
若者の「心の病」がわかる本
町沢静夫/PHP研究所
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総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
青少年の心的問題について扱う本書は、「時代性」を強く意識して書かれているようだ。 文化は人を育てるが、同時に文化は人を未成熟に取り残すとして、著者はポスト高度成長期の社会に対し警鐘を鳴らし、また、日本家庭のエディプス不在の様、平和で受験体制が整った一本化された社会構造の問題を指摘した。女性の社会進出、民主主義についても言及しており、かなり手を広げて書いている。 全体を通して感じたことは、自主性の育まれていない子供たちというのは現代的な現象で、これからも割合を維持または増加させてゆくだろうということ。そして、人も社会もそれでは弱くなるということである。 「そんなみっともないことをして」「恥ずかしいでしょ」と叱るよりも「それはいけないことだ」「約束を守れていない」と叱る。
0投稿日: 2015.04.04
