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代官山コールドケース
代官山コールドケース
佐々木譲/文藝春秋
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総合評価

39件)
3.8
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     特命捜査対策室シリーズ第2弾。  今回の舞台は17年前の代官山。そこで起きた殺人事件の現場から採取されたDNAが、17年後の今、川崎で起きた殺人事件の現場から見つかった。しかも17年前の事件は被疑者が変死を遂げたため、被疑者死亡で送検され、警視庁としては肩がついた事件だった。果たして真犯人は誰なのか。  テレビドラマ化されてはいるが、ドラマとは違う展開で、面白みがあった。

    0
    投稿日: 2025.06.24
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    シリーズ第2作。 警視庁特命捜査対策室の水戸部が秘密裏に捜査を命じられた、代官山のアパートで1995年に発生した若い女性の暴行殺人事件。 当時被疑者死亡で処理されたが、17年後に川崎で起きた婦女暴行殺人現場に残されたDNAが代官山事件現場のものと一致。 水戸部は女性刑事朝香と2人で警視庁の威信を賭けた捜査に臨む。 一方で、過去に代官山事件を手掛けた刑事時田も、西日暮里で新たに発生した女性看護師殺害事件を捜査しながら、水戸部の捜査に協力する。 1作目同様、代官山の土地に密着しながら、薄皮を一枚一枚剥ぐかのような展開の描写は健在。 過去と現在の3つの事件が絡み合いながら、1本の読み筋に収れんしていく様子は緊迫感に溢れる。 水戸部、朝香、時田の3人が倉橋を追い詰める終盤のシーンは本書の山場。 水戸部の科捜研にいる友人中島とその同僚の吉住の仄かな関係は本書の貴重なオアシス。 1作目と同じく、設定を地下鉄サリン事件が発生した年においているが、単に警視庁館内各署の体制が手薄だった状況を利用したいのか、サリン事件に対する作者の思い入れが強いからなのか。

    0
    投稿日: 2025.04.07
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    地層捜査のシリーズ二作目。 17年前の代官山女店員殺害事件の再捜査。 水戸部、中島、時田の視点で話は進んでいく。 警察の身勝手な保身には辟易するけど、事件が入り組んでおり少しずつ解けて解決に進む様は面白かった。 新作も出るようなので、そちらも楽しみ。

    11
    投稿日: 2024.11.27
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    地層捜査の続編。解決した筈の17年前に代官山で起きた殺人事件。ところが新たな殺人事件で同じDNAが見つかり、水戸部刑事が女性刑事とバディを組んで捜査する。前回も登場した科捜研の中島翔太の活躍が捜査を後押しするのが爽快。相変わらず丁寧に街を描いててリアル。

    10
    投稿日: 2024.11.26
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    17年前に解決した殺人事件に実は真犯人がいた。 その事実を導き出したのは、神奈川県警。 警視庁の威信に欠けて神奈川県警より先に新犯人を確保せよ。 と動き出したのが特別捜査対策室の水戸部と朝香の2名。 非公式の操作で制約があるなか、中島、時田との協力者が捜査をサポート。 その中で、神奈川の事件、もう一つの事件と、17年前と現在の事件が交互に絡み、犯人に近づいていく。 描かれている過程が、2日間とは思えない密度の濃さ。捜査員の胆力に驚愕する。 シリーズ2作目だそうで、まだ1作目を未読。ぜひ読みたいと感じた。

    0
    投稿日: 2023.06.01
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    時効が撤廃された殺人事件、文字通りのコールドケースを追う刑事を描いた作品。 とはいえ、この作品で扱われている事件は、素直なコールドケースでは無かったですね。警視庁と神奈川県警のライバル意識は、一般に知られるほどに有名な話ですが、この作品の背景には、過去警視庁が解決したとして扱った事件には、実は真犯人が居ることが見えてきて、そのうえ、事件を当初操作したのは今の警視庁幹部であるので大っぴらに再捜査できないという、必要以上に複雑なw背景になっています。 とはいえ、そこら辺の状況は置いておいて、過去と現在が実は密接に絡み合ってくることが浮かび上がってきて、事件は解決へと進むのですが、中々面白かったです。 このシリーズ、これで終わりなのかなぁ。続きが読みたい。

    1
    投稿日: 2023.04.11
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    水戸部裕、中島翔太、時田悟の三者の視点から事件の核心に迫っていきます。 代官山と日暮里、川崎の事件が1つの線で繋がっていくのはとても面白かった。 ドラマでも観ましたが、設定が随分違いました。 どちらも面白い。

    2
    投稿日: 2022.10.09
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    前作と較べて少々複雑化して読み難くあった。と言っても面白く読めました。今回は1つ事件では無く同時進行の事件が複数有り 最後に1つに収束していく、予想されましたが、中々最後まで犯人が解りませんでした。今後シリーズが続く事を期待します。

    0
    投稿日: 2022.07.28
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    シリーズ2作目。刑事の仕事は想像以上に地味で過酷であると、このシリーズを読んで改めて思う。本来ある刑事たちの過酷な事件捜査のリアリティ性を追及しつつ、エンターテイメント性、ミステリー性をしっかりと含めて展開されていくストーリー。その絶妙なバランス感覚。それこそドラマの醍醐味であり、佐々木さんの腕前。

    0
    投稿日: 2022.03.22
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    流石は佐々木氏という感じの、かなり読み応えのある警察小説です。 17年の時を経て関連が濃厚な2つの殺人事件の捜査がテーマで、捜査開始から解決までの時間は短いものの、そのプロセスはパズルを1つずつはめるような非常に地道なもので、担当刑事や科捜研職員の仕事振りにプロフェッショナルを感じました。 男女でペアを組む捜査員の間に余計な私情が全く入らず、事件解決に特化した内容になっているのも好ましいです。

    0
    投稿日: 2020.06.04
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    シリーズ第二弾。コールドケースと発生したばかりの事件の捜査が並行して進む。前作同様派手さはないが事件解決までの過程を丁寧に描いている。

    0
    投稿日: 2020.04.02
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    昨年末、約15年振り?に代官山に行ったところなので、なんとなく親近感を持ちつつ読めた。地名がたくさん出てくるけれど、位置関係などすぐに思い浮かべられるほど代官山に詳しくないので、前作の文庫版と同様、地図を入れてくれたら良かったのに、と思った。

    1
    投稿日: 2020.01.20
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    「警官の血」が面白かったので、この本を読むのをとても楽しみにしていた。 予約が多くて長く待ったがやっと昨日順番がまわってきた。  私の中で「コールドケース」と言う言葉が先行していたが、それは前に見ていたアメリカのドラマが面白かったので、勝手に作品のイメージをつくりあげていた部分もある。 あのドラマでは、未解決事件を再調査するちょっと変人の女性刑事とスタッフが面白かった。毎回同じパターンのシーンが繰り返されるが、今の事件を解決するために過去の迷宮入りの事件を再調査する、時間を遡った当時の事件が起きたシーンと、同じ人物が年を経て現れるシーンでは過去と現在の人物が重なる、若い頃ああだった人が年をとってこうなったのかと、楽しみだった。 勿論意外な犯人が見つかったり、隠された悲劇が露わになることもあって毎回が面白く、さすがにヒットメーカーのブラッカイマー監督だと得心した。  さて、日本版「代官山コールドケース」はあのドラマと比べても仕方が無い。映像の力というものがあるし、読書は読み手の理解力や想像力にかかる部分もある。 そんなことを思うとなんにも言えなくなるのでちょっと棚にあげて(笑) 17年前、代官山で若い女性が殺された。女性と付き合いがあったカメラマンを取り調べたが容疑は確証がなく一旦帰宅させた後、自殺されてしまった。  容疑は濃厚と見られていたので、被疑者死亡で不起訴になり事件は一応解決していた。 川崎で一人暮らしの若い女性が殺されて、17年前の事件と重なる遺留品が見つかった。 連続殺人だとすると前の事件は勇み足ではなかったか。間違えば大きな不祥事になる。そこで隠密に特別捜査を受け持つ警視庁特命捜査対策室に、水戸部と朝香が任命される。出来る若手の水戸部と少し年上のこれもできる女性とのコンビが再調査を始める。 川崎の事件を調べる神奈川県警には、17年前の事件で捜査に当たった時田警部補がいた。かれも当時の捜査結果に満足していながった。 だが、お互いに所轄が違い表立って情報交換ができない立場にある。 神奈川署が先に解決してしまえば、17年前の事件は、遺族補償の問題まで発生する。十七年前は、あのオウム真理教の事件、国松長官の狙撃のあとだった。捜査員は大きな渦に巻き込まれていて人手もなかった、と言うのも今では言い訳になるほど時がたっている。 しかし、現代になって優秀な科捜研は、見つかった遺留品を当時より数倍も進んだ技術で解明している。 当時の代官山は、不動産の狙い目で、小さな木造アパートの並ぶ地区は出来るだけ早く整理され、現在の形に向けて早いスピードで大きく変貌していく過渡期だった。今では様変わりしてしまって、当時の様子は地図がたよりだ、しかし当時事件の関係者が溜まり場にしていたカフェバーは残っていた。 旧地図をコツコツ調べ、確実に真相に近づいていく。代官山事件捜査組。 また今の事件を捜査する、神奈川県警の進展の様子、時田の捜査状況が、交互に書かれて緊張感がある。 殺された女性たちと関わった男をDNA鑑定にかけてふるい落として行く、これも骨が折れるが、容疑者も確定し、再訊問で17年前の事件に近づいていく。 前の事件の被害者、夢破れた地方出身者、それにつけこんだ容疑者たち。 駒は揃っているが、容疑者の背景は事件以外は語られない。妻の存在や、仕事場位で背景はあまり必要ではなかったのか。 容疑者達は見るからになにか後ろ暗い。女性に持てる医師達は、軽い遊び用で女を手に入れ、深入りはしない割り切った付き合いだと言い切る。 代官山の犯人と、川崎に残っている手がかりの慰留物とはどうつながるのか。 聞き込みと、時田の記憶、警視庁の威信を任された優秀なコンビがPCを駆使し、関係資料を読みこなし、手がかりに沿って歩いて調べを入れる、さすがに優秀で抜擢されただけはある。 縺れた紐がほどかれる楽しみはあったが、縺れ方も緩く、期待したような盛り上がりもなかった。 時間の経過が17年、極端に深い心理描写などを省いた、ダイジェスト版に近い印象を受けた。 ハードカバーでページ数にしては重い、定価は税抜きで1850円 紙質が厚いためか、上質製本だからか分厚すぎる。少し待ってもやはり図書館で借りる。 珍しく机の前に座って読んだ。 少し期待はずれ。 予約数が多いので早く返すように言われた。出掛けるついでに持っていく。

    0
    投稿日: 2019.12.30
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    311はちょっとこじつけ感。見方がステレオタイプだし。いろいろな人が捜査に参加して解決していくのは面白かったけど、その分複雑で冗長な感じもした。

    0
    投稿日: 2019.05.16
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    著者の”ユニット”が非常に良かったのでこれも読んでみた。本書も一歩一歩謎が解かれていくに巻き込まれます。代官山のことを想像しながら読みました。表紙のデザインもすごくおしゃれ。

    1
    投稿日: 2019.03.30
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    現在発生した事件を契機に17年前の事件を追ううちに、更に別の事件と繋がる。現在発生した2件の事件発生のタイミングが都合良すぎるかな?って思うけど、後半から中断できないくらいの面白さ。

    0
    投稿日: 2018.10.16
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    1995年、日本中の警察がオウム事件に忙殺される中、代官山で女性が殺害される。その直後、被害者女性の恋人が変死し、彼が犯人ということで事件は決着する。 それから17年後、川崎市で強姦殺人事件が発生。その現場から発見されたDNAは代官山事件で残されていた持ち主不明のDNAと一致する。 代官山事件は「コールドケース」扱いとなるが、今さら捜査ミスを公にできない警視庁は水戸部警部補と朝香巡査部長の2人に密命を下す。 結局、2人の活躍で17年前の事件は解決するのだが、それに要したのはわずか2日。2人が優秀すぎるのか、当時の捜査が杜撰すぎたのか。それはさておき、このスピード感が本作品の魅力。警察組織内の個々があうんの呼吸で協力し合い、事件の真相にたどり着く。読み応えがある、清々しいミステリー小説だ。 この小説を横山秀夫が書いたら、警察内部で足の引っ張りあいで盛り上がるんだろう。

    1
    投稿日: 2018.08.28
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    『地層捜査』に続く地誌小説ともいえる、特命捜査対策室の水戸部警部補が主人公の第2弾。 第1弾の新宿荒木町に続き、またも水戸部は事件現場の代官山界隈を歩きに歩きまくる。 読み手もつい、東京都区分地図を片手に、水戸部の後を追ってしまう。 今回課せられた捜査は、新たに川崎で起きた事件との関連が疑われる17年前の女店員殺害事件。一方、西日暮里で起きた別の殺害事件を捜査する刑事は、17年前の事件に関わっていた時田警部補。 それぞれの捜査が交互に綴られて、やがて収斂する。 『地層…』が単線型に対し、こちらは複線型ともいえる構成になっており、読者にとっては、よりスリリングに楽しめる作品ではないだろうか。

    2
    投稿日: 2018.07.17
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    正統派の警察小説である。 川崎で女性が強姦されたうえ扼殺されるという事件が発生する。 現場からDNAが検出されたが、それは十七年前代官山で起こった 女店員殺人事件現場で見つかったものだという。 代官山の事件では容疑者が浮かんだが、逮捕前に死亡。 自殺として処理された、いわば、終わった事件だった。 十七年前の事件は冤罪だったのか。 警視庁の大失態を最小限にするには、 神奈川県警より早く犯人を見つけ出さなければならない。 特命対策室の水戸部、そして助っ人として 朝香千津子が呼ばれた。 終わった事件の再捜査であることから、 極秘捜査であるという難題が課せられる。 この作品の雰囲気は、ニュートラルだ。 色でいえばモノトーン。 そこには余計なものがない。 個性的な天才肌の刑事や、腕っぷしの強い刑事の アクションシーンもない。 だからこそ、無駄に感情を引きずられることもない。 警視庁の刑事、科捜研、そして所轄の刑事が それぞれの角度から、闇に沈んだ真実を掘り起こしていく。 散らばっていたものが真相に向かって集束していく。 それが肌で感じられ、ゾクゾクしてくる。 捜査の一歩一歩が、淡々と描写される。 だが、その淡々とした描写により、ヒタヒタと犯人の後ろ姿に迫ってゆく 刑事たちの足音が聞こえるかのようだ。 結末に近くなると、心拍数が上がる。 淡々とした作品で色があるとすれば、 結末における相棒の朝香。 優秀な捜査員の顔を崩さなかった朝香だが、 容疑者に向かってブチ切れる。 「性犯罪者のことをなんて言ってるか知ってる? 頭の中まで海綿体の猿野郎って言うんだよ」と。 このセリフ、スカッとした。

    1
    投稿日: 2018.04.25
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    このレビューはネタバレを含みます。

    2017.12.9 読了  特命捜査対策室シリーズの第2弾。聞き取り調査場面が数多く出てくる。今回は女刑事(朝香千津子巡査部長)を相棒として17年前の未解決事件に取り組む。同期の科捜研・中島も犯人逮捕に繋がるいい働きを見せている。ただいくらオウム事件で手がなかったとはいえ事件発生当時にきちんと聞き込みしていればすぐに解決したようにも思うが・・・

    0
    投稿日: 2017.11.27
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    安定の佐々木譲。 ほぼ一気読みの勢いで読破。 シリーズ第2段。 懸念だった前作の決着にもちゃんと触れられていて安堵。 主要登場人物のキャラ立ちも十分に色づいてきて、シリーズモノとして軌道に乗り始める予感あり。次作にも期待

    4
    投稿日: 2017.11.07
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    前作の地層捜査よりは読みごたえがあったけど、なんか淡々としていた。 代官山の真犯人もちょっと動機が弱すぎだし、もう少しドラマチックな展開があっても良かったかなと。。 やっぱり佐々木サンは道警シリーズが好きだ。

    0
    投稿日: 2017.05.12
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    読みやすかったし、複数の視点から描かれているのも面白かった。事件解決時が若干あっさりしているような印象ではあるけれど…その経緯は楽しめた。

    0
    投稿日: 2017.05.10
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    佐々木譲は好きな作家の一人だ。 とくに警察小説が大好きで、佐々木譲が書いた・・・というだけで内容を知らないまま購入してしまうこともある。 奇をてらった設定や派手な展開があるわけではない。 けれど、臨場感に満ちている展開や人物描写はいつも読みごたえがあって楽しい。 水戸部と朝香が再調査のために声に出して過去の捜査報告書を読む場面。 はっきりと言葉として出すことで、より事件の悲惨さや矛盾点が浮かびあがってくる。 情報共有のための方法ではあっても、当時の状況がわかりやすく伝わってきた。 犯人と目され自殺したと思われていた風見。 もしも神奈川県警が当時の現場に残されていた遺留DNAとの一致を発見していなければ、再捜査がされることはなかった。 現実の事件でもあり得るかもしれないと思わせる展開は、うそ寒さを感じさせる。 警視庁の面目が傷つけられる可能性がなければ、誰も振り返りもしない終わった事件のままだっただろう。 事件が起きれば犯人を捜し、逮捕し、法的機関へと身柄を引き渡す。 それが警察の役割だ。 けれど、そこには思い込みや勘違い。 もしかしたら意図的な間違いだって起こるかもしれない。 警察と事件絡みで関わりを持てば、その人の人生が大きく変わってしまうことだって実際にはあるだろう。 警察側からしたらほんの小さなミスでも、誰かの一生を左右するような影響を与えることだってある。 時間的な制約もある。 物的証拠も17年も経ってしまえば新たな発見はない。 追い詰められた中で水戸部と朝香はひとつずつ当時の報告書に基づいた捜査を開始する。 刑事としての心情。 女性としての性犯罪者への怒り。 警察官もまたひとりの人間なのだと思えるところもいい。 地道な捜査から徐々に事件のすべてが浮かび上がってくる過程もいい。 長編だけれど長さを感じさせない、読みごたえのある物語だった。

    5
    投稿日: 2017.04.07
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    「地層捜査」の2年後の設定。1995年に起きた事件とそれから17年後の事件が次第につながっていく様子が霧が晴れていくよう。 登場人物の目を通して時を超えて行ったり来たりの描写に懐かしさを覚えたり、現在の様子に想像を膨らませたりして楽しませてもらった。 いかにせん、この作品と同様に、コールドケースとなった事件が、真実にたどりつけるケースが増えることを祈るばかり。

    1
    投稿日: 2016.11.16
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    結構長い前振りの割に 特に凄い捻りも無く 犯人は分かりやすく出てきちゃった。 とは言え、 この作家の話に出てくる 警察官は皆誠実だし、 フォローする女性警察官は 事務しか出来ないと思ったのに 女性目線で良い仕事をする! と見直されると言うパターンがあって 事務系女性の ある意味シンデレラストーリー仕立てと成っているので 読んでいて安心感がある。

    0
    投稿日: 2016.09.28
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    分厚い。でもほとんどが同僚との会話か聞き込みの会話なので時間はかからない。前作同様、短い時間にあれよあれよと犯人を絞り込んでいく。時効前の捜査担当していた警察は無能か? それで最後は17年も逃げおおせていた犯人があっさりと落ちる。 今回登場したパートナーの四十路婦人警官は再登場あるのか?その前に3作目があるのか? 北海道警シリーズもだけど最近の作品は次が早く読みたいというワクワクがなくなってきた。

    0
    投稿日: 2016.07.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    たった2日間の捜査の話。 でも1つ1つの捜査を丁寧に描いているので、読みごたえあり。 ただ、ひたすら捜査してるだけなので、たんたんとしている感じが。

    1
    投稿日: 2016.07.18
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    このシリーズの一作目があんまり面白くなかったから期待してなかったせいか 面白かった。前にドラマになったのを見たので そのときの映像が出てきてしまうけど それはそれで良かったきな。ドラマも面白かったし。

    0
    投稿日: 2016.06.04
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    代官山なのに暗い街。シンプルな構図でテンポ良い展開だったと思うけど、私が細切れで読まざるを得ず、ちょっと残念だったかも。エンディングへのスピード感はさすがだけど、映画でもないのに最後どうして線路でアクションシーン?なんかあっさり終了。

    0
    投稿日: 2016.03.22
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    このレビューはネタバレを含みます。

    道警シリーズ以外でこの作家の作品を読むのは初めて。 今回の代官山は多少、ワタシも知っているエリア。そのせいなのかもしれないが、読み進むと、情景説明が多さにネガティブな感覚を覚える。思い出せば、道警シリーズも情景説明が多かった気がしてきた。つまり、知らないエリアは情景説明があった方がイメージが湧く。しかし、知っている人にとっては、ちょっと余計に感じるということか。と途中で判断して、情景説明は読み飛ばしながら読んでいったら、スムーズに進んだ。 40時間で解決させたというのはあまりに無理があるように感じるが、それ以外のストーリー展開は非常に好みな展開で面白かった。

    1
    投稿日: 2016.03.13
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    圧倒的に不利な状況でも、一人ひとり自分のできる範囲でベストを尽くした結果、一気に事件の様相が変わり収束するさまが心地よい作品です

    2
    投稿日: 2016.02.29
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    夢に向かい、夢が半ば破れというような、若者の哀歓と、周辺の人達に、変貌し続けている街…そこで起きた古い事件の波紋…なかなかに興味深い展開を見せる…過去を探る水戸部と朝香の動き、水戸部の案件で懸命に証拠分析を手掛ける研究員の中島の動き、更に現在発生している別な事件の捜査で駆けまわる時田の動きが並行して描かれる中、「事の真相」が次第に明らかになって行く…かなり精力的に動く捜査員館の様が活写される… これも、なかなかに力が入った!!

    1
    投稿日: 2016.01.15
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    前作「地層捜査」が面白かったので、第二作も購入。さすがに大御所なのではずれはない。ただ。やはり年代というか、表現が落ち着いた抑えられたものなので、ある意味刺激が足りないようにも感じる。それが悪いということではないとは思うのだが。

    1
    投稿日: 2016.01.09
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    【ドラマ化決定! 巨匠の警察小説大作!】神奈川県警より先に、しかも隠密に17年前の代官山で起きた女性殺しを解決せよ。警察小説の巨匠の『地層捜査』シリーズ第二弾。

    0
    投稿日: 2015.12.22
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    17年前に起こった事件と今回、新たに起こった事件の関係性を巡っての捜査。 1つ1つ、でも確実に事件の真相を炙り出していく捜査の展開は、読んでいて楽しかった。 第3弾、出てほしい!

    0
    投稿日: 2015.12.21
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    佐々木譲さんの小説はスピード感がすごい この小説も3日くらいで事件を解決 面白くって、平日に読むと必ず寝不足になる そして、今回も寝不足のまま出社2日

    2
    投稿日: 2015.12.20
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    足で稼いで証言をとって事件の全体像がだんだん組み立てられていく様子を主人公と共に体験できるストーリーで楽しめました。佐々木譲さんの筆力が光る一冊。

    1
    投稿日: 2015.12.18
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    17年前に代官山で起きた暴行殺人。容疑者の死で事件は解決したはずだった。だが今、川崎で起きた同様の殺人現場から同じDNAが見つかった。真犯人は別にいたのだ。特命捜査対策室の水戸部に密命が下る―警視庁の威信をかけ、神奈川県警より先に犯人を逮捕せよ。警察小説の巨匠による渾身の大作、シリーズ第2弾。

    0
    投稿日: 2015.12.12