
腐蝕の王国
江上剛/幻冬舎
作品詳細ページへ戻る
総合評価
(1件)4.0
| 0 | ||
| 1 | ||
| 0 | ||
| 0 | ||
| 0 |
硬い経済小説のイメージがあったが、サクサク読める佳作
私にとっては、2作目の江上作品。さすがに元銀行マンが書いただけあって、銀行の裏事情がリアルに書かれていて面白かった。現在・過去の2つの時間軸が比較的短いテンポで交互に記述されており、これにより長い小説にもかかわらず、飽きずにサクサクと読むことができた。不良債権隠し(飛ばし)、子会社を通じての迂回融資等々銀行の悪行が延々に続くかと思われたが、終章で物語はドラスティックに展開する。ストーリー的に藤山を殺す必要まであったかどうか疑問だが、血のつながりとは、家族とはについても考えさせられる。
1投稿日: 2017.06.25
