
総合評価
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powered by ブクログ◼️ 高野秀行「巨流アマゾンを遡れ」 だいぶ前の本ではあるが、活き活きと、また独特の味ある探検記。 高野秀行の本はたまに読む。「幻獣ムベンベを追え」「ミャンマーの柳生一族」「謎の独立国家ソマリランド そして海賊国家プントランドと戦国南部ソマリア」。最初に読んだのはたしか「西南シルクロードは密林に消える」だったんじゃないかと思う。 まずなかなか題材の少ない秘境を攻めているということ、「幻獣ムベンベ」のようにハチャメチャもやってくれるし、適度に物慣れているやり方での探検の語り口に加えて、独特の抑えたおかしみに惹かれるところがある。秘境や危険そうな状況へと突っ込んでいく中、冷静に記していると思う。 アマゾン源流、というだけでロマンが湧く。世界の河川の全水量のうち、その5分の1がアマゾン河を流れるという規模で、河口の幅が320キロ。かなり内陸でも河幅は乾期で11キロ、雨期で56キロというから、やっぱり日本とはスケールが違う。毎日のように通勤で目にする大阪の淀川は幅も広いなと思うが下流の幅は800mとものの数ではない。 旅はブラジル、北大西洋側の河口近くの町・ベレンから始まりジャリ、マナウス、テフェ、コロンビアに入ったところのレティシア、ペルーのイキトスで河を遡るのは終わり、飛行機でクスコへ飛んで、源流のあるミスミ山を目指し標高5000m超の高地を進む。 市場の様子や現地人の風俗、呪術師にとにかく暑いマナウスの様子などを描いていく。南米大陸の真ん中テフェでは巨大魚ピラルクやマナティを追いかけたり、ワニ狩りを見たり、焼きピラニア定食を食べたり、機関銃やピストルを手にした男たちに押し入られたりエピソードに事欠かない。 ブラジルでは原始生活を営む部族に九州ほどの土地が与えられている。その部族にも取材に当たるが、やはり若い世代が都会へ出ていて、当時ですでに現代の波は押し寄せているようだ。星野道夫氏の著書で、アラスカの若者が自らのアイデンティティを見失い、酒に溺れる、という社会現象が描かれていたことを思い出す。 まあその、アマゾンのジャングルの船ツアー、たとえば河岸の木の上にジャガーやアナコンダがいる狭い川を遡る、というイメージではない。基本は遡っても小さくない船舶が行き交う河である。途上はたしかにスリルに満ちているところもあるし、ペルー側から来た仲間は散々盗難に遭い、ほうほうの体で落ち合ったけれども、基本は河沿いの、村のような町の紀行だ。 旅の諸現象から導き出されるものを書くのがひとつの決めどころかと思う。様々なトラブルに見舞われ、シビアな場面もある。筆者は、観察をもとに、平静な分析と抑えた感想を伝えている。それが納得を生む気がする。 ちなみに1991年に書かれたものを編集し、2003年に文庫で出た本です。源流を探る、というテーマかと思って、もう少し科学的な分析があったりするのかと誤解していたが、旅もの。これはこれで面白かった。
1投稿日: 2026.01.18
powered by ブクログこの文庫の経緯がまず面白くて、そもそもは高野さんがガイドブックの依頼を受けたことが始まり。しかし出来上がった物は高野風味満載の旅行記で、これはガイドブックとしては使えない?!となり絶版。12年ぶりに文庫として復活したとのこと。 アマゾン、ブラジル、コロンビア、ペルー…なんとなくのイメージしかない私に「行ってみなくちゃわからない」という高野さんの言葉が刺さります。 河口から次々に船を乗り継ぎ、アマゾンの源流を目指します。モチロン出会う人みんなひと癖ふた癖ある人ばっかりだし、広大な河にピラルクやカワイルカが跳ねる様子にもウキウキ。 中でも一番びっくりしたのは、高野さん達とは逆ルートで旅をし途中で落ち合う事になっていた宮沢さんの道中。読んでて気が遠くなった、けど面白すぎる。 ラストの情景は感動的。遡りきるとそんなところまで行ってしまうんですね。
12投稿日: 2025.10.20
powered by ブクログこんなアマゾンの旅、普通できないから! これは本当は「地球の歩き方/フロンティア・シリーズ」のための取材で、この文章で実際出版されたなんて、おもしろすぎます。 ピラニアのいるところで泳いでみたり、ワニ狩りしたり、ピラルク探しに執念燃やしたり、アマゾン河の最源流まで行ったり。 高野さんのおかげで、普通は知ることのできない世界を楽しく垣間見ることができました。
10投稿日: 2025.09.21
powered by ブクログ高野さんの若かりし頃の旅行記。 まだスタイルも固まっていない、いかにも若書きという感じの本だけど、飄々としたユーモラスな語り口はすでに片鱗を見せている。 アヘン王国やソマリアの時のような明確なテーマをもって臨んだ旅ではなく、しかもアマゾン川遡上という移動距離も長大な紀行であるため、現地の人とのディープな絡み、という高野作品の醍醐味はやや薄味。 けれど、ムベンベと併せて考えると、ここから数々の名作が始まっていくのだなぁ、と感慨深かった。
1投稿日: 2025.06.24
powered by ブクログ高野さんの本は全て集めると決めた。 これは2冊目。 今は旅系YouTuberも沢山いて、アマゾン何かもみれるけど文章として読むのも良き。 高野さんの文章はユーモアもあり読みやすい。ただ1冊は高額になっているため買えないけど他は着々と集まってきてます。次のシンドバッドも楽しみ。
0投稿日: 2025.05.10
powered by ブクログ高野秀行は『UMAを見つけ出す』だの『アヘンを栽培する』だの『酒を主食とする民族と会う』だの、ある確固たる目的を持って旅に出るものだ。 本書は地球の歩き方から「アマゾン川のガイドブックを作ってこい」と言われて、勝手に紀行文を書いてしまったという意味不明な背景があり、彼の作品の中でも流れが早く沢木耕太郎の『深夜特急』的な匂いを感じさせる。 ただし、辿るルートは道ではなくアマゾン川であるという点が特別で面白い。 スペイン・ポルトガル語圏との融和性も高そうで人との対話が多く(アヘン王国潜入記なんかは辛そうだった)、ファニーな事象が次々と生じる。 アマゾン川を逆走した宮沢さんの不遇には笑ったし、インディオが文明に飲み込まれる最中のグラデーションには諸行無常の物悲しさを覚えた。
1投稿日: 2025.04.18
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
(250327再読) 7年超の再読。 ムベンベに比べて記憶に薄いのは、元を辿ればガイドブックとして用意されたものだからだろうか。 その原著が近くの図書館にあるようなので、いずれ借りてみたい。
0投稿日: 2025.03.27
powered by ブクログアマゾン河口から上流に上っていき、ペルーの源流域に至る紀行。 行く先々で現地の風変わりな人々と交流するのが面白い。 「この辺には一番詳しい」という触れ込みの爺さんの弟子のようになって普通の観光客が行かない支流に入り込んで開高健も釣れなかったピラルクを追うとか、 元はコカインの運び屋だったという男の話を聞いたり、 娼婦から別れの記念にとセルフヌードの写真をもらったり(別の町で会った男が持っていた写真に写っていたのもその娼婦)。 ん? 書き出しのところでは誰もができるツーリストの旅をすると書いてあった気がするが… あとがきまで読むと謎が解ける。 「地球の歩き方」から依頼を受けて取材に行ったが、書いてみたら紀行風になったと。 なかなかひどいw 最初は1か月分の取材費と原稿料という話だったが、1か月では無理だと4か月分の取材費にしてもらった代わりに原稿料はなしになったという経緯を踏まえると、笑っていられるのは読者だけだろう。 本文を読んでいるときには、「ちゃんとしたライターっぽい文体になっているなあ」と思ったけど、これではライターとしては失格だ。その段階を吹っ飛ばして、食えないベテランの振る舞いを身に着けているので、それはそれで面白い。
1投稿日: 2025.02.24
powered by ブクログ河口の町の市場で始まり、源流の山を拝んで終わる。船に揺られてハンモックも振られる。同期していない隣と激しくぶつかる。ワニ狩りは夜中にカヌーに乗って。モリで突き、ナイフで止めを刺す。ピラニアを釣ったその場所で泳ぐ。普通は人を襲わないという。大道芸人が飼っている大蛇。首を抑えて首に巻く。コカはコカインとは違うが、葉を噛んではダメ。喉に貼りつき悶絶する。…幅320km、長さ6770km。南米大陸を横断する巨流を東から西へ遡る。上流から下ってくる仲間と落ち合うはずの真ん中辺の町。そこには行商人姿の日本人が…。
1投稿日: 2024.06.01
powered by ブクログ地名が覚えられず、どこの話だっけとなって苦労した。面白いけど、高野さんの著作の中だと3点くらいかな。
0投稿日: 2023.11.18
powered by ブクログわりとまともに書かれたなアマゾン遡上記。 まともすぎて、これって高野サンが書いたの? と思うくらい。 いつもの面白おかしい紀行を想像した人は 肩透かしをくいます。
0投稿日: 2023.11.01
powered by ブクログ高野さんのノンフィクションを読み始めて3冊目。 高野さん的にはどちらかといえば普通の旅行かもしれないが、普通の人が普通に行える旅行ではない。笑 これが元の本ではガイドブックとして出版されていたのが驚いた。元の本ではガイド的なものもつけていたというが、大部分が本書の内容では読み物としては抜群に面白いがガイドブックとしては役に立たないでしょう笑。
1投稿日: 2023.09.09
powered by ブクログブラジルからペルーのアマゾン源流まで行く話。 ちょうどアマゾンに行くタイミングで読んだから、レティシアやペルーでの話はすごくリアリティあった。 南米住みの私からしても、アマゾン一人旅はなかなかのいろんなトラブル続きで、「あぁこれがほんとの南米だなぁ」とも思ったけど、彼の時代のアマゾンはほんとスリリング。 WifiもGoogleマップもない昔のアマゾンは、ほんとアマゾンだなぁとちょっと羨ましい。 夜、ジャングルロッジのベッドに寝転がりながら文明の利器なKindleで読みながら、そんなことを思った。
0投稿日: 2023.08.26
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
本流から最長源流・ミスミ山まで。現地人との交流、部族民との遭遇、船内や町の雰囲気など、ディープな取材旅行の様子を楽しめた。ホテルだけでなく集落にも寝泊まりし、古代魚ピラルクや、ピラニア、ワニ等の漁や猟に同行しており、それでいて初版はガイドブック扱いだったことに驚く。冒険家向けにしかならなそうなので、文庫化でガイド部分を潔くカットしたのは英断。アマゾン川体験記としては非常に面白かった。
1投稿日: 2022.03.24
powered by ブクログクレージージャーニーに出ていた人の本。図書館で見つけた少し古めの本。 これが「地球の歩き方」のシリーズ本として出版されたというのが驚き。案の定、売れなかっと。 1991年に出版され、2003年に文庫化。ブラジルのアマゾン川の河口から源流のペルーまでの船旅。 今ではおそらく文明の波が押し寄せ、この当時の風景や文化は残っていないであろう。 貴重である。そして面白い! 旅で出会う、特徴のある人々、不運で奇妙な出来事が、次から次へと。 登場する生き物もワニ、イルカ、ピラニア、ピラルクー、マナティー、アルパカと様々。 アマゾン川を船旅からみた異色の旅行記は貴重な一冊。
1投稿日: 2021.08.15
powered by ブクログ4ヶ月に渡るアマゾンを遡上する旅行記。観光名所ではなく、現地住民の暮らし方や人柄に著者の興味が向いている。読んでいると自分まで旅先にいるような気分になり、スイスイ読み進めてしまう。類い稀な行動力と文才が同居した方にしか書けない名作と思います。
0投稿日: 2021.07.23
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
やっぱり高野秀行は最高だ。 本書は、アマゾン河の河口からその源流までを辿る、おやそ4ヶ月に渡る旅の記録である。 基本的にずっと船旅であり、様々な町や集落に降り立ちぶらぶらする。船ではハンモックで波に揺られ眠る。巨大なアマゾンを船で行くとき、あまりに広い河幅のため、そこは湖か海かのように見える。 おもしろいと思うのは、著者の感性と運だ。普通の人間なら慌てたりするアクシデントに遭遇したときも、彼はほとんど冷静だ。取材旅行である以上、アクシデント自体は心待ちにしている風でもある。 ある時、乗っていた船が座礁する。普段はのんびりしている現地の人たちも大慌てになり、船内はパニックに包まれる。この事件を前に著者は次のように書いている。 "今までのことが全てパーになってしまうという絶望感ーーというより、「無」に近い気持ちと、ついに奇跡の瞬間がやってきた(これを待っていたのではないか⁈)という興奮に捉えられた。" こんな無茶苦茶な状況から、よく帰ってこられたなと思う。だがよく考えれば、著者はこの本を書く前も後も、ずーっとこんな旅を延々続けているのだ。恐れ入る。 とくに好きなエピソードをひとつ。 著者はカメラマンの鈴木さんとともにアマゾンを上っていくが、実はもうひとり別の知人に"逆ルートから旅をしてくれ、そして中間地点で落ち合おう"と声をかけていた。落ち合うと言っても連絡手段などないため、"12月1日〜6日、テフェという町の市場の隣のバーにて"という約束を頼りにするほかない。 凡人である私の感覚では、そもそも4ヶ月の工程で何が起こるか分からない、ケータイもないのに、まったく知らない土地で人と待ち合わせする、ということ自体が信じられない。テフェという町がどんなところだか、もちろん3人とも知らない。だが、彼らは、(ほとんど奇跡的な出会いにより)しっかり待ち合わせに成功する。 その知人は、旅程で何度も強盗にあい金は底をつき、なんとかテフェまでたどり着いたものの行商人として働かざるを得なくなっていた。彼は疲れてはいたが、普通の感覚で想像するような絶望感は見せず、ヨガに興じたり、町の裕福な娘といい感じになったりしており、「いろいろあったんだよ」と嘆息した。 著者は"もし行き違いになったらどうするつもりだったのだろう"とも書いている。なんて他人事な……。だが、読んでいるとだんだんこちらも麻痺してくるので、行き違いなら行き違いで、別のドラマが生まれただろうな、などと考えてしまう。 凄まじい旅だ。しかし、語り口はやはり軽妙であっけらかんとして、読んでいて何度も笑った。さらにいうと、著者の言語的・地理的・政治的な知識が時折垣間見え、勉強にもなる。彼でなければ、旅の途中で元コカインの運び屋と仲良くなり、アマゾンとアメリカと日本における末端価格の違いを考察するようなこともないだろう。
0投稿日: 2020.10.06
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
アマゾン河本流を、河口から源流まで船で辿る4ヶ月間の旅行記。 後半になるにつれ面白くなってくる。 結構過酷な旅だけど、あっけらかんとしているので読者は旅のいいとこ取りができる。日本に居ながらにして、旅の仲間の1人になったみたいな気持ちになってくる。著者の本を読むときの、この瞬間がいつも好きだ。
0投稿日: 2019.11.29
powered by ブクログ初期の高野秀行氏の面白さが出ています。旅行案内を発注されて何故か旅行記になってしまう辺り、大学卒業の為のフランス語の課題提出を、何故かフランス語のコンゴ文学の和訳で提出し紛糾した末に無事卒業を勝ち取ったエピソードを彷彿とさせます。 顔見るとそんなに押し強そうに見えませんが、やはり知らない国に行ってバンバン突き進める行動力からすると、相当の粘り腰なんでしょう。 旅行案内なのに麻薬の売人とのやり取りを書いていたりして、全く役に立たない案内本だと思います。でもこれが読み物としては最高に面白いです。後年の「西南シルクロード」のような大冒険ではありませんが、そこはやはり高野氏の筆の力がぐいぐいと魅力を振りまいています。 元々の本は全く売れずに廃番になったようなので、よくぞ文庫化してくれた!と言いたいです。パチパチパチ!
2投稿日: 2019.02.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
軽妙な語り口で楽しく読み進められた。 「つくづく旅というのは、何もその人が行った場所の時間的連続性だけではなく、その土地の歴史とその旅行者自身の歴史が縦横無尽に織りなしたものである」「肝心なのは、いかにその土地を自分が通りすぎ、いかに自分の中をその土地が通りすぎていったか」とある通り、行き先で起こる独特な人々との出会いはこの著者でなければ起きなかったことだろうと思う。あとがきにあったが探検のために言葉をマスターしていくとは……自分も見習わなければ。 南米一の大道芸人サッソンの話とピラルクの話が好き。
0投稿日: 2018.04.01
powered by ブクログおもしろかった。 絶対アマゾンには行かないでおこうと思ったけど。 でも船でハンモックっていうのはちょっと興味あるな。
0投稿日: 2017.11.03
powered by ブクログ『地球の歩き方』から依頼された仕事が「高野が歩いた地球」となって企画ともどもお釈迦になった作品。確かに読者を旅に誘うような書き出しを訝しく思ったものだ。辺境を書かせたらぴか一の著者だと思うし、その理由は解説の浅尾氏が余すところなく書かれている。いつの間にか著者のファンとなり、2015年10、11月は著者の本を続けざまに読んできた。積読本もあと数冊ある。引き続き高野の旅を楽しもう。
0投稿日: 2017.08.23
powered by ブクログ早稲田の探検部卒、辺境探検家の高野秀行氏によるわりと初期の著作。もともとはダイヤモンド・ビッグ社から『地球の歩き方』のシリーズを1冊書かないかと言われ、そのために出向いた旅だったらしい。そのシリーズというのが、今はもう存在しない“フロンティア・シリーズ”なるもので、普通の旅行者はあまり行かない地域を対象としたものだったそうな。アマゾン、確かに普通の旅行では行こうなんて思いません。この本に書かれた旅について、冒頭で高野氏は「どれもこれも、普通の旅行者が普通に行える旅である」とおっしゃっていますが、どこが普通なのか(笑)。月の出ない夜、真っ暗闇でのワニ狩り。一般人立ち入り不可の先住民地域での宿泊、しかも先住民は今や弓矢ではなく散弾銃をぶっ放すと言う。悪徳警官から身ぐるみ剥がされ、現地の行商人と化して身ぐるみ着せられ。 野蛮だと言われる原住民は、昔から野蛮なのではなく、最近野蛮になった。野蛮な原住民は、文明との接触によってもたらされ、つまりは野蛮な侵略者を追い払おうとしたに過ぎないという一節が心に残ります。 高野氏の話はいつも、明るくハチャメチャながら時にしんみり。終盤になれば旅が終わりに近づいている寂しさを感じ、自分も旅している気持ちになります。
1投稿日: 2017.04.26
powered by ブクログ高野秀行の原点、かな。ブラジル入りしてアマゾン河口の町までバスで移動。その後は船でアマゾンの源流を目指して移動しながら途中立ち寄る港町での体験を綴る。地球の歩き方のガイドブック作成のための取材旅行のようで、何かを探し求めた探検という訳ではないのでとりとめない感があるが、高野秀行らしさが随所に感じられる。どう考えても本書はガイドブックではなく、ノンフィクションになっているのだが、実際は本書にガイドブック的な部分を付け加えて「地球の歩き方」の番外編のようなもので出版されたらしい。やはり売れなかったらしいが、マニアにはバイブルのようになっていたようです。これ読んでアマゾンを旅しようと思う人は、これを読まなくてもアマゾンに行く人のような気がする。
0投稿日: 2017.03.30
powered by ブクログアマゾンというと、私も「密林のジャングル、いかだとかボートとか、とにかく手で漕ぐようなものに乗って進む!」みたいなイメージでした。 まさか、こんなにゆったりと旅ができるとは。 いや、船旅でハンモックって時点で 乗り物酔いが激しい私はダメですけど。 高野さんの本を一冊読み返したら他にも読みたくなって、まだ読んでないこれを買ってきました。
0投稿日: 2015.09.02
powered by ブクログ南米ブラジルの大河アマゾンを河口の町から源流となる山岳まで辿る旅行記。 『地球の歩き方・紀行ガイド アマゾンの船旅』が元ネタになっているとのこと。 『謎の独立国家 ソマリランド』→『幻獣ムベンベを追え』→『ワセダ三畳青春期』→『アヘン王国潜入記』→『恋するソマリア』と読んできたものにとっては、若干物足りなさを感じるが、それも「ガイドブック」がベースだとなれば納得もする。それでも、『地球の歩き方』シリーズにマッチせず、このために「紀行ガイド」という別シリーズを作って対応したというのは高野さんらしいというか『地球の歩き方』も豪気。おかげで、同じ棚に並べられずセールスは散々だったというのはご愛嬌か。 アマゾンと言えばNHKのドキュメンタリー番組撮影のために先住民族と150日間暮らした記録を記した『ヤノマミ』がある。アマゾンに興味がある人は『ヤノマミ』もぜひとものお薦めである。本書にも先住民の話が出てきて、FUNAI(先住民保護財団)や保護区の話が出てくる。高野さんにヤノマミ族の集落で暮らしてもらって、それを本にしてほしいな、と思う。 それにしても逆のルートを辿って途中で落ち合った宮沢さんの扱いがあまりにもぞんざい。あれだけの災難にあったのだから、もう少しフィーチャしてあげてもよかったのでは?
1投稿日: 2015.04.29
powered by ブクログ以前から探していたものの、ぜんぜん古本屋で見当たらず、やっと見つけて購入。文体がいつもとちょっと違うなぁと思っていたら、後書きを読んで納得。いつもとは違う趣旨で書こうとしていたとの事ですが、やっぱり好き放題書いてもらった方が面白いかも。文庫版も在庫や流動数が少なかったりするんですかね。
0投稿日: 2015.04.17
powered by ブクログ世界最長の河、アマゾン。そんなアマゾンを海からずっとずっと遡って最初の一滴を目指す、4ヶ月間の旅のお話。 もともとガイドブックだったらしいので、かなり詳しいです。 けれどこんな旅する人はいないと思われ(笑)、ガイドブックというより旅行記、むしろ冒険記として楽しい本です!!
1投稿日: 2014.09.05
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
高野さんのアマゾン旅行記。この人の本は本当に外れがない。 今回の旅は潜入レポではなく旅行記だけれども、相変わらず面白い。何より面白いのがこれがガイドブックとして書かれたことである。それはない。あり得ない。 やはり高野さんは面白すぎる。 高野さんが旅行してから大分経つのでアマゾンも大分変ってきたのだろうなぁと思う。文明に対抗して人を襲っていたインディオの人達は今ではどうなったんだろうか。先住民族会議を見て、そこに敗北を感じる高野さんはやはりすごいと思った。
1投稿日: 2014.05.29著者の作品としてはやや物足りないか
元々はアマゾンのガイドブックとして世に出されたという本書。 そのためか著者の作品としては割と普通な紀行文。 アマゾン旅行に興味のある人や、旅好きな人には良いかもしれない。 私もちょっとだけハンモックに揺られてアマゾン川を旅したくなった。
0投稿日: 2014.05.09
powered by ブクログアマゾン河の河口から上流まで旅する話。 一番の衝撃を受けたのは「同行者」の宮沢さんに降りかかった災難である。高野さんはカメラマンの鈴木さんと二人で河口からペルー方面を目指していたのだが、宮沢さんは逆にペルーのリマから入り、上流から下ってくる、というルートを辿った。アマゾンのある町にこのくらいの日にちで会おうという、恐ろしくアバウトな予定を立てていた(宮沢さんもそれでokするのだから、高野さんに関わる人は変わってる人が多いなあ)。 結論から言えば、宮沢さんは約束の地へ来ていた。変わり果てた姿をして、なんと行商人をやっていたのである。事の顛末を簡単に述べるとこうなる(詳しくは第七章 日本人の行商人に会った話を参照願いたい)。 ①予定通りペルーのリマに到着したのはいいが、次の目的地に向かう際、強盗に遭い所持金の3分の2を持って行かれる(アマゾン河を旅するってことできっと期待に胸を躍らせていたにちがいないであろう宮沢さんの気持ちを考えるとなんと不憫なことか!) ②テロリストと間違われ逮捕。2日間監獄に収容される。 ③同じ場所で降りたペルー人の行商人のオヤジさんに客寄せとして利用される。 結果的に9日間行商人の庇護(満足なものではなかったが)を受けたことになるのだが、行商人として働いているところを高野さんたちが奇跡的に発見するのである。 こんなエピソードを聞かされたら、いつもは「高野さんスゲー!」と思っている僕も今回に限ってはMVPは宮沢さんにあげざるを得ないだろう。本当によく生きてたなあと、読んでいるこっちまでドキドキしてしまう。 高野さんはと言うと。最後に、バスで標高が高いところを走るのだが、高山病にかかってしまい、症状の程度によって標高がわかる域に達してしまう。相変わらず、すごい。 本書では、このレビューで紹介しきれないほど、いや紹介するのが惜しいほど、たくさんのエキサイティングな話が語られている。アマゾンと聞くと少し尻込みしてしまうが、高野さんの文章を読むと不思議と「行ってみたいなあ」と思ってしまう。というか行った気になっているから不思議だ。
0投稿日: 2014.02.23
powered by ブクログアマゾン珍道中!すごい大変な旅行だったろうに、そう感じさせないんだよ。巻末の解説でこんなに突っ込まれる本はじめてで笑ってしまいました。あー、おもしろかった。
0投稿日: 2013.08.09
powered by ブクログ古本で購入。 最近勝手に注目している辺境作家・高野秀行の本。 と言いながらこれが1冊目だったりする。 冒頭に「誰でもできる普通の旅行」と書いてあるが、まぁ無理だろう、コレ。 普通の旅行者はコカインの元売人と仲良くなったり部族の連合集会に出席したりしないから。 でもそんなことはまったく気にならない。 著者がいい意味で「ただの旅行者」なので、その目線が生々しいアマゾンの姿を捉えるし、すごいことが起きてるときはすごいけど退屈なときは退屈なんだ、という開き直りみたいな部分も楽しい。 アマゾンを遡る高野と下る宮沢の再会のくだりが、すごいんだかバカなんだかわからないけどおもしろい。 本当かよ、と思わずにいられない。 あぁこういうやつっているんだなぁと、自分含め周りにいない人間が見られるのがいいね。 旅好き特有(と偏見で思っている)の語り癖もなく、おもしろい。 ただ、全体的にぐいぐい引っ張るパワーがなかったので、星3つ。まぁ、そのユルさも持ち味なんだろうけど。 他の作品も読んでみたいです。
0投稿日: 2013.07.18
powered by ブクログ楽しい旅行記なんですが、ガイドブックの依頼を受けてできたものがこの本らしいです。出版社でモメて、なんとか本ができるけど売れなくて絶版になって。。。という文庫化までの経緯が非常に興味深い本。 おもしろいことがあれば首をつっこみ、普通じゃ入れない場所に入りたがるのでアマゾンの生の熱気を感じることができる
0投稿日: 2013.05.11
powered by ブクログ未読だった高野作品。文庫版あとがきを読んで驚く。これをガイドブックとして出すつもりだったとは!「普通の旅行者が普通に行える旅」だなんて序章で言ってるけど、そりゃ高野さんにとってはどうってことないかもしれないが、行きませんって、普通の人は。ボツになりかけた原稿を、新シリーズを作ってまで本にした編集者は立派だ。(その「シリーズ」がこれ一冊で終わったというのが悲しくもおかしい) 大体高野さんの旅への姿勢は「ガイドブック」的なものとはまったく違う。アマゾンをさかのぼる船旅の準備をするところで、旅の本やガイドブックのあれを持って行け、こういう格好をしろというのは「余計なお世話である」と書いている。 「私とあなたはちがう人間であり、必要としているものもちがうのである」 いやまったくね。 本の成り立ちからして、旅のトンデモ度はそれほど高くないけれど、アマゾンを高野さんとは逆に下ってきて合流する予定だった宮沢さんという人が、なんともまあエライ目に遭うくだりにはのけぞる。やっぱり普通じゃないよね。
3投稿日: 2013.04.11
powered by ブクログ高野秀行、この名前を見ると興奮するようになってしまった。そんな魔力を持つ高野氏の旅行記、アマゾン編。何よりもこの人が凄いのは、グイグイ引き込む文章力。常人じゃ味わえない経験をしているのは勿論だが、それを個々までの文章に出来るのは高野氏の才能。羨ましい限りである。 一番笑ったのは、現地のインディオの動物物真似。面白かった。
0投稿日: 2013.02.28
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
20年ほど前に『地球の歩き方・紀行ガイド アマゾンの船旅』として刊行されたものの文庫版。南米一の大道芸人(自称)、元コカインの運び屋、呪術師、先住民族会議、密輸の犯人と間違えられたり、日本人行商人の正体は・・・行く先々で個性的な人々や出来事に出会うのが高野流!?
0投稿日: 2013.02.06
powered by ブクログ高野氏若かりし頃のアマゾン探検記。もともと地球の歩き方から別冊として出て、全く売れずに絶版となっていたらしい。 どちらかというと淡々とした旅に見えるが、もともとガイド本に近い性格なのでしょうがないか。
0投稿日: 2013.01.22
powered by ブクログ高野氏の作品2冊目読了。すっかりハマってしまった。 アマゾン川の河口、ブラジルのベレンから、マナウス、テフェ、タパチンガ、コロンビアのレティシアを抜け、ペルーのイキトス、クスコ、源流カイヨマを目指す旅。 アマゾン川は全長6,770キロで、アフリカ・ナイル川の6,650キロと、それほど差はないものの、アマゾン川の流域面積がなんと南米大陸の約4割というから、まさしく世界一の巨流といえる(ナイル川の流域面積はアマゾン川の約4分の1)。 旅のガイドブックとしては不十分であり、また川口浩探検隊のような過剰な演出もまったくない。ここで綴られているのは、どれもハプニング的で直情的な要素ばかり。執拗なまでのアロワナ探し、コカを求めて現地人と乱闘、魔術師との交流など、どれも面白すぎる。 特に、ペルー側から向かった宮沢氏が、なぜが行商人となって発見されるエピソードが最高。 アマゾンの恩恵を(その反対も含めて)受けて暮らす人たちの喜怒哀楽がストレートに響いた。
1投稿日: 2012.06.13
powered by ブクログ高野秀行文庫制覇まであともう少し。 いつも同じことを書くけれど、とにかく、別に旅好きでもないし、冒険なんてとんでもないと思っているわたしでも、高野さんの本はどれもこれもおもしろい。高野さんの文章が好きなんだろうな。
0投稿日: 2012.06.11
powered by ブクログ旅行記として随一の面白さを誇る高野さんのアマゾン河を河口から源流まで遡る話。 ホント面白いの一言ですね。ただの体験談を書いてるだけのはずなのに、そこに現れる一癖も二癖もある現地人やアクシデントがとにかく面白おかしく書いてあります。そういう面白い出来事に遭遇するのは、作者自身がそういう変人であるからに違いないw そしてそれをテンポよく読ませる筆力は素晴らしいですね。宮沢さんの件とかもう最高すぎます!! とにかくすぐ行動に移す行動力と、現地人と打ち解けるコミュ力がすごい! こういう面白い旅行記を読むと、自分もそれを体験した気になりますし、どっか知らない辺境の地へと行きたい衝動に駆られます。 この旅行記が元々ガイドブックとして出版されたというのは驚きですね。あまり参考にはなりませんねw アマゾンの自然の壮大さもそうですが、やはり文化といったものは人ありきなのだなぁって思いました。
1投稿日: 2012.05.26
powered by ブクログ元々ガイドブック、というか地球の歩き方の別冊だったんですね。高野氏は「通常の交通手段で行ける行程」と力説してますが、行こうとは思いませんね、普通(笑) 他の作品と比べるとキレとパワーに欠ける感は否めませんが、破天荒な行動力の面白さはいつもどおりです。特に逆ルートで回った友人との再会のエピソードは爆笑です。
0投稿日: 2012.04.18
powered by ブクログ同じ旅行記書いてる宮田珠己さんに文体が似てて冷静なかんじですけどおもしろい。 最後のアトガキのあたりもおもしろかったです。 南米は言ったことないけどピラニア定食とかどんなんなんかなぁ。
0投稿日: 2012.03.20
powered by ブクログ河口幅320キロ、全長6770キロ、流域面積は南米の4割にも及ぶ巨流アマゾン。地元の船を乗り継ぎ、早大探検部の著者は河をひたすら遡る。行く手に立ちはだかるのは、南米一の荒技師、コカインの運び屋、呪術師、密林の老ガイド、日本人の行商人...。果たして、最長源流であるミスミ山にたどりつけるのか。波瀾万丈の「旅」を夢見るあなたに贈る爽快ノンフィクション。
0投稿日: 2011.03.13
powered by ブクログ辺境探検家、高野さんのアマゾン川をめぐる旅。何度読んでも飽きない。最初は「地球の歩き方」から出版されていた、との行にビックリ。地球の歩き方、勇気あるな~。
0投稿日: 2011.03.01
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
辺境作家 高野秀行さんの 初期の紀行文である。 河口から源流に向かってさかのぼっていくのだが 適当な力の 抜け具合と そこで何が起こっているのか観察する眼力はさすがだ。 ただ もっと大変な アマゾン物を読んだ あとから振り返ると あくまで 交通の発展している ところをや文明化されたジャングルツアーであったり、巨象をなでている感じは否めない。 ただ アマゾンというところ なでている分には良いが 一歩でも入ると 何が起こるかわからない恐ろしいところなので この位の冒険が 良いのかも知れない。 読んだだけで 旅行に行った気分にさせる 筆力はさすが。
1投稿日: 2010.12.20
powered by ブクログ10年以上前のアマゾン紀行。著者は早稲田大学探検部を卒業したばかり。アヘン王国への潜入や、西南シルクロードを踏破するずっと以前の話である。 フリーカメラマン氏とアマゾンの最河口からペルーの山奥の源流までを普通の船を使って遡る。しかしまあ普通に遡っているようで、あちこちに立ち寄っては数週間ずつ費やしてジャングルクルーズや、少数民族を訪ねていくものだから、遡行するのに結局4ヶ月かかっている。旅そのものは、たぶんなんてことはない。アマゾンを個人で旅しているものはみな同様の経験をするのではないだろうか。本にする才能だけが違う。 後の「アヘン王国潜入記」などに続く原点を見ることが出来るような気がする。
0投稿日: 2010.11.14
powered by ブクログアマゾン川を河口から源流までさかのぼる船旅の記録。もともとは地球の歩き方のムックとして出版されたものらしい。面白い。
0投稿日: 2009.08.05
powered by ブクログやっぱり面白い。特にペルーからアマゾン入りした後輩が合流したら行商人になっていたくだりは最高だ。また、アマゾンの一部で信じられているブードゥー教というものにも興味が沸いた。
0投稿日: 2009.06.30
powered by ブクログ題名通りアマゾンを遡った旅の記録。目的地は大アマゾン河の源流”ミスミ山”。目的地”ミスミ山”への到達は、感動させてくれる。が、私のオススメは、「日本人の行商人に会った話」。とにかく読んで欲しい。
0投稿日: 2009.01.12
powered by ブクログ子供の頃からアマゾン川を訪れるのが夢なんだけど、その夢がまた再燃して来たよ。特にペルーのイキトスに行きたい。うん、スペイン語の勉強、もっと頑張るよ。
0投稿日: 2008.09.10
powered by ブクログ<河口幅320キロ、全長6770キロ、流域面積は南米の4割にも及ぶ巨流アマゾン。地元の船を乗り継ぎ、早大探検部の著者は河をひたすら遡る。行く手に立ちはだかるのは、南米一の荒技師、コカインの運び屋、呪術師、密林の老ガイド、日本人の行商人…。果たして、最長源流であるミスミ山にたどりつけるのか。波瀾万丈の「旅」を夢見るあなたに贈る爽快ノンフィクション。>
0投稿日: 2007.05.04
powered by ブクログ2007/4/10 高野秀行の本を1冊ずつ追っかけてます。というわけで、これはアマゾン川を源流まで遡っていくという内容。高野氏が、原住民が文明(?)化していく過程について「古さより新しさ、長い時間より短い時間が尊ばれる時代」と言っていたのが印象的だった。それと原住民の人が食料が無くて困っているという話について訳を聞くと「散弾銃の弾が買えないから」であり、それまで狩りで使われていた吹き矢は「鉄砲が入ってきたから、やめた」ということだったというのが印象的だった。
0投稿日: 2007.04.11
