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荊の城 下
荊の城 下
サラ・ウォーターズ、中村有希/東京創元社
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総合評価

39件)
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    m
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    このレビューはネタバレを含みます。

    昔、少しだけ読んで読むのを やめていた本。 田舎の泥棒一家が金持ちを夢見て その夢をスウに託して… モードの夢見る脳内お花畑っぷりに スウは可哀そうにと憐れみを浮かべる そして私も笑 それは次第に同情に変わり モードを見る目も変わってくる。 男女、女女、とにかく 人と人の絡みが、文章によって こんなに濃密なエロスになるとは… サラ・ウォーターズもだが 中村有希さんの翻訳力にも脱帽である。 上巻最後の天地がひっくりかえる どんでん返しは見もので 下巻にすぐさま手が飛びます。 下巻も渦巻く陰謀に 早くその答えを知りたくて ページを捲る手がとにかく止まらない。 最後に明かされた答えは 登場人物も読む私たちにも 絶望と衝撃をあたえます。

    0
    投稿日: 2023.10.25
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    あやごぜ
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    下巻読了。 いやぁ、濃ゆい!実に濃密でしたね~。 この巻もめくるめく展開で、今までの“計画”を仕組んだ黒幕と、それに至る事情に絡む、スウとモードの出生の秘密が明らかになります。 周りの悪い大人たちのせいで翻弄される羽目になった、スウとモード。彼女達それぞれに苦難が続き、とりわけ精神病院に入れられたスウが虐待を受ける場面は、読むのが辛かったです。 そして、病院を脱出し、執念でロンドンまで逃亡してきたスウ(&巻き込まれたチャールズ)が、モードに対する憎しみと嫉妬による怒り心頭状態で、昔の自分の家に乗り込んでからの修羅場とそこで起こった惨劇まで、まさに怒涛の流れで目が離せませんでした。 ラストは、“母ちゃん”が持っていた手紙からすべてを知ったスウがモードに会いに行くのですが、それにしても第一部での“”純粋なお嬢様”キャラだったモードが、話が進むごとに印象が変わって、強くしたたかな女性になっていましたね。 “変態伯父”に強要されていた事を活かして(ある意味スキル?)、生業にしようとしている彼女に逞しさを覚えた次第です。 何にせよ、しんどい思いをしてきた二人なので、今後は仲良く幸せに暮らしてほしいものですね。

    3
    投稿日: 2022.12.29
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    ばあチャル
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    文学にもその国の特徴が色濃く出る。イギリス文学の特徴も魅力的だ。 私が思う魅力キーワードとは「女性作家」「18・19世紀」「城」「保守的」「古」「頑固」「暗色」そして「ミステリ」。 これがその物語に複合的に備わっていると、私はイギリス的だなと好きになる。おもしろくなる。 ミステリの発祥地だけど、ミステリっぽさが単なる謎解きではなく、謎が「どうなんだろう、なぜなんだろう」とゾクゾクさせられ、引っ張っていかれるのは伝統を感じる。 『嵐が丘』や『ジェーン・エア』に始まり『レベッカ』の系統にこの小説は属すると思う。現代の「ブロンテ姉妹」「モーリア」派だと勝手に名づけた。 前作『半身』は思いもかけない結末だったが、この物語は思い至るも、絶妙な筆運びに酔いしれて、私は一気読みだった。

    1
    投稿日: 2021.08.29
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    すあま
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    読むのにとても、本当に長い時間がかかってしまった。他の方が書いているように確かに大胆なトリックではあるが、情景の描写などが多すぎて、個人的には話のテンポがのろく感じた。

    1
    投稿日: 2021.08.23
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    tamasan7
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    このレビューはネタバレを含みます。

    初のサラウォーターズ。どんな作風なのかとか全く知らずに読んだ。想像してた以上におもしろかった。 一言で例えるなら、両手を固く握られて右へ左へとめちゃくちゃなワルツを踊らされているような感じ。 まず何よりストーリー展開がレベチだった。 単に、泥棒娘がお金持ちのお嬢様を騙すためにお城へ潜り込む話だと思っていた。お嬢様と友情が芽生えるのかなと思いきや芽生えたのは愛だった。(ここまで直接的な女の子同士の恋愛は読んだことなかった) まずそれだけで衝撃だったのに、気狂い病院へスゥがいれられたときはホントにびっくりした。モードのしたたかさには戦慄した。ここで立場が逆転してしまうのがおもしろい。 その後も、母ちゃんが計画に噛んでいたことや、モードとスゥは赤ちゃんの時に入れ替わっていたことなど、全く予想しない展開が続き、読むのが止まらなかった。 次に登場人物たちも奥深く描かれている。 スゥの口悪く荒っぽい感じも真新しかったし、モードに至っては頭の弱い常識知らずのお嬢様と思いきや、スゥよりもはるかにしたたかだった。 母ちゃんもいろんな面を見せてくれた。 スゥを一番愛してくれていた母ちゃん、しかしその愛は偽物で金目当てにスゥを売った冷血な母ちゃん、けれど結局、娘のモードもスゥもどちらも愛していた故に最後まで苦しんだ母ちゃん… 彼女たちはじめ、紳士やジョン、ディンティなどもみんな深く描かれている。 暴力描写もあり、特に気狂い病院でスゥが看護師からいじめられたり水責めに合うシーンはかなりきつかった。 最後、酷い道を歩んできたモードとスゥが、お互い偽りのない姿で心を通わせ合うことができて良かった。2人が刺し違えなくて良かった。 2人ともよく頑張ったよ。

    7
    投稿日: 2021.03.06
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    壱伽
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    下巻からは未知だったので色々と驚かされた。スウとモードが互いに目的を遂行し、すれ違う様は何とも哀しい。運命に翻弄され、傷付いた彼女達の最後は、漸く踏み出せた幸せへの一歩。彼女達のこれからを想像し、微笑ましく思った。それにしても、サクスビー夫人の最期は皮肉なものだった。

    0
    投稿日: 2020.10.01
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    walkalong
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    わたしは闇に身をゆだねた。生きているかぎり、二度と光の中に顔をあげたくはなかった。 話の全体像が明らかになる第二部を経て、第三部で話の決着が着きます。 良く考えられているとは思うのですが、第二部後半が専ら台詞で謎が解かれるため、上巻と合わせ第二部がやはり冗長に感じました。 第三部はスウを主人公とした冒険小説のようで(ラント街の生家でのシーンは素晴らしい)楽しめましたが、第二部で全ての謎が解かれ、「読者が知っていることを登場人物が知らない」状態になっているため、のめり込むまでには至りませんでした。 ラストシーンは微笑ましく、良い閉じ方だと思います。

    0
    投稿日: 2020.07.25
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    komakiyo
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    このミス海外編2005年版1位。サラ・ウォーターズは2004年版の半身に続けて2年連続1位ということで自分も2冊続けて読んでみた。2冊目で読みにくさに慣れたこともあって若干しんどいものの上巻はとても面白かった。第1部の最後は意外だったし、第2部で別人の視点から同じ場面を再現してくれて、新たな事実などで物語がよく理解できてグッドでした。ただ、前作もそうだったんだけど、この人の小説は拘束や虐待、逃避行の苦行の場面描写がやたら長くて読み続けるのに骨が折れるのですよ。第2部の後半や第3部のあたりがそんな感じで下巻は半分ぐらいしんどかった。全体としては、意外性あるし結末が読めなくワクワク感があって良いとは思うのだけで描写が長すぎるのがなんとも残念。あと百合系の設定はノンけの女性から見るとどうなんでしょう。不思議と男性からは抵抗ないんだけど、以前、薔薇系の設定の本はうへっとなったので。

    0
    投稿日: 2019.01.22
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    bukuroguidkodama
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    上巻より続く しかし下巻を読んだらなるほどミステリであった 山場の帰還場面は手に汗握る 大変素晴らしい 全体として充分高水準の娯楽読物として力作だが もうひとつ欠点目につく出来でもある それぞれの描写は作者にとって必要だろうから書いたのだろうけれども 作品にとっては必要だったのだろうか あまりに細かくでなく無駄ではないにせよ 多くを描きでなく書き過ぎ 核であるミステリ仕掛けは良いものだし 最後まで引っ張る力は第一流あるけれども ディケンズ作品と比較してしまう 比較できるほどすごいといえばすごいのだが

    0
    投稿日: 2019.01.10
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    あんこ
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    どういう展開になるのかさっぱりわからず先が気になって途中からは読むのがなかなか止められなかった。 これからのふたりが、穏やかに幸せに、大切に過ごしてくれますように。

    0
    投稿日: 2018.07.25
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    ゆみみゆ
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    このレビューはネタバレを含みます。

    あまりにも凄絶な恋の残酷。 緻密に練られた構成による怒涛の展開、人間ドラマの機微、ミステリーの要素を堪能しながら、「人を想うことの残酷」を感じさせる小説。 その残酷ゆえの官能が悦びがあまりにも力強くて、読後放心状態。 まさに「二人は、お城で幸せに暮らしましたとさ」という結末ではなかろうか。天晴。

    0
    投稿日: 2018.04.21
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    油屋和助
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    どんでん返しにつぐどんでん返し。 映画『お嬢さん』の原作だが、第三部が原作と映画では大きく異なる。

    0
    投稿日: 2017.09.02
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    miegoreng
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    確かに面白かった! ディンティ可愛い。 当時のきちがい病院て確かにこんな感じだろうね…と思うと怖い… モードのたくましさ。 スウのバカちゃんさ。 後でちゃんとディンティに金貨倍返ししてね!

    0
    投稿日: 2017.07.04
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    rusty-bouquet
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    上手い小説。精神病院やロンドンの場面の描写がいい。「灰色の、混沌とした、けばけばしい町。ここはすぐに忘れ去られる家なのだ」出生の秘密の開示の仕方もうまい。出来上がった「状況」の中に、スゥが落っこちて右往左往する様子がよく伝わってくる。

    0
    投稿日: 2017.06.04
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    萵苣(chisya)
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『半身』がおもしろかったんだよなぁと手に取り。 ヴィクトリア朝がドンピシャで好みなんですよね。 良い意味で混沌とした不潔感が文章の中に再現されてて、やっぱりこちらもおもしろかった! 信じてたのに覆される感もたまらんです。 そう言う意味では『半身』よりもディープかも。

    0
    投稿日: 2017.01.04
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    Spica
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    下巻は2部の続き(モード視点)から始まり、事件の真相を読者とモードは知ることになる。そして3部はスウ視点に戻り、ロンドンに帰るために奮闘する冒険譚のようになった。何も知らないスウがいつ真相を知ることになるのかハラハラしたし、育ての母親のこと、モードのことを想うスウの心情が哀れだった。最後は収まるところにきちんと収まったのかな……結局、2人の少女の純愛の話だったんだなあ……。

    0
    投稿日: 2016.05.11
  • 怒涛の急展開

    おぉー、下巻で目まぐるしい展開。上巻のゆっくりとしたストーリー展開に多少苛立ちがあったのだが、下巻に入ってからは一気に加速。次から次へと明かされていく真実に驚愕し、ドラマのプリズンブレイクばりの逃亡劇にハラハラし、少女のあまりの過酷な運命に涙する。タイトルが地味な割には波乱のストーリーで期待以上の面白さだった。

    0
    投稿日: 2016.05.08
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    hvnstr
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    このレビューはネタバレを含みます。

    背徳感とミステリーは相性がよいのかな。 良心の呵責にとらわれて騙したつまりが、嵌められていたスウ。いっぽう、紳士に泥棒ファミリーへと連れてこられたモードはとんでもない真実を知る。 途中の経過がかなり退屈なので、飛ばし読みしたが、筋は拾えた。 諸悪の根源たちは最後に成敗されるのだが、ひょっとすると、リチャードもサクスビー夫人ですらもさほど悪人ではないのでは、と思える部分もある。金欲にとられた人間はみずからを滅ぼす、というのが本作の教訓なのだろうか。二人の誤解が解けるラスト。 しかし、個人的にこういう騙し愛みたいなのは好きじゃない。物語としては面白いのだけど。

    0
    投稿日: 2015.06.05
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    ちょ
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     あらすじから想像もできない展開に巻き込まれる。すごいロマンスだ。  スーザンとモード、2人のヒロインが魅力的なのでぐいぐいと読ませる。

    0
    投稿日: 2013.06.09
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    chika
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    上巻の第一部終了から、怒涛の勢いで読み終えた。 スウとモード、二人が翻弄される運命に、展開がどうなるのかハラハラしながら読み終えた。 言うなれば女はどこまでいっても母親で、情をかけて育てた子どものことを最終的には見捨てられない宿命なんだろうな。そういうところは女性作者らしい、と思ったりした。 下巻の表紙絵の指先が妙になまめかしくて、物語に似合っている。

    0
    投稿日: 2013.05.28
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    yukichiru
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    このレビューはネタバレを含みます。

    さすが、いろんなところで書評を見かけただけある。 第一章でまさかの大どんでん返しー!! 背筋がゾーっとしたね。

    0
    投稿日: 2012.12.29
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    aimaimocoxxx
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    このレビューはネタバレを含みます。

    十九世紀ロンドンが舞台のスリリングで妖しく蠢くミステリー。 下巻はいろいろと描写もエグくて、なんか哀れでもう見てられなかった。 諸悪の根源はむごくも最期を迎えて、あんなに願った解放は唐突に訪れたけど、何も知らず何も知らないフリをしていた無邪気なあの頃には戻れない。 朽ち果てた荊の城で全てを知って通じ合えたラストのワンシーンが悲しくも美しい。

    0
    投稿日: 2012.10.12
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    sana
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    とにかく面白くて、ドラマチック。 波瀾万丈です。 ディケンズ的と評される作品は色々ありましたが、この作品が一番でしょう。 ディケンズよりも濃いほど、複雑に絡み合う展開。

    0
    投稿日: 2012.09.17
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    pink_flamingo
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    後半は、どうなるのかすごくドキドキして、一気読み。 今ちょうど英国メイドマーガレットの回想も読んでるところ。 合わせて読むと、茨の城の異常さが半端なく。怖い。 19世紀はまだ闇の時代ね… よくでてくるロマンス小説からは伝わらないロンドンの汚さや、闇が伝わってくる。 精神病院のくだりは、すごく狂気が移りそうな気分に。 気分が小説に引きずられてしまうので、ナィーブなときには読まないほうが吉。 レベッカが、好きな人は好きなんじゃないだろうか、これ。 空気の匂いまでが伝わる小説は久しぶり…ほかのサラ・ウォーターズの小説も読んでみようかな

    1
    投稿日: 2012.09.08
  • YUMIのアイコン
    YUMI
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    訳が良かった。 ストーリーは騙し騙されで面白かったけど、どの登場人物も好きになれずイライラされられたのでこの作品が好きかというとあまり・・・という感じです。

    0
    投稿日: 2012.07.03
  • きょんのアイコン
    きょん
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    どんでん返しに次ぐどんでん返し。どこまで転がっていくのか、はらはらしながら展開を見守り、最後までその流れが止まらない。 生き生きしたキャラクター描写もそうだが、煙と霧で霞む市街地、一日中陽の当たらないような田舎。舞台の描写から伝わる空気感で一層緊張感がある。 どんな形でもいいから、この娘たちには幸せになってほしいと思わずにいられない。

    1
    投稿日: 2011.12.20
  • このアイコン
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    ネタバレなしで感想。ネタバレすると全て面白くなる。 前評判は「濃厚な百合でいろいろとやばい」。 実際開いてみると、スウのいかにも育ちの悪い言葉づかいから始まって、盗人たちの卑劣な日常、ロンドンに立ち込める重い霧、饐えた臭い、全てが生々しくて陰鬱で、恐ろしく魅力的だった。表現の一つ一つが実に女性らしく豊かなのに、感傷も甘ったるさもなくて秀逸。 そこに加わる伏線に次ぐ伏線、先の読めない展開は見事。ただ上巻と下巻では小説のジャンルがシフトしていくからそこが合わないと気に入らないと思う。私はこのパターンすごく好きだった。 そして。母ちゃんも二人と一緒だったんだね。

    0
    投稿日: 2011.11.03
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    ガブ
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    少女の一人称で生い立ちから現在までの人生が語られていく。(ネタバレなしで説明するのは難しい) 分類としては”ミステリ”というより”ミステリー”かな。いわゆる探偵が出てくるような推理系ではないのだが、読んでいくごとに新事実が浮上し、ビックリの連続。 上下巻とすごく長いんだけど、この長さは無駄じゃないって思える。むしろもっと詳しく書いてくれてもよかった、少々物足りなかったぐらい。でもやっぱり長いんだけど。(どっちだ) いい話だった。

    0
    投稿日: 2010.11.29
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    mylte
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    図書館の本 内容(「BOOK」データベースより) スウが侍女として入ったのは、俗世間とは隔絶した辺鄙な地に建つ城館。そこに住むのは、スウが世話をする令嬢、モード。それに、彼女の伯父と使用人たち。訪ねてくる者と言えば、伯父の年老いた友人たちだけという屋敷で、同い年のスウとモードが親しくなっていくのは当然だった。たとえその背後で、冷酷な計画を進めていようとも。計画の行方は?二人を待ち受ける運命とは。 女は愛してくれる人を愛し返す習性があると思っていたけれどその典型的な結末かなぁと。 実の娘か否か、実の娘と育てた娘、どちらが可愛いと言われた時の葛藤で、そしてすべては贖罪だったのだと思う。 二人の育ち方が身をすくっていく展開はさすがだと思う。 Fingersmith by Sarah Waters

    0
    投稿日: 2010.04.23
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    ao-neko
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    「半身」が面白かったので読んでみた本作。雰囲気は似てるなあ。この「ブライア城」も「荊の城」……「監獄」に似たイメージがあるし。でもって耽美。前作「半身」を楽しめた人ならお薦め。 これはネタ割っちゃいそうなので多くは語れないけれど、かなりスリリングな物語。二転三転、騙し騙され、いったいどれが本当の「計画」だったのか。スウとモードそれぞれの苦悩も痛々しい。どっちみち〈紳士〉は気に喰わないけれど(笑)、キャラクターも魅力的なんだよねえ。ラストはけっこう感動かな?

    0
    投稿日: 2010.01.31
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    xmayumix
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     「半身」のウォーターズの2作目。19世紀末、侍女として城にもぐりこんだ主人公の目的は、そこの令嬢が受け継ぐ財産だった。話は、2転3転として、目まぐるしい感じ。それが、へんな陶酔感を呼ぶんだけどね。  非常に面白かったけど、半身でもちょっとあったことが、今回はもっとあって、ウォーターズはこれからもそういう作風でいくのかちょっと心配。そういうのあると、ものすごく毛嫌いする人もでてくるからね。

    0
    投稿日: 2009.11.22
  • はっちのアイコン
    はっち
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    思わずドラマのDVDをレンタルしてしまった程。 百合なのにこの私が拒否反応示さないなんて、と自分で自分に驚き(笑)

    0
    投稿日: 2008.11.16
  • ☆yuki☆のアイコン
    ☆yuki☆
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    どんでん返しあり。 途中まではハラハラしながら読んだけど、 展開の遅さにすこしイライラ・・ 全体的には面白かった1冊です。 映像のほうがいいかも。 (これも前後編でした)

    0
    投稿日: 2007.11.04
  • 多賀のアイコン
    多賀
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    読書完了日2007年08月11日。上下巻、かなりの読み応えがありました。読み進めるにつれて次次と明らかになっていく真実に、最後までドキドキしました。ミステリーとエンターテイメントがバランスよくミックスされていると思います。

    0
    投稿日: 2007.08.11
  • supersonicのアイコン
    supersonic
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    下町娘のスウと令嬢モードはそれぞれに追いつめられ、自分の智慧を使って難局をきりぬけていこうとしますが、その先には再会と、とんでもない真実が。スリがでてきたり、出生の秘密がからんだり、本書は「オリバー・ツイスト」との比較がよくなされますが、それよりなんといっても似ているのは令嬢かどわかしがテーマになっているウィルキー・コリンズ「白衣の女」の影響が大。ただ、こうした先行作品よりやたらと面白いのは、これまでタブー視されてきた19世紀末の裏社会・裏文化についての要素をたっぷりもりこんでいること。これが謎をとく鍵にもなっています。サラ・ウォーターズは「半身」も面白いのですが、こちらを読んだ人にはラストがなかばにして見えてしまいます。もし、いずれも読んでいないのなら、とにかく「荊の城」をいきなりよんだほうがよいかも。

    0
    投稿日: 2007.01.15
  • ことのアイコン
    こと
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    女の子同士の恋愛、いわゆる「百合」が苦手でない方でミステリ好きでパズラーな方がいらしたら是非ともお勧めしたい小説です。

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    投稿日: 2006.08.27
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    ぷらりん
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    上下巻というボリュームにもかかわらず、ひきこまれてあっという間に読んでしまった。でも『半身』と一緒であんまりミステリーという感じはしないけど。ヒロイン二人がたくましい!サクスビー夫人は切ない。

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    投稿日: 2006.01.08
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    美形サラリーマン
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    上下巻セットで買ったので、一気に読んでしまいました。おかげで寝不足です・・・。一体どうなってしまうのか?気になってどうしても途中でやめられない面白さでした。ミステリーファンなら、必見です!

    0
    投稿日: 2005.02.20
  • 蓮のアイコン
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    結局買ってしまいました。(^^ゞ  いやー、そうきましたかっ!(ネタばれになるので書きませんが) ミステリーだけでなく、さまざまな要素でたのしませてくれるこの作者は、あまり海外物を読まない私でも夢中になります。

    0
    投稿日: 2004.09.30