
総合評価
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powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
乾石智子さんの小説で4番目に読んだ。 9人兄弟が大喧嘩する話。 オーリエラントシリーズを全て読めているわけではないが、魔法を使う迫力が最もすごいように感じた。とにかく派手で、読んでいて面白かった。 内容が飛んでいるので再読したい。
0投稿日: 2025.07.02
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詩的な描写は美しいが状況は伝わりにくい 作中の兄弟姉妹が本当に好きになれなかった。 9人兄弟の次女が養育の役割をほとんどひとりで担っているにも関わらず、弟妹らは彼女を内心で貶めたり口先でからかったりあるいはいないものとして扱ったり、そら歪むわという環境。 兄弟総出で次女を邪悪なものと決めつけているが、自分たちが肉親に対して薄情で恩知らずなのはいいの? 次女が犯した罪の分の報いを受けるのは当然として、弟妹らが「引導を渡してやる!」と言わんばかりの態度をとるのは鼻についた。 作者は家族間の確執を書きたいためにこの作品を構想したそうだが、心理描写が浅く人物造形があまり得手ではないように見受けられる。 私には合わなかった。
2投稿日: 2022.09.28
powered by ブクログこの作家毎度の事ながら…。 描写が詩的過ぎて、状況や風景が把握しにくい。 宿敵との対峙がアッサリしすぎていて、ラストに肩透かし感が否めない。 心理の掘り下げが浅すぎて、どのキャラクタも没個性的。どこにでも居そうな誰か、を描いているだけに見える。 とはいえ面白くないというわけでもなく、このシリーズは、言葉の美しさと物語そのものの面白さ、これまでになかったほど多様な魔法の種類を楽しむものなのだろうと思っている。
1投稿日: 2022.03.12
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オーリエラントの魔道師シリーズの第三作。 兄弟間の争いのせいか、 道具や呪文がほとんど必要ない「大地の魔法」のせいか、 その魔法が山を吹き飛ばし、湖を創り出すような強大な魔法のせいか、 まるで神話のようだった。 そんな人間離れした物語のせいか、 このシリーズで初めてアニメ化してほしいと思った。 海に沈みし骸たちが操る船、 呪われしものが現れたお尋ね者の町の酒場、 姉の足元に隠れていた弟が正体を暴かれる場面、 亡くなった魔女の書庫を見つけた本好きのふたり。 実写化もアニメ化もしてほしくなかった「夜の写本師」と、 何が違うのかはよくわからないが、 見てみたいと思った。 ちらりと登場したエズキウムの魔道師をのぞいては。
0投稿日: 2022.02.17
powered by ブクログまともな感想は他の人にお任せしとこう。 第三作目、このシリーズは分かっちゃいたけどこれまたよく人が死ぬ。もうサスペンスドラマ並みに「あ、この人死にキャラだな?」と定番以上にメインキャラも。 描写が美しいのだろうが、想像力の貧しい私にはどうも無理みたいで半分くらいは飛ばして読む。 しかしファンタジーは好きだから読むのは許してくれ…。 何が言いたいのやら。
0投稿日: 2020.11.26
powered by ブクログ相変わらず情景描写が難しすぎて雰囲気だけで読んでますが、それでも面白いと感じるまさに魔法のような作品でした! 個人的にはイザーカト兄弟より、ザナザとビュリアンが個性的で好きなキャラでした。
2投稿日: 2020.01.28
powered by ブクログまるで海外ファンタジーのような内容に驚くばかりです 今回は寝ぼけて読んでいたので、エンディングを何度も読み直してしまいました
1投稿日: 2019.12.18
powered by ブクログあらすじとすればよくある話かもしれないけど、世界観がしっかりしていて、魔法が魅力的で、 ラストはやっぱり圧倒的なイメージの奔流に圧倒される。 良くも悪くもアニメ的な展開かなと思う。
0投稿日: 2019.01.21
powered by ブクログ光とともにまた闇も生命に予め与えられたものである、という著者の観点がより鮮明になった1冊。 かつて己のうちに闇を封じ込めた魔道師の子孫イザーカト兄弟。闇に飲まれた長姉ナハティと、残された兄弟姉妹の争いを描くいわば復讐譚であり、これまでのシリーズ中いちばん血腥い展開をする。特にカサンドラの死に様があまりに酷く涙。 兄弟姉妹の争いについては、よくある緩いファンタジー的な兄弟喧嘩の風味はほぼ無く、闇に身を浸してまでの痛々しい生命のとりあいとなるので、序盤の温かな気配に騙されるなかれ。 とはいえ生命の力をもつ魔道師である主役のデイスと兄弟のイリアが、最後まで物語に灯りをともしてくれるので、読み口はよい。 前作に続き、兄弟たちと旅をしながら、だんだん舞台となる世界の土地にも慣れて親しみが湧いてきた。シリーズ物を読む楽しみ。さっそく次の巻を買いました。
0投稿日: 2017.12.26
powered by ブクログ魔道師が前世の記憶を追体験しつつ物語が進むシリーズ。展開自体は面白いが、切り替わりがわかりにくいのは毎度のこと。そして毎回クライマックスで筆が遊び過ぎてポエミー炸裂、ページの殆どを埋める余計な詩に描写が埋もれて結局何が起きたのか理解不能。総評、惜しい。
0投稿日: 2017.01.05
powered by ブクログ新しく読んだものが毎回一番好きだ。 世界観は相変わらず緻密で壮大なのだけど、どんどん人間味が増してきているような気がする。 身勝手な魔導士を人間にし、優しさと痛みを教え、その上で力を使わせるという残酷さに胸が熱くなる。 冬の砦での生活がずっと続けられたらよかったのになぁ。 デイサンダーが二度目の瀕死状態から目覚めて、ザナザやビュリアンの話を聞きながら、込み上げてくるものを抑え切れなくなるシーン。自然も人間も同じ。どんなに傷つけられたとしても生きようとする力を持っている。ぐっときた。
2投稿日: 2016.10.31
powered by ブクログネアリイに出会ったことで、他者の気持ちというものに思いを巡らせることができるようになったデイス、もといデイサンダー。 このシリーズでいちばん好きかもしれない。
1投稿日: 2016.10.10
powered by ブクログ拾われて育ったデイスが、山でひょんな事で蘇らせたリンターという魔術師に半ば強引に付いてくるように脅されて村を出て旅をすることになる話。一緒に付いてきた姉の存在で嫌な予感はしましたが、やはり予想は的中しました。過去はなかなか凄惨なものでしたが、道中はそれほど苦難もなく着々と進んでいったので、楽しく読めました。出来ればみんな生きていたらと思わざるをえませんが、負けずに強く生きていってほしいなと思います。
0投稿日: 2016.10.06
powered by ブクログイザーカトの9人きょうだい その魔導師たちの、壮絶なきょうだい喧嘩の話 きょうだい喧嘩とはいうものの、もちろん拳や言葉でポカポカ殴り合う生易しいものではなく 血で血を洗うような凄惨な喧嘩というか対立 しかしそこに秘めたる思いは、 決して相手をひたすらに憎悪するだけのものではなくーー 圧倒的に語彙力が足りなくてうまく感想が書けないけれど とにかくとても面白かった…もうただそれだけ 小さい頃に図書館で借りて読んだような、懐かしいファンタジー そんな雰囲気をまとう乾石さんの作品が好きだ… 胸に春風と大地のあたたかみを
1投稿日: 2016.09.22
powered by ブクログオーリエラントの魔道師シリーズを 読み始めて3作目。 シリーズで初めて ラストに胸をなでおろしました。 ファンタジーであるからには 冒険や試練、宿命、永劫などの言葉から 物語は逃れられないのだと思いますが この作品からはたくさんの人の多くの笑顔や幸せが 春に咲く花のつぼみのようにほころび始めています。 ふっと空を見上げて にっこり微笑みたくなる そんなファンタジーでした。
0投稿日: 2016.07.06
powered by ブクログ具体的にどういうことなのかさっぱりわかんないけど、「こまけぇことはいいんだよ!(AA略」みたいな美しい文章にうっとりする。目と脳が喜ぶ一冊。
1投稿日: 2016.05.12
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魔導士の月から800年後の世界。過去(300年)と現在を行き来しながら壮大な兄弟喧嘩を繰り広げる魔導士イザーカト兄弟の話。というと身も蓋もないが、なぜナハティが闇に堕ちたのか、リンターは何をしようとしているのか、他の兄弟たちはどうなったのか明らかになるにつれ、切なさが増していく。ピュリアンやネアリイ、デイスの成長と関係の変化を好ましく思えば思うほどこの結末は切ない。今回も魔法の表現が独特で圧倒される。最後の闘いの描写は解説でもあったが、全然どんなんだか具体的に想像できないけど、納得せざるをえない凄まじさだった。シリーズの中では一番すきだ。
0投稿日: 2016.03.19
powered by ブクログ前巻の記憶が色濃く残っているうちに読みました。 舞台は、前巻から約840年後の世界です。 イザーカト兄弟の物語が主軸にあるのですが、今作でも遥か昔の回想シーンがあったり、他国の人が登場したり、本当にどこまでも世界が膨らみます。 魔道師といっても、時代によっても国によってもまるで違います。切り取られた箇所によってこうも違った姿を見せるのかと、まるで私たちの世界の歴史を眺めるかのような面白さです。 今回は、死を司る闇と生を司る大地(緑)とのコントラストが印象的でした。魔道師はどうしたって闇と切り離せない。そして、闇は世界から消し去ることはできない。 闇を内に抱える以上、冷酷な部分も見え隠れしますが、どんなに関係が壊れていても、兄弟の縁は切れないものですね。 憎悪の念は、飲み込まれてしまうと、その人を滅ぼすほど恐ろしいものながら、憎悪に身を燃やしている間は虚無感がなくせるなら、辛い喪失体験をした人に恨むなと言うのは酷かもしれない。それでも、その人が大切ならあえて恨まないでと言える強さがほしいです。 どこまでもファンタジーな世界ですが、まさかあんな人類の敵が登場するとは思いませんでした。 最初からそうですが、なかなか残酷でおぞましいシーンもたくさんありますよね。人が人でなくなるシーン。 この壮大な世界観、ゲームにしたらすごく面白そう。 次はどんな世界を見せてくれるんだろうと、楽しみな気持ちでいっぱいです。
0投稿日: 2016.03.06
powered by ブクログ今まで読んだ中では、一番好き! 久しぶりに好き、と断言できるなぁ。。 色々な人が亡くなって寂しかったけど、人も大地も、また生まれ変わることができる。
0投稿日: 2016.02.03
powered by ブクログなんだかんだ言って、こういうどっしりとしたファンタジーを読んでいる時がいちばん幸せ。週末の間に既刊から読み返そうかな。
1投稿日: 2015.11.14
powered by ブクログテンポよくどんどん進むのはさすが、言葉の羅列でなんだかすごいことが起こっている場面を作り出す。そのスピードに引っ張られて読んで、そして辿り着いたラストの情景が印象的だった。 生い茂る木々や草木、光の中で、イリアとデイサンダーの胸には消えることのない哀しみが在る・・・。しんとした静けさが、それまでの血で血を洗う激しさと対照的で印象に残った。
0投稿日: 2015.10.25
powered by ブクログ登場人物がたくさんいて、結局あまりピンとこなかった。兄弟の中のわだかまりが、解決されたわけでもなく、どうも、すんなり物語に入っていけなかった
0投稿日: 2015.09.27
powered by ブクログ●金原瑞人氏推薦――「予想を裏切るが、決して期待を裏切らないエンディング。ぞくぞくするほど魅力的」 コンスル帝国の最北西の村に住むデイスは十六歳、村の外に捨てられていたところを拾われ、両親と姉に慈しまれて育った。ある日父と衝突し、怒りにまかせてゴルツ山に登った彼は、土の中に半分埋まった肩留めを拾う。〈太陽の石〉と呼ばれる鮮緑の宝石。これは自分に属するものだ、一目でデイスは悟る。だが、それが眠れる魔道師を目覚めさせることに……。デビュー作『夜の写本師』で読書界に旋風を起こした著者のシリーズ第三弾。解説=金原瑞人
0投稿日: 2015.08.26
powered by ブクログシリーズ第3作。 今作で描かれる荒廃した国の様子に圧倒される。多彩な魔法もユニーク。 欲を言えばクライマックスにもう少しページを割いて欲しかったのと、悪役の造形がややベタだったのが引っ掛かる。 とは言え続きが文庫化されるのが楽しみなシリーズのひとつ。
0投稿日: 2015.08.20
