
総合評価
(22件)11 | ||
8 | ||
2 | ||
0 | ||
0 |
- 【日々是読書】僧侶上田隆弘の自問自答ブログ"powered by"
1990年生まれの私はピクシーことストイコビッチ氏といえば監督のイメージがあったのですが、この本を読んでストイコビッチ氏がいかにすごい選手だったかがよくわかりました。 全世界から悪者と一方的に報道され制裁を受けたセルビア。そのセルビア(ユーゴ)代表として苦難の道を歩むこととなったストイコビッチ氏のサッカー人生は凄まじいものがあります。 私はこれまでボスニア紛争について学んできましたが、セルビア側から見たユーゴ紛争を知れたのは非常に貴重な読書になりました。
0投稿日: 2024.08.19 - ravenclaw55"powered by"
「ストイコビッチ戦記」というサブタイトルが思い浮んだ。 ストイコビッチがベンゲル監督の名古屋グランパスで活躍していたころは、現在ほどJリーグを見ていなかった。 博多の森にも来ていたんだろうな。彼を見逃すとは、なんて惜しいことをしたものだ。 われわれがピッチ上のサッカー選手を見るとき、そこで動いているのはわれわれの操り人形ではなくて、一人の人間であるということ、われわれと同じ感情と個々の歴史を背負った一人の人間であるということ、そのことをついつい忘れてしまってはいないか。 私は試合に敗れて怒るが、彼は怒らないかのように。 私は傷つくが、彼は傷つかないかのように。 これだけわれわれから応援されて、しかも大金を貰っているのだから、批判され罵倒され屈辱されるのが当然であるかのように。 ストイコビッチの背景を知ってしまうと、はたと立ち止まってしまう。 応援するわれわれに応えて素晴らしいプレーを見せる選手がいて、そして、われわれはいったい何者なんだろうかと。
0投稿日: 2017.11.18 - yuukimiura"powered by"
ドラガン・ストイコビッチ。彼が日本でプレーしたこと自体が、引退した今でさえ信じられない。政治に翻弄された彼の選手人生がこの本を読むとよくわかる。良本。
1投稿日: 2012.10.03 - 大野 優矢"powered by"
名古屋のスーパースター、ドラガン・ストイコビッチ。1993年にプロサッカーリーグのJリーグが開幕し、沸き上がる日本の中で唯一取り残されたのが、名古屋の名古屋グランパスエイトだった。観るのも悲しくなるぐらいの弱さ。まったく希望の持てないチームに、市民はサッカーから遠ざかっていた。 そんな中、誰も期待していなかった空気の中に一人の男が入団した。そうドラガン・ストイコビッチ。リネカーという超大物外国人で大失敗をしているグランパスエイト。またどうせ期待外れだろう、名古屋市民はみんなそう思っていた。 しかし、その空気は彼の魅せる異次元のプレーで変えられた。言葉では表現できないスーパープレーの数々。説明は何もいらない。彼が魅せるプレーを見れば、彼の凄さが分かるだろう。 そんなピクシーが弱小チームだった名古屋グランパスエイトを変えた。名古屋だけでなく、日本のサッカーを変えた。 あまりにプレーが華麗なので、この本を読むまでこんな苦労があったとは知らなかった。あまりに複雑すぎて、この本をどう語っていいか分からない。しかし、彼の華麗なプレーがあったのは、この数々の苦難があった故に、より一段と輝いていたんだと思う。 文庫本で追加された後書きに、「誇りとは過去の実績に依存するものではなく、今を懸命に生きる自分の中にこそ存在するのだ」という一文がある。 どんな環境であれ、今をベストにすること。ピクシーが我々に教えてくれた誇りを胸に生きていこう。
0投稿日: 2012.08.30 - hosomichi"powered by"
かつてユーゴスラビア代表として活躍し、Jリーグ名古屋で現役を終えたストイコビッチのサッカー半生記。セルビア・モンテネグロサッカー協会の会長を経て、現在は鈴木隆行が在籍しているレッドスター・ベオグラードの会長を務めています。優れたサッカー選手としてだけではなく、ユーゴ内乱という激動の時代に代表チームの精神的支柱としてもキャプテンシーを発揮する姿が描かれていますが、偏狭なナショナリズムではなく本当に心の底から祖国を愛する姿にその偉大さをつくづく再認識しました。
0投稿日: 2011.11.16 - きゃっちゃーT"powered by"
今の名古屋グランパスの監督・ストイコビッチの話。これほど偉大な選手が草創期のJリーグに来てくれて本当に感謝。
0投稿日: 2011.11.06 - jun4"powered by"
ストイコビッチが日本に来た背景を、本書で初めて知りました。 自分もストイコビッチはキレやすい選手だなとJの試合を見て思っていたんですけど、違ったんですね…
0投稿日: 2011.11.03 - ikechang24"powered by"
ストイコビッチが大好きだから、大昔に読んだ。 未だに家の本棚の一番手前に置いてある。 彼が如何に優れたプレイヤーであるのかを知ることができると同時に、 各個人のアイデンティティー形成に国家・文化がどのように影響を与えているのかを知ることができる良書。 今思えば、民族紛争などに興味を持ったのもピクシーの影響を受けているからなのかもしれない。 著者の木村さんも、丁寧に取材をしていて素晴らしい。
1投稿日: 2010.03.01 - s0910212"powered by"
初めて生で観戦したJリーグの試合に出場していた。 一人別次元だった。その当時、彼が誰か把握できていなかったけど、思い出すのはピクシーのプレーばっかりだ。 この本を読んでピクシーは様々なものを背負いながらもあんなプレーを見せてくれていたんだなと…。 戦争なくなれ。
1投稿日: 2010.01.16 - warner"powered by"
ワールドカップやオリンピックが近づくといつも読み返したくなる本。 少しでもユーゴ紛争のことか、ストイコビッチのことを知っている人であれば、まえがきの -ワールドカップは誰のために戦いますか? 「祖国のために」 これだけで良い作品だと感じてもらえるはず。 あと作品を読みながら思い出すのは、深夜にかじりついて見てたEURO2000の中継。3点ビハインドを追いついたスロベニア戦でのユーゴスラビア!ユーゴスラビア!の大合唱。祖国を追われた移民の母国への純粋な想いと、ユーゴスラビア紛争により敵となったかつての同胞への異常なまでの敵意の爆発。 youtubeなどで探せば動画も見つかると思いますので、作品と合わせて観るのも良いのではないでしょうか。
1投稿日: 2009.12.07 - bearken"powered by"
名古屋グランパスの名プレイヤー、そして現監督、PIXYことストイコビッチの伝記的な本。 彼のプレーは当時のJリーグでは、別次元の凄さだった。 改めて、彼がよく名古屋に来てくれたなぁとww 祝白星スタート。 ぜひとも優勝を!!
0投稿日: 2009.03.07 - jmatsuda"powered by"
ピクシーとユーゴの物語。 大学での勉強とリンクして、ユーゴで起きたことへの 問題意識を更に新たにするきっかけになった。
0投稿日: 2009.02.23 - kawagucci"powered by"
木村元彦のバルカン三部作 政治的な問題が無ければバロンドールやビッグイヤーを間違いなく得ていたであろうピクシー 優れたキャプテンシーを発揮し、注意深い言動で人間として尊敬を集めたピクシー そんな彼が、 なぜフットボール発展途上国の日本にやってきて、 そして長きにわたってい続けたのか、 本物の戦争を知る彼が日本にいるということを通じて、 この国の持つ特異な性質に気づいた気がした
0投稿日: 2008.12.31 - imapon"powered by"
この天才プレイヤーのプレースタイルを描く上でセルビア人の背景として描く事は避けられなかった。後に内紛、祖国空爆というバルカン情勢に詳しく取材した「悪者見参」を書くまで行った木村氏だっただけに、スポーツノンフィクションの域を超越したドキュメントに仕上がる事ができ、読むものに感動を与える結果となっているわけです。
0投稿日: 2007.10.20 - 権太"powered by"
このレビューはネタバレを含みます。
2007/6/17 阪神百貨店LIBROにて購入。 2017/3/29〜4/11 10年ものの積読本。オシムの言葉で有名になった木村元彦さんの初期作品。主役はそう、あのストイコビッチである。華々しいデビューから、内戦によるユーロ直前の締め出し、失意の中での日本への移籍、フランスワールドカップへの出場、と表面的なサッカーの出来事はよく知っていたが、その後ろにはこんなに悲しい事実があったとは。本当に人間は哀しい存在だ。 そういえば、私はフランスワールドカップで、ドイツ代表対ユーゴスラビア代表の試合を生観戦したんだった。凄い試合だったのを覚えている。確か翌日は、本書にも頻出する因縁のクロアチア代表と我が日本代表の試合であった。あの日のナントの風景は良く覚えている。
0投稿日: 2007.06.17 - are in the sky"powered by"
以前、ユーゴスラビアと言う国が有りました・・・。 『悪者見参―ユーゴスラビアサッカー戦記』と共にどうぞ。
0投稿日: 2007.04.19 - taiking"powered by"
彼が優れたサッカー選手であることは誰もが知っていることだけど、彼の波乱万丈の生き様はあまり知られていない。 この本を読んだらもっともっとピクシーを好きになること必至。 ユーゴ紛争についてもすごく勉強になる一冊。
0投稿日: 2007.01.17 - show_ito"powered by"
しかしまぁ僕が無知過ぎるんだけどユーゴ紛争というのは大変。本当に何もしらなかったよ。ストイコビッチがマルセイユ(フランスリーグのチーム)に行き、八百長疑惑に巻き込まれ(ストイコビッチはほんとに巻き込まれただけ)、リーグの審判の未熟さ故にイエローを出され、監督と衝突し、その後ベンゲルにあって、活躍して日本を好きになったことなんて。 内戦によるチームの分裂、国際試合の禁止、そんなことを経験した人が口にする 「次のワールドカップは誰のために戦いますか?」 「…祖国のために」 という言葉は重過ぎる。 ベンゲルと出会った後の、グランパス快進撃時代の彼はほんと楽しそう。びっしゃびしゃの芝の上での平泳ぎ、「なんじゃそりゃ!?」という感じのパス。ほんと絵になるなぁ。ガッツポーズも、シュートはずした後の「次は決める」という機関銃ポーズも。 (大体この動画で見られます。ほんと「え!?」って声が出てしまう) ほんといい選手だ。そして醜い戦争だ。
0投稿日: 2006.10.20 - えいじ"powered by"
ストイコビッチ(以下ピクシー)のプレーで覚えているのは何より糸を引くような強烈なスルーパス。 サヨナラゲームでピクシーの娘さんだか息子さんだかが日本に愛着を覚えて日本語をこれからも勉強するというコメントが紹介されたことを覚えている。 ピクシーの激動の人生の中でささやかな平穏の日々を日本で過ごすことが出来たことを幸せに思う。
0投稿日: 2006.09.02 - あちゃくん"powered by"
いまさらながらですが、この本読んでストイコビッチのことが好きになりました。 国家や民族に翻弄されながらも、そのことから逃げず、淡々と受け止め、自分の道を進んだフットボーラー、ストイコビッチ。 いまは叶わぬ望みだけど、全盛期、ワールドカップのピッチで彼を見たかった。
0投稿日: 2006.04.22 - ゆらゆら帝国民"powered by"
木村元彦氏のユーゴスラビア書籍第1弾ですね。悪者見参とともに、サッカーファンにはお勧めですね。儚くも美しいユーゴスラビアサッカーとその裏側にあるもの…
0投稿日: 2006.03.07 - kojiro"powered by"
明確な意図に基づいて行われる華麗なプレーで魅了するのがピクシーの本質。けれども、政治や不正、監督との関係、祖国に対する責任を乗り越えてプレーしていたことが何よりも彼を一層輝かせていた。
0投稿日: 2005.06.30