
総合評価
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powered by ブクログ当時26歳の作者が歩き見聞きしてきた世界がストレートな感情で書かれていてとても良かった。 他の旅行記にありがちな「彼らは貧乏で汚いかもしれないがその魂は高潔である」とか抜かす"理解のある彼くん"的なものは一切なく、汚いものは汚い、嫌いなものは嫌いとしっかり主張する姿勢で、若干思想的な部分やほかの旅行者や現地人を見下しているように感じられるところもありつつもそうした人間らしい部分を隠さないところがかえって好印象だった。 扱われるエピソードはドラマチックなものは少なく、その場所でのワンシーンや著者の心に残ったことなど"ちょっとしたこと"ばかりで構成されており、空気感や臭いが漂ってきそうな生々しさがあって楽しめた。正にこういうのでいいんだよ。 特にアフリカの章は気付かされることが多くて読んでよかったな~と思う。良い一冊でした。
0投稿日: 2025.11.20
powered by ブクログ久々にこれぞ「旅」と感じさせてくれる話だった。 アフリカでの体験が多く書かれていて、人々の温かさや悪質な部分、貧困の実態について、リアルな姿を感じることが出来た。私もアフリカに行ったことあるので想像しやすく、 初対面の外国人でも家に招待されるエピソードも多々あり、日本では起こらないような体験が新鮮だった。女性一人では入国できない場合も、見せかけ上の結婚をするなど、芯が強い人だと感じた。 日本に生活していると安定を求めすぎてしまうきらいがあるので、定期的に旅をすることが自分にとっては必要だと思った。
1投稿日: 2025.06.13
powered by ブクログ沢木耕太郎さんの紀行小説「深夜特急」を彷彿とさせるノンフィクション。 300頁にも満たないこの1冊に、広大な世界が広がっていた。 異国の文化や国民の気質、それらを著者の目を通して感じたり疑似体験できることが、たまらなくおもしろい! これだから読書はやめられない。 その国、人の考え方や感じかたによって交わされる会話も違う。 ◯◯人というカテゴリーでしか知らない異国に住む生身の一人一人と向き合い、肌でその人の暮らしや思想、体験と向き合えることが、私の目にはとても眩しく映った。 まさに一期一会の世界が広がっていました。 日本にも言えることだけど、その土地の食文化や気候、慣習に身を置いて過ごすのは、想像するだけで楽しそう。 素晴らしい読書体験でした! 沢木耕太郎 著「深夜特急」を初めて読んだのは昔、新卒入社の夏。あの時、「もっと早くこの本に出会ってたら旅に出てたのに…」と思いましたが、こちらの作品もそうかもしれない。 『子供たちは、声には出せない大きな思いと、言葉にできないたくさんの意図を、その小さな体の深いどこかに密かに隠し持っている……そんなふうに感じられた。』 『臆せず抗せず慌てずいれば、地球は勝手に自転を続け、やがてすべてはあるべき場所へと落ち着いていく気がしていた』
7投稿日: 2025.03.08
powered by ブクログ世界を巡った旅のノンフィクション小説で、作者の力強さと世界中の皆が持つ優しさ、そして拒絶が色鮮やかに書かれています。面白かったです。
0投稿日: 2024.09.21
powered by ブクログ開高健ノンフィクション賞。中国~東南、中央アジア、イスラム圏、アフリカと、身一つで現地に溶け込んで旅をしていく著者。 危険といわれるイスラム各国での親切な人々、アフリカで非黒人であるために要求される数々のこと、また、貧しいから助けてもらうことに慣れて何もしない誇りを失った人たちへの厳しい目。哲学的というか、とてもいろんなことを感じ考えながら旅をしている。 日本から見れば経済的には貧しくても、食べ物には困らず彼らの基準の中で上を目指し幸せになろうとする人々の生活・・・それが、国際援助という名の欧米文明の侵入で壊されかねない現実がある。本当はいらない道路を作ったり、効率がいいから、輸出できるからと現地に合わない作物を作ったり。そうすることで失われるものがある。 援助、ということに著者は厳しい目を向ける。国連安保理で理事国になるポイント稼ぎをさせられているだけで、長期の展望なんかないと無力感にとらわれる組織の人々がいる。なにが本当の支援なのか。データだけではわからないことがあると、まざまざと見せつけられる。
1投稿日: 2024.05.21
powered by ブクログ将来、国際協力をしたいと思っていた身としてはとても興味深かった。作者が実際に様々な地に足を運んで、日本との生活を比べた時に、物に溢れていたり、経済的に裕福であれば幸せであるという固定観念は必ずしもそうではないことを再確認できた。
0投稿日: 2024.04.29
powered by ブクログ開高健ノンフィクション賞を受賞した時から気になっていたけれど、今まで読まずにいた。読み終えた今思うのは、『15年間損した。もっと早く読んでおけばよかった。』と。 文章は簡潔でいて筋肉質。それでいて情緒はあり、読後は感慨深い。 ユーラシア大陸からアフリカ大陸を旅して2年。序盤のアジアと終盤のアフリカではタッチが異なるが、それは国情の違いか、流れた旅の経験がそうさせているのか。 あったことをそのまま並べ、全てをアピールするのではない。 大きく心を動かされたこと、強く感じたことを、その出来事と著者の心を両方描写しているので、より著者の心の内が強調されている。読者である僕に伝わるのは、著者の個人の尊厳のとらえ方と幸福の感じ方が一貫して変わらないことだ。この感覚が旅行記に深い読後感を与えていると思う。
0投稿日: 2024.02.25
powered by ブクログアジアから中東を経てアフリカへの旅の記録。ほぼ一人で。それができる語学力と情報収集力と判断力、そして度胸。感嘆。 旅の終盤の、先進国といわれる国とそう呼ばれない国との関係性への思考は、実際に見聞した人が掴んだ歯応えのある言葉になっている。 臆病な私はこういう本で、世界をほんのちょこっとだけかじらせてもらってる。
0投稿日: 2023.11.05
powered by ブクログ旅行記としてはとても良かった。女性で一人旅するのはなかなか苦労すると思うんだけどなかなか逞しい。男性でもちょっと躊躇するような場面でもなかなか果敢に、というか淡々とこなされる姿に脱帽でした
0投稿日: 2023.05.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アフリカに行ったことがなかったので、アフリカの現状が少し垣間見え、貧困や幸せについて考えさせられた。 アフリカで物質的には貧しい生活をしていたある男性が結婚をしてヨーロッパに行った。仕事ばかりして、家族や恋人、友人とゆったりした過ごせなかった。 アフリカに戻ってきて、裕福ではないが、食べるものが最低限あって、その中で大切な人とゆったり過ごすことの方が幸せだったという。 私も、仕事をしてクタクタになり家に帰る。休みは日常の疲れが残っていたり、それをほぐすような一日になったり。 。自分にとっての『幸せ』が何かっていうことがわかっていることはとても大切なことだと思うし、とても優先順位が高いものだと思う。
0投稿日: 2023.05.05
powered by ブクログ各国での印象に残った出来事を繋いで行くスタイル。答えがない、唐突なエピソードも多いので初め慣れるまで戸惑った。旅をつらつら書いた旅行記かと思ってた。 精神性の豊かさと貧しさについて考える。わたしも自分の哲学をもっていたい。 こういった旅をなぜするのか。特に危険地域だったり、国際援助も偽善やバランスなど考えると、何が正解か、何が個人にできるかはもとより、個人の数週、数ヶ月の体験で目に見えることも限られている。例えば"日本"という章があって、どのような1つのエピソードが相応しい?それに対しての筆者の考えがこの本に残されているのは読む価値があると思われる。先日テレビでみた、沢木光太郎の自由に対しての考えと多少重なる部分を感じた。言葉だけを取ると、現地で乗り物の手段を使いこなすことが自由にどう繋がるのか、と言う気がするが、その奥のいいたいことはなんとなくわかる気がする。言葉にするのはとても難しい。 2022.1.18
1投稿日: 2023.01.20
powered by ブクログこころが大きく揺さぶられる一冊。すべてが生々しく、リアル。読み終わるとどっと疲れが出るくらい、内容も文体もパワフル。 自分の足で旅をして、自分の目で見て、自分の耳で聞いて、自分のこころで感じることの大切さを思い出させてくれる。
2投稿日: 2022.09.08
powered by ブクログ友達のおすすめ本。英語で書いて和訳したような、簡潔ですっきりとした文章だった。本当にそうやって書いてるのかも?これを読んで行った気分になるのは傲慢すぎるけど、筆者が感じたその国の風景や、空気が鮮やかに伝わってくる。アフリカに根付いた、将来の計画や貯蓄はないけど、助け合って生きていけるという、いわゆる「その日ぐらし」の価値観は、やっぱりなかなか理解しがたいところもあるけど、あたりまえに尊重すべきだし、先進国がズカズカ立ち入って否定していいものではない。記録に残らなくても、他人に評価されなくても、目の前の人を助けるってことをちゃんとしようと思った。
0投稿日: 2022.03.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
きっかけ バイトの先輩からのおすすめ 著者の生命力に驚いた。 異国の食べ物を躊躇なく食べるシーンが多くあった。自分には出来ないことだが、この行動は異国の文化を受け入れようとしていることの著者なりの意思表示でもあるのかもしれない。 この本を読んで悔しい気持ちになった。本を読んでいるだけでは実際の体験は越えられないのだろうと思ってしまった。 イランとイラクの違いわかってなかったなぁー。 貧困は都市で起こるってなるほどなぁー
0投稿日: 2022.03.08
powered by ブクログ表紙と題名に惹かれて買ってしまいました。 本書は第七回開高建ノンフィクション受賞作です。題名と表紙の清々しさが気に入り出張先で購入しました。 26才の女性が単身でアジアからアフリカを約二年間に亘り放浪した記録ですが廻った国々の殆どは貧困国や紛争地域で恐らく殆どの同年代の女性が楽しむ海外旅行とは対極な旅行?を少ない予算の中で未知の地域を進む著者と出逢った人々の生活や思想は昨今の表層しか語れないメディアで知らされている彼らの姿とはあまりにもかけ離れた素のままの日常が描かれて居ます。 現地で生活している人の目線で著者が語り感じる様は臨場感溢れ困難な放浪旅行?を実行した勇気と行動力には感心と羨望の思いです。 著者のクールで知的な思考と行動で困難な二年間の記録には物と欲望が溢れている日常生活では絶対に得られない経験がふんだんに綴られて居り素晴らしい作品ではありますが何となく先進国の時間とお金を持った人間の上から目線的な思考も目に付いたのは残念だった。
0投稿日: 2021.05.02
powered by ブクログきっかけ:友人のおすすめ 海外にあまり興味がなかったけど、エッセイとして楽しめた。アフリカに行く人の、それでもいく、をなんとなく感じられたのがよかった
3投稿日: 2021.02.21
powered by ブクログ海外旅行なんてもってのほか!なご時世、せめて旅行記でも読んで…と思って手を伸ばしたのですが、2年近くバックパッカーでアジア~アフリカ~ヨーロッパと旅をする、というレベルが違いすぎる旅で、旅行気分を味わう気分にはとてもなれない1冊でした(笑 ただ、同時に、今の時点では上手く言語化できないのですが、この清冽な湧水のような、飾り気のないのにエネルギーを秘めた文章が、自分の中に地下水脈のように静かに広がって、意識しないうちに影響を受けているような気がしています。 解説を見ると「青少年読書感想文コンクール」の高校の部の課題図書にもなったそうで、確かに若いうちに読んだら面白そう、と思いました。 さて、旅…と言うか旅行は、「一時的な非日常」だと思います。非日常に置かれるからこそ、新たな思索ができる面があると思うのです。 ただ、著者の2年近い旅の中では旅自体が日常化してしまう訳で、それなりに負荷がかかる状況の中でも、ふと行き合うトラブルや人との接触において、著者の真っ直ぐな意思の強さがあらわれていて、ここまで自分を貫き、考えて思いを綴れることには崇敬の念すら感じました。 そんな著者、カリフォルニア大アーバイン校で舞台芸術を学び、26歳でこの旅に出て今はノンフィクション作家というハイスペックながら波乱万丈な経歴。本著の後に政治家との対談や食に関する本も書かれているということで、読んでみようかなと思っています。 本著は300ページもない短い文庫本で、ごく短い文章で旅の中のエピソードを連ねていくスタイル。 どちらかと言うと、貧困国や恵まれない状況にある国(例えばイラン)での出会いにフォーカスされていて、著者の問題意識がそちらに向いていることが感じられます。 比較的裕福?なマレーシアでのエピソードは、旅行者として現地の人から犯罪の片棒を担がされそうになる話で、さて金銭的な裕福さと精神的な幸せは比例するのかどうか…と考えてしまいます。 アフリカに入ってからのエピソードはその思いをより強くするものばかり。アフリカを援助が必要な国、貧しい国として下に見てはいないだろうか。 ちなみに、個人的に印象的だったのは、モーリタニアのトゥアレグの1節。わずか3ページの文章ながら、サハラ砂漠の音のない夜の情景に強く惹きつけられました。 無邪気なコトを言うと、早くコロナ禍が終わって、遠くまで旅に出られるようになってほしい!
9投稿日: 2020.09.06
powered by ブクログ26歳の女性が、アジア・中東・アフリカ・ヨーロッパを684日間、貧乏旅行でまわる。訪問した国数は47カ国。野宿は当たり前で、途中で身体を壊したり、とっても過酷な旅だ。旅行記は、たくさん読んでいるが、女性の旅行記で、ここまで過酷なものは読んだことはない。 文庫本で、だいたい280ページ程度の本だけれども、約50の短い章に分かれている。旅行の記録も書かれているが、彼女自身の感情の動きを示している部分も多い。物事を、とても真っ直ぐに見て、真っ直ぐに書いている。読んでいて、清々しく感じる部分も多かった。 書名の「インパラの朝」は、ケニアでサバンナ旅行に参加した3日目の朝に、一頭のインパラに遭遇した出来事を書いた章の題名でもある。 そこの部分を引用したい。 【引用】 すると、私の眼前に一頭のインパラが現れた。黄金の草地に足を着き、透き通る大気に首を立て、たった一頭でたたずんでいた。インパラは草を食むこともなく、歩きまわることもなく、緊張している様子でもなく、だからと言って気を抜いてくつろいでいるふうでもなかった。誰かに追われることもなく、何かを追いかけることもなく、静かにそこに立っていた。インパラの濡れた美しい目は、周囲のすべてを吸収し、同時に遠い世界を見据え、遙か彼方を見渡していた。 ヴァンは速度を緩めることなく、近くをそのまま走り過ぎた。私は体を乗り出してインパラの姿を追いかけた-そのしなやかな筋肉と悠然としたまなざしを。 【引用終わり】 書名にしているぐらいなので、彼女にとっては、とても印象に残った場面だったのであろう。 周囲のすべてを吸収し、遠い世界をも見据えることができる悠然としたまなざしを持つことを彼女は強く望んだのであろう。 確かに本書は、そのような本だ。
12投稿日: 2020.08.30
powered by ブクログ2019年9冊目。 著者の旅のテーマのひとつといえそうな、世界の人々にとって「何が必要なのか。何が適切な支援なのか」。 授業でも単元計画の軸に据えたりしている。 この作品を読み進める中で、「やっぱり」と思う部分と、「そうか」と気づかされる部分があり、大変勉強になった。レビューをみると批判もあるようだが、個人的には示唆を受けた。 先進国と途上国。支援とは?国際貢献とは?そして、真の幸福とは何なのか。 支援することによって地域社会のバランスが崩れ、紛争の火種になる可能性もあること。 バランスが崩れることで、モラルやその類の「大切なもの」が消えたと嘆く人の存在。 特に印象深い箇所メモ。 p246 「国の宣伝や未来投資から場合によっては距離を置き、もう少しだけ純粋に地域の実態を考慮しながら、素朴な支援を試みている。だから日本の協力は、質や金額に見合うほどには世界で評価されていない。国際競争にしっかり負けて、真の協力で勝利する。評価されないことを謙虚な姿勢でやっていく。もっともっと評価されずに、それでも淡々とやっていく。」 p248 「助け合うということは、予算額の大きさではない。慈悲の精神の量でもなければ、それをどれだけ大々的に宣伝するかということでもない。(中略)数千億円の予算を使って世界を救済できなくても、東京の満員電車の中で妊婦に席を譲れる人は、十分深い「思いやり」を心の中に秘めている。(中略)大きな評価は得られなくても、相手の気持ちに耳を傾け、今日目の前にいる人々に、そっと手を差し出せばいい。それを教えてくれたのは、当のアフリカ自身だった。」
0投稿日: 2019.02.26
powered by ブクログほぼ2年間にわたり、若い日本人女性がアジアからアフリカをバックパッカーとして体験した記録である。 バックパッカーという旅行スタイルは、安価で、できるだけ現地とより深くかかわることを目的としたものだと思うが、家畜を運搬するトラックの荷台や長大編成の石炭貨車で移動したり、南京虫に刺されるなど苛烈な体験をしたことにまず驚かされた。また、現地の子どもや大人たちとも深くかかわり、植民地・低開発地域としての歴史が深く人々に影を落としていることも的確に観察しており、その力にも驚かされた。 「日本からきている」=「裕福である、したがって我々に対し援助すべきである」という考え方のアフリカの男たちに対しては、関係は飽くまでも対等であるべきとして、諄々と説得をする筆者の力に感心するとともに、男性たちに深く根付いた劣等感に対する筆者の失望の大きさも感じることができた。 一方では、子どもや女性たちの純粋さと触れ合う場面が多く登場し、緊張を強いられる場面の多いこの作品においても、ほっと息をつくことができる。また、現地の人々に救われる場面もあった。 こうした旅行記は大好きだが、タイプとしては『深夜特急』型で、若者しかできないチャレンジングでかつ(チャレンジングであるからこそ)思索を深めていくタイプの旅行である。通常乗り越えがたいだろうと思われる場面を意志の強さ、粘り強さや機智により克服していく。また、体験の深さに比例して思索も深まり、中村安希さんという人間そのものが現地の人々に飛び込んでいく過程が読んでいて爽快だった。また、旅行全体を記述するのではなく、エピソードの一つひとつを窓から見るようにつなげていくというこの本の構成も効果的だった。体験もさることながら、筆者自身の筆力も見事だったと思う。 これまでどちらかというと「おじさんの旅行記」を中心に読んできたが、こうした若くて意思の強い女性の旅行記は初めてであり、体験のさまざまなエピソードを楽しみつつも緊張感をもって読了した。
4投稿日: 2018.02.03
powered by ブクログ久々に旅行記が読みたくなって、手に取った本。 最初は、やけに淡々と書く人だなあ。なんて感じたが読み進めていくにつれて、この著者の性格が率直で、なかなかの切れ者なんだと気づいた(良い意味で) 根性と体力、精神面においても非常にタフ。 相手が誰であろうと、主張するべき時はしっかり主張する。 だからこそ、この過酷すぎる旅を成し遂げる事が出来たんだろう。 そして、この本では特に中東〜アフリカ地域に関しての現実と理論が大きくかけ離れている事を初めて知った。 私は中東やアフリカ地域に関しては、ニュースやネットで得た情報、もしくは学生時代に社会科で勉強した事がほぼそのままだと思っていた。 けれど、この本の中ではこれまでの意識をガラリと変える出来事の連続だった。 ネットやテレビが伝えられない、人々の表情、優しさ、おもてなし。。。 テレビやネットでは伝えられていない、現実、問題。。。 あたかも当然のように伝えられている情報は、実はその何十分の一でしかない。 本当の事は、実際に行って確かめてみないと何も分かりはしない。 私はこの本を読んで本当に、良かったと改めて感じる。 著者のフィルターを通してではあるが、著者の言う”騒音”から少しだけ離れることができたからだ。 ぜひ、できるだけ多くの人に読んでもらいたい一冊。
2投稿日: 2017.08.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2年間で、ユーラシア大陸とアフリカを旅する。めちゃくちゃよかった。特に、アフリカでの旅についての記述は、秀逸としか言いようがない。日頃思ってもいなかったようなアフリカの援助についての考えに驚く。日本は、国連の常任理事国になりたいがために、援助をする海外協力隊を比較的安全な国へ送り込む。中国もヨーロッパも日本も、先進国がインフラを整えるが、中古の自動車を輸出して大気汚染をばらまき、気管支炎にさせ、高価な医療機器を輸出するようにする。そして、アフリカ人たちは援助に頼るようになり、外国人が高い金額を払うことを当たり前だと思うようになる。そしてそれが、先進国の思うつぼで、先進国が金を出した援助の仕組みがあっても、実際現地で作業にあたる人たちに支払われる金額がなんと小さいことか。"そして、セネガルの小学校でクラスを受け持って輝く目の子供たちの素朴な質問、かわいらしさに気を失いそうになる様子、めちゃくちゃわかる。なんでも、「わ~!」っていうの、子供たち。そして、トーゴとベナンの国境越えの話。バイクが5倍の金額をふっかけてくるので、見限って一人で歩き始めた著者。途中からどこかの部族の女の人が付かず離れず歩き出す話。おしつけがましくなく、にっこりしながら歩く話。とてもよい。 アフリカは本当は、だれも困ってない、豊かな大地なのだ。それなのに、先進国がそれをダメにしている部分がある。 移動にトラックを使うアフリカ。女ひとりでは旅行できないため、偽装結婚を2度もしている。トラックが故障して、日陰もなく、水もなくなっていき、自分は生理になり、つかれきりどうにもならない。やっと乗れた代わりのトラックでは、木に頭をぶつけて、流血。すっげ。すっげえ。旅。"
0投稿日: 2016.11.18
powered by ブクログ2年近くに渡るユーラシア大陸、アフリカ大陸の旅をした記録をかなりの駆け足でダイジェストした本です。シニカルで勢いのある文章で、旅の一部を鋭角に切り取って放り出すような雰囲気で非常にかっこいいです。柔らかい旅行記に比べると埃臭さや土っぽい香りがプンプンして息苦しいほどであります。 世界と自分との境界線をどこで引くのかで、見えてくる世界が全く違うんだなあとしみじみ思う本でした。実は最初あまり共感できない状態で読み進めていたのですが、良く考えたら共感も感情移入も必要が無い、究極の個人主義の集合体としての集まり、それがもしかしたら本来の世界との関わり方なのかなと。そんなことを思いました。
1投稿日: 2016.11.02
powered by ブクログ広大なユーラシア大陸を横断し、イスラム圏の国々を越えてアフリカ大陸へ―。絵葉書を売るカンボジアの少女に凛とした生きる意志を感じ、排他的な印象を抱いていたイランで受けた細やかな配慮に戸惑い、ザンビアでは貧富についての議論を交わす。周囲の声に惑わされず、自らの素直な感覚を頼りに47カ国を旅した著者が綴った684日間。第7回開高健ノンフィクション賞を受賞したデビュー作。
0投稿日: 2016.10.11
powered by ブクログ1979年生まれの著者が、ユーラシアとアフリカ大陸の47ヶ国を684日間かけて巡った旅の記録。2009年の開高健ノンフィクション賞受賞作。 著者がバッグパックを背負って日本からユーラシア大陸へ旅立ったのは、バッグパッカーのバイブルである『深夜特急』の沢木耕太郎と同じ26歳のとき(本書は「26歳の春が来て・・・」と明らかにそれを意識した書き出しとなっている)である。両者の間にある30数年という年月は、世界の情勢も、著者の意識や判断の基盤も大きく変え、作品全体のトーンは大きく異なったものとなっている。 著者は、現地の衛生状態に不快感を覚えたり、人々に騙されたり、盗難に遭ったりもするが、それは、1979年生まれの著者が、冒頭で「私の行く手には、貧困と紛争が待ち構えていて、汚染や疫病の脅威があった。腐敗した政治やテロが噂され、悪魔が寄り集う“軸”か何かの存在も無視できない。世界は「危ない」らしかったし、「気をつけなくてはいけない」という一般的な認識があった」と書いている、2000年代初頭の世界と正面から向き合った、自然の成り行きであったし、それがむしろ本書をリアリティのある紀行作品としている。 そして一方では、世界の隅々で日々の営みを送る人々との温かい触れ合いも数多綴られており、時代を経ても大多数の人々の日常は変わらないことに、安堵の気持ちを抱くのである。 僅か10年前に著者が巡った国々の中でも、今や紛争の激化や感染症の発生等で訪れることすらできなくなってしまった国も少なくないが、バッグパックを背負って世界の国々を巡り、人々と触れ合える世界が戻ってくることを願って止まない。 (2013年3月了)
0投稿日: 2016.01.16
powered by ブクログとてもクールな人なのかな。でも全力でけんかしたり、無謀な感じのところも。 イランの「バラ色のジャム」なんかいいし、タンザニアの「男よ、泣くな」なんかアフリカ男の生態が、ほ〜って感じ。
0投稿日: 2015.10.19
powered by ブクログ世の中には、行って見て知らなければいけない、と思ってしまう衝動がある。そしてそこから生産的なものはほとんど生まれないし、ただの自己満足である。ただ、趣味とも違う。この欲求は強迫観念に近いものである。 情報化社会にあっても足で行かなければわからないことが沢山ある。むしろ情報化社会が他者への想像力を失わせる側面もある。それに耐えられなくなる人はどこかに行く。 無意味に思える行為の理由も、ただ知りたいだけ、でいいんじゃないでしょうか。ただそこで暮らす人々に無一文で会いたいんですね。真面目に、知らない人に会いたいだけでもいいじゃないか。最近はそう思うようになってきた。 自分の考える理想型に非常に近い。奇跡。
0投稿日: 2014.08.01
powered by ブクログボランティアや国際支援に対する疑問をはっきりと言及してくれて個人的にすっきりした。また、この本では小さな話だけどフェイスについての頁は一番気にいってる。最初は図書館で借りていたが手元に置いておきたくて買いなおした。 一点気になるのは著者が少し自尊心が高い所。著者の考えや言葉には説得力があるのでとても好きだけど自分に酔ってる部分は少し嫌いだ。
0投稿日: 2014.07.15
powered by ブクログユーラシア大陸、アフリカ大陸をひとり縦横断した作者の旅行記。 >私は新宿のビルの谷間から、星のない夜空を見上げた。 >それから口を閉じたまま、静かに首を反転させた。 >私は「西」を見た。 序章の一節、「東」を向いて仕事をしていた作者が旅立ちを意識するシーン。 この一節でぐいっと作品に引き込まれました、旅立ちの必然性を強く感じながら。 「できれば知りたくない」、「できれば考えたくない」ことを主体的に感じに行く彼女のスタンスに、感心はするものの共感はできない私。 そもそも彼女は共感を求めてはいないと思いますが。 右傾化についてあまり意見は持っていませんが、「失敗を許さない世の雰囲気」には恐怖を覚えています。
0投稿日: 2014.05.16
powered by ブクログ本書は著者が、東南アジア・中東・アフリカを放浪したときの記録である。その日数は延べ684日。この旅は旅行といった生やさしいものではなく、バックパックを背負って、野宿なども行いながらの貧乏旅行である。 彼女は実際の眼でみた世界の状況を非常に興味深く読んだ。 国境を越えるために偽装結婚までして、また、女性として一人でパキスタンなどの紛争地域にも向かっている。ジンバブエでは強盗に顔面を殴られている。本当に怖いもの知らずだ。 彼女が実際に眼でみたルポを読んで感じたことは、アフリカや東南アジアに実際に今でも支援を必要としているのだろうけど、本当に必要な支援が行き届いているのかどうかということである。 P239 先進国は、アフリカや途上国へどんどん踏み込みインフラ整備を手伝って、資源の獲得と未来市場の開拓に汗を流して取り組んでいく。そしてテレビを設置して、欧米の暮らしを宣伝し、物があるということがどれだけ豊かなことなのか、物を持たないアフリカ人が、どれだけ惨めで貧しいのか熱を込めて教育していく。 P243 黒く曇った街を歩けば、あっと言う間にメガネが曇り、黒くなった鼻の穴からヘドロの玉が転がり出てきた。途上国で壊れた車や家電製品は行き場を失い、森や砂漠に捨てられたまま、醜態をさらして朽ち果てた。一部はスラムの住宅街で、鉄くずとなって錆び付いて、漏れ出したエンジンオイルが大地に染み込み汚泥をつくった。 彼女が実際に現地で眼にした現状は真に迫っている。アフリカは確かに貧しいが、生活の面ではたくましさを持っている。 P247 ニジェール「善意とプライド」 私はアフリカへ行くにあたって、一つの構想を立てていた。アフリカへ行って貧困と向き合い、現地の惨状を確認し、世界に現状を知らしめて共感を得ようと計画していた。アフリカの貧困を見極めて、貧困の撲滅を訴えて、慈愛に溢れる発送を誰かに示すはずだった。先進国の豊かな知恵を貧しい人に紹介し、不幸そう人を探して幸福を与える夢を描いた。けれど、あてがはずれてしまった。なぜなら、予想しいていた貧困が思うように見つからなかったからだ。想像していたほど人々は不幸な顔をしていなかった。 P247 ニジェール「善意とプライド」 アフリカは教える場所ではなくて、教えてくれる場所だった。助けてあげる対象ではなく、助けてくれる人々だったアフリカは貧しい大陸ではなく、圧倒的な豊かさを秘めた、愛されるべき大陸だった。 いま豊かとされている日本でも貧困の問題がよく聞かれるようになった。日本ではセイフティーネットがあるので著しい問題は発生しないと考えられているのだけど、考え方によっては日本の方がシビアな現実があるのかもしれないと感じた。アフリカには「みんなの家、みんなのお金、みんなのご飯」がある。でも、日本では都市部でも孤独死がおこる、また年間3万人を越える自殺者がいる。 著者はアジアやアフリカでたくさんの地域の人々にご飯をもらっているし居住地を提供してたくさんの出会いを得ている。私たちが先進国として得た価値とはなんであるかを考えさせられた。 また、著者がこのような旅ができることに純粋なうらやましさを感じた。僕は挑戦をするには、護るものも増えてきたし、年もとってしまった。僕は26歳の日からもう8年も経ってしまった。
0投稿日: 2013.12.21
powered by ブクログ時間をかけてゆっくりゆっくり、旅をするように読みました。 本の醍醐味である疑似体験と学びがたくさんできます! 著者の足元にも及びませんが、視野が少し広くなったように思います。
1投稿日: 2013.10.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
いやもう凄すぎる。よく生きて帰れましたと驚きです。そして、所々に出てくる援助へのあり方への問題定義が本当に現実的で、なるほどと納得しました。アスピリンとバッファリンで迷うところなど、すごく分かるなあと思いました。
0投稿日: 2013.10.30
powered by ブクログこれほどまでに過酷な旅をした女性がいることを知り驚いた。自由という言葉が似合う女性だと思った。自分には絶対無理、と思うことでも、彼女のように現地の文化を受け入れ、どこへいってもありのままの自分を出せる姿はうらやましくも感じた。
2投稿日: 2013.10.23
powered by ブクログ--- 著者の世界47か国の貧乏旅行をとおし、世界の弱い立場の人の自立を考え、人のつながりを見つめる一冊 --- 実際の貧困とは、どんなものなのだろう。 著者が感じた現実は、とても興味がありますね。 マスコミによって取捨選択されていない情報は、島国日本のわたしたちにとって、とても貴重なものだと思います。
0投稿日: 2013.09.15
powered by ブクログ旅行記モノというと、豪快な熊系男子が旅先で出会うすべての人や物事と仲良くなりながらガハハと進んで行く印象が強かったが、2000年代のこちらは毛色が違う。 まず筆者はその辺にいそうな女性。そしてかなり好き嫌いが激しい。全ての物事に極力GoodとBadのタグを付けながら旅が進んで行く。思い込みも強そう、きっと僕とはウマが合わなそうだな…などと思いながらも、彼女なりのバイタリティに感銘し、明晰な描写に胸打たれながら気づけば最後まで読み進めていた。 思えば人が世界に対するに好き嫌い(竹田青嗣風に言えばエロス)はあってしかるべきものだし、今更熊系男子の旅行記なんて読んでも退屈するだけだ。 彼女の立ち位置と、彼女が見た世界と、自分の立ち位置を比べて楽しむ本。
0投稿日: 2013.09.09
powered by ブクログ2年間ユーラシア、アフリカ諸国を女性一人で旅した記録。事前の十分な調査とそれぞれの国の事情に対応する偽装結婚等の知略になによりも感心した。しなやかな知性と感性を持つこの著者が活躍する場が日本にあることを祈りたい。
0投稿日: 2013.08.16
powered by ブクログノンフィクション作品は好きで良く読むが、その中でも旅行記や紀行文のような、自分の知らない土地を旅する話しには、特に心惹かれるものがある。本書は日本を出発し、中国、東南アジア、中央アジア、中東、アフリカを経てポルトガルへの、約2年間の旅の様子が書かれている。 この手のジャンルの本を読むと、必ずと言っていいほど途上国の貧困や失業に関する記述がある。物資の豊富な日本に住む我々からは、想像もつかないような生活を送っていて、同じ地球という星に住んでいながら、全くの別世界の出来事のように感じてしまう。 しかしながら、日本のように沢山の物や情報に囲まれた生活が、本当に豊かなのだろうかとも考えさせられる。途上国と呼ばれる国には物資も仕事も少ないかわりに、ゆっくりと流れる時間や助け合いの精神など、日本では希少となってしまった豊かさが残っているのだ。 資源を奪い合いながら画一化された価値観の中で競う先進国、追随しながらも独自の文化や国民性を保つ途上国、どっちが幸せなのかなんて簡単に答えは出せない。しかし彼らから見ると僕ら日本人もまた別世界の人間なのだろうと思う。
0投稿日: 2013.06.22
powered by ブクログ非常に静謐で野蛮、強くて脆い。 人間の本質が現れているなぁと。 女性一人でここまで突っ込んだ旅ができる、 それだけでもすごいのに、 彼女の観察力、冷静さ、描写力がすごいなぁと。 人って優しくて、怖いな。 とても心に残った本。 そして、 久々に購入してしまった本。。
0投稿日: 2013.04.20
powered by ブクログ最初は行程が飛びすぎで大味な印象を受けたが、途中からぐいぐいと引き込まれた。それはひとえにアフリカの記述によるものだろう。非常に興味がある大陸なのだが、色んな意味での現実を見せてもらえた。行動力に恐れ入る、というわけではなかったが、それは淡々と書かれているからのみであり、ものすごいことをやってる。恥ずかしながらちょっと怖くなってしまった。 他、海外支援についての考察などは非常に勉強になった。色々疑問に思っていたが、事実は予想通りであったことが若干残念で、視点が変わった。
0投稿日: 2013.04.07
powered by ブクログノンフィクションはあまり読まなかったけど、前から気になってたので。 一文を短くしてあって読みやすい。ちょっと気取った感じもあるけど気持ちの良い文章だったな。 内容は関連知識を学生時代に学んでいたこともあって楽しく読めた。といっても結局机上だけでやってたので、こういう体験もしたかったなぁ。といったところで結局耳学問であることに変わりはなく。むぅん。 アフリカは資本主義というシステムに平等に組み込まれるには発展が遅すぎたのかなぁ。理想的な形で発展するための陣痛と捉えるか、むしろ発展に価値をおく考え方そのものに合わないと捉えるか。
0投稿日: 2013.03.20
powered by ブクログ人と自然が近くに在るところを一人旅する。その土地の人と話し、その土地を旅する人と話し、交渉し次の旅をする。人の語ったこと、自然の語ったこと。作者に聞こえてきたことを沢山話してくれる。 先進国は偉くない。便利さを求めて走っている私たちは幸せか?のんびり歩いているアフリカの人たちは不幸せか? 旅する人たちに、心を開いていただろうか私は……
0投稿日: 2013.03.17
powered by ブクログ著者が、ユーラシア・アフリカを2年間旅した記憶を綴った旅行記です。 冒頭に書かれているとおり、小さい声に耳を傾ける、というスタンスが旅の間中、貫かれています。 実際にその地に行ってみないと本当にはわからない貧困や、政治、国のあり方、旅先で出会った人との関わりなどが淡々とした文体で描かれています。 印象に残ったエピソードだけが書かれているので、始めは一つ一つの話がぶつ切りになっているように感じましたが、読み終えてみると、返ってイメージとして鮮明に残るような気がしました。 自分の知らない世界について考えさせられる一冊です。 2013.03.09
1投稿日: 2013.03.13
powered by ブクログいわゆる旅行エッセイと思って読み始めたが、もうちょっと詩的であり哲学的と思った。 えっ、ここで終わるの?!という感じでぷつっと文章が途切れる所が深いととるか、軽薄ととるかは読む人で分かれるところかな。
0投稿日: 2013.03.12
powered by ブクログこれは何度でも読みたい。 旅行記的な読みものでおもしろいと思ったのは深夜特急以来。 とてもコンパクトに一冊にまとめられているのだけど、欲張りすぎてないのがいいのかも。 国際支援の実情とか、わかりやすく解説されている。
0投稿日: 2013.03.11
powered by ブクログ読む前は単なる旅行エッセイだと思っていたのだけれども、内容は様々な国の人々との関わりを通して「貧困」「先進国」「差別」「植民地」等のトピックを包括する、思ったよりも考えさせられる作品。 バックパックの旅行は人生で一度もしたことが無いのだけれども、この旅行記を通してみると、全てが決められて先が見える旅よりも、何が起こるかわからない「偶然」に身を任せて旅をするのも悪く無い気がする。 印象に残ったのは、作者がアフリカを旅をしている際に「貧困」という言葉が、現地の人々の生活/表情を実際にみてから「=」でうまく繫げられなくなったという点。先進国に住んでいる人間が勝手に貼ったレッテルは、実際に生きる人々の生活には見当たらなかった、そこには物を分け合い、助け合い生きる豊かさがあった、そういう点に気づいたこと。 「既成概念を設定し、そこから逆算しようとしていた。既に出ている結論に対し、正当性を与える為に根拠を無意識のうちに探していた」 作者がアフリカの貧困に対して、知らず知らずのうちに取っていた思考。でも、これは普段生きている自分たちの日常にも当てはまるなと思う。 「こうだ!」と勝手に思った事に対し、「だからだ!」というような理由探しを無意識のうちに、確実にやっている。こういった、既成概念の正当化は、見直せばきっと前向きに生きるヒントに繋がる気がする。。。
0投稿日: 2013.03.05
powered by ブクログ旅行記だが、スケールがでかい。本当にこんな旅行できるのか?と思うほど。またいろいろな国々での出会いやエピソードが面白いが、なんでこの筆者のまわりにこんなことが起きるんだろう、とうらやましくなる。きっと行動力が違うのだろう。視点もおもしろく、特に旅の終盤で述べている哲学的な部分は集大成のようでおもしろかった。
1投稿日: 2013.03.04
powered by ブクログ〔善意とプライド〕の章が印象的だった。「ひとびとの小さな声に耳を傾けるー。」その言葉通り、訪れた土地での人とのかかわりが描かれる。旅行記としては沢木耕太郎の『深夜特急』ほどのドキドキ感はなかった。章ごとに途切れた印象があり、2年間の旅のつながりを感じにくかった。
1投稿日: 2013.02.22
powered by ブクログ日本を出る前にこれを読んでおいてよかった。日本の中にいては決して見えない世界の厳しさと優しさにこれを読んむことで少しは触れた気がする。僕らのレンズの曇りを拭い去るのは太陽と雨しかない。
0投稿日: 2013.02.17
powered by ブクログユーラシア大陸からアフリカ大陸へ。女性が単独で684日をかけて47ヶ国の旅へ。沢木耕太郎の名著『深夜特急』をイメージして本書を手に取ったのだが、中味が軽過ぎて、訴えて来るものが無かった。決して文章に重みが無いという事ではないのだが、薄っぺらい。せっかく二年という時間を費やした旅の魅力が伝わらない。
0投稿日: 2013.02.04
powered by ブクログ中村安希垂直読み。テーマをもって書く、その前にはこれほど!って大量に体験することがたいせつなんだな、の47か国旅行記。短い各国のエピソードで切り取られる風景はさすがの視点。
0投稿日: 2013.02.02
powered by ブクログ2012年13冊目。 ユーラシア・アフリカを2年間旅した日本人女性の記録。 見聞きし、体験した数々の物語への視点は、ウェットというよりはドライ。 素直、率直に心情が綴られている。 そんな著者だからこそ、「思いやり」「助け合い」などのあたたかい描写が現れると、心に響く。 一つの国につき短編一つ、くらいのペースで書かれているのが読みやすい。 その一つひとつの物語には、異国を旅するスリルや、おもてなしを受けるあたたかさがあふれている。 旅欲のあるときに読むと、ダメ押しされる本・・・
1投稿日: 2013.01.21
