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サイモン・アークの事件簿3
サイモン・アークの事件簿3
エドワード・D・ホック、木村二郎/東京創元社
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総合評価

8件)
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    サイモン・アークの第三作。 今更ながら、表紙が素敵。 放射能やら水中溶接やら登場して、驚いた。 一番面白かったのは「ツェルファル城から消えた囚人」。 四か国で共同管理されていたベルリンの城の中庭から、 ナチスの戦犯が忽然と消えてしまった。 76歳の男が20フィートの滑りやすい壁を超えたのか。 途中でサイモン・アークが話したプロシアの刑務所で 囚人が消えた事件の方が衝撃的だったけど。 本当の話なのか?

    1
    投稿日: 2020.02.18
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    このレビューはネタバレを含みます。

    第3巻。この巻までは著者ホックによる自選集である。 相変わらずオカルトは包装だけで中身はしっかりした短編 ミステリだ。 個人的に好きなのは痛悔修道会を扱った「罪人に突き刺 さった剣」かな。今ならば良い映画にできそう。 例によって以下はネタバレギリギリな備忘録。閲覧注意。 【焼け死んだ魔女】  ・占い師=魔女 ・女子大学 ・プール ・放射性物質 ・エレボス ・チュニカ・モレスタ(燃えやすい衣服)【罪人に突き刺さった剣】  ・痛悔修道会 ・霊媒 ・頭巾(裸) ・降霊会 ・ヘルマスの牧者 ・槍ではなく剣(ロンギヌス) 【過去から飛んできたナイフ】  ・ロンリー・ツリーの戦い(フレンチ・インディアン戦争) ・魔法で消えたナイフ ・弓矢の自動発射装置 ・不倫相手の妻 【海の美人妖術師】  ・兇器の金髪 ・海底に沈んだ船=麻薬の密輸中継所 ・水中溶接の光 ・航海日誌の筆跡 【ツェルファル城から消えた囚人】  ・冷戦下の米ソ対立 ・ナチの生き残りの囚人 ・消える前にすでに入れ替わり 【黄泉の国への早道】  ・ロックスター ・シースルーエレベーター ・上下ランプの入れ替え ・等身大パネル 【ヴァレンタインの娘たち】  ・ヴァレンタイン町でのヴァレンタインのイベント ・ライターのおとり捜査 【魂の取り立て人】  ・姿のない尾行者 ・電子音チップ ・イタズラ半分で悪魔と契約 

    0
    投稿日: 2019.11.10
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    シリーズ3。 オカルト研究家と書籍編集人が不気味な事件を次々と解決。 飽きずに読めます。黒服を着たサイモンが意外とどこでも出入りしちゃうコミュ力の持ち主なのがちょっと笑える。

    0
    投稿日: 2017.03.04
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    ミステリ。短編集。シリーズ3作目。 1作目のデビュー作「死者の村」や、2作目の中編「真鍮の街」のような、中心となる作品がない感じ。 それでも安心して楽しめるのは流石。 「焼け死んだ魔女」学生たちの体調不良と魔女の焼死。シンプル。 「罪人に突き刺さった剣」ミステリ好きなら意外に思いそうな結末。 「ツェルファル城から消えた囚人」人間消失。謎が魅力的。 「黄泉の国への早道」ロックライブ。シリーズでも異色の場面か。 「ヴァレンタインの娘たち」墓地の周りを走る娘たち。想像すると奇妙な風景。 他3作品。全8作品。

    0
    投稿日: 2017.02.25
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    ❖オカルトじみた怪異な事件(その状況)に隠された真相(すべては合理的解決がされる)を暴くシリーズ短編集。主要登場人物の二人は、サイモン・アーク=ホームズ、わたし(語り手)=ワトスンという古典的盟友関係にある。なぜ現場(事件)はこういう状況(状態)になったのか?・・魔術めいた謎に惹きこまれ、そうした不可思議を成立させた著者のロジックの技巧(アクロバティック)に感心させられた・・着想のその多彩さは驚異的。『ツェルファル城から消えた囚人』などは十分に長篇にふくらませられる内容に思われ、モッタイナイ感じも。

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    投稿日: 2016.02.26
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    自称二千年も悪魔を追い求めて超常現象と見ればどこへでも行くのに、いつも論理的に事件を解明してしまう、ある意味可哀想なサイモン・アークの短編集第3弾。 今回も刑務所となっている古城や、ガラス張りのエレベータからの人体消失、魔女の呪い、過去から飛んできたナイフなど不可能犯罪てんこもりだが、初期の頃の怪奇な味が薄れて普通のミステリになってきた気がする。それでも巻を重ねても一定のレベルを保っているのはお見事。 アークがロックコンサートに行ったところは想像するとちょっと笑える。

    0
    投稿日: 2014.09.04
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    もはやありがたいことに毎年恒例のクリスマスプレゼントとなった感。オカルト色が一段と強くなりとても楽しめた。今年のクリスマスプレゼントも期待しています。

    0
    投稿日: 2012.05.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    『焼け死んだ魔女』 自分の教区に住み着いた魔女を名乗る女マザ-・フォーチュンの正体を探るようにサイモン・アークに依頼した神父。密室状態の自分の小屋で焼き殺されたマザー・フォーチュン。大学校内で起きる謎の死。ウェストウッド教授の調査。大学のプールに隠された秘密。 『罪人に突き刺さった剣』 痛悔修道会の修業の場で殺害されたグレン・サマー。覆面をし裸で十字架にかけられた状態の男たちの中で殺害されたグレン。彼が経営するバーでの調査。 『過去から飛んできたナイフ』 フレンチ・インディアン戦争の戦いの直前に起きた謎の事件をモチーフにしたイベントに招かれたサイモン・アーク。イギリス軍人の残した日記。彼が投げたナイフが消えた。100年後のイベント中に飛んできたナイフ。ナイフに喉を突かれ死んだクリフ。 『海の美人妖術師』 ドリスと名乗る海の女に出会ったハンス・ベルコー。金髪の髪の毛により絞殺され船で漂流している所を発見されたベルコー。彼の出会ったドリスの謎。 『ツェルファル城から消えた囚人』 戦犯である元ドイツ人将校ヴィッテルベルクを週刊しているツェルファル城。アメリカ、イギリス、フランス、ソ連で共同管理する西ベルリンのツェルファル城。ソ連の管理ののちアメリカの監視中に消えたヴィッテルベルク。ヴィッテルヴェルクの部屋のベッドから発見されたCIAのレイゲントの遺体。 『黄泉の国への早道』 ガラス張りのエレベータに乗りビルにあがったロック歌手レイジャー。60階にいた時エレベータの中から消えていたレイジャー。残された焼け残ったボール紙の秘密。 『ヴァレンタインの娘たち』 ヴァレンタインの儀式を復活させたオリヴァー・マーティン。少女たちに囲まれたオリヴァーが何者かに刺殺された。彼の周囲にいた12人の少女たちの秘密。 『魂の取り立て人』 誰か姿の見えない人物に後をつけられているとおびえるアルノ。サイモン・アークに助けを求めるが・・・。殺害されたアルノ。調査に赴いたサイモンと「私」を襲う犯人。

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    投稿日: 2012.01.17