前漢、元帝の時代の西域を舞台に、実在した陳湯という西域都護を主人公にした歴史小説。レーベルが富士見ファンタジアだからラノベっぽいかというとほぼそんなことはなく、ヤングアダルト向け歴史小説といったところ。 話自体は実際にあった匈奴討伐を踏襲しており、ファンタジー風味はほぼ皆無。作者のデビュー作で文体や表現などは稚拙なところも見受けられるが、淀みなく流れる話と、何と言っても浪漫あふれるテーマがすばらしい。