
総合評価
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powered by ブクログ星2.4 辛い点数にしたけど、悪くはないです。 全然悪くない。 でも、また読みたい、人に勧めたい、とは思えずの辛口点数に。 あとは、読んだ順番。 ひとつ前が「汚れた手をそこで拭かない」 やっぱ、これが良すぎて。 しかも、その良さが、手の届く範囲での気分の悪さ、という点だったがゆえに。 ホラーだから、ある程度ぶっ飛んだ設定や論法になるのはわかるけど、ちょっと遠すぎた感。 刺さる人にはブッ刺さって息の根止めるくらいの発想と文体なのは素晴らしいことと思いますが、私には、ちょっと飛び道具過ぎたかな。 2編のホラーで構成される。 1本目が表題作「玩具修理者」 どちらかといえば、こっちの方が好み。 でも、僅差。 男女が喫茶店で会話するだけの物語。 女が語る、幼少期の奇妙な思い出話。 女が住んでいた地域には、壊れた玩具をなんでも直すという男がいて… グロテスクな表現が多め。気持ちが悪い。 精神的にも結構くる感じ。 こういう不快感を与える腕前はすごい。 オチがバチーンッと決まりました。 道中は悪趣味な話、グロい表現でドヤってるだけでしょ?という印象だったけれど、このまどろっこしい会話の紡ぎ方も作者の味なんだろう、と思えてきたし、オチの決まり方は鮮やか。 2本目「酔歩する男」 これも、ほぼ男二人の会話のみ。 そして片方の男の思い出話。 思い出話、好きやな。 変な奴が変な話するの、好きやな。 「玩具修理者」では、生物の構造だとか、そういった理系の常識無視しまくりだったのに、こっちでは物理学だとか全開。 そんなところが面白いと思った。 あとは、名前の独特さ。 これ、最近そこに頼りすぎだろと少しだけ思う、千鳥の漫才に出てくる人物の名前が思い起こされた。これも作者の味なんだろうか、もう一本読んで確認しようか迷うところ。 「玩具修理者」とは別のベクトルでのめちゃくちゃさ。ホラーかと思ってたらタイムトラベル。 こういう理論が刺さる人には刺さる。 私にはあまり刺さらなくて辛い感想。 むしろ私は、この男が大学の講演が上手くいくかどうかに必死こいてて本来の目的を見失ってることが無性に可笑しかった。 いや、当人が必死なのはわかるけど、そこそんなに重要か?と思えて少し笑えた。 終盤の思考が侵されていく感覚の怒涛の文章であったり、脳に処置をする際に見た幻想のようなもの、その辺の表現には「心地よい気持ち悪さ」と言うべきか、矛盾する変な感覚になって、悪くなかったなー、と。 めっちゃ好きな人はめっちゃ好きになる。 そうでもない人には全然刺さらなそう。 私にはそんなに刺さらない。 こういう話、深掘りしたくなる、または物理学とか詳しいし好きです!って人にはいいんでない? そういうところ狙える作り手は素直に尊敬します。 ところどころ表現に良さがあるので、また別の作品を読むかもしれないです。
2投稿日: 2025.12.15
powered by ブクログ昔から根強い人気の本作【玩具修理者】 表題作はホラーだがミステリー要素もあり楽しめた! 残りのお話は理解するのが難しく、自分自身のまだまだ読書レベルが低いと痛感した・・・。
14投稿日: 2025.12.06
powered by ブクログ人生で初めて読んだホラー小説。 表題作『玩具修理者』の短編集とは思えない破壊力と『酔歩する男』の読書初心者ながらに感じた、「これ、なんか嫌」という感覚。 数年ぶりに読んだが、その読み心地は色褪せるどころか、昔抱いた感覚以上に、より凶々しい笑顔で迎えられるかのような、恐怖を感じた。 『玩具修理者』 「小林泰三」がこの作品の時点で出来上がっている。 いちいちグロい、いちいち会話がまどろっこしい、この読めば読むほど味がする「小林泰味」が50頁足らずの短編に濃縮されている。 読んだことない人は是非、登場人物である男の視点で読んでいただきたい。 『酔歩する男』 SF強めのホラー。 昔に読んだ時は上記の感想だったが、改めて読むと、結構怖い。 幽霊や化け物等は一切出ないが、根源的な恐怖を想起させる、拒みたくなる、受け付けたくない状況と文章が波のように押し寄せてくる為、好き嫌いは別れるが、かなりゾワっとする。
0投稿日: 2025.11.27
powered by ブクログ文庫版にて再読。 おびのりさんのレビュー読んだら凄いおもしろそうで、自分の好みっぽいと感じたので。 記憶はないんだけどずいぶん前に新刊本で読んだ思い出では★2にしてた。 さあ、今読むとどうなるか。 ・玩具修理者 ・酔歩する男 うん。やっぱり★2(笑) 好みではなかったな。残念。 ホラーなのにパズルっぽいというか、理詰め感がある。 「玩具修理者」は生命とはなんぞや~。 「酔歩する男」は時間とはなんぞや~。 みたいなことを問われてる気もする。SF感強め。 「玩具修理者」はわずか36ページの短編だから切れ味も感じられてまだよかったが、「酔歩する男」は中編だけに長ったらしくて眠い。おやすみ。 しかもそこで使われてるシュレディンガーの猫方式って嫌いだし(笑) 「玩具修理者」は読んでるうちに思い出したのも痛かった。前に読んだときも途中でオチが分かってしまってドンピシャだったっけ。 どちらもだけど、全体的にパサついてる感じ。 ホラーって、べっとり(?)して欲しくて。じめじめ、しっとり、べたべた、ぬちょぬちょ♪ 湿気が重要。乾燥嫌い。 ミステリーでも本格とか苦手だからそんな感じで俺とは合わなかったのかも。 そういやこの作者さんの「アリス殺し」だったかな。 たぶん読んだけど途中からパラパラ読みしてとりあえずオチだけ読んだ気がする。 ま、合わんってそういうことだね。
34投稿日: 2025.10.12
powered by ブクログ「玩具修理者」は、グロいけど分かりやすくて上手く短編としてまとまっていて良いと思った。 「酔歩する男」は悪夢のSFだった。変な名前の登場人物達。頭がこんがらがるけど、これはこれで面白かった。
0投稿日: 2025.09.22
powered by ブクログ「玩具修理者』 第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞したデビュー短編集。 ホラー小説として紹介されますが、単なる恐怖譚に収まらない、不条理で寓話的な世界が広がっています。 冷静で冷酷、どこか禅問答めいた雰囲気すら漂い、読み手をじわじわと追い詰める。 ホラーという括りでは説明しきれない不思議な読後感が残りました。 とりわけラストの収め方が好みで奇妙な納得と戦慄が同居します。 クトゥルー神話的存在の名前を、あえて ひらがな表記 で使われているようです。よほど好きでないとわからないかも。 『酔歩する男』 会話劇のような形で進みながら、登場人物たちが心理的に追い詰められていく短編。 ホラー小説でありつつ、強いSF色を感じます。 時間のずれ、人間関係のずれが次々と現れ、読者は不可解なパラドックスに巻き込まれていく。 筋立てを無理に理解しようとすればするほど、かえって不快感や不安が増していく――その感覚こそが本作のホラー性だと思います。 この作品は、瀬名秀明『パラサイト・イヴ』と同じ第2回日本ホラー小説大賞から生まれています。 瀬名作品が「科学的リアリティに根差したサイエンスホラー」なら、小林作品は「人間存在が不気味に映る論理的ホラー」。 同じ年に違う方向性のホラーが認められて楽しさが増えたんですね。
116投稿日: 2025.09.22
powered by ブクログ玩具修理者、いや〜なグロさが良かった。 酔歩する男、難しい……。でも、意味のわからない悪夢をずっと見続けてるような不快感があって、玩具修理者とは別ベクトルで怖くて良かった。
0投稿日: 2025.09.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
【あらすじ】表題作「玩具修理者」ともう一つ「酔歩する男」の2編を収録した短編集。 「玩具修理者」…玩具修理者はなんでも直してくれる。 どんな複雑なものでも。たとえ死んだ猫だって。 壊れたものを全部ばらばらにして、奇妙な叫び声とともにあっという間に組み立ててしまう。 ある暑すぎる日、子供のわたしは過って弟を死なせてしまった。親に知られずにどうにかしなくては。わたしは弟を玩具修理者のところへ持っていくが…。 「酔歩する男」…血沼という男はある日、小竹田と名乗る奇妙な男と会う。『自分は血沼の親友ではあるが、あなたの親友ではない』おかしな事を言う彼の事は血沼の記憶に無いが、彼は確かに血沼の事を知っている。血沼が彼を問い詰めると、小竹田は過去に起こった事を語り始めた…。 【感想】 「玩具修理者」…古きよき叙述トリックホラーという印象。結末は予想できたものの、短いながらにまとまった話で楽しめた。 「酔歩する男」…ホラーを想像していたが、完全にSFだった。話の根幹の説明部分とラストシーンがどちらも間延びしている感じがし、なかなかに読み進め難かった。おそらく堂々巡りも含めて奇妙な雰囲気を出しているのだろうが、自分としてはもう少しスッキリしていた方が楽しめたと思う。 (2025年3月27日読了)
0投稿日: 2025.09.09
powered by ブクログ表題作「玩具修理者」と「酔歩する男」という二編が収録。いずれも「死」という絶対的な境界線を踏み越えようとする物語であり、死体の再生や蘇生というSF的発想を出発点としながら、その発想が徐々に狂気へと変質していく様が描かれる。狂気のホラー短編集。 「玩具修理者」は、壊れた銃やおもちゃ、さらには死んだ猫までも“修理”してしまう謎の男が登場するホラー作品です。 死体の損壊した部位を銃の部品で補うなど、修理の定義が常軌を逸しており、生き物と無機物の境界が曖昧になっていく過程が濃密に描かれています。短いながらもテンポよく、異様な存在感を放つ“修理者”のキャラクターが魅力的で、ブラックユーモアと不安が共存する印象的な一作でした。 対して『酔歩する男』は、よりSF色が強い作品でありながら、その飛躍した発想と奇妙な論理展開により、むしろホラーとしての側面が色濃く感じられます。「あなたは初対面だが、私はあなたと親友だった」という不可解な一言から始まる物語は、過去と未来、記憶と因果が入り乱れる異常な世界に読者を放り込みます。しかしながら、物語中盤以降の設定説明がやや冗長で、思考実験的な内容に引っ張られすぎて物語の勢いを削いでしまっている部分も否めません。論理性を保ちながらも突飛すぎる展開は、理屈でねじ切られたホラーとも言うべき独特の読後感を生み出しています。 両作に共通するのは、「生と死」「人間と物質」といった境界の揺らぎに対する問いかけです。しかし、それは哲学的な思索に留まらず、極端な状況に置かれた人物たちの狂気を炙り出すための装置として描かれており、結果として読む者の感性をじわじわと侵食してきます。 総じて、『玩具修理者』はホラーと哲学とSFが絶妙に混ざり合った異色の短編集であり、特に「玩具修理者」は短編としての完成度も高く、怪しげでダークな世界観を好む読者には強くおすすめできる一作です。対して「酔歩する男」は、その独特な論理展開に付き合えるかどうかで評価が分かれるところでしょう。読者を選ぶ作品ではありますが、その異様な世界観に触れてみたい方には、ぜひおすすめしたい一冊です。
0投稿日: 2025.08.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ドロシィ殺しで玩具修理者のことが出てきたので、読みました。 小林泰三さんらしい作品だなと思いました。グロテスクではあるが、読み進めてしまうところが魅力だと思います。 玩具修理者は短いながらも背筋がヒヤリとするような作品でとても満足感が高いです。 酔歩する男は正直自分の頭ではあまり理解が出来なかったです。ただ、タイムトラベラーへの認識が変わりました。そんな風に考えるのかと驚きました。
0投稿日: 2025.07.25
powered by ブクログ2025.7.7 読了 「玩具修理者」と「酔歩する男」の2篇。 「玩具修理者」は、もうグロくて生々しくて血の臭いがプンっプン漂ってくるようなぼえーっ系で気持ち悪くて好きでしたが、「酔歩する男」はちょっと難しかったなぁ。
7投稿日: 2025.07.08
powered by ブクログ玩具修理者はグロかったし 修理者が何者なのか 結構グロかった 酔歩する男は、俺の頭では、追い付けない SFに感じるが、本質はホラーなのかな? 頭の中が複雑になります(笑)
0投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ怖い。久々にこんなに怖い小説を読んだ。不安が強いときに読まなければよかった。 ただ、とにかく怖い本を読みたいときには、またこの本を読むと思う。特に『酔歩する男』はすごかった。
1投稿日: 2025.06.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「玩具修理者」と「酔歩する男」の2篇。 どちらも独特な話だった。 読後は、遠い昔の思い出を、毎日会う人を、日常の風景を疑ってしまいそうになる。 「玩具修理者」では、子どもが見た暑い夏の白昼夢のような体験について、会話する二人の関係が分かると、ぐっと気持ち悪くなる。 「酔歩する男」では、手児奈をめぐってタイムトラベルをすることになった小野田の混乱と絶望と空虚感が生々しい。小野田の語る因果律や波動関数の話が、時間の概念をぐちゃぐちゃにしてくるのが気持ち悪い。 読後は、しばらくモヤモヤしてぼんやり考えこんでしまった。 「物語を聞いたからには、その物語の語り手は実在しなければなら ─── 」
70投稿日: 2025.04.20
powered by ブクログ短編の『玩具修理者』と中編の『酔歩する男』の2編からなります。 『玩具修理者』は、お洒落なカフェで読むものではなかった…!グロテスクな描写があるので、食事の合間に読むのはおすすめしません。 よく分からない素性の者が、よく分からない言葉を叫びながら修理する。たとえ死んだ猫でも。 あらすじだけでもとても興味を惹かれますが、面白いのが、玩具がたくさん集まらないと修理しないこと。すべての玩具のパーツを外して、なんと別の玩具のパーツとごちゃ混ぜにして修理するんです。…怪しいニオイがぷんぷん。 また、玩具修理者は正確だけど馬鹿正直すぎるところがあります。どんな風に直して欲しいか伝えるのですが、言われたことはその通りに。言い忘れたらやってくれません。 オチが綺麗にまとめられていて、短編だけど満足感があって良かった◎ 『酔歩する男』は、ホラーよりもSF要素が多め。 パブで、自分の「大学時代の親友」と名乗る見知らぬ男と出会います。自分は見覚えがないのに、親友とまで言われる…。意味不明ですね。 男の話がちぐはぐでモヤモヤ。呼び出したタクシーをキャンセルしてまで、男の話を聞くことに。 科学の専門的な話が出てきたりと、内容は難しめですが、何となくで読み進めても楽しめました。 SFは苦手意識があって避けがちでしたが、冒頭部分からは想像できない不思議な世界に、すっかり惹き込まれてしまいました!
15投稿日: 2025.03.12
powered by ブクログ2025.2.28読了 大好きな作家さん×クトゥルフ神話とか読むっきゃないでしょ!ということで手に取りました。クトゥルフ的な匂いもとても嬉しいし面白いのですが、やはり小林泰三さんの科学的物理的根拠を持ち出しロジカルに会話をしているのに、はちゃめちゃな展開や恐怖に落とされていく過程が本当に面白い!「これだよこれ〜!」ってなる。単なるホラーじゃなくてSFホラーなので癖になる味
0投稿日: 2025.02.28
powered by ブクログわたしは圧倒的に玩具修理者のほうの話がすきー!表現が思いつかないけど的確でゾワゾワっとくるようなかんじ、、たまらん。酔歩する男はよくわからなかったけど、ほ〜んとおもった。タイムリープの能力を自分で制御できない?なんてはじめてだ。せっかくやり直してもまたその日を繰り返したりするなんて思いついたりしなかった。すご
0投稿日: 2025.02.26
powered by ブクログ「玩具修理者」「酔歩する男」の2篇。 全体的にはホラーだが、後者はSF色が強く、気質が合わない読者も多く出そうである。 しかし2篇ともに理屈の恐怖を味わえる名作である事には間違いない。 特に「玩具修理者」は、グロテスクと耽美は相性が良い事を示してくれている。 良い読書体験でした。
10投稿日: 2025.02.16
powered by ブクログ玩具修理者 ページ数が少ないのに凄く濃厚だった。玩具修理者の正体気になる、、、。 酔歩する男 終始難しい。頭パンクしそう(笑)意味はほとんど理解できなかったけどとにかく小林泰三さんは凄い人ってことは分かった。「玩具修理者」よりもホラー感ないのに、最後めちゃくちゃ恐ろしかった。
0投稿日: 2025.02.13
powered by ブクログなんだろ……よくわからなかった… 玩具修理者はまぁわかったけど、終わり方も「へー……」くらいで… 酔歩する男は全くわからん_( ┐ノε:)ノ がんばって最後まで読んだけど…わからなかった… ホラーだとしても怖くないし…SFでもないよーな…なんだろ…狂気は感じたけど…うーーん…
5投稿日: 2025.01.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ストーリーの紡ぎ方が合わず大失敗。 ・玩具修理者 序盤から不穏な上に嫌な予感がしていたけどやっぱりそうでした。 どんなものでも修理してしまう玩具修理者。 “わたし”は誤って弟を死なせてしまい玩具修理者の元へ持っていく。 現在の私と男、過去の私と道雄。わたしは玩具修理者に修理済みで何かあると思ったけど猫の目までは気づけなかったし、そもそも話している相手が彼氏かと思っていたけど道雄だったとは。 わたしと道雄が歩道橋から落ちてからの身体描写がグロい。 ずっと汁が滲み、垂れ、臭いを放っている。 玩具修理者の叫びがクトゥルフ神話の…みたいなやつクトゥルフ神話がそんなに詳しくないから微妙。“ふんぐるい”とか“むぐるなふ”とか“ぐわぐわ”とかなんかそういうのあるよね。 ここが魅力的なのであろうが、主人公二人による生物、無生物の違いを巡る議論が個人的に冷める。 ・酔歩する男 血沼壮士(ちぬそうじ)、小竹田丈夫(しのだたけお)、兎原手児奈(うないてこな)と名前読みづら過ぎる。 冒頭面白そうだけど時間の概念が難しすぎて疲れた。 ホラーを求めていたので余りにもSF強めでガッカリ。 星新一さんの作品が好きな私としては解説や小林泰三さんのWikipediaで共通点が見つけられて少し嬉しかった。
0投稿日: 2025.01.06
powered by ブクログ表題作の『玩具修理者』と『酔歩する男』の二部構成。前者は引き際の潔いキレイな一撃、後者は短いながらプロットの作り込まれたおぞましいSFサスペンスで、どちらも文量に対して満足度が高い。 小林先生って理系なんですね。機会があったら長編にも手を出そう。
7投稿日: 2025.01.03
powered by ブクログしっかりしたストーリー。世にも奇妙な物語で実写にしてほしい。2作収録されているが、ともに良。玩具修理者は短時間でモヤっとする事なくホラー読みたい時におすすめ。酔歩する男はSF小説が好きな方には合うと思います。私は酔歩する男は長かったです。
0投稿日: 2024.12.22
powered by ブクログ個人的には「玩具修理者」よりも「酔歩する男」の方が面白かったです。 途中かなり難しい話が続いたりする場面もありますが読み進めれば読み進めるほど自分の精神も持っていかれそうな不吉さや不気味さを感じました。
0投稿日: 2024.12.14
powered by ブクログ久しぶりに面白い小説に出会った。オチはどうでもよくて、ストーリーの進行じたいで充分に面白い。収録されている二篇ともが面白いので、おそらく文体が好みなのだろう。 小林さんの作品を追ってみたくなる。
1投稿日: 2024.12.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「酔歩する男」は「菟原処女の伝説」を忠実になぞりつつ、そこに数学などの要素を盛り込んでいるのが面白かった。 「菟原処女の伝説」で手児奈に特に執着していた菟原壮士と弩智壮土は、手児奈が自殺した後も黄泉の国まで追いかけて行き、最終的に菟原壮士と手児奈が結ばれるらしい。 名前などからも恐らく上記二人をモチーフにしている「酔歩する男」の小竹田丈夫と血沼壮士はどちらが手児奈と結ばれるのだろうかと想像を膨らませていたが… タイム・トラベルの能力を身につけた小竹田のほうが手児奈に近づいていると思うが、血沼に語る小竹田の雰囲気からは手児奈に再会できた喜びは感じられない。 手児奈は自分達の意識が産み出した存在だという考えは、まだ出会えていないからか、それとも出会った上で何か悟るものがあったのか…
0投稿日: 2024.11.28
powered by ブクログ「玩具修理者」はラストぐるっと想定外があって面白いし、「酔歩する者」も読んでる自分が混沌を体験しているようでぐったり疲れるくらい没入できた。
0投稿日: 2024.11.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
玩具修理者 最後に固まった。面白かった!途中グロテスク。 酔歩する男 なんだかつらい。ややこしい。 途中で最後が分かってしまった…。
0投稿日: 2024.11.10
powered by ブクログ『玩具修理者』(短編) どんな玩具でも直せる玩具修理者の元へ、死んだ子供を連れて行ったら────。 怪我や修理の描写や子供の純粋で異質な思考が不気味だった。 ラストにも驚かされた。 『酔歩する男』(中編) 私と大学の同級生であったと自称する年配の男と出会う。 「わたしと貴方は大学時代の親友であった。ただ、今も昔も無関係でしょう。」 男が語り出す内容と序盤の部分がどんどん繋がっていく様が面白かった。 SFチックな作品で難解な要素は多々あるが、この作品の世界観にどっぷり入り込む事が出来た。
0投稿日: 2024.10.22
powered by ブクログそこまで怖くないからなんか物足りなさはある。 中身伏線回収とかあって楽しかった! 有り得なさそうすぎる設定なのにリアルな想像ができちゃったりして振り返ると面白いなーと。
4投稿日: 2024.08.02
powered by ブクログ2編からなる短編集。 表題作は短いながらもインパクトのある面白さでした。ゾワっとしました。 もう1編は、私には中々に難解で、一つ一つ整理をしながら読まないとまとまりませんでした。登場人物は少ないのに、誰が今話してるんだろう?となり混乱しました。が、終わってみると面白かったですです。
1投稿日: 2024.07.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「玩具修理者」は、耽美な美しさと、気味の悪いグロテスクさが共存した良質な短編ホラー。途中で出会った友達の質問攻めがたまらない。最後の「実は主人公が弟」は予定調和だけど、綺麗なオチ。 「酔歩する男」は、今ではよく見る「死んでしまったあの子を時間を遡って助ける」というテンプレ展開なのだけど、そこに収まらない不気味さを持った不思議なSF作品。途中の物理的な説明は?だったけど、「脳に時間を制御する部位があり、そこを壊すことでタイムトラベルを可能とする」というのは面白いなと思った。
1投稿日: 2024.06.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ずっと意味わかんない文法で意味わかんないこと言ってて、でも先が気になるこの感じなんかアリス殺し思い出すな〜とか思ってたらアリス殺しの作者だった 酔歩する男はガチでSF、時かけ系でむずい 時系列行ったり来たりを文法めちゃくちゃで言われると理解に時間かかる
1投稿日: 2024.05.23
powered by ブクログ小林先生のメルヘン殺しシリーズを読み、登場人物達のキャラの濃さに「元ネタがあるかも」と調べてみると過去の作品に登場しているということで読んでみました。大学時代にクトゥルフ神話TRPGを齧っていたので、すごく刺さる内容でした。夏の夕暮れ時の蒸し暑さ、非現実的だが納得せざるを得ないタイムトラベル等、臨場感溢れる文体が全身を襲ってくるようで目の前で本当に話を聞いているかのような感覚でした。何度も何度も読み返した作品です。 2024/05/05に『酔歩する男』の聖地である兵庫県東灘区の処女塚古墳に訪れました。いつか東西の求女塚古墳にも訪れてみたいと思っています。 追記)2024/06/02に東求女塚古墳、西求女塚古墳を訪れました。行って何かをするという訳ではないですが、伝説に縁のある地で物語に触れられて嬉しかったです。
4投稿日: 2024.05.08
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
玩具修理者 ネフェルピトーの念の元ネタ。グロ描写も怖いが、ラスト1ページで主人公も修理されていたことが分かりぞっとする。 酔歩する男 ホラーというよりは筒井康隆風のSF。話としては分かるようで煙に巻かれた感じもする。
0投稿日: 2024.05.05
powered by ブクログ表題作はグロテスクで不条理なホラーですが、まだ理解できるという感じ。 二本目の「酔歩する男」は本当にこれは読んでもいい話なのかと不安になるような怖さでした…
0投稿日: 2024.04.21
powered by ブクログ読んでいて頭がごちゃごちゃになる感覚が堪らないし個人的には酔歩する男がドストライク。限られた理解力しか持たないわれわれの脳があまりにも複雑な世界に対面した時に壊れてしまわないために脳自身が設定した安全装置が因果律っていう文章が超好きで、なんて言うか自分が生きてる時間は存在してると考えるのかとかまだまだ人間として未熟な知識しか持ち合わせていなかったり、本当に原因が先で結果が後なのかとかぐるぐる考えた。時間が進んでいるように見えて、自分だけが眠りについたら違う空間や時空にいたらって考えるとものすごく不思議な感覚.読んでてすごく楽しかったし考えさせられたしこういうお話って大好き、だから小林先生の小説他のも読んでみるドキドキさせてください。
0投稿日: 2024.03.21
powered by ブクログ喫茶店での衝撃のやりとり。 壊れたものは決して治らない。 タイムトラベルする話は難しい。 何が正解なのか、頭が混乱する。 もう少し読解力がほしい。
0投稿日: 2024.03.14
powered by ブクログ酔歩する男 ホラーSF本の中で一番衝撃を受けた。 時間の概念、タイムトラベルもの 読後、めまいが起こったのは初めて この体験を是非してほしい
0投稿日: 2024.02.15
powered by ブクログ2作品収録。 1 玩具修理者 エグい描写が続く作品であり、読み手の想像力が試される。生きるとは?生き物とは?と問うているように思えるが、、エンタメとしては好きでない。 2 散歩する男 タイムトラベラーになってしまった男の話。SFであり非常に哲学的。しかし、作者のマスターベーションが過ぎると思った。
1投稿日: 2024.01.30
powered by ブクログ良い狂いっぷり! 正常と狂気の狭間で、何が正しくてなにがおかしいのか、その境目が曖昧に溶け出し、気づくと混乱の渦。 淡々と進む会話が泥沼にはまるかの如く、ずぶずぶ思考力を失わせ、新しい世界線に立たされる気分。
5投稿日: 2024.01.27
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
結局玩具修理者の素性も発する言葉の意味も何もわからないまま終わるのめちゃくちゃ怖い。クトゥルフ由来との事。 なんとなく、喋り方に葛葉ライドウシリーズのイッポンダタラを想起させる玩具修理者、ちょっと好き。 酔歩する男、タイトルの印象から夢遊病の追体験のような、足元の覚束無い所感のあるお話だろうか、と思いながら読み始めたが全然真逆であった。そして切ない。主人公たちの記憶に何も担保がないが、手児奈の存在だけは確実に漂っている… 結局手児奈って実在したのか?という点で、今となっては確実な事は何もわからなくなってるの恐ろしい。
1投稿日: 2024.01.14
powered by ブクログ玩具修理者は面白かった。 最後はマジかあ‥と思った。 酔歩する男は正直よく分からなかった。 途中、教科書かと思うほど頭が痛くなった。 何日もかけてゆっくり読めば理解できる‥かも?
1投稿日: 2024.01.03
powered by ブクログ最高に面白い 酔歩する男 200Pも無いが、本当に面白い作品 酔っているような感覚に陥る 結局てこなとはなんだったのか?主人公はどうなっているのか そこはモヤモヤしている ただ主人公の親友 の語り が話の9割を占める 主人公の親友の状態は読めば理解出来る 本当に恐ろしい状態だと思う 初めは羨ましいと思ったが、最後には絶対にこんな状態にはなりたくないと思った また読み直して、主人公がどういう状態なのかまで理解したい
0投稿日: 2023.12.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「玩具修理者」目当てで読んでみたが、読後は「酔歩する男」の方が印象に残った。ただただ「タイムトラベルなんてするもんじゃない。」という気持ちになった。
0投稿日: 2023.12.26
powered by ブクログ電車の中で読んで、最後変な声出そうになった。 お見事。 会話で崩れていくのを描写するあたりがとても好み。
0投稿日: 2023.11.20
powered by ブクログ狂気とは裏表 本当はどちらが狂っているのか それともどちらも狂っているのか ドグラマグラのような世界観
0投稿日: 2023.11.19
powered by ブクログ「玩具修理者」 会話文主体で淡々と物語が進みますが、修理過程の描写など妙なリアリティがあり面白かったです。最後に分かる真実で、初めから読み直したくなります。短いので読みやすかったです 「酔歩する男」 タイムトラベルについての部分が物理学や時間の定義などかなり難解で文系の自分は頭痛を起こしました。考えながら読むほど没入して怖くなります。人は自分を守るために知らない方がいいことにはうまく目を背けているのかもと思いました。
0投稿日: 2023.10.04
powered by ブクログ玩具修理者:女がサングラスを掛ける理由を語る。幼少期,玩具修理者に死んだ弟を治して貰った話。淡々と語る怖さが良い。 酔歩する男:菟原処女伝説をもとにした話。タイムトラベル。難解。
14投稿日: 2023.09.18
powered by ブクログ・小林泰三の魅力を感じるに相応しい2作品の抱合せだった。 ・玩具修理者は、グロい表現が日常表現のように違和感なく出てきて、それがまた不気味さを感じる。 ・予想の一歩先のオチも面白かったし、これだけの読後感をあの短さで与えられるのはすごい。 ・酔歩する男は、とてつもなく巨大なものがゆっくり迫りくるような、SFらしい恐怖を感じた。
0投稿日: 2023.09.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
表題『玩具修理者』『酔歩する男』ともに 『世にも奇妙な物語』のような 不安な気持ちになる作品だった。 特に『酔歩する男』は ホラーというよりもSF。 タイムトラベルの独自解釈が 非常に楽しめ、厭な不安感も秀逸。 同著の他作品も読んでみたい。
2投稿日: 2023.08.29
powered by ブクログ小林泰三の真骨頂。 ヤバいホラー。うまく言えないが、行間に静かな狂気と怨念がいる気がする。 玩具修理者、酔歩する男、兆し、人獣細工 これらはホントにヤバい。 ホラーという括りに収まらないなにかがある。 筆力と情景が迫ってくる。 読めばわかるこのヤバさ。 是非。
0投稿日: 2023.08.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
玩具修理者 短い中にちゃんと纏まっていてなおかつ読みやすくちゃんとホラーだった。 グロテスクな生々しい描写、ラストに回収される伏線、子どもの頃の回想らしい歪に気づかない気持ち悪さ、とても良かった。 読みたいホラーはこういうのだよね。こういうのでいいんだよ。って感じ。 酔歩する男 タイトルになってる玩具修理者より長く期待していたけど個人的には少し残念。 というのも中身はとても面白かったけどその実ホラーだと期待していた人はガッカリする内容かもしれない。 これはホラーとSFの割合が1:9くらい。
0投稿日: 2023.08.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
・玩具修理屋 淡々と話を進めていくから不気味さがあった。 「クリーピーパスタ」にある「おチビちゃん」を思い出した。 最初に修理屋に行くところがグロかった。 ・酔歩する男 話の始まりからは想像できなかった展開になって面白かった。 タイムトラベルに対してのイメージが明るいものから暗くなった。
0投稿日: 2023.07.13
powered by ブクログ玩具修理者 始:彼女は昼間いつもサングラスをかけていた。 終:わたしはどうしても姉の左目を見ることができなかった。 酔歩する男 始:誰もが経験することかどうかはわからないが、わたしは絶対にあるはずの場所にどうしても行けないことがよくある。 終:わたしは手児奈。
0投稿日: 2023.06.18
powered by ブクログ読み終わったと言うよりも 意味がわからなくてリタイアしてしまった。 表題の玩具修理屋では人間を修理する工程にグロテスクなホラーで 酔歩する男は、SF的な話でしたが 文章のくどさで気持ち悪くなった(*_*) また機会があったら再挑戦したい。
0投稿日: 2023.05.28
powered by ブクログ小林泰三の小説は以前から拝見したく、ウズウズしていたのですが、ズルズルと先延ばしし成人の会を、超えてようやく手に取って読むことができました✌️ 本書の「玩具修理者」は、短編の「玩具修理者」と小長編の「酔歩する男」の2部が一冊になったもので彼の嗜好による名状し難き理論に引き込まれてサーっと時間の流れを、まるで「時間を制御する能力」「時間を認識する能力」を奪われてしまったかのように読み進めちゃいました。 ↑オノマトペという単語を覚えたので無理やり使ってみました✌️ 「玩具修理者」の方はグロ耐性がない私には、目を背けてしまうような内容でしたが、sfの理論展開を横目に非日常の恐怖を並行進行していくシュルレアリスム的な怖さがありました。それまた良しでしたけど。 好みは「酔歩する男」です、圧倒的に。 愛する女を取り戻すために時間の跳躍を試みる二人の男の間に起こるタイムトラベルという話かと思いきや、いやはや複数の平行線を巡る話かと思いきやまたまた、「波動関数を発散」してしまうことによる因果律の乱れ、が私の頭を混乱させ終始???でしたけれども、それによる物語の因果関係を求める脳の機能が??だらけで疲れと気味悪さで悪酔いのような感覚になりました。 コナイテコナ?、なんだこの読み方ってずっと思ってました。
0投稿日: 2023.05.25
powered by ブクログホラー小説の中でも特に好きな一冊です。表題作の玩具修理者もそうですが、酔歩する男が最高に面白い。高校生のときに読んで衝撃を受けた本。
9投稿日: 2023.05.10
powered by ブクログ表題の『玩具修理者』はかなり短いけど気色悪くて面白かったけど描写がグロテスクなので人は選びそうな感じ もうひとつの『酔歩する男』は頭使うけど面白い、しっかり気持ち悪い、行きすぎた愛情は人を狂わせます
0投稿日: 2023.05.07
powered by ブクログ玩具修理者はとても面白かった。最後の一文が衝撃です。 酔歩する男は難しい内容ではあったが、真剣に読めば理解出来る範囲の難しさだった為読解することができてよかった。
1投稿日: 2023.04.11
powered by ブクログ「玩具修理者」と「酔歩する男」の2編。 特に「酔歩する男」が気に入りました。 「玩具修理者」は50ページほどの短編です。ホラー小説のおすすめで検索して知った作品でしたけれど、そこまで怖さを感じることはなく良くも悪くも世にも奇妙な物語っぽい内容でした。 2編目の「酔歩する男」はうってかわってSFテイストの強い作品でした。タイムトラベルホラーってキャッチコピーが似合う感じ。 エントロピーの減少とか量子力学とか波動関数の収束とか難しい単語か連呼されます。なかなかに難しくややこしく想像しにくい作品でしたけれど読後の満足度が非常に高い作品でした。 ノーラン監督の「テネット」という映画でまさにこのエントロピーの減少によって時間の逆行が起こることがテーマになっていたのですが、あんな感じ(厳密には全然違うが)世界観を想像するとある程度分かりやすいかと思います。 「テネット」を観たとき、そのエントロピーを減少させる装置によって物質の時間の逆行が可能になったっていう発想に個人的にかなりの衝撃を受けたのです。2020年の映画ですが、初めて鑑賞した時かなり画期的で斬新なアイデアだと思っていました。 この「酔歩する男」ではそれをさらに上回った展開のタイムトラベルを行うことになります。本当に発想が素晴らしい。
1投稿日: 2023.04.03
powered by ブクログ玩具修理者の内容はグロいけど、面白かった。特にラストの方はびっくり!! 2作品目は自分には少し難しい内容だった…。 もう一度読み直そうと思った。
1投稿日: 2023.03.17
powered by ブクログ「玩具修理者」ホラーらしい少しグロい描写もありゾワッと。でも面白かった。 「酔歩する男」世にも奇妙な物語のようなSFのような話。タイムリープ理論や、これはあれであれはこっちで…が少し難解に感じた。難解でも読みにくさはなく面白かった。
1投稿日: 2023.02.28
powered by ブクログ表題作の映画化作品を小中学生の頃に観ていたが、原作には当たっていなかった。角川ホラー文庫「本気出す」キャンペーンでタイアップされていたので、この機会に手に取ってみた。 本書に収録されているのは、表題作で第2回日本ホラー小説大賞短編賞を受賞した『玩具修理者』と、長編作品である『酔歩する男』。 『玩具修理者』 "なんでも"直してくれる謎の存在、「玩具修理者」。弟を死なせてしまった"わたし"は、弟を"直して"もらうために「玩具修理者」の住処へ向かう―――。 最初から結末は見えているにも関わらず、読む者の背筋を凍り付かせる恐ろしい筆致と、"生物"と"無生物"の差異に関する問答から繋がる顛末の流れが素晴らしく、読後の余韻が堪らない。大賞作品の名に恥じぬ一編。ちなみに、致命傷の怪我を負いながらも死んだ弟を背負って彷徨う"わたし"の姿が、一番の恐怖だったよ。あまりにも非現実的な光景なのだが・・・そもそも、この話が"現実"なのか"妄想"なのか・・・。 『酔歩する男』 「もしや、わたしを覚えておいでじゃありませんか?」―――飲み屋で帰りのタクシーを待っていると、一人の男が声を掛けてくる。そこから明かされていく"狂気のタイムトラベル"―――。 『玩具修理者』が目的だったので、「ついでに」くらいの気持ちだったのだが、これが実に素晴らしいタイムトラベル・ホラー。「時間の流れとはあくまで人(個人)の認識なので、脳の"時の流れを認識する"部位を破壊すればタイムトラベルが可能となる」という理論は、個人的には初めて。時間認識を失うことによる無軌道なタイムトラベル、繰り返す"確定"と"未確定"(=収束と発散を繰り返す波動関数)。因果律の乱れによって産み落とされてしまった、"名状しがたいモノ"。ホラー作品としてだけではなく、SF作品としても秀逸な一編。 久々に期待値を上回る一冊に巡り会えて嬉しい限り。せっかくなので、著者が遺した他の作品にもあたってみようかな。
0投稿日: 2023.02.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ホラー小説大賞短編部門を受賞した「玩具修理者」と独特の視点からタイムトラベラーを描いたSF「酔歩する男」の二編。 ・玩具修理者 ある夏、喫茶店にて、男女の会話は幼いころに出遭った「玩具修理者」の思い出に移る。 なんでも直してくれるという事で近所で評判だったその人物にあの夏転落死してしまった弟を預けたというのだが・・・。 ・酔歩する男 飲み屋で出会った男は、大学の同窓生であり、昔は親友であり、今は無関係だという。 私は目の前の男に何の覚えもない。 それでいて相手は私のことをよく知っている。 大学時代の過去の話とその顛末を聞くうちに私の意識は揺らぎ始める・・・。 独特なSFじみた非現実的設定と小林氏のどろっとした描写で狂気的なホラーとして仕上がっている。 特に酔歩する男での時間遡行の斬新な捉え方には感嘆。
1投稿日: 2023.01.04
powered by ブクログ奇妙で不思議で意味がわかるとゾッとするちょいホラー。 玩具修理者はなんとも言えない奇妙で不気味な雰囲気と、想像するとウッとするようなグロテスクが合わさっていい味を出していた。特に最初の修理してもらうまでの道のりはもう色々想像してしまった。 酔歩する男は、タイムスリップや記憶交差で話が何層も交わっていたり、飛んだりしていて、数日間に分けて読んだ私には少し難しかった。もう一度通しで読んでみようと思う。 面白かった!作者の小林さんが工学系の修士課程出身ということから、修士課程の大変さやマニアックな工学の知識が知れて面白かった。
1投稿日: 2022.12.05
powered by ブクログ表題作に中編小説「酔歩する男」を加えた二本立て。 得体の知れない玩具修理者はおもちゃを直しながら「ようぐそうとほうとふ」「くとひゅーるひゅー」「ぬわいえるれいとほうてぃーぷ」と叫ぶらしい。なんか聞いたことあるようなと思って解説をよんだら解決しました。 「玩具修理者」がクトゥルフならば「酔歩する男」は夢野久作? 現実と非現実が交錯して読んでいる私の時間と認識も徐々に混濁。 「わたしは何も知らずに眠る胎児でした。しかし、突然、恐ろしくなりました。昔、詩に書かれたとおりにです。だから、わたしは同じ詩に書かれたように踊り続けました。」 ドグラ・マグラの巻頭歌ですね。
0投稿日: 2022.11.26懐かしめのSF風味
短編と、長めの中編の二編です。 短編の内容は作品紹介にほぼ全部書かれているような…。グロ強め。 中編の方は時間SFっぽくて面白い。 初版が96年ということで、全体に懐かしい雰囲気です。
0投稿日: 2022.11.07
powered by ブクログ表題作「玩具修理者」はドロっとした重たいホラー。なんでも修理できてしまう何かの不気味さ、修理する場面は色や匂いを感じて吐き気と目眩がしてくる。叙述も綺麗で短編なのに凄い読書体験だった。 中編「酔歩する男」は既存の世界観である量子論や熱力学を駆使してSF世界を構築し、破壊する。壊れた世界観は戻らない。読者は想像できてしまったが最後、昨日の記憶を疑い、明日を恐怖する。既知と未知が曖昧になったが最後、、頭おかしなるで...!
0投稿日: 2022.10.12
powered by ブクログ表題の短編と中編の2作品である。 短編は見事なものである。 中編も良いが、時間や因果律といった難しいところがある。 2作品とも最期に意表をつく流れになっているが、短編の出来がよく、中編は微妙と感じた。 これは、悪夢か現実か? 国内ホラー史に鮮烈な衝撃を与えた不朽の名作! 玩具修理者はなんでも直してくれる。 どんな複雑なものでも。たとえ死んだ猫だって。 壊れたものを全部ばらばらにして、奇妙な叫び声とともにあっという間に組み立ててしまう。 ある暑すぎる日、子供のわたしは過って弟を死なせてしまった。 親に知られずにどうにかしなくては。 わたしは弟を玩具修理者のところへ持っていくが……。 これは悪夢か現実か。 国内ホラー史に鮮烈な衝撃を与えた第2回日本ホラー小説大賞短編賞受賞作。 ■解説・井上雅彦
1投稿日: 2022.10.08
powered by ブクログ短編一つ目はラストでおぉってなる面白かった 衝撃的なのは2つ目の話 これ読み終わるともう自分の現実すら疑いたくなる ややこしい話なのにスッと理解できるのも不思議
0投稿日: 2022.07.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
懐かしくなって再読しました。表題作の方は覚えていたけど「酔歩する男」は覚えていなかった…倍以上分量ある。。 「玩具修理者」は損壊描写はウッとなるけど、お話はダークファンタジーで好きです。悲しいお話ですし。修理者の呪文がクトゥルーな事を、長じてからクトゥルフ神話読んだので(…そうなんだ!)となりました。そう見ると、玩具修理者の外見もそれっぽい。 「酔歩する男」は難しかったです。タイムスリップ、前後に移動する度に分岐が増えていくって事かな…もう同じ相手とは会えないのは。2人が時間を保持出来なくなるきっかけになった手児奈さんが、そもそものきっかけではなく、タイムスリップするようになって発生した…みたいなのがわかりませんでした。ううむ。。 「玩具修理者」が小林先生のデビュー作みたいですが、この頃はまだそんなにグロくなかったんだな、と思いました。早いご逝去が悔やまれます。
1投稿日: 2022.07.02
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
玩具修理者は生々しい描写が想像力を掻き立てられた 個人的にはもう一つの酔歩の男の方が好みだった 直接的なホラー味はあまり強くないが、自分が今見ている現実を揺さぶられるような感覚を久しぶりに小説で味わった
0投稿日: 2022.06.10
powered by ブクログ主題の短編「玩具修理者」と中編「酔歩する男」の2編 「玩具修理者」 無償で、玩具を修理してくれる謎の人物と 幼い弟の面倒を押し付けられる姉の物語。 「酔歩する男」 特定の日にしか、たどり着けない居酒屋で同僚と 酒を飲んでいた男、血沼(ちぬ)が、解散時に雨が降り、 タクシーで帰る際に、同僚とは逆方向のため、 別のタクシーを待つ間に話しかけてきた男、小竹田(しのだ)との 会話から始まる、奇妙な物語。 玩具修理者は、前に読んだことのある、 同作者のメルヘン殺しシリーズの第2弾、クララ殺しに出てくる 人物が類似した行為を行うので、何となく想像していたものの、 それを超える怖さ・グロさを与えてきた。 酔歩する男は、時間の流れというのがテーマでしょうか、 ある人物を助けたいがために行った行為が、人生を狂わせてしまう、 ということで、最初はそんなに怖い話でもないのですが、 徐々に来るものがあり、終わりに近づくにつれ、恐怖は増していく。 想像力が豊かで、同じような感覚を持とうものなら、登場人物と 同じ精神状態になってしまうのではないか、なんてことを鑑みたりする(笑)。
0投稿日: 2022.05.31
powered by ブクログ2編ともSFアイデアとホラーの融合が見事。 「玩具修理者」は生物と無生物の境界をホラーに落とし込むことで、ゾワリとする気味悪さを感じさせる。短くオチまで綺麗にまとまっていて読みやすい。 「酔歩する男」はタイムリープ・並行世界ものだが、よくある「タイムリープを利用して歴史を改善するのに四苦八苦する」というものとは一線を画しており、その取り返しのつかなさに背筋が凍る。 ありふれたSF題材なのに両編とも見たことのない筋書きで素晴らしいと思う。グロ表現は細目で見ながら読んでください。オススメ。
0投稿日: 2022.05.19
powered by ブクログ「酔歩する男」 量子論が現実に適用されるのなら、現実は波動関数で他者は存在せず全ての事象は精神の内の幻像だということに。
0投稿日: 2022.05.15
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
表題作は主人公の内心での焦りや葛藤の理由が最後に分かり、なるほど!と納得。 ホラーといえば夏。無邪気な子どもたちと謎の修理者の存在が対称的で不気味さを引き立てる。 片目が猫の目になった姉と、もはや自分の身体が何なのか分からない弟、という哀れさが後を引く。 『酔歩する男』は読んでいくうちにスーッと背筋が寒くなるような恐ろしさがあった。 なぜなら冒頭にある「絶対にあるはずの場所にどうしても行けないことがよくある」という話に共感した自分がいたからだ。日頃よくあるような、ちょっとした違和感や物忘れ、勘違いと思って流した事柄がすべて、終盤の主人公の体験にリンクする。日常が狂い始める主人公の思考を読むのは、同情しつつも妙に惹きつけられた。 誰にでも当てはまるかもしれないですよ、と突き付けられたようでゾクゾクする展開だった。
0投稿日: 2022.04.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
積読を消化しようと思い、ひとまず薄い短編集から消化。小林泰三を読むのは初。 事前知識なく読み始めたところp.9めでいきなりヨグソトースが降臨し面食らった。読了後に調べてみたが小林泰三は有名なラブクラフトフォロワーとのこと。 表題作の玩具修理者はかなり軽くさらっと読める。文体は、特に前半の会話部分は翻訳小説を読んでいるようなぎこちない感覚があった(後半以降その違和感はなくなるので意図的なものか、単に会話文が冗長なのかはよくわからない)。内容的には先の想像はつくものの、それでも読ませる文章力がある。また語り手の男の茶々を入れずにいられないが望んだ答えを最短で得られないとすぐ癇癪を起こすような性格は絶妙に気持ち悪く、こういう親の元で贔屓され甘やかされて育つとこうなるのかなあという人物背景の広がりを感じられてよかった。 酔歩する男の方でも登場人物の描写が生々しく気持ち悪い。人間の負の情動を描くのが上手い作家だなと感じた。脳を破壊するシーンでは数行ずつの短い不思議体験を勢いよく読者に次々叩きつけることでラブクラフト世界観独特の発狂状態を再現していて面白かった。 また名前を軽く調べたところ菟原処女伝説や真間手児奈伝説など妻争い伝説をいい感じに合体させたものが元ネタらしく、伝承や説話には明るくないためこの辺りもそのうち調べてみたい。 精神が時の流れから迷子になった血沼は、ラブクラフトのヘンリー・アーミテッジだったりダーレスのラバン・シュルズベリだったり、自作品内の所々で名前が引用されるような立ち位置を感じる。他作品を読んでいないので実際のところはわからないが、どこか別の作品でひょっこり会いそうな予感。
2投稿日: 2022.02.27
powered by ブクログ不適切な文章や語彙は思考の線を乱す。このテキストを私は三度読み返した。実際の会話で三度聞き直すとしたらどうだろうか? https://sessendo.blogspot.com/2022/02/blog-post_17.html
0投稿日: 2022.02.17
powered by ブクログ不気味だけど、どこか惹かれる不思議な世界でした。 玩具修理者という話がメインだと思って読み始めてみたら、あくまで導入で驚きました。 表現一つひとつがすごくリアルで苦手に感じる方もいるかもしれませんが、物語の効果をより高めている描写で素敵だと思います。 時間の超越は人間が触れてはいけない禁忌であることが強調されているように感じました。
0投稿日: 2022.02.06
powered by ブクログ学の図書館で見つけてタイトルとか表紙の雰囲気が好きだったから手に取った。読んでみると思った通り好みのホラーで、後からハンターハンターのネフェルピトーの念能力の元ネタだとわかった。この作者の違う作品も読んでみたいと思った。
1投稿日: 2022.01.07
powered by ブクログ思ったより驚きはなかった。 玩具修理者はそこそこですが、 同時収録で大半を占めている 酔歩する男は好みではありませんでした。
0投稿日: 2021.12.17
powered by ブクログ特筆すべきは、約150pに渡る『酔歩する男』。 不条理と論理が絡み合って気付けば読者も作中を酔歩してしまう。 表題作は数十p、前述の短編(中編?)含め全2編という構成も面白い。
1投稿日: 2021.12.04
powered by ブクログ1996年刊。その前年に日本ホラー小説大賞短編賞を受賞した表題のデビュー作と、170ページにわたる小長編「酔歩する男」が収録されている。 何やらグロい作家だそうなので買ってみた本なのだが、短編「玩具修理者」は確かに、なかなか凄い。ただちに現実が崩壊し始め、シュールでグロい場面が展開される。文章は全然巧くないようだが、この作家の趣味と思われる傾向に引き込まれた。グロいのが好きでない読者にはまったく不向きだが、私にはかなり面白かった。これはアニメーションでなければ到底映画化できないような世界である。 が、次の「酔歩する男」の冒頭は、語り手の「わたし」が出くわした男の不条理な話に対するリアクションが、まるで大根役者のヘボ演技のようにあまりにもわざとらしく見え、「うわ、これはダメかも」と思った。不条理性や異常性に満ちた世界を展開するために、まずは「常識的な」人間を映し出す。スプラッタなホラー映画においては襲われる女性の恐怖の表情が最も重要であるように、怪異で出会う日常性の描写が必要だと言うことだろうか。しかしこの「わたし」の反応はあまりにも空々しく感じられた。 それでも我慢して読み続けると、物語は意外な方向に展開する。変な名前の変な女の子が登場したかと思うと、いつの間にやら量子力学等を踏まえた時間論の議論が開始され、この思弁によって現実の崩壊が推進される。 「SFだったのか!」と驚き、そういうことだったかと最後には納得させられた。 この長い作品には「玩具修理者」のようなグロい描写はほんの少ししか出ないし、これとは違った思弁性が強調されたSFとなっているので、かなり趣が異なる。強いて言えば、浸食され現実が崩壊していく感覚が共通していると言えよう。 文章表現など内容以外では高度なところはないのだが、現実崩壊の快感を追求してくれる作家なのかもしれない(昨年亡くなったらしいが)と期待して、また作品を読んでみようと思う。
0投稿日: 2021.11.29
powered by ブクログものすごく面白かった。 玩具修理者: オチがいい。 酔歩する男:これがメインディッシュ。怖いし頭がこんがらがる。
0投稿日: 2021.10.30
powered by ブクログより、たのしむためには、先にラブクラフトのクトゥルフ神話を読むことをおすすめします。 が、予備知識がなくても十分楽しめます。 時間的SFと、ちょっとゾクリとするホラーとクトゥルフ的要素がうまく混ざり合い、短編ならではの読みやすさも相まって面白い作品。
3投稿日: 2021.10.03
powered by ブクログ妄想なのか現実なのかわからない、奇妙な話。 難解な議論に読めば読むほど頭の中が混乱し、奇妙な世界に取り込まれる。 『世にも奇妙な物語』みたいな話で好き。
0投稿日: 2021.09.01
powered by ブクログ表題作の短編「玩具修理者」は、乙一どころではない、文字だけで語られる「世にも奇妙な物語」、マンガ・アニメ・ドラマ「岸辺露伴は動かない」も余裕でぶち抜くホラーの傑作。
0投稿日: 2021.08.19
powered by ブクログ外の見えない部屋で読む 外界は、現実は本当に存在しているのか早く観測したい 確かめたい 自分は皆と同じ現実に生きていると 自分は比較的閉所が苦手な方なんですがその理由が外界を認識出来ない事で自身の存在が曖昧なものに感じられてしまうからなんじゃないかと本書で感じた 一人世界から取り残されたような 精神が時間を連続したものだと認識させているという考え かなり飛躍した理論に所々、なるほどわからん となりながらも死して尚終わる事のない永遠の旅、常識や概念を根底から覆すような考え、ラストの一行に薄ら寒い恐怖
1投稿日: 2021.07.31
powered by ブクログ奇妙な恐ろしさを感じた。 ニ作品とも話の噛み合わない怖さのような奇妙さがヒシヒシと感じられた。 概念を覆されて、自分のいる今が本当に現在なのかわからなくなる錯覚に陥る。錯覚なのかも、もうわからない。
0投稿日: 2021.06.29
powered by ブクログ最初に読んだのはもう20年以上前だと思いますが、表題作よりも酔歩する男のインパクトすごかった。 タイムトラベル…なのか?トラベルというような呑気な感じではない。 本を読んだ後、頭がぐらぐらする感覚を味わったのは初めて。
0投稿日: 2021.05.04
powered by ブクログ表題作は意外にもミステリ好きにも受けそうなホラー。個人的にはこちらが好み。「酔歩」の方は完全なるSFなのだが、ちゃんと怖がらせてくれるのがすごい。テーマがテーマなので、これは完全にはわからないのが正解だと思う。因果律という点では、最近読んだ『あなたの人生の物語』にも通じるものがある。おすすめできる一冊。
0投稿日: 2021.04.11
powered by ブクログ表題作は改めて読むとずいぶん短く、一切の無駄なしで玩具修理者の存在感が極まる。映画化したけど、カラフルな布みたいな玩具修理者さんに、美輪明宏のナレーションで実は映画もなかなか好き。"酔歩する男"は何度読んでもクラクラするような酩酊感でホント素晴らしい。
0投稿日: 2021.03.24
powered by ブクログ+++ その人は、何でも治してくれる。壊れた人形、死んだ猫、そしてあなただって。生と死を操る奇妙な修理者が誘う幻想の世界を描き、日本ホラー小説大賞選考委員会で絶賛を浴びた表題作ほか、書き下ろし1編を加えた作品集。 +++ 表題作のほか、「酔歩する男」 +++ 圧倒的に「酔歩する男」の分量が多いが、表題作のインパクトもとても強い。実際に目にしたら気を失いそうな事々が、淡々と平板なリズムで描かれているので、なおさら怖さが背筋を這い上がってくる心地がする。そして、次の物語は、施行を整理しようとすればするほど、混迷の螺旋階段を上へ下へと翻弄されるような、立っている場所が瞬時に消えてなくなるような気がして、眩暈がしそうである。考えるな、感じろ、ということだろう。まったく違うテイストが愉しめる(?)一冊である。
0投稿日: 2021.02.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ちょっとバランスが悪い本だと思いました。(でも、読みごたえがあって良かったとも) 出来ればタイトルにもなっている「玩具修理者」みたいな感じの短編ホラーが続いて欲しかった……。「玩具修理者」がいい感じの短編だったので期待感が高まってしまったのもある。 玩具修理者 これぞホラーって感じ。どこかメルヘンチックな感じがしたのは自分だけ? 背中に腐った弟しょって歩いてるのに周りの人達の反応が鈍感と言いますか、ちょっとズレてる感じがまたじわじわと恐怖を煽った。話してる途中に「あら……〜よ?」みたいなセリフが挟まれててゾワゾワした。 最後にあっと驚かされたけど、結局玩具修理者の正体とか不気味な部分が残っているのも素晴らしいです。 追記:他の人の感想を見ていると、自分は怖さだけを求めてるんだと思いました。というのも、「酔歩する男」は個人的にページが進みにくかったけれど、こちらの方が好きな人もいたということに、申し訳ないけれども驚きました。と同時に、自分の読書理解力がまだまだだったんだなとも……。出来ればいつか再読して、今度こそは「酔歩する男」の怖さと魅力に近づけるようになりたい!
0投稿日: 2021.01.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
『玩具修理者』と『酔歩する男』の2作品が収録されている。 玩具修理者 壊れたものを分解して組み立てる、その工程がなんとも気味が悪い。生物と無生物の違いについてのやりとりは考えさせられるものがある、自分の待つ概念がボロボロと崩されていく。 最後の男女の会話は強烈に頭に残る。 「姉さんは一体何者なんだ?」 「道雄こそ何者なの?」 酔歩する男 始めはすらすらと読めるが、途中からぐっと重くなる。残りのページ数を確認して、まだこんなにあるのかと疲れる。それでも読み進めずにはいられない。 玩具修理者とはまた違う気味の悪さ。自分がこの世界の中にいたらと考えたらゾッとする。それでも私も、菟原手児奈(うないてこな)に心奪われる。 作中ではHPラヴクラフトのクトゥルフ神話関連のモノがオノマトペで表現されている。このことを頭に入れておくと、巻末の解説にて、小林泰三が一つの神話を作り上げているのではないかという提唱にはっとする。
0投稿日: 2021.01.16
powered by ブクログヤバい本に出会ってしまった。 特に「酔歩する男」。 この本は私が信じてきたこの世界を、根こそぎひっくり返してきた。 これはもしかしたら死ぬまで忘れられない本になるかもしれない。 とにかくみんな読んで。 グロが苦手な人は「酔歩する男」だけでもいい。 (「玩具修理者」もそんなにグロじゃないから、少しなら大丈夫って人はぜひ)
1投稿日: 2021.01.02
powered by ブクログ追悼再読。さすがにインパクトが強い作品なのでだいたいは覚えていましたが。初読時には「ようぐそうとほうとふ」の意味がまったくわからなかったんだよねえ、と思ってしんみり。今はわかります。他のあんな言葉やこんな言葉にもにやりとさせられました。内臓感覚あふれるグロテスクさと、しかしどこかしら整然とした美しさ、ラストのオチまで見事な作品です。 「酔歩する男」はかなりSF寄りの作品ということもあって、昔はあまり理解できていなかった記憶が。でも今ならある程度はわかった気がします。ぐるぐるする読み心地の中、次々と判明するとんでもない事実。死してもそこから逃れられないというこの状況はとんでもなく恐ろしいのだけれど。それでもその中に希望はあるのでしょうか。ちなみに、この作品の元ネタも今ならわかった……!
0投稿日: 2020.11.30
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
ネットの書き込みで面白そうと思って購入。 表題作はまだ分かりやすくて、まあ読めた。 「酔歩する男」は全く理解不能。気持ちを高めて読まないとちんぷんかんぷんで終わる。 時間と自分はまったく別に存在するものなのか。今の自分がそのまま過去や未来に行って、自分の視点でその時間の世界を見ることはできるのか。幽霊のような他者となって見ることはできそうだが。・・と行った具合に理解不能でまったく面白くは感じないまま最後のページへと時間を進めた。
0投稿日: 2020.11.02
powered by ブクログ「玩具修理者」と「酔歩する男」の短編2作品です。 「玩具修理者」 会話の中での子供の頃の奇妙な思い出話。 そこで出てくる「玩具修理屋さん」は、壊れた物を親に内緒で無料で直してくれる。 謎の修理屋の風貌も発言もとても奇妙で、死んでしまった猫も直してくれるというホラー要素満載の短編でした。 好みのグロで、オチも最高でした。 「酔歩する男」 この話がメインでいいんじゃないかと思った程面白かったです。 時間と波動関数の収束、過去と未来のつながりや、脳と記憶と精神の関係。 私の大好物な類のSF作品でした。 この類が、ある意味普通のホラーよりよっぽどホラーだと思っています。
17投稿日: 2020.10.04
