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金星で待っている
金星で待っている
高村透/KADOKAWA
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総合評価

14件)
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    演劇は確かに食べていけない人、芽の出ない人がほとんどで、でも深みにはまってしまう人の少なくないものだ。それでも本人たちにはこの上なく楽しく幸せなものでもあるのだろう。楽しさはそれほど伝わってきたとは思わないけど、舞台にかける意気込みのそれぞれの温度差が興味深かった。[more]ただまぁ、「待っている」わけではないよねぇ。

    0
    投稿日: 2023.12.24
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    ラノベラノベしてる作品。 タイトル負けしてる内容ではあるが、ラノベ独特の空気感が味わえるので、そこが良い点かな! 後半の主人公が覚醒してテキパキする流れが、逆に薄っぺらく感じてしまった。舞台を構成する工夫に色々とあるのはわかるが、それを主人公のセリフで伝えては、あまりに作業的な文章に感じてしまった。 それまでの流れで他愛のないセリフを使ってきただけに、終盤でバランスが崩れすぎ。劇に打ち込む過程は熱い展開だが、見せ方はもっと工夫があったんじゃないかな。

    0
    投稿日: 2019.06.08
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    区切りが分かりやすく読みやすかった。最初の方は、主人公が荒みすぎてて、少し気が滅入ってきますが、その分、後半の成長した姿を引き立たせます。 君に宛てた文章という構成を採用したのは、只の一人称よりも良かったように思います。

    0
    投稿日: 2019.02.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ストロベリー・フィールドという劇団に、金星人と名乗る、腕のいい子が入ってきます。 主人公は、劇を辞めようと思いますが、やっぱり劇が好きでっといっても、演出補助ですが。結局辞めず、みんな半ば諦めた劇団でしたが、金星人との出会いで、奮闘しながら公演に向けて頑張ります。 そんな最中、演出のシーナさんが、恋人のナツメさんに付きまとう、ナツメさんのお客様に刺され、演出が出来なくなり、また、役者兼音響の、柏原さんが自殺します。 公演前日に、金星人は、行くへをくらまそうとしますが、未遂に終わりました。 いなくなった理由は、過去の劇団にいたとき、親方が薬物で捕まったことで、その教え子だという理由から、色眼鏡で見られるトラウマがあったから。 けれど、公演は成功し、一時経って、ストロベリー・フィールドは解散し、主人公は、シーナさんのツテでロシア翻訳の定職の。 金星人こと、佐倉真里菜はもとの劇団に復帰。というお話。 何処と無く、アムリタっぽかったです。 まーアムリタ序盤しか読んでないんですが(笑) 読みやすくはあったんですが、あまり心に響くものはありませんでした。 柏原さんの自殺についても、金星人の過去についても、とても浅い触りで、トントントン。でした。 もうちょっと濃い内容であってほしかったです。

    0
    投稿日: 2013.09.23
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    劇団員の話。 SFか電波系を期待してたら全然違った。 そこまで大袈裟な事件を起こさないとだめだったのかなーって思います。 内容やストーリーはそこそこ面白いだけに、ちょっとリアリティに欠けて残念な気がします。 キャラクターもいまいち書き分けられて無いような・・・ いい話には仕上がってますけどね! こういう作品でエピローグがあるのはいいですね。

    0
    投稿日: 2013.01.03
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    良い話だった。 最後はほんの少し目が潤んだ。   劇団員の生きてる姿を見させてもらった。   特別なことは何もないけれど、自分のことを見失いそうになるけれど、ただやりたいことを精一杯やり遂げる、きっと未来は拓ける。    最後の金星人の行動の身勝手さにはさすがに文句が言いたくなるが、そこに目を瞑れば、とっても良いお話でした。

    0
    投稿日: 2012.11.09
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    SFではないです。舞台に身を捧ぐ若者たちの物語。 いや、主人公「僕」の物語かな。 「僕」が「君」に語る物語だもんな。 物語は、「金星人」を自称する演技の上手な女の子の入団テストから始まる。 が、彼女の入団後の話よりもまずその劇団が出来るに至るまでを回想する 部分が序盤を占め、そこはどうにもつまんなかった。 あと、これは全体的に言えることなんだけど、区切りが異様に多く ひとつひとつが短くて、まるでコルクボードに適当に貼られた付箋のよう。 おかげでどれも印象が薄く感じてしまったな。 結局面白かったのは残り4分の1くらいだろうか。 そこだけ切り取って短編でも良かったような。 『シアター!』シリーズ(有川浩)や 『チョコレートコスモス』(恩田陸)では 存分に楽しめたいろんな物がどうも欠けている印象。 面白いといえば面白いんだけど、なんだかあっさりさらりと 上っ面を舐めてった感じ。 主人公の悩み・葛藤なんかも描かれてはいるんだけどね。

    0
    投稿日: 2012.11.05
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    最近の好みとしまして 劇団が背景にあると ちょいと手がのびちゃいます。 そんなこんなでこの本とも出会ったのですが、 主人公の男性 なかなかにいい魅力・能力(?)を持ってらっしゃいます。 劇団をやってく上での あるあるも含まれてるのでは… (私はまだ劇団にそこまで深く関われてないので なんともいえないですが)

    0
    投稿日: 2012.10.04
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    このレビューはネタバレを含みます。

    夢追い人たちの甘酸っぱい青春群像劇. その日,人類は初めて金星人と遭遇した. 小さな劇団で夢を追いかける個性的な若者たちを鮮烈に描く甘酸っぱさ満載. 面白かった! ぐいぐい引き込まれていくね. 主人公というか語りの「僕」の名前が途中まで分からない. 「僕」が「君」に向けた語りに名乗りなんて必要がない. ということですね(知らんけど). しかしあれだ, 「理想の彼女のつくりかた」を書いてた人と同じとは思えないな. こっち系の方が良いんじゃないか? ってくらい良かった. 「金星人」だなんて「東京アンダーザブリッジ」系かと思った時期もありました. いやー,良かった. 推すのです.

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    投稿日: 2012.06.30
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    SFかと思ったら違うのね。 学生の時のギター演奏会の前の「仕込み」を久々に思い出した。そう「仕込み」これがあるから止められない、というか、その気分わかるわかる。 でもなんで「金星人」かは書いてあるけどピンとこないし、独り語りではなくその「金星人」視点での語りもあると広がって感情移入できたかも。そこが残念というか、、、「仕込み」の思い出に触れられなかったらなーんもいいとこないかもね。

    0
    投稿日: 2012.06.18
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    劇団といえば、若者が青春をぶつける先の代名詞のようなものだと思う。 劇団のメンバーはみんな個性的で、劇団ごとに色も違う。 どの劇団を選ぶのかは人それぞれ。 一度劇団に入ってしまえば、その劇団員として、劇をより良くしていくために青春するのです。 本作もそんなお話。 金星人なんて突拍子のない設定もあるけれど、一言で言えば、劇団での苦みの効いた青春ということに尽きる。 前半は若干単調になるけど、中盤過ぎたあたりから話が動き出し、そのままラストまで突っ走る。 自分の限界を勝手に決めそれ以上のことは見向きもしなかった人たちが、その限界を超えていくあたりはいかにも青春な熱さがあってとてもいい。 読後感もすがすがしくて、演劇を見に行きたくなりました。 今度探して見に行ってみようかな。 不満点を挙げるとすれば、少しさっぱりしすぎで展開が弱いかなと感じることもあった。 せっかくの題材なんだから、もっともっと爽やかにしても良かったんじゃないかな。

    0
    投稿日: 2012.06.03
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    「小劇場・小劇団」というのは、昔から、そして今でも、よくわからない存在です。 だから、この小説の中に描かれている小劇団は、これはこれでリアリティがあるのだろうとも思うのだけど、ちょっとばかし、ついていけない。 うーん。 有川浩の『シアター!』と、恩田陸の『チョコレート・コスモス』を足してみたらこうなった、という感じなのか。 決して面白くなかったわけではないですが、取り立てて特筆すべきこともないです。 まさかの丸々2ページ、紙一枚分、真っ白、なんてことをやらかしたり、演出として面白いと思ったのかもしれないけど、ちょっといただけないです。 空気を演出したいなら、それを文字で表現するのが小説です。 著者は元々、小劇場出身の劇団系の方らしいので、ちょっと肩入れしたくなったのですが、うーん。 私見ですが。 小劇団というのは、僕、かなり乱暴な言い方になりますが、『ONE PIECE』の、海賊団みたいなものだと思うんです。 大小様々な劇団がいて、好き放題暴れまくる奴らがいるかと思えば、周りのことを考えたり、現地の人のために戦ったり、あるときには力を合わせて、あるときは敵対して、でもそれぞれの集団(劇団・海賊)に対する仲間の気持ちとかがあるから、テイストがまったく違っても、別の海賊団に憧れるのではなく、あくまでも自分たちの集団で、必死で頑張ってもがこうとする。 そして、嬉しいことがあったら、とにかく歌って騒いで飲むんだ!という、まあ、世間様から見たら社会からドロップアウトしているように見えるかもしれないんですが、いちいち本気だし、いちいち楽しいんです。 その中には、この作品に出てくるように、才能に寄っかかって、いいものを作っていればいい、みたいなところも当然あるだろうけど、それが、先に挙げた二作品に出てくる劇団とも共通するんですよね。 どうしてこう、小説で演劇を扱うと、暗く芸術的なものを目指して、崩壊していく様しか描かれないのか。不思議でしょうがない。 エンタメ系の劇団は、まあ、小劇場界では糞味噌に言われるのが宿命とは言え。 ルフィ海賊団のように、腹の底から楽しいめちゃくちゃな小劇団の芝居、そういう本を、自分で書かなくちゃと決意を新たにしつつ、そういう意味では読んで良かった本だな、と思います。 小劇場系の芝居のこと、知らないのであれば、一読してみても面白いかもしれません。 が、全体のテイストが若干暗めなので、「そういうのだけじゃないんだよ、最近は、もっとバカみたいなエネルギーしかない劇団の方が多いんだよ」ということだけ、心の片隅にでも、ご承知おきいただければ。

    0
    投稿日: 2012.06.03
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    演劇の専門知識はなかったが、興味深く読めた。 キャラ立ち、構成の丁寧さ、短い章立てによるテンポのよさ、どれもよかった。 金星人との交流に少々の物足りなさもあったが、その分主人公の成長が全面に押されていて、とても前向きな気持ちになれた。 素直に読める作品だと思う。

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    投稿日: 2012.06.02
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    作者が、中の人ってのが強く出過ぎ。思いは解らんではないけど、読んでいくうちにお腹いっぱいになる。演劇ファンなだけに・・・。危機意識は共感する。

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    投稿日: 2012.06.02