
総合評価
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powered by ブクログ主人公となる3人のうち2人が伊東甲子太郎寄りなのでそちらの話が多いが、阿部と浅野の友情が切なかった。『新選組幕末の青嵐』から一貫して著者はとくに土方と沖田が好きなんだろうなあと思わせるほど彼らが魅力的に書かれているがそこが作品の魅力にもなっている。あと本作は山崎がいい。
21投稿日: 2025.11.19
powered by ブクログ新選組の名もなき隊士たちの物語。攘夷も勤皇もよくわからない、弁才も剣の腕もない。 まさに、平々凡々な我々を見るような。 常に何かに追われ、焦燥、失望、挫折。 激動期を駆け抜けていく、まさに地べたを這いずるように生き抜いた。
0投稿日: 2021.09.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『幕末の青嵐』を読了した後この作品を読むと、更に新選組について深く知ることができる。 新選組って、幕末って、本当に奥が深い。 決して一言では語り尽くせない。 前作は新選組のメインのメンバーの語りが多かったのに対し、今作品は表にあまり出てくることのなかった阿部十郎、篠原泰之進、尾形俊太郎が俯瞰的に見た「新選組」。 「新選組」の裏話のようでとても面白い。 3人共、局長の近藤勇よりも副長の土方歳三を意識している点が共通していて、土方がいかにすごい人物だったのかが伺える。 常識と非常識の境界が曖昧だったり、味方と信じていた仲間が突然敵になって裏切られたり、何を信じてよいのか分からなくなる時代。 「振り回される暇に、自分がここにいる理由を持て」 もつれ合う時代の波に飲み込まれ行き先を見失いそうになる時、土方のこの言葉が世の中を渡る指標となり得る。 「死にませんよ。私は、新しい世が来ることをこの目で見るまでは死ねないんだ」 新選組のメインもサブも裏方も、もちろん敵も、己の信念を胸に抱き新しい世に希望を持ち、「幕末」という激動の時代を生き生きと駆け抜けた。 そんな若者達全てを愛しく思えた。 特にラストのシーンはしみじみとした温かな想いが込み上げてくる。 そこには木内さんの優しさが詰まっていた。
4投稿日: 2018.03.12
powered by ブクログ新選組を試衛館組以外の立場から描いてみると、実際はこんな感じなんだろうけどちょっと切ない。夢見すぎですな。 時代の変化に置き去りにされた悲哀と諸行無常を感じます。 でもまぁやっぱりかっこいい人の生き様は誰から見てもかっこよかったってことだな。 弱りゆく沖田総司の明るさとか、土方歳三の意志とかやっぱり泣けてしまう。 斉藤一もかっこいいし、監察方の尾形俊太郎と山崎丞がとてもいい味出してた。
3投稿日: 2017.05.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
斎藤さん、渋い。かっこいい。情にほだされる斎藤さんかっこいい。 山崎さんと尾形さんの監察コンビがいい味わい。
0投稿日: 2017.04.24
powered by ブクログ新撰組を舞台にした歴史群像小説。 600ページ近い分厚い本ですが、それ以上に悪戦苦闘。仕事がバタバタしていた事もあるのですが、通常なら3-4日程度で読了するはずが2週間近くかかりました。 重厚なのです。 近藤、土方、沖田といった何時もの面々は違和感無く生き生きとしています。 ただ、主人公を悩み多き平隊士に置き、話の主眼を内部闘争に置いたため、颯爽とした感じは無く重苦しいのです。どこかカラリとした雰囲気のエンディングで随分救われますが。 時代の背景や隊員達の心理を元に、見事に新撰組の盛衰を描き出した小説です。
2投稿日: 2017.01.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
2016/2/3 いやーがんばった。私。 なぜこのジャンルに手を出したのか。 歴史モノはダメなんだ。苦手なんだ。 9割方読んだところでやっと入り込めた。 「幕末 簡単に」とか検索した。努力した。 史実は知らないけどこの時代の若者の群像劇としては普通に楽しめた。 昔の人はすごいな。二十歳そこそこでこんなことやっちゃうんだ。 病床の沖田に接する土方がせつない。 他にも色々、土方はせつない。 人気あるのもわかる。 でも私は斉藤一を贔屓にしよう。 新撰組も幕末も良く知らないけどとりあえず。
0投稿日: 2016.02.03
powered by ブクログ「新選組」という舞台装置で、弱きヒトの葛藤と苦悩をえがく人間ドラマを儚き筆致で堪能できました。 この作家の個性とも言うべき味なんでしょうが、どこかしらのハカナサみたいなものがあると思えまして。この小説の場合特に、ひたすらに男ばかりのお話を、書いているのが女性と言う異化作用も理由なのかなあ、と。 決して悪い意味ではなく、素敵な読書でした。 「茗荷谷の猫」「櫛引道守」がどちらも大変に面白かったので、引き続いて木内昇さん三昧。 木内さんには新選組を舞台に「新選組 幕末の青嵐」という小説もあります。 「青嵐」の方が、新選組有名幹部のお話だそうです。この「地虫」の方は、同じ新選組でもより泡沫隊員を主人公にしたお話。 と、いうところまでは知っていて読みました。 新選組については司馬遼太郎さんの小説などで割と知ってしまっているので、泡沫の方から読んでみようかな、と。 阿部十郎、という貧しい農民出身の新選組隊士。 イデオロギーに酔って身命を賭けるほどの学もなく、剣一筋に生きるような腕もない。 身より頼りも係累も無く、孤独と淋しさ、無力さからの虚無に苛まれる一隊士。 阿部は流されるままに隊務に就き、川下に下るように自然と派閥争いに巻き込まれていきます。 時代が変わっていきます。価値観が変わっていきます。 徳川幕府がえらい、ということが当たり前じゃなくなっていきます。 百姓からでも武士になれちゃったりします。 何より外人さんたちが日本に開国と貿易を迫ってきます。 お隣の中国が欧州列強に食われてぼろぼろだ、という噂が来ます。 外国では民主主義ってのがあるらしい。 国を変革する、という遙か彼方に思えたことを、大真面目にやるつもりになっているエリートたちがいます。 そんな中で、近藤勇や土方歳三と言った有名幹部ではない、泡沫隊士の阿部十郎。 そして、新選組の幹部ではあるけれど、あくまでサポート役である、尾形俊太郎、山崎烝。 そして、阿部十郎と友情で結ばれた浅野薫。 こういう比較的無名な、そして人としての強さ、というコトで言えば、弱い者たち。 決して英雄ではない、弱さを一杯抱え込んだ人間臭い主人公たちの目線で、新選組の「晩年」が描かれて行きます。 何と言っても、阿部と浅野の交流が切なく胸にせまりました。 (ま、心理的同性愛というべき愛情なんですが。女性作家ですから、一歩下品なるといわゆる同性愛もの…ま、それも新選組という舞台装置の味なんですが) 「汚れて崩れた阿部にとって、浅野のまっすぐな好意だけが生きるよすがだった」 といういじましくもツンと来る心理が、ほろほろと描かれて。 丁寧に淹れた一服のお茶を味わうような。 そして、阿部の心理、浅野との関わりを軸としながらも、どんどん物語は拡散して群像劇になっていきます。土方歳三の下で働く尾形俊太郎、山崎烝。伊東甲子太郎の下で働く篠原、服部。 そういう、「正史なら必ず脇役でしかない」人の気持ちと目線がハッキリしています。 そしてそういう凡人たちを取り囲む、近藤、土方、沖田と言ったおなじみのキャラクター。 会社の職場のような狭い世界での生き残りに俗物臭を放つ隊士。 まっすぐに、職人のように剣にのみ生きる隊士。 さまざまなキャラクターが、講談的な(つまり実は、司馬遼太郎さん的な)世界観や性格付から逸脱せずに。 「底辺の者=地虫」の目線から見上げた世界観の中で、ケレン味たっぷりと言っても良いくらいに輪郭豊かに活躍します。 そして、その描写がケレン臭を放たないのが、木内昇さんの文章力というべきか。 具体的には、アクションのケレンよりも、各章でするっと各々の気持ちを心理描写しているところから、飽かさず素直に読ませてくれているのだろうなあ、と思いました。 特に阿部と並んで、尾形俊太郎のキャラクターはなんだか愛着持てました。 尾形俊太郎の後日譚の入れ方も、悲惨な中に救いのある風味。 なんですが、正直に言うと、幕末という時代や新選組という位置づけについて、どうしても自分は司馬遼太郎さんのコトバによる俯瞰図と理解が前提としてあります。 それが無かった場合にこの小説がどのくらい、同じように味わい深いのかは、ちょっと予断を許さないところだとは思います。 新選組、という枠組み自体が初心者な人には、やっぱり、小説「燃えよ剣」か、三谷幸喜ドラマ「新選組!」から入る方が、とっつきやすいだろうなあ、と…。 で、次に木内昇さん… あ、でも「新選組 幕末の青嵐」を読まないと、早計に断じるのは失礼、か。 ####### 粗筋の備忘録。 と、言っても「新選組」の晩期の歴史が縦軸ですが。 京都で猛威を振るう、池田屋事件以降の新選組。 そこに入隊した隊士・阿部十郎。 ですが、天涯孤独で学も無く、生きる芯が無いが故、厳しい規律などに嫌気がさして、脱退。 だからと言って生きる術も目的もなく、俗物隊士・谷三十郎のツカイッパをしながら大阪で無為に生きているところからはじまります。 そこに、同じ隊士の浅野薫が友情から、戻ってこいよ、と。 まっすぐな浅野がまぶしいけど、唯一信じられる無垢な友情を見出し、阿部は戻ります。 一旦阿倍の視点を外れて、尾形俊太郎の目線から。 阿部復帰後の新選組。新たな異分子・伊東一派と土方の対立。 その背景にある、長州征伐以降の玉虫色の京都の政治状況と情報戦。 異彩を放つ新選組の職業的密偵・山崎の個性、ユニークさ。 阿倍の、生きがいの無い彷徨を交えながら、徐々に視点は伊東一派の篠原・服部に行ったり、 土方近くの尾形に戻ったり。 とにかく、近藤・土方・沖田・永倉・斎藤・伊東の6人の、ちょっと下の、地べたにいる人間の目線からひたすら描かれる。 伊東一派との冷戦が深まり、つまらない失敗から浅野薫が除隊になる。 長州と薩摩と土佐と岩倉具視と一橋慶喜が遙か上で暗躍する移り変わりの中を、悲しく滑稽に右往左往する新選組幹部たち。 そして伊東の焦りと脱退。 阿部は伊東一派に。そして浅野を救おうと。 そんな浅野が非業の死を遂げると、もう物語はアナーキーな迷走状態を描きながら、 伊東暗殺、そして近藤勇暗殺未遂と濁流を描いて終結します。
2投稿日: 2015.04.22
powered by ブクログ新撰組について書かれたものは多くあると思いますが、「地虫鳴く」は、阿部十郎の、実際の談話録のさわりを皮切りに、物語は始まります。阿部十郎、篠原泰之進、尾形俊太郎の3人が語り手です。 描かれている時期は、池田屋事件などで新撰組が有名になった後から始まっていて、鳥羽・伏見の戦いの前くらいまでなので、短い期間を、じっくり描いているという感じです。 他のレビューを見て、「幕末の青嵐」を先に読みましたが、正解でした。この順だと、すごく自然にしっくりきます。「地虫鳴く」は、「幕末の青嵐」を読んでもなお、新撰組のことを知りたい人向けです。 語り手3人の立場が全く異なる上、篠原視点では薩長側、尾形視点では幕府側、と、外部の人間も、たくさん登場するところもいいです。篠原、尾形は、どちらかといえば成熟した人格で、どちらも、自分なりの客観性を持っていて、静かな、確かな観察眼なので、安心して読んでいられます。 対して、阿部は、未熟な人格。暗くて、激しく迷っています。しかしある種の純粋性もあり、共感できる部分もちゃんとあります。 「幕末の青嵐」で、あまりいい印象のなかった伊東甲子太郎のいい面が見られたり、同じくちょっと単純すぎた近藤局長が、単純ながらも魅力的に描かれていたのも、よかったです。 土方、斉藤は、いつも格好よく描かれてますね。沖田の病気のことは、いつも悲しい。語り手の一人、監察の尾形俊太郎と、同僚の山崎がとても好きになりました。もっと、この二人のこと書いてほしい!そして伊東の弟、三木三郎が怖っ! 作者の木内さんの書き方、とっても好きなので、この方が、維新後、生き残った、永倉新八や斉藤一のその後を書いてくれないかなと、思えてきました。 どの登場人物も、誇張を感じさせない、抑えた描かれ方で、とてもリアルなので、精一杯生きながらも、多くの隊士が若くして死んでしまうという歴史的事実が、本当に悲しくなってしまうんです。だから、生き残った隊士のその後に救いを求めてしまうんでしょうね。
4投稿日: 2015.04.16
powered by ブクログ文庫の厚みにひるみつつ、電車内で少しずつ読んでようやく読破。 新選組の話ですが、御陵衛士や幹部ではない人物が中心。伊東や土方も出てきますが、その下からの視点で、人や時代に翻弄される中での考えや生き方が新選組大筋の流れとはまた違います。「幕末の青嵐」など、新選組側の本を先に読んであると、どれが正しいとかではないのだと考えてしまいます。 監察方の尾形、新選組でも御陵衛士にいても何かが無く、何かを求めている阿部に気を惹かれました。山崎もいい味を出していています。
0投稿日: 2015.03.07
powered by ブクログ新撰組にあっていわば脇役的な立場の浪士に主眼を置いて描いた歴史小説。作中の人々の熱い思いが錯綜し、幕末史好きにはたまらない趣向だろうが、多すぎる登場人物についていくのがやっとだった。
0投稿日: 2015.01.11
powered by ブクログ新選組の話では当たり前の様に近藤、土方、沖田は中心人物として描かれるものだと思っていたから、本作で主人公に対局する立場として描かれているのは新鮮だった。 後半へいくに連れ追い詰められていく主人公の心理描写に引き込まれた。 著者の別の新選組作品には物足りなさを感じたけれど、こちらは夢中になって読み切った。
0投稿日: 2014.10.19
powered by ブクログこの作者の『幕末の青嵐』が表の話ならこっちはまさに裏の話といった感じ。 近藤・土方・沖田など通常メインでもってこられる方々が脇役で、今回の主役は阿部十郎・篠原泰之進・尾形俊太郎の三人。 新撰組小説だとだいたいそんなにページを割いてもらえない伊東甲子太郎一派がメインという感じ。 とにかく人物の心理描写が凄くて時に読んでて辛くなる。 特に阿部さんの気持ちはわかるところが多かったので辛かった。 新撰組が好きな人にはぜひおすすめしたいですが、伊東甲子太郎が入隊~暗殺されるまでがメインのためある程度は新撰組について知ってないと理解しづらいとこもありそうなので、何冊か既に新撰組関連の本を読んでる方に特におすすめしたい。
1投稿日: 2014.06.14
powered by ブクログとても人間的に描かれています。 読んでいて、端から少しずつ焼かれていくような苦しさ、切なさを覚えるような 苛立ちや葛藤を覚えながら読みました。 読み終わって、この人たちは形はどうであれ、生き抜いたのだなあと言う当たり前のようなことが思い浮かんだ。
3投稿日: 2013.11.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
主人公は、阿部十郎、篠原泰之進、尾形俊太郎。 新撰組のいわば負の部分が、彼らをとおして描かれていると思います。 近藤、土方、沖田、斎藤あたりはこの作品では脇役なんですけど、それぞれの濃さがいい具合に出ています。尾形さんが監察方なだけに、山崎さんの出番がかなり多いです。ピリリとした美味しいところをもっていきます、山崎さん面白い人です。 土方さんがやっぱりカッコいいです。そして、いいひとなんです。これは尾形目線の土方さんという描かれ方で「いいひと」なんですけど。鬼の副長の「苦労」をね、尾形さんと一緒に垣間見る感じです(笑)。伊東さん離脱の後、伊東さんについた隊士が案外少なかったことを指して、「近藤さん、あんたは勝ったんだぜ」と土方がそっと語る場面が物凄く物凄く好き。 沖田さんは腹黒不思議ちゃん。ただ、篠原あたりから見たら腹黒いんだけど、本人に腹黒いつもりはないんだろうな。フリーダムなひと。無邪気で動物的なひと。けったいなこと言って尾形さんを困らせたり、篠原さんをイラッとさせたり、三木三郎の地雷をふんじゃったり。主にひっかきまわし役。そして、するどく真実を語る人(笑)。 あと、個人的にこの斎藤さんがすごくよかったな! 斎藤さんの不気味なところというか剣客としての凄みがしっかり描かれていると同時に、朴訥なかわいらしさが垣間見えたりして。この斎藤さんは萌ゆる。御陵衛士の中でいろいろあって浮いてしまった阿部に、斎藤さんらしい分かりにくい優しさを見せるんだけどもちろん全然伝わらなくて(笑)。そんな不器用さも堪らない。 あと、伊東さんのことがほんとうによく描かれているな、と思いました。上から目線な言い方ですみません。 正論でまっすぐな伊東さんの強みと弱みとか、生きることに精いっぱいで苦労のしどおしだった十代、やっと人心地ついた江戸の道場主時代、そしてはじめて若者らしく夢を追いかけようとしたこと。そこらへんは主に篠原目線で語られるのだけれど、伊東さんのいっぱいいっぱいの姿がいじらしく思えてきます。 油小路の決闘のあと、命からがら逃げこんだ商家の二階で、篠原が顔をおおって泣くシーンがほんとうに切ないです。 阿部十郎の、闇雲で流されっぱなしでそれでいて負の感情でいっぱいの屈折したところも上手くハマっていたと思います。彼との対比みたいに浅野薫が描かれているんですが、浅野はほんとうにいい人!なんです。あれ、君って天使?みたいな(笑) 浅野のまっすぐな心をなにかと重荷に感じながらも、阿部にとって、彼は大事な拠り所な人になっていきます。それだけに、浅野が迎えた結末はつらい。 男の人たちの錯綜する思惑やら、大切に守りたいと思うものと現実との乖離やら。 悩んで、間違って、掴んで、喪って、走って―――。 一生懸命な姿は決してカッコいいものではないのだけれど、人にはそれぞれの真実があり、現実がある、っていう、人生の当たり前のことが深く語られていました。 会津で消息を絶った尾形さんが、しぶとくひっそり生きているのかも(・・!?)という終わり方がよかったです。 全体暗い話ですが、尾形さんが出てくるとかなり和みます。
1投稿日: 2013.07.05
powered by ブクログ新撰組の隊士たちからの目線の物語 かなりこの時代の小説を読みまくって だんだん幕末がこんな顛末に転がって いったのが理解できているが、同時に 特定の人間がにくくなる こんな、ちいさな組織の人間模様ぐらいが 罪なくていいかも
0投稿日: 2013.05.12
powered by ブクログ新選組を伊東派、近藤派のそれぞれから見て描いています。 尾形俊太郎や阿部十郎、篠原 泰之進など 新選組作品ではあまり書かれない登場人物が いきいきと魅力的に書かれています。 剣も強くなく、特別人より秀でたモノを持たない彼らが 近藤や土方、伊東、沖田たちとどう生きていくか・・・・ どの登場人物も人間味があってとても面白かったです。 善悪も正誤も軸すらない世の中で、 人は何を信じて生きればいいのか。 この小説は問いかけます。
1投稿日: 2013.04.07
powered by ブクログ歴史ではあまり語られることはない三人を中心とした新選組。 篠原泰之進が好きなので読み始めたのですが、そのうち阿部十郎のふるまいや感情に共感してしまい、わずかな後ろめたさのようなものを持ちながら読んでいました。 同じ作者の「幕末の青嵐」と合わせて読むと新選組が立体的に捉えられ、まるで自分がその場にいて見たかのような生々しさが味わえると思います。
0投稿日: 2013.02.18
powered by ブクログ新撰組の中でも、英雄的な有名どころの面々を眩しく見つめるしかないいわば凡人隊士の視点から、時代の激動を、、、というよりは心の葛藤を描いた作品。面白かった。作者は、優しい人なんだろなあと思う。 ある程度新撰組について知っていた方がきっと読みやすい。同じ作者の「幕末の青嵐」がおすすめ。
3投稿日: 2012.12.29
powered by ブクログ新選組のマイナーどころの回想記。 例によって、語り部が複数人で代わっていく。 幕末の激動の時代を、主役になれない人間たちの立場で経験するという、やはり一風変わった趣。 どちらかというと、一般人としては共感できるところが多いかも。 逡巡しながらも、何もなし得なくても、全力で生きた人生がそこにある。
1投稿日: 2012.12.22
powered by ブクログ新選組のメインでは無い人物3人からの視点。何のために存在しているのか。何も無いのか。それでも目の前を信じ働く姿が印象に残る。重く、ズシンとくる本だった。
1投稿日: 2012.12.05
powered by ブクログ解説にもあったけれど、新撰組の中でも「裏」や「脇」を描いた作品。 更に、誰かひとりの隊士に主役を絞らず何人もが入れ替わり立ち替わりそれぞれの視点から描くから その雑多な感じが却って集団らしさを演出していて、とてもいい。 かと言って描かれている事自体は決して「いい」などと悠長に言えない物悲しさと慌ただしさに塗れているのだけれど、 幕末ものを読むとき、薩長土より新撰組や会津を選んでしまう。 時代の上での勝ち負けではない何か琴線に来るものがあるんだろう。
0投稿日: 2012.07.10
powered by ブクログ前作「青嵐」のあとに読了。弱さや情けなさを抱えながらも、何かを掴み生きようとした人々の姿が胸に迫る。泥臭く歩んだ人々の物語。
0投稿日: 2012.04.16
powered by ブクログ前作「幕末の青嵐」と比べるとトーンダウンした感じです。どちらかと言えばマイナーな隊士を主人公にして、どう料理するのか期待していただけに残念です。
0投稿日: 2012.04.05
powered by ブクログ阿部十郎や谷三十郎の鬱屈した気分にあてられて鬱々とした気分になってくるので読みすすめづらかった。飄々とした山崎丞はなかなかいい味。阿部と浅野の別れが切ない。後半の深みを増した斎藤がいい。2012.1
0投稿日: 2012.02.25
powered by ブクログ同著者の「新選組 幕末の青嵐」と表裏を成す一冊。 こちらは裏。 伊東甲子太郎を中心に据え、阿部十郎、篠原泰之進、三木三郎、尾形俊太郎といった、新選組の中の名の知られぬ隊士たちの視点から、物語が書かれています。 大志に向けて盲目的なまでに邁進する伊東や上層部に対し、さしたる意志も力も持たない彼らの劣等感や、中心からやや距離を置いて当時のものごとを観た、どこか冷めた感じが今までになく珍しく、とても面白かったです。 伊東と三木の兄弟関係や阿部と浅野薫の友情、尾形と山崎のやりとりなどが印象に残ります。 そして、山崎がこってこての大阪弁で常に飄々と冗談飛ばします。すごくわたしの理想の山崎でした。 ボリューム、内外の描写、ちょっとした仕草まで、訴えかけるものがある文章は、新選組ファンならずともオススメです。 ただ、伊東を中心に持ってきたなら、油小路の変ですっぱりと切った方が良かったかもしれません。 最後の3人も好きなのですが、そこへ持って行くまでにちょっと糸が緩んだようになって、取って付けたような風に感じられました。
0投稿日: 2012.02.06
powered by ブクログ今まで読んだ新撰組小説の中で一番好きです。 伊東さんが好きなので興味を持ったというのもあるのですがとても良かった。 彼を支える篠原さん、阿部さん、そして弟の三木三郎から見た伊東さんの姿がただただ儚くて切ない。 そして木内さんの書かれる斎藤さんがかっこよくて大好きです!
0投稿日: 2011.11.19
powered by ブクログ木内さんの「幕末の青嵐」とあわせて読みましたが、また違う視点から新撰組が描かれてて、一気に読んでしまいました!頭が良いのにどこかとぼけて憎めない尾形俊太郎とスパイ役の飄々としてる山崎の掛け合いが笑えた。ずっと救われない阿部を何かと気にかけてる斎藤一も良かった。大きな戦の前にも関わらず、永倉と原田が相撲を始め、それをニヤニヤしながら離れて見る斎藤、それを更に遠くから眺めてる土方、尾形、山崎の図がまさにそれぞれの個性や人間関係を表していて、微笑ましかったです。
2投稿日: 2011.10.19
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『幕末の青嵐』のあとに読みました。 裏表録と言うだけあって、『幕末の青嵐』は表、『地虫鳴く』は裏の物語。 青嵐と同じように章ごとに視点がかわり、それぞれの人物を見れる。 阿部の人間臭さが愛おしい。 あと山崎烝のしゃべり。 尾形と関西弁でペラペラしゃべってる。 山崎ファン必見です。
0投稿日: 2011.10.15
powered by ブクログ新選組主要メンバーから外れた陰の隊士達にスポットをあてた話し。 彼ら自身の生き様、また彼らから見た土方や近藤像や、伊東像などが描かれていて、非常に面白かった。 読んでいておもしろおかしい訳でもないし、どちらかというと屈折してるわ、思い詰めてるわ・・・・こちらまで気鬱になりそうなところも多々なのに、読後感は存外に爽やか。 飄々と大阪弁をまくしたてる山崎さんが素敵だったわ♪ ほんで、初めて伊東甲子太郎の死に切ないものを感じた・・・
2投稿日: 2011.09.21
powered by ブクログ尾形俊太郎、阿部十郎、篠原泰之進が主人公。激動の幕末にありながら「人に動かされる側」の彼らの目から見た、新選組と歴史の行方。 主人公がマニアックなだけに色物系かと思いきや、なかなか骨太で正統派の小説でした。派閥の中心に属さない人の目線、っていうのが生きてたと思う。阿部の夢も希望も無いただただ卑屈な行動は読んでいるこっちまで滅入ってしまったけど、それも含めて生々しい人間というものを見せてもらった、という感じ。 伊東甲子太郎の生き様が特に格好良く描かれているので、御陵衛士好きに、また逆に試衛館派にもお薦めしたい。
1投稿日: 2011.09.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
安部十郎、尾形俊太郎、篠原泰之進らの視線から、激動の時代を流され、或いは駆け抜ける周囲の人々を描く。 脇を固める山崎と斎藤が印象深い。 近藤の為に新選組を組織した土方さんと、土方さんに対抗心を燃やす三木三郎。 三木三郎というと伊藤の実弟というだけで取り柄のない人物像が焼き付いているが、ここではそれを覆す人物像で描かれている。
0投稿日: 2011.07.17
powered by ブクログ『幕末純情伝』や『壬生義士伝』など様々な新撰組ものの傑作を読んでしまい、もう新撰組もので面白い小説には出会えないんじゃないかと思っていた。見事にその予想を裏切ってくれました。 “裏表録”というだけあって、阿部十郎、尾形俊太郎、篠原泰之進、伊藤甲子太郎、山崎蒸、三木三郎などメインの人物選びからして絶妙。とくに三木のキャラクターは秀逸。 伊藤たち御陵衛士を中心に書いているので初心者向けでないかもしれない。新撰組について多少知ってから読む方が楽しめる。 描かれているのは時代を切り開いた英雄ではなく、時代に翻弄された男たち。 とくに主人公のひとりである阿部十郎の生き方は「己の行く先に、なんら光を見出していない」と言われるほど。 何が正しいのか、そして自分が何をしているのかもわからない激動の時代。 誰もが自分のしていることが国のためになると信じて行動してきたのに、自分の重ねた罪だけが確実に積み重なっていく。 努力するほど報われるのでも正義が勝つのでもない時代。それに翻弄されてしまった人たちは馬鹿でも何でもなく、ただひたすら悲しい存在だと思う。 美化して気休めの希望を付け足すより、こうやって歴史の持つ暗さも書いてくれた方が読んでいて落ち着く。
3投稿日: 2011.06.23
powered by ブクログ地味な立場の人から見た新選組の裏側のあれこれ。 キャラクターは基本的にできあがっていて、読みやすい。 斎藤一はオダジョーで読んでしまうなあ。 沖田は意外に顔が定まらないけど。 新選組を全然知らなかったらちょっと、とっつきにくいでしょうけど。 変わった角度からの眺めで、細部に興があります。 一般人には激動の時代は辛い。 何もない所から作り上げられる人もいる。 土方はものすごく怖い。 傍にいるのは大変そうだけど、一瞬の輝きを見ることも出来る…?
2投稿日: 2011.06.13
powered by ブクログ歴史と言うのはスターだけでなく沢山の脇役も作ってるんだな。 また、新撰組の男臭い繋がりが好きです。 とても女性が書いたとは思えない!
1投稿日: 2011.05.22
powered by ブクログ『新選組 幕末の青嵐』を完読後、すぐに手をつけた。これもおもしろい。土方歳三や近藤勇といった幹部隊士の視点や、敵対する長州藩士、薩摩藩士などの視点からではなく、下っ端隊士の阿部十郎や伊東甲子太郎と共に入隊した篠原泰之進などの視点を使い、特殊な方向から見た新選組を表現している。 これまでの作品では感じ取ることができなかった新選組がここにはある。
0投稿日: 2011.05.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
このひとは人間を描くのがすごくうまい。それぞれのキャラが個性的で活き活きしてる。いいひとも嫌なヤツもみんな、自分のすぐ側にいる人間のよう。 この話は、一般的にはそれほど有名ではない隊士に光を当てている。阿部十郎、篠原泰之進、尾形俊太郎の3つの視点を軸に、物語は進む。 ストーリーは、幕府が急激に傾いで王政復古の大号令が出るくらいまでの頃(新選組的にいえば伊東甲子太郎が新選組を抜け、殺されるくらいまで期間)の話。 尾形俊太郎、これまでほとんど意識したことなかったんだけど、この本だとすごくいい味出してる(笑)。ブレない男、山崎や無口で一匹狼な斉藤との絡みがとてもいい。 篠原泰之進はまっとうでいい男で、伊東に最後まで付き従っていった理由がとても納得できる形で描かれていた。 この本を読むと、伊東がとても好きになる^^ 阿部十郎はなんかもう人ごととは思えない。 阿部の抱いている屈折は、誰もが目を背けたくなりつつも、誰もが多かれ少なかれ感じたことがありそうな感情。 よくわからないまま流されて生きていることに嫌気がさしていても、どうにもならない無力感だとか。それでも人との繋がりに救いを感じたりだとか。 そういう心の動きがとてもリアル。 しかし、最後の終わり方は三者三様ともに救いがあると感じた。途中鬱々としつつも、読後感は悪くないです。 ちなみに、この話でもやはり土方さんは素敵。常に冷静でありながら、情もある。型にはまらないのに、筋が通ってる。 そんな土方が支える近藤さんも素敵。一つ事を成し遂げた風格のある男として描かれています。 (視点である3人が仰ぎ見る対象として、素敵度が増しているのかもしれないけど) 沖田は相変わらず感覚だけで現実をつかみとる不思議ちゃんでかわいいんだけど、「幕末の青嵐」よりも黒さ・不気味さが増してる(笑)。 (これも視点である3人が、ある意味で畏怖の対象として見ているからかな?)
0投稿日: 2011.03.01
powered by ブクログ湿っぽい話になりそうだと「あ、そや」とさも用事を思いだしたかのようにいつの間にかいなくなってる山崎さんが良いキャラです。あと木内さんの描く斎藤さんは味がありますね。
1投稿日: 2010.08.08
powered by ブクログ『幕末の青嵐』に続く、木内さんの新選組モノです。 “裏表録”という題名の通り本書は、あまりスポットのあたらない、安部十郎、篠原泰之進、尾形俊太郎の3人の視点で、話が進んでいきます。 彼らの目に映る新選組、とくに伊東派の内部の焦燥が痛いほど伝わってきます。 そして、斎藤は本書でもいい味出しています。 あと、何といっても監察方・山崎蒸の仕事師っぷりが良いですね~。
2投稿日: 2010.06.20
powered by ブクログ走っても走ってもどこにもたどりつけないのか―。土方歳三や近藤勇、沖田総司ら光る才能を持つ新選組隊士がいる一方で、名も無き隊士たちがいる。独創的な思想もなく、弁舌の才も、剣の腕もない。時代の波に乗ることもできず、ただ流されていくだけの自分。陰と割り切って生きるべきなのか…。焦燥、挫折、失意、腹だたしさを抱えながら、光を求めて闇雲に走る男たちの心の葛藤、生きざまを描く。 伊藤派に焦点をあてていて、伊藤派の成立から油小路の変までがメインに描かれている。 監察の二人と斎藤さんにときめく!!!新撰組のラストは辛いのに、最後の1ページで思わず顔が緩みました。やっぱり木内さんの描かれる新撰組は大好きです! ただ、安部さんが最後までつかめなかったのが唯一の心残り・・・
0投稿日: 2010.06.02
powered by ブクログ近藤が狙撃されるまでの話を、狙撃犯の一人である阿部十郎が語る場面から始まる。その他、尾形俊太郎がメイン。 視点がよく変わり、変わったことが分かりにくい点が読みにくいが、それさえ除けば物語は楽しめる。誰もが土方を意識している点と、山崎のキャラが良い。
1投稿日: 2010.05.29
