
総合評価
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powered by ブクログブクログ献本企画当選でいただいた本。 ぱらぱら読むうちに、まてよと。先に『悪徳の栄え』を読まないとわからないのでは? と思い当り、『悪徳の栄え』をざっくり目を通してから読み始めた次第。 これは、サド侯爵を教材とした、人生哲学を考察する評論集です。 著者の澁澤龍彦氏は、マルキ・ド・サド著『悪徳の栄え』の翻訳者なわけで。それはもう悪徳の限りを尽くた内容だったわけで。悪の張本人は、罰せられることも殺されることもなく、ますます富を増やし新たな地位へのぼりつめていくわけで。まあ、地獄へ落ちたとしても、笑って逝くと思うわけで。 彼は、サドの哲学に興味をもって、その精神、思想の背景や生い立ち、行動などを徹底的に研究したくなったと見受けられる。 ある意味、サド愛があふれてる。 文学のフィクションだからこそ描けた世界が、「人間の虚無に対する救い」とまで語る。サドの小説より、澁澤龍彦氏の考察の方が興味深い。(サドの方は残酷すぎて辟易) 社会に縛られない自由と、それが許されない重荷からの解放の手段が、想像力であり、文学であり、映画だったり。 想像のなかで自由を得る快楽。澁澤氏が、サドに傾倒する理由がやっとわかった気がした。 諸刃の刃のように危険なことには間違いないが。
0投稿日: 2017.05.12
powered by ブクログ▼電子立ち読みあります▼ http://shogakukan.tameshiyo.me/9784093522021 澁澤龍彦 渾身の処女エッセイ集。 マルキ・ド・サドの思想を縦横に紹介しつつ、フーリエ、マルクス、トロツキー、ブルトン、バタイユなどの精読を通して、テロル、暴力、自由、美、ユートピアなどについて独自の考察を開示し、自らの文学的位相を確然と宣言した記念碑的なエッセイ8篇。 「ソドムの120日」を始めとするサド文学論や、サドの生涯を簡潔かつドラマチックに密度濃くまとめた小論等、筆者の冴え渡る筆遣いで、20世紀のサドが生き生きと甦る。 サド的明晰性につらぬかれた筆者の過激な想念が、いま再び思想の〈現在性〉を問う、澁澤龍彦31歳時の“渾身”の処女エッセイ集である。
0投稿日: 2016.04.11
