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powered by ブクログイスラム神学・法学専門のイスラム教徒(スンニー派)・中田考氏からキリスト教シンパを自称される内田氏が聞き出すという対話。副タイトルとは異なりほとんどがイスラム教の考えを中田氏が話す内容。イスラム教はキリスト教よりむしろユダヤ教との共通点が多いことを感じた。中田氏は灘中・高出身で東大では「駒場聖書研究会」に所属していたが、キリスト教かイスラム教で悩み、アッラーが慈悲の神だからという理由でイスラムを選んだとのこと!イスラム諸国の連帯を謳う憲章を掲げるイスラム協力会議(OIC)が統一を図るものではなく、むしろ「相互に主権を尊重=縄張りを侵さない」ものであり、分裂の現状を固定化し、既得権を守るカルテルであるとの中田氏の説明に、パレスチナ問題を巡る、イスラム世界が連帯して援助の手を伸べない冷淡さの背景を知ることができる。だからこそ中田氏はカリフ制の復活を主張しているのだそうだ。イスラム教から見た逆転の発想でイスラムこそがアブラハム以来のオリジナルであり、ユダヤ教はユダヤ民族によって、キリスト教はイエスによって改変されたものだとの考えているとの説明には「成程!」という感想だった。
1投稿日: 2023.11.15
powered by ブクログ一神教、特にイスラム教についてとても勉強になる。今まで知っているつもりだったものをより深く知ることで認識が180度変わるということもある。 内容には著者の主観的なところも多少含んでいるが、カリフ制復活論なども大変興味深い。
0投稿日: 2023.08.13
powered by ブクログユダヤ哲学の内田先生と、カリフ制再興を目論むハサン中田先生のゆるゆる対談。 丁々発止の対談じゃなくて、縁側で日向ぼっこしつつ好々爺二人が大風呂敷を広げる、といった風情のほのぼの対談。 でも中身はめっちゃ刺激的で脳みそを刺激される本やったよ。うん。なかなかこれまで想像もしたことのないような世界観。
0投稿日: 2023.03.11
powered by ブクログ読み進める中で霧が晴れていくかのように「なるほど」が連発。 イスラーム学者の中田先生と思想家・武道家の内田先生の対談によって、話が立体となり立ち上がるような感覚になった。 内容もそうだが、おふたりの対話に対話のあるべき姿を見たように思う。
0投稿日: 2022.03.16
powered by ブクログ大学時代に中世ヨーロッパ史を専門としていて、キリスト教の考え方や歴史はある程度勉強していた。その中で、現代日本においてイスラームを信仰する人というのはどのような感覚・価値観を持っているのか非常に興味を持っていた。そのため、本書を通してムスリムの考え方の一端を窺い知ることができて良い体験ができたと思う。内田氏中田氏の考え方や主張は極端だなと感じる部分もあったが、中東情勢を西洋的日本価値観で見ていた自分にとって、新たな知見を与えてくれた。中東情勢は非常にややこしく腑に落ちないな〜と言う人は読んでみると理解の助けになるかもしれない。自分がどの考えを選択するかは置いておいて、自分にない知見を得ると言うのは良いものだなあと思わせてくれる一冊だった。 2021年3月
0投稿日: 2021.04.04
powered by ブクログイスラム、ユダヤ教に関する討議はもちろんとても勉強になったし面白かったのだけど、現在のアメリカ主導のグローバリズムに関する話が特に面白かった。 今の英語教育、グローバル化というのは結局日本が繁栄する手段というよりアメリカ主導の資本主義の中で個人プレーでどう成功するかの手段にすぎない。わたしもなんとなくグローバル人材という耳触りの良さで英語を勉強したりや海外勤務を希望したりしていたのだけど、自分が目指していたものは一体何なんだ??と考えさせられた。 もう少し自分の働き方というか、行動の軸を詰めて考えたい、と思わせられた本だった。内田樹の本ってだいたいそうなるんだけど。
0投稿日: 2020.06.21
powered by ブクログ非常に面白い。イスラーム学の第一人者、中田考と内田樹の一神教問答。イスラム教とキリスト教、ユダヤ教の共通点と違いがわかるとともに、イスラム、西洋諸国、日本などの国の成り立ち、文化、歴史、政治、関係性等々が見えてくる。 P48で中田氏が「日本では「ケチ」と言う時、強欲と吝嗇を分けませんが、イスラームにおいてはまったく違う概念なのです。強欲なのは構わない。しかし吝嗇は最大の悪口なのです」と発言したのに対し、「内田氏は嫌煙という発想は本質的に吝嗇の文化」と話を展開する。 なるほど、日本も煙草を分け合うような文化から西洋風に変化してしまったけれど(領域国民国家)、イスラムは今も共有の文化なのだ。 P92からの「日本とユダヤの意外な関係」も目から鱗。1900年ごろ、ニューヨークの銀行家ジェイコブ・シフは、ロシアで行われていたポグロムについてロシア皇帝に恨みを抱き、当時ロシアとの開戦に備えて戦時公債の引き受け手を探していた高橋是清と会ったことを奇貨として日本を財政的に支援してロシアを打倒しようと考え、実行したという話。シフと世界のユダヤ人の金融のネットワークの支援で合計二億ドルの戦費を調達できたことで、日本は日露戦争に勝てたのだという! 最後に中田氏はカリフ制の再興を主張。1924年にオスマン帝国が解体し(カリフ不在となった)、伝統的なイスラームのあり方を捨てたたことにより、かつてあったネットワークや共生の感覚、施しの精神がうまく発揮されず、国家間、派閥間の争いや貧富の差ばかりが助長されることになったという。そこでカリフ制を復活させ、すべてのムスリムが一つの神による一つの法に従うことによってムスリムとして生きる――その秩序ある生き方を蘇らせたいという。
0投稿日: 2019.12.11
powered by ブクログhttps://shinsho.shueisha.co.jp/kikan/0725-c/ イスラーム学の第一人者と内田樹の一神教問答 何が世界を動かしているのか? 「ユダヤ教、キリスト教、イスラームの神は同じ」「戒律を重んじるユダヤ教とイスラームのコミュニティは驚くほど似ている」「千年以上にわたって中東ではユダヤ教、キリスト教がイスラームのルールに則って共存してきた」。なのに、どうして近現代史において衝突が絶えないのか? 本書は、日本ではなじみが薄い一神教の基礎知識を思想家内田樹とイスラーム学者中田考がイスラームを主軸に解説。そして、イスラームと国民国家、アメリカ式のグローバリズムの間にある問題を浮き彫りにし、今後の展望を探る。 [著者情報] 内田 樹(うちだ たつる) 一九五〇年東京都生まれ。思想家・武道家。神戸女学院大学名誉教授。専門はフランス現代思想、武道論等。著書に『私家版・ユダヤ文化論』(文春新書)等多数。 中田 考(なかた こう) 一九六〇年岡山県生まれ。イスラーム学者。同志社大学神学部元教授。専門はイスラーム法学・神学。哲学博士。著書に『イスラームのロジック』(講談社)他。
0投稿日: 2019.10.26
powered by ブクログレヴィナスを中心にユダヤ思想を主な研究領域としてきた内田樹が、イスラーム学者の中田考を招きイスラーム思想の現代的可能性について対話をおこなっています。 ユダヤ教とイスラム教というバックボーンのちがいだけでなく、さらに国民国家が破滅的なクラッシュを起こしてしまうことの危機を訴える内田に対して、中田は「カリフ道」の復興を説くという点でも、両者の立場にはかなり大きなちがいがあるのですが、本書ではアメリカを中心とするグローバリズムへの対抗思想という点で両者の議論は一致点を見いだしています。もっとも、だからといって刺激に欠けるということはなく、まったく異なるバックボーンからともにグローバリズムへの批判がみちびき出されてくるというところにおもしろさを感じました。
0投稿日: 2019.09.19
powered by ブクログ目からウロコでした…ってわたしはキリスト教徒じゃないですけど。 イスラムに対する考え方がすごく変わった。そしてグローバリゼーションはアメリカの推し進めるビジネス的な戦略であるということも。 今英語で授業する学校に勤めてる。日本人なのに英語で授業してる。すごく違和感なんだけどね。まぁそういう学校があってもいいと思うの。 たださ、思うのはなぜ彼らが英語を身につけるためにこの学校にいるかってことなんだよね。 痛いこと書いてあったな。同年齢集団からアドバンテージを取るためであって、インターナショナルな人間を育てるためではないと。目的はひたすらに内向きであると。 少数の子はきっと目的を持っていたり、最初は目的なんかなくても外向きな考え方に変わっていくことのできる子たちだと思う。でもきっと違うんだよね大部分は。私たちはそれをどう引き上げていくのかっていうのが課題になるんだと思う。 私の目指すところっていうのが不明瞭で。そのためのヒントをもらえたって気がする。「真の国際人を育てるということ。」っていうか。互いの違いをしっかり認め合うことができる。自分のできることを人のために貢献できるような人間に育てる。 そのことが主軸になっていくのかなと、ちょっと思った。
0投稿日: 2019.07.17
powered by ブクログ内田: ユダヤ教、イスラム教、キリスト教は互を相互参照しながら体型を築いていったkという気がしますね。(略)進行の深さを魂の純良さを持って示すのか、学識の豊かさでし召すのかというあたりの力点の置き方がこの3つの宗教では微妙に違う気がします。 キリスト教⇒人間の魂の清らかさ ユダヤ教⇒知性的な成熟 イスラム教⇒両方 イスラム教はもともと遊牧民の宗教。つまり、国境自体を意識しない。クロスボーダーな集団だった。これは国土、国民を絶対とし、国境を死守する、現在の「国民国家」とは折り合いが悪い。 いま「グローバリズム」が叫ばれているが実態は「汎アメリカ化(アメリカン・グローバリズム)」。だが、その勢力を伸ばし、世界を「フラット化」するにはイスラム教は邪魔。 なぜなら、イスラム教は同一の儀礼、儀礼の言語、同一のコスモロジーを共有しているので「汎アメリカ」の強力な対抗勢力となりうる。 だが、そのイスラム圏を分断するために、欧米の宗主国はそれぞれの支配層へエージェントを残していった。彼らは国家の利権の名のもと、自らの権益を守るため、イスラム圏の分裂を固定化している。 アメリカはダブルスタンダード。 日本や韓国の非イスラム圏は自由貿易によって市場を解放させ、食料自給率を低め、英語公用化か勧め、固有の文化や商習慣を廃絶し、国民国家としての自立性・主体性をなし崩し的に無化していく。 逆にイスラム圏には正当性の乏しい独裁国家を応援して、境界線を厳しく分断し、内部の連帯が取られないようにする。 イスラーム的に正しい政府をつくろうとすると、国を超えてムスリムが選ぶカリフが必要となるが、それは国民国家に縛られたままでは難しい。 だが、イスラム圏の分裂を修正するために著者のひとりである中田氏は「カリフ制復興」を掲げている。そのため、アメリカには目をつけられている。 <感想> イスラム圏が国民国家と折り合いが悪く、下手をすると『不倶戴天』になってしまう道筋は、内藤 正典著「イスラームから世界を見る」からでもぼんやりとはうかがい知れた。 が、本書では内田氏と中田氏では「国民国家」の是非について対談を通して、その点がもっとはっきりと指摘されている。 特にアメリカのアレルギーとも言うべき激しい拒絶反応の理由がよりはっきりした。 が、いくら「カワユイ」が相手の攻撃衝動を削ぐための戦略だと言われても、「みんなのカワユイ(^◇^)カリフ道」のネーミングセンスはどうかとおもう(笑)
0投稿日: 2018.12.22
powered by ブクログ【由来】 ・ 【期待したもの】 ・ ※「それは何か」を意識する、つまり、とりあえずの速読用か、テーマに関連していて、何を掴みたいのか、などを明確にする習慣を身につける訓練。 【要約】 ・ 【ノート】 ・
0投稿日: 2018.10.28
powered by ブクログ才気煥発というか、様々な思いつき・アイデアを展開する内田に対し、イスラームの立場から具体的かつ穏当に応じる中田。しかしその中田の主張が「カリフ制」という、ややアナーキズム的なユートピア思想であるところがおもしろい。そうした視点からながめた、現在のアラブ世界の政治状況が自分には目新しく興味深かった。
0投稿日: 2017.06.06
powered by ブクログ[次なる潮流へ向けて]国家やイスラームを中心とする宗教について2人の専門家が縦横無尽に語り合った作品。次世代の共同体を担保するシステムやネットワークはどのようなものであるべきかについて、新鮮な議論が交わされています。対談者は、哲学者のエマニュエル・レヴィナスを集中的に研究した思想家の内田樹と、大学四年生のときにイスラームに入信した学者の中田考。 イスラームの政治動向について、積極的に1人称を用いて語ることのできる数少ない日本人である中田氏の考え方は、多くの日本人にとってイスラームのある側面を解する際に非常に有意義ではないかと思います。また、反グローバリズムという点で中田氏と共鳴しながらも、日本人という視座から国民国家の持続を希求する内田氏のポジションが、中田氏に対する迎合でも拒絶でもない微妙なスポットに会話を落とし込んでいる点も読み応えがありました。 〜西欧のキリスト教は結局政権に関わるんです。なぜかと言うと、彼らの政教分離の原点は、「世俗」と「宗教」の分離ではなく、「国家」と「教会」の分離だったからです。〜 めっけもん的な新書でした☆5つ
0投稿日: 2017.03.02
powered by ブクログ中田さんと内田樹さんの対談で、内田さんがうまいこと中田さんの考えを引き出してると思う。中田さんの考えは他の著書でも書かれてるようなことなんだけど、例えばカリフ制に至る道としてEUのようにまずは人と資本と移動を自由にしましょうってこととか具体的な話があった。
1投稿日: 2016.02.13
powered by ブクログテロ関連でお勉強。面白かった。たしかに今のグローバリズム一本化体制は少々危険でもあり、こちらのサイドからみるとカリフ性もそんなに悪いものにも見えない。 日本の知性が今はアニメや漫画産業に吸収されているというのはなんとなく同意。一部だけどね、一部。あと信頼やコミュニティの話も結構良かった。 もっと詳しくは中田さんの別の書を参照。
0投稿日: 2015.12.03
powered by ブクログ2014年6月、テロ組織ISILの指導者がイスラム教の指導者であるカリフに就任して、カリフ制を復活させることを宣言した。この事件より前からイスラム学者の中田考氏がカリフ制の再興を訴えていたと知り、本書を手に取ってみた。 本書はユダヤ哲学の研究者でもある内田樹氏との対談をまとめたものであるが、前半は内田氏の視点からの比較文化論やグローバリゼーションへの警鐘が中心で、中田氏の視点からの中東情勢分析、イスラム的世界観は後半に述べられている。興味深いのはやはり後半の方で、現代にカリフ制を再興させる意義については、なるほどと考えさせられるところはある。しかし、この本の内容だけで何かを判断できるほどでもないというのが正直な感想。 中東やイスラムは地理的にも、感情的にも遠い世界で、あまり縁のない話というのが多くの日本人の感覚だったと思うが、もう他人ごとでは済まされない状況になりつつある。まずは様々な視点から現代を見ることから始めたいと思う。
1投稿日: 2015.03.14
powered by ブクログイスラム教や現在取り巻いてる世界情勢に関して関心を持って理解していく事で少しは何か自分に出来ることの糸口が見つかるのではと思う。この本で今まで知らなかった基本的なイスラム教について理解できたので、更に知識を深めていきたい。
0投稿日: 2015.02.22
powered by ブクログ下の弟に薦められ読んでみる。 思想家、内田樹氏とイスラーム学者中田氏との対談。 殆どイスラームの事を知らなかったので勉強になる。 アメリカの世界戦略は、すでに国家を形成している非イスラーム圏に対してはグローバル化を進め、国民国家を解体する方向で圧力をかける、元々遊牧民で国、自分の領土と言う概念が薄いイスラーム圏に対しては逆に国民国家を強化し規制しやすい体制に持っていこうとしている。と言う意見は面白いが、イスラームの中でも利権に目が眩みまた宗派の違い、自己利益の為に資本主義に同調するものもいる。現在の混乱をアメリカのせいにしているように聞こえるが、イスラームの中でも団結して資本主義にNOと言えればこんな混乱にはならないのではとも思う。 イスラームの国々でもこれからますます豊かになっていくと思うが、その中で「富を分け合う」文化を成熟させていけるか、資本主義の欲に負け、シフトして行ってしまうのかは、イスラームの人達の心の問題ではないだろうか。 【学】 イスラーム 礼拝を日に5度 豚と酒禁止 男性の服装は膝からお臍までを隠せ 偶像崇拝禁止 ラマダン、施しの文化、食べ物、水が少ない土地で皆で分け合う、共有の文化 ・イスラームの宗教感 イスラームこそが、アダム以来の予言者たちの宗教、オリジナルであり、キリスト教はイエスの福音を直弟子の後に続く世代が謝って解釈し歪曲して作り上げたもの。ユダヤ教はモーセの律法をイスラエルの民が歪曲、改編を重ねたものをラビ達が集大成したもの。 ユダヤ教、キリスト教、イスラームの3つの宗教の共通理解として、人類の太祖アダムこそが神から教えを授かった最初の人間です。 アダム、ノア、アブラハム等はすべてイスラームを説いた予言者であり、モーセ、タビィデ、ソロモン、イエス、ムハンマドは、このイスラームを説く予言者の系列に属するとイスラームは考える ・ハラール イスラームが食べてよいものを許可する「ハラール」だが、むしろイスラームの教養に反する大罪だと思っている。本来ならば、個々の食べ物については、一人一人が神に聞き、自分で決めるものが、権威を装ってハラールを決めている。イスラームには聖職者はいない。 昔は国境何てものは無かった。帝国主義列強の国とり合戦で切り取られた領域が元となり、それが後に独立して国家になった。
0投稿日: 2015.02.19一神教の「原理」を考える異色の入門書
ハサン中田考が一般に有名になったのはやはり、「イスラム国(IS)」を巡る様々な事件で、 「カリフ制再興」を掲げるイスラーム学者である中田氏が関与したとされたり、 (アメリカ国防情報局には要注意人物と認定されている) 後藤健二さんらが人質になったとき、IS幹部と面識があるため、 パイプ役を買って出ようと記者会見を開いたあたりからだろうか。 中田氏は同志社大学の元教授で現在も客員教授であるが、一般に発信するのは 「皆んなのカワユイ(^◇^)カリフ道」という文字の入った謎のTwitterが中心(現在は自粛中)で、 おそらく「怪しい人」として、知る人ぞ知る存在であろう。 (現在『俺の妹がカリフなわけがない!』というライトノベルを執筆中とのこと(*゜Д゜)) そんな中田氏が、かの有名な内田樹氏との対談というのは、いろんな意味で興味深い。 中田氏はムスリムとしても特殊である。 カリフ制というのは、イスラーム成立期の制度である。 それを21世紀において実現することを、そのために国民国家の撤廃を主張しているのだから いろいろな意味で「普通」ではない。 本書を見ても、そうだ。 中田氏は、イスラーム原理主義団体であるムスリム同胞団を厳しく批判する。 神の定めたイスラーム法と「革命のジハード論」に照らせば、 イスラーム法をないがしろにし、人間が定めた法律に基づく 民主主義の選挙制度によって成立した背教的な政権が イスラーム政権であるはずがありません。 この理論はイスラーム法学者としては、ある意味正しいのだろう。 同胞団は「原理主義」などではなく、イスラームの「原理」を無視した背教的な団体である、と。確かに。 だが、同胞団に限らず、多くのイスラーム国家は背教的な政権であり、 中田氏の説くような「神の定めたイスラーム法」に忠実に生きている人間はごくわずかである。 また、宗教的に「食べてもよいもの」を許可する「ハラール」に対する批判も 「神の大権の簒奪に等しい大罪」と断言する。 確かにイスラーム法学者として的確であろう。 これは、一神教であるキリスト教の「人を裁くな」の理由とも同じで、 それは「神の領域」だからである。 その通りだ。 しかし、やはり多くの人間は、「神の領域」を人間に求めてしまう。 そういう意味で「背教者」でないムスリム、キリスト教徒、ユダヤ教徒が、 世界に一体何人いるだろう? イスラームについて知るなら山内昌之氏、小杉泰氏、酒井啓子氏、内藤正典氏など、 様々な立場から優れた著作があるし、一神教ならば、キリスト教まで広げると 数え切れないほどの名著がある。 しかし、やはり、ここまで徹底した原理主義的な主張を日本人による対談という形で気軽に読める(内田氏の聞き出し方がまた上手い)というのは他にはないだろう。 いや、原理「主義」ではなくて、「原理」を語っているのだ。 「一神教と国家」の本質をするどく突いているが故に、 異色で奇怪な印象を受ける。 ということは、実際のところ、世界に「一神教」の人間など殆どいないのではないか、 などと思ってしまった。
10投稿日: 2015.02.16
powered by ブクログ自分のフレームでの理解では、異文化を理解することはできない。イスラムを理解するには、フレームの根本を問い直すことになる。 イスラム国を「国家」という概念では、とらえきれないのは、ここにある。 そして、解決への道筋もこの二人の対話のような方向にあると思う。
0投稿日: 2015.02.09
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
イスラム教、ユダヤ教、キリスト教が広まった土地の背景と考え方の違いなど、なるほどと思うことがたくさん。 荒野の宗教であるイスラム教、ユダヤ教が他者への喜捨を重視するのは、そうしなければ、相手が死んでしまうから、一方でキリスト教は農耕と結びついたので、自分のテリトリーを守ろうとすること、など納得。グローバリズム=「アメリカスタンダード」であり、イスラムという他の文化背景を排除することが、資本主義には都合が良い、という件にはハッとしました。同時に読んでいるエーリッヒ・フロムの「愛するということ」にもこの資本主義的グローバリズムについては同じ観点があり、人間の思想は50年たっても変わっていないということに驚いた。
0投稿日: 2015.01.24
powered by ブクログ明通寺読書会 今月の本 花木 信徹さん担当。私は2回目で読んでいると思っているが、真ん中あたりほんとに面白い。今 起きている人質事件後もこの中田さんの視点で見ないから間違いが起きているように 私には思えます
0投稿日: 2015.01.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
世界3大宗教でありながら、実はよく 分かっていないイスラム教。 ・苛烈なイメージがあるが、何故10億 を超える信者がいるのか? ・何故、欧米と衝突するのか? ・同じ中東の砂漠を起源とする一神教、 ユダヤ教とキリスト教とは何が違うのか? こうした疑問にわかり易く答えてくれる一冊。 特に、欧米の「領域国民国家」やアメリカの 「グローバリズム」と根本的に相容れない イスラムの考え方が興味深い。 日本人イスラム学者とユダヤ教に造詣が深い 思想家との対話形式で読み易く、私にとって イスラム教の基礎知識を知ることができた 基本書でした。
0投稿日: 2015.01.17
powered by ブクログ思想家の先生とムスリムでイスラーム学者の先生の、対談。 なので副題に「イスラーム、キリスト教、ユダヤ教」ッてあるけど、基本的にイスラーム万歳、なお話。 正直、読んでてこんなに「むきーーーッ!納得いかーーーんッ!」て思ったのは久し振りだよ…。 確かにイスラームとキリスト教の身体性の違い、とか、世界情勢を欧米視点ではなくアラブ視点で見る、とか興味深いしなるほど、と思うとこもあったけれども。 だけどね。 「イスラームは共有し許す文化で、寛容である」 「イスラームは自分たちの宗教を信仰するようには決して強要しない」 「イスラーム法は女子供を殺してはならない、戦利品をどう分配するかなどのジハードのルールを定めている」 て、そういう宗教が、女性に教育を受けさせず、受けようとする女の子を撃ち殺そうとしたり、誘拐して奴隷として売るの? 身代金目的に一般人を誘拐し、お金が取れなかったら首を切って殺して、その映像を公開するの? それが、慈悲深い神様のすることなの? そのへんについての説明がさっぱりないので、ものすごく納得いかない。もやもや。 あああ納得いかない。
0投稿日: 2015.01.10
powered by ブクログ私達には理解しにくいイスラム教の教え、考え方が良くわかる貴重な本だと思います。読みやすいわりには色々考えさせられる本でした。沢山の人が読んでイスラム教を理解し紛争のない世の中になったら良いと思います。
1投稿日: 2014.12.17
powered by ブクログ日々、漠然と感じていたグローバリズムや資本主義に対する危機感への解決が、イスラム教にあったとは…。 中東情勢なんかもあり、つい色眼鏡で見てしまいがちなイスラム教に対する見方が変わります。 やはり、世界宗教になるだけあって深い。 それだけに、いまの歪んだ状態がなんとかならないものかと思います。
0投稿日: 2014.11.26
powered by ブクログこれはすごい。40年も生きていて一体何を見ていたのかと愕然とするくらい常識の転換した一冊。イスラームってそんなに悪くないんじゃないかと。。
0投稿日: 2014.11.19
powered by ブクログ【何故読みたいか?】 世界の情勢を知りたいから 内田樹さんの本だから 視点を変えて世界を観たいから 【ファーストインスピレーション】 読みやすい。 世界を騒がせている、イスラームのことを知りたくて読み始めたが、グローバル資本主義が目指す世界観、それに対抗するのが「食文化」という内田さんの視点に驚く。 金貨は貴金属だから、ある程度もっていると邪魔になる。は(笑)だけど、納得。紙幣は記号だからじゃまにならない。だから、増殖する。 「クロスボーダ」は国家に滅ぼされる。例)東インド会社。ならば、グローバル企業もいずれは国家に滅ぼされる運命か? イスラーム教だから、特殊な教義があるわけじゃない。ごく当たり前のことを示している。が、結局は人間が歪曲してしまう。 時間を置いて再読してみようと思う。
0投稿日: 2014.11.16
powered by ブクログ買う 内田さんの考えはTwitterを見ている限り、好きにはなれないのだが、この本は色々なものをガンガン壊しにかかっていて、とても良かった 特に、グローバル化についての意見は、それに関わる人は読んで頭の片隅にでも置いておくべきだろうと感じる 注は微妙
0投稿日: 2014.10.29
powered by ブクログ[ 内容 ] 「ユダヤ教、キリスト教、イスラームの神は同じ」 「戒律を重んじるユダヤ教とイスラームのコミュニティは驚くほど似ている」 「千年以上にわたって中東ではユダヤ教、キリスト教がイスラームのルールに則って共存してきた」。 なのに、どうして近現代史において衝突が絶えないのか? 本書は、日本ではなじみが薄い一神教の基礎知識を思想家内田樹とイスラーム学者中田考がイスラームを主軸に解説。 そして、イスラームと国民国家、アメリカ式のグローバリズムの間にある問題を浮き彫りにし、今後の展望を探る。 [ 目次 ] 序 レヴィナシアン・ウチダ、ムスリム中田先生に出会う 第1章 イスラームとは何か? 第2章 一神教の風土 第3章 世俗主義が生んだ怪物 第4章 混迷の中東世界をどう読むか 第5章 カワユイ カリフ道 補遺 中東情勢を理解するための現代史 跋 未だ想像もできないものへの憧憬 [ 問題提起 ] [ 結論 ] [ コメント ] [ 読了した日 ]
0投稿日: 2014.10.26
powered by ブクログイスラム国について興味を持ち読んでみた調度読んでうちに対談者の中田元教授もニュースで取り上げられるようになりタイムリーになった。内容はイスラームに関してユダヤ教やキリスト教に絡めての対談式の説明と中田元教授の独自論など
0投稿日: 2014.10.20
powered by ブクログイスラームのことがよくわかった。 知らないものは怖いもの。西欧文化ベースの思考回路では、イスラームはそもそもの議論の出発点からずれちゃうってことがわかった。目から鱗本。
0投稿日: 2014.10.20紙でも読んで、また電書で読み直しました
領域国民国家を廃絶しカリフ制を再興すべく行動されている中田考氏と、グローバリズムに抗し国民国家の延命を図ろうとされている内田樹氏による、ハイレベルで優しさに溢れる対談。いまイスラーム世界で生じている困難が我々の問題と地続きであることが垣間見える奇跡的な一冊です。 昨今のイスラーム国を巡るあれこれの、背景にある物事への情報も多く含まれています。あれはホンモノのカリフ(制)ではなさそうですが、カリフ(制)を思い起こさせたことは大きいと思います。
2投稿日: 2014.10.19
powered by ブクログ内田樹と今話題の中田考の対談を書籍にしたもの。イスラム世界とはどのような世界かについてを、他の世界との比較の上まとめ、今、混迷を極めている中東情勢について議論した上で、打開策としてカリフ制の導入を議論している。 対談形式をとっているためか、ところどころ話が飛んでおり、そこが不快に思えた(記述と文脈の不一致)。しかしながら、中田考はイスラム世界にどっぷり浸かっている人間であり、その主張には、一定の説得力を持つ(それへの賛否はともかくとして)。イスラム世界を理解する上では、目を通した方が良い書籍だとは思う。
0投稿日: 2014.10.17
powered by ブクログ中東のことが気になっていて、本書の著者である中田考さんが家宅捜索を受けるという事件が起きたので屋も立てもいられなくなり図書館から取り寄せて緊急読了。 イスラーム世界の存在によって西欧の推し進めるグローバリズムを相対化できるという目からうろこの発想を持てて、現政権下で推し進められるブローバリズムに感じていたたまらない閉塞感に風穴が開いた。ちょっと、一息つけたという感じである。 司馬遼太郎さんの「この国のかたち」を読んだ直後に読めたのも良かった。大きなスケールから観る人類の可能性というものがあるのだ。清々しい。 なるべく大きな人間になりたいな。 Mahalo
0投稿日: 2014.10.12
powered by ブクログイスラーム世界を知るのに対談形式で読みやすい。読んでいる最中、中田考先生がときの人になっており焦りましたがますます興味深く読みました。イスラームに国境なし。吝嗇はいけないことになっている。困っているものがいれば惜しみなく与えるがゆえにイスラームはゆるく領域国家と異なる共同体となれるはず。カワユイカリフ道の提唱にあるカワユイも困難な道のり、暴力的な宗派の対立を乗り越えるのに、カワユイが最強というある意味、相手を脱力させるネーミングでもってイスラーム本来の考えの浸透をはかるという策なのでした。
0投稿日: 2014.10.11
powered by ブクログイスラームの世界を内田先生と中田先生が対談方式で分かり易く説明した本。イスラームって考えると断食やらメッカに向かって礼拝するように厳格な宗教であると考えがちだが、やっている人にとっては習慣みたいなもんだからあんまり辛くなくみたい。あと、断食した後はただで高級料理を提供してくれるサービスがあるのには驚いた。結構イスラームって共同体としての機能を金そろえた宗教であり、それだからこそ宗徒が結構いるんだとしみじみと思った。
1投稿日: 2014.08.16
powered by ブクログ内田樹さんと、ムスリムでイスラム学者の中田考さんの対談本。 イスラーム文化圏のことは高校・大学でも習ったし、すでに聞き覚えのあることも少しはあったけど、中田さんご自身がムスリムというのがよかったのだろうな、新鮮でした。 相手の人格や内面云々じゃなく、砂漠で飢えている人がいたらとにかく食べ物あげるでしょ、という感覚が面白かった。すごく生命と直結してる、生きていくための法なんだなぁ、イスラームの教えって。この人たちは政治も学問も経済も、全部神様との約束がベースなんだから、政教分離や国民国家なんてのは押しつけても仕方ないように思う。それにしても、現地の人にしてみればタリバンのが米軍よりはよかったかもしれないなんて、ただニュース見てるだけじゃ思いつきもしなかった(もちろん、どちらも見方のひとつでしかないけれど)。 お金に利子がつかないとか、ケチ(吝嗇)と強欲は違うとか、いろいろと目から鱗でした。砂漠の遊牧民の感覚っていうのは、我々日本人にはなかなか知りがたきもの。
2投稿日: 2014.08.10
powered by ブクログ中田先生は東大在学中にムスリムに改宗し、現在はカリフ制再興を唱える変わった先生です。 ので、先生の語る宗教観や中東情勢にはそれなりのバイアスがかかってますが、ニュースで見聞きするポイントのつかみづらい話よりはずっと深く理解しやすいです。 そういう私も、西欧化された現代社会で無意識に生活するなかで今の社会システムやものの考え方を当たり前に感じてしまってるわけです。 (議会なんてのが神のアナロジーだとか考えませんわね、ふつう) そして日本も、アメリカ主導のグローバリズムが提案する人間と社会のありように飲み込まれつつありますが、 その点イスラーム圏の価値観は良い意味で全く異質です。 自分が当たり前であると感じていた価値観が、別の視点からみると違って見える。 イスラームについて学ぶことで得られることは多いでしょう。 カリフ制再興が成るかはわかりませんが、イスラームが今後の世界の動向のカギを握っているのは間違いなさそうです。
1投稿日: 2014.08.05
powered by ブクログパリダカ取材のTVクルーがペットボトルに自分の名前を書いていたら「こんな奴とは働けない」とイスラム人が怒ったという話がイスラムとは何かを象徴しているようでとても印象的。生死と共ににする旅仲間でそんな事しちゃマズイだろうってのは自分でも感覚的にはわかるのだが、占有意識の高い日本人はやっちゃうんだね。 神を同じくする一神教でも、3つに分裂した宗教の違い。各々が正当性を主張するのだろうけど、本著では基本的にイスラム押し。よって中立性には欠けている。 魂のキリスト教は神と人間が近い、知のユダヤ教は神と人間が離れてる、イスラムはその中間。告解制度がある内面重視のキリスト教は一神教としては異質。ノマドのイスラムとユダヤは近い。他方キリスト教は定住。ここに共有と占有の価値観の違いが出てくるという説明はなるほどという印象。 結局西欧の帝国主義支配がイスラム圏をズタズタにし、それが今日の混迷に繋がっている。が、グローバリズムという観点では非イスラムでは国民国家の解体、イスラム圏では国民国家の強化によってイスラムの団結を阻むというダブルスタンダードが展開されているというのは斬新な解釈で興味深い。 イスラムでは自然状態を「万人の万人に対する闘争」であるホッブスが間違いで、「自然権が実現された平和状態」と考えたロックが正しいというのはわかりやすい説明ではあるが、昨今の少女誘拐等々の過激な事件を目の当たりにすると、ちょっとどうなんだろ?という気もしないでもない。がこれも反欧米のジハードと言ってしまえば説明がついてしまうのだが。 イスラムの事は全く知らなかったのでいろいろと勉強にはなったのだが、本書がイスラムの真実と断定してしまうのも危険な気がする。 それにしてもイスラムの混乱状況と比較して、日本の植民地支配はうまく行き過ぎたのがあらためて不思議に思えた。それが「菊と刀」の成果なのか?元々宗教が根付かない土地柄・国民性なのか?この辺ももう少し考えてみたいと思った。
0投稿日: 2014.05.12
powered by ブクログ内田樹がやや話し過ぎの感がある。 普段彼の言っていることを話しすぎて、Blog読者や彼の本を読む人には飽き飽きする内容もないことはないのだが、 内田氏のはなしと日本人ムスリムでイスラム神学者という異色の経歴の持ち主である中田考氏の意見が見事な化学反応を起こしている。 内田氏自身もユダヤ教の専門家であるため、「一神教」というものへの理解に関してはぜひおすすめできる。 また「国家」と一神教、とりわけイスラームとの関係も目からうろこの知識や視点が多い。 日本人には見えにくいイスラームや一神教に基づく世界情勢をクリアーにしてくれる一冊。
0投稿日: 2014.05.11
powered by ブクログイスラームの世界とアメリカの世界がどのような構図で対立しているのか、その根っこのところをしっかりと見せてくれる
0投稿日: 2014.04.26
powered by ブクログ内田:たしかに今子供を学校に入れたりしている人たちって、目的は何かというと、外国で箔をつけて日本に帰ってきた時にいいポストにつかせようという、ごくドメスティックな考え方ですからね。日本で「グローバル」って看板を背負ってるとすげえと思われるからとか。アメリカの学校で学位取っても、アメリカの友だちができても、アメリカ社会でアメリカ人と競争する分には何のアドバンテージにもならないわけですからね。グローバルであることがアドバンテージになるのはドメスティックな局面においてだけである、と。(P.159) 内田:しかしアメリカって占領国の経営がヘタだなあと、しみじみ思うのです。イスラームの伝統と文化をちゃんと研究したのか、基本的に同害報復という考え方があるのですから、一人殺したらエンドレスになるとなぜわからないんでしょうね。(中略)第二次世界大戦の時、アメリカは日本のことを研究しましたよね。国務省がルース・ベネディクトを使って、この国民はこういう国民性だから、こういう統治の仕方をしなければならないと。成功したのは日本とドイツだけでしょうね。それ以降のアメリカの占領政策はまったくダメですね。ベトナムでも、アフガニスタンでも、イラクでも、ひどいことになった。占領するなら、それだけの準備がいると思うんですけど、アメリカのインテリジェンスも劣化しましたね。(P.176)
0投稿日: 2014.04.19
powered by ブクログイスラーム学者と思想家の対談形式で、イスラームの本質に迫る。中東情勢の背景がおぼろげながら見えてくる。
0投稿日: 2014.04.12
powered by ブクログ内田さんだからと読んでみたけど、自分は宗教の話はあまり好きではないことがわかった。 イスラムのひとたちが自分のものをあまり占有しない、おおらかなひとたちであることは印象的。
0投稿日: 2014.04.02
powered by ブクログいま起こっている事象についてたいへんわかりやすくしかも歴史的経緯を踏まえて論じてあるので、イスラームに対する表面的な印象を拭い去り、その本質から理解する出発点まで連れていってくれる好著。
0投稿日: 2014.03.31
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
先日読んだ本で経済における「利子」というものについて考えると、「利子」を禁じているイスラームというのはどういう考え方なのかを知りたくなりました。世俗化する前のイスラームは利子を禁じているだけではなく、貨幣というのは基本的に金貨、銀貨であり、それ自体の価値を超えるものではないそうです。交易によって生き延びてきた砂漠の民にとって、マネーはぐるぐる回すものであり、決して退蔵してはいけなかった。彼らにはマネーがマネーを生む、という事の危険性がわかっていたのでしょうか。そんなイスラームの世界も世俗化が激しく、資本主義的な考え方をする人が増えてきました。しかし資本主義に対するオルタナティブとして、イスラームという十六億人の人口を要する文化圏の存在意義は大きいと思います。本来イスラームというのは国民国家を超越した大きな概念であるそうで、国境線とかとはどうも食い合わせが悪いようですね。
0投稿日: 2014.03.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「イスラーム、キリスト教、ユダヤ教」となっているが、イスラームの内容が濃い。なんといっても中田さんご自身がイスラームでいらっしゃるので、イスラームのことが実感としてよく理解できた。形式的な概論というより、実感としての宗教論という感じ。 とにかく複雑でよく分かんないなーと思える世界情勢だけど、とにかく今何が起こっているのか、それは歴史的にどういう関わりがあるのか、実際にその世界に身を置く人はどう考えているのか、などがよく分かったし、それに対してなにが出来るというわけでもないけど、そういうことを知っておくことだけでも大切だな、と思う。 内田先生はいつでも私が漠然と思っていることを的確に言葉にしてくれるな~と、心の中で深く頷きながら読みました。
0投稿日: 2014.03.13
powered by ブクログ内田樹氏とイスラム学の第一人者であり 本人もムスリムである中田考氏の対談集。 イスラム関係の本を数冊読んだ後だったので イスラムとはということがおぼろげながらわかった 気がします。 イスラムの考え方と内田氏の反グローバリズムの 考え方は少し違う部分もあるのではと思いましたが そこに対しての対立はあえてなく、最終的には分かりあえた体になっていて、ちょっと不満が残る感じ イスラムの考え方ってどうしてもその表現が 過激な気がして。本質はそうではないのでしょうが。 中田氏のあとがきにも『万死に値する』とかという 言い回しがちょっと気になりました。
0投稿日: 2014.03.04
powered by ブクログ宿無しムスリムの中田考氏と内田樹氏が、イスラームを中心とした一神教と国家の相性の悪さ、遊牧民のイスラーム、農耕民のキリスト教、そもそも国家って何?(これは「おどろきの中国」とかいう新書にも出てきた問いだ)などをすごくわかりやすく対談している形式の本。 内田氏がいろいろな本に書いている「資本主義の最終形態」の恐ろしさ、これがこのような本に出てきてよかった。これがイスラームに何の関係が?と思うかもしれないけれど、そういう恐ろしい世界を回避するのに役に立つ考え方がイスラームには多く含まれていますよ、ということ。 あと国家や宗教を考える時に、漠然とまず国家という枠組みを思い描いて、その中にどのような民族がどれほどいて、そのうちのどれほどの人間が○○教徒であるという国家を上位に置いたトップダウン的な考え方をする人が特に日本人では多いと思うのですが、そういう考え方ではいつまでたってもあの中東のごたごたは片付かないのだと知った。話はほとんど真逆だったのだ。 第一章は「イスラームとは何か」で、年表的な解釈ではなく中田氏の生き方を紹介するような形で語られているので、とっつきやすかった。
3投稿日: 2014.03.04
powered by ブクログブログに掲載しました。 http://boketen.seesaa.net/article/390019991.html イスラームを内側からのぞく初めての経験 イスラーム信者にしてイスラーム神学・法学者の中田考と、思想家・武道科内田樹の対談。 面白い。 なによりも、イスラームの世界を内側から語ってくれるその話が、ことごとく初めて知ることばかり。 16億人もの人々が信仰し、信者が今も増え続けている唯一の世界宗教といわれるイスラーム。 ちょっとした解説書を読んだくらいでは、ただ不思議感が増すばかり。 ましてイスラム過激派の自爆テロや、シリアの内戦報道の悲惨さ。 身近に信者の知り合いがいて、ものの見方や感じ方を知る機会のあるキリスト教とは、距離感が違う。
0投稿日: 2014.03.02
