Reader Store
星合う夜の失せもの探し
星合う夜の失せもの探し
森谷明子/東京創元社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

23件)
3.8
2
11
6
0
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「秋葉図書館の四季シリーズ」第3弾且つ“ちょっぴり番外編”。 れんげ野原の中にある〈秋葉図書館〉に関わる人々を巡る謎解き譚・六話が収録されております。 前二作は〈秋葉図書館〉の新人司書・文子の視点で綴られていましたが、本書は「どこにいたの?」を隠れテーマに、各話主役を変えてオムニバス形式で描かれているところが“番外編”という位置付けになるのかな・・と。 あ、勿論文子をはじめとしたお馴染みの図書館司書メンバーも登場して、それぞれの謎解きのサポートをしてくれていますし、「春嵐」は司書の一人・日野さんの視点でおおくりしております。 個人的に好きだったのは、「星合」ですね。 シリーズ二作目『花野に眠る』に登場した佐由留君の曾祖母(大刀自)さんの“開かずの文箱”の謎を、佐由留君とお友達の優君が周囲の大人たち(“司書トリオ”含む)のサポートを受けつつ、遺された家計簿や短歌の同人誌に書かれている事をヒントにあれこれ推理していく様子が微笑ましいですし、そこから浮かび上がってくる大刀自さんが朝帰りした理由と「三鷹事件」との関わり等々・・といった展開に引き込まれました。 さらに〈秋葉図書館〉のオープニング秘話(?)のような「人日」も、就任したばかりの館長(正式には「秋庭私立秋葉図書館開設準備室室長」・・長っ(;'∀'))の田中さんが“できすぎ部下”の能勢さんや日野さんに翻弄される様子が面白く、まだ大学生だった頃の文子も登場したりして、こういう前日談ってワクっとしますよね~。 それにしても当シリーズに登場する“司書トリオ”の方々の博識っぷりよ! まさに“本(資料)に関する事なら何でもござれ”的な感じで頼もしい限りです。 ということで、図書館を巡る“日常の謎系ミステリ”を堪能させて頂きました。 各章のタイトルが「良夜(りょうや)」「事始(ことはじめ)」「聖樹(せいじゅ)」「春嵐(はるあらし)」「星合(ほしあい)」「人日(じんじつ)」・・と、子季語や暦に因んだ言葉なのも品があって良きですね♪

    42
    投稿日: 2025.12.12
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    大刀自さんの謎の箱の話、良かったな… つい下衆な勘ぐりをしてしまいそうになるけど、そうじゃないよっていう。趣味って大事だよなと思ってしまう。それを縁に生きていく。

    0
    投稿日: 2025.03.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    図書館勤務経験のある森谷明子著の秋葉図書館の四季シリーズ第3弾。 各章のタイトルが季語になっているところも好きです。 第1、2に出てきた秋葉図書館にやってくる利用者やその人たちに関わる人が秋谷図書館司書に助けを求めにやってくる、心温まるお話でした。

    2
    投稿日: 2024.10.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    cherry00さんの感想を読んで気になって手に取った1冊。 聖樹 起きた問題に対し、相手にこんな風に思われるんじゃないかという恐れを乗り越えて一歩踏み出す勇気に胸打たれた。 あぁ、私はこんな風に何かを乗り越えようとするパワーに惹かれるんだなぁとしみじみ。 ・・・ 星合 想いは時を越えて伝わる、という表現が思い浮かんだ。 世の中、嫁姑問題勃発な話題を見聞きすることの方が多いけれど、深い愛情を感じ、包まれるような関係を深めていけるものがあったりもするんぁなぁとジーンとした。

    11
    投稿日: 2024.08.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    『れんげ野原のまんなかで』『花野に眠る』に続く続編 テーマは「どこにいたの?」 「星合」 大刀自の気持ちを思いやって、文箱を開けるのを躊躇する優しい人達なのが良い。 「人日」 図書館の立ち上げなんて面白そう。 もっと読みたかった。 秋庭市立なのに「秋庭」ではなく「秋葉」図書館なのは、土地を提供してくれた大地主である秋葉氏の名前を冠したからか!

    0
    投稿日: 2024.07.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ブクログで見つけて気になっていた。”図書館ミステリのちょっぴり番外編”?! ということは本編がある? 本編は探して読めた。 そして、ようやくこちらを読めた。佐由留くんのお話は前回合ったけれど、その後の母、父、お友だちとみんなが秋葉にやってくる。 章立ての季語はいいなと思った。

    10
    投稿日: 2024.06.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    この図書館は名探偵のいる図書館として地位が定まっているんだね。図書館をコスパタイパの悪い施設と見ている健一のような人物がいるのに驚いたけど。小説を愛読している人を理解したいなら映画で誤魔化しちゃダメだよ。風去りは映画を観るだけでも大変だけど。新訳が出ているからメラニーの解釈はまた新しく読めるかも。『れんげ野原』に出ていた平野くんがまた登場してまだあまり時間経っていないんだな。

    0
    投稿日: 2024.05.23
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    タイトルとカバーのイラストに惹かれ、借りて読んだ。 6章からなり、「星合」の章は良かった。全体的には若干物足りない感じ。

    0
    投稿日: 2024.05.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    「どこにいたの?」をテーマに描かれる日常ミステリ。図書館の本が、謎と訪れる人々の心のしこりを解きほぐす過程と、悩める利用者にそっと寄り添う姿が温かくて良かった。「星合」のお話が特に好き。最後には図書館開館までの準備過程も描かれていて興味深い。図書館の良さと居心地の良さを改めて感じられる作品。

    9
    投稿日: 2024.04.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    秋葉図書館の司書さんのもとに飛び込んだ相談事や謎を解決するちょっとしたミステリー。能勢さん、日野さん、今居さんの三人の司書さんの行動力と推理が凄い。それと、本に関する知識がハンパでない。あとがきで著者は「どこにいたの?」がテーマであると書いているが読了後そういえばそうだと感じた。最後の短編は秋葉図書館の新規開館準備からの話。蔵書の新規買い付けやラベルの添付や配架まで興味深かった。図書館設立に土地を提供した旧家の秋葉家と自治体の秋庭市。どちらも「あきば」で、「庭」と「葉」が入り乱れ誤植かなと思ってしまった。

    0
    投稿日: 2023.12.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    お久しぶりです。れんげ野原のまんなかにある図書館から、また、新しい物語が始まる。 「れんげ野原のまんなかで」(2005年)、「花野に眠る」(2014年)に続く、 秋葉図書館シリーズの三作目。 二作目からかなり間があいてしまって、 二作、どちらも読んでいるはずなのに、設定はぼんやり覚えているのだが、 物語の内容は、どちらも忘れてしまっていた。 それでも新作だからと、まあ、いいっかと、 読み始めたら、あの、れんげ野原の中にポツンとある図書館の、 のんびりとあたたかい時間の流れが、よみがえってきた。 図書館の三人の司書、日野、能勢、今居文子が、 ここに持ち込まれる、さまざまな謎やできごと(もちろん、本がらみの)を、 解き明かしてくれる。 日常の中に潜む不穏な空気も、たまに感じられ、 ほっこりしたり、考えさせられたり。 個人的には、「星合」が好きだった。 この図書館がある秋庭市とは、どこら辺を想定しているのかわからないが、 地域の古い社会、女性の立場、そして生き方が胸に迫る。 「自分らしく生きる」なんて、昔はもちろん、そして大分自由になったと思われる今だって、 かなり難しいこと。 それでも、時代を超えて、誰もが求めることなのかもしれない。

    0
    投稿日: 2023.11.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     舞台は東京、秋庭(架空の地名?)。  秋庭にある秋葉図書館に持ち込まれる利用者?からの謎。  その謎を図書館員の本にまつわる知識で解き明かすミステリーの短編集です。  ただ、ミステリーと公式に書いてますが、ミステリーというよりは、持ち込まれた謎を解決していく過程を楽しむ物語という感じで、読み手である読者は、知識がないと謎解きに参加するのは難しいと思うのと、そもそも、後出しみたいなものが多いので、謎解きを楽しむことは難しいかな?と思う作品です。  ミステリーというジャンルとしてはどうよ?とは思うものの、読んでいて面白く、純粋に物語として楽しめる作品ではないかと思います。  持ち込まれる謎が、基本的には令和や平成の常識では通じないものが多く、作者のあとがきにあるように、確かに、昔話とかわらないところがあるなと思います。  ただ、そういう時代も確かに聞いたことあるよなぁという程度なのですが、確かに、昭和40年代頃の話って、今や昔話なんだなぁと感じました。  また、短編のタイトルが綺麗で、日本人の漢字の使い方って綺麗だよなぁと感じました。  そんな本作からは感じたことは、今の常識や価値観で昔のことは考えられないということ。  当たり前でしょ?といえばそれまでなのですが、そんな当たり前のことをわかっていても、少し前のことでも今の常識で考えてしまうことです。  今なら、夫婦共働きも当たり前ですし、女性が大学に進学して学んで、社会に進出することも当たり前。  勿論様々な課題はまだまだ残っていますが、女性は寿退社が当たり前、定年は30歳という時代は50年前くらいまでは当たり前、女性が学問なんかするものじゃないという考えは100年前にあったわけです。  よくよく考えれば、私の世代(40代)を軸に考えても、親世代、祖父母世代で常識や馴染んだものが違うし、私の下の世代はポケベルの存在自体知らないし、考え方も違うわけです。  そういう当たり前のことをわかってはいても、なぜか他の世代のことを考える時は、今の自分を軸に考えてしまう。  そういうことってあるよなぁと気付かされる、そんな日常の謎が多かったなと感じました。  そして、実はそんな過去とのジェネレーションギャップを埋めることができるのは実は図書館だったりするんだろうなぁと思いました。  図書館は過去と未来をつなぐもの。  まさに失せもの探しは図書館へと思う作品です。

    7
    投稿日: 2023.10.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    秋葉図書館の四季シリーズの3冊目、前作からは随分と時が経っての発刊だが、物語の中ではそうでもない。 一読後、シリーズとは言うものの、これはスピンオフか外伝かと思ったら、表紙カバーの折り込んでいる部分に「ほんわか図書館ミステリのちょっぴり番外編」とあった。なるほど、そうかと首肯した。 前作までの登場人物たちがよく動いている。彼らの図書館との関わりがとてもよい雰囲気で、司書さん方の対応もあたたかい。かつての新人司書さん、登場シーンは多くないが、成長した雰囲気がうれしい。 司書さん方がふんわりと問題解決に関わっていく温かさ、距離感にほっとする。 問題・謎に囚われて離れられなくなる気持ちがよくわかる。その時に頼る場所があるというのは嬉しいことだと思う。 さて、次作はどのような趣向で楽しませてくれるのだろう。番外編とあったのだから、次作は司書さん方の活躍が中心になるのか、それとも、町の推移に関わる人々の様子が中心になるのか、ずっと読み続けたいシリーズである。

    14
    投稿日: 2023.10.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    とても心地よく読める謎解き小説でした。 本書を読んで知ったのですが、シリーズ物の番外編でした。 内容としては、シリーズ物を読まなくてもすぐに世界観に浸ることができました。 前作の2作ともとても読みたくなりました。 とにかく沢山の積読本が読み終わったら読んでみます。 本当に心優しくて心地の良い小説でした。

    5
    投稿日: 2023.09.28
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    シリーズものとは知らず、3作目のこちらから読み始めたけど、特に問題はなかった。 「どこにいたの?」がテーマの図書館ミステリー。 ミステリーというより謎解きの方がしっくりくるかな。 架空の田舎町である秋葉市や、はっきりしないけど少し昔の時代設定が、優しさや懐かしさを感じさせる。 名作もたくさん登場し、その逸話も面白かった。 図書館ものが好きなので、前作も読んでみようと思う。

    15
    投稿日: 2023.09.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    秋葉図書館開設準備の舞台裏の話が最後で謎の寄贈文庫についてを興味深くなっていました。風と共に去りぬ ながいかみのラプンツェル 枕草子の話いろいろな物語を司書が悩める利用者にそっと寄り添いますというのはとても魅力あるストーリーでした。

    0
    投稿日: 2023.09.19
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    シリーズ3作目。 今回は、図書館にある本を使いレファレンスで解決するというよりは、図書館に持ち込まれた謎を司書の知識で解決していく話が多かったような。 図書館に関わる謎とも少し違った気がした。

    1
    投稿日: 2023.09.16
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    シリーズの3作目。 秋葉図書館の四季 今回も名探偵ばりの司書さんらの活躍があり悩める利用者さんの心に寄り添う。 良夜〜リトル・ブック・ルームのオーナーが亡くなり『私に何かあったら猫を見てね』とスタッフに託した言葉の意味とは。 事始〜佐由留の父の幼い頃の思い出と元妻の愛読書『風と共に去りぬ』の解釈の違い。 聖樹〜平野の同級生の光彦の苦悩の理由は、事故の犯人ではないことの証明をすること。 春嵐〜司書・日野のお茶仲間であるバス事故で亡くなった藤代さんに関わる出来事となった謎。 星合〜秋葉家の大刀自が鍵をかけていた文箱の中には…。 最後の歌が良い 〈生かされてまた迎えたる星合う夜 家人の寝息安らかに聞く〉 人日〜図書館開設準備中に寄贈依頼をした議員宅の秘密とは…。 今回は各短編の中にいくつかの懐かしい本が出てくる。 また読み返したいと思いながらちょっとした日常にある謎と絡ませているところにも興味をひく。 この本の隠れたテーマは「どこにいたの?」である。 「いるべき場所にいなかった人」によって起こった物語。 図書館の文子と能瀬さんも遠景に退きつつ、しっかりと顔を出しているとわかる。 存在無くしては成り立たない図書館員たち。

    45
    投稿日: 2023.09.15
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    秋葉図書館シリーズ第三作。 前作に登場した佐由留少年の両親それぞれの視点で描かれた話があって良かった。 母・茉莉には『春にして君を離れ』、父・健一には『風と共に去りぬ』、各々の読書を通して思いや変化があった。 今作は日野司書の存在感が増していた。この図書館は本当に探偵揃い。それも事実をほじくりかえすのではなく、相手の気持ちに寄り添っているので安心感がある。 佐由留とその友人・優が佐由留の亡くなった曾祖母の秘密に迫る話が一番の長編。 最初は佐由留の祖母が言うように無理に明かさなくてもと思ったが、結果分かって良かった。 この時代に自分の好きなことをすることすら大変だったことが分かる。だがそれを貫いたこと、応援してくれた人がいたことが、自分の死後に家族が見付けてくれて、曾祖母も嬉しく思っているのでは。 番外編は秋葉図書館開館までの話を田中館長視点で描く。 館長は頼れる曲者というイメージだったが、ここでは能勢と日野に振り回されている。ちなみに今居はまだ大学生で勤務していない。 シリーズ読破。まだ続くだろうか。 ※シリーズ作品一覧 ①れんげ野原のまんなかで ②花野の眠る ③星合う夜の失せもの探し(本作)

    34
    投稿日: 2023.09.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    秋葉図書館をめぐる六つのゆるい連作短編集。 鍵は「どこにいたの?」 いつの時代にも起こり得るちょっぴり頭の隅に引っかかる出来事を、本から得た知識と思いやる心で解き明かす。やさしくあたたかい日常のミステリ。

    0
    投稿日: 2023.09.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    【収録作品】良夜(リョウヤ)/事始(コトハジメ)/聖樹(セイジュ)/春嵐(ハルアラシ)/星合(ホシアイ)/人日(ジンジツ) 前作からだいぶ時間が空いているので、記憶があやふやなままの続き。 関係者に決定的な悪人が出てこないので読み心地はよい。 昔の田舎の女性の立場を読むにつけ、そこで強かに生き抜いてくれたから、現代に繋がるものがあるのだとありがたく思う。反面、それをちゃんと受けとれているのか… 

    9
    投稿日: 2023.08.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いかにも司書さんが書いた小説だった。最近の図書館はイベントやマルシェで交流の場になっているところが多いけど、こういう図書館も恋しい。 図書館に持ち込まれるレファレンスを解決する司書たち。登場人物たちの過去が意外に、皆訳アリなのがミステリー感を盛り上げていた。

    13
    投稿日: 2023.08.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    図書館の新刊本コーナーで出会って、家に帰ってから背表紙の3の文字に、うわーっまたかよーやっちまったよー!と思ったけれど、番外編だそうで、問題なく楽しく読めました。新しい作家さんに出会えて感謝、前二作にも会いに行かなくちゃ。 森谷明子さん、鮎川哲也賞受賞者だった。鮎川哲也賞の受賞者が好きな作家さんになる率は高いな。

    0
    投稿日: 2023.08.07