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ジーキル博士とハイド氏
ジーキル博士とハイド氏
スティーヴンスン、村上博基/光文社
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総合評価

52件)
3.8
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18
2
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    ジキルとハイドってこういうお話だったのか。 お酒を飲んで制御が効かなくなっちゃう人に似てると感じた。 人格が変わると言うよりかは、 塞ぎ込まれていた部分が露わになってしまう。 自分自身も気をつけないとね!

    0
    投稿日: 2025.08.05
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ジキル博士はハイドになることで自分の欲望を満たしていたんだけど、ハイドから戻れなくなるかもしれない恐怖もあって。人は自分だけ自分だけでは生きられないし、他者の視線があるなかで生きてる。ありたい理想的な自分でいたいだろうなぁ。HYDEになったときに悪だけの人間にみんな顔をしかめたっていうのが印象的だった。隠し事をして生きるのは後ろめたいけれど、ハイドが人殺しをしなかったら博士はハイドを殺すこともなかったのかな。ジキルが表の顔で、ハイドが裏の顔裏の顔を見せないで、みんな生きてるんだろうなぁ。私も含めて

    1
    投稿日: 2025.06.10
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    小学生の頃に読んだ記憶があるけれど、おそらく子ども向けだったんだろうな。二重人格であることは知っていても、細かい設定などは分かっていない部分が多かった。 ミステリー小説仕立てで、短くテンポよくまとまっているので、とても読みやすかった。 それにしても「二重人格小説」というジャンルがあるって初めて知ったよ…笑

    0
    投稿日: 2024.10.13
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    訳者あとがきに「ジーキル・ハイドの二重人格」という慣用句は有名だが、実は訳者自身が原典も翻訳版も読んだことがなかったと書かれていた。一方的に勝手な親しみを覚えた。私自身も「ジーキルとハイド」という慣用句だけは知っている(つもりだった)が原作は読んでいない1人だったからだ。 人間には誰にも悪の面が潜んでいて、その悪は抗し難い魔力を持っている。それにとりつかれてしまうと取り返しのつかない結果を招くこともある。そんな教訓が込められている物語なのかなと。

    0
    投稿日: 2024.08.07
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    このレビューはネタバレを含みます。

    有名だけど読んだことないなーと思い借りてみました。 結構薄めなのですぐ読み終わります。 あらすじというかオチは有名なので知っていたのですが、最後自殺するとは知らず。 ロンドンの霧と暗闇に紛れて淡々と、不気味に物語が進んでいきます。 最初は目が覚めるとジーキルに戻っていたのに、だんだんハイドのままで目が覚めることが増えてくるのが怖いですね…… 薬で元に戻ってもすぐハイドになる兆候が出たり、薬が効かなくなったり。眠るとハイドになってしまうから眠れない。自分がジーキルだったらとっくに気が狂ってると思います。 ただハイドの状態で行った凶行をジーキルに戻ってからも得難い快楽として感じていたりするので業が深いというか、自業自得のような…… 無駄にダラダラと続かずに手紙で真相を語ってすぐ終わるのでシンプルでいいなと思いました。 映画だとハイドはモンスターのような姿にされていることが多いらしいですが、原典だとただの小男なのでそこもリアルでよかったです。

    4
    投稿日: 2024.04.24
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    このレビューはネタバレを含みます。

    (※新潮文庫が選択肢になかったため、本版にて投稿) 子供の時、どきどきしながら何度も読んだ本。大人になってあらためて読了。ん?けっこう難しい言い回しが多いな…。小学生のときに読んだバージョンは子供向け訳だったのかな? 子供の頃は、驚きと怖さがテーマの本なのかと思っていたが、今回は全然違うメッセージを感じた。誰もが、自分以外の誰かというマント(しかも絶対に身バレしない)を着ることができるなら、恐ろしいこと、タブーへの憧れを禁じ得ないのかもしれない。現代のインターネットの『匿名性』にも通じるのではないか?誰もがハイドになって、罪のない子供を踏んづけて傷つけることができる。そのうちに内なるバランスを崩し、自身が乗っ取られないように気をつけるべし←誰に言ってるの笑

    2
    投稿日: 2023.09.28
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    あとがきにも書かれているが、有名すぎて読まない本。有名すぎて知ってるつもりになって、読まない本。歌詞とかにもよく出てくるし。ジキルとハイド。 ジーキル博士とハイド、善と悪かと思ってたけど、実は全部と悪だった。似てるけど違う。全部と善だったらどうなってたかな。いずれにしても、善がないと悪もない。善があるから悪がある。表裏一体、一方だけだと矛盾でおかしくなる。そしてやはりおかしくなる。

    0
    投稿日: 2023.09.17
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    『光文社古典新訳文庫』の時間です 先日読んだ『メアリ・ジキルとマッドサイエンティストの娘たち』が面白かったので原典たるこちらも再読 当然、光文社です ジキル博士の自宅の描写が原典にかなり忠実でした あ、でも当然ながら奥さんもましてや娘なんて出てきません ましてやましてハイドの娘なんて影も形もありません このあたりは戯曲化されたり、さらに後に映画化された二次創作に影響されてるのかな なので『メアリ・ジキルとマッド・サイエンティストの娘たち』は三次創作といえるのかもね そうそう、あらためて読んでみてなにやらすごく深そうでしたが あまり考えずに読みましたよ 考えすぎていろいろ受け取ろうとしすぎると古典離れに通ずるといのうが『光文社古典新訳文庫』の理念ですからね ワタクシが光文社を選ぶ理由です よし、次は『フランケンシュタイン』だ!

    57
    投稿日: 2023.06.23
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    ジキルとハイドの死が同時発生なの、当然といえば当然だけどめちゃくちゃいいなと思う 自分の願望は託せない

    0
    投稿日: 2022.12.19
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    有名な話だけに、大元を読むといろいろ改変される前の作者が伝えたかった部分のようなものが見えてとてもよかった。ハイド氏が猿のような怪物ではなくジキル博士よりもずっと歳若く小柄、というあたり、己のネガティブな部分にできるだけ力を与えないようにして生きてきたジキル博士の誠実な性格が出ている。

    0
    投稿日: 2022.05.15
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    知ってるけど読んだことない本。 なんとなくその気になって読んでみたら、面白くってあっという間に読んでしまった。 それにしても有名小説の功罪だと思うけど、どういう話か知った上で読むから、驚きが少ない。 これ、当時何も知らないで読んだ人たちは「なんと!」とそのどんでん返しに驚いただろうな。 まさか、おんなじ人やなんて、想像もつかないだろう。 きっといろんな物語が、この「ジーキル墓博士とハイド氏」にインスピレーションをもらっているはず。 様々な文学作品の中に、かけらとなって、脈々と生き続けてる、そんな原典という感じです。

    4
    投稿日: 2021.02.28
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    このレビューはネタバレを含みます。

    二面性を示す常套句としてよく目にするが、実際どんな話か知らなかった。読んでみるとやはり二面性の話である。 人が死ぬミステリーの種明かし的なものが、変身薬を飲んで潜んでいた悪に身も心も侵食されていくというファンタジーだったのも意外と面白かった。博士の家の表と裏の戸口、どちらを使うかも二面性を表しており、それに気づくと物語そうそうで女児を踏みつけた男というのは博士であると気づけたはずだ。後になって気付いたため悔しくも、面白かった。

    0
    投稿日: 2020.09.30
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    魂の形で体はできていて、魂が分離することで身体が変化するという表現が面白かった。完全な悪はかつて存在したことがない。分離前の自分が悪に喰われていくのが哀しい。

    0
    投稿日: 2019.12.29
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    ジキルとハイドというと名前は知ってるけど、実際に何をやったんだっけ?てな感じになる。ヘンゼルとグレーテルくらいどっちがどっちか分からん。これがウサギとカメくらい役割分担が分かりやすければね。 ということでどっちが悪者だって話になって、ハイド氏だった。それを覚えただけでもちょっとは脳のしわが増えたかな。 ところで一面が隙間なく壁になっていて、裏がどこに繋がってるか分からん、みたいな街並みってちょっと楽しそうよね。今は消防法とかひっかりそうだけど、石造りならOKかな?ロンドン侮れんわ。

    0
    投稿日: 2019.09.04
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    善悪の価値観に関する物語。 人間の本性は善悪どちらなのか? 完全なる善人がほとんどいないように、完全なる悪人もほとんどいない。 そもそも善悪という観念はいつ生まれたのだろうか? 人間の原始状態では善悪という観念はなかったというのが、ルソーの主張だ。 言語、想像力、テクノロジーが生まれてくる前、 人間が家を作り家族構成を構築する前には善悪などはなかったのではないか。 はるか昔に想いを馳せる物語。

    0
    投稿日: 2019.02.13
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    名作ブンガク かかった時間120分くらいか 文学のほうが新書より時間がかかる。 名作だが童話バージョンしか読んだことがなかった本作品については、以前「フランケンシュタイン」をよんだ時から、関連作品として興味をもっていた。 あらすじは言うまでもないが、名士で知られるジーキル博士が、自身の二面性と肉体の可変性を医学的に研究し、ついに自身のもうひとつの人格を肉体として発言させることに成功したものの、最後にはそのもうひとつの人格に肉体?人生?を乗っ取られてしまい、破滅に至る物語である。 読んでいて、たしかに「フランケンシュタイン」と同じように、科学(医学)の可能性への憧憬と恐れがおこりはじめたこの時代に(1800年代)、おそらくそれよりずっと昔から人間が持っていた二面性問題が結びついたのだと思えた。そして、「フランケンシュタイン」と同じく、事件は基本的に、全体の視点人物に?語り手?によっては目撃されない。常に伝聞が先行し、その伝聞によってますます恐怖めいたものと好奇心が、視点人物にも読者にも育っていく。そして、最後には事件の全貌を記した手紙が示される。 なんというか、高校生の時に「山月記」を読んだが、非常に似通った作品であると思う。「山月記」の方は異形の身になった理由は「薬品」などというわかりやすいものではないが、いずれも変身の理由を自身の内面に帰している。(かつての)親友が異形になった主人公にアクセスして語りを聴く。そして、主人公の「人間」としての最後を見届けるのだ。 こういうふうに考えると、この作品はいろいろなつながりをもった作品だとわかる。同じく高校生で読んだ「舞姫」における、自己の二面性への悔恨を含めた言及もそうだし、カフカ「変身」では変身がより不条理な形で描かれる。そもそも「自身の中の悪い心によって、姿が変えられてしまう」というのは、ミダス王をはじめとして古今東西でみられるモチーフだ。手紙の一方通行性(しかも死者からの)は「こころ」も同じだし、恐怖や怪奇のみが示されて謎が深まるのは探偵小説さながらだ。 なんていうか、こういうことをここに書くのも恥ずかしいのだが、イギリス文学ってすごい。シェイクスピアもそうだけど、ちょっとしばらく気にしてみたい。

    0
    投稿日: 2018.05.04
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    タイトルをワードとしてはよく耳にするものの、原作を読んだことがなかったので読んでみようと手に取った。物語は長くはないが、濃度の高いものだった。誰しもが自身の中に二面性(ないしは多面性)を感じることがあると思うが、それを分離しようと思うに至り、かつそれを実現する薬を見つけたジーキル博士は確かに狂気じみていたのかもしれない、一方でとても現実的にも感じられた。薬は決して魔法の薬ではなかった。二面性の分離は長くは続かない。切り離すのではなく、きちんとしたコントロールの下、どう折り合いをつけて生きていくのかということを考えさせられた。

    0
    投稿日: 2018.04.14
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    もはや有名すぎて読む人が少ないと前書きに書かれている通り、私も名前とあらすじしか知らなかったので読んでみました。 一章読んだら眠れなくなるほど、続きが気になります。 短編なのですぐ読めるため、時間がない人も是非読んでみてください。

    0
    投稿日: 2016.10.10
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    『ジキルとハイド』…善と悪、二重人格などなんとなく知ってたけど、改めて物語をちゃんと読んでみた。 印象としては、2つの人格という単純な二面性じゃなくて、ハイド(悪)はジーキル博士(善)が普段は抑えている願望のようで、ある意味ハイドの方が素の人格のようにも思えた。 だからジーキル博士が単純に善に見えなかったし、人ってみんなそういうものかもしれないなぁと。

    0
    投稿日: 2015.11.27
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    このレビューはネタバレを含みます。

    怪事件の結末に向けて頭がグチャグチャした。 ラニヨン医師の死ぬシーンなどは特に薄気味悪かった。 ただ、ジーキル博士の告白するところには、 様々な欲望に葛藤して悶えている姿が、自分も含め、どんな人にもあると思う。

    0
    投稿日: 2015.10.12
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    ずいぶん昔に原書を読んで以来ご無沙汰だったので、和約で読んでみることに。 ハイド氏の狂気やアタスン氏の恐怖や苦悩など、あたかも読み手がハイド氏を目の当たりにしたかのような嫌悪感を抱かせるため、訳者さんが努力されたであろうと感じました。 広く知られる「ジキルとハイド」だからこそ、きちんと読んでおいてよかったと思う作品です。

    1
    投稿日: 2015.07.20
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    このレビューはネタバレを含みます。

    ジキルとハイドとはこういうことだったのかぁ。 人間の心とは複雑なもので、決して平面的に見られるものではないってことか。 立体的だから、どこか一カ所の側面ばかりに重心を置いたら転がっちゃう。 その正反対の自分と向き合わないと、バランスがとれない。 善人と悪人は表裏一体かもね。 自分でも信じられないくらいの汚い部分があるから、それを発散させることで善人である自分を保っていられるのね。 つまり善人でいるには、自分の汚い悪人の部分もちゃんと知っておく必要がある。 …じゃあ善人代表のキリストが人間だとしたら、自分の邪悪な側面をしっかりわかってるってこと?そうじゃないとおかしいもんね。人に説法するくらいだし。。。(´ _`) 完全なる善人はオバケだな。 とってもそれが分かりやすくて、同時にミステリーとしてワクワクしながら読めた。 メッセージ性が強い。

    0
    投稿日: 2015.03.28
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    有名な本ということで読んだ 表現はやっぱり難しかったが、話のオチは知っていたため読みにくいということはあまりなかった 話全体を通してハイド氏の悪そのものの性格、またジーキル博士の悲哀を表現するかのような暗い表現で終始していた どーでもいいことだが、登場人物が5人ほどで少なかったのに混同してたので、やっぱり人の名前と印象を結びつけるのが苦手なのかもしれない

    0
    投稿日: 2015.02.26
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    このレビューはネタバレを含みます。

    【本の内容】 街中で少女を踏みつけ、平然としている凶悪な男ハイド。 彼は高潔な紳士として名高いジーキル博士の家に出入りするようになった。 二人にどんな関係が? 弁護士アタスンは好奇心から調査を開始するが、そんな折、ついにハイドによる殺人事件が引き起こされる。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

    1
    投稿日: 2015.01.18
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    ある日弁護士アタスンは友人との散歩の道中で、薄気味悪い奇妙な建物に住む冷徹で悪魔のような男ハイドを知る。 その晩、金庫からアタスンは古くからの友人で立派な人格を持つジキル博士から預かっていた遺言状を見返した。そこにはジキルに万が一のことがあった際、全財産をハイドへ譲るよう書いてあったからだ。アタスンはハイドと会うことを決心する。例の建物の戸口でハイドに会えるが、やはりジキルには会えない。 それから1年後、街ではある凶悪な事件が起こる―。 人々の救済に尽力し、人格的にも優れたジキル博士。その対格にいる、背丈も風貌も様変わりした純粋悪のハイド。自身のなかの善を知り認めながらも、悪を抑えきれない人間のエゴが表現され、しまいには一方の人格にもう一方が侵食されうるという恐怖。人間は誰もが善悪の両面を持っていると分かっているからこそ、他人事のようには思えない。 二重人格の話という程度の知識で読むと、ストーリーは想像以上にミステリー調。そして前知識は全く当てにならなかった。ジキルが全貌を手記で語る章はぐいぐい引き込まれます。一気読み必至。

    0
    投稿日: 2014.12.22
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    11月15日の夕方に、池袋東武の本屋に寄って、そうだあしたのメロディアスライブラリジキルとハイドなんだよなーと適当にありものを買った。 光文社の古典新訳ってむかしカラマーゾフの兄弟を買ってすごいひどい目に遭って、なんとなくあの表紙の装画自体避けてたんだけど、単に訳の選び方だから文庫レーベル関係ないよな……とはおもったけどやっぱ他の文庫でジキルとハイド見つけてたら光文社で買わなかったとおもう。装幀もなんか小説っていうよりビジネス本みたいにつるつるしててわくわく感無い。 内容はなんていうか、頭のとこのアタスン氏とエンフィールド氏のおさんぽのくだり、特に共通の関心事も無いし他人に会うとほっとするくらいきまずいのにふたりにとって日曜の散歩は何にも先駆けて確保されるべき楽しみなのです……のあたりでそれ付き合い始めのきまずいデートみたいだね!? てなってちょっとそのあとの話聞いてないかんじあったんですけど、粛々とハイド氏が悪漢でしめやかに物語始まってました。 ストーリー自体は全体に期待通りというか期待を外れることも超えることもなくだったんだけど、ディティールがうつくしくてびっくりした。こないだ青空でざっと流したフランケンシュタインもなんだけど(これもちゃんと紙で読みたいなー)ゴシック小説って一方的に色物だとおもってたのすごい反省した。文がきれいでした。「ある晴れた、空気の乾いた夜だった。あたりに寒気がみなぎり、路面は舞踏場のフロアのようにきれいで、どんな風にも揺るがぬ街灯が、光と影の幾何学模様を描いていた。」とかあんまりおどろおどろしくなくて、乾いてがらんとして寒い清潔な街みたいで、19世紀のロンドンって言われてわたしが安易にぱっと浮かべる景色とわりと違うんだけど、きれいな場所だなとおもった。 あと「むこうがミスター・ハイドなら」「こちらはミスター・シークだ」って、洋の東西を問わずおっさんってこういうこと言って喜ぶんだね。なごむね。 翌朝のメロディアスライブラリは録音して何度も聴いていますが、小川洋子ってこういう変な小説の回だと力はいるなっておもいました。

    0
    投稿日: 2014.11.29
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    「有名だけど読んだことなかった」シリーズ。二面性とか二重人格の話ではなかった…。最終章の<ヘンリー・ジーキルが語る事件の全容>は、自分の中にある悪しき誘惑(というか善良でない何か)のほんの一粒でも見つけたらもう、全てハイド氏(と、ジーキル博士の破滅)につながりそうで読んでるだけでぞわぞわした…。怖すぎる。光文社古典新訳文庫は、解説もおもしろくて勉強になりますなぁ。

    0
    投稿日: 2014.10.01
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    一度読んでおこうと思い手にとりましたが、ミステリー小説として楽しめました。意外と現実的でないお話だった。

    0
    投稿日: 2013.12.29
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    有名なジキルとハイドのお話。「宝島」などの名著が多いスティーブンスンだけれど実際読んだのはこれが初めて。 人間の2面性って怖いね

    0
    投稿日: 2013.12.04
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    聞いたことはあったが、読んだことのなかった本。 徐々にハイド氏が支配的となって、そして最後は――。 ハイド氏は、ジーキル博士の抑圧された潜在的欲望と解釈していいのだろうか?

    0
    投稿日: 2013.09.26
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    表面では立派な性格を持ったジーキル博士が、一方ではエドワード・ハイドという残虐な殺人鬼としての顔を持つ話は有名だが、改めてこの短編を読んでいてまるで小さな推理小説のようにも思えた。 しかし、私が最もそそられた点は「ジーキル博士の事件の全容」の告白である。 彼の苦悩はまさに宗教的なものであり、自分は二重人格であることを認めてさえいた。まるで「聖闘士星矢」のサガのようである。 薬を飲んで、著名な学者であるジーキル博士の肉体を脱ぎ捨てエドワード・ハイドの肉体を身につける。そしてそれが彼にとっては愉快であった反面、自分を苛んでいたのはもはや絞首台の恐怖ではなく、ハイドであることの恐怖であった。 これはこの小説のジーキル博士だけでなく私たちにもある種言えることだろう。私たちは顔を使い分け、一部では善人を演じ、一方ではとてつもない悪人になり、かつそのことを知り、良心に苛まれている。特に匿名であればあるほどそうだ。

    1
    投稿日: 2013.08.05
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    まあまあ面白かった。 名前はよく聞くことがあったものの実際に読んだことがなかったので、読んだ。 先にオチを知ってしまったので、知らずに読んでればもっと楽しかったかもしれない。

    0
    投稿日: 2013.07.24
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    初めての海外小説。 海外小説を読もう、というより、名前は聞いたことあるけど、どんな作品か知らないという理由で読み始めた。 ジーキル博士とハイド氏。ふたりの関係性が徐々に徐々に明らかになる様はなかなか読みごたえがあった。若干、和訳の言い回しあたりで読みづらさを感じるところもあったが...。内容はちょうど映画をひとつ見たような濃さ。ちょうどいいと感じる人もいるだろうが、少し物足りなさを感じた。 有名ではあるが内容を知ってる人はそう多くないだろう。 ぜひ、この本についてなんの情報もないまま読んでほしい。

    0
    投稿日: 2013.07.16
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    小学生の頃に一度読んだことがある。今回は『ナボコフの文学講義』予習の意味もあって再読することにした。 「ジーキル博士とハイド氏」といえば二重人格の話だということは誰もが知っている・・・・・・のだが、これ、ある意味凄まじいネタバレではないだろうか。もし予備知識が全くない状態であれば、もっともっと面白かったと思う。ぜひ発表当時に読みたかった。 巻末の解説には「あまりにも有名すぎて、かえって読まれることの少ない名作」とあるが、全くその通り。『フランケンシュタイン』を読んだ時も全く同じ事を思ったのだけれど。B級ホラー的なイメージばかりが先行しがちだが、実際に読んでみるとギャップに驚くのではないだろうか。意外な深さを持った作品。 前掲の『文学講義』におけるナボコフの解釈がこれまた面白かったんだけど、それはまたの機会に・・・・・・。

    0
    投稿日: 2013.04.12
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    古典はどうしても本の言葉と自分の言葉に解離があるので好きになれない。 それでも、短い中に不変のメッセージが凝縮されているというのは、やはり名作だけある、と思う。 単なる二重人格のお話かと思いきや、 文化的社会のなかで生きることの難しさが描かれていた。 抑圧っておそろしい。

    0
    投稿日: 2013.01.08
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    あまりにも有名すぎて敢えて読むこともなかった古典です。 新訳が出ていたため手に取り、読了しました。 誰にでもある二面性をこれでもかと顕著に強固に表している一冊。 文学としてだけでなく、人生を楽しむためにも役立つと思います。

    1
    投稿日: 2012.10.16
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    「ジーキルとハイド」=二重人格っていうのは有名だけど、こんな話だったのかー。身体のサイズまで変わるとは……。

    0
    投稿日: 2012.10.10
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    このレビューはネタバレを含みます。

     二重人格を題材としたロバート・ルイス・スティーヴンスンの有名な作品。「宝島」は中学生の頃に読んでいましたが、こちらは読む機会がなかったのを、最近たまたま図書館で見かけ、その作者の名前の懐かしさに手に取った次第。  作中では(有名なのでネタバレしてしまいますが)「謎を紐解いていくと実は二重人格者でした」というオチなので、二重人格であることを念頭に読むことに多少の抵抗がありました。しかし蓋を開けてみれば、ホラー小説を読み進めていくようなスリルがむしろ心地よく、そしてその二重人格の闇がリアルに描かれていて、わずか百数十ページの作品とは思えない重量感がありました。  特に終盤までは主にジーキル博士の友人の視点から二重人格であるハイド氏が描かれるのに対し、ラストでジーキル博士の独白となり、感覚的な立体感のあるハイドが出現するという、作者のニクイ仕掛けは一読の価値あり!  青空文庫でも読めるようなので、興味があればどうぞ。

    0
    投稿日: 2012.05.29
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     二重人格の代名詞といえば、やはり「ジキルとハイド」が有名だと思うが、実際の作品に触れたことがある人は少ないのではないだろうか。  二重人格、から勝手に想像していた話とは違いすぎて驚いた!  人格者で友人も多いジーキルと、平然と人を傷つけ悪事を働くハイド。  ジーキルの友人である弁護士・アタスンは彼から理解しがたい遺言状を預かっていた。それは自分になにかあったときは自分のすべてをハイドに譲るというものだった。ハイドの悪評を聞き付けたアタスンは興味を持ち始めるが……。

    0
    投稿日: 2012.04.17
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    このレビューはネタバレを含みます。

    高潔な医師・ジーキル博士が遺産相続人として指定したのは、凶悪な男・ハイド氏だった。ハイド氏は残虐な殺人を犯して失踪する。弁護士アタスンが博士の部屋に押し入ると、そこには自殺したハイド氏が横たわっていた。共通の友人・ラニヨン博士とジーキル博士の手記から、恐ろしい真実が明らかになる。 ジキルとハイドと言えば二重人格の代名詞だが、一個の肉体に別々の人格が現れるわけではなく、善悪二要素を分離しおのおのに異なる肉体をもたせたところが斬新だった。しかも、完全に善悪が分離したわけではなく、ハイドは完全悪だが、ジキルは善悪の複合体のままである。そこにジキルの弱さがある。 単なる二重人格の話なら共感しないが、もし自分にとって不都合な人格だけを別の肉体に分離し、しかも好きな時に変身できるとしたら…という話には好奇心をくすぐられる。ジキルの精神的変化も腑に落ちるものだった。 事件の真相が自明でも、この作品の魅力は損なわれない。ジキルの精神的葛藤が見どころ。

    0
    投稿日: 2012.02.26
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    誰もが知っている、ジキルとハイド。 でもだからこそ読まれることは少ないという稀有にして不憫な本作に、時間があるうちに挑んでみました。 映画などで形作られているハイド氏とはかなり異なる容貌に驚き、ひしひしと伝わるジーキル博士の苦悩に考えさせられます。 自分の中にいるもう一人の自分、それを解放したときに待っているものとは? 本来の自分とは一体どちらなのか。 引き込まれる作品です。

    2
    投稿日: 2012.01.28
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    極端に性格も容姿も違う2つの人物が、実はある1人間の姿という設定は、ありえないけど面白かった。混じりけなしの悪であるハイドより、まるっきり善の人物を見てみたかった。 色々兼ね備えたありのままの自分(自我)と、本能のままに動く自分(エス)と、客観的な立場から自己を律する自分(超自我)がいるって心理学で聞いたことがあるけど、人の心ってそんなにすっぱり分けられるものじゃないように思う。それぞれの調合というか、動かせない魂みたいなものが元にあるんじゃないかな。

    0
    投稿日: 2012.01.24
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    2重の人格、いやこれは最早もう一人の自分… 化身を生み出した博士はもう後には引くことはできなかった。己の、もう一人の己によって御身を蝕み尽くされるまで。 短い内容でかなり読みやすい。そこまで難しい言い回しもなかったのでサッと読める面白~い一冊。

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    投稿日: 2011.12.08
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    誰も少なからず多面的だ。また、そうあってほしい。バランスがとれていれば優れてそれは美しく、損なわれれば何か狂気に見える。決してわかりっこない体験の話を、何故か理解できるような、恐怖と葛藤の中を自分も追体験しているような気にもなる。

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    投稿日: 2011.10.23
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    このレビューはネタバレを含みます。

    内容よりネタバレのほうが有名な一冊。 予想以上にどきどきしながら読めた。 これ、結末知らなかったらもっとハラハラしたんだろうなと思うと 当時の人がうらやましくなったり。 後ろに載ってる解説も面白かった!!

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    投稿日: 2011.04.26
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    街中で少女を踏みつけ、平然としている凶悪な男ハイド。彼は高潔な紳士として名高いジーキル博士の家に出入りするようになった。二人にどんな関係が?弁護士アタスンは好奇心から調査を開始するが、そんな折、ついにハイドによる殺人事件が引き起こされる。目撃者もいたことですぐに捕まると思いきや、行方が全く分からないハイド。そんな中、ジーキル博士の様子が突然おかしくなり、アタスンは真相を確かめようと彼の家に乗り込む。実は奇妙な薬を調合し、それを飲んだ博士は、悪の権化ともいえる恐るべき人間に変身をとげていたのだ――彼はハイド自身でもあった。 これだけ有名なのに未読でした。恥ずかしくて人に言えないので、こっそり手を出しました(笑)ようやく「二重人格」で有名な二人の名前の意味が分かったよ!他の翻訳を未読なので比べられないですが、古典とは思えないくらい読みやすかった。新訳のおかげかも。このレーベルは手を出しやすくて助かります。最終的に罪を償うことなく死んだジーキル・ハイド両氏は散々やっておいて・・・って感じもしますが、怪奇小説として読者をびっくりさせてくれるいいネタではあったと思います。思いついた作者はすごい。ハイド氏の不気味さを言葉を尽くして伝えてくれた役者さんもぐっじょぶ!

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    投稿日: 2010.12.28
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    二重人格の代名詞の「ジキルとハイド」。実際読んでみると、ジキルとハイドの二面性は、産業革命期の大英帝国の二面性の象徴だというのがすごく分かった。子供をふんづけて歩く(児童労働が問題化した時代)ハイドの様子とか。

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    投稿日: 2010.12.27
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    名前は知っていても、今まで、読んだことが無かった作品です。映画で知っていたのかなと思ったりします。皆さんも良くご存じの二重人格のジーキルとハイド。改めて読んでみると、こんな話だったのだとの驚きです。街中で少女を踏みつけて平然としているハイド。弁護士アタスンは、親友ジーキル博士の遺言状を委託されるが、財産をハイドに送るとあった。ハイドが起こした殺人事件がの解決に、弁護士アタスンは手を貸していく。その過程で、ハイドとジーキルの秘密が明らかにされる。

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    投稿日: 2010.11.24
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    あまりにも有名すぎて、かえって読まれない名作のひとつ。 日常で一般的に二重人格や善悪の表裏一体性を「ジキルとハイド」で隠喩することはまったく珍しくない。 言葉わかってる感じだけで使うのとは違う。 最後まで読むとまたエンドレスに最初に戻って読み返したくなる。 エンドレスブック。 もう何度も読んでる。 この時系列感といい、現実と非現実の共存が書かれてるかんじといい、 そして最後のカオスぶり、人間臭くて大好き。

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    投稿日: 2010.07.15
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    「ジーキル博士とハイド氏」は二重人格の代名詞であるし、怪奇文学の代表作の一つである。 思うに不思議な怪奇的な現象を扱った文学作品がスタンダードに成り得るには、怪奇そのものは告白文として描かれ、それを読む物語の語り手を持つことで、語り手のいる現実社会との間にクッションをおくことで、リアリティを持つ。この手法は多くの古典的文学にあり、逆にSFが古典に成り得ない最大の要因かと思う。語り手が物語をリアルに生きたら、読み手にはリアルではなくなる。何処か離れた場所にリアルはある。その不思議を思う。

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    投稿日: 2010.05.03
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    「ジキル博士とハイド氏」という言葉で、二重人格を意味する慣用句は既に周知であるが、その原典を未読の人は数多くいるだろう。 自分もその一人だった。曖昧な知識だが、大方の物語の筋は読めていたので、あまり手を伸ばす気が起きなかったのだ。 そして読破後も、やはりある程度の予想範囲内で物語は展開されていた。今回は読破することによって、漠然とした情報の隙間を埋め合わせた感じだろう。 けれど、子細を知るのならば、原典を読む方が良い。なぜ彼はこうなったのか、どうして二重人格なのか。事細かな事情が原典を読むことによって、解消されたり、または誤った解釈を訂正する場合もある。 慣用句だけでは理解できない、未知なる物語を知ることができた。

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    投稿日: 2010.03.15
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    人間の二面性をテーマとした名作。 医者で、温厚な紳士であるジーキル博士は、自らの身に何かあったときは、その全財産をハイドという男に委ねるという遺言書を友人の弁護士アタスンに託す。善良なジーキル博士が擁護する謎の男ハイド氏は、邪悪な冷血漢だった。 「一個の人間とは、多様な、相矛盾する、独立した生き物の棲む社会の縮図だ」

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    投稿日: 2009.12.20