
総合評価
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powered by ブクログ須磨から松風まで。個人的に須磨のエピソードが好きなので楽しめました。頭中将の見せ場(?)のひとつ。須磨の侘しさは原文でも胸を打ちます。
0投稿日: 2012.08.12
powered by ブクログこの『源氏物語 付現代語訳』は、青表紙本系統の写本を底本としている。『源氏物語』の写本は池田亀鑑の説に基づくと、青表紙本系と河内本系、それに別本と呼ばれる三つの系統に分類される。このうち青表紙本系は、藤原定家が校合したものと考えられることから「定家本」とも呼ばれ、紫式部の書いたものに最も近いという評価を受けている。また、 また、岩波書店の新日本古典文学大系『源氏物語』や小学館の新編日本古典文学全集『源氏物語』が青表紙本系統の写本を底本としているので、この『源氏物語 付現代語訳』は『源氏物語』のスタンダードといえる。 さて、本巻では異母兄である朱雀帝の尚侍(ないしのかみ)である朧月夜との密会が発覚するのを恐れて、源氏が自ら須磨へと落ちるところから始まる。そして明石の御方との出会いから明石の君の誕生、源氏の帰京と復活へと展開する。これは源氏26歳の春から源氏31歳の秋に至るまでの話だが、光を失いかけた源氏が再び光り輝く男として成長する様子が描かれている。 俗に「須磨帰り」とか「明石源氏」とかと呼ばれ、『源氏物語』を読みだしても、ここで挫折する読者が多いとされる。京都から須磨へと舞台が変わることや、この辺りで読むのに疲れが出だすのだろう。読み疲れてしまう前に本篇から一度離れて、『源氏物語』の副読本的なものを読んでみるのもいい。これまでのストーリーが整理できるし、今後の展開の予習にもなる。 【源氏物語 第三巻 須磨~松風】 自ら須磨へ退去した光源氏は、ある夜ひどい暴風雨に見舞われ、明石へと移る。やがて明石入道の一人娘と契るものの、都へと召還される。末摘花との再会、六条御息所の遺児の入内、明石の母子の上京などを描く。須磨・明石・澪標・蓬生・関屋・絵合・松風の各巻を収める。(角川学芸出版)
0投稿日: 2011.02.21
