Reader Store
ルピナス探偵団の憂愁
ルピナス探偵団の憂愁
津原泰水/東京創元社
作品詳細ページへ戻る

総合評価

21件)
4.0
5
6
5
0
0
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    一行目:煙が上がっていく。 著者が亡くなって、代表作のひとつルピナス探偵団は読んでみたいと思っていた。 タイトルが目に入ったので読み始めたところ、おや?社会人?高校生ではなく。どうやら、シリーズの二作目だったらしい。 ただ、それでも十分面白かった。 短編ごとに、大学生、高校卒業直前−と、遡る形で構成されているので、第一話の主人公たちの少し距離があるというかぎこちない感じから、最終話にたどり着くまでに本来の絆の強さがわかってくる。 どうやら、途中シリーズ一作目のネタバレもあるようなので、順番通りにいかず残念だったが、早速読んでみようと思う。

    0
    投稿日: 2022.11.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    いきなりルピナス探偵団が25歳になっていて、しかも摩耶のお葬式から始まるとは、胸を突かれました。 「憂愁」というタイトルどおり、前作「当惑」よりも深いかなしみが漂っているように感じました。

    0
    投稿日: 2022.11.18
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    四人での誓いは、時間が過ぎ去っても誰かがいなくなったとしても消えることがないもので、淡い青春と堅固な絆に心が懐かしくも切なくなりました。

    0
    投稿日: 2022.03.01
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    ああ、本当に大好きで忘れられない物語になった。 過去へと遡る構成、一作目でははっきりしなかった一人一人の個性や良さがさらに輪郭を増す。 あの日の誓いのシーンでもう涙腺がやられる。 素晴らしい青春小説。 絶対一作目から読んでください。

    1
    投稿日: 2020.05.30
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    少女文庫かららしい作品から始まった前作と違って、今作はショッキングな内容から始まりました。謎解きは完全に彩子から祀島君に移っていて、今作ではミステリ部分より人物像がくっきりと浮かんできます。最後の事件と銘打った一話目から一話ずつ時系列が過去へとさかのぼっていく構成が実に上手く計算されていて、友情を、それぞれの人物の人となりをしっかりと描き切っています。そんな状況からの高校卒業時のラスト。この構成だからこそ伝わってくる美しさと切なさと愛おしさ。短編集ですが手に取られるならぜひ前作から読んで浸ってください。

    0
    投稿日: 2019.06.14
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    20190306 「なんだ」とキリエが威勢よく云うので、得意の八つ当たりが始まるのかと思った。 なんだ、なんだ、なんだ、なあんだ 繰り返しながら百合樹の間を歩きまわる。顔を伏しているので表情は見えない。 「会えたんじゃん」(p77)

    1
    投稿日: 2019.03.06
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    再読 ミステリとしても1巻同様楽しめる上に 1巻で紹介されたキャラクタたちの青春小説としても素晴らしい至高の傑作 4編とも文句つけようない結末で完璧というに相応しい 2014/4/13 ミステリだとしても許されないほどに卦体な登場人物だからこそある 不可思議な物語が 作者の申し分ない技術で描かれる そんじょそこらにない特異な青春ミステリ 読書の楽しさをしみじみ味わわせてくれる

    1
    投稿日: 2018.10.17
  • ラストまで読んで、「憂愁」のタイトルがよくわかる

    書籍説明にある通り、前巻『ルピナス探偵団の当惑』で活躍した四人のうち一人が亡くなり、その葬儀で残されたメンバーが顔をあわせるところから物語が始まります。 全四編が納められたミステリー短編集ですが、第一話「百合の木陰」からラストまで、時間を巻き戻すかたちで綴られていきます。 この時間巻き上げ構成が最後にじわじわと効果を発揮します。 最初に読者が食らう“喪失の悲しみ”が、最終話『慈悲の花園』で高校卒業式のしみじみした空気へと昇華する流れが実に好みでした。 そういう意味で、これはミステリー小説であると同時に、青春小説でもあると痛感。 とりあえず、このシリーズに興味を持った方は『ルピナス探偵団の当惑』から読んでみてください。 『ルピナス探偵団の憂愁』から読んでも話は分かりますが、『~当惑』から読んだ方が登場キャラクターへの愛着が違うし、その愛着こそが読書スパイスになる構成なので、刊行順に読まれることをお勧めします。

    3
    投稿日: 2014.07.11
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    だいぶ時間がかかってしまいましたが読了。ルピナス探偵団の二巻であります。 前巻から感じていた風景描写の荒らさが本作でもすこし目立ったように思います。また推理の部分でも方向性がまとまっていないのを感じました。 しかしながら、ストーリー構成、キャラクターの配置、軽快な会話劇は上手い。読後の余韻にじんわりと浸ります。

    0
    投稿日: 2014.05.26
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    少し切なく、少しさわやかで、一見ライトノベルっぽくも見えるが、実は力が無いと書けない平易で鋭い文章。 筆者の本は、今は書いていないとおもうけどホラー系ではなく、こっち系のものが絶対にお勧めできる。

    0
    投稿日: 2014.05.05
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    4/8 読了。 最高の少女探偵小説!「この話が永遠に続いてほしい」と思うような物語の幕引きとして全体の構成が大正解すぎる。ベタの底力を分かってる人の書くベタ展開はなんでこうも泣けるのか。津原泰水すごい。

    1
    投稿日: 2014.04.08
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    前作が素っ頓狂な姉妹の話というイメージだったのに、今作は女同士の友情+男友達の友情でした。逆回しの演出が辛い。 もう一冊予定があるそうなので、じんわり待つ。

    0
    投稿日: 2013.09.29
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    どのキャラクターも個性があふれ、行動に一貫性があるので、読んでいて戸惑うことがない。 推理を楽しむというより、津原泰水の流れる文章を楽しむ感じ。この本も、「奇譚集」、「蘆屋家の崩壊」、「バレエメカニック」も…どれも全く雰囲気が違っていて、全く別人の作品を読んでいるような気にさせられる。”臭い”文章ではないのに、どこか古風な感じがして、それでいてキレがある…そんな印象。間違いなく好きな作家のひとりだ。

    0
    投稿日: 2013.08.25
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    火葬場の風景は意外にのどかなものである。 山手にあるその場所には、自家用車のない者は大型バスに乗り合わせて行く。 こぎれいなロビーや親族用の待合室は公共の宿泊施設のようでもある。 青い匂いのする畳敷きの座敷に上がり、窓側に座布団をたぐり寄せ陣取る。 天気のいい日などは中庭の緑を眺め、どこかのおっちょこちょいが買ってきたであろう菓子盆の『ハッピーターン』を茶請けに一息つく。 そうしたら何故か斉藤由貴の『卒業』のワンフレーズが頭に浮かんでくるのだ。 「あぁ、卒業式でぇ泣かなぁいぃとぉ、冷たい人と言われそぉ」 目の前の現実と心の回路がうまく繋がらないまま二、三日が過ぎ、ある時、ふと胸の奥を風が吹き抜け、そしてようやく悲しみのようなものが押し寄せてくる。 日影摩耶が死んだ。 旧姓京野。前作『ルピナス探偵団の当惑』の主人公の一人だ。 彼女の「訃報」を聞いたのは数年前。 にわかには信じ難く、ぼんやりと夢うつつの気分で反芻していた。 続編『ルピナス探偵団の憂愁』は当時すでに絶版で、中古本を購入する気もなく、いつになるかもわからない文庫化を待ち望んだ。 昨年末の東京創元文庫からの出版の際には発売日に買った。 一行目の、火葬場から立ち上る煙を見て、 「あ、本当に死んだんだなぁ」 数ページ読んだだけで本を閉じ、積読の山に埋もれさせたまま半年近くが過ぎてしまった。 このたび、敬愛するブクログのお仲間による『ルピナス探偵団の当惑』のレビューに触発され、ようやく続きを読み始めた。 摩耶の告別式の日。 かつての友人は吾魚彩子と桐江泉しかいない。 刑事である彩子の姉、不二子は職務で多忙を極め、生え抜きのエリートであった庚午宗一郎は現在は警視に昇進し要職に在る。 祀島龍彦は遠いアリゾナの空の下である。 摩耶が残した「ルピナス探偵団最後の事件」 大学時代、ルピナス学園高等部へと遡るそれぞれの事件。 そしてルピナス探偵団結成への布石とも言うべき「吾魚彩子初めての密室」 僕は卒業アルバムを紐解くように彼女たちの軌跡を辿っていった。 小説家、津原泰水の言葉選びの美しさ。 少女小説、青春ミステリ、数あるその手のジャンルのなかの一作品にみえて細部に宿る魂。 探偵小説としては、Whodunit(誰が犯人か)Howdunit(どのように犯行がなされたか)よりも Whydunit (なぜそのような犯行に至ったのか)を重視している。 一見奇怪に思える犯人の行動にも意味がある。 そこに人間のおかしさ、悲しさ、愛おしさがあらわれる。 犯人だけではない登場人物たちの血の通った姿が動き始める。 時間を逆行していく毎に「さして取り柄のない美少女」だった京野摩耶の輪廓が浮かび上がる。 そして次第にそれはマリア様のような光背に縁取られ、神々しいまでに気高い像を結ぶ。 亡き友を偲ぶ旅は終わる。 京野摩耶はいない。 ルピナス探偵団はもう存在しない。 それでも彼女たちの友情は永遠なのだ。 卒業アルバムを閉じる時、ふいに胸を風が吹き抜けた。 そして何かがこみ上げてきた。 そんな時、彼女たちなら口ずさむのだろう。 百合樹の下で口にしたあの言葉を。 「           」 風薫る新緑の公園にて読了。 あなたにも彼女たちの声は聴こえたはずだ。

    14
    投稿日: 2013.06.02
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    うーん、こう来るか。学園連作ものだと思って読み始めたら、冒頭でいきなりパンチを食らう。これは切ない。時をさかのぼって行き着く卒業の日の場面が胸にしみる。青春小説としての傑作の一つだろう。

    0
    投稿日: 2013.03.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    本格学園ミステリの続編。前作もしっかり本格推理していましたが、今作は加えてキャラクターの人間性が更に掘り下げられています。メインキャラクターの一人の葬儀というショッキングなイベントから遡り、徐々に登場人物の人間像が見えてくる構造は見事。ただ、前作から続くユーモアも健在で、肩肘張らずに楽しめます。

    0
    投稿日: 2013.03.03
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    若干行きあたりばったりだった前作品集と較べ、構成もまとまりもぴかいち。 レクイエム・フォー・あの頃。 レクイエム・フォー・摩耶。 それがぐっとくるのだ。 「高潔に生きる」。 また最後の一文でぐいと別の方向を向かせる作者の腕も冴える。

    1
    投稿日: 2013.02.24
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    このレビューはネタバレを含みます。

    読み終わってから涙が出た。 話が遡って進行していくことで、より彼女たちの友情の深さがより感じられた。 ラストの祀島くんは最高。

    0
    投稿日: 2013.02.20
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    お葬式から遡ることで存在感存在の大きさがわかる。 最後のシーン、美しいですね。 次が文庫書き下ろしだとうれしいなぁ

    1
    投稿日: 2013.02.07
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    時計が逆回りしていく間に、起こった数々のたわいないことが、高潔に生きようとした少女を輝かせる。なんて悲しい効果だろう。

    1
    投稿日: 2013.01.22
  • powered by ブクログのアイコン
    powered by ブクログ

    うつくしい、あまりにうつくしく、ものがなしい物語。この独特の空気の中心にいるのは、間違いなく摩耶嬢である。高潔、純真、ある種の諦念、そして優美。そういうものそのものが彼女だと言っていい。そんなつくりになっているのだ、この物語は。 これはもしかしたら彩子の書いた小説なのかもしれなくて、彼女の見た、摩耶なのかも知れないが。 最後の話は分かりやすくシスターの名前が色で、学園組=白黒茶、通い組=青桃黄とこれまた分かりやすい対比。主要キャラクターの名前も深読みしたくなる。祀島=静寂?とかあうお=いえがない?とか…。 あと一冊は出るとのこと、楽しみです。

    1
    投稿日: 2013.01.10