これが坂東眞砂子の小説・・・いい意味での意外性
坂東眞砂子&題名だけで内容を確認せずに読み始める。例によってホラー含みかと思っていたが、明治期の自由民権運動に携わる庶民(上巻では土佐が舞台)の歴史が全うに書かれている。平行して、時間軸が少し遅れる形でロンドンでの二人の日本人の死(自殺?他殺?)に対する追跡も始まる。もともと坂東小説の舞台は四国が多いが、作家生活も後半に入り、故郷の歴史を紐解き・残そうと思われたのか・・・と考えつつ下巻へ。