
総合評価
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powered by ブクログ最初はミステリーかと思うようなはじまりで、 様々な伏線が用意されていくが、 古代文明に対する考古学や土俗信仰などをふまえてというかこじつけて 途中からオカルトチックな展開になっていく。 好きなジャンルだった。 途中ミステリにありがちな冗長な説明的な部分も続くし、 風呂敷を広げすぎて最後どうなるかと心配になるが、 きちんと最後は哲学的落とし所があって、納得した終わり方でした。直接的な文章でわかりやすかったし、 最後まで読んでみると退屈はしなかったです。 人間の欲はどこまでも深い。 権力(支配欲)、色欲、不死⋯ 権力と下層消費者(奴隷)では同じ価値観は共有しえない。 けれど権力者は奴隷なしには存在しえない。権力や資本が人類社会に寄生するものだから。 この構造がそのまま物語の血のモチーフや超自然的な存在と対比して描かれているので身近なものとして感じられた。 単なる伝奇怪奇とした稚拙さは感じられない。大人向け伝奇。 ああ、でも昭和かも。権力や出世やエロが前面に出てるので昭和の男性が好みそうなテイストかもしれない 昔の本だし価値観も違うのは当然だけどZ世代は嫌いかもしれないな 永遠の愛という言葉があるけれど 儚い命だからこそ人は繋がっていられるのかも。 ちょっと官能小説のようなところもあったり、 敬虔なカトリックなんかは宗教学的に嫌悪感を抱くところもあるかもしれません。
10投稿日: 2025.09.18
powered by ブクログすっごい創造力! お店が真っ赤な理由とか、ドラキュラの選抜理由とか、継承の仕方とか、色々おもしろポイントはあるけど、ドラキュラの死因が熱中症ってオモロー!! 正直神話とかわからないところもあったが、その辺は斜め読みした。とにかく壮大。
0投稿日: 2025.06.30
powered by ブクログんもう!本嫌いになってしまいそうなぐらい、しんどい本だった。何がしんどいって、クドクド説明が長すぎるっ!出ていった奥さんはどうなったん?ギリシャの暗殺教団と人気建築士の関係は?知りたかったけど、読めば読むほどどうでも良くなってきて、結局リタイア。 石田依良オススメ本だったけど、イマイチだったー。
0投稿日: 2025.06.29
powered by ブクログ高校時代、半村良に嵌って本作も読んだ筈だが、アサシンの話しか記憶に無く、殆ど初めての読書体験。おそらく、未だ初心だったんだな。慥かに描写はエグい。読了数ヶ月経っても、後味の悪さは抜けない。この感想書くのも躊躇った程。まぁ妖星伝もエグかったけどな。それでも愛読したのは、私はやはり和物・時代物好きなのだろう。そうそう、本作に出るオナシスの本名は、アリストテレス・ソクラテス・オナシス。やはり、只者ではない。
0投稿日: 2021.12.22
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
SF伝奇小説。なんとも、好きな人には面白いのでしょうね。吸血鬼とか狼男とか。 それはいいけど、性的描写が気持悪いかな。
0投稿日: 2018.05.29
powered by ブクログ大作であるし、スケールも壮大なのだが、登場人物がせせこましくて読後の満足感は低い。アトランティスやら吸血鬼やら狼男やらメガリスやら、といかにも伝奇SFっぽい要素満載なのだが、どれもこれもつじつま合わせが無理やりっぽくてのめりこめない。必然性のない無駄な性描写が多く、その構造上の理屈もよく理解できなかった。 一番の敗因は、石化して数千年しないと不死になれないっていうシステムのどこにも憧れを感じないところじゃないか?
0投稿日: 2018.05.10
powered by ブクログ初の半村作品。 アトランティス、吸血鬼、ケルビムなどの伝奇的要素が満載です。 長い小説だったけれども面白かったぁー。 高橋克彦の作品が好きな人は読んでいて楽しめるはず! 他の作品も読んでみよう。
0投稿日: 2015.12.02
powered by ブクログなんだろ、面白いとま面白くないとも言えないけど 情景が頭にうまく描かれなかった 西洋の歴史とか信仰とかに興味がある人なら面白いのかもしれない そのへん、興味ない人はまったく面白くないと思う なにを書きたいのかさっぱりだった
0投稿日: 2015.01.04
powered by ブクログ昔の日本SF、特にこの半村良や小松左京の作品には、面白ければ何でもありだ、面白い奴の勝ちなんだ、というようなある種批評を無効化させてしまう強さがある(山田風太郎もそうですね)。 きっと物語を信頼していたんだなぁ。 クーンツとか好きな人はたぶん気に入るはず。
0投稿日: 2014.10.05
powered by ブクログ1972年星雲賞受賞作品にして日本伝奇小説の記念碑的作品。 私は読書に関しては極端な偏食者なので、今まで読んだことの なかった半村良。一度は読んでおかなければという思いもあって、 今回存在を知ったこの作品を読んでみた次第。 吸血鬼、狼男、巨石信仰、アトランティス、不死者、ケルビム、と 伝奇的要素をこれでもかと詰め込んだ、刊行から40年以上経った 今でも決して古さを感じさせない驚異的な小説だった。 ただ謎解きや伏線の回収が即時的というか、謎の提示と謎解きが ほぼ同時に進行していく感じからか、どうも今ひとつ私には はまらなかったかな。話が誰を中心に回っているか一定しないのも 難のひとつかもしれない。 ケルビムは実は私の卒論のテーマだったりする(苦笑)。
0投稿日: 2013.05.11
powered by ブクログ吸血鬼ものは、好きなんですが…。男性作家の書く吸血鬼・狼男ものは女性作家が書くものとはどうもジャンルが違う気がする…。 切なさ0%。超人的な。男性作家の吸血鬼もんはもういいかな。
0投稿日: 2011.04.21
powered by ブクログイスラムの暗殺教団、アトランティス、巨石信仰、人狼、吸血鬼、永遠の命、サンジェルマン伯爵。 SF・伝奇モノの定番プロットがぎっしり詰まったミステリーの傑作。 どのネタも今では手垢がついた感じだけど、これが1971年に発表されたというのが驚き。 密度の濃いストーリー、骨格のしっかりしたキャラクター。 今どきの小説にはない無骨だけどストレートなエネルギーに押されて一気に読まされてしまいました。 中盤以降、提示された謎に登場人物ひとりひとりがパズルのピースのようにパチリとはまっていく展開に目が離せなくなります。 頁を繰る手が止まらなくなる、まさにページターナー! ※男女の描写が相当エロいので、そういうのが苦手な人は受け付けないかもw
0投稿日: 2011.01.17
powered by ブクログ半村良が気になって読み直し中の1冊。発想においてすごいと思うが、記憶のなかにある(今回はまだ読み直していない)『産霊山秘録』の鮮烈さに比べると、予想外に平板な展開と感じた。今のところ、半村良の多様な守備範囲のなかでは、『雨やどり』『新宿馬鹿物語』『どぶどろ』系の人情物のほうが個人的には好み。
2投稿日: 2010.10.08
powered by ブクログジャンルとしては伝奇物。現代社会に現れた吸血鬼と人狼。そこに世界各地の様々な伝承・逸話が入り交ざった感じ。どこまでがフィクションでどこまでがノンフィクションか。そこら辺の線引きを曖昧にしてリアリティを出すのがうまい。 中盤以降は性描写が多め。
0投稿日: 2009.04.21
