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漂泊の牙
漂泊の牙
熊谷達也/集英社
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総合評価

31件)
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    現代に生き残るニホンオオカミを追う話、と思いきや、話の中盤でいったん山場到来。後半は山の民「サンカ」が関係するミステリー展開となっていく。 2025年現在と比較すると、日本のスキー人口が7倍いた1990年代。東北の山奥のスキー場にもリゾート開発の波が押し寄せていた時代の話なので、感覚が狂うが、ミステリーとしては十分に面白かった。しかし、女性のキャラ設定がどうにも古臭く、男性である作者の内面の昭和時代のおじさんの感覚が滲み出てくるのが気持ち悪い。

    4
    投稿日: 2025.03.31
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    このレビューはネタバレを含みます。

    自然と野性と人間の緊迫感がある戦い。 オオカミ信仰も全国各地にあるので生き残ってたりして。と妄想してしまう。 隣町の地名が狼森です笑

    0
    投稿日: 2025.03.30
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    マタギとか熊とか、自然と人間の話なのかな〜と思っていたけど、殺された人間がつながったところで、ん?これは人為的なやつか?と。 勝手なイメージを裏切られて、糸をたぐるように面白くなっていった。

    0
    投稿日: 2024.11.13
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    雪山にて追う人間と、その対象である動物との緊迫感はすごかった! MAN WITH A MISSIONが好きで狼が出てくるから購入。

    0
    投稿日: 2023.12.03
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    2020.6.15 日本で狼がまだ絶滅してない設定に激しくロマンを感じた。動機とクライマックスが物足りなかったけど、読み始めると止められない。狼カッケー!

    3
    投稿日: 2020.06.15
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    内容(「BOOK」データベースより) 雪深い東北の山奥で、主婦が野犬とおぼしき野獣に喰い殺されるという凄惨な事件が起きた。現場付近では、絶滅したはずのオオカミを目撃したという噂が流れる。果たして「犯人」は生きのびたニホンオオカミなのか?やがて、次次と血に飢えた謎の獣による犠牲者が…。愛妻を殺された動物学者・城島の必死の追跡が始まる。獣と人間の壮絶な闘いを描き、第19回新田次郎文学賞を受賞した傑作冒険小説。

    0
    投稿日: 2018.03.27
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    主人公の城島・女性ディレクターの恭子・警察官の堀越、カメラマン、音声さんなど、なかなか良いキャラクターも揃っています。 また、山中の追跡シーンは迫力があり、冒険小説としての面白さはありますが、動物視点からの描写がないのが、ちょっと残念です。 難点はミステリー仕立て(実は人間が起こした事件)にした事でしょう。動機や最後の自殺シーンも納得できませんし、その為に全体が安っぽくなったような気がします。いっそ人間対野犬の対決の形でシンプルにまとめた方が、迫力ある作品になったように思えます。

    0
    投稿日: 2017.10.30
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    私が「熊もの」にはまっているときに、どなたかにオススメしてもらって買ったものです。 1回、かなりラストの方まで読んだのですが、なんか思ってたのと違うなあ……と思い、やめてしまっていたのでした。 今回改めて読んでみると、前に感じたようなガッカリ感は全然なかったです。 本を読むのにはタイミングってあるなあとつくづく思いました。 山って三浦しをんさんの「神去ー」を読んだ時も思ったけどやっぱり神秘的。こんなこともあるかもなあと思わせてくれる。

    0
    投稿日: 2017.03.12
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    内容紹介 東北の山奥で起きた主婦惨殺事件。現場には、日本では絶滅したはずのオオカミの足跡が…。愛妻を殺された動物学者・城島の必死の追跡が始まった。第19回新田次郎文学賞受賞の傑作。(解説・吉野 仁) 内容(「BOOK」データベースより) 雪深い東北の山奥で、主婦が野犬とおぼしき野獣に喰い殺されるという凄惨な事件が起きた。現場付近では、絶滅したはずのオオカミを目撃したという噂が流れる。果たして「犯人」は生きのびたニホンオオカミなのか?やがて、次次と血に飢えた謎の獣による犠牲者が…。愛妻を殺された動物学者・城島の必死の追跡が始まる。獣と人間の壮絶な闘いを描き、第19回新田次郎文学賞を受賞した傑作冒険小説。 内容(「MARC」データベースより) 東北の山村で、動物行動学者・城島の最愛の妻が惨殺された。その傷痕から何ものかの野性動物によるものと考えられたが、誰もその正体を特定できない。だが、城島の結論は、絶滅したはずの「ニホンオオカミ」にいきついた…。 --このテキストは、絶版本またはこのタイトルには設定されていない版型に関連付けられています。 著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より) 熊谷達也 1958年宮城県生まれ。東京電機大学理工学部卒。97年「ウエンカムイの爪」で第十回小説すばる新人賞を受賞し、デビュー。著書に「漂泊の牙」(第十九回新田次郎文学賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)

    0
    投稿日: 2017.03.10
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    期待とは違う展開で少し残念。動物モノも民俗学的なモノも好きなだけに惜しい。 無理に、現代ミステリに仕立てる必要は無かった。それでも水準はクリアしてると思うし楽しめた。直木賞を取っている作品もあるので、そちらも期待して読みたい。

    1
    投稿日: 2015.05.30
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    入院中に読みました。暇でしょうがない入院生活の中で一気に読んでしまいました。主人公が犯人の生き物に憎しみをぶつける訳ではなく、そのような生き物を造った人間に復讐をするというところが良かったです。

    0
    投稿日: 2014.03.18
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    東北の雪深い地方で、愛妻を殺された動物学者の城島。 狼なのか野犬なのか、事件を追い始める城島、テレビのプロデューサー恭子、鳴子警察署の刑事堀越。 狼の生態についてや、サンカといった民俗学についてなど、あまりよく知らなかった分野だが、興味深く読めた。 東北の厳しい自然の描写や、その中で狼を山の神と崇めて生きていた人たちの思いが伝わってきて、非常に良かったと思う。

    0
    投稿日: 2014.02.03
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    3.5点 もっと、動物と自然の冒険小説を期待してなので、う〜ん、 前半は面白かったが、後半は無理がある。

    0
    投稿日: 2013.06.14
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    東北の山奥で、謎の獣により人が喰い殺され、「オオカミだ」という噂が流れる。妻を殺された動物学者の城島が追う先にいるのは、はたして…。 完全な動物ものではなく、半分はミステリ。それでも、日本では絶滅したはずの狼というロマンとスリリングさ、装備や動きの描写が真に迫って面白かった。

    0
    投稿日: 2012.12.06
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    幻のニホンオオカミに関する話かと思ったら、出だしはミステリ、中盤で凶獣の正体は明らかになるが、ここから一転、謎の山間漂泊民・山窩を巡る戦後史となる。信じ難いが、一応そういう説もある様だ。話としては面白い。最後に姿を見せる7匹の…。ところで狼と言えば、和歌山と奈良の県境沿いに、古より「谷幽かにして嶺遠し因りて無果という」と説かれた果無山脈が広がっている。山低くアルピニズムとは無縁の地であるが、その山懐は果てし無く深い。山の斜面をツチノコ転がり大蛇が道を塞ぐ、夜には狼の遠吠えが聞こえると言う。未知動物の聖域。 “ガオー”の次は“ウォー”! 2012年09月07日

    0
    投稿日: 2012.09.09
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    読者を飽きさせないストーリーや展開のスピードにくわえ、登場人物それぞれの描写も丁寧で、専門的な情報も豊富。 「邂逅の森」を読む前にと思い、入門編として読みましたが、十分に面白かったです。ファンになりました。 他の作品も読みたくなりました。

    0
    投稿日: 2012.08.14
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    このレビューはネタバレを含みます。

    民族学、歴史学、 動物学を巧みに組み合わせ、サスペンスなどエンターテイナ的な要素も入れ込み、読者を最後まで飽きさせない秀作。特に漂泊民と狼との関係、とても興味深い。 個人的にはあまり流行り小説のようなエッセンス、例えば安っぽい恋心とかは極端に言えば不要で、ベストセラーにならなくてもじっくり多様な角度から読ませてくれるかんじでもいいかなと思いましたが、それではここまでハマって読んでないか(苦笑)。 無駄な描写と必要な描写があるけど、この作品は断然後者。特に山でのシーンは。逆に言えば、それだけ私が山に対して無知だっての裏返しですが。 熊谷作品は、まだ三作品目なので、次が楽しみです。特に「マタギ三部作」は。 読了の際、気になったキーワード 「獣と人間」、「狩猟と駆除」、「恐怖と恐れによる畏敬」、「狼と山の神」

    0
    投稿日: 2012.07.31
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    狼好きは読めというレビューを読んで、本書を手に取ってみました。深い雪山での追跡、日本狼の存在、謎の漂白の民。どれも興味深い内容でした。

    0
    投稿日: 2012.05.02
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    上司に借りて読んだ本。 冒険小説+サスペンス(ミステリー)的な感じ。 描写が丁寧。 前半の謎が残されてる部分とかは面白かった。 次第に明らかになってくるといまいち入り込めなかった。 参考文献とか多くて、しっかりと作り込まれてるっていうのは伝わる。 ニホンオオカミ マタギ サンカ 東北 殺人 民俗学

    0
    投稿日: 2012.01.31
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    ニホンオオカミは現存するのか、というところまでは面白く読んだが、殺人あり、家系の謎あり、雪崩の恐れあり、とありあり続きがもったいない。

    0
    投稿日: 2012.01.26
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     雪深い山中のログハウスで愛する妻を野獣に食い殺された動物学者の城島。足首を噛み砕かれ、喉元を鋭い牙で刺され、腹を食い破られるという凄惨な現場写真をみて、その顎力の強さから大型犬の仕業ではないことを悟る。妻はオオカミに殺されたのか… しかしニホンオオカミははるか昔に絶滅しているはず。悲しみを胸の奥深くにしまい、城島は妻を殺した獣の正体を雪上に追う!  ニホンオオカミの詳しい生態と、農業や林業を生業としていた人間との共生関係、そして山を生活の場としていた漂泊民・サンカ。昭和の初期には失われてしまっていたそれらの古き山村の民俗文化を織り交ぜながらも、城島が一本気な行動で謎の獣を追い詰めて行く闘いの描写が非情に骨太で緊迫感があります。  次第に明らかになる獣の正体。その影に見え隠れする自然の摂理を無視した邪な人間の意思。冒険小説としても一級品ですが、ミステリーとしての展開もよく出来ていて一気に物語の世界へ引き込まれていきます。  「新田次郎文学賞」という冠に恥じない名作です。

    0
    投稿日: 2011.08.19
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    獣臭さが伝わってくるような小説。 野生や自然を描きかたが抜群の作家さんですね。 内容は若干都合が良いけれど、過去から現在につながる風習や言い伝えが絡み合う所はさすがです。 現代人が忘れてしまった自然への畏敬の念を思い出させるような話です。

    0
    投稿日: 2011.07.14
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     東北や北海道などの民族や風土をモチーフとした作品に定評のある熊谷達也の小説。他の作品に比べ方言を使っておらず、非常に読みやすいのが特徴と言えるだろう。  野犬に妻を殺された男がその犯人を追う。というストーリ。テンポが良く、冬山の描写も非常に上手い。  しかし最後の展開が少し強引。核心部も、狼の生態をある程度知っていないと飲み込めないような気もするし、知っていればそれはそれで逆に「うん?」となってしまう。ニホンオオカミ発見シーンは本当に必要だったのかなぁ… そして犯人と対峙したと思えば、まさかのバトルパート。いきなり少年ジャンプで描かれるバトル物を読んでいるような気分になってしまい、それまで描写していた冬山や自然の美しさ,厳しさの余韻を殺してしまった。 惜しい、とても惜しい。そう感じてしまう作品だった。

    0
    投稿日: 2011.06.24
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    この人の作品はスリルがあって最初は凄く引き込まれるんだけれど、ラストが拍子抜けの感じがある。迎え火の山もそんな感じ。 こういう作品でも恋を絡めてくるところがけっこう好きだったりする。

    0
    投稿日: 2010.11.27
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    オオカミなのか?得体の知れない何かなのか?って 前半ゾクゾクしながら読んでたんですけど、ちょっと、ネタ晴らし唐突すぎるよ・・・ そっからたいして盛り上がりないまま、なし崩し展開。 偶然に偶然が重なりすぎちゃってもはや筋書きが破綻してる感じ。 オオカミに惹かれる人の気持ちもなんか理解しがたいしムリヤリ感があって、なおさら。。。

    0
    投稿日: 2010.03.20
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    いや~、面白すぎ。 一気に読み入ってしまいました。 東北を舞台に、ニホンオオカミを題材として物語が進んでいきます。 サスペンス、推理小説の要素もふんだんですが、山の中をマタギ並に駆け抜ける、アニマルトラッカーは凄いです。 雪の山々が目に浮かんできます。 本書は、第19回新田次郎文学賞を受賞した作品だそうですが、納得です。 熊谷達也、ますますはまりそうです。

    0
    投稿日: 2010.02.14
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    雪山の描写の迫ってくる現実感が凄く好き。 山って開けているように見えて実のところ閉塞感が凄い場所だと思う。 舞台が結構ご近所なのでちょっとニヤニヤさせられました。

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    投稿日: 2009.02.09
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    冒頭で衝撃を受け、そのままテンポ良く引き込まれて一気にラストへ。 文章が、ほんと良くて、背景描写もスラスラっと頭に入ってきて、まさに雪山に狼を追う主人公になりきりでした。

    0
    投稿日: 2008.10.07
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    11/7読了 狼を追いかける動物学者が自分の妻を食い殺される。それから人間模様がどうのこうのとか。

    0
    投稿日: 2007.11.10
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    2007.10.19 了/ とても大胆な設定.スリルあふれる展開,民俗学・動物学の専門知識による裏づけ,そして家系の絆・家族の愛からなる人間ドラマ.小説という枠で言えば文句なく中身が詰まった作品.読後感としては大作にめぐりあえた喜びと同時に,「で,結論は・・・?」誰一人として幸せになった人がいないのかな.最後の文章が「笑顔」だった割には.

    0
    投稿日: 2007.10.21
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    動物行動学から民俗学まで幅広いミステリです。 最初の殺人から、臨場感があってほんとに怖かった。 ニホンオオカミがほんとにいるのかも、、、と最後まで私に夢をくれた本です。

    0
    投稿日: 2006.06.25