痴人の愛』のナオミです。 浮気を重ねた上、最終的には完全に譲治を征服するナオミはまさに、“悪女”の代名詞とも言える女性。ナオミがどのようにして譲治を手玉に取ったか、3つのキーワードから読み解いてみましょう。 <1.影のある雰囲気> 譲治が最初にカフェで給仕をするナオミに出会ったとき、譲治の目を奪ったのは、そのハーフのような顔立ちでした。しかしながら、ナオミは明るく朗らかなタイプではなく、どちらかというと無口で暗い印象の女性だったよう。 顔色なども少し青みを帯びていて、譬えばこう、無色透明な板ガラスを何枚も重ねたような、深く沈んだ色合をしていて、健康そうではありませんでした。 ところが、譲治はそんなナオミの影を感じさせる雰囲気にこそ魅力を感じ、自らの手で、どこへ出しても恥ずかしくないレディーに育てたい、と思うのです。いわば、ナオミは譲治にとって“原石”のような存在に見えたのでしょう。 <2.魅力を自覚している、計算高さ> 譲治のもとで何不自由ない暮らしを続ける中で、ナオミの“女王様”ぶりは開花してゆきます。あるとき、着物が欲しくなり、そのお金を賭けて譲治とトランプで勝負をしたナオミは、こんな振る舞いを見せるのです。 勝負の時は大概ゆるやかなガウンのようなものを、わざとぐずぐずにだらしなく纏っていました。そして形勢が悪くなると淫りがわしく居ずまいを崩して、襟をはだけたり、足を突き出したり、それでも駄目だと私の膝へもたれかかつて頬ッペたを撫でたり、口の端を摘まんでぶるぶると振ったり…… 自分が劣勢に立たされると、服をはだけさせ、ボディタッチを増やすナオミ。なんとも卑怯な手ですが、譲治もこれをされると、勝負などどうでもよくなってしまい、結局ナオミに負けてやるのです。 ナオミは、手や脚の美しさだけでなく、香りでも譲治を惑わします。 彼女の息は湿り気を帯びて生暖かく、人間の肺から出たとは思へない、甘い花のやうな香がします。(中略)彼女は私を迷わせるために、そっと唇に香水を塗ってゐたのださうですが、さういふ仕掛けがしてあることを無論その頃は知りませんでした。 香水を唇に塗ることで、吐息から花のような香りをさせるナオミ。譲治はそれを、“彼女のやうな妖婦になると、内臓までも普通の女と違ってゐるのじゃないかしらん”と想像します。「内臓」さえも特別製であると思わせてしまうナオミの魅力は、いわばナオミ自身の策略によって作られたものなのです。 <3.欠点を“可愛い”と思わせる> 男友達との交流が増え、しだいに他の男との浮気を繰り返すナオミ。譲治が問いただすと「十五の歳から育てて貰った恩を忘れたことはない」としおらしい態度を見せますが、段々とその浮気性はエスカレートしていきます。 ところが、譲治はその“欠点”さえも、ナオミの魅力と捉えてしまうのです。 彼女の浮気と我が儘とは昔から分かっていたことで、その欠点を取ってしまえば彼女の値打ちもなくなってしまう。浮気な奴だ、我が儘な奴だと思えば思うほど、一層可愛さが増して来て、彼女の罠に陥ってしまう。 ここまでくるともはや、現実のナオミがどれほどの悪女であろうが、譲治には関係ありません。“綺麗”や“美しい”とは違い、“可愛い”という感情は、客観的に見ればマイナスの面にさえも反応します。最大の欠点を“可愛い”と思うようになってしまったら、もう絶対にその女性には勝てないのです。

    0
    投稿日: 2025.02.09
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    自分が立場が上だと思い掌で転がしているつもりがいつの間にか、相手の手中にいると言う怖さ。客観的に捉えながらもハマっていってしまう主人公の感情が切実に描写されていた。

    0
    投稿日: 2025.01.13
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    【2025年1冊目】 二十八歳の時、私こと河合譲治は運命的な出会いをしてしまう。カフェでウエイトレスの卵として働く十五歳のナオミに、夢中になってしまったのだ。ナオミが希望するまま、音楽と英語を学ばせ、新しい家にまで引っ越した譲治。彼女を自分好みに育てる過程で、二人は夫婦の誓いを交わすが――。 源氏物語をちゃんと読んだことはないんですが、失敗した光源氏みたいな話やないかと思いました。贅沢の限りを尽くさせ、堕落しないわけがないというか。そこに天性の魔性さを遺憾無く発揮させたんでしょうね、という感じ。馬鹿だなぁという気持ちよりも、生物として、多分最初から負けていたんじゃないでしょうかという推測。恐らくは出会った時から。 解説も読もうかと思いましたが本文が高カロリーだったのであきらめました。新年一発目からいろいろと濃かったです。

    0
    投稿日: 2025.01.03
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    ナオミのような、蠱惑的な魅力を持った女性って実際にもいるんだろうなって思った まだ幼い頃のナオミと、自分の美しさを知ったナオミの違いが怖い それまで「君子」と呼ばれてた男性の理性でも制御出来ずに、情欲に溺れるの怖かった 肉体の描写がすごい

    0
    投稿日: 2025.01.03
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    このレビューはネタバレを含みます。

    浮気発覚後にナオミを軟禁して、譲治が家に帰ったらナオミがぐーぐー不貞腐れて寝てて無理やり起こしたら、身体中ぼりぼり掻くシーンが好き

    0
    投稿日: 2024.09.12
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    たまたま書店にて目にし、少し興味を持っていたので手に取ってみた。 するとあっという間に世界観に引き込まれ、読み終わった。 どこか遠いような話でありながら、近くに感じる不思議な感覚をもった。 ほぼ100年前の作品にここまで魅せられると思わなかった。おすすめの一冊。

    0
    投稿日: 2024.08.11
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    再読。 5、6年ぶりに読んだ。 前読んだ時はなんだこのクレイジーな話はっていうおもしろさを感じた気がするけど、自分自身色んな恋愛をして、色んな恋愛を見てきて感じ方が変わった。 愛情には色々な形があって色々な価値観がある。今でこそ「多様性」という言葉が多用されてる(この言葉についても色々と思うところはあるけど、いまはとりあえず置いておいて、、)けど、まさに世間に囚われない夫婦の在り方について書かれている。 何よりすごいのは谷崎がこの話を1920年代に書いてること。当時はかなり受け入れられなかったのでは? ナオミは譲治というパトロンがいて初めて輝くのであり、譲治と住まう帰るべきアトリエがあって初めて病的に繰り返される不倫が行われる。そしてその不倫はナオミを輝かせ、また譲治を魅了する。 おもしろく、魅惑的で、恐ろしい。美しい女は図に乗ると手がつけられない。

    17
    投稿日: 2024.07.26
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    いやほんま天才むっちゃ笑えた。 これは変態という漢字2文字で終わらせていいものか。 男の弱い部分がありありと表現されていて、分かるぞ〜と思いながら読んでました。 ジョウジの馬鹿さを反面教師にして生きていこうと思います

    6
    投稿日: 2024.07.02
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    アプリ版青空文庫で読みました。主人公に全く共感できなくてもこんなにおもしろい本があるのかと新発見でした。最終的にナオミの支配下に置かれやりたい放題されている譲治がどうしようもなく哀れで、でも本人は満更でもなさそうで滑稽。どうぞお幸せに。

    0
    投稿日: 2024.06.11
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    なんだかな〜の小説だった。 「なぜ働いていると本が読めなくなるのか (集英社新書)」の中で主人公が紹介されていた。有名だけど読んでなかったなと思って図書館から借用。

    1
    投稿日: 2024.06.07
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    男と女ってのは面白いものだ。簡単に気狂いになれる。それを緻密に官能的に表現している。僕はなんだか、ナオミが嫌いになりそうだ。というか嫌いだ。だからこそこの作品は良いと言えるのだ。

    0
    投稿日: 2024.05.28
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    苦手かもと思いきや、ナオミに嵌る譲治もとい君子の僕は世界観にのめり込み2日で読了。 そんな人やめときなよって女性にばかり惹かれては身を滅ぼしてる友人に渡してあげたい一冊。

    0
    投稿日: 2024.04.21
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    「惚れた方が負け」という文言の裏付けをするかのようなストーリーでした。 恋愛すると周りが見えなくなると言うけれど 同じ時代に自分の身近にいたら絶対反対するであろう恋愛だなぁと思いながら読んでました。 また、そこまでしてでも一緒にいたいほどナオミさんが魅力的なのか、それとも育てる過程で産まれた情もあるのか、ステータス的にも側に置いときたかったのか、、。 様々な理由が重なって どうしても離れられなかったのだとは思いますが そこまで尽くされ、惚れ込まれるのもまた生涯に一度は味わってみたいですね。 でも、きっと味わったら自分もナオミさんみたいにつけ上がってしまう気がします。笑 昔と現代は違いますよね、「わがまま」と「甘える」を履き違えないように生きていきたいです。

    0
    投稿日: 2024.03.13
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    最近終盤になるとなんだか飽きてしまって最後までわ読み終われないことが多かったんやけど、 癖になって2日で読み進めてしまった100年前の小説ってすごくない? その時代の男女の役割とか性差別的価値観が知れて興味深かった。100年後の今でも本質的な問題は変わってないよね。

    0
    投稿日: 2024.03.10
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    中盤まで読んで、譲治もナオミも酷すぎてだいぶ読み進めるのが嫌になってきた。それなのに、気づいたらスルスルと最後まで読んでしまい、自分の中ですごい本だという評価に変わった。まさに、油絵の具を塗り込めるように描写が重なることによって、生々しく目の前に見えてくるようで、怖くて面白くて目が離せない。

    1
    投稿日: 2024.02.25
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    ナオミみたいと皮肉を言われ読んだ ナオミの自由奔放さと男を手玉にとる様子が面白く、女の身体を艶かしく表現していてうっとりとした。

    0
    投稿日: 2024.02.23
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    アラサーサラリーマンが中学生を見受けする愛憎劇。 男は社会的立場や人間関係全てを投げ売って、女が外で遊び歩くお金を喜んで貢ぐようになる。 狂気的、倒錯的とも言える二人の関係になるまでが丁寧に描かれていて、最後まで展開が読めず面白かった。

    0
    投稿日: 2024.01.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ちょくちょく飛ばしながら読んでしまった… いずれまたちゃんと読みます。 なんかナオミにめちゃ溺れている感。愛しすぎると怖い。 いつの間にかナオミが立場上になってた。 最後の方に馬乗りで色々約束してるところとか、 もういい様に使われてるじゃん!?!?!ってなった。 文ストのキャラで先入観があるからか純情LOVEストーリーかと思ってた。全然違った。

    0
    投稿日: 2024.01.23
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    ナオミの魔力に溺れていく譲治。 美しさを自分のものにするならば、どんなに自分が堕ちようとも、堕ちたことに気づこうともそれさえ快楽となる。

    0
    投稿日: 2023.10.19
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    ナオミには呆れたけれど面白かった。 最後の方は譲治が可哀想になってくる。 けれど譲治はナオミがいれば幸せなんだろうな。 ナオミの言葉遣いの酷さが女として「無いな」と。 ダンスに行き出した頃から、ナオミはもう何をしても譲治は自分を捨てられないと悟っていたんだと思う。

    1
    投稿日: 2023.10.17
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    究極のS女と、究極のM男の話。 28の河合譲治が15のナオミを見つけ、同居するところから始まるが、やがて立場は完全に逆転し、譲治はナオミに屈服する。 譲治のナオミへの見立ては間違っていなかった。 二人はものすごく相性がよい。 ナオミの振り切ったSっぷりと、対照的な譲治のMっぷりは、コメディーだった。

    0
    投稿日: 2023.10.12
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    序盤の読みにくさはあるが、読んでいくにつれて読みにくさはなくなる。ただ後半のドロドロ感があまりすきではなかった

    0
    投稿日: 2023.09.20
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    谷崎潤一郎さんの描く女性は 美しく 奔放で 可愛らしく… 時にわがままで 傲慢で 他人を惹きつけ… 離れたくても 決して離れられないような そんな魅力を放っている!! 日本人離れした美しいナオミに惚れこみ 立派な女性に仕立てたいと 譲治は同居や結婚を申し込む_ いつのまにか恋に奔放になってしまったナオミ… そんな彼女に失望しながらも 彼女の放つ魔性に抗うことができず… ナオミに耽溺していく譲治の 狂おしい愛の軌跡が描かれている_ 本物は時代が変わっても 色褪せない!! 谷崎潤一郎さんの耽美な世界も 気に入ってしまいました

    0
    投稿日: 2023.09.18
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    初めて読んだ谷崎作品。読みやすくてびっくりしたのと、とにかく変態に尽きる。女性の身体描写が妙にエロティック。風呂上がりのシワがなくなっていき、陶器のように透き通るらへんの文章とかナオミの妖艶っぷりをよくあんなに描けるなと。ラストの文章で開き直った変態ほど怖いものはないと確信した笑。ナオミのモテテクニック研究したいぜよ。

    0
    投稿日: 2023.09.15
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    谷崎の女の趣味はわかりやすい、、、 高慢で強欲で、意地悪な度がつく美人。 ナオミちゃんは譲治のことをちゃんと愛してたことはあったのかしら。今で言うパパ活ならないよねぇ。 ナオミ目線で読みたくなる。 しかし描写が美しすぎて、全部見えるようだった。

    0
    投稿日: 2023.09.10
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    作者の観察の執着具合がよくわかる肉体描写がとても好き。肌質、肌の色、脂肪や筋肉の具合、湿度に至るまでわかる。風景の切り取りや視点の移動が上手い。

    0
    投稿日: 2023.08.31
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    近代文学には苦手意識があったがとても読みやすかった。 「艶かしい」って、こういうものを表現するときに使う言葉なんだろうなと思った。

    0
    投稿日: 2023.08.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    内容とは関係ないが角川文庫のこの表紙は好きじゃない。ナオミの髪が紫なのも気になるが、それよりも主人公の男がこんなイケメンな訳がない。顔面至上主義か。 女性に振り回される、という構図がリアルに描かれていて理解しやすかった。 え、あんな若い女性がこんなおっさんと付き合ってんの!?と思うことはたまにあるが、そういう時にはいつも若い女性が冷たい目線を向けられて苦労するのだろうな、と思っていた。しかしこの本では「おっさん」側の視点で描かれていて、あ、こういう関係だとおっさんも世間体の問題で苦労するんだなと気付いた。

    0
    投稿日: 2023.08.17
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    結構ボリュームがあり、読み終わるのが大変だった。 なかなか気持ちが悪い描写もあったか、面白かったと思う。 美少女に惚れた男も大変なのだなと思わされた。

    0
    投稿日: 2023.08.14
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    痴人の愛 谷崎潤一郎 角川文庫 最初のうちは源氏物語などを思い出しながら読んでいたが 半分読んで気持ち悪くなって投げ出した そこ知れず湧き上がってくる不快感 この作者のマムシのようなねちっこさには 耐えられない

    0
    投稿日: 2023.05.24
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    読み終えるのが大変だった、、 二人の関係性の変化を間接的に表現出来てる?のは凄いなと。 時々出てくる『表現』は流石。 ナオミが再び戻ってからの感じは、なぜかもう面白みを感じてしまった。

    0
    投稿日: 2023.03.30
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    カフェで働く純朴そうに見えたナオミを住まわせ、やがて娶るまで自分の理想通りに育て上げる主人公 河合。 しかし河合の足元を見たナオミは、逆に河合を自分の意のままに翻弄する。 相手より低く、弱く、下手に出る河合の策は外れ、ナオミを付け上がらせてしまうのは一瞬であり、上下関係がコロッと変わってしまう様が見事だった。 全体的に丁寧口調で綴られているため、品位を感じる。 嶽本野ばらのような文体。 むしろ彼がオマージュしたのかも。 彼の他の作品も読んでみたい。 卍よりこちらの方が好き。

    0
    投稿日: 2023.03.29
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    さすが谷崎先生、変態でみっともなくて好きです。人間こうなったら終わりと思いながらも共感できるところもあったりして、男という生き物の哀しさ、情けなさにグッと来ました。

    2
    投稿日: 2023.03.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    文豪ストレイドッグスに出てくる文豪作品を読もうと谷崎潤一郎さんの作品を探ると、表紙まで文ストコラボでした! . ナオミちゃんに振り回される主人公。どんな我儘もなんのその。幸せならいいや。 .

    0
    投稿日: 2022.12.29
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    文ストのカバーに惹かれて。 ナオミを自分色に育てあげるつもりが逆にナオミの都合のいいように育てられてしまった譲治さんの話。 まーナオミの性格の悪いこと!譲治さんドMすぎる!っと思いながら途中からはイライラしながら読んだ。 最後まで読んでグッタリ。。 超超超バカップルのイチャイチャを3日間くらい目の前で見せつけられたような読後感でしたーーー!

    0
    投稿日: 2022.09.10
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    田舎から東京に出てきた譲治は、ウエイトレスとして働いていた十五のナオミを家に引き取ることを決める。彼女に教育を施して自分好みの立派な女性に仕立て上げるーそんな想いを持ちながら、会社では「君子」と呼ばれ、稼ぎもあった譲治。確かにナオミよりも立場が上のはずだったのだが、ダンスに興じたり男たちと派手な遊びを続けたり、ついにはナオミの浮気がバレて一度は別れることになった二人だったが、ナオミは女としての美しさを武器、その妖艶な肉体を出し惜しみすることで譲治を翻弄し、ついに譲治は己の欲望に負けて、ナオミの自由な生活を保障するという約束をさせられたまま、また夫婦生活を再会させることになる。この間、母を亡くし、田舎から大金も工面して、辞職して同窓生と会社を起こすことになった譲治だが、それでも尚、ナオミに貢ぐ人生を選択する。浜田や熊谷といった日本人ではもはやなく、西洋の男たちと奔放に遊ぶようになったナオミは、皮肉にも最後には譲治よりも遙かに流暢に英語を話すようになる。 関係が破綻していることは分かっているのに、でもその関係に固執する。理性ではない。男の下半身ゆえである。あるいは今後、今以上の女を得ることができないことが分かった上でのそれを失うことへの恐怖である。自分の出身、容姿、性格、それを自分で分かっていて、なんなら女はそれを自分以上に見抜いていて、だからこそ逆に男を利用する。第三者的な目線で見れば、馬鹿な男とずる賢い女の物語にすぎないかもしれない。でも人間は理性だけでは生きられず、肉欲で人生を破滅させてしまう。いやしかし、破滅というのもあくまで第三者的な立場からの評価であり、当の本人は幸せだったりするものだ。

    2
    投稿日: 2022.06.25
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    ドロドロとした歪な愛の中に、艶めかしさ、美しさがある。男女の愛憎物語。 歪んだ愛、重たい愛、執着する愛が好きな人にオススメ。

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    投稿日: 2022.06.15
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    『世の中の事は総べて自分の思い通りに行くものではない。自分はナオミを、精神と肉体と、両方面から美しくしようとした。そして精神の方面では失敗したけれど、肉体の方面では立派に成功したじゃないか』 『女の顔は男の憎しみがかかればかかるほど美しくなるのを知りました』 穣治28歳、ナオミ15歳を調教し理想の女に育ていく物語…のはずだったのだがナオミの魔性に取り憑かれ堕ちていく穣治の物語。 『これを読んで、馬鹿々々しいと思う人は笑って下さい。教訓になると思う人は、いい見せしめにして下さい。私自身は、ナオミに惚れているのですから、どう思われても仕方がありません』 ちゃんちゃん、ハッピーエンド。 ナオミのモデルとされているのは、著者である谷崎潤一郎の義妹「小林せい子」という女性である。

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    投稿日: 2022.02.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    この表紙には納得できないが、面白かった…。物語は源氏物語のように譲治がナオミを育てる関係から始まる。ナオミの自我がはっきりと出て手に負えなくなり、ナオミを手放す。ナオミがいないと譲治がヒステリーを起こすようになり、「これから何でも云うことを聴くか」「うん、聴く」「あたしが要るだけ、いくらでもお金を出すか」「出す」となる。外面的で物質的にこうして見ると「譲治気持ち悪っ!」となるだろう。しかし、内面的に心理的に見てみると、やはり「譲治気持ち悪っ!」となる。

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    投稿日: 2021.12.29
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    なんでこの文スト表紙しかないんだ(笑) にしても好きすぎる。こういう狂気的な愛は狂おしいほど好き。ナオミちゃん(良い人かどうかは別として)魅力的。

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    投稿日: 2021.12.20
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    最後の教訓が全てを物語っている気がした。 読み分には、何でこんなにナオミに狂わされるのだろうか?とも思ったが、男女問わず気付けばこんな状態になってしまうものなんだと思ってしまう。 恋は盲目って事がよく分かる。

    1
    投稿日: 2021.09.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    今風に言うと、どSビッチとマゾ男のヤンデレ調教日誌。 ナオミが魅力的なのは分かった、、、でも傷が浅いうちに逃げるべきだと思うし、主人公を唯一心配していた少年の友情に近い絆がなんだか虚しく感じた。

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    投稿日: 2021.08.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昔の小説なのに読みやすくて驚いた ナオミよりも河合さんに腹が立ちつつ、時間をかけて読了 ナオミのように自由奔放な女性は生きるのが楽なのだろうか? 千束町出身だからという表記があったが、血は争えないのか… 思い通りに人生を進めるためには強引さと周りが引いてしまうくらいの自信が必要なのかもなと思った 家を出て行った後にナオミの肌が西洋人のような白さだったと書いてあったけどあれは成長によって西洋の血が濃くなったのか それとも偽装が上手くなった(化粧?)のかが気になったまま終わってしまった 誰かに振り回されたくなったらまた読もうと思う

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    投稿日: 2021.05.10
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    何を思って高校生の頃読んだのか正直思い出せないのですが、ものすごく苛々しつつも最後まで読みきったので、そこが谷崎のすごさかな、と思わなくもないです。 ナオミみたいにはなりたくないけど(笑)自由奔放に振る舞って生きていけるのは羨ましいところですね。ナオミより譲二のどうにもならなさの方が気になる

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    投稿日: 2021.02.09
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    細雪でも思ったが女性を書くことがとても上手く、魅力的に見える所が素晴らしいと思ったし魅力的に見えるからこそ惹き付けられる人達の感情に違和感を感じなかった。

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    投稿日: 2021.02.06
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    優しい人はいてもいなくてもいいらしい。 ナオミのような女になりたい。 美しく、奔放で、可愛らしく、我儘で、愛おしく、傲慢で、他人を惹き付けて止まない、離れたくても決して離れられない、そんな唯一の女になりたい。

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    投稿日: 2021.01.16
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    大正13年の作品とは思えない。異常性愛を描いた現代にも通じる古典的作品。 日本文学史に日本文学史に残る作品の一つであろう作品。内容があまりに現代風なのには驚き。一部の言葉の他、全然設定を現代にしても通用しそうに思う。 若い女の子を自分の理想に育てる。光源氏と若紫の頃から男の夢というか潜在的な願望があるのかも。 主人公がナオミの魅力に耽溺していく過程がサスペンス調に楽しめる。 日本人は昭和20年を境に戦前と戦後を分ける傾向があるが、本作を読むと連続した流れがありさほど変わってはいないように思う。それとも大正のエログロナンセンスが偶然に現代に近かっただけなのか。大正という幻想的な時代。 それにしても女性、特に肌の描写のなんと艶かしいことか。「細雪」も読んだことがあるが、筆者妄想力は凄まじいものがある。作家になっていなければただの助平オジさんだったかもしれない。「雪国」の川端康成にも同様に思ったことがある。 時代を超えて変わらぬ普遍的な内容の小説。主人公がナオミの魅力に取り憑かれたように、一度読み始めると止まりませんでした。

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    投稿日: 2020.01.24
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    カフェで見染めたナオミに執着し、同居して立派な女性に育て上げようとした譲治。ところがナオミはいつしか我儘で自由奔放な女性に変わっていき…。一度は悪霊にも思えた彼女を追いだした譲治ですが、執着は独占欲となり、彼自身が彼女から離れられなくなるのです。譲治にとってナオミは悪女でしょうか?自分好みに育て上げようとして裏切られた?いえ、譲治自身がナオミがそうなることを望んでいたのではありませんか?あなたは調教されたかった。ナオミの前に跪きたかった。愚かなことが幸せなのです。…谷崎の描く女は本当に瑞々しく妖艶です。

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    投稿日: 2019.06.14
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    やっと読み終わりました。 文学小説はなかなか読みにくく、苦手な分野なんですが、 この小説は他のものと比べると比較的読みやすかったです。 内容的にはこういう話は基本的にはあまり好きではないですが、この時代がどういう時代だったのかなど知れてそれは面白かったです。 文章にしても、やはり今まで私が読んできたものとはだいぶ違っていて、詩的というか、今の時代ではなかなか使わない表現というかがとても面白くて、そういう面では楽しく読めました。 ただ登場人物たちはあまり好きになれなかったけど、この話の終わり方は好きでした。 人生の途中という感じが良いなと思いました。

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    投稿日: 2019.03.08
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    今頃読む谷崎潤一郎。なんで昔は読まなかったのかな・・・教科書とかに触りの部分が出てなかったからかもしれない。確かにこんなSM小説みたいなのは出せないかもしれない。 それにしてもこの文庫版の表紙はちょっと・・・昔の新潮文庫の方が地味でいいな。 田舎の富農出身のある程度裕福な若い男(背は少し低いが、外見も良く、真面目で紳士的)が、カフェーで働いている陰鬱な感じだが日本人離れした顔立ちの15歳の少女を引き取って自分好みの女に「育てる」という発想が確かに奇抜だ。源氏物語の紫の上のようだが、慈しみをもって(でもそれは15歳の思春期の少女を風呂に入れてあげる、というような完全に自分本位の欲望に従っている)教育したもの、育ってみたら自分の期待を裏切って全然違う女になってしまった、ということ。紫の上とは大違いの話である。 怒りに任せて追い出した女が、全く違う姿形になって(そのように見えたのだろうが)男の前に現れた時、その美しさに完全に屈してしまう。自分が虐められて踏みつけにされることに喜びを求め、支配する側から支配される側になることをあえて望み、そこに愛の形を見出す。 そうはいっても、この小説の発表当時は、男は愛の形を選べる立場にあったのだろう。また、大正時代の西欧に対する純粋なまでの賛美や憧れも愛に投影されていて(自分好みの女が白人の西洋人女)谷崎は凝り性だったんだろうと窺える。 独りよがりの勝手な思いで若い女の子を「教育」しようとしたものの、結局は女は自我爆発どころか自分を支配する側に回るという悲哀と滑稽さの裏に、一貫して生身の女は自分の思い通りにはいかないし、あるがままが美しいという真実のようなものが根底にあって、それは女性に対する一種のリスペクトなのかもしれないと思った。

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    投稿日: 2018.12.01
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    『文豪ストレイドッグス』に登場する谷崎潤一郎の妹・ナオミの元ネタ(この『痴人の愛』に登場するナオミが、谷崎潤一郎の義妹をモデルにしていたことにちなんでいる)。400頁ちかい分量で綴られているのは、底知れぬ女の魔性と、それに理性を破壊され屈服する、マゾヒスティックな男の狂気である。女性賛美と形容するには、あまりにも淫靡で禍々しく歪んだ愛の世界だった。谷崎潤一郎という人は、正真正銘のド変態であるなぁ。

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    投稿日: 2018.01.08
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    文豪・谷崎潤一郎作品初読み。 『痴人の愛』 文スト表紙ではないものが欲しかったけれどこれしか見つけられなかったので渋々。 いや文ストはアニメで観てますけども。 いやはやしかしまさかこんな話だったとは…笑。 もうなんてゆーか、終始半笑いでほんと何やってんだこの人たちは…っていう。 最後まで読んだら何か別の感情が生まれるのかとも思ったけどラストの4行を読んで 「う、うん…あんたらがそれで良いなら良いんじゃないかな…」とは誰もが思ったことではないかしら。 しかしこの作品、発表された当時は世間がざわついたと書いてあったけどそりゃそうでしょうね。 文豪モノは定期的に読みたくなりますがこの作品はあまり古い作品を読んだ、という感覚になりませんでした。 それくらいこの2人の関係というか状態というか色々があまりにも現代的。 いや突っ込みどころは凄いですけども。 当時は随分センセーショナルだったろうなぁと思います。 谷崎潤一郎作品は耽美モノが多いとか。 あらすじ読んだら『細雪』が気になりました。 またの機会に。

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    投稿日: 2016.11.03
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    すごい良かった!これ、すごく読みやすい改版と言うのか?谷崎作品をずっと読みたかったのだが、あの旧版は読みにくくて。新字、新かなづかいで読みやすかった。 角川さんいい仕事してます。これはシリーズあるのか?他も改版で読みたい。 内容はまぁ男はバカだなぁと。笑。

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    投稿日: 2016.09.18
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    初めての谷崎潤一郎でした。なるほど、これが文豪かと思わせる筆運びで、本物は色褪せないの言葉通り、夢中になって読みました。 どの時代に生きていても、時代は変わってきていると思うことがありますが、それ以上に、人間の感情は普遍的なのだなとつくづく思いました。誰かの特別になりたい。感謝されたい。振り回されたい。振り回したい。楽をしたい。他とは違うことがしたい。 女性からみると、ナオミというひとがどうしてそうまで奔放にできるのかとか、果たして実はそこまで魅力的なんだろうかと首を傾げたくなるところもありましたが、男性と女性では女性の見方が違うのもまた、普遍的。 譲治さんは果たして幸せだったのかわかりませんが、彼の言葉通り、彼はナオミなしでは「生きて」いくことはできないのでしょう。それを幸福と呼ぶかどうかは別として。 譲治さんに「なんでも言う事を聞く」と約束させた終盤のナオミは、恐ろしかった。恋愛って、一歩間違えば犯罪なんだなと思ってしまいました。というよりも、譲治さんもナオミも、相手に対してDVを行っているような。犯罪の定義は、もしかしたら普遍的でないのかもしれません。世間の常識が少しずつ変化していくにともなって。

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    投稿日: 2016.04.05