
総合評価
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powered by ブクログすごく好き。 「どんなこともいつか懐かしくなる日がくるわ」 なんだか泣きたくなって、そんな気持ちになる自分が嬉しい。 絶対また時間をおいて読み返す。 超弩級の恋は足りないから超弩級になるんだと思う 自分が好きだと思うのと同じだけを、相手がかえしてくれなくて、あるいはかえしてくれているようには思えなくて、それで、どんどんどんどん、好きが吸い取られていって、きづいたらとんでもないくらいの好きになっているんじゃないかな なくしたものばかりだ、と、二袋目の写真を見ながら、わたしは思う。落としてしまったもの、なくしてしまったもの、置き忘れてしまったもの、いなくなってしまったもの。写真はそれらで満ちている。 ここで笑っている友だちと、連絡が途絶えたのはいつだろう? あんなに大事にしていたこのピアスを、どこで落としたんだっけ?
0投稿日: 2025.10.21
powered by ブクログ成子ちゃんの一生のお話。とても救いのあるお話たちで読んでよかった。今まで自分の元にいたものや人、今もどこかで、自分の居場所で安心して過ごせていたらいいなあ。あとかたもなく消えてしまうんじゃなくて、形を変えたりしながらも今もどこかにいてくれたらうれしいな。死んでしまったじいちゃんばあちゃん買っていた猫やうさぎにもいつか会えますように。絵も色がはっきりしてて好きだった。
1投稿日: 2025.02.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
泣いた。なくしてしまったもの、もう会えない人。それらはきっとどこかに存在し続ける。わたしとは交わらないどこかの国で。 喪失のかなしみをのりこえたいときに、オススメしたい小説。
6投稿日: 2024.04.24
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
日常を描いているようで、その中に起こるちょっと不思議でファンタジックな事柄を日常に落とし込んでいるような気がする小説でした。ヤギのユキちゃんだって、ミケの生まれ変わりの銃一郎だって、ナリコ以外の人にとってはただのヤギでありただの少年なのに、彼女たちを特別大事に思っているナリコにとってはかけがえのない大事な人たちなんだと思いました。そういう大事に想われた経験のあるものだからこそ、無くなってしまった後に「なくしたものたちの国」へ行けるのかなと考えました。
1投稿日: 2023.05.11
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
出会えて良かった本。読んだ後、ああよかったと思った。物語だけど、分かる、と思うことばかりだった。 過去に無くして後悔したときの記憶やこれから無くすだろう、無くなるかもしれない、という私自身の不安が、本に触れている間だけでもなぐさめられたように思う。 不思議な出来事が起こるんだけど、騒ぎ立てず、静かに受け入れているところとか、最悪のタイミングだった時の心情とか、黒い気持ちでいっぱいになって自己嫌悪するところとか、作り話だとしても分かり合える人と出会えたようで嬉しかった。 ヤギのゆきちゃんと会話できなくなった場面では、そういえば、私も飼ってた犬とそういうことがあったのを思い出した。言っても信じてもらえないと思うし犬は犬だし、と押し留めていた思い出が不意に肯定されたようで嬉しいような、最期の時を思い出してしまってすごく悲しいような気持ちになった。話の中で、ゆきちゃんがずっと優しいことも余計に寂しさを誘った。 一瞬ジブリの黒猫が浮かんだけどそれはかき消した。 〜〜↓すごくネタバレ・あらすじ↓〜〜 主人公の小さい頃〜死ぬまでの5つの話。嫌な人は出てこない。 小学生の時、ヤギのゆきちゃんと友達になってお母さんのティアラを持ち出して無くしてしまった話、 高校生の時、昔飼ってた猫のミケの記憶がある男の子と知り合って、初めて終電で帰った日におばあちゃんが亡くなってた話、 33才の時、不倫をして生き霊になってしまった話、 生き霊卒業後、結婚して子供もできたけど電車に娘を忘れてきて管理庫に探しに行く話、 最後に、今までの色々と繋がって人生の終わりに向かう話。でもそれには怖さとか暗さは全く無くて、ゆきちゃんにもまた会えたし無くしたものも見つかった。 あぁこれかぁーとか、よかった、安心した、と思えるようなハッピーエンドだった。
17投稿日: 2023.04.12
powered by ブクログ忘れないようにしようと、ひとつひとつのものや景色や人に触れて私は思う。別の場所で、違う姿で、違うかたちで、違ういのちのありようで出会ったときに、思い出せるように、忘れないようにしよう。愛した人たち、愛したものたち、どうか忘れませんように。忘れてもいいのよと、耳元でおだやかな風のようにだれかが言う。そう、その声の主だってわたしは思い出せないのだ。とても近しくて、たのもしい、やさしいだれか。忘れてもいいのよ、忘れていたって出会えばまた、どうしたって愛してしまうのだから。いいえ、どうしたって出会ってしまうのだから。P.182 ↑一番印象に残った言葉
3投稿日: 2022.10.24
powered by ブクログ主人公ナリコの一生が、5つの短編で描かれている。 不思議で甘酸っぱくてやさしい世界感でありながら、『死』というものを考えさせられた。 命あるものはいつか死ぬ。そしてまた生まれる? 『いま』を大切に生きよう、愛そうと思えた。
2投稿日: 2022.05.22
powered by ブクログ無くしたものも、また会える。 そうだといいな。 わたしが無くしたものはなんだろう。 年齢を重ねて、無くすものや人が多くなったときに、読み返したい。
2投稿日: 2022.03.22
powered by ブクログ一人の少女を通して「いつの間にかなくしてしまったもの」をテーマに物語が書かれている。5つの短編集。 おもちゃ、恋愛、友情、本、学生時代、家族と過ごした時間、いつのまにかなくなっていたものを思うって切ない。 読んでいくうちに、自分が自然となくしてしまったものに気付かされて泣けてしまった。何かの本でみた、「失恋したときに辛いのは、相手がいなくなったことよりも、その人を想う自分が引き裂かれたようで辛いから」という言葉を思い出した。 今やりたくてもできないことや、なくしてしまったものに思いを馳せるのではなく、今生きている時間を大切にしたいと思った。 角田さんのファンタジー要素の入ったお話は読んだことなかったけれど、こういったお話も好き。
1投稿日: 2022.02.16
powered by ブクログいつのまにかなくなったもの、というのが、人生にはたくさんある。捨てた記憶はないのに、あんなに大切にしていたものが、なぜ自分の側からなくなってしまったのだろう。 もの以外にも、いつのまにか離れてしまった友人だとか、別れた恋人だとか、無理やりに忘れることに決めた人とか、記憶とか、たくさんある。なくしたものたちが積み重なって、今がある。 この小説の主人公は雉田成子。成子は8歳まで、人間以外のいろんなものと話ができたけれど、ある日突然それができなくなった。 そして成子は成長してゆく。痛々しい恋愛をしたり、それが破れたあと平穏な恋愛をしたり、結婚して子どもを産んだりする。ものや、人や、関係を得たり、なくしたりしながら。 昔家で飼っていてすでに死んだ猫が男の子にのりうつって登場したり、主人公が生き霊になったり、浮世離れしたエピソードもあるのだけど、それがとても心地よい。 角田光代さんの文章と、松尾たいこさんのイラストが、綺麗で切ない。 なくしたものたちが集まっている国や、忘れ物保管所みたいなところが、実際にあったらおもしろい。なくしたことさえ忘れてしまっているものも、たくさんあるのだろう。 出会いと別れを繰り返して人は生きていく。今大切にしているものや人も、いつかなくしてしまうこともあるのかもしれない。 それらすべてが必然なのだ、と思わせてくれる物語だった。
1投稿日: 2021.01.25
powered by ブクログ姿をかえ、かたちをかえ、わたしたちはまた出会う。 出会いと別れ、生きることのよろこびとせつなさ…。 松尾たいこさんが描かれるイラストと角田さんの文章で 素敵な大人の絵本の様な雰囲気の1冊に仕上がっています。 読んでいてとても懐かしく (ああ、子供の頃こんな風に感じた事があったな) としみじみとした気持ちになりました。 心がほわっとする1冊です。
1投稿日: 2021.01.25
powered by ブクログさてさてさんのレビューを見て読み始めました! ちょっとファンタジー要素がある不思議な内容の話でいつの間にか引き込まれて一気に読んでしまいました。 特に好きなのは三章「なくした恋と、歩道橋のこと」タイトルも素敵です! 生き霊仲間で、超弩級の恋愛の話をするのですが、 その中の1人の権堂君が言うセリフで 「自分が好きだと思うのとおなじだけを、 相手がかえしてくれなくて、あるいは返してくれてるようには思えなくて、それで、どんどんどんどん、好きが吸い取られていって、気づいたらとんでもないくらいの好きになってるんじゃないかな」 おお!すごく納得いきました。 一番最後のところもすごく好きな言葉なので抜粋します! 「どこからここにきたか、ここからどこにいくか。 それはまったく等しい事のように、わたしは思える。 忘れないようにしようと、ひとつひとつのものや景色や人に触れてわたしは思う。 別の場所で、違う場所で、違う姿で、違うかたちで、違う命のありようで出会ったときに、思い出せるように、忘れないようにしよう。 愛した人たち、愛したものたち、どうか忘れませんよに。 素晴らしい小説でした。挿絵も可愛いです。
24投稿日: 2020.10.23
powered by ブクログあなたの宝物はなんですか? ー はい、家族です。 さすが!カッコいい回答ですね。他にはありますか? ー はい、元気な体です。 上手いですね、そうですよね、それが一番ですよね。 では、今から十年、二十年、三十年前のあなたの宝物はなんだったでしょうか?十代の頃、さらにもっと前の幼少期のあなたは今と同じ回答はしないはずです。思い出してみてください。あの時、あの頃、大切に枕元に置いて一緒に寝たぬいぐるみ、どこへいくときも大切に胸に抱いて放さなかったおもちゃ。その時代のあなたが大切にしていたものがそこにはきっとあったはずです。十代の頃の宝物、もっと前の幼少期の頃の宝物。では、その大切にしていた宝物をあなたは今も手元に持っているでしょうか?恐らく多くの方にとって、それらは既に手元にないものではないでしょうか?あんなに大切にしていたものだったにもかかわらず今は手元にはないかつての宝物たち。では、そんなものたちは今どこにあるのでしょうか?どこに行ってしまったのでしょうか?もう、二度と会うこと、手にすることはないのでしょうか?なんだか、そんな風に考え出すととても切なくなりますよね?でも大丈夫。そんなものたちが向かう国、そんなものたちが、今も変わらずそこにある、そんな国があるのだそうです。そして、そんな国のことを「なくしたものたちの国」と言うのだそうです。これは、そんな国にまつわる物語。角田光代さんが優しさの限りを込めてあなたに送るファンタジーの世界です。 小学生だった主人公が大人の女性になっていくまでを五つの短編が織りなす連作短編の形式を取るこの作品。ふわふわとした夢心地の世界に誘う、角田さんのファンタジーの世界。そんな中でも子ども時代の主人公が登場する一編目と二編目が絶品だと思いました。そう、そんな一編目〈晴れた日のデートと、ゆきちゃんのこと〉は、もう冒頭の一行目からあなたを一気にファンタジーの世界へと誘います。 『うそだと言われると思うけれど、わたしは八歳まで、いろんなものと話ができた。すべて、ではない、言葉がわかるものと、わからないものがあった』という主人公。『飼っていた猫のミケの言葉はわからなかったのに、毎朝庭にくるトカゲの言葉はわかった』という幼少期の主人公。『何が話しかけてきてだれの言葉が理解できないか、まったく予測がつかない』ことに戸惑う主人公。『そうっとドアノブをまわさないと、そのノブが「いてえな!」と叫ぶかも』と不安がり、『よく注意して聞かないとバスの運転手が言っていることがわからない』と不安がる日々に『わたしはびくびくした子どもだった』という主人公。そんな主人公は『ほかの人と違うということを知られてはいけないと思』いつつ幼い時代を過ごします。そして、小学校の『入学式の日、父と母に連れられ』た主人公は『幼稚園の数十倍の子どもたちがいるのを見てこわくなって、逃げだし』ます。校庭の裏に『動物舎があったのだった。鳥舎と。山羊舎と、うさぎ舎』を見つけて近寄る主人公。『あたし、ゆき』と突然山羊が喋ります。『雉田成子です』と山羊をまねて名乗る主人公・成子。『ナリちゃんさあ、そこにある枝を放ってくれなあい』という山羊に枝をとってあげると『歯がゆくって!』と枝をかじる山羊。『学校ってどんなところ』と訊く成子に『騒々しいところだわよ。でもまあ、悪いところじゃないと思う。毎日毎日、ずいぶん大勢がくるみたいだもの』と答える山羊。そんな山羊と会話する日々を送る成子に、ある日山羊は『ひみつがあるんだけどー』と話しかけます。『あたし恋をしているの。それがびっくりしないでね、相手は学生さんじゃなくて先生なの先生。音楽の先生』と耳元で声を潜める山羊。『恋』というものがよく理解できない成子は『あのさあ、恋ってどんな感じ?』『あのさあ、恋ってどんなふう』といろんなものに訊いて回ります。そして、夏休みに入って山羊舎に行くことのなくなった成子。やがて、そんな夏休みが明けた初日、ふと、周囲が『静か』だと感じる成子。昨日まで成子に話しかけてきたものたちが『話しかけてこなかった』と気づきます。そして、『八歳だった夏休みが終わったあと、わたしは、いろんなものと話すことができなくなった』ことを知ります。そんな成子は山羊舎へと向かいます。そして…というこの短編。冒頭から一気に連れて行かれるいきなりのファンタジー世界には、とても愛くるしい、そして素直で優しい主人公・成子の幼少時代の『いろんなものと話ができた』という不思議な体験が丁寧に描かれていました。まるで夢を見ているかのようなその物語。そして、この印象がその後に続く大人になっていく成子の世界観に深みを与え、印象深く物語を繋いでいきます。 「なくしたものたちの国」というとても不思議な書名のこの作品。あなたは『なくしたものはありますか?』と聞かれた時、なんと答えるでしょうか?いや、落とし物なんてしたことはないし、なくしたものなんて思い浮かばない、そんな風におっしゃる方もいるかもしれません。でも、本当にそうでしょうか?『なくなったのに気づかないものってたくさんある』のではないでしょうか。二編目の〈キスとミケ、それから海のこと〉では、そんな問いに銃一郎の言葉を通して角田さんはこんな風に答えます。『昔の写真を見るとすごくよくわかる』。そう、子どもの頃の写真。『ぬいぐるみとか、帽子とか。ああ、これ好きだった、とか、これ持っていた、とかいうものがたくさん写ってる』という確かにその時代を共に過ごしたはずなのに、今はない『なくしたものたち』がそこに写っていることに気づきます。大切なものだからこそ、いつも一緒に過ごしていたからこそ、一緒に写真に残ったそれらの宝物たち。確かにそんな風に言われて思い出すと、小学校の頃毎晩枕元に置いて寝たあの図鑑。おばあちゃんに買ってもらったあのおもちゃ。あの時あんなに大切にしていたのに、こうして写真にも一緒に写っているのに、一体どうしたんだっけ?、と思い浮かんでくるものが私にもたくさんあります。生きてきた時間の長さに比例して、物凄い数のものと出会い、そのものを愛し、そして意識にさえ残らず消えていった宝物たち。そんな『なくしたもの』に焦点を当てるのがこの作品でした。そして、『なくしたもの』たちが今もある・いる国。『なくしたものたちの国っていうのがあるんじゃないかな』と銃一郎の語りを通して角田さんはそんな国のことを読者に問いかけます。『子どものころからなくしものが多い』と語る角田さん。『あったものは、もしかして、無になったのではなく、どこかに在り続けているのではないか』と『あとがき』で問いかけます。かつて一度は身近にあったものたち、それはかつて一度は私たちが愛情を注いだことがあるものだったはずです。そんなものたちが『ひっそりと。息をひそめて。わたしの見る世界とは、決して交わらない場所に、でも、確固として今も在るのではないか』と続ける角田さん。今はもう手元にないものたちを思い、こうして物語として描きあげる角田さんの深い愛情と、かつて時を共にしたものたちへの優しい眼差しを、五編通して強く感じました。 この作品を通して、かつて大切なものをなくしてしまっていることに気づく私たち。それらは、かつての自分自身のその時代を彩り、その時代を生きる支えになってくれたものだったのだと思います。私たち人間は、思った以上に移り気だと思います。成長すれば、人生のステージが変われば、かつて大切にしたものたちにとって変わって、新しいものたちとの時間が始まります。それが成長するということだとも思います。でも、ふと、かつての時代を共にしたものたちのことを思う時、それらは『なくしたものたちの国。村でも星でもいい。なくしたものたちの場所があって、みんな、そこに移動している』。そんな考え方ができることを教えてくれたのがこの作品でした。 なくなったもののことを思いやり、それは「なくしたものたちの国」にあるんだという気持ち。そんな気持ちは、そんなあの日の宝物たちにきっとまた会える日が来る。いつかどこかで巡り合える日が来る。だってそれはそこにあるのだから、というとても前向きな気持ちに繋がっていきました。そんな角田さんが描くこの物語。なんて優しい気持ちに包まれる物語なんだろう、そんな風に感じた作品でした。
57投稿日: 2020.10.01
powered by ブクログ短い5つのお話。 進むにつれて主人公が子供から大人になっていく。 前半の子供時代の部分は好きだった。 特に、いろんなもの(ヤギや木の葉はやドアノブ)と会話ができるなりこから見る世界はとても面白かった。 後半は私には正直よく分からなかった。
2投稿日: 2020.06.16
powered by ブクログこういうの、好きな人は好きだろう。 私にはなんだかよくわからなかった。 こういう、ふわっとした感じは苦手。
1投稿日: 2020.04.02
powered by ブクログ挿絵がほっこり。お話にもほっこり。 1話目はユキちゃんという山羊と話せるファンタジー。ちょっと違うかなと思ったけれど、最後まで読んでよかった。 懐かしい気持ちも思い出したし、主人公が大人になっていく構成が面白かった。 なくしたものたちは、待っていてくれる。 自分もいつか、死んだらそこにいく。 いつかまた、姿形は変わってもまた会える。 この本を読んで、小さい頃大切にしてたぬいぐるみたちをふっと思い出した。日々忙しい中で、忘れていることはたくさんあると思う。 でも時々は、思い出せたらいいな、、
2投稿日: 2019.04.07
powered by ブクログ成長と共に失ってきたもの、忘れてきたもの。それでいいのだけれどふとした瞬間に思い出すと蘇る感情を想起させる、そんな本。歳を重ねれば重ねるほどこの感覚が強まるのかも。
1投稿日: 2019.04.02
powered by ブクログ子供の時いつも遊んでいたおもちゃとか大切にしていたもの、一緒に遊んだ動物や友だち、人生のその時そのときに喜怒哀楽を分かちあった大切な人たち…。けれどそういったモノや人達はいつの間にか自分の目の前から無くなってしまっている。それらは、彼らは、何処へいってしまったのだろうか?もう二度と会えないのだろうか?そんな、誰もが胸の奥深いところで一度は思ったことがあるであろう問いに優しく答えるかのように、この物語は暖かく安心な場所へと誘ってくれます。松尾たいこさんのイラストから生み出された角田光代さんの珠玉の小説。私もずっと、同じようなことを、思っていたので、時が流れていくことが時にたまらなく辛く感じていたのですが、この本を読んで、ああまたきっと、形を変えて、場所をかえて、みんな会うことができるのかもしれないなぁ…と思い、深く癒されました。私も安心して前を向いていけるような気がします。
1投稿日: 2019.02.25
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
とっても良かった。過去作にpresentsという短編集を出されているが、同じぐらいに好きだ。 presentsと同じように、人が生まれてから死ぬまでに得るもの・無くすものが描かれている。もちろん、タイトル通り、無くしたものにウェイトが置かれている。 主人公は雉田成子さんという名前で、生き物の声が聞こえたり、亡くなった飼い猫の生まれ変わりにであったり、生き霊になれたり不思議な出来事に出会ってはその現象に遭うことが無くなる。それをきっかけに、物ではないが得るものがあるということは、無くしたものが得たものに姿・形を変えて成子さんのもとに巡ってきたのだろうと思った。 そして成子さんが「なくしたものたちの場所」に来たということは───?? 人でも物でも、今ここで一緒に存在していることが不思議に思える。人や物、何でも大切にしたくなる、そんな一冊だった。
7投稿日: 2018.05.26
powered by ブクログ久しぶりに、あっと衝撃を受けた本。 本を読んで涙が出たのはいつぶりかな。 わたしも小さい頃から落し物したり、物をよく無くす。 それに、 大切にしていたペットや、大好きな人との別れ、 これからくるであろう永遠の別れを想像しただけで 本当に怖くて怖くて仕方がない。 でも、この本にあるように なくしたものたちの国があって、そこに向かって毎日 少しずつ進んでいるのだとしたら。 自分が死ぬ時、みんなで待っていてくれて また会えるのだとしたら。 死と、新しく生きることは、きっと同じことなんだ。 そんな風な、普段言葉だけで聞かされても、嘘だーと 思ってしまうようなことが、すーっと入ってくる。 生きている時のことを忘れても、 愛している人、物たちにはどうやっても出会ってしまう。 姿形を変えていても、きっとそうなんだ。 そう確信しました。 大切に持っていたいと思える本。
1投稿日: 2018.04.17
powered by ブクログ「忘れたっていいのよ」 忘れたもの失くしたものは、無くなったんじゃなくて別のところに移動した。 だったら忘れる事も失う事も怖くないや、って、おだやかなゆったりとした気持ちになれました。 5年とちょっと前、精神病棟に入院していたとき読みました。患者仲間に(たしか伊坂幸太郎の)の本をもらってその御礼にプレゼントしたのもこの本でした。 優しくてそのまま。たおやかに流れる文章、空間、挿絵。 文庫が出たとき迷わず買いました。 今回で3回目か4回目。 どの話も愛おしい。
2投稿日: 2018.02.05
powered by ブクログなんて素敵な本なんだろう。読むのがもったいないくらい。 やぎのゆきちゃん、お母さんのかんむり、だれかを好きだった思い、片方だけのピアス、木々の葉。みんな、なくなってなんかいなかった。わたしを待っていてくれたんだ。記憶はなくなるんじゃない、静かに、別の場所に移動していくだけ。温かい思いに包まれて、今のままで大丈夫だよって言ってもらえた気分。また読み返したい。
1投稿日: 2017.10.20
powered by ブクログ読了日2013/09 1 晴れた日のデートと、ゆきちゃんのこと 2 キスとミケ、それから海のこと 3 なくした恋と、歩道橋のこと 4 さようならと、こんにちはのこと 5 なくしたものたちのこと の短編5集からなる、かわいらしいファンタジー。 角田さんのファンタジー初めて読んだけどかわいい~。 ほんわかした気分になります。 子供の頃、大切にしていたのに、いつの間にかなくなっている物、大好きだった人、ペット。 みんな「なくしたものたちの国」へ移動していたっただけなのかな。そして、いつか自分が死ぬ時、自分も「なくしたものたちの国」へ行く。 ふわふわした文体で不思議の国へ連れて行ってもらえます。
1投稿日: 2017.10.17
powered by ブクログヤギのゆきちゃんとおしゃべり,飼っていた猫のミケの記憶のある銃一郎との出会い,不倫相手の純丘さんと一緒におうむの大臣くんに言葉を教えることなどが,とても大切な時間としてあり,そしてまたそれが忘れられるとしてもまた出会うのだ.そっと日常に寄り添う不思議をさらりと書き進めて,とても愛おしい時間を過ごし,最後になくしたものたちの国にたどり着くとても美しい物語..
1投稿日: 2017.09.20
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
「なくす」にまつわる、とても不思議な短編連作。 ナリちゃんは大人になるに従い、その時々で色々なモノをなくし、その度に不思議な経験をし考えていく。 小さな頃、黙って持ち出したお母さんの大切なかんむりをなくしたり、男の人を好きになりすぎて自分自身をなくしたり……。 でもそれはなくしたのではない。 ただ別の場所に移動しただけ。 なくして初めてそれが「あった」ことを思い知る。 なくしたモノはどこかにあって、またいつか出会えるはず。 いつかは出会えるのだから、安心して歩いて行こう!と静かに背中を押してくれるステキな物語だった。
6投稿日: 2017.08.19
powered by ブクログあったかいお話なのにちょっぴり怖かった。 あーあるある!っていう心情と、そうだったらいいなぁが絶妙にマッチしている角田さんの文章。お話どれもおもしろかった。 小さい時の思い出、ふと大人になって思い出すと子どもに戻れる。なくしたものたちの国があるのってすてきだな。 ゆきちゃんの話がわからなくなるってのと隣の席の男の子の話がわかるようになるってのがなんとも言えなくていいー!!
3投稿日: 2016.09.05
powered by ブクログほどよいファンタジー加減。切なさ。 天国という考え方よりも、なくしたものたちの国はしっくりくる。 今このタイミングで読んでよかった。
0投稿日: 2016.06.08
powered by ブクログなくすこと、変わること、忘れること、すべてをあまやかに肯定してくれるような、寓話性に満ちた連作短編でした。 なくしてきたものは、なくしたものたちの国にちゃんとあるんだよ、なんて、どれほど心強いんだろう。 私が失ってきたものはどこにあるんだろう、と考えてしまうことが最近よくあったのですが、こういう場所があるんだとすごく自然に信じられました。 しかも私はいずれまた出会ってしまうらしい。 姿やかたちが異なっていても気付く。かつてそれが、私のかけがえのないものであったことに。 そういうの素敵だなぁ。 収録されている5つの話どれも良かったです。
0投稿日: 2016.05.17
powered by ブクログ幻想的で美しい描写が続いて、心が温まるのに少し怖い。最後のエピソードは、死のイメージ、天国のイメージがリアルに想像できて、生きること、そして死ぬことこういうことかもしれないと思った。主人公のナリコは真っ直ぐだけどたまに人生のレールから脱線したりして、とても共感できた。また読み返してみたい一冊。挿絵も物語のイメージにぴったり。
0投稿日: 2016.01.27
powered by ブクログ主人公の心の人生をともに辿る小説。なくしたもの、得たもの、いろいろあるけれど、本当はずっと蓄積されているんだなと。
0投稿日: 2015.11.09
powered by ブクログ懐かしくもあり、不思議な気分になりました 1話と2話がとくに良かったです 私も小さい頃の記憶はあまりありませんが、なくしたものたちの国にいてるのかな〜
0投稿日: 2015.08.15
powered by ブクログ失くすことを怖がらなくてもいいって思えた。そのまま、生きていこうと思えた。イラストレーターの松尾さんと、同じ感想だった。
0投稿日: 2015.08.09
powered by ブクログナリコの少女から年老いるまで。 彼女を取り巻く不思議なこと。 その不思議は切なくて甘酸っぱくてほろ苦い。 それらは、もしかしたら私も経験していたかもしれない。 そして、忘れてしまったのかも? そんな風に話の世界に浸ってしまうのが、心地よい。 2015.5.13
0投稿日: 2015.05.14
powered by ブクログ松尾たいこさんの美しいイラストから角田さんが紡いだ5編の物語。人生でなくしたもの、失ったもの、別れたものを切なく温かく見守る作品集。 人間は忘れる生き物である。その時、その瞬間に大事だと思っていても、後の記憶に残っていないことがほとんどだ。ただ、喜怒哀楽のすべてを明確に記憶していたら、とてもではないがまともな社会生活は遅れないだろう。先天的に人間が持っている本能を、角田さんの才能で描いたストーリー。
0投稿日: 2015.04.19
powered by ブクログ子供向けかと思ったら、深いお話。どんどん深くなっていく。読むごとに深みが理解できるであろう本。角田光代さん、やはり凄いなぁ・・と改めてしみじみと。。
0投稿日: 2015.04.11
powered by ブクログ(レビュー・感想というより、読むに至った経緯) ちょうど、いろいろなくしてしまった頃にであった小説。文庫発売時(2013年夏)、平台に置かれていたのを覚えている。その時は積読してしまっていたけれど、また、同じように、いろいろ、なくしてしまった2年半後の今、読了。 どこか童話のような優しい雰囲気の小説。主人公の人生を緩やかに描いていて、久々に読了後の清々しさを感じる事ができた一冊。オススメできます。 次の角田さんは『さがしもの』を読もうと思っている。
0投稿日: 2015.03.06
powered by ブクログいつのまにかなくしていたもの、がテーマの連作短編5編。 なつかしくて甘やかな童話のようでありながら、なくすこと、失うこと、あるいはそれに気づかないこと、がとてもこわくなる。そんなことは生きていれば当たり前のようにたくさんあるのに。このお話の中では、死や別れとつねに隣り合わせだけれどこわくないんだよ、というやさしい透明感に包まれているけれど、こわさとなつかしさ、後悔と希望が同時にやってくるのでせつなくなってしまう。
0投稿日: 2015.02.04
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
松尾たいこさんの素敵な絵のジャケットとタイトルをみて購入。 紹介文をみて想像していたイメージと異なり、ファンタジックで恥ずかしながら自分ではうまく消化ができなかった。 おそらく、読む人が読めばじんわりと得るものがあるんだろうなぁという気はした。 またいずれ再読したい。 あとがきの中の、 「あったものは、もしかして、無になったのでなく、どこかに在り続けているのではないか。ひっそりと。息をひそめて。」という部分は、なんだかよかった。
0投稿日: 2014.10.10
powered by ブクログいつの間にかなくしてしまったもの。忘れてしまった記憶。そういうものがすべて集まる国があったら、いずれまた出会えると分かっていたら、きっと幸せで安心できる。そう思わせてくれる5編のやさしい物語。一番良かったのは1話めのゆきちゃん。デートの場面がすごく可愛かった。
0投稿日: 2014.09.21
powered by ブクログ帯文(裏表紙):”人生の出会いと別れをこまやかに綴った、せつなくもあたたかい作品集。” もくじ:晴れた日のデートとゆきちゃんのこと、キスとミケ,それから海のこと、なくした恋と歩道橋のこと、さようならとこんにちはのこと、なくしたものたちのこと、あとがき;角田光代,松尾たいこ、画題一覧
0投稿日: 2014.06.23
powered by ブクログ角田光代さんの本は、今までに「あなたに、大切な香りの記憶はありますか? 」と「空中庭園」の2冊しか読んだことがありませんが、この本は、それらとは全く違う印象を持ちました。簡単な言葉で表現すれば、不思議なファンタジックな感じです。主人公は8歳までは、トカゲや学校で飼っている山羊と話ができた。でも家で飼ってた猫のミケのしゃべっていることは分からなかった。そのミケの生まれ変わりという中学生と恋人になる。大人になった不倫の恋をしてしまい思いが強く過ぎて生霊になる、、、。といった感じで主人公が不思議な経験をしながら生きていく様を主軸にして、その時々に”なくしていくもの”に思いを抱く物語です。人生では”得たもの”と”失ったもの”は等しいのだろうか?少なくとも、私の年齢になると”なくしたもの”の方が、日々増えていることを実感します。
0投稿日: 2014.04.10
powered by ブクログ普通では起こりえない設定(ヤギと会話ができる、飼っていた猫の生まれ変わりと出会うなどなど)に、最初は付いていけなくて、なんだ、空想物語かと思ってしまった。 だけど、一人の女の子が大人になるまでを順に追い、大切にしていたものたちがじわじわと心に染み込んできて、すっかり物語の世界に入り込んでいた。 なくしたものはホントはなくしてなくて、いつかどこかで再会できる。例え形が変わっても。だから大丈夫、今大切と思うものを精一杯大切にしようと思えた。
0投稿日: 2014.03.19
powered by ブクログものすごーくいい本。あったかくて、すーっとじわーっと心に沁み渡る本。 前に読んだpresentsがとっても良かったので、引き続き読んでみたんだけれど、前作に負けないくらいいい作品だったー♪ 2作目あたりまでは、ひとりの主人公の一生を追ってるとは思わなかったけれど、すごくいい作りだなぁ〜!全ての章で、特にミケの話のところで、何度思わず泣きそうになったことか。。 なくしたものたち、なくしたくないけれど、徐々に薄れていく思い出とか、全部全部大切にしたいんだけど、仕方ないこともあって。。でも、仮に忘れてしまったとしても、そんなものの積み重ねの上に今の自分がいるんだってこと、忘れないでいたい。
1投稿日: 2014.02.26
powered by ブクログ松尾たいこさんのイラストが素敵な作品でした。一人の女性の子供から結婚後までを描いた連作短編。人生の中でなくしたもの、気づかないうちに無くなってしまったものは確かに多いなと思いました。ちょっと不思議なことが起こっている、それは偶然とかではなくて、必然的なもの。そんな雰囲気が読んでいて心地良かったかな。深刻なこともあったけれど、さらさらと読めました。
1投稿日: 2014.02.17
powered by ブクログ知らないことが怖かった。 だから小さいころ、死ぬことがすごく怖かった。 なくすことが怖かった。 大事なものがなくなってしまうのは悲しかったし、どんなに大事にしていても忘れてしまうから。 だけどこういう風に、最後に、そして始まりの時に、再び出会うことができるなら、怖くなんてない。 待っていてくれるなら、きっと大丈夫。 「忘れてもいいのよ、忘れていたって出会えばまた、どうしたって愛してしまうのだから。いいえ、どうしたって出会ってしまうのだから。」 *** 『キネマの神様』に続き、飛行機の中で恥も外聞もなく泣いてしまった本。 大阪から帰る飛行機で、本を読んでえぐえぐ泣くのがなんだかお決まりのパターンになりつつある。 それはきっと、別れ際に堪えた涙、泣きたい気持ちがまだどっかに残っているせいもあるんだろうな。
6投稿日: 2014.02.01
powered by ブクログなくしたものたちは、姿、形を変えて、また再会できるという、ファンタジー要素が詰まった話。短編小説ではなく、ナリコの成長していく様が描かれていて、繋がりがあって面白かった。 読み終わって、素敵だなぁーと素直に感じた。辛いことも不思議なことも淡々と描かれているからこそ、ファンタジー要素があってもすんなり入り込めたのかも。
0投稿日: 2014.01.29
powered by ブクログこのレビューはネタバレを含みます。
内容(「BOOK」データベースより) いつのまにかなくなったもの、というのが、人生にはたくさんある。たとえば、赤ん坊のときに好きだったぬいぐるみ。水玉模様のかさ。初めてできた友だち。恋とは気づけなかった幼くてまばゆい初恋…。松尾たいこの彩り豊かなイラストから角田光代が紡いだ5編の小説には、そんな愛しくてなつかしい記憶がぎっしり。人生の出会いと別れをこまやかに綴った、せつなくもあたたかい作品集。
0投稿日: 2014.01.23
powered by ブクログ眠れない夜に時々ふと思う。 そういえば 昔大切にしていた 文房具やお気に入りの本やCD、Zippoライターにハンチングの帽子、手編みのマフラー、 みんなどこへいったんだろうと…。 人は失って初めて 大切なモノの大きさに気づく。 どんなに愛していたモノも その去る時の瞬間は、 まるで記憶を消す魔法をかけられたかのように 一度も覚えてないし、 まるで始めから そこになかったかのように 見事に消失する。 (特に消しゴムやライターの見事なまでの消え去り方には脱帽するし、まるで自ら意思を持って失踪したかに思わせる) そんな忘れられたモノたちが暮らす世界が どこかにあったとしたら… 瀬尾まいこさんと同じく 小説家の中でも 最も人間力のある人格者だと 個人的に思っている(笑) 角田さんだからこその 暖かい眼差しで描かれた 失われたモノたちへの愛と鎮魂。 お母さんが大事にしていたお姫様のかんむり、 ホットケーキが焼けるおもちゃの機械、 叶わなかった超ド級の恋。 動物や植物や果物と話し、生き霊にまでなってしまう(笑) 主人公のナリコが 幼少期から母親になるまでの 長い年月の間に失ってきたもののエピソードの数々は 誰もが自分と照らし合わせて 共感できるものばかりで、 大切なものを失ってきた人であればあるほど どこまでも感情移入してしまうハズ。 その中でも 小学校に入学したばかりのナリコと 山羊のゆきちゃんとの甘酸っぱい思い出の話と 高校生のナリコと去っていった飼い猫との 奇妙な再会の話、 そして相手を想うあまり 生き霊になってしまうナリコの 三十三歳の切ない恋を描いた話は 本当に秀逸。 特に飼い猫のミケと主人公の母親とのエピソードは 動物を飼ったことのある人なら 号泣必至なのでご注意を…。 (そういう自分も、角田さんお得意のあざとさを感じさせない抑制された展開と会話の妙に、静かに静かに嗚咽が溢れてきてホンマヤバかった!汗) 人は無くすことを繰り返しながら それでも生きていく。 まったく別々の道を歩んできたモノ(人)たちが ほんの一瞬、同じ時を共有して、 そして別れていく。 なくしものをしても、 見つかるまでじっとそこで待っていることは許されない。 さよならだけの人生だと誰かが昔言ったけど、 さよならだけでは終わらないのが 人生の妙味だ。 いつか失くしたものや人たちと 遠いいつか、もう一度出会うために 人は生きているということを この小説は優しく甘やかに教えてくれる。 なくすことはコワくない。 なくすことは出会うこと。 そう思わせてくれただけでも 自分にとっては価値ある小説だった。 最後に、 7年の短い生涯を終えた我が愛猫ヤミクロに最大の感謝を!! この小説にどんなに励まされたかわかりません。 主人公のもとに愛猫が帰ってくるエピソードは さすがに何度も読めなくなったけど、 今はこの小説に出会えて 本当に良かったって思えます。
28投稿日: 2013.12.01
powered by ブクログ角田さんの小説はうまいと思うけれどゾワリとした感覚がありそこがあまり好きではなかった。 「なくしたものたちの国」はまるで子供の時に楽しみにしていた学研の学習の夏休み特大号を彷彿させる。物語と一流の画家による挿絵。物語と絵が拮抗していた。学校へいかなくていい嬉しさと子供にとってはたくさんのお話が収録されていてワクワクとベージを開いたあの日、、、、。 ユーモアあり、ホロリとする場面もたくさんあり、不覚にもこの歳になって最後はじんわりと涙が。 今年読んだ一番好きな小説になるかもしれない。 なくしたものは、きっとなくなってはいないんだね。
1投稿日: 2013.11.07
powered by ブクログなくしたものたちの国。詩的なタイトルにストライクされ購入。内容もストライクでした。 銃一郎がお母さんを前に昔の思い出を語るところが泣けた。
1投稿日: 2013.11.04
powered by ブクログ幼い頃の思い出をたくさん思い出しました。ずいぶん、長いこと開けていなかった引き出しの中を見た気持ちになりました。大切にしなくちゃいけないものがたくさんあるなぁ。
0投稿日: 2013.10.29
powered by ブクログ私のなくしたものたちに思いを馳せた。 いい作品を読んだ後、それぞれにユニークな特別な読後感に浸れる。読み終わった後、たまらない気持ちになった。
0投稿日: 2013.10.25
powered by ブクログなかなか面白かったです。短編集かと思いきや、少しずつ重なっていて、前話の”私”のその後が判る。 失くした物たちの国がある、というのは、少し怖くもあり、でも懐かしくもあり。
0投稿日: 2013.10.14
powered by ブクログあーーーーすきだな、と思う。 角田さんの本は、これ読まなくてもよかったかも…って思うのと、ああこの本が読めてよかったって思うのと、両極端だけどどっちもある。けどこれは後者。読めてよかった。手にとってよかった。よくわからない話だって思う人もいるだろうけど、わたしにはすごくよかった!
0投稿日: 2013.10.04
powered by ブクログ不思議な連作短編集。 「なくしたものたちの国」という発想が素敵です。考えたことはなかったけど、ものをなくすことについて、無意識に絶望的なことのように感じていました。 なくしたものが在り続けることのできる場所があると思ったら、(本編でも書かれていたように)安心します。なくしてもどこかでいつか出会えると思ったら嬉しいです。 優しい発想だと思いました。 静かで、不気味だったり狂気じみてたり、でもどこかやさしい、各編読み終わる毎になにかジワーっと心にくるお話でした。 きれいな色使いのイラストなのに、静けさに、満ちていて物悲しく感じます。
3投稿日: 2013.09.28
powered by ブクログステキなイラストを味わいながら少しずつ大切に読みたいと思っていたのにあっという間に読んでしまった。ミケの銃一郎の話は電車で読んでしまい涙を堪えるのが大変だった。 気づかずに無くしてるもの忘れてるもの、そういえば色々あるな…
1投稿日: 2013.09.03
powered by ブクログ忘れてもいいのよ。姿をかえても、かたちをかえても、こうしてまた会える。 私のなくしたものたちのことを考えながら読み進めていって最後は、どばーと泣きました。ぐっときました。
1投稿日: 2013.09.03
powered by ブクログコラボ前作と違い、一人の女性の一生の物語なので読みやすかったですね。ただ、絵にも重要性がかかるので小説の内容には少し物足りなさがありました。
0投稿日: 2013.08.30
powered by ブクログ以前も角田光代さんと松尾たいこさんのコラボの作品を手にしてすごく良かったのを思い出し、今回もきっと良いに違いないと思って購入。 なんだか読み終わったあと号泣してた。せつなくてあたたかくて、自分が今まで知らず知らずなくしてきたものに気付かされたというか。 私も自分がなくしたものたちの国にいきたい。忘れてたことを謝りたいような、でもそんなこと必要ないのもわかってる。 ただ、なくしたものをぎゅっと抱きしめて、また会えた喜びをかみしめたい。そしてまた違う形で会うことを約束したい。 いや、約束なんていらないんだよね、どうしたって出会ってしまうんだから。 うん、ほんと、いい作品。 なくしたものは私を待っててくれてる。だからなくしたことを悲しまなくていいんだ。 待っててくれてるし、また会える。 さよならは別れじゃない。
4投稿日: 2013.08.25
