Reader Store
間諜 二葉亭四迷
間諜 二葉亭四迷
西木正明/講談社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

3件)
3.0
0
1
1
1
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    二葉亭四迷はスパイだったのか!?というのはミスリードで、彼がスパイだったかどうかを解き明かす本ではない 彼と、ポーランド人の交流とともに、日露戦争ロシア革命前後の時代の空気を感じられるスパイ小説 どちらかというと主人公はブロニスワフ・ピウスーツキ。その自殺まで追っている。 歴史に基づいている以上ストーリー的にはそこまで驚きはないのだが(ラス前あたりは別)、それでもこの時代の空気を感じられるのはよい。樺太アイヌの歴史にも興味わきます

    1
    投稿日: 2024.11.04
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    あらすじには歴史ミステリーとありますが、読んだ印象は大河ドラマ的な方向性の作品だと思いました。 歴史ミステリーと言われると、テイ「時の娘」や高木彬光「邪馬台国の秘密」みたいな、歴史上の「謎」を主眼に置いてそれに対する考察を中心に物語が展開される作品を想像してるんですが、本作は特に何か謎があるわけでなく、史実上の出来事に、二葉亭四迷ともう一人の主人公である、ポーランド独立運動活動家で言語学者のプリードスキーという二人の人生を絡ませて描いたドラマでしたね。 (タイトルには「二葉亭四迷」とありますが、どちらかといえばプリードスキーの出来事を描くウェイトのが大きいかも…と思える程書き込まれてます) 日露戦争前~二葉亭没までの期間を描いている訳ですが、史実上の要所要所のポイントは押さえつつ、フィクション部分を上手く盛り込んでるなという印象。 (ハルビンから北京へ移動、犬の件で逮捕されたり、大学教授を辞退した事、新聞記者になりロシアへ…といった二葉亭の評伝上、必ず触れてくるイベントは史実通りに押さえてある感じです) あくまで、二葉亭は文士であってスパイとしては素人ですので、ほとんど間諜らしい活動はすることなく終わってしまったのは、タイトルから期待してただけにちょっと残念かな? 予想外に、ドキュメンタリー的な方向性で、当時の極東の情勢やロシア帝政の崩壊までの流れ、ポーランドの独立戦争といったドラマを楽しめました。

    0
    投稿日: 2018.09.17
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

     事実を基に描かれているのだろうけれども、盛り上がりに欠けるのは否めない。  スパイ小説というより、見聞録を読んでいるような感じだった。

    0
    投稿日: 2011.06.21