
総合評価
(6件)| 1 | ||
| 1 | ||
| 1 | ||
| 1 | ||
| 0 |
powered by ブクログスパイ学校の生徒達?から"マクベス夫人"と陰口を叩かれるマギー。 ベルリンから戻ってきてから性格が…いや、変りもするよね、あんな事こんな事あったんだもの。 それにしても、養成所時期はどちらかと言えばそこそこ運痴だったんじゃ?と思えたマギーが、今や鬼教官として指導してるんだから。 イギリス・スコットランド・アメリカ・日本と数頁で場面が変わり、最初は「ん?さっきの場所…じゃないよな~」と多少は戸惑いました。 時代的には第二次世界大戦中。 この巻は1941年の11・12月。 当然、真珠湾奇襲の事も。 原書は読めないので(手元にあったとしても言語能力的ムリw)実際の表現はわからないし、翻訳時に穏やかな内容にしているのかもしれないけど。 アメリカの著者だけど、日本の書き方が偏ってないようなのが日本人としてありがたいと思います。
0投稿日: 2024.10.22
powered by ブクログアメリカの作家「スーザン・イーリア・マクニール」のスパイ小説『スパイ学校の新任教官(原題:The Prime Minister's Secret Agent)』を読みました。 「ジョン・ル・カレ」、「マイケル・バー=ゾウハー」、「ミック・ヘロン」、「ジェイソン・マシューズ」の作品に続きスパイ小説です。 -----story------------- 1941年初冬。スパイ任務で心に癒しがたい傷を負ったわたし、「マギー・ホープ」。 辛い記憶を振り払うように、スコットランドにある特別作戦執行部(SOE)の訓練キャンプの鬼教官として、スパイのひよっこたちを鍛え上げていた。 そんな折、親友のバレリーナから公演に招待され、エディンバラを訪れることに。 だが、舞台で事件が発生して……。 「マギー」がさらなる成長を遂げる、シリーズ第四弾。 訳者あとがき=「圷香織」/解説=「穂井田直美」 ----------------------- 2014年(平成26年)に発表された、第二次世界大戦中のロンドンを舞台に、アメリカからやって来た才女「マギー・ホープ」が活躍する「マギー・ホープ」シリーズの第4作… できれば第1作から読みたいところですが、本シリーズは本作品が初めて読んだ作品です、、、 「マギー」は、スパイっちゃ、スパイなのですが、本作品の中では陰謀渦巻くスパイ活動はほとんどなくて… 本作品に限っては、第二次世界大戦中のイギリスを舞台にして、虚実を巧みに織り交ぜた歴史ミステリという趣で、まずまずでしたかね。 1941年初冬… 「マギー」は、ドイツでの任務で心身に受けた傷と戦っており、スパイ養成訓練所の教官として、訓練生に必要以上に厳しくあたっていた、、、 そんな頃、親友でバレリーナの「サラ」から『ラ・シルフィード』の公演に招待され、気分転換にエディンバラを訪れることに… しかし、その舞台で殺人事件が発生する。 主役を演じていた「エステル・クローフォード」が、公演後、花束を受け取った後に倒れ、そのまま亡くなる… 毒殺による殺人の疑いがもたれ、警察は同じ舞台にいたバレリーナの「ミルドレッド・ペトリー」と「サラ」に疑惑を抱き、二人を勾留する、、、 その後、「ミルドレッド」が体調を崩し死亡… 肌にできものが残っており、炭疽菌感染症のような症状が残っていた。 さらに「サラ」も体調を崩し命の危険に晒される… 「マギー」は、「サラ」の容疑を晴らし、体調を回復させるために奔走する。 その過程で、「マギー」はイギリスの炭疽菌開発を知ることとなる… また、同時進行で日本による真珠湾攻撃へのカウントダウンが始まり、開戦前の日米外交やアメリカ軍・政府のドタバタ劇と、それを利用してドイツとの戦争にアメリカを巻き込み、イギリスを苦境から救おうと暗躍する「ウィンストン・チャーチル首相」の判断・行動が描かれる、、、 「マギー」は、「チャーチル首相」に強く望まれ、彼の元に戻り、ともに訪米することとなる… そして、ドイツから英国へ亡命してきた「マギー」の母「クララ・ヘス」の謎は深まるばかり。 シリーズ物ですからね、第5作に続く… という感じの終わり方でしたね、、、 序盤に有名な二重スパイの「ドュシャン・ポポヴ」や、「007」の原作者で実際にスパイ機関にいた「イアン・フレミング」も登場していました… オマージュですかね。 以下、主な登場人物です。 「マーガレット(マギー)・ホープ」 SOE(特別作戦執行部)の教官 「エドマンド・ホープ」 マギーの父 「クララ・ヘス」 マギーの母 「ウィンストン・チャーチル」 イギリス首相 「デイヴィッド・グリーン」 チャーチル首相の秘書官長 「ジョン・スターリング」 チャーチル首相の秘書官 「ピーター・フレイン」 MI-5の長官 「マーク・スタンディシュ」 MI-5の工作員 「ヒュー・トンプソン」 MI-5の元工作員 「ハロルド・バーンズ」 SOE(特別作戦執行部)の教官 「アンガス・フレイザー」 庭師 「アンガス・マクニール」 獣医 「クライヴ・キャロル」 医師 「サラ・サンダーソン」 マギーの親友。バレリーナ 「エステル・クローフォード」 バレリーナ 「ミルドレッド・ペトリー」 バレリーナ 「リチャード・アソール」 指揮者 「ダイアナ・アソール」 リチャードの妻 「ドュシャン・ポポヴ」 二重スパイ 「コーデル・ハル」 アメリカ国務長官 「野村吉三郎」 駐米日本大使 「来栖三郎」 日本の特派大使 「アルヴィン・D・クレイマー」 アメリカ海軍少佐 「ルーファス・ブラットン」 アメリカ陸軍大佐 「ハズバンド・エドワード・キンメル大将」 アメリカ太平洋艦隊司令長官
0投稿日: 2023.04.25
powered by ブクログシリーズ第四弾。 ドイツでのスパイ活動で身も心も消耗してしまったマギー。 癒しがたい傷を抱えながら、特別作戦執行部(SOE)の訓練キャンプの教官として、訓練生に厳しく当たる日々を過ごしていました。 そんな折、マギーの親友でバレリーナのサラから公演に招かれ、その舞台を訪れたところ、主役のバレリーナが殺されてしまって・・。 今回は、“マギー再生の巻”ともいえる内容で、生ける屍のようになっていたマギーが、殺人の嫌疑をかけられたサラの無実を証明する為に、持ち前の負けん気と行動力を発揮。 それが彼女の再生と成長につながったようで、良かったです。そうそう、猫の“K”もマギーの癒しに大いに役立っていましたね。 この、マギーのストーリーと並行して、真珠湾攻撃による太平洋戦争勃発までの日米の緊迫した場面と、マギーの母親で、ロンドン塔に囚われている元ナチス高官のクララ・ヘスの様子が同時に進行していく展開です。 これらの話が直接交わることは本書ではなかったのですが、歴史的背景とシリーズとしての大きな流れで今後繋がっていくのかな、と思います。 真珠湾攻撃のくだりは、日本人として複雑な気持ちになりましたが、アメリカ参戦を心待ちにしていた英国首相・チャーチルの反応はフィクションとはいえ、興味深いものがありました。 そんなチャーチル首相とアメリカに旅立つことになったマギー。 本巻はここで終わりでしたが、次巻はどのような展開になっていくのでしょうか。 そして、個人的にマギー以上に気になるのが、クララ・ヘスの運命です・・・てか、ピーター・フレインと“デキて”たの?って感じで、こちらも目が離せませんね~。
5投稿日: 2023.04.04
powered by ブクログマギー・ホープのシリーズも4作目。 作品ごとにけっこう、雰囲気が違います。 第二次世界大戦中の話なので、ヒロインたちの若々しさと状況の重さが微妙なバランス。 3作目が非常に重い幕切れだったので、4作目はさあ!復活の巻でしょ。 1941年初冬。 マギーは現場を離れ、心を閉ざした状態。 スコットランドの訓練キャンプで新人を指導する鬼教官となっています。 親友のサラの所属するバレエ団が近くで公演することになり、しぶしぶ出向くマギー。 ところが、そこで事件が起きます。 一方、マギーは直接かかわらない部分でも、歴史が大きく動いていく時期。 米英の思惑、専門家の対応の違い。 日本人としては敵国である日本が登場すると微妙なんですが、これがなかなか公平に描かれています。 真珠湾攻撃を目前に、アメリカ駐在の日本大使の困惑と奮闘も描かれていて、考え方の違う人間がいることもわかるので。 お勉強は出来るけど世間知らずで大胆なだけだったヒロインが、苦難に立ち向かううちに成長していきます。 次へつながる伏線も驚き。 続きも楽しみです☆
0投稿日: 2016.08.07
powered by ブクログ相変わらず、終盤にさしかかるところからテンポアップしていくのだが、今回はラスト直前が少しペースダウンしている。 時代背景から、日米の間に戦争が勃発するというイベントが発生するのはやむを得ない。 マギーはアメリカ育ちの英国人だから、そのあたりについての感情は、敵国人である私には、読んでいてびみょ~な気持ちになってしまう。 しかし、前巻の重苦しいラストから考えると、鬱状態のマギーが立ち直っていく様子は素晴らしいし、勇気づけられるものもありそうだ。
1投稿日: 2016.08.07
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
シリーズ第4弾。 前作がかなり悲しく重い終わり方だったので、早めに手に取らずにいられず。 ということで、今作はマギーの立ち直り編というか、ものすごい大事件が起こるわけではないけれど、彼女のターニングポイントに立ち会える、といった内容。 といっても、着実に重要な種は撒かれてる。 クララのことも衝撃だし、サラについても、なるほど。 情勢はますます油断ならないし。 そして、日本の真珠湾攻撃を取り巻く英米の行動、日本側の努力と頑迷などが背景であることで、そういった意味でも二重に楽しめた。 今作で撒かれた種がどう芽吹いて、マギーはどうするか。 またもや次作が待ち遠しい。
1投稿日: 2016.04.05
