
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
下巻です。 下巻では主に主人公である次女と彼の心の動きに焦点が当てられます。 偏見や誤解から傷つけあってしまう2人でしたが、素直になれない気持ちを省みたり、自分の未熟さに気がついたり、思いやる心を育てたりしながら、愛をゆるぎないものに変えていく過程が丁寧に描かれており、私自身もドキドキワクワクしながら読み進めました。 200年前と今とでは全く違う価値観なのかと思いきや、人の尊厳や愛に関して、また、真摯に向き合う心なんかは普遍的なものなのだなとちょっと感動。 それにしても末っ子の無鉄砲で図々しくて騒がしく、軽薄な様は目に余ってイライラするわ。 一方で、次女が様々な困難を乗り越えたあと、幸せな気持ちで叔母に報告の手紙を書くのですがその内容がかわいいしお上品で大好き。 「すぐに(私に)お手紙をお書きになって、この前のお手紙よりももっともっとあの方を褒めてくださらなくてはなりません。」 「私は世界一の幸せ者です。たぶんこんなことを言った人はこれまでに大勢いるでしょうけれど、私ほど胸を張って言える人はいないでしょう。彼も、私に寄せる愛情のうちから、お裾分け出来る限りの愛情を叔母さまにお送りいたします。」 とか、もう、幸せが溢れてる。。よかったね。エリザベス!
0投稿日: 2025.03.14
powered by ブクログ上下巻一気に読了。なんやかんや収まるところに収まったという感じなのかなー。古典恋愛小説はやはり個人的にはあまりはまらない(そもそも現代の恋愛小説もそんなに)のかなぁ。
0投稿日: 2024.12.23
powered by ブクログ上巻に続き、とても面白かったです。当時の時代背景なども分かりやすく描かれていて、難しいかもと躊躇する必要もなかったです。キャラクターも個性的だし、エリザベスには読んでいて学ぶべきところも沢山あり、また内容もドラマチックで好みでした。
5投稿日: 2024.11.02
powered by ブクログ「独身の青年で莫大な財産があるといえば、これはもうぜひとも妻が必要だというのが、おしなべて世間の認める真実である」 世の中には書き出しが有名な小説がそれはもう星の数ほどありますが、本作『高慢と偏見』もその一つであります まぁ空で言えるくらい嗜んでいるのが理想ではありますが、この一文を聞いた時に顔も上げずにほそっと「あーオースティンね」なんてことが言えたら、それはもうかっこよ! はい、でこの書き出しがなんで素晴らしいのか?っていうとね そういう物語なんです もうこの書き出し読んだら、もうその後読まなくてもいいくらい(なわけあるか!) そのくらいギュッとされていて、このあとに続くドタバタ物語を薄っすらと読者に予感させる素晴らしい書き出しなんですな 要するに「独身で莫大な財産を持った青年が妻を娶る物語」なんですが、冒頭で世間の常識!みたいな宣言をしちゃう訳です 当然、世間の常識とはかけ離れた物語が展開することになるわけです 素晴らしい で『高慢と偏見』という言葉の意味だけ書いておいてやろう 読んだ気になるがよい まぁ十八世紀のイギリスの階級社会な まずこれがあるわけです で、階級の高い青年これはもう「高慢」なわけです 中身はもうめちゃくちゃにいい人なんですが、そういう教育されてますから、ちょっと身分の低い人にはそういう態度を取っちゃうんですね それが当たり前だと思ってますから そしてちょっと身分の低いヒロインにはそういった奴らは鼻持ちならない嫌な奴らばっかりという「偏見」があるんです このヒロインがかなり先進的な考えの持ち主なんですが、そんな人でさえ「偏見」にとらわれているってとこが深いんですがね で、いろんなドタバタがあって二人がそれぞれの「高慢」と「偏見」に気付いて、改めることでめでたくフォーリンラブ!となるんですな 他にもいろいろ深いポイントはあるんだが、まぁこんな感じ さぁ、思う存分読んだ気になりなさい
70投稿日: 2024.10.04
powered by ブクログ少女漫画のような階級を超えた恋の物語。と言ったら身も蓋もありませんね。「高慢」も「偏見」も人の醜く弱い面で、それにより人生が左右し揺れ動くのだと思う。そんな人たちの生き様を堪能しながら己を見つめてみた。
0投稿日: 2024.07.25
powered by ブクログこの本は今読んだからこそ面白さを理解できたのだと思う。 この数ヶ月間で女性作家を中心とした現代小説を読んでいるわけだが、その中でも群を抜いているいっても過言ではない。 ウィットに富んだ皮肉の数々、主語を欠き視点移動も自在な為、"誰の・何処の・何の"話題なのか訳がわからなくなる構成、馴染みの無いミス・ミセス・ミスタの応酬に複雑な家系図。 世界史の勉強の難しさに似ている。 面白い。 上巻でダーシーの印象が最悪なのは、本人の口から出た災いともいえるが、ネザーフィールドの住人の文化水準が低く、「あんな下品な連中とは付き合ってられない」という、ダーシー側の視点からすると、払拭どころか考えを改めざるを得ない。 特に顕著なのはミセス・ベネット。 リディアの際は、ウィッカムの表面的な印象に囚われて結婚に歓喜する。 ジェインの際は、ビングリー自体は申し分ないわけだが、何の連絡も無く屋敷を去ったことへの怒りを忘れて歓喜する。 エリザベスの際は、あれ程までに嫌っていたダーシーが婿になると知った途端、金勘定で歓喜する。 その他、コリンズなどは言うまでもなく、どうもネザーフィールドの近隣の住民達はひと癖もふた癖もある人ばかり。 この上層中産階級への解像度の高さ、心情表現の豊富さは20歳前半の表現力とは思えない。 しかし、「嫁ける」という表現には恐れ入った。言い得て妙だが、現代で使おうもんなら大炎上するに違いない。
10投稿日: 2024.05.24
powered by ブクログ上下巻読了。おもしろかったー!上巻は高慢パート、下巻は偏見を取り去るパートとでも分けられそう。下巻は一気読みしてしまった。 舞台は約200年前のイギリスの片田舎。噂話くらいしか娯楽のない狭い世界。思い込みからの行動が他者に与える態度(高慢)、それは誤解だったと知る告白を受けての心情の変化(偏見)を鮮やかに書き上げている不朽の名作。 登場人物はたくさんいるけど、それぞれキャラクターがはっきりしていて、いまもこういう子いるいる、と思わせるような筆致。ジェインもエリザベスも、末永く幸せだといいなあ。
1投稿日: 2024.02.14
powered by ブクログ上下巻とも読み終えました。この本を読むにあたって,十八世紀のイギリスの上流階級の生活を理解していないと十分本書の魅力が分からないのかもしれないと思いました。イギリス文学の傑作と言われているその意味合いまで,残念ながら今回初めて読み込むことができませんでした。
2投稿日: 2023.12.29
powered by ブクログ胸を張って自分の意見を伝えるエリザベスの姿がかっこよかった。恋愛って誰かの干渉を受けながらする者じゃないよね、2人でするものだよね。
2投稿日: 2022.10.16
powered by ブクログ結論から言って、むちゃくちゃ面白い内容でした。 当時のイギリスの階級制度など、基礎的な知識はあった方が楽しめますが、なるほど人間関係のいざこざは100年以上経っても変わらないものなのだな、と改めて思いました。 『傲慢と善良』から、内容が気になっていたので読んでみましたが、前半は、自分には合わなかったのか、正直なぜ名作と言われるのかわからないほど退屈でした。 まず登場人物が多いのと、人間関係がなかなか複雑で、行きつ戻りつ読みました。 しかし、後半部、いや、前半部の最後の手紙から物語は一気に面白い展開に。 内容を話すとネタバレになりますが、偏見というものはなかなか消えないもので、それは自分に自信があればあるほど、間違いに気づかなくなります。 ただの恋愛小説ではない、人間模様の複雑さや、自分が他人を見る目は、曇っていないだろうかという戒めは、ミルフィーユのように、一冊の中で重厚感を持って読者の口へと運ばれていくように感じられました。
10投稿日: 2022.10.10
powered by ブクログキャサリンめちゃくちゃ感じ悪いけど、リジーとのあのやりとりを経てのダーシーの心の浮き立ちようを想像したらこちらがにやにやしてしまう。 ドラマでは結婚式のシーンがあったけど原作ではないのね。 ドラマでのダーシーの笑顔がめちゃくちゃよくて、少し泣いてしまった。 なんでも言い合える(おもにリジーだけ)夫婦として仲よく暮らすんだろうな。ダーシーの愛の深さにときめきがとまらん。
0投稿日: 2022.10.04
powered by ブクログ劇的な上巻のラストから、変化していくエリザベスの気持ち。そこへ末妹が起こす騒動で一家が大きく揺らいでいくが……。 この翻訳では上下巻に分かれているため余計に意識できたのだが、上巻のラスト、つまり全体のど真ん中にダーシーの手紙があり、そこからリディアの騒動、レディ・キャサリンの件と、起伏のある展開で、構成の上手さに感嘆した。たたみかけるようにエンディングに向かっていくスピード感も素晴らしい。 先に1940年版の映画だけ見たことがあるのだが、各人物の印象もあまり変わらず、ストーリーもほぼ記憶通りで、良くできていた映画だったんじゃないかと後から思う。ただ、レディ・キャサリンの顛末はちょっと違っていたような……?(うろ覚え)いずれにせよ映画観て原作も読んだんだからこれで十分かと思いきや、まだまだ他の翻訳や映像作品にも触れたいと思わせるのは、さすがの名作である。 人間関係をつかむ上で、登場人物の階級が重要な要素である本作。複雑ではないが、身分差における距離感は現代日本の我々にはやや実感しづらいかも。
0投稿日: 2022.07.31
powered by ブクログイギリス文学に初挑戦してみた。たったひとつのシーンごとの描写の回りくどさに最初は面食らったが、慣れると小気味良い言葉のリズムに心地良さすら感じるようになった。イギリス人特有の皮肉に満ちたセリフの応酬はみはや一周回って清々しく見えた。登場人物全員に多かれ少なかれどこか「鼻につく」要素があり、そこに作者の登場人物達へののアイロニーと愛を感じた。特にエリザベスは愛さずにいられない人物であり、彼女の快活さ、聡明さ、自負心の強さには憧憬の念を抱かずにはいられなかった。イギリスの片田舎で、2人の中流階級の貴族、鼻持ちならない自尊心の高さを持つダーシーと自負心故の軽率な偏見を持つエリザベスが、互いにぶつかり合い、愛し合うことで互いの欠点を直視し、歩み寄ろうとするストーリー。そこに絡む一癖も二癖もあるようなイギリス貴族達。それら全てを俯瞰し、平易な文体でありながら見事に描写しつくす作者の技量に感嘆するばかりだ。
0投稿日: 2022.07.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
上巻の最後、ダーシーからの手紙をきっかけに下巻では物語が動く。 ダーシーへの偏見によって真実を見ようとしていなかったことに気づいたエリザベス。
0投稿日: 2022.05.16
powered by ブクログとにかくおもしろかった!! 一気読みしました。 女性として人間としての振る舞いって大切。婚活女性に読んで欲しい。 イギリス文学もっと読みたくなりました。
0投稿日: 2022.04.23
powered by ブクログダーシーが本当に素敵な人だなと思う。彼の高慢さで家族や周りの人に理解されないのではと途中までもどかしかった。エリザベスが自分の気持ちに素直になれて、本当に良かった。彼女は家族が色々大変であったけど、思慮深く、彼女がとる行動は流石だと思った。最後はスッキリ。面白い作品だった!
1投稿日: 2022.01.26
powered by ブクログコリンズなど多くの脇役が道化として、物語を活発にしており、その中でもミセス・ベネットは最後まで彼女らしく自分勝手で卑しいのだけれど憎めなく、愛おしかった。 ミスタ・ベネットの偏見がこの話の軸の一つでもあると感じた。彼がいつかは男の子が生まれると思っていたから、節約しないで生活していた。これはこの当時の世相を表していることであると同時に、物語を走らるせるキーだったのではと思った。結婚とお金は切っても切り離せないものだし。 ダーシーとエリザベスが偶然出会い、お互いを曝け出し新しい発見をして、また別れる。会ってない時間は互いの存在を考えて、後悔する。このような定型的な関係性なのだけれど、人の心の機敏が凄まじい。
0投稿日: 2022.01.11
powered by ブクログ続きが気になって(きっと恋は成就するのだろう、と結末は想像できるにもかかわらず)一息に読み切ってしまいました。 このあたりの「魔力」は上巻でも感じた通り、まさに韓国ドラマを見ているようでした。 姉の恋愛を邪魔し、憧れていた人の前途をつぶしたと思っていた憎い相手でしたが、そのことが勘違いだと気づいたエリザベス。ダーシーが自身に寄せてくれた好意をむげに断ったことを恥じていましたが、思わぬところで再会したこと、またその時のダーシーの態度が今まで以上に好意を寄せるものであったことを受けて、いつしか想いを寄せるようになります。 しかし、ダーシーの因縁の相手と末の妹が駆け落ちをしたり、強大な権力を持つダーシーの叔母がエリザベスとの交際に反対したりと、次から次へと恋の障害が立ち上がるところにはやきもきさせられますし、互いの想いが成就するところ、これまでの障害が一気に解決する様子は読んでいて爽快です。結末もそれぞれのキャラクターの個性が十分に発揮されたもので、説得力がありましたし、なにより読後感が充実していました。 今でも人気が出る恋愛ドラマの原型が、すでに1813年に作り上げられていたのかと思うと、驚くばかりです。
3投稿日: 2021.11.08
powered by ブクログ本当に良かった 上では文章に慣れるのに少し手一杯だったが、下ではそのような事が無く物語の内容に集中できたし、エリザベスとミスタ・ダーシーの関係性の変化がとても面白く、エリザベスが困惑しているのも感じ取れて好きなのに自分の偏見によってダーシーの気持ちを断った自分の存在から素直にも行動できないもどかしさがなんとも言い難いが私は好きだった。 図書館で借りてる本だが、買って何度も読みたい。
1投稿日: 2021.09.03
powered by ブクログ英文学をちゃんと読んだのは初めてかもしれない。 タイトルに惹かれてこの本を読むことにした。 ダーシーの誠実さや器量の大きさが伝わってくる。 当時の時代背景とかよく知らんが、それなりに身分差があっても愛し合って結婚するってロマンティックだ。 偏見は誰しも持つ、でもそのイメージは容易に変化する。 その変化を受け入れること、受け入れさせることが人間関係において大事だと思う。 偏見に縛られることこそが最大の過ちだ。
0投稿日: 2021.02.19
powered by ブクログ「高慢と偏見」には、いくつもの印象的な場面、有名な箇所がある。 ちょっと思いついただけでも、 1 冒頭の文章 2 最初の舞踏会……エリザベスとダーシーの最悪の出会い 3 風邪を寝込んだ姉ジェインの看護のため、エリザベスがビングリー家まで徒歩で訪問 4 コリンズ牧師の求愛行動とその顛末 5 ダーシーの叔母キャサリン夫人宅訪問 6 ダーシーの突然の求愛とエリザベスの強烈な拒絶 7 ダーシーからの手紙 8 ペンバリーのダーシー邸見学と再会 10 ウィッカムとリディアの駆け落ち事件 11 キャサリン夫人とエリザベスの対決 12 ダーシーのベネット氏訪問(めでたしめでたし) 他の長編にもそれぞれ印象的な場面があるが、「高慢と偏見」にはそれがきわだって多い。 繰り返し映画やテレビドラマが作られるのも納得である。
0投稿日: 2020.08.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
恋のシーソーゲームとはこのことか。日本でいうと江戸時代に書かれたドラマだが、今読んでもおもしろい。恋愛に関する誤解と偏見を通じてなかなかゴールしないふたりにハラハラする。 上巻の最後でダーシーから手紙を受け取ったエリザベスは、今までダーシーを偏見を通じて見ていたことに気づく。しかし、いまさらどうにもならないのだった。 エリザベスはガーディナー夫妻とともにダーシーの家を訪れる。ダーシーは不在だったが、召使いがいて、ダーシーがいかに素晴らしい人かを語る。そこに突然ダーシーが戻ってくる。丁寧な対応をして、ガーディナー夫妻は感激する。ダーシーはエリザベスに対しても丁寧な対応をするが、手紙のことは触れない。 兵士のウィッカムと、エリザベスの妹のリディアが結婚する。この結婚についてはダーシーが関わっていることをエリザベスは知り、ガーディナー夫人に問い合わせる。ガーディナー夫人は、ダーシーがウィッカムの仕事や借金返済の面倒を見たことを伝える。 やがてビングリー氏がエリザベスの住むベネット家を訪れる。ダーシーも連れてくる。 ビングリー氏はエリザベスの姉であるジェインと結婚することになる。その後、エリザベスはダーシーと話をする機会を得て、すべてを打ち明ける。ダーシーはまだエリザベスを愛していた。エリザベスはダーシーと結婚することになる。
0投稿日: 2020.04.02
powered by ブクログ1度読んでいたはずなのに細かい部分をかなり忘れていた。 ダーシーがピングリーとジェインを引き離そうとしたのが母や妹達の品のなさにあったとか、リディアとウィッカムの駆け落ちを収束したのが他ならぬダーシーだったとか、レディー・キャサリンが訪ねて来たことなど、いずれも物語の重要なポイントだった。 古い話なので、まどろっこしい所はあったものの人物描写が生き生きと描かれ楽しめた。
1投稿日: 2019.08.03
powered by ブクログものすごいいいところで分けたと思う、下巻。 とりあえずエリザベスの葛藤から始まるわけですが、この子の「公正さ」へのこだわりすげぇな、と昔の自分を見ているようでした(笑)。父譲りの皮肉屋なんだけど、自分が本来正しいと思うべきだったものに対しての全面降伏が早いというか、妙なとこ素直なんだよね……。上巻で言及した通り、彼女の自尊感情には健康的と言うには少し足りていない部分があるのですが、この場合はいい方に折れたのだなあと。 ダーシーのほうも、上巻でのやりとりで既に、彼女が公正さへのこだわりを抱えていることを知った上で、再チャレンジを目論んだのだろうかと感じました。なので下巻の、いったん振られたはずの彼の様々な働きかけが自己中、迷惑にならず、そして万事上手くいったのだと思う。 さて、100分de名著では、終盤の子馬への言及に関し、彼女が馬鹿にしていた母親の価値観である物質的なものの価値に毒された、みたいな締め方をされていたような記憶がありますが(記憶違いだったらごめんなさい)、これは、そういう話ではないと思う。 完全な人間が肉体と精神と魂の合一であるように、完全な物事の本質というのも、精神と物質、双方の価値を(正しく!)具えていなければならないのではないか。 その点、ダーシーの邸宅の素晴らしい庭や調度品の描写は、それを「魂を知る者が財力を傾けた物質」という意味で、地上にあるものとして完全、理想に近かったのだろう。 そして、それを踏まえた上で、母親の妄執を「おちょくる」「ネタにする」ようなスタンスでの、叔母への手紙での言及だったのではないだろうか。「魂のない物質を追求してもしょうがない。私の手に入れるのは、本物なのだ」「持っているだけではない、使うのだ」「それも、本来屋敷に立ち入るべきではないとされる階級の、本物の魂を持っている親族とともに」といったあたりである。 もちろん浮かれている、上から目線(天狗)になっている、という側面もないではないだろうが、全体的には「視野が一段階広くなった」ように見えた。 しかしエリザベス目線の物語としてだと、「自分も成長した」というのが第一の収穫、達成なのだけど、彼女の物言いとか解説、親友の結婚の周辺で説明された事情をふまえるに、 「取るに足らない、相続権もなく働くことも許されない女性が、財産もある立派な男性の生き方を変えた!」 というのもとても大きな達成なんだろーなー。 そのあたりといい、結末に明かされるダーシーの心の動きといい、前から言ってる少女漫画あるある『「クッ、面白え女」メソッド』まんまである。庶民出のヒロインが御曹司の生き方変えるやつ。 しかし最近のコンテンツなら「変わった女」「図々しい」「度胸ある」くらいで全て説明が済んでしまうこのメソッド、ここまでちゃんと解説する必要あったんだな、19世紀には……(笑) そしてあれ。これは避けて通れないのでは、という感想が 「元祖ツンデレップルかよ!」 だった……。いやはや、ツン→デレという古典的テンプレを見た。個人的にイギリスツンデレップル1位はハウルとソフィーなのだが、いいところまで迫ったかもしれない。 (最も心に残るツンデレは、ジェイン・エアの「チェンジリングめ!」ですが、あれは旦那様を元気づけようとする、いわばお仕事ツンデレなので、感想はむしろ「尊い……」となり別カウントです) ごちそうさまでした。
0投稿日: 2018.10.01
powered by ブクログ読んでない古典を少しずつ読んでいこうと決心。第一弾に「高慢と偏見」を選びました。 昔の話とは思えない、主人公が生き生きとしたヒロインです。まわりの家族たちも少しめんどくさい感じがリアルです。
0投稿日: 2018.02.11
powered by ブクログまさに高慢と偏見で。 典型的少女漫画みたいな流れで、現代にもパターンとしてはよくある。 現代少女漫画を読めば、またこのパターンかよ!という。 だけど、とても面白かった。 いかに金持ちと結婚できるか?二十歳過ぎるともう遅いという感覚。 キャラクターがはっきりしていて、面白い。すれ違いでイライラするところとか意外性からときめくのとかも王道だけど、だいたい結末はわかってるのに、先はどうなるのか早く知りたくなる。 ちょっと気になったのが、ダーシーなど男性で「〜ですもの」という訳。ちょっと女性っぽいので、「〜ですから」とかそういう感じにしたらいいのになと思った。 イギリスBBCドラマ、コリン・ファースの高慢と偏見を録画しているので次はそれを観てみよう。 →観た。ほぼ原作通りでオススメ!
0投稿日: 2016.07.11
powered by ブクログ「出た当時は凄かったんだろうけど、現代はもっと高水準のもので溢れているから響かない」という古典あるあるをやらかしてくれている。 島田洋七が今の時代に生まれてたら間違いなく埋もれてる。 ストーリーは、あの人は高慢だと思っていたらそれは偏見でした。以上。後は延々とベタなドタバタ劇を読ませられる。 「あのお方はたいそうご身分が高く教養がおありで財産もお持ちで・・・」という文言を見かける度、「いや、こいつ運がよかっただけだろ」と思ってしまうのは、私が中産階級だからだろう。 かっこいいタイトルに見事に釣られた。
0投稿日: 2015.12.15
powered by ブクログ上巻読んでそのまま徹夜モードで下巻も読み終わった。 ストーリーは単純、というか、狭い世界の話なんだけど、18世紀の文学だということに驚く。 今読んでも十分面白いよなー。少女漫画とかにありそう。 イギリスのがんじがらめな階級社会の雰囲気が感じられて、興味も惹かれた。 元からある階級と経済力の均衡。 産業革命後の社会って、こんな風に推移していったんだな〜と思った。 今の時代よりは、社会の変化はだいぶゆっくりとした速度だったんだろうけどね。
0投稿日: 2015.10.22
powered by ブクログ解説がかなり興味深かった。知識のない状態でも面白かったが、当時のイギリスのことをわかっていたらもっと面白いのだろうなと思った。
0投稿日: 2015.02.05
powered by ブクログふとこの登場人物たちの中での高慢度ランキングを考えてみた。レディ・キャサリンは、まあ、当然。お生まれ、お育ちのおかげ。だが、実はミスタ・ベネットがかなり高位になるのではないかな。 彼の心情はどうやら「馬鹿は嫌いだ」。妻の頭が空っぽだったと気付いた時(そんな女性をつかまえたのは自分なのだから責任は自分にあるのに)、彼は見事に妻を無視することにしたらしい。一方、娘、エリザベスが自分の知性に応えてくれると気付くと、彼女だけを対等に扱い、やはりほかは無視(まあ、ジェインはそうでもないようだけれど)。エリザベスのすぐ下の妹、メアリが本や音楽にかじりつき、結果空気読めないちゃんになってしまったのは、もしやそのためでは、とも思われる。彼女もそこそこ知性がありながら顔立ちが今ひとつ。母親の愚かさを知っているのに、尊敬する(?)父の愛情は姉に集中。としたら、学問で父親を振り向かせる以外にないじゃない! さらにその下の娘たちにいたっては完全放任。 かくしてベネット氏の老後は、たとえ娘を訪問する楽しみができたとしても、いささか索漠としたものになったのではないだろうか。 以上ひねくれた読み方をしてみました。
2投稿日: 2013.05.27
powered by ブクログ高慢と偏見がもたらす人編関係の喜劇。 色眼鏡なく人と接することの困難さ。 相手を知るということが、いかに大切か。 そして、誤ちを認める素直な心。
0投稿日: 2013.04.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
≪内容覚書≫ 19世紀イギリスの作品。 ユーモアと知性のある女性、エリザベス。 大人しく優しい、ジェイン。 お隣に越してきた、ミスタ・ビングリー。 その友人のミスタ・ダーシー。 すれ違う4人の恋模様を イギリス特有の皮肉を交えて描いた作品。 高慢で偏見を持っているのは、誰なのか。 ≪感想≫ あらすじをまとめようと思ったら、まさに王道な少女漫画。 第一印象は最悪!だったけど、相手を知る内に…、 というパターン。 これはもう、洋の東西を問わず、古今を問わず、 恋愛における珠玉のテーマなんだろうな、と思ってしまった。 書かれた時代が時代なので、 女性に対する扱いが多少低いな、と思わせられるし、 最終的に結婚してハッピーエンドは安易すぎる結末だけれど、 このよくあるパターンに、 イギリス特有のユーモアと皮肉の利いた表現が、 ほどよい刺激を与えてくれ、退屈することなく最後まで読める。 イギリス文学は、読んでいて、 ニヤリとさせられてしまうことが、本当に多い。 特に、この作品の女性の描き方は、 さすが女性作家、と思わせられる。 ああ、いるよね、こういう女…、と、 何度ニヤニヤしてしまったことか。 国境だけでなく、時代を越えても通じるものがあるのが、 不思議と言えば不思議。 古い文学作品は、確かに、読みにくい物もあるけれど、 これは、そういう、まさに「偏見」を捨てて、 手にとってみるといい作品だと思う。
0投稿日: 2013.02.12
powered by ブクログ少女マンガに負けない、きゅんとくる恋の名作。 とにかくダーシーは少女マンガのヒーローですね。なにこの王子様。ちょっと頑固なところまで含めて完璧です。案外文化や時代が違っても、恋愛ものの王道は変わらないのかも。 リジーも言っていますが、ダーシーのほぼ意のままに操られているミスタ・ビングリーは大丈夫なのか(笑)
0投稿日: 2013.01.04
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この物語、恐らく KiKi は今回の読書が4回目だと思います。 最初に読んだのが高校生の頃。 当時の KiKi にはどこが面白いんだかさっぱりわかりませんでした。 そもそもあの有名な出だし 独身の男性で莫大な財産があるといえば、これはもうぜひとも妻が必要だと言うのが、おしなべて世間の認める真実である。 It is a truth universally acknowledged, that a single man in possession of a good fortune must be in want of a wife. からして当時の KiKi には気に入りませんでした。 これはもう KiKi のような現代女性には夢物語としか言いようのないシンデレラ・ストーリーに違いないと冒頭から確信させられちゃうなんて・・・・・と言う感じで、ある種の思い込みからダーシーを毛嫌いしていたエリザベス同様、KiKi もどこか斜に構えたまなざしで読了したことを覚えています。 2回目の読書は大学時代。 一応「英文学」を専攻していた KiKi はこの作品を「英文学を学ぶ学生の必読書」という感覚で再読してみました。 相変わらず冒頭の一文は気に入らなかったし、高校時代には単なる道化にしか見えていなかったミセス・ベネットやウィリアム・コリンズ、さらには上流階級のプロトタイプみたいなレディ・キャサリン・ド・バーグなんかにいちいちイライラさせられ、やっぱりどうにもこうにも気に入らない物語でした。 そして3回目の読書はハリウッド・映画「ユー・ガッタ・メール」を観たことに端を発していました。 あの映画の中でメグ・ライアン演ずる主人公の愛読書が「高慢と偏見」であること、彼女がかなり質の良いタイプの小さな本屋さんを経営している女性であることに触発され、「長年毛嫌いしてきたこの物語にも KiKi がまだ気が付いていない良さが何かあるのかもしれない。 そもそも英文学の中の1つの名作とされているんだから・・・・・」とばかりに再読してみました。 当時読んだのはちくま文庫に収録されている「高慢と偏見」だったと思います。 因みに高校時代の読書は恐らく「岩波文庫」(あの時代、KiKi が暮らしていた田舎でこのテの本を読もうと思ったら選択肢は岩波文庫しかなかった)、大学時代は恐らく「新潮文庫」(学生時代の KiKi のお気に入りはとにかく「新潮文庫」で、たいていの本は新潮文庫で読んでいた)だったと思います。 それぞれがどんな訳だったかな~んていうことは全く覚えていないけれど、そういう意味では KiKi のこの作品の読書は 岩波 → 新潮 → ちくま → 光文社 という変遷を辿ってきたと思われます。 ま、それはさておき、映画に触発されてちくま文庫で読んだ「高慢と偏見」(つまり第3回目の読書)で初めて KiKi はこの物語の本当の面白さに気が付いたような気がします。 この物語は確かにアッパーミドルクラスの恋愛物語ではあるんだけど、本質はそこにはなくて、人間観察・人間描写の粋を極めた物語だったんだなぁ・・・・と。 そして今回の4度目の読書は「光文社古典新訳文庫」だったわけだけど、今回の読書でその想いは確信に至りました。 この物語は人間と言うしょ~もない生き物のいくつかのパターンを時にデフォルメしつつも普遍的な形で描きだし、その愛すべき愚かしさを抉りだし、それを苦笑したり失笑したりしつつも己や己の周りにある「似たもの」に思いを馳せることを余儀なくさせ、同時にそれらに対して自分が下してきたそれまでの評価を再分析してみる気にさせる、そんな物語だなぁ・・・・・と。 高校時代の KiKi にはこの物語は単なるシンデレラ・ストーリー、富豪で見かけは高飛車っぽいけど実は非の打ちどころのない青年に愛された才気煥発な女性の物語という以上でも以下でもありませんでした。 そしてそのわざとらしい人物背景に反感をさえ覚えました。 そう、まるでダーシーを「嫌な奴」と決めつけたエリザベスと同じように・・・・・・。 そして大学時代の KiKi もそれとは大差ない感覚でこの物語を読了し、「こういう物語を喜んで読むような人がシンデレラ・コンプレックスっていう人種なんだろうな」と思っていました。 この時代までの KiKi は生活の全てを親におんぶにだっこ状態。 ベネット家が抱える経済的事情を頭では理解していたものの実感覚としてはちゃんと理解できていませんでした。 そうであるだけにミセス・ベネットやウィリアム・コリンズの浅ましさ(当時は浅ましさとしか感じられなかった)に嫌悪感を覚えておしまいでした。 でも3回目の読書は社会人になり、経済的な苦労等々も我が身のこととして体感したせいもあって、ミセス・ベネットやウィリアム・コリンズの「そうならなければならなかった背景」みたいなものも斟酌できるようになり、逆にエリザベスの中に「秘められた高慢さ」があったことも見えてきたような気がしました。 この物語の原題は "Pride and Prejudice"。 これまでの日本語訳では「高慢と偏見」とか「自負と偏見」というように訳されていることが多いわけだけど、Pride には「高慢」という意味よりもどちらかと言えば「矜持、自尊心、誇り、傲慢、虚栄心、驕り、自惚れ」といった意味合いが強いと思うんですよね。 「あの人はプライドが高い」という言い方をすればどちらかというとあんまりいい感情をもっていない時(傲慢とか虚栄心とか驕りとか自惚れといったような否定的な意味)に使うような感じがしないではないけれど、「もっとプライドを持ちなさい!」というような時には自尊心とか誇りといったような、人間の核となる価値観みたいなものをあらわしていると思うんですよ。 でもこのプライド、とっても厄介なことに人が人として存在するうえでとっても大切な核でありつつも、時に人の眼を曇らせる薄闇にもなりうるわけで、そのあたりが実に見事に描かれている物語だよなぁ・・・・と思うわけです。 高校時代の KiKi は「高慢≒ダーシー」「偏見≒エリザベス」というような表面的かつシンプルな構造でこの物語を捕えていたんだけど、実は違っていてこの物語に登場するすべての人に「高慢と偏見」の両方がその人の持っている資質なりの形で備わっている(あのミセス・ベネットやウィリアム・コリンズであってさえも!)ことに気がついた時、初めてこの物語が名作と呼ばれる由縁がわかったような気がしました。 そして今回の読書の「訳者あとがき」の部分で、あの夏目漱石がこの物語を野上彌生子に紹介し、その野上彌生子の愛読書の1冊だったことを知りました。 「夏目漱石」「野上彌生子」といえば高校時代の KiKi のアイドルでしたから、何とも懐かしい思いをしたのと同時に、彼らをアイドルだと思っていた KiKi のあの感覚の底の浅さを思い知らされたような複雑な気分になりました。
0投稿日: 2012.09.22
powered by ブクログ”それぞれの登場人物がいきいきと描かれている”のがオースティンの特徴。 この(下)は、まさにその言葉どおり。 おそらく人気があるエリザベスだけでなく、ちょっと”面倒な妹”のリディアも、重要な役割。 それにしても、ダーシーさまの男らしいこと!
0投稿日: 2012.08.21
powered by ブクログやばい、現代でも十分に楽しめる傑作。特に2011年出版版は解説が非常に親切なのでイギリスの階級について分からない人は絶対いい! 今年のイギリス文学ブームの中で群を抜いて面白かった。 映画も観たいと思う。
0投稿日: 2012.08.12
powered by ブクログ5月の7冊目。今年の61冊目。 『高慢と偏見』の下巻。いやー上下を読んで思ったことはすごい主人公の心の動きが詳細に描写されているなーと思いました。ほんとに見事なくらい自然に心の変化が読者にわかりやすく、しかも共感できる形で描かれていると思いました。また、この作品の大部分は著者が20歳くらいに書いたそうで・・・。うーん、すごい! ただちょっと上下巻で600頁以上あるので、中だるみはするかも。
0投稿日: 2012.05.12
powered by ブクログ2012.2.18読了。 見事ハッピーエンド。当時のイギリス社会という前提はあるものの、こういう女にはなりたくねーなという教えに溢れている。
0投稿日: 2012.02.18
powered by ブクログ後半の展開が面白い。 なんか、すごく少女マンガなようで、皮肉さとかのユーモラスさは青年マンガ。 といえばいいのか、きれいめな話といえば、実際のところすんなりとエンディングを迎えると思えば、そうでない。 なんかとてつもなく紆余曲折があって、いろんなプロセスがぐぁんぐぁんって感じ。 登場人物が少ないけど、その世界がすごく惹きこまれる。
0投稿日: 2012.02.09
powered by ブクログやはり読み出したら一気に上下巻読んでしまった。新潮文庫版で昔読んでいるけど、何度読んでも面白いの一言に尽きる、ラブコメの元祖のような小説。 登場人物ひとりひとりに対する辛辣かつ繊細な性格描写、何と言ってもダーシーとエリザベスという主人公達の魅力的なこと。ドタバタ喜劇の中にさりげなく人生や人間に対する苦さや恋の甘さ切なさが織り込まれている。 ただ、翻訳としては新潮文庫版の方が良いかもしれない。
1投稿日: 2012.02.08
powered by ブクログ夜更かししてまで一気に読んでしまった。後半のわくわく感はすごい。 それぞれこれまでの自分の自意識や浅はかさを恥じるエリザベスとダーシーが、向き直って惹かれあい、結びついていく過程の面白さ! そうよね、こうでなくちゃ!という気持ちにさせる大団円のラストもよい。 こうなることはわかっているけれども、ハッピーエンドであるべきだ。 たしかに上流階級の話で、そこには労働のつらさや生活への心配はないからこその浮世離れした感じはあるけれど、フィクション、ロマンスとして楽しむにはこれでいい。当時の社会では階級は大事なことだったのだろうけれど。 登場人物の美点や欠点、気持ちの移り変わり、そして恋愛感情はどの時代にも普遍的なことだし、オースティンは現代にも通じる「人」「感情」を素晴らしく表現していると思う。 ユーガットメールの中で、主人公が「高慢と偏見」を繰り返し読んでいると言っていたけれど、確かに何回繰り返し読んでも楽しめる、最高の小説のひとつだ。 そして、数々の小説や映画(ユーガットメール含む)で繰り返される「高慢と偏見」のテーマはやはり人間に共通した普遍的なテーマなんだろう。
0投稿日: 2012.01.27
powered by ブクログオースティンの面白さを、正確に表そうとすると、なんだかう〜んと唸ってしまう。面白さ、と言っていいのかどうかもアヤしい気がする。 しかし惹かれる、読みたいと思うのは何故だろう。 激しさや、これと言って大きなアップダウンがあるわけではないんだよね。静かで、牧歌的とも言えるかもしれない。 恋愛沙汰にしても、キッタハッタや転落があるわけではない。 そもそも生活に困らないお金持ちの人たちの話なので、気持ちが切羽詰まったりしないんである。 邸があって庭園があって馬車やパーティがあって。部類で言えば、コージーな。 TVの昔の”トレンディドラマ”の時も、「あんたたち、少しはマジメに仕事しなさいよ!!」と思っていたが、ここにいる人たちには女性はともかく男性たちにも、差し迫った仕事の様子は見えない。 おっとりと、恋愛や人の気持ちにかまけていられる。 そういう意味では、19世紀の”トレンディドラマ”、と見ることも出来る。。。 「ああ、リジー、愛情のない結婚だけはしないでちょうだい」なんてセリフも差し込まれはするが、愛情も何も、相手の方にお金あってのことである。 母親も、娘たちのお相手に関しての基準は「資産」のようで、リディア→ジェイン→エリザベスとヒートアップしていく様子が可笑しい。 一番好きなのは、エリザベスの、レディ・キャサリンへの啖呵の場面である。そーだ、言ったれ言ったれ、と心の中で大応援である。エリザベスという女性のバイタリティが頼もしい。 このシーンがあるから、おっとりとした恋愛模様だけでなく、メリハリがついているのかも。 解説で《カントリーハウス小説》というくくり方をしているが、なるほどね、フォースター、ヴァージニア・ウルフ、イーヴリン・ウォー、そしてカズオ・イシグロ「日の名残り」と、イギリス小説の大きな魅力の一つであることは間違いない。
3投稿日: 2011.12.05
