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MONUMENT あるいは自分自身の怪物
MONUMENT あるいは自分自身の怪物
滝川廉治、鍋島テツヒロ/集英社
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総合評価

4件)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    展開が駆け足、ヒロインが空気、ヒロインの語尾の設定が完全に蛇足といった部分が気になるものの面白く読めた。一気読みさせられてしまった。 終盤の入り口まで学園、魔法、バトル、ダンジョン探索スパイアクション、SFといろんな要素で風呂敷がどんどん広がっていってどうなるのだろう、残りページで本当に終わるのか?とドキドキしたが、最後の一・二章で一気にたたみ込まれて作者の力量にただただ凄みを感じた。 内容は、自分や周囲に対して他人事で、自分は仕方なく今の自分であるといった自己認識だった主人公の少年が、自分の過去と向き合うことで、自分の今は自分が望んでできたものだと気づき、自己主体感を取り戻す話。 それにより精神的にも魔力的にも強くなって世界を救う話。続編希望。

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    投稿日: 2021.05.09
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    序盤からいろいろと伏線を張っておいて、ちゃんと1冊の中でまとめてるのが素晴らしい。ハラハラさせて、最後に納得行く結末。面白かった。 せっかく、「魔法のある現代」という面白い舞台を用意したんだから、この世界で続編というか、別の話も読んでみたい。 ただ、世界の存亡に関わるスケールの話をやってるので、続きは難しいのかも。

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    投稿日: 2019.05.05
  • 最後以外はよかった

    能力ものは嫌いなのですが、「俺TUEEE」や「奇跡でパワーアップ(笑)」、「後出しジャンケン」でなく最初の能力説明だけで戦っていたため不快感はありませんでした。モニュメント探索まではわくわくしながら読めましたが、最後の「タイムスリップ&世界を救う」はありきたりすぎて少しがっかりでした。 主人公の思想的になんで世界を救いたいのかよくわからなかった...

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    投稿日: 2018.08.24
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    東西冷戦も過去となり内戦がテレビの向こう側の景色となった今、ソ連の元少年兵を主人公として据え、俺TUEEEでも完璧超人でもなく、生きるために女の子をころっと口先で転がしたり暴力を振るったり、余生を南の島でバカンスしたいと気負いもなく言う主人公に久々に出会った。主人公の造形と世界観が良い。昨今のライトノベルで、これだけしっかりした世界観を確立しているのは珍しい。重厚でありつつも語り口がもたれない良質なゴシックファンタジー。なるほど、評判も納得の物語だ。

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    投稿日: 2016.01.10