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一天四海のマーガレット 1 80日間世界一周
一天四海のマーガレット 1 80日間世界一周
北沢大輔/集英社
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総合評価

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    出だしは非常に面白かった。 19世紀ロンドンの貧乏貴族の青年。 彼が地下室で発見した全裸の少女は曾祖父の残した錬金術の賜で、そのために次々と騒動に巻き込まれ、挙げ句の果てには自分の将来を駆けて、80日で世界を巡ってあるものを回収しないといけなくなって……という展開。 テンポよく物語に引き込まれた。   けれど、旅に出てからがいただけない。 設定の不備というか、辻褄が合わないことがいろいろ出てきて気になってしまった。 例えば、味方はずの女性が青年を追いかける刑事の手助けをしてしまうとか、 目的地のすぐ近くまで来てるのに、ちゃんとそれをわかってないとか。 いったいどこに向かってるんだって思うよね。   あと、主人公がどうにもへたれ過ぎる。 もうちょっとどこか魅力的なところがないと、きびしいな。 今のままだと、難しい法律大学の試験を通ったなんて信じられない(笑) 少しは才能らしきものを感じさせて欲しい。 それか、せっかく先祖に錬金術師を持つんだから、なんらかのスキルを持ってることにすればよかったのに。 誠実な優しさだけでは、無鉄砲な愚かさと変わりない。 それでは、旅はうまくいかないと思う。 それともこれからの成長があるのかな?   世界一周の旅が面白くなければ、このお話は本末転倒だろう。

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    投稿日: 2010.12.11